JPH0922201A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH0922201A
JPH0922201A JP7196137A JP19613795A JPH0922201A JP H0922201 A JPH0922201 A JP H0922201A JP 7196137 A JP7196137 A JP 7196137A JP 19613795 A JP19613795 A JP 19613795A JP H0922201 A JPH0922201 A JP H0922201A
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JP
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transfer
transfer belt
paper
belt
image
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Application number
JP7196137A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Yokoyama
知明 横山
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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  • Color Electrophotography (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストアップや大型化することなく、非画像
形成動作時に於ける定着器の加熱に起因する局部的な昇
温により、用紙の吸着不良や搬送安定性の低下が生じた
り、転写時にトナーの飛散や画質の低下が生じたりしな
いようにする。 【構成】 感光体上のトナー像を転写ベルトや転写ドラ
ムに担持されている用紙に転写し、又は、感光体上のト
ナー像を中間転写ベルトに転写した後に用紙に転写し、
その後、用紙上のトナー像を定着器にて加熱圧着して定
着する装置に於いて、転写ベルトや転写ドラムに温度分
布を発生させ得る定着器の発熱に関連する量や情報を検
出する手段と、該検出量や該情報に基づいて転写ベルト
や転写ドラムを駆動して上記温度分布の発生を防止する
手段と、を有する画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式の画像形
成装置に関する。詳しくは、電気抵抗等の物性値が温度
に依存して変動する転写材担持体(転写ベルト,転写ド
ラム)や中間転写体(ベルト状,ドラム状)を搭載した
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、感光
体に形成した電荷潜像をトナーで現像して可視化した
後、該トナー像を用紙(転写材)上に転写し、さらに、
トナー像転写後の用紙を定着器にて加熱圧着して定着し
ている。
【0003】用紙(転写材)を、転写ドラムや転写ベル
ト等の転写材担持体によって保持する装置がある。例え
ば、フルカラー画像を形成する装置では、イエロー,マ
ゼンタ,シアン,ブラックの4色のトナー像を重ね合わ
せる必要があるため、感光体に順に形成した各電荷潜像
をイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのトナーで順
に現像するとともに、各トナー像を転写材担持体に保持
している同一の用紙上に順に転写して重ね合わせ、これ
を、定着器にて定着している。
【0004】上述の4色のトナー像を、転写材担持体に
よって保持した用紙上ではなく、中間転写体上にて重ね
合わせる装置もある。即ち、感光体上にて順に現像した
イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各トナー像
を、ベルト状やドラム状の中間転写体上に順に転写して
重ね合わせた後、これを、用紙上に一括して転写し、そ
の後に、定着器にて定着するようにした装置もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】転写ドラムや転写ベル
ト等の転写材担持体から定着器のローラへ小サイズの用
紙を確実に受け渡すためには、転写材担持体の用紙搬出
部と定着器ローラとの間の距離を短くするのが望まし
い。また、画像形成装置を小型化するという観点から
も、上記距離を短くするのが望ましい。このような要請
は、中間転写体を用いた装置の場合も同様である。この
ため、転写材担持体や中間転写体を備えた画像形成装置
では、一般に、上記距離が短くなるように各部材が配置
されている。
【0006】定着器には、加熱用のヒータが設けられて
いる。このヒータがオンされることで定着器ローラが加
熱・昇温されて、先述の加熱圧着が可能となる。このヒ
ータは、非画像形成動作時(待機中)にも間欠的にオン
されており、これにより、画像形成動作開始までの待ち
時間(画像形成動作指令後、定着器が作動可能温度に達
するまでの待ち時間)を短縮し、もしくは、無くすよう
にしている。
【0007】転写材担持体や中間転写体のベルトやフィ
ルムでは、電気抵抗等の物性値が温度に依存して変化す
る。例えば、転写材担持体としての転写ベルト装置のベ
ルトには、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PC
(ポリカーボネート)、CRゴム、ウレタンゴム、ポリ
ウレタンゴム等の材料が用いられている。また、転写材
担持体としての転写ドラムの周面に設けられるフィルム
には、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)や、PC(ポ
