JPH09226061A - 薄板鋼板補強用樹脂接着シート - Google Patents

薄板鋼板補強用樹脂接着シート

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JPH09226061A
JPH09226061A JP3473896A JP3473896A JPH09226061A JP H09226061 A JPH09226061 A JP H09226061A JP 3473896 A JP3473896 A JP 3473896A JP 3473896 A JP3473896 A JP 3473896A JP H09226061 A JPH09226061 A JP H09226061A
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JP
Japan
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reinforcing
steel plate
sheet
thermosetting resin
resin
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JP3473896A
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English (en)
Inventor
Toshitake Nakagawa
壽壯 中川
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱による発泡硬化後には補強対象となる外板
鋼板と内板鋼板との間隙を埋めて、上記両鋼板に接着し
両鋼板間に発泡硬化体が形成されたサンドイッチ構造体
を形成し、外板の剛性および強度の向上を実現する薄板
鋼板補強用樹脂接着シートを提供する。 【解決手段】形状保持用基材の片面に、熱分解性発泡剤
を含有する熱硬化性樹脂未硬化組成物層が積層形成され
てなる薄板鋼板補強用樹脂接着シートである。そして、
上記形状保持用基材が、目開き率が0.1〜0.5に設
定された織布からなり、かつ、上記熱硬化性樹脂未硬化
組成物層が粘着力を有している。 (A)目開き率が0.1〜0.5に設定された織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の外板鋼板
(ボディパネル)や、薄板鋼板を外板とし使用する家電
製品等の鋼板の剛性および強度を向上させるための薄板
鋼板補強用樹脂接着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車においては、へこみ防
止等の目的で種々の補強対策が採られている。例えば、
自動車のドア、フェンダー、トランク等のように、比較
的広い面積を有する部分や、ドア把手やドアミラー等の
ように自動車本体に外部から部品を取り付ける部分にお
いては、その構造上、外力に対して適度な剛性や強度を
具備させる必要がある。このため、上記のような部分に
は、例えば、金属製補強部材からなる内板鋼板を、その
部分に対してスポット溶接や接着剤により貼付すること
が行われている。しかし、上記スポット溶接において
は、その打痕や歪み等が生じて外観上の問題が発生する
ため、後工程において上記外観の手直しが必要となる。
また、上記金属製補強部材を外板内側に直接貼付して外
板との隙間を無くするような方法があるが、この場合、
その製造組み立て時において内側部品の突出による外板
への損傷やへこみの形成等が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、例えば、外板と1〜2mm程度の間隙を設
けた状態で補強部材を組み込むことが行われている。し
かしながら、上記間隙を設けると、その目的とする外板
の補強効果、すなわち、剛性の向上効果が半減してしま
い、補強部材を貼付することによる補強の向上効果が生
かしきれない結果となる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、加熱による発泡硬化後には補強対象となる外板
鋼板と内板鋼板との間隙を埋めて、上記両鋼板に接着し
両鋼板間に発泡硬化体が形成されたサンドイッチ構造体
を形成し、外板の剛性および強度の向上を実現する薄板
鋼板補強用樹脂接着シートの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の薄板鋼板補強用樹脂接着シートは、形状保
持用基材の片面に、熱分解性発泡剤を含有する熱硬化性
