JPH0922046A - ストロボ装置を有するカメラシステム - Google Patents

ストロボ装置を有するカメラシステム

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JPH0922046A
JPH0922046A JP17260595A JP17260595A JPH0922046A JP H0922046 A JPH0922046 A JP H0922046A JP 17260595 A JP17260595 A JP 17260595A JP 17260595 A JP17260595 A JP 17260595A JP H0922046 A JPH0922046 A JP H0922046A
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浩 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な回路構成で、スイッチング素子の破壊を
防止するストロボ装置を有するカメラシステムを提供す
ることを目的とする。 【解決手段】閃光放電管6とこの閃光放電管6と直列に
接続されたIGBT7とを含むストロボ回路と、カメラ
システムを動作させると共に、上記IGBT7の制御電
圧を供給する電源電池E1 と、この電源電池E1 の電源
電圧を検出する電源電圧検出手段8と、この電源電圧検
出手段8によって検出された上記電源電圧が所定値以下
の場合には、上記ストロボ回路による発光を禁止するC
PU1とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストロボ装置を有
するカメラシステム、詳しくは、発光制御手段を備える
ストロボ装置を有するカメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発光放電管の発光制御素子と
してIGBT等のゲート電圧制御型スイッチング素子を
用いたストロボ装置は種々提案されている。ところで、
該IGBTに代表されるゲート電圧制御型スイッチング
素子は、供給されるゲート電圧が所定電圧より低い状態
でオンされると破壊してしまう虞があることが知られて
いる。これは、スイッチング素子として通常のバイポー
ラ型トランジスタを用いた場合でも同様であり、このよ
うなトランジスタに所定より低いベース電流を供給した
状態で該トランジスタをオンさせると、同様に破壊して
しまう虞がある。
【0003】このような不具合を解消する技術手段とし
て、特開昭63−129327号公報には、スイッチン
グ素子(バイポーラ型トランジスタ)のベース電流の供
給源となるバイアス電源の電圧を検出し、該電圧が所定
電圧より低い場合には、強制的に該ベース電流の供給を
停止せしめるとともに、発光放電管へのトリガ信号の発
生を阻止するストロボ装置が開示されている。
【0004】一方、近年、CPUやロジックIC等のI
Cで直接ゲート電圧を制御することが可能なIGBTが
提案されており、本出願人は先にこのような低電圧駆動
が可能なIGBTを使用した技術手段として、特開平6
−302389号公報に開示されるようなストロボ装置
を提案している。このストロボ装置によると、ゲートド
ライブ用のドライブ回路を設けることなく、簡単な回路
構成で低コストでスペース効率に優れたストロボ装置を
提供できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭63−129327号公報に開示された技術手段で
は、ベース電流の供給源となる電源電圧の検出回路を特
別に必要とするため、回路構成が複雑になると共に、コ
スト,スペースの増大を招いている。また、スイッチン
グ素子が破壊された際の処理に関しては何等記述も示唆
もなされていない。
【0006】一方、上記特開平6−302389号公報
に開示された技術手段では、上述した利点を有するもの
のIGBTのゲートに供給されるゲート電圧不足による
該IGBTの破壊対策は、何等示されていない。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、簡単な回路構成で、スイッチング素子の破壊
を防止するストロボ装置を有するカメラシステムを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1に記載のストロボ装置を有するカメラシス
テムは、発光放電管とこの発光放電管と直列に接続され
たスイッチング素子とを含むストロボ回路と、カメラシ
ステムを動作させると共に、上記スイッチング素子の制
御電圧を供給するシステム電源と、このシステム電源の
電源電圧を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段
によって検出された上記電源電圧が所定値以下の場合に
は、上記ストロボ回路による発光を禁止する発光禁止手
段とを具備する。
【0009】上記の目的を達成するために請求項2に記
載のストロボ装置を有するカメラシステムは、発光放電
管とこの発光放電管と直列に接続されたスイッチング素
子とを含むストロボ回路と、カメラシステムを動作させ
ると共に、上記スイッチング素子の制御電圧を供給する
システム電源と、このシステム電源の電源電圧を検出す
る電圧検出手段と、この電圧検出手段によって検出され
た上記電源電圧が所定値以下の場合には、該電源電圧が
回復するまで発光開始を遅延させる遅延手段とを具備す
る。
【0010】上記の目的を達成するために請求項3に記
載のストロボ装置を有するカメラシステムは、発光放電
管と、この発光放電管に電流を供給するためのメインコ
ンデンサと、このメインコンデンサの上記発光放電管へ
の放電ループ中に介挿されたスイッチング素子と、発光
に必要な発光量を予め求める発光量予測手段と、上記発
光後に上記メインコンデンサの残電圧を検知する検知手
段と、この検知手段によって検知された上記メインコン
デンサと残電圧と上記発光量予測手段によって求められ
た発光量とから、必要以上に上記メインコンデンサが放
電したことを検知した場合には上記発光放電管による発