リカーボネート)等の材料が用いられている。
【0008】非画像形成動作時に於いて、換言すれば、
転写材担持体や中間転写体の停止状態(待機状態,ウォ
ームアップ状態)に於いて、前述の如く定着器のヒータ
が間欠的にオンされると、その熱によって転写ベルトや
転写ドラムの一部(定着器に近い部分)が加熱されて高
温となる。このため、ベルトやフィルムに温度分布が生
ずる。また、その結果、電気抵抗値の分布が生ずる。
【0009】転写材担持体(転写ベルト,転写ドラム)
では、静電気力で用紙(転写材)を吸着している。この
ため、前述の如く定着器のヒータがオンされてベルトや
フィルムに電気抵抗値の分布や変動が生じて吸着時の電
界が乱れると、用紙の吸着や搬送安定性に不具合が生じ
て、画像の色ズレや乱れ等が生じ易くなる。
【0010】また、転写材担持体により保持されている
用紙や中間転写体(転写ベルト)には、感光体上のトナ
ー像が静電気力で転写される。このため、前述の如く定
着器のヒータがオンされてベルトやフィルムに電気抵抗
値の分布や変動が生じて転写時の電界が乱れると、トナ
ーが飛散したり、画質が低下し易くなったりする。例え
ば、図11の(a)のように、電気抵抗が局部的に低抵
抗になると転写電界が拡がるため、転写位置の手前でト
ナーが飛散して用紙P に付着してしまい、画像上では汚
れとなって現れる。また、同図の(b)のように、電気
抵抗が局部的に高抵抗になると、用紙P が感光体ドラム
1 から剥離される際に放電が発生して、用紙P 上に転写
されたトナー画像が乱される。なお、このような現象
は、中間転写体に転写する場合も同様に発生する。
【0011】上記の不具合を解消するべく、例えば、転
写材担持体や中間転写体と定着器との間に断熱部材を配
置することも考えられるが、この方法では、コストが高
くなる。また、用紙搬送部には開口が必要であるため、
その開口部からの伝熱を防ぐことはできず、断熱が不十
分となる。一方、非画像形成動作時に転写材担持体や中
間転写体を退避させるということも考えられるが、この
方法には、コストが高くなるばかりでなく、制御も複雑
化するという問題がある。
【0012】本発明は、コストアップや制御の複雑化を
来すことなく、非画像形成動作時に於ける定着器の加熱
に起因して転写材担持体や中間転写体に温度分布や該温
度分布に起因する電気抵抗値の分布(不均一性)が発生
しないようにすることを目的とする。また、これによ
り、用紙の吸着不良や搬送安定性の低下、さらに、転写
時のトナー飛散や画質の低下を防止することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、電荷潜像をト
ナー現像して得られるトナー像を転写材担持体に担持さ
れている転写材に転写し、又は、上記トナー像を中間転
写体に転写した後に転写材に転写し、その後、転写材を
定着器にて加熱することで転写材にトナー像を定着する
画像形成装置に於いて、前記転写材担持体又は前記中間
転写体に温度分布を発生させ得る前記定着器の発熱に関
連する量もしくは情報を検出する検出手段と、前記検出
手段により検出された量もしくは情報に基づいて前記温
度分布の発生を防止するべく前記転写材担持体又は前記
中間転写体を駆動する制御手段と、を有する画像形成装
置である。
【0014】温度分布を発生させ得る発熱に関連する量
としては、例えば、転写材担持体や中間転写体の可動部
(ベルト,フィルム)中で定着器に最も近い部分の温
度、該部分の電気抵抗値、該部分の電界の状態、定着器
の温度等がある。これらは各々適切な検出素子を設ける
ことで検出できる。また、温度分布を発生させ得る発熱
に関連する情報としては、例えば、定着器ヒータの状態
を示す情報、定着器ヒータをオン/オフさせるための制
御情報、待機中やウォームアップ中である旨を示す情報
等がある。これらは、画像形成装置の通常の制御に用い
られている情報を転用することで得ることができる。
【0015】転写材担持体や中間転写体の駆動は、その
可動部(ベルト,フィルム)の温度分布を解消して一様
化できるものであればよい。したがって、温度を一様化
できる駆動方式であれば、画像形成動作時と同一の速度
の駆動でもよく、異なる速度の駆動でもよい。また、連
続的な駆動でもよく、間欠的な駆動でもよい。
【0016】
【作用】定着器の発熱であって転写材担持体(又は中間
転写体)に温度分布を発生させ得る発熱に関連する量も
しくは情報が検出されると、該検出量もしくは情報に基
づいて転写材担持体(又は中間転写体)が駆動される。
これにより、該転写材担持体(又は中間転写体)の温度
分布の発生は防止される。したがって、温度分布に対応
する電気抵抗値の分布の発生も防止される。
【0017】
【実施例】まず、実施例1(転写ベルト方式のプリン
タ;図1)、実施例2(転写ドラム方式のカラープリン
タ;図2)、実施例3(ベルト状の中間転写体を用いた
カラープリンタ;図10)について説明する。次に、定
着器ヒータのオン/オフに追従して転写ベルトの駆動を
オン/オフする制御(図6)、待機中に転写ベルトの駆
動を間欠的にオン/オフする制御(図7)、転写ベルト
の局部の検出温度に基づいて転写ベルトの駆動をオン/
オフする制御(図8)を、各々実施例1の構成に即して
説明する。さらに、図6〜図8の制御を行った場合と行
わなかった場合(従来)の具体的な比較結果を説明す
る。なお、図6〜図8の制御は、実施例2、実施例3の
構成についても同様に適用可能である。
【0018】(1)実施例1:図1 実施例1は、転写ベルト方式のプリンタである。まず、
機構を説明する。矢印a方向に回転され得る感光体ドラ
ム1 の周囲には、感光体ドラム1 の表面を一様に帯電さ
せる帯電チャージャ2 、該一様な帯電表面に電荷潜像を
形成するべく露光するプリントヘッド3 、該電荷潜像を
トナーで現像して可視化する現像器4 、該可視化された
