JPH09217926A - 熱回収式燃焼装置及びその制御方法 - Google Patents

熱回収式燃焼装置及びその制御方法

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JPH09217926A
JPH09217926A JP9054931A JP5493197A JPH09217926A JP H09217926 A JPH09217926 A JP H09217926A JP 9054931 A JP9054931 A JP 9054931A JP 5493197 A JP5493197 A JP 5493197A JP H09217926 A JPH09217926 A JP H09217926A
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単で、火炎形成にフレキシビリティ
があり、大型化が可能で、省エネ効果及び安全性が高
く、寿命の長い熱回収式燃焼装置を提供する。 【解決手段】略中心位置にバーナー32が設けられ且つ
バーナーに燃料を供給する燃料パイプ58が略中心位置
を貫通する通気性のある蓄熱体37を燃焼装置本体31
に対して固定する。蓄熱体のバーナ32が配置される側
とは反対側に、燃焼空気が流れる空気通路33及び排気
ガスが流れる排気ガス通路を燃料パイプ58を中心にし
て回転させる機構を設ける。そして燃焼空気が空気通路
33から蓄熱体37内を通過して燃焼装置本体31内に
流れ、また排気ガスが蓄熱体37内を通過して排気ガス
通路を通るようにこの機構を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼した後の排気
ガスの熱を燃焼用空気の加熱に使用するようにした熱回
収式燃焼装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鍛造炉,焼準炉,調質炉などの工業用炉
とか、タービンの蒸気発生用加熱装置などに使用されて
いる燃焼装置には、省エネルギーを図る上から、燃焼し
た後の排気ガスの熱を利用して燃焼用空気を加熱するよ
うにした熱回収式の燃焼装置が多用されている。
【0003】この種の燃焼装置に使用されるレキュペレ
ータは、一般的に、相互に近接して設けられた排気ガス
ラインと燃焼空気ラインとの間に所定の熱交換器を配
し、この両ライン内を流れる空気と排気ガスとの間で熱
交換させ、燃焼した後の排気ガスの熱を利用して燃焼用
空気を加熱するようにしたものである。このレキュペレ
ータの使用により回収される熱は、温度レベルで見れ
ば、約50%程度であり、前記工業用炉では、1200
℃の排気ガスを利用する場合で熱交換した後の燃焼空気
は600℃程度になるものとされている。レキュペレー
タは、その構成材料のみでなくスペース的にも著しい制
限を受け、時には炉とか加熱装置などの本体よりも大き
な場所をとることもある。
【0004】そこで、最近、本件出願人は、図7,8に
示すような燃焼装置(特開平1−222102号公報参
照)を提案した。この燃焼装置10は、炉などの本体R
内の被加熱物Wを加熱するバーナー12を有し、このバ
ーナー12近傍の炉壁に、外形が円筒状で内部がハニカ
ム状に仕切られた通気性のあるセラミックス製の蓄熱体
22を設けている。この蓄熱体22は、本体R内の高温
の排気ガスを炉外に排出するときにその熱を蓄熱体22
に取込み、この熱により空気通路19を流通する燃焼用
空気を加熱するようにしたものであり、この蓄熱体22
を回転軸23を介してモータMにより回転させることに
より、燃焼空気への熱供給を継続して行うようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この燃焼装
置10は、高温となる本体R内に臨まされた蓄熱体22
を回転しなければならないので、蓄熱体22から回転軸