光を禁止する発光禁止手段とを具備する。
【0011】請求項1に記載のストロボ装置を有するカ
メラシステムは、システム電源の電源電圧を電圧検出手
段で検出し、この電圧検出手段によって検出された上記
電源電圧が所定値以下の場合には、発光禁止手段で上記
ストロボ回路による発光を禁止する。
【0012】請求項2に記載のストロボ装置を有するカ
メラシステムは、システム電源の電源電圧を電圧検出手
段で検出し、この電圧検出手段によって検出された上記
電源電圧が所定値以下の場合には、該電源電圧が回復す
るまで発光開始を遅延手段で遅延させる。
【0013】請求項3に記載のストロボ装置を有するカ
メラシステムは、発光後にメインコンデンサの残電圧を
検知手段で検知し、この検知手段によって検知されたメ
インコンデンサの残電圧と発光量予測手段によって求め
られた発光量とから、必要以上にメインコンデンサが放
電したことを検知した場合には、上記発光放電管による
発光を発光禁止手段で禁止する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0015】図1は、本発明の第1の実施形態であるス
トロボ装置を有するカメラシステムの構成を示した電気
回路図である。
【0016】同図に於いて、1はCPUであり、このC
PU1には、電源電池E1 、メインコンデンサC5 の
他、電源フィルタ回路2、ストロボの昇圧電源回路3、
メインコンデンサC5 の充電電圧を検出する電圧検出回
路4、トリガ回路5、閃光放電管(Xe管)6及びダイ
オードD5 、ゲート制御型スイッチング素子としてのI
GBT7の直列回路が、並列に接続されている。
【0017】上記電源フィルタ回路2は、電源電池E1
と並列に接続されたコンデンサC1と、このコンデンサ
C1 のプラス極側と電源電池E1 のプラス側との間に接
続されたダイオードD1 とで構成される。
【0018】昇圧電源回路3は、抵抗R1 及びR2 の直
列回路と、電源電池E1 と並列に接続されたトランジス
タQ1 ,Q2 及び抵抗R4 と、並列接続されたダイオー
ドD2 、コンデンサC2 、及びトランスT1 と、このト
ランスT1 の一次側に接続されたトランジスタQ3 と、
このトランジスタQ3 と抵抗R4 の間に接続された抵抗
R3 と、上記トランスT1 の二次側に接続された抵抗R
5 及びダイオードD3とにより、図示のように構成され
ている。
【0019】上記電圧検出回路4は、抵抗6 及びR7 の
直列回路と、この直列回路と並列に接続されたコンデン
サC4 と、このコンデンサC4 とメインコンデンサC5
との間に接続されたダイオードD4 とで構成される。
【0020】更に、トリガ回路5は、抵抗R8 ,R9 及
びR10、サイリスタSCR1 と、コンデンサC6 及びC
7 、抵抗R11、トリガトランスT2 が、図示の如く結線
されている。このトリガトランスT2 は、閃光放電管6
にトリガを印加するものである。
【0021】IGBT7は、閃光放電管6、ダイオード
D5 と直列に接続されている。IGBT7は、この閃光
放電管6の発光電流をスイッチングし、発光量の制御を
行うもので、CPU1からのSCONT信号の状態に応
じて動作する。
【0022】また、CPU1には、パワースイッチSW
1、レリーズスイッチSW2が接続されている。このC
PU1からは、IGBT7に供給されるSCONT信号
の他、昇圧電源回路3にはCHG信号が、電圧検出回路
4にはVST信号が、そしてトリガ回路5にはSTRG
信号が、それぞれ供給されるようになっている。
【0023】更に、CPU1は、ストロボ回路を制御す
るものであり、CPU1の電源VDDは電源電池E1 より
電源フィルタ回路2を介して供給される。
【0024】また、電源電圧検出手段8は、CPU1の
電源であるVDDの電圧を検出し、CPU1にVDET信
号を出力するようになっている。
【0025】ここで、回路の動作の説明に先立ち、IG
BTについて説明する。
【0026】図2は、一般的なIGBTの断面構造図で
ある。図2に示されるように、コレクタ電極111の上
側に、P層112、N層113が順に形成されている。
そして、上記N層113の表面には、P層112より不
純物濃度の低いP層114、及びN層113より不純物
濃度の高いN層115が形成される。上記N層113と
N層115とに挟まれたP層114の表面が、チャネル
領域となる。
【0027】このチャネルの領域上には、ゲート酸化膜
116を介してゲート電極117が形成される。また、
このゲート電極117の上には、絶縁膜118を介して
エミッタ電極119が形成される。
【0028】このように構成されたIGBTに於いて、
ゲート電極117に、エミッタに対して正の電圧を与え
ると上述のチャネルが形成され、コレクタ−エミッタ間
で電流が流れる。このゲート電圧は、通常10V〜40
V程度の電圧が必要であるが、ゲート酸化膜116の薄
膜化や微細化設計ルールを採用することで、ゲート電圧
が4Vでも十分なコレクタ−エミッタ間の電流を流すこ
とができるIGBTを製作することが可能である。
【0029】本実施形態は、この低電圧ゲートドライブ
IGBTを用いたストロボの発光制御回路について述べ
たものである。
【0030】次に、図3のタイミングチャートを参照し
て、本実施形態のカメラシステムにおけるストロボ装置
の動作を説明する。
【0031】いま、CHGをローレベルにすると(図3
(a))、昇圧電源回路3が作動し、昇圧された電圧が
メインコンデンサC5 に充電される(図3(b))。こ
の充電電圧は、電圧検出回路4によってモニタされ、所
定充電電圧に達したら(図3(c))、CHGをハイレ
ベルにして昇圧動作を止める。
【0032】次に発光であるが、発光開始信号に先立
ち、IGBT7をオンにしておくために、SCONTを
ハイレベルにする(図3(d))。その後、発光開始信
号に応答して、STRGがハイレベルになって(図3
(e))サイリスタSCR1 がオンし、トリガ回路5に
よって閃光放電管6は励起され発光を開始する(図3
(f))。その後、発光中にSCONT信号をローレベ