トナー像を用紙P 上に転写するべく用紙P を担持して搬
送する転写ベルト5 、感光体ドラム1 の残留トナーを除
去するクリーナ6 、感光体ドラム1 の残留電荷を露光し
て除去するイレーサ7 が設けられている。
【0019】プリントヘッド3 は、例えば、LEDアレ
イであるが、レーザ露光をするレーザヘッドでもよい。
また、原稿画像の反射光をそのまま又は変倍して導く光
学系であってもよい。現像器4 は、例えば、黒色のトナ
ーでの現像を行う装置であるが、他の色のトナーで現像
するものであってもよい。
【0020】駆動ローラ18と従動ローラ19とによって張
架されている転写ベルト5 は、感光体ドラム1 に同期し
て矢印b方向へ駆動される。この駆動は、不図示のモー
タによって回転される駆動ローラ18によって行われる。
転写ベルト5 の材質は、この例では、導電性カーボンを
分散することで電気抵抗を109 Ωcmとされた半導電
性ゴムベルトであるが、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)やPC(ポリカーボネート)等を材料とするフィル
ム系ベルト、或いは、CRゴムやウレタンゴム等を材料
とするゴムベルトを用いることもできる。
【0021】転写ベルト5 の付近には、用紙搬送タイミ
ングに同期して転写ベルト5 を感光体ドラム1 に圧接す
る圧接部材16、感光体ドラム1 のトナー像を転写ベルト
5 で搬送される用紙P 上へ静電的に転写する転写コロナ
チャージャ17、用紙P を転写ベルト5 から分離する分離
爪14、転写ベルト5 の外周面を清掃するベルトクリーナ
20、転写ベルト5 の内外面を除電する一対の除電チャー
ジャ21,22 、従動ローラ19に対向して設けられて転写ベ
ルト5 に外接する接地された導電性のローラ24等が設け
られている。なお、除電チャージャ21,22 は、例えば、
転写ベルト5 の電気抵抗を108 Ωcm程度に調整する
とともに駆動ローラ18を導電性として接地しておくこと
により省略可能である。或いは、接地した金属板や金属
ローラを転写ベルト5 に接触させることで省略してもよ
い。
【0022】画像形成動作時には、用紙トレイ10から給
紙ローラ11により捌き出された用紙P は、ガイド12によ
りタイミングローラ9 へ案内され、該タイミングローラ
9 により感光体ドラム1 との同期をとられた後、直流電
源23に接続されて所定の電位とされている従動ローラ19
と、該従動ローラ19に対向されている接地された導電性
ローラ24との間に送り込まれる。これにより、用紙P は
転写ベルト5 に静電吸着される。また、用紙P がタイミ
ングローラ9 により送り出されるタイミングで圧接部材
16が作動されて、転写ベルト5 が感光体ドラム1 に圧接
される。
【0023】転写ベルト5 に吸着されて矢印b方向へ搬
送される用紙P が転写位置(転写コロナチャージャ17と
感光体ドラム1 の間)に到達すると、転写コロナチャー
ジャ17から転写ベルト5 に転写電荷が供給される。これ
により、感光体ドラム1 上にて現像器4 によりトナー現
像されて可視化されたトナー像が、転写ベルト5 に担持
されている用紙P 上へ、静電的に転写される。
【0024】トナー像転写後の用紙P は、図中左方へ搬
送された後、分離爪14により転写ベルト5 から剥離さ
れ、ガイド15により定着器8 へ送り込まれて熱圧着によ
る画像定着処理を施された後、排紙トレイ13上へ排出さ
れる。ここで、定着器8 は、転写ベルト5 から剥離され
る用紙P が比較的小サイズあっても確実に定着器8 に送
り届けることができるように、転写ベルト18の図の左端
位置(駆動ローラ18の位置)に近接して設けられてい
る。また、このように近接して設けることで、装置小型
化の要請にも応えている。なお、用紙P が剥離された後
の転写ベルト5 は、その外周面をベルトクリーナ20でク
リーニングされ、さらに、除電チャージャ21,22 により
内外面の残留電荷を除電されて、前述の用紙吸着位置へ
戻される。
【0025】定着器8 は、図4に示すように、定着上ロ
ーラ80と、該定着上ローラ80内に設けられたヒータ80a
と、上記定着上ローラ80と所定圧力で当接する定着下ロ
ーラ81と、上記定着上ローラ80の近傍に設けられたサー
ミスタ8bと、該サーミスタ8b及び上記ヒータ80a に接続
された温調回路8cを有する。ここで、定着上ローラ80は
芯金上にフッ素樹脂による離型層を設けて成り、定着下
ローラ81は芯金上に弾性ゴム層を設けるとともに該弾性
ゴム層の上にPFAチューブを設けて成る。
【0026】温調回路8cは、サーミスタ8bによる検出温
度が180℃以上のときにヒータ80a を消灯し、180
℃を下回るときに点灯するように、ヒータ80a のオン/
オフを制御する。これにより、定着上ローラ80の表面温
度は180℃〜190℃程度の温度範囲内に制御され
る。即ち、検出温度が180℃を上回った時点でヒータ
80a を消灯しても、定着上ローラ80の表面はオーバーシ
ュートのために190℃程度まで昇温されるため、上述
の温度範囲となる。
【0027】次に、前述の圧接部材16について説明す
る。圧接部材16は、図3に示すように、厚さ略200μ
mのマイラーで構成される圧接部16a と、該圧接部16a
を支持するアルミニウム製の支持部16b と、該支持部16
b に連結されたロータリーソレノイド16c から構成され
る。
【0028】図3の(a)はロータリーソレノイド16c
のオフ状態、(b)はオン状態を示す。即ち、タイミン
グローラ9 により用紙の搬送が開始されて、その旨の信
号がCPUに入力されると、CPUからの制御信号によ
ってロータリーソレノイド16c がオンされる。これによ
り、圧接部材16は矢印c方向へ図3の(b)の如く付勢
され、転写ベルト5 及び該転写ベルト5 に担持されてい
