JPH09220708A - 木製円筒形容器の製造方法 - Google Patents

木製円筒形容器の製造方法

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JPH09220708A
JPH09220708A JP6363296A JP6363296A JPH09220708A JP H09220708 A JPH09220708 A JP H09220708A JP 6363296 A JP6363296 A JP 6363296A JP 6363296 A JP6363296 A JP 6363296A JP H09220708 A JPH09220708 A JP H09220708A
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JP
Japan
Prior art keywords
edge material
adhesive
wood
bottom plate
edge
Prior art date
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Pending
Application number
JP6363296A
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English (en)
Inventor
Kenji Sato
賢二 佐藤
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SATOU SATOKO
Original Assignee
SATOU SATOKO
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Filing date
Publication date
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、板の曲げ方向性を工夫し、加熱、
加湿するなどの工程を経て円筒形に形づくり、駅弁、折
り詰め弁当、土産品、同物品の用途に供するための、木
製円筒形容器の製造方法に関する。 【解決手段】 円筒形を形成する縁材の木取り方向を、
曲げ加工に効果的な木目配置とし、高温加熱および高温
加湿にて可塑性を増大させ所望の円筒容器に成形するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、駅弁、折り詰め
弁当、土産品などに用いる容器の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】駅弁、折り詰め弁当、土産品などに使わ
れている円筒形容器は、木製のものとプラスチック製の
ものがありプラスチック製のものは安価で製造が容易な
ため多く利用されている。一方の木製容器は、木の持つ
吸湿性、通気性などの効果により米飯や収容物が腐敗し
にくく保存性が高いなどの利点がある。又、容器の廃物
も土中に埋めれば自然に還元し、焼却処理でも有毒ガス
が発生しないなどの利点はあるが、製造に手間が掛かり
生産性が悪いため価格が高いのが難点であった。
【0003】そして、従来の木製円筒形容器を組み立て
る場合は、あらかじめ円形の底板円周上に接着剤を刷毛
塗りしたものに、縁材として薄い板厚の経木を木目に添
った方向で強制的に巻付けた後、両端面を重ね合わせて
釘(ホッチキス針)などの接合部材で接合していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした従来の製造方
法によると、縁材に割れやすい薄い経木を用いるため熟
練した職人の手作りに頼っている状況である。又、経木
の縁材は剛性、強度に欠けるため補強用として経木の円
筒形外枠をかぶせている。そのため、従来の製造方法で
は手間が掛かり作業効率や生産性が悪く歩留まりも悪い
ためコストは上昇するのみである。一方、駅弁、折り詰
め弁当、土産品業界などの使用者側では木製円筒形容器
の価値観、需要は根強く高まるものの生産者側は逆に後
継者不足などの要因により供給量は減少の一途をたどっ
ている。
【0005】本発明は上記のごとき課題を解決し、こう
した使用者の強い要望にこたえると共に伝統の容器文化
を継承、発展させるために発明されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】当方法は、木製円筒形容
器の縁材に使用する厚板の加工で最も重要な、曲げ加工
性を最大限に導きだすため、縁材の木目方向は、曲げる
方向に対し直交する方向に形成するものとする。なおか
つ、縁材の可塑性を大幅に向上させ、曲げ加工中の割れ
を防ぐために、縁材を加熱軟化させるか、あるいは加熱
蒸気中にて蒸材軟化させる。その直後に、縁材を曲げ治
具、あるいはロールベンダー式などにより円筒形に曲げ
加工する。円筒形に曲げられた縁材の高温蒸気は、極め
て短時間で蒸発するため、塑性変形も短時間で定着す
る。次に、この縁材の両端面を接着固定するか釘(ホッ
チキス)などで固定する。その前後の工程で底板をはめ
こみ縁材との接合部位に接着剤を塗布し固着させる。
【0007】
【発明の実施の形態】縁材を加熱蒸気中に置くと短時間
で高温蒸気が材料の気管などを通して浸透し軟化させる
ため、縁材を曲げるときに割れることなく容易に曲が
る。しかも水分量が僅かであり、高温であることから、
極めて短時間でシミを残さず乾燥し塑性変形を定着させ
るため、すぐに次工程に移ることができる。尚、縁材に
使用する木材は、種類や保存状態により含水率が異なる
ため、含水率の充分なものは加熱のみで曲げる場合もあ
る。又、本発明はこのような簡単な製造方法であるか
ら、高い生産性と品質が望め、従来品より安価にて普及
することを可能とする。なおかつ、厚板の縁材を使用可
能としたため、従来品では得られなかった強度、剛性に