23を介してモータMに伝達される熱を遮断する断熱手
段を、回転軸23とモータMとの間に設けるか、あるい
はモータMを蓄熱体22の熱的影響がないように離間し
た位置に設置する必要がある。このような手段を施す
と、燃焼装置10は大型化したり全体構成が複雑化する
ことになる。また、この燃焼装置10の蓄熱体22は、
作動中は高温となり停止中は冷えて低温となるので、セ
ラミックス製でも膨張と収縮が繰り返されるが、このよ
うに膨張収縮されるセラミックス製蓄熱体を回転軸に固
定して回転させるとなれば、大型化は難しく、燃焼空気
及び排気ガスが多量に必要となる燃焼能力の高いものを
得ることが困難となる。さらに、膨張と収縮が繰り返さ
れかつ回転している蓄熱体の中心にバーナーを設けるこ
とも困難となるので、バーナーと空気通路とが相互に離
間し、バーナーから放射された火炎の大小あるいはシャ
ープさなどの調節のフレキシビリティが低下し、制御性
あるいは汎用性の幅が小さくなるという不具合がある。
このバーナーの制御性などを向上させるために、種々の
電気的制御機器を使用することも可能であるが、このよ
うな機器を使用すれば、装置全体のコストが高くなり好
ましくない。
【0006】本発明は、上述した従来技術に伴う課題を
解決するためになされたもので、構成が簡単で、火炎形
成にフレキシビリティがあり、大型化が可能で、省エネ
効果及び安全性が高く、寿命の長い熱回収式燃焼装置及
びその制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明の熱回収式燃焼装置は、バーナーと、略中心位置に
バーナーが設けられ且つバーナーに燃料を供給する燃料
パイプが略中心位置を貫通する通気性のある固定された
蓄熱体と、蓄熱体のバーナが配置される側とは反対側に
配置されて蓄熱体に燃焼空気と排気ガスとを流す機構
(流路回転機構)とを具備する。そしてこの機構は、燃
焼空気と排気ガスが燃料パイプを中心にして回りなが
ら、蓄熱体の内部を燃料パイプに沿って流れるように構
成されている。
【0008】本発明の熱回収式燃焼装置を燃焼装置本体
に設ける場合には、バーナーは燃焼装置本体内の被加熱
体を加熱する。そして蓄熱体を燃焼装置本体に対して固
定する。また蓄熱体のバーナが配置される側とは反対側
に配置されて、燃焼空気が流れる空気通路及び排気ガス
が流れる排気ガス通路をバーナ−を中心にして蓄熱体に
対して回転させる機構(通路回転機構)を設ける。この
機構は、燃焼空気が空気通路から蓄熱体内を通過して燃
焼装置本体内に流れ、また排気ガスが蓄熱体内を通過し
て排気ガス通路を通るように構成されている。またこの
機構は、燃料パイプを中心にして燃焼空気が流れるダク
トと排気ガスが流れるダクトとが同心的に配置された回
転ダクトを有する構造とすることもできる。その場合、
内側に位置する一方のダクトが回転し、外側に位置する
他方のダクトが固定され、一方のダクトと他方のダクト
との間には一方のダクトの回転を許容するようにシール
部材を配置すればよい。このようにすると2つのダクト
の間のシールを簡単且つ確実に実現できる。更に機構の
回転駆動源として用いられるモータは、回転ダクトの外
側で且つ燃料パイプの径方向外側に配置するのが好まし
い。このようにするとモータが高い温度にさらされて寿
命が低下するのを防止できて、しかも装置の長さを短く
することができる。
【0009】なお本発明のように、バーナが蓄熱体の略
中心位置を貫通して延びる場合には、空気通路及び排気
ガス通路は、排気ガスが通過する蓄熱体の部分の断面積
が、燃焼空気が通過する蓄熱体の部分の断面積よりも大
きくなるように構成するのが好ましい。このようにする
と燃焼空気の流速を速くすることができて、燃料が排気
ガスと一緒に排出されるのを抑制して、燃料の不完全燃
焼を抑制し、COの発生を抑制することができる。
【0010】このようにすれば、燃焼装置の作動中は、