る用紙P を感光体ドラム1 に圧接する。また、この状態
で前述の転写が行われる。一方、タイミングローラ9 が
停止され、その旨の信号がCPUに入力されると、CP
Uからの制御信号によってロータリーソレノイド16c が
オフされる。これにより、圧接部材16は矢印cの反対方
向へ回動されて図3の(a)の状態となり、転写ベルト
5 と感光体ドラム1 の圧接が解除される。
【0029】即ち、駆動開始を同一に制御しても、起動
トルクの差等のために感光体ドラム1 と転写ドラム5 に
速度差が生ずる。このため、そのままでは、両者が擦ら
れてキズ等がつく恐れがあるため、上述の如く圧接/圧
接解除することにより、このような不具合に対処してい
るのである。
【0030】なお、図3では、圧接部16a にマイラーを
用いているが、ローラで押し上げるように構成してもよ
い。また、ロータリーソレノイド16c に換えて、カム等
の機構を用いてもよい。また、圧接のタイミングも、必
ずしもタイミングローラ9 に合わせる必要は無く、例え
ば、用紙P の位置をセンサで検出して、そのタイミング
に合わせるようにしてもよい。
【0031】(2)実施例2:図2 実施例2は、転写ドラム方式のカラープリンタである。
矢印a方向に回転され得る感光体ドラム30の周囲には、
感光体ドラム30の表面を一様に帯電させる帯電チャージ
ャ31、該一様な帯電表面に電荷潜像を形成するべく露光
するプリントヘッド32、該電荷潜像をトナーで現像して
可視化する4個の現像器33,34,35,36 、各現像器により
順に可視化されたトナー像を用紙P 上に転写するべく用
紙P を担持して搬送する転写ドラム37、感光体ドラム30
の残留トナーを除去するクリーナ38、感光体ドラム30の
残留電荷を露光して除去するイレーサ39が設けられてい
る。
【0032】プリントヘッド32は、実施例1のプリント
ヘッド3 と同様である。4個の現像器33,34,35,36 に
は、順に、イエローY 、マゼンタM 、シアンC 、ブラッ
クB のトナーが収納されており、各々の色に対応して感
光体ドラム30上に形成された電荷潜像の現像を行う。
【0033】転写ドラム37は、感光体ドラム30に同期し
て矢印b方向へ回転される。この回転は、不図示のモー
タによって行われる。転写ドラム37の円筒状の周面には
電気抵抗が1014Ωcmで、厚さが略150μmの、P
VDF(ポリフッ化ビニリデン)のフィルムが巻き付け
て固定されている。なお、この周面に設けるフィルムの
材料としては、他に、PC(ポリカーボネート)等を用
いることもできる。
【0034】転写ドラム37の付近には、用紙P を静電吸
着するための電荷を供給する吸着ブラシ43、該吸着ブラ
シ43に対向する位置に転写ドラム37の周面を挟むように
設けられた接地されている導電性ローラ44、用紙P の搬
送のタイミングに同期して転写ドラム37を感光体ドラム
30に圧接する圧接部材46、感光体ドラム30のトナー像を
用紙P 上へ静電的に転写するための電荷を供給する転写
ブラシ47、用紙P を吸着している電荷を除電する分離チ
ャージャ49,50 、用紙P を転写ドラム37から分離する分
離爪51、転写ドラム37の外周面を清掃するクリーナ53、
転写ドラム37の内外面の残留電荷を除電する除電チャー
ジャ54,55 等が設けられている。
【0035】画像形成動作時には、用紙P が不図示の用
紙トレイから捌き出されてタイミングローラ41へ到り、
該タイミングローラ41にて感光体ドラム30との同期をと
られた後、直流電源45に接続されて所定の電位とされて
いる吸着ブラシ43と、該吸着ブラシ43に対向された接地
されている導電性ローラ44との間に送り込まれ、これに
より、用紙P は転写ドラム37の外周面に静電吸着され
る。また、用紙P がタイミングローラ41から送り出され
るタイミングで圧接部材46が作動されて、転写ドラム37
の周面(フィルム)が感光体ドラム30に圧接される。圧
接部材46の機構及び作用は、実施例1の圧接部材16と同
様であるため、説明は省略する。
【0036】用紙P が転写ドラム37に吸着されて矢印b
方向へ搬送されて転写位置(転写ブラシ47と感光体ドラ
ム30の間)に到達すると、直流電源48に接続されている
転写ブラシ47から転写ドラム37に転写電荷が供給され
る。これにより、4個の現像器33,34,35,36 のうちの何
れかの現像器により現像されて感光体ドラム30上に可視
化されているトナー像が、用紙P 上へ静電的に転写され
る。
【0037】即ち、カラープリントの場合、イエローY
、マゼンタM 、シアンC 、ブラックBkの4色のトナー
の像が順に合成されるため、用紙P が上述の転写位置に
到る前に、何れかの色のトナー像が感光体ドラム30上に
形成されており、これが、上述の如く用紙P 上へ転写さ
れる。なお、この例では、初回には、イエローY のトナ
ーが転写される。
【0038】イエローY のトナー像転写後の用紙P は、
転写ドラム37に吸着された状態で搬送されて、非作動の
分離チャージャ49,50 、非作動(非接触)の分離爪51、
非作動(非接触)のクリーナ53、非作動の除電チャージ
ャ54,55 、非作動の吸着ブラシ43の位置を経て、再び転
写位置に戻る。上記の各部材を非作動(非接触)として
いる理由は、用紙P 上に転写されたイエローYのトナー
像が乱されないようにするためである。なお、吸着ブラ
シ43に対向する位置の導電性ローラ44は元々非接触であ
り、転写画像を乱す恐れはない。
【0039】こうして用紙P が転写位置に戻ると、今度
は、マゼンタM のトナー像が転写されて上述のイエロー
Y のトナー像に合成される。その後、上記と同様に搬送
されて転写位置に戻り同様にシアンC のトナー像を転写
され、さらに搬送されて転写位置に戻り同様にブラック
Bkのトナー像を転写される。
【0040】4色のトナー像の転写・合成が終了する
