JPH0922607A - 車輌用灯具の反射鏡 - Google Patents

車輌用灯具の反射鏡

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JPH0922607A
JPH0922607A JP7194129A JP19412995A JPH0922607A JP H0922607 A JPH0922607 A JP H0922607A JP 7194129 A JP7194129 A JP 7194129A JP 19412995 A JP19412995 A JP 19412995A JP H0922607 A JPH0922607 A JP H0922607A
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Naoki Uchida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正面から見た場合に、鉛直方向の幅が水平方
向の幅に比して長くされた車輌用灯具の反射鏡におい
て、鮮明なカットラインの形成と水平方向への光の拡散
とを両立させる。 【解決手段】 反射鏡1は、その正面形状において鉛直
方向の幅が水平方向の幅に比して大きくされ、反射面2
のうち反射鏡1の主光軸を含む水平面より上側に位置す
る領域4が、鉛直方向に沿って2つの領域5、6に区分
されている。最上に位置する第1の領域5は、これによ
って投影されるフィラメント像がカットラインの形成に
寄与する。また、その直下に位置する第2の領域6は、
これによるフィラメント像が水平方向に最も拡散された
投影パターンの形成に寄与する。そして、反射面2のう
ち、反射鏡1の主光軸を含む水平面より下側の領域9
は、その投影パターンの水平方向の拡がりが、第2の領
域6による投影パターンの水平方向の拡がりに比して小
さくされている。電球挿入用の円孔3は、第1の領域5
に影響しないように、第2の領域6と下側領域9とに跨
がって形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正面から見た場合
に鉛直方向の幅が水平方向の幅に比して長くされた車輌
用灯具の反射鏡において、鮮明なカットラインの形成と
水平方向に充分拡散された投影パターンの形成とを両立
させることができる車輌用灯具の反射鏡に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】車輌用灯具には、その正面形状が円形状
をしたものや、四角形状をしたものが知られており、後
者については、横長の長方形状をしたタイプが一般的で
あるが、車輌形状におけるデザイン上の要請から、縦
長、つまり、鉛直方向の幅が水平方向の幅に比して長く
された長方形状の灯具が用いられることがある。
【0003】例えば、特開昭63−43201号公報に
は、フォグランプに用いる縦長の反射鏡が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車輌用灯具
においては、自動車用前照灯のように、明暗境界を規定
するカットライン(あるいはカットオフ)をもった配光
パターンが規格として定められる場合があるが、従来の
縦長の反射鏡にあっては、明確なカットラインの形成と
水平方向における光の拡散との両立を図るのが難しいと
いう問題がある。図14は、縦長の反射鏡aの正面形状
を示すものであり、その水平方向の幅「WH」が鉛直方
向の幅「WZ」に比べて狭く、かつ、反射鏡aの中央部
には電球挿入用の孔bが形成されるために、この影響を
受けて孔bの両脇に位置する反射部分の横幅「WI」が
小さくなってしまうため、従来の横長の反射鏡のよう
に、その光軸を含む水平面と反射面との交線の近傍にお
ける曲面操作によってフィラメント像の配置を制御した
のでは、鮮明なカットラインを形成するのが困難とな
る。
【0005】そのため、反射面のうちカットラインの形
成に寄与する領域を上下方向に拡大して占有面積を増や
してカットラインの形成に関与するフィラメント像を増
加させようとすると、残りの領域によるフィラメント像
の水平拡散光への寄与が疎かになってしまい、水平方向
に充分に拡散された投影パターンが得られなくなってし
まうというジレンマが生じることになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明車輌用灯
具の反射鏡は、上記した課題を解決するために、下記の
(1)乃至(5)に示す構成を有するものである。
【0007】(1)反射面のうち反射鏡の主光軸を含む
水平面より上側に位置する上側領域が鉛直方向に沿って
2つの領域に区分されている。
【0008】(2)上側領域において、最も上方に位置