樹脂未硬化組成物層が積層形成されてなる薄板鋼板補強
用樹脂接着シートであって、上記形状保持用基材が下記
に示す織布(A)からなり、かつ、上記熱硬化性樹脂未
硬化組成物層が粘着力を有するという構成をとる。 (A)目開き率が0.1〜0.5に設定された織布。
【0006】すなわち、本発明は、目開き率が0.1〜
0.5の織布からなる形状保持用基材の片面に、熱硬化
性樹脂未硬化組成物層が積層形成された薄板鋼板補強用
樹脂接着シートである。このため、補強対象となる外板
鋼板、もしくは補強部材である内板鋼板に、上記シート
の熱硬化性樹脂未硬化組成物層を接着して貼付して加熱
すると、上記熱硬化性樹脂未硬化組成物層が発泡硬化し
て上記外板鋼板と内板鋼板との間隙を埋めるとともに、
単なる鋼板間の発泡硬化体の形成のみならず特定の目開
き率を有する織布の繊維間から樹脂層が移動して、もう
一方の鋼板表面に対して充分に接着し両鋼板が密着す
る。したがって、外板鋼板と内板鋼板とが一体化した、
発泡硬化体を挟んで鋼板が存在する、いわゆるサンドイ
ッチ構造体を形成することになり、優れた補強効果が得
られる。
【0007】本発明において、上記形状保持用基材を特
定する目開き率とは、形状保持用基材を構成する織布
の、繊維群間の隙間面積を織布全面積で除した値であ
り、より具体的にはつぎに述べる値をいう。すなわち、
図2に示すように、各繊維群10が交互に織られた状態
において、一ます(4本の繊維群10によって構成され
た領域X)内に形成された隙間領域Y(斜線部分)の面
積を、上記領域Xの面積で除した値をいう。なお、本発
明において、上記領域Xの形状としては、図2に示す正
方形に限るものではなく長方形の場合も含める。そし
て、本発明において、上記領域Xの大きさは、一辺Aが
1mm〜5mmのものが好ましく、特に好ましくは一辺
Aが2〜3mmである。そして、一本の繊維群10の幅
Bは0.3〜1.5mmであることが好ましい。このよ
うなことから、目開き率は、下記の式により算出される
値である。
【0008】
【数1】目開き率=(A−2B)2 /A2 A:4本の繊維群10によって構成された領域Xの一辺
の長さ(mm) B:繊維群10の幅(mm)
【0009】また、本発明において、「熱硬化性樹脂未
硬化組成物層が粘着力を有する」とは、上記熱硬化性樹
脂未硬化組成物層により本発明のシートが、貼付対象で
ある鋼板に対して接着可能となる粘着性を有することを
いう。具体的には、粘着剤を配合することにより粘着性
を付与する方法があげられる。例えば、粘着剤として液
状イソプレンゴム、ニトリルゴム系ポリブテン等があげ
られる。そして、上記粘着剤の配合割合は、熱硬化性樹
脂100重量部(以下「部」と略す)に対して粘着剤が
5〜30部の範囲、好ましくは10〜20部の範囲であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて詳しく説明する。
【0011】本発明の薄板鋼板補強用樹脂接着シート
は、図1に示すように、形状保持用基材1の片面に、熱
硬化性樹脂未硬化組成物層2が形成された構成からな
る。
【0012】上記形状保持用基材1としては、各種繊維
からなる織布からなり、例えば、ガラスクロス、ガラス
ロービングクロス等があげられる。特に、上記ガラスク
ロスは、モノフィラメント集合体を撚ってある繊維糸を
用いるため、本発明における形状保持用基材として好ま
しい。そして、上記織布としては、目開き率が0.1〜
0.5に設定されたものを用いる必要がある。特に好ま
しくは目開き率が0.15〜0.3の範囲である。すな
わち、上記形状保持用基材1を構成する織布の目開き率
が0.1未満では、織布の繊維間の隙間が小さ過ぎて、
形状保持用基材1の一面に形成された熱硬化性樹脂未硬
化組成物層2の未硬化組成物が繊維間の隙間を通過して
形状保持用基材1表面に移動することが困難となり、接
着対象の鋼板との接着力が不充分となる。その結果、外
板鋼板と内板鋼板(補強用鋼板)とは互いに独立した単
独状態となり、上記接着シートを貼付した側の補強性は
鋼板と接着シートの効果しか得られず、かつ、振動時に
おいては接着力不充分のために、未接着の鋼板と接着シ
ートが接触して異音を発生するという問題が生じる。一
方、目開き率が0.5を超えると、上記のような問題を
生じることはないが、接着シート貼付作業時において、
接着シートの自重によりシートの形状保持が困難となっ
て、位置合わせ等の作業性が低下する。
【0013】上記形状保持用基材1の片面に形成される
熱硬化性樹脂未硬化組成物層2形成材料としては、特に