と、転写ドラム37に吸着されている用紙P は、分離チャ
ージャ49,50 にて除電されつつ分離爪51に到り、該分離
爪51により転写ドラム37から剥離され、ガイド52により
定着器40へ送り込まれて、熱圧着による画像定着処理を
施される。また、その後、不図示の排紙トレイ上へ排出
される。ここで、定着器40は、転写ドラム37から剥離さ
れる用紙P が比較的小サイズあっても確実に定着器40に
渡すことができるように、分離爪51の位置に近接して設
けられている。また、このように近接して設けること
で、装置小型化の要請にも応えている。なお、用紙P が
剥離された後の転写ドラム37は、その外周面をクリーナ
53でクリーニングされ、さらに、除電チャージャ54,55
により内外面の残留電荷を除電されて、前述の用紙吸着
位置に戻される。
【0041】定着器40の構成は、図4に示す実施例1の
定着器8 と略同様であるが、定着上ローラと定着下ロー
ラは共に芯金上に弾性ゴム層を設けてなる。また、制御
温度は160℃であり、160℃〜170℃の温度範囲
に制御されている。
【0042】(3)実施例3:図10 実施例3は転写ベルト73を中間転写体として用いたカラ
ープリンタである。矢印a方向に回転され得る感光体ド
ラム61の周囲には、感光体ドラム61の表面を一様に帯電
させる帯電チャージャ62、該一様な帯電表面に画像露光
63により形成された電荷潜像をトナーで現像して可視化
する4個の現像器64,65,66,67 、該各現像器により順に
可視化されたトナー像を順に転写されて合成される転写
ベルト(中間転写体)73、感光体ドラム61の残留トナー
を除去するクリーナ69、感光体ドラム61の残留電荷を露
光して除去するイレーサ70が設けられている。
【0043】画像露光は、例えば、LEDアレイやレー
ザヘッドからの露光であるが、原稿画像の反射光を光学
系によりそのまま又は変倍して導くようにしてもよい。
4個の現像器64,65,66,67 には、順に、イエローY 、マ
ゼンタM 、シアンC 、ブラックB のトナーが収納されて
おり、各々の色に対応して感光体ドラム61上に形成され
た電荷潜像の現像を行う。
【0044】駆動ローラ74と、その他のローラ(テンシ
ョンローラ75、ガイドローラ76、ローラ77,78 、バック
アップローラ90、ガイドローラ79、押付ローラ71,72)と
によって張架されている転写ベルト73は、感光体ドラム
61に同期して矢印b方向へ駆動される。この駆動は、不
図示のモータによって回転される絶縁体で構成された駆
動ローラ74によって行われる。転写ベルト73は、この例
では、環境耐性が良く可撓性で電気抵抗が1×1010Ω
cm〜1×1013Ωcm程度のポリウレタンゴムベルト
の表面に、電気抵抗が1×109 Ωcm〜1×1012Ω
cm程度のフッ素系塗料を塗布して形成した、10μm
〜30μm厚の表面コート層を備えた厚さ600μm程
度の無端ベルトを用いている。なお、転写ベルト73の電
気抵抗としては、1×1010Ωcm〜1×1015Ωcm
程度であればよい。
【0045】転写ベルト73の付近には、感光体ドラム61
のトナー像を順に転写ベルト74の外周面に静電的に転写
する一次転写チャージャ68、該一次転写チャージャ68の
前後に設けられて転写ベルト73を感光体ドラム61に押し
付ける押付ローラ71,72 、用紙の通紙経路との合流部に
設けられたガイドローラ76、転写ベルト73の外周面に転
写(カラーモードでは最大4回の転写で合成)されたト
ナー像を搬送されて来る用紙P に静電的に転写する二次
転写チャージャ94、接地されている一対のローラ77,78
に巻回された導電性ベルト97、用紙P を転写ベルト73か
ら剥離するための分離チャージャ95、転写ベルト73の外
周面を清掃するベルトクリーナ90a と該ベルトクリーナ
90a に対向する位置で内接するバックアップローラ90、
該バックアップローラ90と押付ローラ71との間の適宜の
位置に設けられたガイドローラ79等が配置されている。
【0046】画像形成時に於いて、転写ベルト73上の所
定の部位(以下「被転写部位」という)が一次転写位置
(一次転写チャージャ68と感光体ドラム61の間)に到達
すると、一次転写チャージャ68によって転写ベルト73に
転写電荷が供給される。これにより、4個の現像器64,6
5,66,67 のうちの何れかの現像器により現像されて感光
体ドラム30上に可視化されているトナー像が、転写ベル
ト73の被転写部位へ静電的に転写される。
【0047】即ち、カラープリントの場合、イエローY
、マゼンタM 、シアンC 、ブラックBkの4色のトナー
の像が順に合成されるため、転写ベルト73の被転写部位
が上記一次転写位置へ到達する前に、何れかの色のトナ
ー像が感光体ドラム61上に形成されており、このトナー
像が、上述の如く転写ベルト73の被転写部位へ転写され
る。なお、この例では、初回には、イエローY のトナー
が転写される。
【0048】イエローY のトナー像転写後の転写ベルト
73の被転写部位は引き続いて駆動されて、非作動の二次
転写チャージャ94、非作動の分離チャージャ95、非作動
(非接触)のベルトクリーナ90a の位置を経て、再び一
次転写位置に戻る。これらの各部材を非作動(非接触)
としている理由は、転写ベルト73の被転写部位に転写さ
れたイエローYのトナー像が乱されないようにするため
である。
【0049】こうして転写ベルト73の被転写部位が一次
転写位置に戻ると、今度は、マゼンタM のトナー像が転
写されてイエローY のトナー像に合成され、以下、同様
にして、シアンC のトナー像、ブラックBkのトナー像が
転写・合成される。
【0050】4色のトナー像の一次転写・合成が終了す
ると、次に、転写ベルト73上のトナー像を用紙P へ転写
(二次転写)する処理が行われる。即ち、用紙トレイ91
から給紙ローラ92により捌き出された用紙P が、ガイド