ルにすると、IGBT7はオフし、発光は停止する。
【0033】図4は、本第1の実施形態のカメラシステ
ムにおけるCPU1内部のSCONT端子の出力部の回
路図である。
【0034】この出力部は、ナンド回路120、ノア回
路121、インバータ122、Pチャンネル(P−c
h)トランジスタ123及びnチャンネル(N−ch)
トランジスタ124で、図示の如く構成されている。そ
して、トランジスタ123のオン、トランジスタ124
のオフで、SCONTにはVDDの電圧が出力される。ま
た、トランジスタ123がオフ、トランジスタ124が
オンの場合には、グランドレベルの電圧が出力される。
【0035】ここで、VDDは電源E1 を6Vの電池とし
た場合、ダイオードD1 のVF 分下って約5.5Vとな
る。また、その時SCONTに出力されるハイレベルの
電圧は、トランジスタ123の電圧降下があるので、約
5.3Vである。IGBTは、上述した低電圧ドライブ
IGBTを使用しているため、この5.3Vの電圧でも
十分にIGBTをオンにすることができる。
【0036】上述した発光開始信号前のIGBTオン、
すなわちSCONTのハイレベルのタイミングは、ST
RGが入る前であればいつでもよく、カメラのパワーオ
ン時でもよいし、低輝度時等ストロボが必要だと判断さ
れた時でもよい。更には、レリーズが押された時、SL
Rに於いては、ミラーアップ時等であってもよい。
【0037】また、上述したVDDは電源電池E1 よりダ
イオードフィルターを通して作られるが、このフィルタ
ー形式にとらわれる必要はなく、電源電池E1 よりレギ
ュレータやチャージポンプ等の降圧、昇圧回路としても
よい。
【0038】次に図5のフローチャートを参照して上記
CPU1によるストロボ制御動作を説明する。
【0039】初めに、パワースイッチSW1がオンされ
ると(ステップS1)、昇圧電源回路3によりメインコ
ンデンサC5 の充電が開始される(ステップS2)、そ
して設定された充電電圧に達すると(ステップS3)、
充電が停止される(ステップS4)。
【0040】その後、レリーズがオンになると(ステッ
プS5)、ストロボ発光時間を決定し(ステップS
6)、CPU1の電源である、VDDの電圧を電源電圧検
出手段8により検出する(ステップS7)。そして、該
電圧VDDを電圧V1 と比較する(ステップS8)。
【0041】この電圧V1 は、IGBT7のゲートドラ
イブ電圧のMIN値に設定される。つまり、VDDがV1
を下回ると、当然CPU1からドライブされているIG
BT7のゲート電圧が、V1 を下回ることになり、IG
BT7がオンできない場合や、ゲート電圧不足により、
オン抵抗が増し、IGBT7が破壊してしまう場合があ
る。よってVDDがV1 以下のときはレリーズロック(ス
テップS12)して発光を開始しないようにする。この
後、レリーズスイッチがオフされると(ステップS1
3)、このルーチンを終了する。
【0042】VDDが低下する場合としてはストロボ充電
中や、充電直後でもまだ、十分に電源電池E1 の電圧が
回復していない場合や、図示はしていないが、ストロボ
以外のモータ等の比較的、重負荷回路を駆動した場合等
がある。
【0043】一方、上記ステップS8において、VDDが
V1 以上であれば発光を開始し(ステップS9)、発光
時間t1 経過後(ステップS10)、発光を停止する
(ステップS11)。
【0044】このように、本実施形態のストロボ装置を
有するカメラシステムによると、IGBTによって発光
が制御可能であるか否かを特別な検出回路を付加するこ
となくカメラシステムとしてすでに備えているバッテリ
ーチェック動作を利用して行うことができ、簡単な構成
で、ストロボ装置の状態を把握できるという効果を奏す
る。
【0045】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。
【0046】図6は、上記第2の実施形態のストロボ装
置を有するカメラシステムの電気回路図であり、その回
路構成は上述した図1に示す第1の実施形態の回路とほ
とんど同じである。図1と異なるのは、IGBT7のゲ
ートへの電圧印加がバッファU1を介している点であ
る。これにより、バッファU1を介しているためにIG
BT7へのゲートドライブ電流が増え、IGBT7を高
速でオン、オフ制御できるようになる。
【0047】以下、図7(a)〜(g)のタイミングチ
ャートを参照して、動作の説明を行う。なお、図7
(g)は、同図(d)のSCONTの時間t2 で表され
ている部分を拡大して示したものである。
【0048】CHGをローレベルにすると昇圧電源回路
3が作動し、昇圧された電圧がメインコンデンサC5 に
充電される。この充電電圧は電圧検出回路4によってモ
ニタされ、所定充電電圧に達したらCHGをハイレベル
にし、昇圧動作を止める。
【0049】次に発光であるが、発光開始信号に応答し
て、STRGとSCONTをハイレベルにすると、IG
BT7がオンと同時に、閃光放電管6がトリガ回路5に
より励起されて発光を開始する。SCONTは、非常に
速い周期でハイ/ローレベルのパルス列を出力する。す
ると、IGBT7も同じ周期でオン/オフを繰返す。閃
光放電管6は、一旦励起状態にあれば、トリガ回路5よ
り再度トリガをかけなくてもIGBT7のオン/オフで
小発光を繰返すことができ、略フラットな発光を実現す
ることができる。
【0050】このフラットな発光を使用してフォーカル
プレンシャッタを用いたカメラでは、スリット露光時に
もストロボが使用可能となり、高速ストロボ同調を実現
することができる。
【0051】次に、図8のフローチャートを参照して、
第2の実施形態におけるCPU1によるストロボ制御動
作を説明する。
【0052】先ず、パワースイッチSW1がオンされる
と(ステップS21)、昇圧電源回路3によりメインコ
ンデンサC5 の充電が開始される(ステップS22)。
その後、設定された充電電圧に達すると(ステップS2
3)、メインコンデンサC5の充電が停止される(ステ
ップS24)。そして、ファーストレリーズがオンにな
ると(ステップS25)、ストロボのフラットな発光を