限定するものではなく従来公知の熱硬化性樹脂、例え
ば、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グ
リシジルアミン型、線状脂肪族エポキサイド型、脂肪族
エポキサイド型等の各種エポキシ樹脂およびその変性エ
ポキシ樹脂があげられる。これらは、金属への接着性が
良好であるため好適である。また、この他に、メラミン
系、ポリエステル系、フェノール系、尿素系等の各種熱
硬化性樹脂を使用することも可能である。これらは単独
でもしくは2種以上併せて使用される。
【0014】上記熱硬化性樹脂には、通常、加熱活性硬
化剤が配合される。この加熱活性硬化剤としては、特に
限定されるものではなく、80〜200℃の範囲で活性
が認められるものであれば充分に使用可能である。具体
的には、エポキシ樹脂の主硬化剤としては、ジシアンジ
アミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、フェ
ノール樹脂、各種の酸および酸無水物、ポリアミドアミ
ン等があげられる。この加熱活性硬化剤の配合割合は、
熱硬化性樹脂100部に対して、通常、3〜30部、好
ましくは4〜20部の範囲である。
【0015】さらに、この熱硬化性樹脂未硬化組成物層
2形成材料には、上記各成分とともに、加熱により分解
発泡する熱分解性発泡剤が用いられる。この熱分解性発
泡剤を使用することにより、本発明の樹脂接着シートを
加熱したときに熱硬化性樹脂未硬化組成物層2が発泡硬
化して多孔質となり、収縮応力の吸収が一層増大する。
また、発泡硬化後の熱硬化性樹脂組成物層の厚みが未硬
化前よりも厚くなるため、補強性や制振性が向上するよ
うになる。そして、この発泡硬化した樹脂組成物層の発
泡硬化により、外板鋼板と内板鋼板との隙間が充填され
て、上記両鋼板が樹脂組成物層を介して積層状態、いわ
ゆるサンドイッチ構造をとり、優れた補強効果が得られ
るようになる。上記熱分解性発泡剤としては、アゾジカ
ルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルのようなア
ゾ系化合物、ジニトロペンタメチレンテトラミン等のニ
トロソ化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジド、
4,4′−オキシベンゼンスルホニルヒドラジド等のヒ
ドラジド系化合物等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。なかでも、薄板鋼板補
強用樹脂接着シートの保存安定性という点から、発泡剤
の分解温度として100℃以上の化合物を用いることが
好ましい。そして、この熱分解性発泡剤の配合量は、熱
硬化性樹脂100部に対して0.5〜10部の範囲に設
定することが好ましい。特に好ましくは2〜8部であ
る。すなわち、0.5部未満では、発泡が不充分とな
り、上記サンドイッチ構造をとることが困難で、補強性
等の向上効果を図ることができなくなる。また、10部
を超えると、発泡過剰となって、逆に補強性等が低下す
る傾向がみられるからである。
【0016】さらに、上記各成分以外に、硬化促進剤、
充填剤、発泡助剤、チクソ性付与剤等の各種添加剤を必
要に応じて適宜配合することができる。
【0017】上記硬化促進剤としては、2−n−ヘプタ
デシルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、イソフタ
ル酸、アジピン酸、アジピン酸ジヒドラジド、N,N−
ジアルキルチオ尿素誘導体等を使用することが可能であ
る。そして、この硬化促進剤の配合量は、通常、熱硬化
性樹脂100部に対して10部以下、好ましくは0.3
〜5部の範囲に設定される。
【0018】上記充填剤としては、炭酸カルシウム、タ
ルク、シリカ、アルミナ、酸化チタン等があげられる。
この充填剤の配合量は、熱硬化性樹脂100部に対して
150部以内となるよう配合することが好ましい。好ま
しくは30〜120部である。すなわち、充填剤の配合
量が150部を超えると、熱硬化性樹脂未硬化組成物層
の粘着力が低下する傾向がみられるからである。
【0019】上記発泡助剤としては、亜鉛華等の無機
物、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、尿素化合物等があ
げられる。この発泡助剤の配合量は、熱硬化性樹脂10
0部に対して0.2〜7部の範囲に設定することが好ま
しい。特に好ましくは0.5〜5部の範囲である。すな
わち、0.2部未満では発泡助剤配合による充分な発泡