によりタイミングローラ93へ案内され、該タイミングロ
ーラ93にて転写ベルト73の被転写部位のトナー像先端と
の同期をとられた後、二次転写位置(転写ベルト73と二
次転写チャージャ94との間の位置)へ送り込まれる。ま
た、用紙P が二次転写位置に到達すると、二次転写チャ
ージャ94から用紙P に転写電荷が供給される。これによ
り、転写ベルト73の被転写部位に転写されているトナー
像(フルカラーの場合は4色の合成トナー像)が、用紙
P 上へ静電的に転写される。
【0051】トナー像転写後の用紙P は、分離チャージ
ャ95により転写ベルト73から分離され、搬送ベルト96に
より搬送されて定着器800 に到り、該定着器800 にて熱
圧着による画像定着処理を施された後、不図示の排紙ト
レイへ排出される。なお、定着器800 は、装置全体を小
型化するため、及び、転写ベルト73から剥離される用紙
P が比較的小サイズあっても確実に定着器8 に送り届け
得るために、転写ベルト73から比較的近い位置に設けら
れている。定着器800 の構成は、実施例1と同様である
ため、説明は省略する。なお、トナー像を用紙P に二次
転写された後の転写ベルト73は、その外周面をベルトク
リーナ90a でクリーニングされる。
【0052】(4)非画像形成時の動作 次に、図1のプリンタに関して、非画像形成動作時に転
写ベルト5 を駆動することにより、転写ベルト5 に温度
分布(温度の偏り)が発生することを防止する処理を、
図6〜図8の各フロ−チャ−トに即して各々説明する。
また、図6〜図8のフロ−チャ−トは図1のプリンタに
関するものであるが、図2のカラープリンタの転写ドラ
ム37や、図10のカラープリンタの転写ベルト73につい
ても、図6〜図8の各フロ−チャ−トと同様の制御が当
然に可能である。
【0053】なお、図6〜図8のフロ−チャ−ト(非画
像形成動作時の転写ベルト5 の駆動に関する処理)は、
プリンタの制御に一般的に用いられている公知の繰り返
しループ処理(プリントシーケンスや、操作パネルのキ
ー入力に対応して各種のモードを設定する処理等を含
む)の中で実行されるものであり、装置が非画像形成動
作中(待機中、一時停止中、ウォームアップ中)である
ことを条件として実行されるものである。また、図6、
図7で用いられる各タイマは、例えば、上記繰り返しル
ープの回数に基づいて計数することができる。以下、必
要に応じて、図9や図5を参照して説明する。
【0054】(4-1) 定着ヒータのオン/オフに追従する
場合:図6 定着ヒータ80a がオンされて、その旨の信号が温度制御
回路8cからCPUに入力されると(S101;YES)、CPUは
ベルトモータドライバに対して駆動ローラ18用のモータ
を回転させるべき旨を指令する(S103)。これにより、定
着ヒータ80a が点灯されている間、転写ベルト5 は図1
の矢印b方向へ駆動されて、定着ヒータ80a から伝熱さ
れて来る熱量は転写ベルト5 の全体に拡散され、転写ベ
ルト5 に局部的な高温部分が発生することは防止され
る。なお、この駆動中は、画像形成動作時とは異なり圧
接部材16は非作動とされている。これは、感光体ドラム
1 の損傷を防止するためである。
【0055】定着ヒータ80a がオン状態でなくなると(S
101;NO) 、転写ベルト5 が駆動中であるか否か、即ち、
ベルトモータドライバが駆動ローラ18用のモータを回転
制御しているか否か判定される(S111)。その結果、転写
ベルト5 が駆動中である場合は(S111;YES)、タイマTA
が未だカウント開始されていないことを条件として(S11
3;NO) 、該タイマTAのカウントが開始される(S115)。
タイマTAの値は、定着ヒータ80a の予熱による転写ベ
ルト5 の昇温が無視できるようになるのに十分な値に設
定されている。なお、タイマTAが既にカウントを開始
している場合には(S113;YES)、ステップS115の処理はジ
ャンプされる。
【0056】その後、定着ヒータ80a オフで且つ転写ベ
ルト5 の駆動中に於いてタイマTAが終了すると(S117;
YES)、転写ベルト5の駆動が停止される(S119)。即ち、
CPUからベルトモータドライバに対して駆動ローラ18
用のモータを停止させるべき旨が指令される。このよう
に、本例では、定着ヒータ80a がオフされ、定着ヒータ
80a の予熱による転写ベルト5 の昇温が無視できるよう
になるのに十分な所定時間TAが経過した後に転写ベル
ト5を停止しているため、定着ヒータ80a の予熱で転写
ベルト5 が加熱されてしまうことが防止される。また、
転写ベルト5 の冷却度合いも十分となる。
【0057】なお、本例では、定着ヒータの点灯継続時
間は5秒、点灯のサイクルタイムは15秒となるように
制御されており、また、タイマTAの時間は3秒に設定
されているが、これらは、転写ベルト5 の材質や、定着
ヒータ80a から転写ベルト5への伝熱の程度等に応じて
適宜変更可能である。また、転写ベルトの駆動速度や駆
動方法によっても適宜変更可能である。つまり、上述の
例では画像形成動作時と同じ速度で転写ベルト5 を駆動
しているが、画像形成動作時より速くしたり遅くした
り、或いは、断続的に駆動したりしてもよい。
【0058】上述のように非画像形成動作時に転写ベル
ト5 を駆動制御したところ、1時間の待機後に於ける転
写ベルト5 の表面温度は、転写ベルト5 の全面で略均一
で50℃〜60℃の温度範囲に入っていた。これに対し
て、上述のように制御しなかった場合、即ち、1時間の
待機中に渡って転写ベルト5 を従来のように停止させて
いた場合、転写ベルト5 の表面温度は局部的に80℃に
なっており、本実施例の効果が確認された。
【0059】(4-2) 所定の時間間隔で間欠的にオン/オ
フする場合:図7 図6では定着ヒータのオン/オフに追従して転写ベルト