する第1の領域はこれによる光源体の投影像が配光パタ
ーンにおけるカットラインの形成に寄与すること、 (3)上側領域において上記第1の領域の直下に位置す
る第2の領域はこれによる光源体の投影像が配光パター
ンにおいて水平方向に最も拡散された投影パターンの形
成に寄与する。
【0009】(4)反射面のうち反射鏡の主光軸を含む
水平面より下側に位置する下側領域はその投影パターン
の水平方向の拡がりが上記第2の領域による投影パター
ンの水平方向の拡がりに比して小さくされている。
【0010】(5)第2の領域と下側領域とに跨がるよ
うに光源挿入用孔が反射面に形成されている。
【0011】よって、本発明によれば、反射面を鉛直方
向に沿って複数の反射領域に区分して、反射面の上側領
域のうち光軸寄りに位置する第2の領域と、下側領域と
によって水平方向に拡散された投影パターンを得るとと
もに、光源取付用孔の形成による影響が少ない第1の領
域によってカットラインの形成に寄与する投影パターン
を形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明車輌用灯具の反射鏡
について説明する。
【0013】本発明に係る反射鏡は、その反射面のうち
反射鏡の主光軸を含む水平面より上側に位置する上側領
域が鉛直方向に沿って2つの領域に区分され、そのうち
の最も上方に位置する領域によって投影される光源体の
投影像が主として配光パターンにおけるカットラインの
形成に寄与し、当該領域の直下に位置する領域によって
投影される光源体の投影像が配光パターンにおいて水平
方向に最も拡散された投影パターンの形成に寄与するよ
うにし、光源挿入用孔がカットラインの形成に与る領域
にかからないようにすることで、反射鏡の水平方向の幅
が狭い場合でも明瞭なカットラインの形成と水平方向の
充分な光拡散との両立を図ることができるようにしたも
のである。
【0014】反射鏡1は、図1に示すように、その正面
形状が縦長の長方形状をしており、該反射鏡1の反射面
2は複数の領域に区分されている。尚、反射面2に設定
される直交座標系については、紙面の垂直に延びる反射
鏡1の主光軸がX軸(手前方向を正方向とする。)とさ
れ、これに直交して水平方向に延びる軸がY軸(図1の
右方を正方向とする。)とされ、また、両軸に直交して
鉛直方向に延びる軸(図1の上方を正方向とする。)が
Z軸とされている。尚、反射鏡1の中央部には、座標系
の原点Oを中心とする円孔3が電球挿入用孔として形成
されている。
【0015】反射面2のうち、X−Y平面の上側に位置
する領域4は、Z軸方向に沿って2つの領域5、6に区
分されており、両領域の境界線7は、正面で見て上方へ
湾曲した略円弧状をしている。
【0016】第1の領域5は境界線7の上側に位置して
おり、配光パターンにおいて主にカットラインの形成に
寄与する投影パターンを得るために集光作用をもった領
域である。尚、第1の領域5の鉛直方向の幅は、反射面
2の水平方向の幅から円孔3の直径を引いた長さの半分
より大きくされている。
【0017】この第1の領域5は、Y軸方向に沿ってさ
らに3つの領域に区分されており、X−Z平面の右側
(Y−Z平面における第1象限)に領域5(3)が位置
し、X−Z平面の左側(Y−Z平面における第2象限)
には、領域5(2)がX−Z平面に近接して位置すると
ともに、その左脇に領域5(1)が位置している。尚、
領域5(1)と領域5(2)との境界線8は、Z軸に対
して僅かに傾斜した直線状とされている。
【0018】第1の領域5において領域5(3)は主に
配光パターンにおける水平カットラインの形成に寄与
し、また、領域5(2)は主に配光パターンにおける傾
斜カットラインの形成に寄与する。
【0019】境界線7の下側に位置する第2の領域6
は、配光パターンにおいて最も水平方向に拡散された投
影パターンを形成するための領域とされている。
【0020】X−Y平面の下側に位置する領域9は、Z
軸方向に沿って2つの領域10、11に区分されてお
り、両領域の境界線12は、正面から見てY軸に平行に
延びる直線状をしている。
【0021】領域9は配光パターンにおいて水平方向に
拡散した投影パターンの形成に寄与するように拡散作用
をもった領域であるが、その水平拡散の度合は上記第2
の領域6のそれよりも小さくされている。
【0022】境界線12の上側に位置する領域10は、
Y軸方向に沿って配列された複数の小領域(以下、「ス
テップ領域」という。)10(i)(i=1、2、・・
・は図1の右方向(Y軸の正方向)に増大する。)に区
分されており、個々のステップ領域はそのZ方向の幅が
Y方向の幅に比べて大きくされている。
【0023】また、境界線12の下側に位置する領域1