燃焼による幅射熱と排気ガス通路を流通する高温の排気
ガスとにより蓄熱体が加熱され、停止中は、冷却される
ことになるが、蓄熱体は燃焼装置本体に固定された状態
であるので、比較的大型のものを形成しても問題はな
く、燃焼能力の高いものが簡単な構成で得ることができ
る。そして、蓄熱体を回転せず、蓄熱体を通過する燃焼
空気及び排気ガスを回転させることにより、より具体的
には、つまり空気通路と排気ガス通路側を回転させるこ
とにより、空気通路から流出される燃焼空気は、加熱さ
れた蓄熱体中を流通するときに加熱され、排気ガス通路
を流通する高温の排気ガスは蓄熱体を加熱し、燃焼空気
により蓄熱体が冷却されても、ダクトの回転により燃焼
空気を次々と高温の蓄熱体部分に導くようにしているの
で、燃焼空気が温度低下することはなく、高温の燃焼空
気によって行う燃焼作用もきわめて高温領域で行われ、
燃焼開始から所定の高温に達する時間が短時間となる。
【0011】さらに、蓄熱体の略中心位置にバーナーを
設けているので、燃焼時に、燃焼空気は、バーナーによ
り形成された火炎の周辺に向って吹出され、バーナーか
ら放射された火炎の上方への変位を規制しつつ、燃料の
完全燃焼を助長する。
【0012】加えて、バーナに対してモーテイブ空気を
供給する空気パイプが燃料パイプに沿って配置されて燃
料パイプ中の空気パイプにモーティブ空気を供給すれ
ば、モーティブ空気が燃料に動力を与えることになるた
め、バーナーから放射される火炎の大小あるいはシャー
プさなどを調節することができ、火炎のフレキシビリテ
ィが増大し、制御性あるいは汎用性の幅も大きなものと
なる。
【0013】本発明の方法により、熱回収式燃焼装置を
制御する場合には、燃焼空気と排気ガス(または空気通
路及び排気ガス通路)を1r.p.m.〜3r.p.m.の回転速度
で回転させるのが好ましい。このようにすると予熱空気
温度をある程度高くすることができる。特に、回転速度
を2r.p.m.以上の高速回転にすると、予熱空気温度を高
く維持して、しかも優れた熱効率を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係る熱
回収式燃焼装置の概略断面図、図2は、図1の2−2線
に沿う断面図、図3は、図1の要部を詳示したもので、
図2の3−3線に沿う断面図である。図1において、熱
回収式燃焼装置30は、例えば、鍛造炉からなる燃焼装
置本体31の下部に取り付けられ、この本体31の内部
に設けられた鋳塊などの被加熱物を加熱する熱源として
使用される。
【0015】この熱回収式燃焼装置30は、前記本体3
1内の被加熱体に向って火炎を放射するバーナー32
と、このバーナー32の近傍に設けられ、内部に燃焼空
気が流通する空気通路33と、この空気通路33に近接
して設けられ燃焼した後の排気ガスを前記本体31の外
部に排出する排気ガス通路34(図2参照)と、前記排
気ガスの熱を前記空気通路33を流通する燃焼空気に伝
達する熱交換部材35とを有している。
【0016】燃焼装置本体31は、例えば、耐火レンガ
などの耐火材よりなり、側壁に開口部31aが開設さ
れ、この開口部31aの内部に前記熱交換部材35が設
けられている。この熱交換部材35は、セラミックス製
のハニカム状をした通気性のある蓄熱体37からなり、
蓄熱体37は前記開口部31aとの間に設けられたモル
タル部36により支持されている。蓄熱体37の中心に
は前記バーナー32が設けられ、その先端は燃焼装置本
体31内に臨むようにされている。このバーナー32
は、通常のガスあるいは油バーナーであり、このバーナ
ー32を囲むように設けられた蓄熱体37を通って空気
通路33からの燃焼空気が噴出される。したがって、こ
の燃焼空気は、バーナー32の周囲から噴出されること
になるので、バーナー32の炎は、燃焼空気自体により
上方に変位される事態が防止されるという副次的効果が
生じることになる。
【0017】また、前記開口部31aの外側口縁部に
