JPH09216998A - フィルム、シートおよびその成形物 - Google Patents
フィルム、シートおよびその成形物Info
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- JPH09216998A JPH09216998A JP35194595A JP35194595A JPH09216998A JP H09216998 A JPH09216998 A JP H09216998A JP 35194595 A JP35194595 A JP 35194595A JP 35194595 A JP35194595 A JP 35194595A JP H09216998 A JPH09216998 A JP H09216998A
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- Japan
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- acid
- polycarbonate
- film
- polyester
- sheet
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 透明なポリエステル/ポリカーボネート樹脂
組成物のシート、フィルム、並びにこれらを用いた成形
物を提供すること。 【解決手段】 透明なポリエステル/ポリカーボネート
組成物を用いたフィルム、シート、またはこれらを用い
た成形物であって、ガラス転移点が単一で、かつモホロ
ジーが単一であり、ガラス転移点付近あるいはそれ以上
の温度で熱処理しても、結晶化が抑制され、透明性が保
持されるシート、フィルム、またはこれらを用いた成形
物により解決される。
組成物のシート、フィルム、並びにこれらを用いた成形
物を提供すること。 【解決手段】 透明なポリエステル/ポリカーボネート
組成物を用いたフィルム、シート、またはこれらを用い
た成形物であって、ガラス転移点が単一で、かつモホロ
ジーが単一であり、ガラス転移点付近あるいはそれ以上
の温度で熱処理しても、結晶化が抑制され、透明性が保
持されるシート、フィルム、またはこれらを用いた成形
物により解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明なポリエステ
ル/ポリカーボネート組成物によるシート、フィルム、
またはこれらを用いた成形物に関する。
ル/ポリカーボネート組成物によるシート、フィルム、
またはこれらを用いた成形物に関する。
【0002】このようなシート、フィルム類は、例え
ば、食品用途、包装用途、医療品用途、農業用途、建材
用途、電子電気用途、情報産業用途や光学用途等に好適
であると共に、透明性を求められる用途であればいずれ
の用途にも好適に用いることができる。また、透明用途
以外の保香性、保味性および機械強度等が求められる用
途にも好適に用いることができる。
ば、食品用途、包装用途、医療品用途、農業用途、建材
用途、電子電気用途、情報産業用途や光学用途等に好適
であると共に、透明性を求められる用途であればいずれ
の用途にも好適に用いることができる。また、透明用途
以外の保香性、保味性および機械強度等が求められる用
途にも好適に用いることができる。
【0003】
【従来の技術】一般にポリエステルは機械的、化学的性
質を活かし、成形材料や包装材料として広く用いられて
いる。しかしながら、ポリエステルは結晶性樹脂である
ことが多く、透明成形物も後結晶化のため、白化現象や
寸法変化が起こることから、用途が限られていた。
質を活かし、成形材料や包装材料として広く用いられて
いる。しかしながら、ポリエステルは結晶性樹脂である
ことが多く、透明成形物も後結晶化のため、白化現象や
寸法変化が起こることから、用途が限られていた。
【0004】例えば、ポリエチレンテレフタレート(以
下、PETとも略記する)の透明フィルム(非結晶PE
T)はガラス転移温度付近以上で結晶化が進行し、透明
性を保持することができない。
下、PETとも略記する)の透明フィルム(非結晶PE
T)はガラス転移温度付近以上で結晶化が進行し、透明
性を保持することができない。
【0005】また、水の入っている透明PET容器を電
子レンジ等で加熱した場合、結晶化による白濁ばかりで
なく、結晶化に伴う収縮のため容器形状も保持できな
い。
子レンジ等で加熱した場合、結晶化による白濁ばかりで
なく、結晶化に伴う収縮のため容器形状も保持できな
い。
【0006】さらに、ヒートシールの目的で加熱処理を
行った場合、結晶化が進行し白濁やヒートシール性が低
下する等の問題点がある。
行った場合、結晶化が進行し白濁やヒートシール性が低
下する等の問題点がある。
【0007】一方、ポリカーボネート(以下、PCとも
略記する)は、透明で機械的性質、特に耐衝撃性に優れ
ており、シート、フィルム及びレンズ等の光学用途ほか
多用途に使用されているが、流動性が低く成形性が悪
い、また耐薬品性が悪い等の問題点がある。さらに、ポ
リエステルに比べガスバリア性が劣っていることから、
酸素などを嫌う食品用容器に適していない等用途が限ら
れていた。
略記する)は、透明で機械的性質、特に耐衝撃性に優れ
ており、シート、フィルム及びレンズ等の光学用途ほか
多用途に使用されているが、流動性が低く成形性が悪
い、また耐薬品性が悪い等の問題点がある。さらに、ポ
リエステルに比べガスバリア性が劣っていることから、
酸素などを嫌う食品用容器に適していない等用途が限ら
れていた。
【0008】ヒートシール性についても、シール部の密
着性が強すぎるため、逆に容易に引き剥がせないという
問題がある。包装材のシール部などにおいては、ある程
度密着し、しかも必要に応じて容易に引き剥がせるとい
う(イージーピール性)特性を備えたフィルム材料が求
められている。
着性が強すぎるため、逆に容易に引き剥がせないという
問題がある。包装材のシール部などにおいては、ある程
度密着し、しかも必要に応じて容易に引き剥がせるとい
う(イージーピール性)特性を備えたフィルム材料が求
められている。
【0009】これら両樹脂の各々優れた性質を有した透
明樹脂のシートやフィルム、またはこれらを用いた成形
物が望まれていた。
明樹脂のシートやフィルム、またはこれらを用いた成形
物が望まれていた。
【0010】通常行われる、ポリカーボネートとPET
やポリブチレンテレフタレート(以下、PBTとも略記
する)などのポリエステルとの、押出機等による混練で
得られる組成物は、PETやPBTの添加によって透明
性が失われる。
やポリブチレンテレフタレート(以下、PBTとも略記
する)などのポリエステルとの、押出機等による混練で
得られる組成物は、PETやPBTの添加によって透明
性が失われる。
【0011】これは、本質的にポリカーボネートとPE
TやPBTなどのポリエステルが非相容であるため、そ
れぞれ独立した相を形成すること、そして、ポリエステ
ル相が結晶化することによって、透明性が失われるため
と考えられる。このように、通常の混練のみで透明な組
成物を得ることは困難であった。
TやPBTなどのポリエステルが非相容であるため、そ
れぞれ独立した相を形成すること、そして、ポリエステ
ル相が結晶化することによって、透明性が失われるため
と考えられる。このように、通常の混練のみで透明な組
成物を得ることは困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
様な従来技術の問題点を改良するために透明なポリエス
テル/ポリカーボネート組成物を用いた透明なフィル
ム、シートおよびその成形物であって、ポリカーボネー
トに比較し、耐薬品性やガスバリア性などが改良され、
さらに、ポリエステル/ポリカーボネートの組成比を変
えることで、ポリカーボネートに比べ低温でのヒートシ
ールが可能な、フィルムやシートまたはこれらを用いた
成形物を提供することにある。
様な従来技術の問題点を改良するために透明なポリエス
テル/ポリカーボネート組成物を用いた透明なフィル
ム、シートおよびその成形物であって、ポリカーボネー
トに比較し、耐薬品性やガスバリア性などが改良され、
さらに、ポリエステル/ポリカーボネートの組成比を変
えることで、ポリカーボネートに比べ低温でのヒートシ
ールが可能な、フィルムやシートまたはこれらを用いた
成形物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、かかる
目的を達成するために鋭意研究した結果、ポリカーボネ
ートとポリエステルとを溶融下、積極的にエステル交換
反応させることによって、透明な樹脂組成物が得られる
ことを見いだし、該透明ポリエステル/ポリカーボネー
ト組成物を用いることによって、耐薬品性や真空成形性
およびガスバリア性などに必要なフィルムやシートの物
性が改良され、かつヒートシール温度の低減が可能でポ
リオレフィン等他樹脂とのヒートシール時、シール部や
その付近の相手樹脂の偏肉等の防止できるなどの特徴を
有するフィルムやシート、またはこれらを用いた成形物
によって解決される。
目的を達成するために鋭意研究した結果、ポリカーボネ
ートとポリエステルとを溶融下、積極的にエステル交換
反応させることによって、透明な樹脂組成物が得られる
ことを見いだし、該透明ポリエステル/ポリカーボネー
ト組成物を用いることによって、耐薬品性や真空成形性
およびガスバリア性などに必要なフィルムやシートの物
性が改良され、かつヒートシール温度の低減が可能でポ
リオレフィン等他樹脂とのヒートシール時、シール部や
その付近の相手樹脂の偏肉等の防止できるなどの特徴を
有するフィルムやシート、またはこれらを用いた成形物
によって解決される。
【0014】このような、透明なポリエステル/ポリカ
ーボネート組成物は、反応層でポリエステルオリゴマー
とポリカーボネートオリゴマーとのエステル交換反応を
行う方法(特開平1ー236235号公報参照)、あるいはポリ
カーボネートの末端水酸基(フェノール性水酸基)濃度
を上昇させ反応時間を短縮する方法(特開平3ー203956号
公報参照)やエステル交換反応触媒を添加し、押出機等
の短時間での透明化を可能にした方法(本願と同一出願
人にかかる特願平7−127142号明細書)によって
得ることができる。
ーボネート組成物は、反応層でポリエステルオリゴマー
とポリカーボネートオリゴマーとのエステル交換反応を
行う方法(特開平1ー236235号公報参照)、あるいはポリ
カーボネートの末端水酸基(フェノール性水酸基)濃度
を上昇させ反応時間を短縮する方法(特開平3ー203956号
公報参照)やエステル交換反応触媒を添加し、押出機等
の短時間での透明化を可能にした方法(本願と同一出願
人にかかる特願平7−127142号明細書)によって
得ることができる。
【0015】これら製造法の中では、製造の簡便性の観
点から触媒を添加し、押出機を用いる方法が好ましい。
点から触媒を添加し、押出機を用いる方法が好ましい。
【0016】上記製法で製造された、透明なポリエステ
ル/ポリカーボネート組成物より得られるフィルムやシ
ートおよびその成形物は、ポリエステル/ポリカーボネ
ート組成比を変化させることで、任意のガラス転移温度
を持つ組成物を得ることができ、ヒートシール温度の調
節が可能である。
ル/ポリカーボネート組成物より得られるフィルムやシ
ートおよびその成形物は、ポリエステル/ポリカーボネ
ート組成比を変化させることで、任意のガラス転移温度
を持つ組成物を得ることができ、ヒートシール温度の調