続ける時間t2 が決定される(ステップS26)。
【0053】次いで、セカンドレリーズの判定が行われ
(ステップS27)、オンされていなければ、続いてフ
ァーストレリーズの判定が行われる(ステップS3
3)。ここで、ファーストレリーズがオンされていれ
ば、セカンドレリーズ待ちの状態であるので、ステップ
S27に戻って再びセカンドレリーズの判定が行われ
る。
【0054】一方、ステップS33でファーストレリー
ズがオンされていなければ、撮影が一時中止されている
状態である。この場合、被写体が変わっている可能性が
高いと考えられるので、もう一度発光時間を決める必要
がある。故に、ステップS25に戻って、再びファース
トレリーズの判定が行われ、ここでファーストレリーズ
がオンであれば、次のステップS26で再び発光時間が
決定されるようになっている。
【0055】上記ステップS27に於いて、セカンドレ
リーズがオンであれば電源電圧VDDを検出し(ステップ
S28)、該VDDと電圧V1 とを比較する(ステップS
29)。ここで、VDDがV1 以下のときは、レリーズロ
ックして(ステップS34)、発光を開始しないように
する。
【0056】上記ステップS29において、VDDがV1
以上であればフラット発光を開始し(ステップS2
0)、発光時間t2 経過後(ステップS31)、発光を
停止する(ステップS32)。
【0057】なお、前述の第1,第2の実施形態ではV
DDがV1 を下回ったときはレリーズロックするようにし
ているが、これに限らず例えば、ストロボなしの露出演
算やモードに切り換えるようにしてもよいし、VDDが回
復するまで待ってからストロボ露光シーケンスに進むよ
うにしてもよい。以下、該動作を図15に示すフローチ
ャートを参照して説明する。
【0058】上記ステップS5(図5参照)においてレ
リーズがオンされ、ストロボ発光時間t1 を決定した後
(ステップS6)、変数N=5とする(ステップS7
1)。この後、VDDの電圧を電源電圧検出手段8により
検出し(ステップS7)、そして、該電圧VDDを電圧V
1 と比較する(ステップS8)。このステップS8にお
いて、VDD≦V1 のときは、上記変数Nが零であるか否
かを判定し(ステップS72)、零でなければ所定時
間、たとえば100msウェイトして(ステップS7
3)、変数Nをデクリメントし(ステップS74)、上
記ステップS7に戻る。
【0059】また、上記ステップS72において、N=
0であればレリーズロック処理を行う(ステップS1
2、図5参照)。すなわち、上記ステップS43におい
てウェイト時間を100msとすると、100msに1
回電源電圧を検出し、500ms経過しても電源電圧が
回復しない場合には、ステップS12のレリーズロック
処理を行う。
【0060】また、上記ステップS8において、VDD>
V1 であるなら発光を開始する(ステップS9、図5参
照)。
【0061】なお、上記図15に示すフローチャートに
よる動作は、上記第1の実施形態における変形例として
説明したが、該動作は、上記第2の実施形態にも適用す
ることができる。
【0062】また、発光許可電圧であるV1 を内光発光
と、フラット発光とで変えるようにしてもよい。
【0063】このように、本第2の実施形態のストロボ
装置を有するカメラシステムによると、上記第1の実施
形態と同様の効果を奏する。
【0064】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。
【0065】図9は、上記第3の実施形態のストロボ装
置を有するカメラシステムにおける電気回路の構成を示
すブロック図である。
【0066】このカメラシステムは、被写体に向けて発
光を行うストロボ装置11と、被写体の輝度を測定する
測光回路19と、被写体までの距離を検出する被写体距
離検出回路20と、フォーカスレンズ29を駆動するレ
ンズ駆動回路21と、フィルム28の巻き上げを行う巻
上回路22と、ズームレンズの焦点距離を検出する焦点
距離検出回路23と、露光時にシャッタを駆動するシャ
ッタ駆動回路24と、連写モードの設定を行うモード切
換手段たるモード設定手段25と、カメラの電源をオ
ン、オフさせるためのパワースイッチSW1と、撮影開
始信号を入力するためのレリーズスイッチSW2と、上
記モード設定やコマ数等の状態を表示する状態表示手段
30と、充電制御手段であるとともにこれら各回路を含
むカメラ全体の制御を行うコントロール回路18とを有
して構成されている。
【0067】上記ストロボ装置11は、上記コントロー
ル回路18により電源出力を制御される充電手段たる電
源回路12と、この電源回路12の+,−出力端子に接
続されて充電されるメインコンデンサ13と、陽極端子
を上記電源回路12の+出力端子に接続されるとともに
陰極端子を絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ(I
nsulated Gate Bipolar Tra
nsistor)(以下、IGBTと記する)16のコ
レクタに接続されていて、トリガ電極にトリガ電圧が印
加されることにより上記メインコンデンサ13の充電電
荷を放電して閃光発光する閃光発光管14と、この閃光
発光管14のトリガ電極端子に出力端子が接続されて上
記コントロール回路18からの発光信号により該閃光発
光管14にトリガ電圧を印加するトリガ回路15と、上
記閃光発光管14の−極端子コレクタが、上記電源回路
12の−出力端子にエミッタがそれぞれ接続されてい
て、更にゲート制御回路17にゲートが接続されてお
り、該閃光発光管14の閃光発光を制御する上記IGB
T16と、このIGBT16に出力端子が接続され、上
記コントロール回路18からの信号により該IGBT1
6のゲートをバイアスするゲート制御回路17とを有し
て構成されている。
【0068】そして、このストロボ装置11を発光させ
る時には、コントロール回路18からの発光信号が、上
記トリガ回路15と同ゲート制御回路17とに同時に出
力されるようになっている。
【0069】上記測光回路19には、コントロール回路