効果を得ることが困難であり、7部を超えると逆に発泡
硬化した熱硬化性樹脂組成物層の補強性を低下させる傾
向がみられるからである。
【0020】そして、上記熱分解性発泡剤とともにチク
ソ性付与剤を使用することが好ましい。このチクソ性付
与剤の使用により、加熱形成される熱硬化性樹脂組成物
層中の発泡セルが微小で均一なものとなり、発泡後の樹
脂強度および樹脂層の厚みが均一となる。また、このチ
クソ性付与剤は、硬化中の熱硬化性樹脂組成物層の流動
性を抑制するという作用も奏する。上記チクソ性付与剤
としては、有機ベントナイト、アエロジル、アスベスト
繊維等があげられる。このチクソ性付与剤の配合量は、
熱硬化性樹脂100部に対して3〜30部の範囲に設定
することが好ましい。特に好ましくは5〜15部であ
る。すなわち、3部未満では、発泡剤による樹脂の発泡
やチクソ性の付与が不充分となり、薄板鋼板補強用樹脂
接着シートのずれや脱落が起こる傾向がみられるからで
ある。逆に、30部を超えると、熱硬化性樹脂未硬化組
成物層の初期粘着力が低下する傾向がみられるからであ
る。
【0021】さらに、熱硬化性樹脂未硬化組成物層形成
材料には、適度な粘着力を付与するために、粘着剤を配
合することが好ましい。この粘着剤としては、液状イソ
プレンゴム、ニトリル系ゴム、ポリブテン等があげられ
る。この粘着剤の配合量は、熱硬化性樹脂100部に対
して5〜30部の範囲に設定することが好ましく、より
好ましくは10〜20部の範囲である。
【0022】本発明の薄板鋼板補強用樹脂接着シート
は、上記材料を用いて、例えば、つぎのようにして製造
することができる。
【0023】すなわち、まず、熱硬化性樹脂未硬化組成
物層を作製する。これは、前記熱硬化性樹脂および必要
に応じて粘着剤を配合して混合釜にて溶解混合する。そ
して、これに、硬化剤、熱分解性発泡剤、さらに必要に
応じて硬化促進剤、充填剤、チクソ性付与剤、発泡助剤
を配合し、ついで通常のミキシングロール等を用いて混
練する。そして、得られた樹脂塊を熱プレスにより、発
泡硬化しない温度条件にて、厚み0.4〜2mm、好ま
しくは0.6〜1.5mmのシート状に成形することに
より熱硬化性樹脂未硬化組成物層を作製する。そして、
上記シート状の熱硬化性樹脂未硬化組成物層面に、前記
特定の目開き率を有する織布からなる形状保持用基材を
積層配設する。この配設方法は、上記両者をプレス等に
より貼着することにより行うことができる。このように
して、図1に示すように、前記特定の目開き率を有する
織布からなる形状保持用基材1の片面に、熱硬化性樹脂
未硬化組成物層2が形成された2層構造の薄板鋼板補強
用樹脂接着シートを製造することできる。得られる薄板
鋼板補強用樹脂接着シート全体の層厚みは、使用する補
強箇所等によるが、通常、0.5〜2.5mmに設定さ
れ、好ましくは0.6〜2.0mmに設定される。
【0024】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0025】
【実施例1】まず、最初に、熱硬化性樹脂未硬化組成物
層を形成した。すなわち、変性エポキシ樹脂100部、
充填材50部、顔料1部、チクソ性付与剤15部を混合
釜を用いて溶融混合した。この混合物に、さらに、硬化
剤6部、硬化促進剤0.6部、発泡剤3部を配合し、ミ
キシングロールを用いて混練した。そして、得られた樹
脂塊を温度60℃×1分の条件で熱プレスすることによ
り、厚み1mm×幅25mmのシート状の熱硬化性樹脂
未硬化組成物層を作製した。
【0026】そして、目開き率が0.3のガラスクロス
(厚み0.2mm)を準備して、このガラスクロスと上
記シート状熱硬化性樹脂未硬化組成物層とを重ね、プレ
ス(条件:60〜80℃×30秒)することにより貼着
し、全体厚み1.2mm×幅25mm×長さ130mm
の薄板鋼板補強用樹脂接着シートを製造した。
【0027】
【実施例2,3、比較例1〜3】下記の表1に示す目開
き率を有するガラスクロスを用いた。それ以外は実施例
1と同様にして薄板鋼板補強用樹脂接着シートを製造し
た。
【0028】
【表1】
【0029】上記のようにして得られた実施例品および
比較例品の各薄板鋼板補強用樹脂接着シートを用いて、
その補強性および作業性をつぎのようにして測定・評価
した。これらの結果を下記の表2に示す。
【0030】〔補強性〕厚み0.8mm×幅25mm×
長さ150mmの鋼板を2枚準備し、一方の鋼板表面
に、熱硬化性樹脂未硬化組成物層を接着させることによ
り薄板鋼板補強用樹脂接着シートを中央振り分けで貼付
した。つぎに、図3に示すように、貼付した薄板鋼板補