節が可能である。
【0017】また、透明なポリエステル/ポリカーボネ
ート組成物は、ガラス転移点が単一で、かつモホロジー
が単一な相(透過型電子顕微鏡観察による)であること
が好ましい。
ート組成物は、ガラス転移点が単一で、かつモホロジー
が単一な相(透過型電子顕微鏡観察による)であること
が好ましい。
【0018】たとえば、エステル交換反応の進行状態が
比較的低いものは、フィルムなどに成形した初期は透明
ではあるが、延伸や加熱処理(ガラス転移点付近および
それ以上の温度)等を行うことで結晶化させることも可
能で、その場合耐薬品性やガスバリア性等の向上ととも
に結晶化による白化現象を利用したインジケータとして
利用することもできる。反面結晶化による不透明化や寸
法変化を生じるなどの問題点もある。
比較的低いものは、フィルムなどに成形した初期は透明
ではあるが、延伸や加熱処理(ガラス転移点付近および
それ以上の温度)等を行うことで結晶化させることも可
能で、その場合耐薬品性やガスバリア性等の向上ととも
に結晶化による白化現象を利用したインジケータとして
利用することもできる。反面結晶化による不透明化や寸
法変化を生じるなどの問題点もある。
【0019】一方、エステル交換反応を充分進行させ
た、透明なポリエステル/ポリカーボネート組成物は、
ガラス転移温度付近あるいはそれ以上の温度での加熱処
理(熱処理)後も透明性が保持でき、電子レンジ等によ
る再加熱容器や高温での滅菌処理を行う医療品用途や食
品用途などに好適である。また、そのフィルムやシート
を真空成形加工などする場合、真空成形品はその成形加
工中あるいは、成形品を加熱使用する時などでも、不透
明になる等の問題が発生しない。さらに、ヒートシール
等を行っても透明性を保持できる。
た、透明なポリエステル/ポリカーボネート組成物は、
ガラス転移温度付近あるいはそれ以上の温度での加熱処
理(熱処理)後も透明性が保持でき、電子レンジ等によ
る再加熱容器や高温での滅菌処理を行う医療品用途や食
品用途などに好適である。また、そのフィルムやシート
を真空成形加工などする場合、真空成形品はその成形加
工中あるいは、成形品を加熱使用する時などでも、不透
明になる等の問題が発生しない。さらに、ヒートシール
等を行っても透明性を保持できる。
【0020】フィルムやシートは単層構造以外に、多層
構造たとえば、複合や積層とすることも可能で、透明な
ポリエステル/ポリカーボネートを内部の層に用いた場
合は機械強度やガスバリア性の向上が図れ、最外部に用
いた場合は機械強度やガスバリア性の向上と共に、ポリ
エステルやポリカーボネートの優れた保香性、保味性の
保持しつつヒートシール性の改良等が図れるなど優れた
特徴を有する。
構造たとえば、複合や積層とすることも可能で、透明な
ポリエステル/ポリカーボネートを内部の層に用いた場
合は機械強度やガスバリア性の向上が図れ、最外部に用
いた場合は機械強度やガスバリア性の向上と共に、ポリ
エステルやポリカーボネートの優れた保香性、保味性の
保持しつつヒートシール性の改良等が図れるなど優れた
特徴を有する。
【0021】さらにポリカーボネート組成が多い場合に
は、印刷性などが向上する。また、優れた透明性を利用
して、光学用のフィルムやシートとしても利用できる。
これらの応用分野を例示すれば、導光板、光拡散シー
ト、プリズムシート、などが挙げられる。これらは、た
とえばコンピュータやテレビ受像用の液晶表示装置、カ
ーナビゲーションシステムをはじめ大小様々の表示装置
等の分野における利用が期待される。
は、印刷性などが向上する。また、優れた透明性を利用
して、光学用のフィルムやシートとしても利用できる。
これらの応用分野を例示すれば、導光板、光拡散シー
ト、プリズムシート、などが挙げられる。これらは、た
とえばコンピュータやテレビ受像用の液晶表示装置、カ
ーナビゲーションシステムをはじめ大小様々の表示装置
等の分野における利用が期待される。
【0022】このように、透明なポリエステル/ポリカ
ーボネート組成物のフィルムやシートはその特徴を活か
しさまざまな分野に利用できる。
ーボネート組成物のフィルムやシートはその特徴を活か
しさまざまな分野に利用できる。
【0023】本発明で用いる透明なポリエステル/ポリ
カーボネート組成物は、たとえば、成分A)ポリカーボ
ネートと、成分B)ポリエステルとを混練する際、成分
C)エステル交換反応触媒および/または成分D)プロ
トン酸および/またはその誘導体を添加する、あるい
は、成分C)エステル交換反応触媒と、成分D)プロト
ン酸および/またはその誘導体と、成分E)水酸基を有
する化合物とを添加することで容易に製造することがで
きる。
カーボネート組成物は、たとえば、成分A)ポリカーボ
ネートと、成分B)ポリエステルとを混練する際、成分
C)エステル交換反応触媒および/または成分D)プロ
トン酸および/またはその誘導体を添加する、あるい
は、成分C)エステル交換反応触媒と、成分D)プロト
ン酸および/またはその誘導体と、成分E)水酸基を有
する化合物とを添加することで容易に製造することがで
きる。
【0024】ここで、成分A)ポリカーボネートは、芳
香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート先駆体とを反応
させることによって製造させる芳香族ホモ・ポリカーボ
ネートまたはコ・ポリカーボネートである。
香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート先駆体とを反応
させることによって製造させる芳香族ホモ・ポリカーボ
ネートまたはコ・ポリカーボネートである。
【0025】また、本発明のポリカーボネートは分岐し
ていても良い。その様な分岐ポリカーボネートは、多官
能性芳香族化合物を芳香族ジヒドロキシ化合物及びカー
ボネート先駆体と反応させることにより得られる。分岐
ポリカーボネートを製造するために使用する多官能性芳
香族化合物の代表例は、米国特許明細書第3,028,385
号、第3,334,154号、第4,001,124号、第4,131,576号に
挙げられている。
ていても良い。その様な分岐ポリカーボネートは、多官
能性芳香族化合物を芳香族ジヒドロキシ化合物及びカー
ボネート先駆体と反応させることにより得られる。分岐
ポリカーボネートを製造するために使用する多官能性芳
香族化合物の代表例は、米国特許明細書第3,028,385
号、第3,334,154号、第4,001,124号、第4,131,576号に
挙げられている。
【0026】ポリカーボネート系樹脂は一般に、次式
(化1):
(化1):
【0027】 −O−A−O−C(=O)− (化1) (上記式中、Aは芳香族ジヒドロキシ化合物の二価の残
基である)で示される繰り返し構造単位を有するものと
して特徴づけられる。使用される芳香族ジヒドロキシ化
合物は、官能基としてヒドロキシ基を2個含有し、その
それぞれが、芳香核の炭素原子に直接結合している、単
核もしくは多核の芳香族化合物である。芳香族ジヒドロ
キシ化合物としては特に制限はなく、種々の公知のもの
を使用することができる。例として、次式(化2):
基である)で示される繰り返し構造単位を有するものと
して特徴づけられる。使用される芳香族ジヒドロキシ化
合物は、官能基としてヒドロキシ基を2個含有し、その
それぞれが、芳香核の炭素原子に直接結合している、単
核もしくは多核の芳香族化合物である。芳香族ジヒドロ
キシ化合物としては特に制限はなく、種々の公知のもの
を使用することができる。例として、次式(化2):
【0028】
【化2】 (式中、RaおよびRbはそれぞれ独立して、ハロゲン原
子(例えば、塩素、臭素、フッ素、沃素)または、一価
の炭化水素基であり、Xは−(Rc−)C(−Rd)−、
−C(=Re)−、−O−、−S−、−SO−または−
SO2−であり、RcおよびRdはそれぞれ独立して水素
原子または一価の炭化水素基であり、Reは二価の炭化
水素基であり、n および n'はそれぞれ独立して0〜4
の整数であり、dは0または1である)で示される化合
物が挙げられる。
子(例えば、塩素、臭素、フッ素、沃素)または、一価
の炭化水素基であり、Xは−(Rc−)C(−Rd)−、
−C(=Re)−、−O−、−S−、−SO−または−
SO2−であり、RcおよびRdはそれぞれ独立して水素
原子または一価の炭化水素基であり、Reは二価の炭化
水素基であり、n および n'はそれぞれ独立して0〜4
の整数であり、dは0または1である)で示される化合
物が挙げられる。
【0029】具体的には、ビス(4ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1ビス(4ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2ビス(4ヒドロキシフェニル)エタン、ビス
(4ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4ヒ
ドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2ビス(4
ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノー
ルA)、2,2ビス(4ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2ビス(4ヒドロキシフェニル)オクタン、、ビス
(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2ビス(3メチル-4ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2ビス(3,5ジメチル-4
ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(3,5ジメチル-4
ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(3,5ジ
メチル-4ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,
1ビス(4ヒドロキシーt−ブチルフェニル)プロパ
ン、ビス(3,5ジクロロ-4ヒドロキシフェニル)メタ
ン、2,2ビス(3,5ジクロロ-4ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ビス(3,5ジブロモ-4ヒドロキシフェ
ニル)メタン、2,2ビス(3ブロモ-4ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2ビス(3,5ジブロモ-4ヒドロ
キシフェニル)プロパンなどのジヒドロキシアリールア
ルカン類、1,1ビス(4ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1ビス(4ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアル
カン類、ビス(4ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(3,5ジブロモ-4ヒドロキシフェニル)スルホンな
どのジヒドロキシアリールスルホン類、ビス(4ヒドロ
キシフェニル)エーテル、ビス(3,5ジメチル-4ヒド
ロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5ジブロモ-4ヒ
ドロキシフェニル)エーテルなどのジヒドロキシアリー