18から測光指令信号が入力されて撮影の露出を決定す
るために被写体輝度を測定するようになっていて、その
測定を行った被写体輝度信号が該測光回路19からコン
トロール回路18に入力される。
【0070】また、上記測光回路19は、通常分割測光
と呼ばれる被写界中央部とその周辺を2分割またはそれ
以上に分割して測光する受光センサーを有する。
【0071】図10は、上記測光回路19における測光
パターンの一例を示した正面図である。
【0072】また、上記被写体距離検出手段20には、
コントロール回路18から被写体距離検出指令信号が入
力されて被写体距離を検出するようになっていて、その
検出した被写体距離信号が該被写体距離検出手段20か
らコントロール信号18に入力される。
【0073】この被写体距離信号を受けたコントロール
回路18は、撮影レンズの焦点距離を合わせるためにレ
ンズ駆動信号をレンズ駆動回路21へ出力してフォーカ
スレンズ29を駆動し、このフォーカスレンズ29が所
定量だけ駆動されたか否かがコントロール回路18に入
力される。
【0074】上記フィルム巻上回路22には、コントロ
ール回路18からフィルム巻上指令信号が入力されるよ
うになっていて、この指令によりフィルム28が1コマ
分だけ巻き上げられ、フィルム28が1コマ分だけ巻き
上げられたか否かの結果を示す信号がコントロール回路
18に入力される。
【0075】上記焦点距離検出回路23には、コントロ
ール回路18からの焦点距離検出指令信号が入力されて
ズームレンズの焦点距離を検出するようになっていて、
検出したズームレンズの焦点距離信号が該焦点距離検出
回路23からコントロール回路18に入力される。
【0076】上記シャッタ駆動回路24には、コントロ
ール回路18からシャッタ駆動指令信号が入力されてシ
ャッタが駆動され、このシャッタが所定通りに駆動され
たか否かを示す信号がコントロール回路18に入力され
るようになっている。
【0077】上記モード設定手段25により各種露出制
御モードが設定され、そのモード信号が上記コントロー
ル回路18に入力されるようになっている。
【0078】上記絞り制御手段26には、コントロール
回路18で算出された絞り値が入力されて絞りを制御す
るようになっている。
【0079】更に上記シャッタ制御手段には、コントロ
ール回路18で算出されたシャッタスピードが入力され
てシャッタ開時間を制御するようになっている。
【0080】次に、上記ストロボ装置11に於ける作用
を説明する。
【0081】まず、上記コントロール回路18から出力
された信号により上記電源回路12の出力が制御され
て、この電源回路12により上記メインコンデンサ13
が充電される。
【0082】そして、上記ゲート制御回路17が該コン
トロール回路18からの信号により上記IGBT16を
バイアスして制御すると同時に、上記トリガ回路15が
コントロール回路18からの信号により上記閃光発光管
14へトリガ信号を出力し、上記メインコンデンサ13
の充電電荷を放電することにより、上記閃光発光管14
は閃光発光を行う。
【0083】次に、ストロボの充電制御について説明す
る。
【0084】図13は、ストロボ装置11のより詳細な
構成を示す回路図である。
【0085】図示のように、上記電源回路12を構成す
る電源E1 の両端には、メインコンデンサ13と、電源
E1 の電圧を昇圧するための上記電源回路12を構成す
る電源昇圧回路1と、メインコンデンサ13の充電電圧
を検知する電圧検知回路2と、上記トリガ回路15とが
接続されている。そして、これら電源昇圧回路1、電圧
検知回路2及びトリガ回路15は、上記コントロール回
路18により、その動作が制御されるようになってい
る。
【0086】上記電源昇圧回路1は、直列接続されたト
ランジスタTr1 ,Tr2 及び抵抗R5 と、トランスT
1 の一次巻線とトランジスタTr3 の直列回路、トラン
スT1 の二次巻線と抵抗R6 及び整流用のファーストリ
カバリダイオードD1 の直列回路とを有している。
【0087】そして、抵抗R1 はトランジスタTr1 の
エミッタ・ベース間に、抵抗R2 はトランジスタTr1
のベースとコントロール回路18のCHG端子間に、そ
して、抵抗R4 はトランジスタTr2 のコレクタとトラ
ンジスタTr3 のベース間に接続されている。
【0088】上記電圧検知回路2は、抵抗R7 と抵抗R
8 の直列回路による分圧回路で構成されており、これら
抵抗R7 と抵抗R8 の接続点は、コントロール回路18
のVST端子に接続されている。
【0089】更に、上記トリガ回路15は、抵抗R11及
びサイリスタSCR1 と、このサイリスタSCR1 のゲ
ートに接続された抵抗R9 ,R10と、抵抗R11とサイリ
スタSCR1 間に一端が接続されたコンデンサC1 及び
このコンデンサC1 の他端に接続されたトランスT2 と
を有して構成されている。なお、上記抵抗R9 は、コン
トロール回路18のSTRG端子に接続されている。
【0090】上記電圧検知回路2とトリガ回路15の間
には、メインコンデンサ13の電荷が電圧検知回路2を
通してリークするのを防ぐためのスローリカバリダイオ
ードD2 が接続されている。
【0091】また、上記電源E1 の両端間には、閃光発
光管14及びゲート制御型半導体素子(IGBT)16
の直列回路と、抵抗R13とツェナーダイオードD3 の直
列回路と、同ツェナーダイオードD3 のカソードにコレ
クタが接続されるとともにベースが抵抗R15を介してコ
ントロール回路18のSCONT端子に接続されたトラ
ンジスタTr4 と、このトランジスタTr4 のベースと
エミッタ間に接続された抵抗R14とがそれぞれ接続さ
れ、更に、上記IGBT16のゲートとツェナーダイオ
ードD3 のカソードの間には抵抗R12が接続されてい
る。
【0092】ここで、上記スローリカバリダイオードD
2 について説明する。
【0093】このスローリカバリダイオードD2 は、正
負の電圧を交互にかけた時には、次に説明するような電
流が流れるものである。
【0094】順方向に電流が流れているダイオードの接
合付近には、蓄積電荷が存在しているために、急に逆バ