5 を駆動/停止しているが、装置が画像形成時でなくな
った場合に所定の時間間隔で転写ベルト5 を駆動/停止
するように制御してもよい。その例を図7に示す。
【0060】即ち、非画像形成時に於いて、タイマT
B,TCの何れもカウント中でないことを条件として(S
201;NO) 、タイマTBがスタートされる(S203)。このタ
イマTBが終了すると(S211;YES)、転写ベルト5 の駆動
が開始される(S213)。即ち、CPUはベルトモータドラ
イバに対して駆動ローラ18用のモータを回転させるべき
旨を指令する(S103)。これにより、図6の例と同様に転
写ベルト5 は図1の矢印b方向へ駆動されて、定着ヒー
タ80a から伝熱されて来る熱量は転写ベルト5 の全体に
拡散されて、転写ベルト5 に局部的な高温部分が発生す
ることは防止される。この駆動中、圧接部材16が非作動
とされていることも上記と同様である。また、転写ベル
ト5 の駆動開始と同時に、タイマTCのカウントがスタ
ートされる(S215)。
【0061】タイマTCが終了すると(S221;YES)、転写
ベルト5 が停止される(S223)。即ち、CPUからベルト
モータドライバに対して駆動ローラ18用のモータを停止
させるべき旨が指令される。また、タイマTCが終了す
ると(S221;YES)、次回のステップS201の判定はNOとな
るため、タイマTBがスタートされて、以下、同様に繰
り返される。
【0062】(4-3) 転写ベルトの局部の検出温度に基づ
く場合:図8 図7では所定時間間隔で転写ベルト5 を駆動/停止して
いるが、定着ヒータ80a の伝熱状態、例えば、転写ベル
ト5 の局部の表面温度に基づいて、転写ベルト5 を駆動
/停止するように制御してもよい。その例を図8に示
す。なお、表面温度は、図5のように、表面温度センサ
65により検出されて、その情報が、図9の温度検出回路
を経てCPUに入力されるものとする。
【0063】非画像形成時では、温度センサ65の検出温
度が、所定の閾値T1℃(例えば55℃)以上であるか
否か判定される(S301)。その結果、検出温度が閾値T1
以上の場合は、転写ベルト5 の駆動が開始される(S30
3)。即ち、CPUはベルトモータドライバに対して駆動
ローラ18用のモータを回転させるべき旨を指令する(S30
3)。これにより、図6や図7の例と同様に転写ベルト5
は図1の矢印b方向へ駆動されて、定着ヒータ80a から
伝熱されて来る熱量は転写ベルト5 の全体に拡散され、
転写ベルト5 に局部的な高温部分が発生することは防止
される。この駆動中、圧接部材16が非作動とされている
ことも上記と同様である。
【0064】また、転写ベルト5 の駆動中に於いて(S31
1;YES)、温度センサ65の検出温度が上述の閾値T1℃を
下回ると(S313;YES)、転写ベルト5 が停止される(S31
5)。即ち、CPUからベルトモータドライバに対して駆
動ローラ18用のモータを停止させるべき旨が指令され
る。以下、同様にして、検出温度が閾値T1℃以上であ
るか、閾値T1℃を下回っているかに応じて転写ベルト
5 が駆動/停止される。
【0065】上述のように非画像形成動作時に転写ベル
ト5 を駆動制御したところ、1時間の待機後に於ける表
面温度センサ65の検出温度は、転写ベルト5 の全面で略
均一で50℃〜53℃の温度範囲に入っていた。これに
対して、上述のように制御しなかった場合、即ち、1時
間の待機中に渡って転写ベルト5 を従来のように停止さ
せていた場合、表面温度センサ65による検出温度は局部
的に80℃になっており、本実施例の効果が確認され
た。
【0066】上記では、閾値T1を55℃に設定してい
るが、その理由は、閾値T1を画像形成時の表面温度で
ある50℃に近づけ過ぎると、温度センサ65の検出にバ
ラツキがあった場合に、転写ベルト5 が常に駆動されて
しまう恐れがあり、これを防止するためである。なお、
転写ベルト5 の材質に応じて、閾値T1を55℃より高
く設定することも可能である。
【0067】(5)比較結果 非画像形成動作時に於いて、転写ベルト5 を駆動して熱
量を全体に分散させた場合と、駆動せず停止させていた
場合(従来例)との比較結果を述べる。
【0068】(5-1) 比較1 図1の装置に関して、環境温度30℃、環境湿度85%
RHの条件下で、画像形成動作(この時転写ベルト5 は
駆動されている)を行ったところ、転写ベルト5 の表面
温度は略全面で同一で略50℃であった。
【0069】この装置を、画像形成動作後に待機状態と
し、且つ、その間、従来と同様に転写ベルト5 を停止さ
せていたところ、1時間待機後の転写ベルト5 の表面温
度は定着器8 に最も近い部分で80℃に上昇していた。
【0070】この状態で、画像形成動作を再開したとこ
ろ、高熱部分が用紙の先端になった場合は用紙先端と転
写画像先端に位置ズレが発生した。また、高熱部分が画
像領域になった場合はトナーの飛散が多くなり、汚れた
画像となった。このような不具合の原因を究明するた
め、転写ベルト5 の高温部分(80℃の部分)の電気抵
抗を調べたところ、107 Ωcm程度あった。これは、
本来の値である109 Ωcmよりも2桁低下した値であ
る。
【0071】このことから、上述の不具合は、用紙の吸
着部に於いては、従動ローラ19から供給される吸着電荷
が低抵抗となった転写ベルト5 の前後部位に拡がって吸
着不良が生起されたためであり、また、トナーの転写部
に於いては、転写チャージャ17から供給される転写電荷
が低抵抗となった転写ベルト5 の前後部位に拡がって、
図11の(a)のようにいわゆる前転写が発生したため
であると考えられる。
【0072】(5-2) 比較2 図2の装置に関して、上述の図1の装置の場合と同様
に、環境温度30℃、環境湿度85%RHの条件下で、
画像形成動作(この時転写ドラム37は駆動されている)