ルエーテル類、ビス(4ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(3,5ジブロモ-4ヒドロキシフェニル)
スルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、
4,4’ジヒドロキシベンゾフェノンなどのジヒドロキ
シアリールケトン類、ビス(4ヒドロキシフェニル)ス
ルフォキシドなどのスルフォキシド類、4,4'-ビフェ
ノール類を挙げることができる。これらの内で、特に、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ま
しく用いられる。
ル)メタン、1,1ビス(4ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2ビス(4ヒドロキシフェニル)エタン、ビス
(4ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4ヒ
ドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2ビス(4
ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノー
ルA)、2,2ビス(4ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2ビス(4ヒドロキシフェニル)オクタン、、ビス
(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,2ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2ビス(3メチル-4ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2ビス(3,5ジメチル-4
ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(3,5ジメチル-4
ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(3,5ジ
メチル-4ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,
1ビス(4ヒドロキシーt−ブチルフェニル)プロパ
ン、ビス(3,5ジクロロ-4ヒドロキシフェニル)メタ
ン、2,2ビス(3,5ジクロロ-4ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ビス(3,5ジブロモ-4ヒドロキシフェ
ニル)メタン、2,2ビス(3ブロモ-4ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2ビス(3,5ジブロモ-4ヒドロ
キシフェニル)プロパンなどのジヒドロキシアリールア
ルカン類、1,1ビス(4ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1ビス(4ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアル
カン類、ビス(4ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(3,5ジブロモ-4ヒドロキシフェニル)スルホンな
どのジヒドロキシアリールスルホン類、ビス(4ヒドロ
キシフェニル)エーテル、ビス(3,5ジメチル-4ヒド
ロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5ジブロモ-4ヒ
ドロキシフェニル)エーテルなどのジヒドロキシアリー
ルエーテル類、ビス(4ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(3,5ジメチル-4ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(3,5ジブロモ-4ヒドロキシフェニル)
スルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、
4,4’ジヒドロキシベンゾフェノンなどのジヒドロキ
シアリールケトン類、ビス(4ヒドロキシフェニル)ス
ルフォキシドなどのスルフォキシド類、4,4'-ビフェ
ノール類を挙げることができる。これらの内で、特に、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ま
しく用いられる。
【0030】上記以外にも、芳香族ジヒドロキシ化合物
として、次の一般式(化3):
として、次の一般式(化3):
【0031】
【化3】
【0032】(ここでRfは夫々独立して、炭素数1〜
10個の炭化水素基もしくはそのハロゲン化合物または
ハロゲン原子であり、mは0〜4の整数である。)で示
される化合物、例えばレゾルシン、および3−メチルレ
ゾルシン、3−エチルレゾルシン、3−プロピルレゾルシ
ン、3−ブチルレゾルシン、3−t−ブチルレゾルシン、
3−フェニルレゾルシン、3−クミルレゾルシン、2,3,
4,6−テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6−テトラ
ブロムレゾルシン等の置換レゾルシン;カテコール;ハ
イドロキノン、及び3−メチルハイドロキノン、3−エチ
ルハイドロキノン、3−プロピルハイドロキノン、3−ブ
チルハイドロキノン、3−t−ブチルハイドロキノン、3
−フェニルハイドロキノン、3−クミルハイドロキノ
ン、2,3,5,6−テトラメチルハイドロキノン、2,3,
5,6−テトラ−t−ブチルハイドロキノン、2,3,5,6
−テトラフルオロハイドロキノン、2,3,5,6−テトラ
ブロムハイドロキノン等の置換ハイドロキノン等、及
び、次式(化4):
10個の炭化水素基もしくはそのハロゲン化合物または
ハロゲン原子であり、mは0〜4の整数である。)で示
される化合物、例えばレゾルシン、および3−メチルレ
ゾルシン、3−エチルレゾルシン、3−プロピルレゾルシ
ン、3−ブチルレゾルシン、3−t−ブチルレゾルシン、
3−フェニルレゾルシン、3−クミルレゾルシン、2,3,
4,6−テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6−テトラ
ブロムレゾルシン等の置換レゾルシン;カテコール;ハ
イドロキノン、及び3−メチルハイドロキノン、3−エチ
ルハイドロキノン、3−プロピルハイドロキノン、3−ブ
チルハイドロキノン、3−t−ブチルハイドロキノン、3
−フェニルハイドロキノン、3−クミルハイドロキノ
ン、2,3,5,6−テトラメチルハイドロキノン、2,3,
5,6−テトラ−t−ブチルハイドロキノン、2,3,5,6
−テトラフルオロハイドロキノン、2,3,5,6−テトラ
ブロムハイドロキノン等の置換ハイドロキノン等、及
び、次式(化4):
【0033】
【化4】
【0034】で表される2,2,2',2'−テトラヒドロ−3,
3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビス(1H−イ
ンデン)−7,7'ジオール等を用いることもできる。
3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビス(1H−イ
ンデン)−7,7'ジオール等を用いることもできる。
【0035】これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単
独で用いてもよく、また、二種以上を組み合わせて用い
ても良い。
独で用いてもよく、また、二種以上を組み合わせて用い
ても良い。
【0036】ポリカーボネートの製造には、公知の製造
方法が使用でき、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物
とカーボネート前駆体(例えば炭酸ジエステル)とを溶
融状態でエステル交換反応させてポリカーボネートを合
成する方法;溶液中で芳香族ジヒドロキシ化合物とカ
ーボネート前駆体(例えばホスゲン)とを反応させる方
法(特に界面法)などが挙げられる。
方法が使用でき、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物
とカーボネート前駆体(例えば炭酸ジエステル)とを溶
融状態でエステル交換反応させてポリカーボネートを合
成する方法;溶液中で芳香族ジヒドロキシ化合物とカ
ーボネート前駆体(例えばホスゲン)とを反応させる方
法(特に界面法)などが挙げられる。
【0037】これらの製造方法については、例えば、特
開平2-175723号、特開平2-124934号公報、米国特許第4,
001,184号、第4,238,569号、第4,238,597号、第4,474,9
99号明細書等に記載されている。の方法において、使
用される炭酸ジエステル、触媒等については、上記した
特開平2-175723号、特開平2-124934号公報に記載のもの
を好ましく使用できる。
開平2-175723号、特開平2-124934号公報、米国特許第4,
001,184号、第4,238,569号、第4,238,597号、第4,474,9
99号明細書等に記載されている。の方法において、使
用される炭酸ジエステル、触媒等については、上記した
特開平2-175723号、特開平2-124934号公報に記載のもの
を好ましく使用できる。
【0038】そのような炭酸ジエステルとしては、例え
ば、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネー
ト、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジ
ルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフ
ェニル)カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチ
ルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキ
シルカーボネートなどが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。好ましくは、ジフェニルカーボネー
トを使用する。
ば、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネー
ト、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジ
ルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフ
ェニル)カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチ
ルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキ
シルカーボネートなどが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。好ましくは、ジフェニルカーボネー
トを使用する。
【0039】また、好ましい触媒としては、ルイス酸触
媒、塩基性化合物触媒等のような、例えば本出願人が特
開平4ー175368号公報において提案した化合物を用いるこ
とができる。
媒、塩基性化合物触媒等のような、例えば本出願人が特
開平4ー175368号公報において提案した化合物を用いるこ