イアスの電流を加えても、蓄積電荷が再結合して消滅す
るまでの間は、逆方向に電流が流れる。この逆方向に電
流が流れる時間をダイオードの逆回復時間と称する。
【0095】ファーストリカバリダイオードではこの逆
回復時間が速くなっており、従来、ストロボ回路に使用
しているダイオードは、このファーストリカバリダイオ
ードであった。
【0096】一方、スローリカバリダイオードは、上記
ファーストリカバリダイオードに比べて逆回復時間が遅
くなっている。
【0097】このスローリカバリダイオードを作成する
ためには、ダイオードの逆回復時間を決める大きな要因
であるキャリアの寿命を長くすることが必要であり、こ
のために、シリコンの拡散温度を下げて、かつ不純物純
度を上げる。更に、接合面積を大きくすることにより接
合部の容量を上げるように構成している。
【0098】この実施形態では、このように作成された
スローリカバリダイオードを用いてストロボ装置11を
構成している。
【0099】次に、図12のフローチャートを参照し
て、このストロボ装置11の動作について説明する。
【0100】パワースイッチSW1がオンされると(ス
テップS41)、まずメインコンデンサ13の充電が開
始される(ステップS42)。そして、コントロール回
路18がVST端子の電圧をモニタして(ステップS4
3)、このVST端子が設定電圧に到達したならば、メ
インコンデンサ13の充電を停止する(ステップS4
4)。
【0101】いま、メインコンデンサ13が、すでに例
えば300Vの電圧で充電されているとする。ここでレ
リーズスイッチSW2がオンになると(ステップS4
5)、充電を開始して(ステップS46)、短時間、電
源昇圧回路1を作動させて、コントロール回路18のV
ST端子が所定電圧以上であるか否かを判断することに
より、メインコンデンサ13の電圧をチェックする(ス
テップS47)。
【0102】これについて、図11のタイムチャートを
参照して、詳細に説明する。
【0103】コントロール回路18のCHG端子をロー
レベルにすると、電源昇圧回路1が作動して、その出力
によりVMC1 (図3参照)に300Vの電圧が発生す
る。この時、当然VMC2 (図3参照)も300Vであ
る(実際には、ダイオードD2 の電圧分である約0.8
VだけVMC1 の方が高くなるが、ここでは無視するも
のとする)。そして、コントロール回路18のVST端
子には、VMC1 の電圧を抵抗R7 と抵抗R8 で分圧し
た電圧が発生する。
【0104】VMC1 の波形は、ダイオードD2 に通常
のファーストリカバリダイオードを用いた場合には、図
11の点線に示すように、電源昇圧回路1の発振周期に
合わせて電圧が例えば200V程度まで落ちてしまう。
【0105】一方、ダイオードD2 に上記スローリカバ
リダイオードを用いた場合には、図中、実線で示すよう
に一定の電圧(300V)を保つことができて、ファー
ストリカバリダイオードを用いた場合のような電圧の落
ち込みはない。
【0106】これは、以下に説明するような理由によ
る。
【0107】すなわち、ダイオードD2 には、電源昇圧
回路1の発振周期に合わせて、順バイアスと逆バイアス
が交互に印加される。この時、ファーストリカバリダイ
オードは、逆バイアスがかかった瞬間に、最初の短時間
のみ逆方向に僅かに電流が流れるが、その後は、逆方向
電流は流れない。故に、この時、VMC1 の電圧は落ち
る。
【0108】一方、ダイオードD2 に上記スローリカバ
リダイオードを使用した場合には、逆バイアスがかかっ
ている間は、逆方向に電流が流れる。したがって、この
電流が抵抗R7 ,R8 に流れて、これら抵抗R7 ,R8
の両端に電圧が発生し、VMC1 はVMC2 と同じ電圧
に保たれる。
【0109】すなわち、ここで使用されるスローリカバ
リダイオードの特性は、逆方向に流れる電流をIR と
し、抵抗R7 及び抵抗R8 の直列抵抗値をRとした時
に、 IR ×R≧VMC2 を満足する必要がある。例えば、R=10MΩ,VMC
2 =300Vとした時には、IR ≧30μAである。
【0110】このように、メインコンデンサ13の充電
中に逆方向電流が流れるので、該メインコンデンサ13
の充電時間が長くなることが考えられるが、逆方向に流
れる電流は数10μAであり、順方向電流、すなわちメ
インコンデンサ13を充電する電流と比較しても非常に
小さく、充電時間の増加は無視できる程小さいので、ほ
とんど問題とならない。
【0111】こうして、上記ステップS47でコントロ
ール回路18のVST端子が所定電圧以上であればシャ
ッタシーケンスに移行して(ステップS48)終了し、
そうでなければレリーズロックが行われる(ステップS
49)。
【0112】次に本実施形態の動作の説明を図14のフ
ローチャートに沿って説明する。
【0113】すでにメインコンデンサ13には十分に充
電されているとして、レリーズがオンされると(ステッ
プS51)、現在のメインコンデンサ電圧であるVMC
1 をVST端子より検出する(ステップS52)。
【0114】次に測光回路19、被写体距離検出回路2
0、絞り制御手段26、シャッタ制御手段27の少なく
ともどれか1つ及びVMC1 に対応して、ストロボ発光
量に対応する発光時t1 を算出決定する(ステップS5
3)。次にt1 で発光した際に残るであろうメインコン
デンサ電圧VMC2 を予測する(ステップS54)。
【0115】次に仮にフル発光した際に残るであろうメ
インコンデンサ電圧VMC3 を設定する(ステップS5
5)。
【0116】次に発光を開始し(ステップS56)、t
1 経過したら(ステップS57)、発光を停止する(ス
テップS58)。
【0117】次にVMC2 とVMC3 を比較して、VM
C2 がVMC3 以下であるときは一連の動作は終了する
(ステップS59)。
【0118】また、ここで、VMC2 がVMC3 より大
きいときはt1 で発光した後のメインコンデンサ残電圧
であるVMC4 を検出する(ステップS60)。
【0119】次にVMC3 とVMC4 を比較して(ステ
ップS61)、VMC3 がVMC4以下のときは一連の