強用樹脂接着シート3と対峙させ、かつ、このシート3
を貼付した鋼板4との距離Lが3mmとなるようにもう
一つの鋼板5を位置決めして鋼板の両端にそれぞれ厚み
3mmのスペーサー6を設置した。そして、これを18
0℃の加熱機に30分間いれて、図4に示すように、薄
板鋼板補強用樹脂接着シート3の熱硬化性樹脂未硬化組
成物層を発泡硬化させることにより、このシート3のガ
ラスクロス面をもう一つの鋼板5面に接触させた。そし
て、図5に示すように、2つの支点7間距離100mm
とし、上記支点7上に、硬化した薄板鋼板補強用樹脂接
着シート3を介してその両面に2枚の鋼板4,5を有す
る測定用試料を載置した。つぎに、上記測定用試料の中
央部上方から荷重Pを加え、最大荷重を測定し、その測
定値を補強性の目安とした。
【0031】〔作業性〕 セパレーター剥離性:セパレーターに正方形の試料
(薄板鋼板補強用樹脂接着シート)を貼付した後、この
セパレーターから試料を剥がした。そして、剥がす際
に、試料の形状が正方形を維持しているか否か(試料の
形状保持性)を目視により観察した。また、剥がしたセ
パレーター表面の樹脂残りの有無を目視により観察し
た。 貼付性:鋼板を垂直に立てて、この鋼板表面に試料
(薄板鋼板補強用樹脂接着シート)を貼付した。この
際、製品の自重による折れ込み等の問題の発生の有無を
目視により観察した。
【0032】
【表2】 *:形状が変形した。
【0033】上記表2の結果から、全ての実施例品は、
高い補強性を有するとともに作業性においても良好であ
った。これに対して、比較例1品は作業性に関しては良
好であったが、補強性においてその値が低く充分な補強
効果を発揮することができなかった。また、比較例2お
よび3品では高い補強性を有したものであったが、作業
性の評価試験において、形状が変形するという問題が生
じた。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明の薄板鋼板補強用
樹脂接着シートは、目開き率が0.1〜0.5の織布か
らなる形状保持用基材の片面に、熱硬化性樹脂未硬化組
成物層が積層形成された薄板鋼板補強用樹脂接着シート
である。このため、外板鋼板、もしくは内板鋼板に、上
記熱硬化性樹脂未硬化組成物層を接着してシートを貼付
した後加熱することにより、上記熱硬化性樹脂未硬化組
成物層が発泡硬化しシート全体が膨張して上記外板鋼板
と内板鋼板との間隙が埋まるとともに、上記織布の繊維
間から樹脂層が移動して、もう一方の鋼板表面に対して
充分に接着し両鋼板が密着する。したがって、発泡硬化
した後は、外板鋼板と内板鋼板とが一体化した、発泡硬
化体を挟んで鋼板が存在する、いわゆるサンドイッチ構
造体を形成することになり、従来の内板鋼板のみ、ある
いは内板鋼板と補強材を用いた補強に比べて高い補強効
果が得られ、優れた補強性が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄板鋼板補強用樹脂接着シートの一例
を示す斜視図である。
【図2】目開き率の定義を説明するための概略図であ
る。
【図3】薄板鋼板補強用樹脂接着シートの補強性の評価
試験の状態を示す説明図である。
【図4】薄板鋼板補強用樹脂接着シートの補強性の評価
試験の状態を示す説明図である。
【図5】薄板鋼板補強用樹脂接着シートの補強性の評価
試験の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 形状保持用基材 2 熱硬化性樹脂未硬化組成物層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状保持用基材の片面に、熱分解性発泡
    剤を含有する熱硬化性樹脂未硬化組成物層が積層形成さ
    れてなる薄板鋼板補強用樹脂接着シートであって、上記
    形状保持用基材が下記に示す織布(A)からなり、か
    つ、上記熱硬化性樹脂未硬化組成物層が粘着力を有する
    ことを特徴とする薄板鋼板補強用樹脂接着シート。 (A)目開き率が0.1〜0.5に設定された織布。
  2. 【請求項2】 形状保持用基材がガラスクロスである請
    求項1記載の薄板鋼板補強用樹脂接着シート。
JP3473896A 1996-02-22 1996-02-22 薄板鋼板補強用樹脂接着シート Abandoned JPH09226061A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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