を行ったところ、転写ドラム35の周面に設けられている
フィルムの表面温度は略全面で同一で略45℃であっ
た。
【0073】この装置を、画像形成動作後に待機状態と
し、且つ、その間、従来と同様に転写ドラム37を停止さ
せていたところ、1時間待機後の転写ドラム37の周面の
表面温度は定着器40に最も近い部分で75℃に上昇して
いた。
【0074】この状態で、画像形成動作を再開したとこ
ろ、高熱部分がカラーハーフトーンの画像領域になった
場合は、乱れた画像となった。このような不具合の原因
を究明するため、転写ドラム37の高温部分(75℃の部
分)の電気抵抗を調べたところ、1013Ωcm程度あっ
た。これは、本来の値である1014Ωcmよりも1桁低
下した値である。
【0075】このことから、上述の不具合は、転写ブラ
シ47から供給される転写電荷が低抵抗となった転写ドラ
ム37の前後部位に若干拡がって、図11の(b)のよう
に感光体ドラム30との空隙部に於いて放電が発生し、用
紙P 上のトナー像を乱したためであると考えられる。
【0076】(5-3) 他の比較について 図10の装置について、上述の比較1,比較2と同様
に、本発明の制御(図6〜図8に例示する制御・非画像
形成動作時に転写ベルト73を駆動する制御)を行った場
合と、行わなかった場合について比較したところ、上述
の場合と同様に局部的な温度上昇を有効に防止すること
ができた。また、このため、前転写による画像の汚れや
放電による画像の乱れを有効に防止することができた。
即ち、中間転写体の場合も、画像の転写に関して、上述
の場合と同様の効果があった。
【0077】(6)他の構成 上述の実施例は、何れも、プリンタについて述べている
が、電子写真方式の画像形成装置であって、転写ドラム
や転写ベルトを備えた装置であれば、複写機やファクシ
ミリ等にも同様に適用できる。また、上述の実施例で
は、転写ドラム等の駆動速度等については特に述べてい
ないが、画像形成動作時と同じでも、速くても、遅くて
も、よい。また、断続的な駆動であってもよい。要する
に、定着器から伝達されて来る熱を拡散して、転写ドラ
ム等に局部的な高熱部分が発生しないようにできればよ
い。
【0078】また、上述の実施例では、転写ドラムや転
写ベルトの非画像形成動作時の駆動を、定着器ヒータの
オン/オフに追従したり、タイマで管理したり、或い
は、表面温度を検出することて行っているが、これら以
外であっても、定着器から伝達されて来る熱を拡散し
て、転写ドラム等に局部的な高熱部分が発生しないよう
にできる量や情報であれば、本発明に適用可能である。
【0079】
【発明の効果】本発明では、転写材担持体(又は中間転
写体)に温度分布を発生させ得る発熱に関連する量もし
くは情報の検出に応じて転写材担持体(又は中間転写
体)が駆動されて、温度分布及び電気抵抗値分布の発生
が防止されるため、転写材担持体では、用紙の吸着不良
や搬送安定性の低下を防止できる。また、転写材担持体
や中間転写体では、転写時のトナー飛散や画質の低下を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の装置の機構を示す模式図。
【図2】実施例2の装置の機構を示す模式図。
【図3】実施例1の装置の圧接部材16の作動の説明図。
【図4】実施例1の装置の定着器の説明図。
【図5】実施例1の装置で第3の制御方法を行う場合の
構成説明図。
【図6】実施例1の装置の第1の制御方法を示すフロ−
チャ−ト。
【図7】実施例1の装置の第2の制御方法を示すフロ−
チャ−ト。
【図8】実施例1の装置の第3の制御方法を示すフロ−
チャ−ト。
【図9】実施例1の装置の制御回路の構成を示すブロッ
ク図。
【図10】実施例3の装置の機構を示す模式図。
【図11】昇温で低抵抗になる場合(a)の不具合と、
高抵抗になる場合(b)の不具合を示す説明図。
【符号の説明】
1,30,61 感光体ドラム 5 転写ベルト(転写材担持体) 37 転写ドラム 18,74 駆動ローラ 19 従動ローラ 8,40,800 定着ローラ 73 転写ベルト(中間転写体)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷潜像をトナー現像して得られるトナ
    ー像を転写材担持体に担持されている転写材に転写し、
    又は、上記トナー像を中間転写体に転写した後に転写材
    に転写し、その後、転写材を定着器にて加熱することで
    転写材にトナー像を定着する画像形成装置に於いて、 前記転写材担持体又は前記中間転写体に温度分布を発生
    させ得る前記定着器の発熱に関連する量もしくは情報を
    検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された量もしくは情報に基づい
    て前記温度分布の発生を防止するべく前記転写材担持体
    又は前記中間転写体を駆動する制御手段と、 を有する画像形成装置。
JP7196137A 1995-07-08 1995-07-08 画像形成装置 Pending JPH0922201A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008046263A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Ricoh Co Ltd ベルト走行装置及び画像形成装置

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JP2008046263A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Ricoh Co Ltd ベルト走行装置及び画像形成装置

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