動作は終了する。
【0120】また、ここで、VMC3 がVMC4 より大
きいとき、つまりストロボの発光制御はフル発光ではな
く小発光であるにもかかわらず、発光後のメインコンデ
ンサ残電圧VMC4 がフル発光時に残るであろうメイン
コンデンサ残電圧VMC3 を下回るということは、光量
制御ができずにフル発光してしまったことを示す。
【0121】光量制御ができずフル発光してしまうこと
の原因の1つとしては、IGBTがコレクタ−エミッタ
間がショートモードで破壊していることが挙げられる。
【0122】もしその場合、光量制御ができないのに後
のストロボ撮影を行うと露出が極端にオーバーになって
しまう可能性があるので、ストロボダメージ処理に移行
する(ステップS62)。このストロボダメージ処理と
しては、以後の全ての撮影を禁止してもよいし、ストロ
ボ撮影のみを禁止してもよいし、ストロボなしの露出演
算に切換えるようにしてもよいし、ストロボが破壊して
いるので、修理をうながすような表示を行うようにして
もよい。
【0123】このように、本第3の実施形態のストロボ
装置を有するカメラシステムによると、上記第1,第2
の実施形態の効果に加え、IGBTの破壊を特別な検出
回路を付加することなく、メインコンデンサの残電圧よ
り検出でき、簡単な構成で確実にストロボ装置の状態を
把握できるという効果を奏する。
【0124】[付記]以上詳述した如き本発明の実施形態
によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、 (1) 発光放電管とこの発光放電管と直列に接続され
たスイッチング素子とを含むストロボ回路と、カメラシ
ステムを動作させると共に、上記スイッチング素子の制
御電圧を供給するシステム電源と、このシステム電源の
電源電圧を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段
によって検出された上記電源電圧が所定値以下の場合に
は、上記ストロボ回路による発光を禁止する発光禁止手
段と、を具備したことを特徴とするストロボ装置を有す
るカメラシステム。
【0125】(2) 発光放電管とこの発光放電管と直
列に接続されたスイッチング素子とを含むストロボ回路
と、カメラシステムを動作させると共に、上記スイッチ
ング素子の制御電圧を供給するシステム電源と、このシ
ステム電源の電源電圧を検出する電圧検出手段と、この
電圧検出手段によって検出された上記電源電圧が所定値
以下の場合には、該電源電圧が回復するまで発光開始を
遅延させる遅延手段と、を具備したことを特徴とするス
トロボ装置を有するカメラシステム。
【0126】(3) 上記スイッチング素子はゲート電
圧制御型素子であり、上記制御電圧は上記ゲート電圧制
御型素子のゲート端子に印加される上記(1)または上
記(2)に記載のカメラシステム。
【0127】(4) 上記ゲート電圧制御型素子はIG
BTである上記(3)に記載のカメラシステム。
【0128】(5) 上記スイッチング素子の制御端子
には、上記電源電圧をバッファを介して供給される上記
(1)または上記(2)に記載のカメラシステム。
【0129】(6) 発光放電管とこの発光放電管と直
列に接続されたスイッチング素子と、電源電圧が供給さ
れ、上記スイッチング素子の制御端子に制御信号を出力
する制御手段と、上記電源電圧の電圧を検出する電圧検
出手段と、この電圧検出手段によって検出された上記電
源電圧が所定値より低い場合には上記制御信号の出力を
禁止する禁止手段と、を具備したことを特徴とするスト
ロボ装置。
【0130】(7) 発光放電管とこの発光放電管と直
列に接続されたスイッチング素子と、電源電圧が供給さ
れ、上記スイッチング素子の制御端子に制御信号を出力
する制御手段と、上記電源電圧の電圧を検出する電圧検
出手段と、この電圧検出手段によって検出された上記電
源電圧が所定値より低い場合には上記発光放電管による
発光を禁止する禁止手段と、を具備したことを特徴とす
るストロボ装置。
【0131】(8) 上記制御手段はマイクロコンピュ
ータによって構成される上記(6)または上記(7)に
記載のストロボ装置。
【0132】(9) ゲート電圧制御型のスイッチング
素子のオンオフによって発光量を制御するストロボ装置
において、上記ゲート電圧制御型スイッチング素子のゲ
ート端子に印加する電圧に関連する電圧を検出し、この
電圧が所定値より低い場合には発光を禁止することを特
徴とするストロボ装置。
【0133】(10) 発光放電管と、この発光放電管
に電流を供給するためのメインコンデンサと、このメイ
ンコンデンサの上記発光放電管への放電ループ中に介挿
されたスイッチング素子と、発光に必要な発光量を予め
求める発光量予測手段と、上記発光後に上記メインコン
デンサの残電圧を検知する検知手段と、この検知手段に
よって検知された上記メインコンデンサと残電圧と上記
発光量予測手段によって求められた発光量とから、必要
以上に上記メインコンデンサが放電したことを検知した
場合には上記発光放電管による発光を禁止する発光禁止
手段と、を具備したことを特徴とするストロボ装置を有
するカメラシステム。
【0134】(11) 上記カメラシステムは、被写体
距離を検出する測距手段と、撮影レンズの絞り値を設定
する絞り値設定手段とを具備し、上記発光量予測手段は
上記被写体距離と絞り値とに基づいて上記発光量を予測
する上記(10)に記載のカメラシステム。
【0135】(12) メインコンデンサに蓄えられた
電荷をゲート電圧制御型のスイッチング素子を介して放
電することによって発光を制御するストロボ装置におい
て、予め発光量を求め、発光後の上記メインコンデンサ
の残電荷量より少ない場合には、上記スイッチング素子
が破壊されたと判定することを特徴とするストロボ装
置。
【0136】上記(1)に記載のカメラシステムによれ
ば、カメラシステムのバッテリチェック手段を利用して
スイッチング素子が動作可能であるか否かを判定するこ
とができる。
【0137】上記(2)に記載のカメラシステムによれ
ば、電源電圧の回復を待ってストロボ装置の発光を行う
ことができる。