とができる。
【0040】の方法において使用されるカーボネート
前駆体としては、例えばハロゲン化カルボニル、ジアリ
ールカーボネート、ビスハロホルメートが挙げられ、い
ずれを使用してもよい。ハロゲン化カルボニルとして
は、例えば臭化カルボニル、塩化カルボニル(いわゆる
ホスゲン)およびこれらの混合物が挙げられる。アリー
ルカーボネートとしては、、例えば、ジフェニルカーボ
ネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニ
ル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフ
チルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネートな
どが挙げられる。また、ビスハロホルメートとしては、
例えば2,2ビス(4ヒドロキシフェニル)プロパン
(いわゆるビスフェノールA)、ハイドロキノンなどの
芳香族ジヒドロキシ化合物のビスクロロホルメートもし
くは、ビスブロモホルメート;エチレングリコールなど
のグリコール類のビスクロロホルメートもしくは、ビス
ブロモホルメート等があげられる。上記したカーボネー
ト前駆体はいずれも有用であるが、塩化カルボニル(い
わゆるホスゲン)が好ましい。
前駆体としては、例えばハロゲン化カルボニル、ジアリ
ールカーボネート、ビスハロホルメートが挙げられ、い
ずれを使用してもよい。ハロゲン化カルボニルとして
は、例えば臭化カルボニル、塩化カルボニル(いわゆる
ホスゲン)およびこれらの混合物が挙げられる。アリー
ルカーボネートとしては、、例えば、ジフェニルカーボ
ネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニ
ル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフ
チルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネートな
どが挙げられる。また、ビスハロホルメートとしては、
例えば2,2ビス(4ヒドロキシフェニル)プロパン
(いわゆるビスフェノールA)、ハイドロキノンなどの
芳香族ジヒドロキシ化合物のビスクロロホルメートもし
くは、ビスブロモホルメート;エチレングリコールなど
のグリコール類のビスクロロホルメートもしくは、ビス
ブロモホルメート等があげられる。上記したカーボネー
ト前駆体はいずれも有用であるが、塩化カルボニル(い
わゆるホスゲン)が好ましい。
【0041】他に酸成分として、ジカルボン酸またはそ
の誘導体(ジカルボン酸エステル、ジカルボン酸クロラ
イド等)を含有していても良い。ジカルボン酸の例とし
ては、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカル
ボン酸類;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼッライン酸、セバシン酸、デカ
ン二酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸類;シ
クロプロパンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカル
ボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,2’−シ
クロペンタンジカルボン酸、1,3−,シクロペンタンカ
ルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−
シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類を挙げることが
できる。もちろんこれらのカルボン酸誘導体、すなわち
カルボン酸のアルキルエステル、アリールエステル、酸
クロライド等を使用できる。
の誘導体(ジカルボン酸エステル、ジカルボン酸クロラ
イド等)を含有していても良い。ジカルボン酸の例とし
ては、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカル
ボン酸類;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼッライン酸、セバシン酸、デカ
ン二酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸類;シ
クロプロパンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカル
ボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,2’−シ
クロペンタンジカルボン酸、1,3−,シクロペンタンカ
ルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−
シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類を挙げることが
できる。もちろんこれらのカルボン酸誘導体、すなわち
カルボン酸のアルキルエステル、アリールエステル、酸
クロライド等を使用できる。
【0042】これらジカルボン酸またはその誘導体は、
単独で用いられてもよく、また、二種以上組み合わせて
用いられても良い。ジカルボン酸またはその誘導体は、
上記炭酸ジエステルに、好ましくは50モル%以下、さ
らに好ましくは30モル%以下の量で含有される。
単独で用いられてもよく、また、二種以上組み合わせて
用いられても良い。ジカルボン酸またはその誘導体は、
上記炭酸ジエステルに、好ましくは50モル%以下、さ
らに好ましくは30モル%以下の量で含有される。
【0043】ポリカーボネートを製造する際に、芳香族
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルと共に、1分子中
に3個以上の官能基を有する多官能性化合物を使用する
事もできる。これら多官能性化合物としては、フェノー
ル性水酸基またはカルボキシルを有する化合物が好まし
く、特にフェノール性水酸基を3個含有する化合物が好
ましい。
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルと共に、1分子中
に3個以上の官能基を有する多官能性化合物を使用する
事もできる。これら多官能性化合物としては、フェノー
ル性水酸基またはカルボキシルを有する化合物が好まし
く、特にフェノール性水酸基を3個含有する化合物が好
ましい。
【0044】このような化合物の好ましい具体例として
は、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2',2"−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ジイソプロ
ピルベンゼン、α−メチル−α,α',α'−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,4−ジエチルベンゼン、α,
α',α"トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−ト
リイソプロピルベンゼン、フロログリシン、4,6−ジメ
チル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタ
ン−2、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン、2,2−ビス−(4,4−(4,4'−ジヒドロキシフェニ
ル)−シクロヘキシル)−プロパン、トリメット酸、1,
3,5−ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸などが
挙げられる。
は、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2',2"−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ジイソプロ
ピルベンゼン、α−メチル−α,α',α'−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,4−ジエチルベンゼン、α,
α',α"トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−ト
リイソプロピルベンゼン、フロログリシン、4,6−ジメ
チル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタ
ン−2、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン、2,2−ビス−(4,4−(4,4'−ジヒドロキシフェニ
ル)−シクロヘキシル)−プロパン、トリメット酸、1,
3,5−ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸などが
挙げられる。
【0045】さらに好ましくは、1,1,1−トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、α,α',α"−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベン
ゼンなどを使用する。
ドロキシフェニル)エタン、α,α',α"−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベン
ゼンなどを使用する。
【0046】多官能性化合物は、芳香族ジヒドロキシ化
合物1モルに対して、好ましくは0.03モル以下、よ
り好ましくは0.001〜0.02モル、特に、好まし
くは0.01〜0.02モルとすることができる。
合物1モルに対して、好ましくは0.03モル以下、よ
り好ましくは0.001〜0.02モル、特に、好まし
くは0.01〜0.02モルとすることができる。
【0047】末端に水酸基を有するポリカーボネートは
以下の方法などにより得ることができる。すなわち、ポ
リカーボネートの末端水酸基量の調整は、例えば溶融重
合の場合ポリカーボネートを製造する際に、原料である
二価フェノールと炭酸ジエステルのモル比を変えること
によって容易に実施することができる。
以下の方法などにより得ることができる。すなわち、ポ
リカーボネートの末端水酸基量の調整は、例えば溶融重
合の場合ポリカーボネートを製造する際に、原料である
二価フェノールと炭酸ジエステルのモル比を変えること
によって容易に実施することができる。
【0048】例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物として
ビスフェノールA、炭酸ジエステルとしてジフェニルカ
ーボネートを用いたときは、ポリカーボネートの末端基
はビスフェノールAに由来するフェノール性残基、及び
ジフェニルカーボネートに由来するフェニル基であり、
ビスフェノールAのモル比を大きくすると、生成される
ポリカーボネート中のフェノール性末端基(I)および
非フェノール性末端基(II)の当量比(I)/(II)が
大となる。
ビスフェノールA、炭酸ジエステルとしてジフェニルカ
ーボネートを用いたときは、ポリカーボネートの末端基
はビスフェノールAに由来するフェノール性残基、及び
ジフェニルカーボネートに由来するフェニル基であり、