は、バーナー32を支持するためのプレート38が設け
られ、このプレート38にバーナー本体ケース39のフ
ランジ40がガスケットGを介してボルト41により連
結され、バーナー本体ケース39と蓄熱体37が連通す
るようになっている。
【0018】このバーナー本体ケース39は、燃焼空気
をブロアなどにより導入する空気入口部42と、排気ガ
スを外部に排出する出口部43と、前記空気入口部42
と前記蓄熱体37との間に設けられた回転ダクト44
と、この回転ダクト44を回転させる駆動部45とを有
している。
【0019】前記出口部43の胴部43a内には、回転
ダクト44の大径部44aが設けられている。この大径
部44aは、空気通路33の一部であり、図2に示すよ
うに、断面が鋭角扇状とされている。この胴部43a内
では、周方向に空気通路33と排気ガス通路34が交互
に位置するように設けられ、前記鋭角扇状の大径部44
aが空気通路33であり、この間の断面が鈍角扇状とさ
れた部分が排気ガス通路34とされている。このような
構成にすると、排気ガスが通過する排気ガス通路34の
断面積は、燃焼給気が通過する空気通路33の断面積が
よりも大きくなっる。言い換えると排気ガスが通過する
蓄熱体の部分の断面積が、燃焼空気が通過する蓄熱体の
部分の断面積よりも大きくなる。このようにすると燃焼
空気の流速を速くすることができて、燃料が排気ガスと
一緒に排出されるのを抑制して、燃料の不完全燃焼を抑
制し、COの発生を抑制することができる。
【0020】この例では空気通路33と排気ガス通路3
4とは、入口から出口に至るまで独立の通路となるよう
に形成され、例えば、空気通路33は、空気入口部42
から流れてくる空気を前記回転ダクト44の小径部44
bから次第に拡開された大径部44aを通って蓄熱体3
7に向って流出するようにしている。特に、本実施例の
空気通路33は、蓄熱体37側先端を多数の小孔47が
開設された端板48により閉塞しており、燃焼空気が小
孔47を通って吐出されるときに高速流となって流れる
ようにし、これにより生じるベンチュリ効果により蓄熱
体37と回転ダクト44との間からリークしようとする
排気ガスを空気通路33内に引き込み、リークする排気
ガスの量を抑制するようにしている。
【0021】また排気ガス通路34は、蓄熱体37から
排出された排気ガスを断面が鈍角扇状とされた部分を通
って出口部43における胴部43aの内部空間43bに
導くように構成されている。
【0022】前記駆動部45は、出口部43における胴
部43aの反蓄熱体側の端部を閉塞するように設けられ
た閉塞板49の内端部と、回転ダクト44における小径
部44bの右端部に設けられた支持板50の内端部とに
それぞれ設けられたシール部材Sと軸受Jにより回転ダ
クト44を回動可能に支持し、両軸受J,J間に固着さ
れたスプロケット51とモータMにより回転される駆動
歯車52とをチェーン53を介して連結したものであ
る。モータMは、燃料パイプ58の径方向外側に配置さ
れている。
【0023】このように、本実施例では、回転ダクト4
4を2つの軸受J,Jによりバランス良く支持している
ので、回転ダクト44は比較的高速で回転させることが
でき、回転速度を速くすれば熱効率は向上する。回転ダ
クト44の回転速度と熱効率との関係を実験により調べ
た結果、図5に示すようになった。
【0024】実験は、燃料としてLPGを使用し、本実
施例の燃焼装置を使用して燃焼させたとき、回転ダクト
44の回転速度に対する排気ガスの温度、予熱される空
気の温度、炉内温度を測定することにより行った。図5
の横軸は回転ダクト44の回転速度、縦軸は温度であ
る。
【0025】この実験結果では、回転ダクト44の回転
速度が1r.p.m.以下であれば、排気ガスの温度は急激に
上昇し、1r.p.m.以上となると、排気ガスの温度の低下
する割合が少なくなることが判明した。すなわち1r.p.