【0138】上記(3)に記載のカメラシステムによれ
ば、スイッチング素子としてゲート電圧制御型スイッチ
ング素子を利用することができる。
【0139】上記(4)に記載のカメラシステムによれ
ば、ゲート電圧制御型スイッチング素子としてIGBT
を使用することができる。
【0140】上記(5)に記載のカメラシステムによれ
ば、バッファを介してゲート端子に電圧を印加すること
ができるので、電源電圧の変動を受けにくく、また高速
でIGBT等のスイッチング素子をオンオフできる利点
がある。
【0141】上記(6)ないし(9)に記載のストロボ
装置によれば、低電圧で動作させると破壊される虞のあ
るスイッチング素子を用いたストロボ装置であっても、
電圧を検知して使用するので、破壊される虞がない。
【0142】上記(10)に記載のカメラシステムによ
れば、スイッチング素子が破壊されたか否かを簡単に判
定することができる。
【0143】上記(11)に記載のカメラシステムによ
れば、発光量を正確に認識できるので、スイッチング素
子が破壊されたか否かを正確に判定することができる。
【0144】上記(12)に記載のストロボ装置によれ
ば、スイッチング素子が破壊されたか否かを簡単に判定
することができる。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な回路構成で、スイッチング素子の破壊を防止するス
トロボ装置を有するカメラシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態であるストロボ装置を
有するカメラシステムの構成を示した電気回路図であ
る。
【図2】一般的なIGBTの断面構造図である。
【図3】上記第1の実施形態のカメラシステムにおける
ストロボ装置の動作を示したタイミングチャートであ
る。
【図4】上記第1の実施形態のストロボ装置を有するカ
メラシステムにおけるCPU内部のSCONT端子の出
力部の電気回路図である。
【図5】上記第1の実施形態のストロボ装置を有するカ
メラシステムにおけるCPUによるストロボ制御動作を
説明したフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態であるストロボ装置を
有するカメラシステムの構成を示した電気回路図であ
る。
【図7】上記第2の実施形態であるストロボ装置を有す
るカメラシステムの動作を示したタイミングチャートで
ある。
【図8】上記第2の実施形態のストロボ装置を有するカ
メラシステムにおけるCPUによるストロボ制御動作を
説明したフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態のストロボ装置を有す
るカメラシステムにおける電気回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】上記第3の実施形態のストロボ装置を有する
カメラシステムにおける測光回路における測光パターン
の一例を示した正面図である。
【図11】上記第3の実施形態のストロボ装置を有する
カメラシステムにおけるメインコンデンサ電圧の検出動
作を説明するタイミングチャートである。
【図12】上記第3の実施形態のカメラシステムにおけ
るストロボ装置の動作を示したフローチャートである。
【図13】上記第3の実施形態のストロボ装置を有する
カメラシステムの構成を示した電気回路図である。
【図14】上記第3の実施形態のストロボ装置を有する
カメラシステムの動作を示したフローチャートである。
【図15】上記第1,第2の実施形態のストロボ装置を
有するカメラシステムにおいて、電源電圧が所定電圧を
下回った際の動作の一変形例を示したフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1…CPU 2…電源フィルタ回路 3…昇圧電源回路 4…電圧検出回路 5…トリガ回路 6…閃光放電管 7…IGBT 8…電源電圧検出手段 E1 …電源電池

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光放電管とこの発光放電管と直列に接
    続されたスイッチング素子とを含むストロボ回路と、 カメラシステムを動作させると共に、上記スイッチング
    素子の制御電圧を供給するシステム電源と、 このシステム電源の電源電圧を検出する電圧検出手段
    と、 この電圧検出手段によって検出された上記電源電圧が所
    定値以下の場合には、上記ストロボ回路による発光を禁
    止する発光禁止手段と、 を具備したことを特徴とするストロボ装置を有するカメ
    ラシステム。
  2. 【請求項2】 発光放電管とこの発光放電管と直列に接
    続されたスイッチング素子とを含むストロボ回路と、 カメラシステムを動作させると共に、上記スイッチング
    素子の制御電圧を供給するシステム電源と、 このシステム電源の電源電圧を検出する電圧検出手段
    と、 この電圧検出手段によって検出された上記電源電圧が所
    定値以下の場合には、該電源電圧が回復するまで発光開
    始を遅延させる遅延手段と、 を具備したことを特徴とするストロボ装置を有するカメ
    ラシステム。
  3. 【請求項3】 発光放電管と、 この発光放電管に電流を供給するためのメインコンデン
    サと、 このメインコンデンサの上記発光放電管への放電ループ
    中に介挿されたスイッチング素子と、 発光に必要な発光量を予め求める発光量予測手段と、 上記発光後に上記メインコンデンサの残電圧を検知する
    検知手段と、 この検知手段によって検知された上記メインコンデンサ
    と残電圧と上記発光量予測手段によって求められた発光
    量とから、必要以上に上記メインコンデンサが放電した
    ことを検知した場合には上記発光放電管による発光を禁
    止する発光禁止手段と、 を具備したことを特徴とするストロボ装置を有するカメ
    ラシステム。
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