1は、そのZ方向の幅がY方向の幅に比べて小さくされ
ている。
【0024】図2は反射鏡1に対する光源の配置例を示
すものであり、本実施例において、電球のフィラメント
13(図では円柱状に簡略化して示す。)は、その中心
軸がX軸の正の軸に直交してY軸に平行に延びるように
配置(所謂C−6タイプの配置)されている。尚、本発
明に係る光源の配置の仕方がこのようなもののみに限ら
れる訳ではなく、フィラメント13の中心軸がX軸に平
行に延びるような配置(所謂C−8タイプの配置)を採
ることも可能である。また、反射鏡1に対する光源が白
熱電球のみに限定されるものではなく、放電灯等を適宜
に用いることができることは勿論である。
【0025】上記の反射領域のうち、第1の領域5、第
2の領域6、領域11の面形状としては、例えば、本願
出願人が特開昭50−127487号公報において開示
した反射面(以下、「特殊放物面」という。)を用いる
ことができる。
【0026】この特殊放物面は光軸を含む水平面内に基
準線を有し、該基準線は、光軸をx軸にとり、これに直
交する水平軸、鉛直軸をそれぞれy軸、z軸とする直交
座標系を設定した時に、曲線式「y=4・f・x+a
・x」で表される。尚、ここで「f」は焦点距離を示
し、「a」、「n」はともに定数である。
【0027】図3は特殊放物面の形成方法について示す
ものである。
【0028】14はx−y平面上に設定される基準線で
あり、15は基準線14と同一平面上に回転対称軸を有
するとともに該基準線14と焦点を共有しかつ基準線1
4上の点Pでこれに接する仮想回転放物面である。
【0029】点Pを通り仮想回転放物面の回転軸15a
及びz軸(図3では紙面に垂直な軸)に平行な仮想平面
によって仮想回転放物面を切断した場合の交線16は放
物線状をなし、点Pを基準線14上で動かしていくとこ
れに応じた仮想回転放物面及び仮想平面、そして両者の
交線が得られる。
【0030】特殊放物面はこのような交線の集合として
形成され、基準線14を表す式中のパラメーターa、n
の指定により水平拡散の度合を制御することによって、
拡散角を連続的に変化させることができ、また、鉛直方
向には放物線の反射特性をもった反射光が得られること
になる。つまり、基準線14の表現式において、a=0
の場合が焦点距離fの放物線であり、その焦点位置に点
光源を配置したとすると、放物線上の任意の点における
反射光がx軸に平行な光線となるので、a>0の場合に
は次数nが大きい程、a=0の場合の放物線とのズレが
著しくなり、水平拡散角が大きくなる。
【0031】反射面2において最も大きな水平拡散作用
を有する領域は、第2の領域6であり、領域9に係る水
平拡散角は、第2の領域6に係る水平拡散角に比して小
さくされており、また、第1の領域5による投影パター
ンは配光パターンにおいてその中央部寄りに位置するた
め、各領域についてのパラメーターa、nの値は、これ
らの点を考慮して設定する必要がある。
【0032】また、ステップ領域10(i)(i=1、
2、・・・)の面形状としては、例えば、双曲的放物面
を用いることができる。
【0033】図4は双曲的放物面の形状について示すも
のであり、光軸をx軸にとり、これに直交する水平軸、
鉛直軸をそれぞれy軸、z軸とする直交座標系を設定し
た時に、曲面式「x=−y/(4・f1)+z
(4・f2)」で表されることから分かるように、該曲
面をx−z平面で切断した場合の断面形状がx軸の正の
方向に凹とされる放物線CV1であり、x−y平面で切
断した場合の断面形状がx軸の正方向に凸とされる放物
線CV2である。よって、個々のステップ領域の曲面に
係るx軸を反射鏡1の主光軸に対して所望の角度をもっ
て傾斜させたり、f1値の設定によって投影パターンの
水平拡散の度合を制御することができる。
【0034】図6乃至図9は、反射面2の各領域に対し
てX−Y平面に平行な平面との交線上にいくつか代表点
を選んで(図5参照。)、これらの代表点によって反射
面2の前方に置かれたスリーンに投影されるフィラメン
ト像の配置例をそれぞれ示すものである。尚、図5にお
いて、点Pi(i=1乃至9。但し、添え字iは右方に
向かって増大する。)は、X−Y平面に平行な平面と第
1の領域5との交線17上に選ばれた代表点であり、点
Pi(i=1、2、3)が領域5(1)に属し、点Pi
(i=4、5、6)が領域5(2)に属し、点Pi(i
=7、8、9)が領域5(3)に属している。そして、
点Qi(i=1乃至6。但し、添え字iは右方に向かっ
て増大する。)は、X−Y平面に平行な平面と第2の領
域6との交線18上に選ばれた代表点であり、点Qi
(i=1、2、3)がX−Z平面に関して左側(Y<
0)の領域に属し、点Qi(i=4、5、6)がX−Z