m.以上となると予熱温度をある程度高く維持することが
できることが判明した。
【0026】ここに、熱効率は、入熱量と排気ガスの熱
損失量との関係から求めることができ、次の式により与
えられる。
【0027】η=(Q−Cp ・G・T)・100/Q ここに、η:熱効率 Q:LPGガスの熱容量 Cp :排気ガスの比熱 G:排気ガスの量 T:排気ガスの温度 この式に前記実験により得られた結果を代入して熱効率
を求める。例えば、2r.p.m.という比較的高速で回転し
ているときを選択すれば、これに対応する排気ガスの温
度は250℃である。したがって、このときの熱効率
は、 η=(25000 −0.32・26・250 )×100 /2500 =91.68(%) という値となり、90%を越える優れた熱効率を発揮す
ることが判明する。
【0028】このように比較的高速回転しているときに
優れた熱効率を発揮するのは、回転ダクト44の回転速
度を上げると、回転ダクト44から吐出される空気によ
って蓄熱体が大きく温度低下しない状態で排気ガスによ
り加熱されることになるので、吸入空気の温度はより高
くすることができるので、熱効率は向上することになる
ものと考えられる。
【0029】前記空気入口部42は、基管54と分岐管
55とを逆T字状に連結したもので、この基管54の一
端は蓋体56により閉塞され、他端は、前記回転ダクト
44と連通するように小径部44bの支持板50に取り
付けられている。なお、図1中の符号「57」は、整流
板である。
【0030】さらに、回転ダクト44の中心軸に沿って
前記バーナー32に燃料を供給する燃料パイプ58が設
けられているが、この燃料パイプ58内に、バーナー3
2に対してモーティブ空気を供給する空気パイプ59
(図3に示す)を設け、この空気パイプ59から放出さ
れるモーティブ空気の量を調節することによりバーナー
32から放射される火炎の大小あるいはシャープさなど
を調節している。このモーティブ空気の量は、図4に示
すように、理論空気量の火炎のシャープ性と熱損失との
関係で、2〜5%程度が適当である。このモーティブ空
気の調節により、火炎のフレキシビリティ、制御性ある
いは汎用性の幅を大きなものとすることができる。
【0031】前記空気通路33は、図3に示すように、
前記セラミックス製の蓄熱体37の端面まで伸延せず、
このセラミックス製の蓄熱体37との間に隙間tを設け
るように構成し、この隙間tを排気ガスの一部が図中破
線の矢印で示すようにバイパスして流れる連通部60と
してもよい。このようにすれば、排気ガスの一部は空気
通路33に再度吸引されて再燃焼することになるので、
排気ガス中のNOx の量を調整できる。特に、前述のよ
うに、回転ダクト44の端板48に開設された多数の小
孔47を利用して高速の燃焼空気を吐出すれば、排気ガ
スの一部をより再燃焼させやすいものとなる。
【0032】次に、実施例の作用を説明する。この熱回
収式燃焼装置30を鍛造炉に取り付け、モータMを回転
しつつバーナー32に着火し、ブロアにより燃焼空気を
送風する。燃料パイプ58を通りバーナー32より噴射
された燃料流は、空気通路33及び蓄熱体37を通って
流れてきた燃焼空気により酸素補給を受け火炎となって
被加熱物である、例えば鋳塊などに向って伸びる。そし
て、鍛造炉内の温度は次第に上昇し、所定時間が経過す
ると鍛造炉内の鋳塊は加熱され軟化する。
【0033】この場合、排気ガスは、蓄熱体37を通っ
て排気ガス通路34より流出することになるが、この蓄
熱体37は、排気ガスの流通により加熱され高温となっ
ているので、この蓄熱体37に回転する空気通路33か
ら吐出された燃焼空気を流入させると、この燃焼空気は
蓄熱体37により加熱される。
【0034】この加熱は、蓄熱体37に向って空気通路
33から空気を吹出して直ちに燃焼空気を加熱するとい
う、いわば即時加熱方式となっているので、加熱時に熱
のロスがなく、高温の加熱空気を効率良く作ることがで
き、この高温の加熱空気によって行う燃焼作用もきわめ
て高温領域で行われ、燃焼開始から所定の高温に達する
時間が短時間となる。なお、排気ガスは蓄熱体37に熱
伝達した後に、比較的低温の空気が流れている空気通路
33の外周を通って排気ガス通路34より排出されるの
で、必ずしも煙突は必要でない。