ビスフェノールAのモル比を大きくすると、生成される
ポリカーボネート中のフェノール性末端基(I)および
非フェノール性末端基(II)の当量比(I)/(II)が
大となる。
【0049】また、2価フェノールとカーボネート先駆
体とを反応させることによって製造する上記方法以外
に、ポリカーボネートを分解(例えば加水分解)するこ
とでも容易にフェノール性水酸基末端を有するポリカー
ボネートを得ることができる。
体とを反応させることによって製造する上記方法以外
に、ポリカーボネートを分解(例えば加水分解)するこ
とでも容易にフェノール性水酸基末端を有するポリカー
ボネートを得ることができる。
【0050】分解の方法としては、ポリカーボネートと
水酸基やカルボキシル基を有する化合物および/または
水などとを、押出機等の溶融混練可能な装置で混練する
方法がある。
水酸基やカルボキシル基を有する化合物および/または
水などとを、押出機等の溶融混練可能な装置で混練する
方法がある。
【0051】この場合、触媒の添加が好ましく、このよ
うな触媒としては、例えば本特許の成分C)が有効であ
る。
うな触媒としては、例えば本特許の成分C)が有効であ
る。
【0052】ここで、水酸基を有する化合物とは、アル
コール性またはフェノール性水酸基を有する化合物であ
れば、化合物中の水酸基の位置がどこにあっても良く、
たとえば、水酸基を1個有する化合物としては、炭素数
1〜30の脂肪属、脂環属、芳香属およびそれらを組み
合わせ化合物で、例えば、エタノール、ブタノール、オ
クタノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノー
ル、メチルシクロヘキサノール、オクチルシクロヘキサ
ノール、フェノール、ナフトール、クレゾール、キシレ
ノール、t−ブチルフェノール、ジオクチルフェノール
およびステアリルフェノールなどを挙げることができ
る。
コール性またはフェノール性水酸基を有する化合物であ
れば、化合物中の水酸基の位置がどこにあっても良く、
たとえば、水酸基を1個有する化合物としては、炭素数
1〜30の脂肪属、脂環属、芳香属およびそれらを組み
合わせ化合物で、例えば、エタノール、ブタノール、オ
クタノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノー
ル、メチルシクロヘキサノール、オクチルシクロヘキサ
ノール、フェノール、ナフトール、クレゾール、キシレ
ノール、t−ブチルフェノール、ジオクチルフェノール
およびステアリルフェノールなどを挙げることができ
る。
【0053】水酸基を2個以上有する化合物としては、
上記および下記、成分A)、成分B)の構成成分として
挙げたジオールおよび3個以上水酸基を有する化合物の
例示に加え、グリセロールやペンタエリスリトールなど
を挙げることができる。また、水酸基を2個以上有する
化合物では、水酸基の一部がエステルであってもよい。
上記および下記、成分A)、成分B)の構成成分として
挙げたジオールおよび3個以上水酸基を有する化合物の
例示に加え、グリセロールやペンタエリスリトールなど
を挙げることができる。また、水酸基を2個以上有する
化合物では、水酸基の一部がエステルであってもよい。
【0054】さらに、2、3価フェノールとカルボニル
前駆体、たとえば、ジフェニルカーボネートとビスフェ
ノールAを用いたフェノール性水酸基を末端に有する分
子量5000以下のポリカーボネートオリゴマーや、ジ
カルボン酸とビスフェノールAを用いたフェノール性水
酸基を末端に有する分子量5000以下のポリエステル
オリゴマー、および脂肪属または脂環族ジオールとジカ
ルボン酸を用いた、末端に水酸基を有する分子量500
0以下のポリエステルオリゴマーを挙げることが出来
る。
前駆体、たとえば、ジフェニルカーボネートとビスフェ
ノールAを用いたフェノール性水酸基を末端に有する分
子量5000以下のポリカーボネートオリゴマーや、ジ
カルボン酸とビスフェノールAを用いたフェノール性水
酸基を末端に有する分子量5000以下のポリエステル
オリゴマー、および脂肪属または脂環族ジオールとジカ
ルボン酸を用いた、末端に水酸基を有する分子量500
0以下のポリエステルオリゴマーを挙げることが出来
る。
【0055】これらのなかでは、芳香属ジオール、たと
えばビスフェノールAやポリカーボネートオリゴマーな
どが好ましい。
えばビスフェノールAやポリカーボネートオリゴマーな
どが好ましい。
【0056】カルボキシル基を有する化合物としては、
酢酸、酪酸、ステアリン酸や安息香酸などの炭素数2〜
30の脂肪属、脂環属および芳香属モノカルボン酸など
を挙げることができる。カルボキシル基を2個以上有す
る化合物としては、下記、成分A)、成分B)の構成成
分として挙げた2塩基酸やクエン酸やリンゴ酸などを挙
げることができる。
酢酸、酪酸、ステアリン酸や安息香酸などの炭素数2〜
30の脂肪属、脂環属および芳香属モノカルボン酸など
を挙げることができる。カルボキシル基を2個以上有す
る化合物としては、下記、成分A)、成分B)の構成成
分として挙げた2塩基酸やクエン酸やリンゴ酸などを挙
げることができる。
【0057】その他、分解可能な化合物としてはアミン
等の求核性を有する化合物や2塩基酸以上の酸や塩など
を挙げることができる。
等の求核性を有する化合物や2塩基酸以上の酸や塩など
を挙げることができる。
【0058】これら、水酸基を有する化合物や水および
求核性を有する化合物の添加量はポリカーボネート10
0重量部に対し0.001〜10重量部、好ましくは0.
01〜5重量部、より好ましくは0.03〜3重量部、
さらに好ましくは0.05〜2重量部、特に好ましくは
0.05〜1重量部がポリカーボネートの物性保持上好
ましい。
求核性を有する化合物の添加量はポリカーボネート10
0重量部に対し0.001〜10重量部、好ましくは0.
01〜5重量部、より好ましくは0.03〜3重量部、
さらに好ましくは0.05〜2重量部、特に好ましくは
0.05〜1重量部がポリカーボネートの物性保持上好
ましい。
【0059】末端水酸基の割合は、フェノール性末端基
(I)および非フェノール性末端基(II)の当量比
(I):(II)が好ましくは5:95〜100:0、さ
らに好ましくは10:90〜100:0がよい。
(I)および非フェノール性末端基(II)の当量比
(I):(II)が好ましくは5:95〜100:0、さ
らに好ましくは10:90〜100:0がよい。
【0060】このような、末端に水酸基を有するポリカ
ーボネートを用いることで、水酸基を有しないポリカー
ボネートに比べポリエステルとの溶融混練後の透明性が
より向上する。
ーボネートを用いることで、水酸基を有しないポリカー
ボネートに比べポリエステルとの溶融混練後の透明性が
より向上する。
【0061】ポリエステル(成分B))としては、ジオ
ール(あるいはそのエステル形成性誘導体)とジカルボ
ン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)とのポリエ
ステルでジオール成分、ジカルボン酸成分共に、下記化
合物をおのおの単独で使用しても組み合わせて使用して
も良い。さらにラクトンの如く1分子中に水酸基とカル
ボン酸基を有するものを組み合わせても良い。
ール(あるいはそのエステル形成性誘導体)とジカルボ
ン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)とのポリエ
ステルでジオール成分、ジカルボン酸成分共に、下記化
合物をおのおの単独で使用しても組み合わせて使用して
も良い。さらにラクトンの如く1分子中に水酸基とカル
ボン酸基を有するものを組み合わせても良い。
【0062】ジオール成分としては、エチレングリコー
ル、プロピレン1,2-グリコール、プロピレン1,3-グ
リコール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、
へキサン1,6ージ゛オール、オクタン1,8ージオール,ネオ
ペンチルグリコール、デカン1,10ージオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、等の炭素数2
〜15の脂肪族ジオール等を挙げることが出来る。好適
な脂肪族ジオールはエチレングリコール、1,4-ブタンジ
オールである。
ル、プロピレン1,2-グリコール、プロピレン1,3-グ
リコール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、
へキサン1,6ージ゛オール、オクタン1,8ージオール,ネオ
ペンチルグリコール、デカン1,10ージオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、等の炭素数2
〜15の脂肪族ジオール等を挙げることが出来る。好適
な脂肪族ジオールはエチレングリコール、1,4-ブタンジ
オールである。
【0063】また、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-
シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノ
ールなどが挙げられる。これらの脂環式ジオールはシス
またはトランス立体配置のいずれか、または両者の混合
物として使用できる。好適な脂環族ジオールは1,4-シク
ロヘキサンジメタノールである。
シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノ
ールなどが挙げられる。これらの脂環式ジオールはシス
またはトランス立体配置のいずれか、または両者の混合
物として使用できる。好適な脂環族ジオールは1,4-シク
ロヘキサンジメタノールである。
【0064】さらに、レゾルシン、ハイドロキノン、ナ
フタレンジオールなどの芳香族二価フェノール類、分子
量400〜6000のポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールやポリテトラメチレングリコールなどのポ
リグリコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールB
など特開平3-203956号に記載されているビスフェノール
類なども挙げることができる。
フタレンジオールなどの芳香族二価フェノール類、分子
量400〜6000のポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールやポリテトラメチレングリコールなどのポ
リグリコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールB
など特開平3-203956号に記載されているビスフェノール
類なども挙げることができる。
【0065】ジカルボン酸成分としては、イソフタル
酸、テレフタル酸、オルトフタル酸、2,2'-ビフェニル
ジカルボン酸、3,3'-ビフェニルジカルボン酸、4,4'-ビ
フェニルジカルボン酸、4、4'-ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレ
ンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸や1,2-ジ
(4-カルボキシフェニル)エタンなどの芳香族ジカルボ
ン酸類、アジピン酸、こはく酸、蓚酸、マロン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン
酸やシクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族および脂
環族ジカルボン酸類などを挙げることができる。
酸、テレフタル酸、オルトフタル酸、2,2'-ビフェニル
ジカルボン酸、3,3'-ビフェニルジカルボン酸、4,4'-ビ
フェニルジカルボン酸、4、4'-ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレ
ンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸や1,2-ジ
(4-カルボキシフェニル)エタンなどの芳香族ジカルボ
ン酸類、アジピン酸、こはく酸、蓚酸、マロン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン
酸やシクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族および脂
環族ジカルボン酸類などを挙げることができる。
【0066】成分B)として、これらのジオールとジカ
ルボン酸をそれぞれ単独で使用しても良いし、2種以上
のジオールあるいはジカルボン酸を組み合わせて用いて
も良い。また、得られたポリエステルは単独で使用して
も、組み合わせて使用しても良い。
ルボン酸をそれぞれ単独で使用しても良いし、2種以上
のジオールあるいはジカルボン酸を組み合わせて用いて
も良い。また、得られたポリエステルは単独で使用して
も、組み合わせて使用しても良い。
【0067】また、ポリエステルを製造する際に用いる
触媒は、通常の触媒、たとえばアンチモン化合物、チタ
ン化合物、スズ化合物やゲルマニウム化合物等、いずれ
の触媒を用いても良いが、好ましくは添加する触媒量を
低減できる、アンチモン化合物、チタン化合物やスズ化
合物等、揮発性を有さない触媒が良い。
触媒は、通常の触媒、たとえばアンチモン化合物、チタ
ン化合物、スズ化合物やゲルマニウム化合物等、いずれ
の触媒を用いても良いが、好ましくは添加する触媒量を
低減できる、アンチモン化合物、チタン化合物やスズ化
合物等、揮発性を有さない触媒が良い。
【0068】さらに、カルボン酸エステルとジオールと
を重合してなるポリエステルでは、ジオールに由来する
水酸基末端が多いほど、本法によるポリカーボネートと
の混練組成物は透明になり易い。
を重合してなるポリエステルでは、ジオールに由来する
水酸基末端が多いほど、本法によるポリカーボネートと
の混練組成物は透明になり易い。
【0069】ポリエステル類で、好ましくは、アルキル
ジカルボン酸と芳香族ジオールとのポリエステルや芳香
族ジカルボン酸とアルキレングリコールとのポリエステ
ルで、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノールテレフタレー
ト)、ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノールテレフタレ
ート-コ-イソフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンテレフタ
レート-コ-イソフタレート)、ポリ(エチレン-コ-1,4-
シクロヘキサンジメタノールテレフタレート)等を挙げ
ることが出来る。
ジカルボン酸と芳香族ジオールとのポリエステルや芳香
族ジカルボン酸とアルキレングリコールとのポリエステ
ルで、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノールテレフタレー
ト)、ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノールテレフタレ
ート-コ-イソフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンテレフタ
レート-コ-イソフタレート)、ポリ(エチレン-コ-1,4-
シクロヘキサンジメタノールテレフタレート)等を挙げ
ることが出来る。
【0070】混練に際し、ポリカーボネート(成分
A))とポリエステル(成分B))との重量組成比は、
A/Bが99/1〜1/99、好ましくは95/5〜2
0/80、さらに好ましくは90/10〜30/70、
特に好ましくは80/20〜40/60、最も好ましく
は70/30〜50/50が良い。
A))とポリエステル(成分B))との重量組成比は、
A/Bが99/1〜1/99、好ましくは95/5〜2
0/80、さらに好ましくは90/10〜30/70、
特に好ましくは80/20〜40/60、最も好ましく
は70/30〜50/50が良い。
【0071】また、好ましくは、ポリカーボネートの固
有粘度IV(塩化メチレン、25℃)は0.3〜1.0
dl/g、さらに好ましくは0.35〜0.8dl/g、特に好
ましくは0.4〜0.7dl/gがよく、ポリエステルのI
V(テトラクロルエタン/フェノール=2/1、30
℃)は0.3〜2.0dl/g、さらに好ましくは0.5〜
1.7dl/g、特に好ましくは0.6〜1.4dl/gがよ
い。IV値が上記値より低いと混練組成物の機械強度が
低下し、高いと成形性が低下する。
有粘度IV(塩化メチレン、25℃)は0.3〜1.0
dl/g、さらに好ましくは0.35〜0.8dl/g、特に好
ましくは0.4〜0.7dl/gがよく、ポリエステルのI
V(テトラクロルエタン/フェノール=2/1、30
℃)は0.3〜2.0dl/g、さらに好ましくは0.5〜
1.7dl/g、特に好ましくは0.6〜1.4dl/gがよ
い。IV値が上記値より低いと混練組成物の機械強度が
低下し、高いと成形性が低下する。
【0072】エステル交換反応触媒(成分C))として
は、エステル交換触媒として公知の触媒を使用すること
ができる。例えば、ルイス酸系触媒では、ジブチルスズ
オキシド、蓚酸スズ、酢酸スズ、酸化スズ、ジブチルス
ズジメトキシド、ブチルスズヒドロキシドオキシド等の
スズ化合物、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシ
チタン、酸化チタン、蓚酸チタン等のチタン化合物、三
酸化アンチモン、酒石酸酸化アンチモン等のアンチモン
化合物、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛アセチルア
セトン等の亜鉛化合物、トリフェノキシボロン、ほう酸
亜鉛等のホウ酸化合物、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウ
ムエトキシド等のゲルマニウム化合物、酢酸マンガン、
酢酸コバルト等を挙げることができる。
は、エステル交換触媒として公知の触媒を使用すること
ができる。例えば、ルイス酸系触媒では、ジブチルスズ
オキシド、蓚酸スズ、酢酸スズ、酸化スズ、ジブチルス
ズジメトキシド、ブチルスズヒドロキシドオキシド等の
スズ化合物、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシ
チタン、酸化チタン、蓚酸チタン等のチタン化合物、三
酸化アンチモン、酒石酸酸化アンチモン等のアンチモン
化合物、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛アセチルア
セトン等の亜鉛化合物、トリフェノキシボロン、ほう酸
亜鉛等のホウ酸化合物、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウ
ムエトキシド等のゲルマニウム化合物、酢酸マンガン、
酢酸コバルト等を挙げることができる。
【0073】また、塩基性触媒では、有機塩基性化合物
およびアルカリ、アルカリ土類金属等を挙げることがで
きる。
およびアルカリ、アルカリ土類金属等を挙げることがで
きる。
【0074】有機塩基化合物として、含窒素塩基性化合
物、たとえば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニルアンモ
ニウムヒドロキシドなどのアルキルやアリール基などを
有するアンモニウムヒドロキシド類、および上記アンモ
ニウムとPKa4より弱い酸との塩などを挙げることがで
きる。
物、たとえば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニルアンモ
ニウムヒドロキシドなどのアルキルやアリール基などを
有するアンモニウムヒドロキシド類、および上記アンモ
ニウムとPKa4より弱い酸との塩などを挙げることがで
きる。
【0075】また、上記以外の含窒素塩基性化合物とし
て、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリオクチ
ルアミン、トリフェニルアミン、ジベンジルメチルアミ
ンなどの一般式NR3(式中Rはメチル、エチル、フェ
ニル、ベンジル、トルイルなどの炭素数が1〜25まで
のアルキル、アリール基などである)であらわされる三
級アミン類、NHR2およびNH2R(式中Rは上記と同
じである)で示される二級および一級アミン類、および
ピリジン、メチルピリジン、メトキシピリジン、キノリ
ン、イミダゾールやアンモニアなどを挙げることができ
る。
て、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリオクチ
ルアミン、トリフェニルアミン、ジベンジルメチルアミ
ンなどの一般式NR3(式中Rはメチル、エチル、フェ
ニル、ベンジル、トルイルなどの炭素数が1〜25まで
のアルキル、アリール基などである)であらわされる三
級アミン類、NHR2およびNH2R(式中Rは上記と同
じである)で示される二級および一級アミン類、および
ピリジン、メチルピリジン、メトキシピリジン、キノリ
ン、イミダゾールやアンモニアなどを挙げることができ
る。
【0076】さらに、テトラブチルホスホニウムヒドロ
キシドなどのテトラアルキルまたはテトラアリールホス
ホニウムヒドロキシドを挙げることができる。
キシドなどのテトラアルキルまたはテトラアリールホス
ホニウムヒドロキシドを挙げることができる。
【0077】アルカリまたはアルカリ土類金属化合物と
して、たとえば、無機化合物として、ナトリウム、カリ
ウム、リチウム、セシウム等のアルカリ金属類およびカ
ルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金
属類の水酸化物、水素化物、アミド、炭酸塩、燐酸塩、
ほう酸塩等を挙げることができる。
して、たとえば、無機化合物として、ナトリウム、カリ
ウム、リチウム、セシウム等のアルカリ金属類およびカ
ルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金
属類の水酸化物、水素化物、アミド、炭酸塩、燐酸塩、
ほう酸塩等を挙げることができる。
【0078】さらに、有機酸類との塩として、カルボン
酸塩、フェノール性水酸基との塩、アルコール性水酸基
との塩を挙げることができる。また、アセチルアセトン
やクラウンエーテル等との化合物等を挙げることができ
る。
酸塩、フェノール性水酸基との塩、アルコール性水酸基
との塩を挙げることができる。また、アセチルアセトン
やクラウンエーテル等との化合物等を挙げることができ
る。
【0079】エステル交換反応触媒(成分C))は、成
分A)、B)合計100重量部に対し、ルイス酸触媒の
場合は、好ましくは、0.0001〜 1重量部、より
好ましくは、0.0005〜0.5重量部、さらに好ま
しくは0.001〜0.1重量部、特に好ましくは0.