平面に関して右側(Y>0)の領域に属している。点R
i(i=1乃至9。但し、添え字iは右方に向かって増
大する。)は、正面から見てX−Z平面の左側に位置す
る3つのステップ領域10(1)乃至10(3)の中央
部を通ってY軸に平行に延びる平面と各ステップ領域と
の交線19にそれぞれ選ばれた代表点であり、点Ri
(i=1、2、3)がステップ領域10(1)上に位置
し、点Ri(i=4、5、6)がステップ領域10
(2)上に位置し、点Ri(i=7、8、9)がステッ
プ領域10(3)上に位置している。また、点Si(i
=1乃至6。但し、添え字iは右方に向かって増大す
る。)は、X−Y平面に平行な平面と領域11との交線
20上に選ばれた代表点であり、点Si(i=1、2、
3)がX−Z平面の左側に位置し、点Si(i=4、
5、6)がX−Z平面の右側に位置している。また、図
6乃至図13において「H−H」線が水平線、「V−
V」線が鉛直線をそれぞれ示している。
【0035】図6は第1の領域5によるフィラメント像
の配置傾向を示すものであり、長方形状をしたフィラメ
ント像21(i)(i=1乃至9)は、代表点Pi(i
=1乃至9)によって前方のスクリーン上に投影される
像をそれぞれ示している。
【0036】図示するように、領域5(1)に属する代
表点Pi(i=1、2、3)によるフィラメント像21
(i)(i=1、2、3)は、V−V線の左側であっ
て、H−H線の付近に位置し、21(1)、21
(2)、21(3)の順にV−V線から左方に離れてい
く傾向がみられる。
【0037】また、領域5(2)に属する代表点Pi
(i=4、5、6)によるフィラメント像21(i)
(i=4、5、6)は、V−V線とH−H線との交点よ
り稍左方に寄った付近に位置するとともに、それらの上
縁がH−H線に対して傾斜した状態でほぼ揃えられるこ
とによって傾斜カットラインCL1(図6に破線で示
す。)の形成に寄与している。このように傾斜カットラ
インCL1の形成に寄与する領域を、第1の領域5のう
ちX−Z平面に近接したところに位置させると、投影面
積の大きなフィラメント像をH−H線とV−V線との交
点の近傍に配置させることができるので、各フィラメン
ト像の長手方向に延びる中心軸をH−H線に対してカッ
トライン角だけ傾斜させて、それらの上縁を揃えること
で、鮮明な傾斜カットラインを形成することができる。
【0038】そして、領域5(3)に属する代表点Pi
(i=7、8、9)によるフィラメント像21(i)
(i=7、8、9)は、V−V線の右側において添え字
iの増加に伴ってV−V線の右方に離れるように配置さ
れるとともに、それらの上端が所定の高さとなるように
揃えられることによってH−H線に平行な水平カットラ
インCL2(図6に破線で示す。)の形成に寄与してい
る。つまり、各フィラメント像を、その上端が水平カッ
トラインに相当するラインを越えて上方に大きくはみ出
さないように配置させることによって、鮮明な水平カッ
トラインを形成することができる。
【0039】図7は第2の領域6によるフィラメント像
の配置傾向を示すものであり、長方形状をしたフィラメ
ント像22(i)(i=1乃至6)は、代表点Qi(i
=1乃至6)によって前方のスクリーン上に投影される
像をそれぞれ示している。
【0040】第2の領域6は、その曲面形状がX−Z平
面に関して略対称性を有しており、それらによって投影
されるフィラメント像がV−V線に関して略対称的な配
置となっている。
【0041】即ち、点Qi(i=1、2)によって投影
されるフィラメント像22(i)(i=1、2)はV−
V線の左側であってH−H線の略下側に位置しており、
点Q3によって投影されるフィラメント像22(3)
は、V−V線の直ぐ右脇においてH−H線に跨って位置
している。そして、点Qi(i=4、5)によって投影
されるフィラメント像22(i)(i=4、5)はV−
V線の右側であってH−H線の略下側に位置しており、
点Q6によって投影されるフィラメント像22(6)
は、V−V線の直ぐ左脇においてH−H線に跨って位置
している。
【0042】図8はステップ領域10(1)乃至10
(3)によるフィラメント像の配置傾向を示すものであ
り、長方形状をしたフィラメント像23(i)(i=1
乃至9)は、代表点Ri(i=1乃至9)によって前方
のスクリーン上に投影される像をそれぞれ示している。
【0043】図示するように、各フィラメント像は、そ
れらの長手方向の中心軸が左下がりに傾いており、上部
がH−H線に跨った配置となっている。そして、各フィ
ラメント像の長手方向の中心軸がH−H線に対してなす
角度は、フィラメント像23(1)、23(2)、23
(3)の場合に大きく、フィラメント像23(7)、2
3(8)、23(9)の場合に小さくされている。