【0035】燃焼中に、排気ガスの一部が、回転ダクト
44とセラミックス製蓄熱体37との間の連通部60を
通る場合は、排気ガスの一部が空気通路33側の空気に
混入して再度燃焼されるので、排気ガス中に含まれるN
Ox の排出量が所定値以下に抑制できる。また、この連
通部60を設けることにより空気通路33と排気ガス通
路34との間を不必要にシールすることもなくなること
から、装置全体の構造も簡素化され、装置の組立て性も
向上するというメリットもある。
【0036】図6は本発明に係る燃焼装置のさらに他の
実施例を示すもので、前記燃焼装置30をラジアントチ
ューブ61と連通したもので、排気ガスを炉内などに排
出せず、ラジアントチューブ61内を流し、雰囲気温度
のみにより被加熱物を加熱した後に、排気ガス通路34
から排出するようにしたものである。したがって、構造
的には前述したものと同様であるものの、クリーンな燃
焼装置30となる。
【0037】本発明は、上述した鍛造炉などの炉のみに
限定されるものでなく、他の種々の装置、例えば乾燥装
置、タービンの蒸気発生装置など加熱に関するものなら
ば、種々の装置に対しても使用することができる。ま
た、上述した実施例は、空気通路33と排気ガス通路3
4とを回転ダクト44内を仕切ることにより2つ形成し
ているが、本発明は、これのみに限定されるものではな
く、多数の空気通路と排気ガス通路とを形成してもよ
い。さらに、回転ダクト44の中心にモーティブ空気を
供給する空気ダクトを設けたが、このダクトは必ずしも
設ける必要はない。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、回
転ダクトを回転し、蓄熱体は固定状態とされるので、蓄
熱体を大型化することができ、能力の大きな燃焼装置を
得ることができる。また、蓄熱体の略中心位置にバーナ
ーを設けているので、燃料の完全燃焼を助長し、NOx
の排出量も低減乃至コントロールすることができる。さ
らに、蓄熱体の略中心位置にバーナーを設けているの
で、バーナーから放射された火炎の上方への変位を規制
しつつ、燃料の完全燃焼を助長できる。加えて、燃料パ
イプ中の空気パイプにモーティブ空気を供給すれば、バ
ーナーから放射される火炎の大小あるいはシャープさな
どを調節することができ、火炎のフレキシビリティが増
大し、制御性あるいは汎用性の幅も大きなものとなる。
【0039】また本発明の制御方法によれば、予熱空気
温度を高くするもとができて、熱効率を上げることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る熱回収式燃焼装置の概
略断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】図1の要部詳細図である。
【図4】モーティブ空気量の制御特性を示す図である。
【図5】本発明の実験結果を示すグラフである。
【図6】本発明のさらに他の実施例を示す概略断面図で
ある。
【図7】従来の燃焼装置を示す概略断面図である。
【図8】図7の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
31 燃焼装置本体 32 バーナー 33 空気通路 34 排気ガス通路 35 熱交換部材 37 蓄熱体 39 バーナー本体ケース 44 回転ダクト 45 回転手段 47 小孔 48 端板 58 燃料パイプ 59 空気パイプ 60 連通部 t 隙間

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナー(32)と、 略中心位置に前記バーナーが設けられ且つ前記バーナー
    に燃料を供給する燃料パイプ(58)が略中心位置を貫
    通する通気性のある固定された蓄熱体(37)と、 前記蓄熱体の前記バーナ(32)が配置される側とは反
    対側に配置されて前記蓄熱体に燃焼空気と排気ガスとを
    流す機構とを具備し、 前記機構は、前記燃焼空気と前記排気ガスが前記燃料パ
    イプ(58)を中心にして回りながら前記蓄熱体の内部
    を前記燃料パイプ(58)に沿って流れるように構成さ
    れていることを特徴とする熱回収式燃焼装置。
  2. 【請求項2】 燃焼装置本体(31)内の被加熱体を加