優れた高品位なものとなった。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照として
説明すると、図1は本発明により製作した容器の斜視
図、図2は縁材の両端合わせ接合部の拡大図、図3は両
端合わせ接合部の別の形態拡大図、図4は容器の断面拡
大図、図5は底板を縁材の溝にはめ込んだ状態の断面拡
大図である。
【0009】図1において(1)は縁材で、細長い板か
らなり、木目方向(2)は曲げ方向に対し直交する方向
で板取する。(3)は縁材の両端合わせ接合部で、
(4)は底板を示す図である。
【0010】第1工程 図1において(1)は縁材で長
い板からなり、木目方向(2)は、長手曲げ方向に対し
直交する方向で板取している。この縁材を、蒸材箱の高
温蒸気中にて蒸すか、あるいは高温蒸気発生装置の雰囲
気中を通過させるなどして、使用木材に適した必要充分
な高温加湿をおこなう。高温蒸気の条件としては、やか
んの注ぎ口から沸騰蒸気がいきおいよく排出されている
状態のように、高温で水分量が少なく、微粒子なのが最
も効果的である。 第2工程 第一工程を経た縁材を、即座に曲げ治具、あ
るいはロールベンダーなどの機材により規定の形状に曲
げる。このとき、通常は極めて短時間で高温蒸気は抜け
るが、抜けの悪い木材の場合は、強制乾燥などにより塑
性変形を促進させてもよい。 第3工程 図1及び図2において、第2工程を経た縁材
の両端接合部(3)を接着剤にて接合するか、あるい
は、釘(ホッチキス)などの接合部材で接合する。この
とき、円筒形の形状、寸法精度を整えるために、縁材巻
付け用の治工具などを用いてもよい。 第4工程 第3工程でできた図4の円筒形縁材(1)
に、底板(4)を、はめ込み、縁材(1)と底板(4)
の接する円周上に接着材(5)を塗布し、固着させて最
終製品を得る。
【0011】本発明の実施に当たって次のごときことが
できる。 (イ) 図2のように、縁材の両端接合部は切り欠き重
ね合わせ以外に、図3のような斜め切り端面合わせなど
もできる。 (ロ) 縁材には、ヒノキ、スギ、エゾマツなどの適材
の他に、アルビシア・ファルカータ材(シンゴン)など
の輪入木材も最適である。 (ハ) 容器の筒形状は、本発明の方法により楕円形、
ハート形などの曲線形状にも応用できる。 (ニ) 底板の取付は、図4のように底板(4)と、縁
材(1)の接する円周上に接着剤(5)を塗布する方法
と、図5のように縁材(1)の内側となる面の下部
(6)に長手方向の溝を設けておいて、縁材を曲げる際
にこの溝に底板(4)を、はめ込むこともできる。 (ホ) 底板はベニヤ、木材、厚紙、シンゴンなども使
用できる。 (ヘ) 円筒形の径が大きくなる場合は、縁材を2本以
上つなぎ合わせてもよい。 なお本発明容器は、駅弁、折り詰め弁当、土産品などの
他、食品容器、ファンシーケースに応用できる。
【0012】
【発明の効果】したがって本発明は、従来の木製円筒形
容器の伝統を継承しつつ、生産性の大幅な改善、向上、
コストダウンなどの効果により、新たな産業の構築も可
能とし普及効果は絶大なものが見込める。ところで、い
ま食品容器としては化成品が主流であるが、化成品容器
の廃棄によるゴミ処理や、焼却による有毒ガスの発生な
ど環境汚染の問題が地球規模となっている。そこで代替
容器としては、木製、紙製などが考えられるが、特に使
い捨て容器(折り詰め弁当用など)の材料として、木は
吸湿性による「おひつ効果」によって収容物が腐敗しに
くく、味を良く保つ効果があるため最適とされており、
たとえ捨てられても腐って自然に帰る環境に適した素材
である。又、本発明は、森林伐採による環境破壊、資源
の枯渇問題の解決のため、東南アジアに群生しており植
林後5〜6年で直径50cmの成木となるアルビシア・
ファルカータ(シンゴン)も適材とし、他の熱帯樹林の
保護にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製作した容器の斜視図
【図2】縁材の両端合わせ接合部の拡大図
【図3】縁材の両端合わせ接合部の別の形態拡大図
【図4】容器の断面拡大図
【図5】容器の縁材に底板をはめ込んだ状態の断面拡大
【符号の説明】
1 縁材 2 縁材の木目 3 縁材の両端合わせ接合部 4 底板 5 接着剤 6 底板をはめ込む溝部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長い板からなる縁材の幅方向を板目に
    配置し、長手方向の両端部をつなぎ部として形成した縁
    材の全体を、加熱蒸気中にて蒸して軟化させ円筒形に曲
    げた後、両端部を重ね合わせて接着剤で接合、あるいは
    釘(ホッチキス針)などの接合部材で接合することを特
    徴とする木製円筒形容器の製造方法。
JP6363296A 1996-02-15 1996-02-15 木製円筒形容器の製造方法 Pending JPH09220708A (ja)

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JP6363296A JPH09220708A (ja) 1996-02-15 1996-02-15 木製円筒形容器の製造方法

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103660000A (zh) * 2013-12-24 2014-03-26 芜湖康尔木业有限责任公司 木桶的生产方法
CN103660001A (zh) * 2013-12-24 2014-03-26 芜湖康尔木业有限责任公司 木桶的生产方法
CN106584635A (zh) * 2016-11-23 2017-04-26 李哲 圆角木箱及加工方法
CN109465935A (zh) * 2018-11-30 2019-03-15 林仙珠 一种竹木质吸管及制造方法

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