【0044】尚、図示は省略するが、領域10はその形
状がV−V線に関して対称性を有しているため、フィラ
メント像がV−V線に関して対称的に配置されることに
なる。
【0045】各ステップ領域10(i)(i=1、2、
・・・)の形状を、双曲的放物面とし、その水平断面で
ある放物線の光軸方向や焦点距離を変化させることによ
って、水平方向の拡散の度合を制御することができ、光
度分布に関してムラのない投影パターンを形成すること
ができる。そして、双曲的放物面を用いることによっ
て、反射鏡の水平方向の幅が狭い場合でも、水平方向に
充分拡散された投影パターンを得ることができる。
【0046】図9は領域11によるフィラメント像の配
置傾向を示すものであり、長方形状をしたフィラメント
像24(i)(i=1乃至6)は、代表点Si(i=1
乃至6)によって前方のスクリーン上に投影される像を
それぞれ示している。
【0047】領域11は、その曲面形状がX−Z平面に
関して略対称性を有しており、それらによって投影され
るフィラメント像がV−V線に関して略対称的な配置と
なっている。
【0048】即ち、点Si(i=1、2、3)によって
投影されるフィラメント像24(i)(i=1、2、
3)はV−V線の略左側であってH−H線に跨って位置
しており、添え字iが小さいもの程V−V線から左方に
離れている。また、点Si(i=4、5、6)によって
投影されるフィラメント像24(i)(i=4、5、
6)はV−V線の略右側であってH−H線に跨って位置
しており、添え字iが大きいもの程V−V線から右方に
離れている。
【0049】図10乃至図13は、各領域による投影パ
ターンを概略的に示すものである。図10は第1の領域
5による投影パターン25を概略的に示すものであり、
その中央部がV−V線とH−H線との交点の近傍に位置
しており、その上縁が傾斜カットラインや水平カットラ
インの形成に寄与する。
【0050】図11は第2の領域6による投影パターン
26を概略的に示すものであり、その上縁部がH−H線
に跨がるとともにその大半部がH−H線の略下側に位置
し、他の領域に比して最も水平方向に拡散されたパター
ンとなる。
【0051】図12は領域10による投影パターン27
を概略的に示すものであり、その上縁部を除く大半部が
H−H線の下側に位置し、水平方向に拡散されたパター
ンである。尚、その水平拡散の度合は、上記投影パター
ン26に比して小さくされている。
【0052】図13は領域11による投影パターン28
を概略的に示すものであり、その上縁寄りの部分がH−
H線に跨って位置し、その水平方向の拡散の度合が上記
投影パターン27と同程度とされたパターンである。
【0053】反射鏡1によって得られる投影パターン
は、上記の投影パターン25乃至28の合成によって得
られ、その成分である投影パターン25、26から分か
るように、鮮明なカットラインを有し、かつ、水平方向
に充分拡散されたパターンとなり、これによって配光パ
ターンに要求される配光規格を満足するパターンが得ら
れるので、反射鏡1の前方に設けられる前面レンズを素
通し又は素通しに近いものにすることができる。
【0054】尚、上記実施例では、反射面のうちX−Y
平面の下側に位置する領域を2つの領域に分割したが、
本発明に係る車輌用灯具の反射鏡がこのようなもののみ
に限られることはなく、これを単一の曲面とする等、各
種の実施の態様が可能である。
【0055】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1、請求項2に係る発明によれば、カットラ
インの形成に係る第1の領域の幅が光源挿入用孔の形成
によって著しく狭められることがなく、第1の領域と、
水平拡散制御に係る第2の領域及び下側領域とを鉛直方
向に沿って区分して形成することができるので配光設計
が容易となり、鮮明なカットラインの形成と水平方向へ
の充分な光拡散とを両立させることができる。
【0056】また、請求項3に係る発明によれば、水平
断面形状を規定する曲線式における少数のパラメータを
設定することによって曲面に関する水平拡散制御が可能
であり、各領域についての水平拡散の大小関係を規定す
るのが容易となる。
【0057】そして、請求項4に係る発明によれば、下
側領域のうち反射鏡の主光軸を含む水平面寄りの領域
を、水平方向に沿って複数の領域に区分してその基本形
状を双曲的放物面状とすることで、領域毎に光軸方向を
設定したり、水平方向の拡散の度合を制御することがで
きるので、第2の領域による投影パターンに比して水平
拡散角の小さい投影パターンを容易に形成することがで
き、光度分布の均一化を図ることができ、また、反射鏡
の水平方向の幅が小さい場合でも、水平方向に充分拡散