    熱するバーナー(32)と、 略中心位置に前記バーナーが設けられ且つ前記バーナー
    に燃料を供給する燃料パイプ(58)が略中心位置を貫
    通する通気性のある蓄熱体(37)と、 前記蓄熱体の前記バーナ(32)が配置される側とは反
    対側に配置されて、燃焼空気が流れる空気通路及び排気
    ガスが流れる排気ガス通路を前記燃料パイプを中心にし
    て前記蓄熱体に対して回転させる機構とを具備し、 前記蓄熱体(37)は前記燃焼装置本体(31)に対し
    て固定され、 前記機構は、前記燃焼空気が前記空気通路(33)から
    前記蓄熱体(37)内を通過して前記燃焼装置本体(3
    1)内に流れ、また前記排気ガスが前記蓄熱体(37)
    内を通過して前記排気ガス通路(34)を通るように構
    成されていることを特徴とする熱回収式燃焼装置。
  3. 【請求項3】 前記空気通路及び排気ガス通路は、前記
    排気ガスが通過する前記蓄熱体の部分の断面積が、前記
    燃焼空気が通過する前記蓄熱体の部分の断面積よりも大
    きくなるように構成されている請求項2に記載の熱回収
    式燃焼装置。
  4. 【請求項4】 前記機構は、前記燃料パイプを中心にし
    て前記燃焼空気が流れるダクトと前記排気ガスが流れる
    ダクトとが同心的に配置された回転ダクトを有し、内側
    に位置する一方の前記ダクトが回転し、外側に位置する
    他方の前記ダクトが固定され、前記一方のダクトと前記
    他方のダクトとの間には前記一方のダクトの回転を許容
    するようにシール部材(S)が配置されている請求項2
    に記載の熱回収式燃焼装置。
  5. 【請求項5】 前記バーナに対してモーテイブ空気を供
    給する空気パイプ(59)が前記燃料パイプに沿って配
    置されている請求項2に記載の熱回収式燃焼装置。
  6. 【請求項6】 前記機構の回転駆動源として用いられる
    モータ(M)は、前記回転ダクトの外側で且つ前記燃料
    パイプの径方向外側に配置されている請求項4に記載の
    熱回収式燃焼装置。
  7. 【請求項7】 バーナー(32)と、略中心位置に前記
    バーナーが設けられ且つ前記バーナーに燃料を供給する
    燃料パイプ(58)が略中心位置を貫通する通気性のあ
    る固定された蓄熱体(37)と、前記蓄熱体の前記バー
    ナ(32)が配置される側とは反対側に配置されて前記
    蓄熱体に燃焼空気と排気ガスとを流す機構とを具備し、
    前記燃焼空気と前記排気ガスが前記燃料パイプ(58)
    を中心にして同一方向に回りながら前記蓄熱体の内部を
    前記燃料パイプ(58)に沿って流れるように前記機構
    が構成されている熱回収式燃焼装置の制御方法であっ
    て、 前記燃焼空気と前記排気ガスを1r.p.m.〜3r.p.m.の回
    転速度で回転させることを特徴とする熱回収式燃焼装置
    の制御方法。
  8. 【請求項8】 燃焼装置本体(31)内の被加熱体を加
    熱するバーナー(32)と、略中心位置に前記バーナー
    が設けられ且つ前記バーナーに燃料を供給する燃料パイ
    プ(58)が略中心位置を貫通する通気性のある蓄熱体
    (37)と、前記蓄熱体の前記バーナ(32)が配置さ
    れる側とは反対側に配置されて、燃焼空気が流れる空気
    通路及び排気ガスが流れる排気ガス通路を前記バーナ−
    を中心にして前記蓄熱体に対して回転させる機構とを具
    備し、前記蓄熱体(37)が前記燃焼装置本体(31)
    に対して固定され、前記燃焼空気が前記空気通路(3
    3)から前記蓄熱体(37)内を通過して前記燃焼装置
    本体(31)内に流れ、また前記排気ガスが前記蓄熱体
    (37)内を通過して前記排気ガス通路(34)を通る
    ように前記機構が構成されている熱回収式燃焼装置の制
    御方法であって、 前記空気通路及び排気ガス通路を1r.p.m.〜3r.p.m.の
    回転速度で回転させることを特徴とする熱回収式燃焼装
    置の制御方法。
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