005〜0.05重量部の範囲である。また、塩基性触
媒の場合は、好ましくは0.00001〜0.1重量
部、より好ましくは、0.00005〜0.05重量
部、さらに好ましくは0.0001〜0.01重量部、
特に好ましくは0.0005〜0.005重量部の範囲
である。
分A)、B)合計100重量部に対し、ルイス酸触媒の
場合は、好ましくは、0.0001〜 1重量部、より
好ましくは、0.0005〜0.5重量部、さらに好ま
しくは0.001〜0.1重量部、特に好ましくは0.
005〜0.05重量部の範囲である。また、塩基性触
媒の場合は、好ましくは0.00001〜0.1重量
部、より好ましくは、0.00005〜0.05重量
部、さらに好ましくは0.0001〜0.01重量部、
特に好ましくは0.0005〜0.005重量部の範囲
である。
【0080】また、ルイス酸触媒と塩基性触媒を同時に
使用してもよく、その場合は各々単独で使用する場合に
比べ、触媒の使用量を少なくすることができる。
使用してもよく、その場合は各々単独で使用する場合に
比べ、触媒の使用量を少なくすることができる。
【0081】上記範囲より、触媒量が少ない場合は添加
効果が現れず、また多い場合は混練中に分子量の低下を
きたし、物性が低下する。
効果が現れず、また多い場合は混練中に分子量の低下を
きたし、物性が低下する。
【0082】プロトン酸および/またはその誘導体(成
分D))としては、プロトン酸であればいずれの酸も有
効である。誘導体としては、造粒時、熱や樹脂との反応
によって酸性を示す化合物、たとえば、スルホン酸のエ
ステルや強酸のアンモニュム塩や金属塩等を挙げること
が出来る。また、2塩基酸以上の酸では部分エステル化
化合物でも部分金属塩であっても良い。これら酸性化合
物は、単独で使用しても混合して添加しても良い。
分D))としては、プロトン酸であればいずれの酸も有
効である。誘導体としては、造粒時、熱や樹脂との反応
によって酸性を示す化合物、たとえば、スルホン酸のエ
ステルや強酸のアンモニュム塩や金属塩等を挙げること
が出来る。また、2塩基酸以上の酸では部分エステル化
化合物でも部分金属塩であっても良い。これら酸性化合
物は、単独で使用しても混合して添加しても良い。
【0083】プロトン酸としては、種々の酸を挙げるこ
とが出来る。たとえば、フェノール、クレゾールやキシ
レノールなどのフェノール類、2,4ジニトロフェノール
や2,4,6トリニトロフェノールなどの電子吸引基を置換
基に持つフェノール類、蟻酸、メトキシ酢酸、酢酸、酪
酸、クエン酸、リンゴ酸などのカルボン酸類、トリフル
オル酢酸、トリクロロ酢酸、1,1ージフルオロプロピオ
ン酸、モノクロル酢酸、ジクロロ酢酸、モノフルオロ酢
酸、ニトロ酢酸やシアノ酢酸などのα位に電子吸引基を
持つカルボン酸類、m-ニトロ安息香酸、2,4ジニトロ安
息香酸や2,4,6トリニトロ安息香酸などの電子吸引基を
置換基に持つ芳香族カルボン酸類、蓚酸、2-カルボキシ
プロピオン酸、マロン酸、こはく酸、フマル酸やマレイ
ン酸などのジカルボン酸類、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸や1,3ナフタレンジカルン酸などの芳香族
ジカルボン酸類、ホウ酸、臭酸、硝酸、ヨー素酸、過塩
素酸、過ヨー素酸、臭素酸や硫酸などの無機酸類、ベン
ゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸、メチルスルホン酸やフルオロスルホン酸など
のスルホン酸類、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ピロ燐酸、
メタ燐酸やポリ燐酸などの燐酸類などを挙げることがで
きる。
とが出来る。たとえば、フェノール、クレゾールやキシ
レノールなどのフェノール類、2,4ジニトロフェノール
や2,4,6トリニトロフェノールなどの電子吸引基を置換
基に持つフェノール類、蟻酸、メトキシ酢酸、酢酸、酪
酸、クエン酸、リンゴ酸などのカルボン酸類、トリフル
オル酢酸、トリクロロ酢酸、1,1ージフルオロプロピオ
ン酸、モノクロル酢酸、ジクロロ酢酸、モノフルオロ酢
酸、ニトロ酢酸やシアノ酢酸などのα位に電子吸引基を
持つカルボン酸類、m-ニトロ安息香酸、2,4ジニトロ安
息香酸や2,4,6トリニトロ安息香酸などの電子吸引基を
置換基に持つ芳香族カルボン酸類、蓚酸、2-カルボキシ
プロピオン酸、マロン酸、こはく酸、フマル酸やマレイ
ン酸などのジカルボン酸類、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸や1,3ナフタレンジカルン酸などの芳香族
ジカルボン酸類、ホウ酸、臭酸、硝酸、ヨー素酸、過塩
素酸、過ヨー素酸、臭素酸や硫酸などの無機酸類、ベン
ゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸、メチルスルホン酸やフルオロスルホン酸など
のスルホン酸類、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ピロ燐酸、
メタ燐酸やポリ燐酸などの燐酸類などを挙げることがで
きる。
【0084】エステル誘導体としては、たとえば、ベン
ゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベ
ンゼンスルホン酸ブチル、p-トルエンスルホン酸ブチ
ル、p-トルエンスルホン酸フェニル、p-トルエンスルホ
ン酸ベンジル、ナフタレンスルホン酸ブチルやメチルス
ルホン酸ブチルなどのスルホン酸のエステル類、燐酸モ
ノ(2,4ジターシャリーブチルフェニル)、燐酸ジ(2,4ジ
ターシャリーブチルフェニル)、亜燐酸モノフェニル、
燐酸ジメチル、燐酸ジ(2,4ジメチルフェニル)や亜燐酸
ジエチルなどのモノおよびジエステル類やジメチル硫酸
などを挙げることができる。
ゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベ
ンゼンスルホン酸ブチル、p-トルエンスルホン酸ブチ
ル、p-トルエンスルホン酸フェニル、p-トルエンスルホ
ン酸ベンジル、ナフタレンスルホン酸ブチルやメチルス
ルホン酸ブチルなどのスルホン酸のエステル類、燐酸モ
ノ(2,4ジターシャリーブチルフェニル)、燐酸ジ(2,4ジ
ターシャリーブチルフェニル)、亜燐酸モノフェニル、
燐酸ジメチル、燐酸ジ(2,4ジメチルフェニル)や亜燐酸
ジエチルなどのモノおよびジエステル類やジメチル硫酸
などを挙げることができる。
【0085】また、金属塩誘導体としては、たとえば、
炭酸モノナトリウム、燐酸モノナトリウム、燐酸ジナト
リウム、酸性ピロ燐酸ナトリウム、燐酸モノカリウム、
燐酸ジリチウム、燐酸マグネシウム、亜燐酸モノナトリ
ウム、亜燐酸ジナトリウム、亜燐酸モノカリウム、亜燐
酸ジリチウム、亜燐酸カルシウム、蓚酸モノナトリウ
ム、フタル酸モノカリウム、ほう酸モノナトリウムや硫
酸モノカリウムなどを挙げることができる。
炭酸モノナトリウム、燐酸モノナトリウム、燐酸ジナト
リウム、酸性ピロ燐酸ナトリウム、燐酸モノカリウム、
燐酸ジリチウム、燐酸マグネシウム、亜燐酸モノナトリ
ウム、亜燐酸ジナトリウム、亜燐酸モノカリウム、亜燐
酸ジリチウム、亜燐酸カルシウム、蓚酸モノナトリウ
ム、フタル酸モノカリウム、ほう酸モノナトリウムや硫
酸モノカリウムなどを挙げることができる。
【0086】酸成分(成分D))は、成分A)、成分
B)合計100重量部に対し、0.0001〜1重量
部、好ましくは0.001〜0.5重量部、さらに好ま
しくは0.005〜0.1重量部、特に好ましくは0.