された光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図13とともに、本発明車輌用灯具の
反射鏡について説明するための図であり、本図は反射面
の区分例を示す正面図である。
【図2】反射面に対するフィラメントの位置関係を示す
斜視図である。
【図3】特殊放物面について説明するための図である。
【図4】双曲的放物面の形状について説明するための図
である。
【図5】反射面の各領域に選ばれた代表点の分布を示す
反射面の正面図である。
【図6】第1の領域において選ばれた代表点によって前
方に投影されるフィラメント像の配置傾向を示す図であ
る。
【図7】第2の領域において選ばれた代表点によって前
方に投影されるフィラメント像の配置傾向を示す図であ
る。
【図8】領域10において選ばれた代表点によって前方
に投影されるフィラメント像の配置傾向を示す図であ
り、(a)は領域10(1)上の代表点によるフィラメ
ント像の配置傾向を示し、(b)は領域10(2)上の
代表点によるフィラメント像の配置傾向を示し、(c)
は領域10(3)上の代表点によるフィラメント像の配
置傾向を示している。
【図9】領域11において選ばれた代表点によって前方
に投影されるフィラメント像の配置傾向を示す図であ
る。
【図10】第1の領域による投影パターンを概略的に示
す図である。
【図11】第2の領域による投影パターンを概略的に示
す図である。
【図12】領域10による投影パターンを概略的に示す
図である。
【図13】領域11による投影パターンを概略的に示す
図である。
【図14】従来の問題点について説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 反射鏡 2 反射面 3 円孔(光源挿入用孔) 4 上側領域 5 第1の領域 6 第2の領域 9 下側領域 10 複数の領域 13 フィラメント(光源体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その主光軸方向から見た場合の鉛直方向
    の幅が水平方向の幅に比して長くされた車輌用灯具の反
    射鏡において、 (1)反射面のうち反射鏡の主光軸を含む水平面より上
    側に位置する上側領域が鉛直方向に沿って2つの領域に
    区分されていること、 (2)上側領域において、最も上方に位置する第1の領
    域はこれによる光源体の投影像が配光パターンにおける
    カットラインの形成に寄与すること、 (3)上側領域において上記第1の領域の直下に位置す
    る第2の領域はこれによる光源体の投影像が配光パター
    ンにおいて水平方向に最も拡散された投影パターンの形
    成に寄与すること、 (4)反射面のうち反射鏡の主光軸を含む水平面より下
    側に位置する下側領域はその投影パターンの水平方向の
    拡がりが上記第2の領域による投影パターンの水平方向
    の拡がりに比して小さくされていること、 (5)第2の領域と下側領域とに跨がるように光源挿入
    用孔が反射面に形成されていること、 を特徴とする車輌用灯具の反射鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車輌用灯具の反射鏡に
    おいて、 第1の領域のうち反射鏡の主光軸を含む鉛直面と反射面
    との交線の近傍部分による光源体の投影像が配光パター
    ンにおける傾斜カットラインの形成に寄与することを特
    徴とする車輌用灯具の反射鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の車輌用灯
    具の反射鏡において、 反射鏡の主光軸方向をx軸とし、これに直交するy軸を
    水平面内に設定したとき、水平断面形状が曲線式y
    4・f・x+a・x(fは焦点距離、a、nは定数で
    あり、n>1である。)で表され、これと同一平面上に
    軸をもつとともに上記曲線と焦点距離を共有しかつ該曲
    線上の点でこれに接する回転放物面群の包絡面として、
    第1の領域及び/又は第2の領域の曲面が形成されるこ
    とを特徴とする車輌用灯具の反射鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    の車輌用灯具の反射鏡において、 下側領域のうち光軸を含む水平面寄りの領域が水平方向
    に沿って複数の領域に区分されており、その基本形状が
    双曲的放物面とされていることを特徴とする車輌用灯具
    の反射鏡。
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