01〜0.1重量部用いるのが良い。
B)合計100重量部に対し、0.0001〜1重量
部、好ましくは0.001〜0.5重量部、さらに好ま
しくは0.005〜0.1重量部、特に好ましくは0.
01〜0.1重量部用いるのが良い。
【0087】成分D)の添加量が、0.0001重量部
より少ないと添加効果が現れず、また1重量部より多い
と造粒中や成形中に樹脂成分に悪影響をおよぼし、機械
強度が低下し好ましくない。
より少ないと添加効果が現れず、また1重量部より多い
と造粒中や成形中に樹脂成分に悪影響をおよぼし、機械
強度が低下し好ましくない。
【0088】水酸基有する化合物(成分E))は水やア
ルコール性またはフェノール性水酸基を有する化合物で
あれば、化合物中の水酸基の位置がどこにあっても良
い。
ルコール性またはフェノール性水酸基を有する化合物で
あれば、化合物中の水酸基の位置がどこにあっても良
い。
【0089】水酸基を1個有する化合物としては、炭素
数1〜30の脂肪属、脂環属、芳香属およびそれらを組
み合わせ化合物で、例えば、エタノール、ブタノール、
オクタノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノ
ール、メチルシクロヘキサノール、オクチルシクロヘキ
サノール、ベンジルアルコール、フェノール、ナフトー
ル、クレゾール、キシレノール、t−ブチルフェノール
およびステアリルフェノールなどを挙げることができ
る。
数1〜30の脂肪属、脂環属、芳香属およびそれらを組
み合わせ化合物で、例えば、エタノール、ブタノール、
オクタノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノ
ール、メチルシクロヘキサノール、オクチルシクロヘキ
サノール、ベンジルアルコール、フェノール、ナフトー
ル、クレゾール、キシレノール、t−ブチルフェノール
およびステアリルフェノールなどを挙げることができ
る。
【0090】水酸基を2個以上有する化合物としては、
上記、成分A)、成分B)の構成成分として挙げたジオ
ールおよび3個以上水酸基を有する化合物の例示に加
え、グリセロールやペンタエリスリトールなどを挙げる
ことができる。また、水酸基を2個以上有する化合物で
は、水酸基の一部がエステルであってもよい。
上記、成分A)、成分B)の構成成分として挙げたジオ
ールおよび3個以上水酸基を有する化合物の例示に加
え、グリセロールやペンタエリスリトールなどを挙げる
ことができる。また、水酸基を2個以上有する化合物で
は、水酸基の一部がエステルであってもよい。
【0091】さらに、上記2、3価フェノールとカルボ
ニル前駆体、たとえば、ホスゲンやジフェニルカーボネ
ートを用いた、水酸基を末端に有する分子量5000以
下のポリカーボネートオリゴマーやジカルボン酸を用い
たフェノール性水酸基を末端に有する分子量5000以
下のポリエステルオリゴマー、およびジオールとジカル
ボン酸とを用いた、末端に水酸基を有する分子量500
0以下のポリエステルオリゴマーを挙げることができ
る。
ニル前駆体、たとえば、ホスゲンやジフェニルカーボネ
ートを用いた、水酸基を末端に有する分子量5000以
下のポリカーボネートオリゴマーやジカルボン酸を用い
たフェノール性水酸基を末端に有する分子量5000以
下のポリエステルオリゴマー、およびジオールとジカル
ボン酸とを用いた、末端に水酸基を有する分子量500
0以下のポリエステルオリゴマーを挙げることができ
る。
【0092】以上例に挙げた水酸基を有する化合物で
は、芳香属ジオール、たとえばビスフェノールAやポリ
カーボネートオリゴマーなどが好ましい。これらの水酸
基を有する化合物は単独で用いても2種以上を混合して
用いても良い。
は、芳香属ジオール、たとえばビスフェノールAやポリ
カーボネートオリゴマーなどが好ましい。これらの水酸
基を有する化合物は単独で用いても2種以上を混合して
用いても良い。
【0093】水酸基を有する化合物(成分E))の添加
量は樹脂100重量部に対し0.001〜10重量部、
好ましくは0.002〜1重量部、さらに好ましくは0.
005〜0.1重量部配合されてなり、0.001重量部
より少ないと添加効果が現れず、10重量部より多いと
分子量低下による機械強度の低下や成形品からのブリー
ドアウトを引き起こし好ましくない。
量は樹脂100重量部に対し0.001〜10重量部、
好ましくは0.002〜1重量部、さらに好ましくは0.
005〜0.1重量部配合されてなり、0.001重量部
より少ないと添加効果が現れず、10重量部より多いと
分子量低下による機械強度の低下や成形品からのブリー
ドアウトを引き起こし好ましくない。
【0094】上記配合からなる配合物の混練には、ニー
ダー、1軸および2軸押出機、攪はん機能を有する縦型
反応槽および横型反応槽、ミキサー、ロール等溶融混練
機能を有する機器であれば装置の形状は問わず、いずれ
の機器を用いてもよい。なかでも、製造の簡便性、経済
性の観点から、1軸または2軸の押出機を用いるのが好
ましい。
ダー、1軸および2軸押出機、攪はん機能を有する縦型
反応槽および横型反応槽、ミキサー、ロール等溶融混練
機能を有する機器であれば装置の形状は問わず、いずれ
の機器を用いてもよい。なかでも、製造の簡便性、経済
性の観点から、1軸または2軸の押出機を用いるのが好
ましい。
【0095】また、混練に際し全成分を同時に混練して
もよいが、好ましくはプロトン酸を除いた各成分を混練
し、次いでプロトン酸を添加混練する方法、またはプロ
トン酸を除いた各成分の混練中、サイドフィード等の方
法でプロトン酸成分を添加する方法が好ましい。
もよいが、好ましくはプロトン酸を除いた各成分を混練
し、次いでプロトン酸を添加混練する方法、またはプロ
トン酸を除いた各成分の混練中、サイドフィード等の方
法でプロトン酸成分を添加する方法が好ましい。
【0096】フィルム、シートへの成形は、インフレー
ション法、カレンダー法、Tダイ法、キャスト法、切削
法、エマルジョン法およびホットプレス法等いかなる方
法で行っても良い。また、フィルムやシートは延伸を行
っても、あるいは行わなくてもよい。さらに、フィルム
やシートの成形は真空成形、圧縮成形、真空圧空成形等
いずれの成形法を用いても良い。
ション法、カレンダー法、Tダイ法、キャスト法、切削
法、エマルジョン法およびホットプレス法等いかなる方
法で行っても良い。また、フィルムやシートは延伸を行
っても、あるいは行わなくてもよい。さらに、フィルム
やシートの成形は真空成形、圧縮成形、真空圧空成形等
いずれの成形法を用いても良い。
【0097】本発明の主旨を阻害しない範囲で種々の添
加物を添加しても良い。添加物として例えば、安定剤で
は、Irgafos168(商標:チバ・ガイギー社製),Chelex L
(商標:坂井化学工業(株)製),3P2S(商標:イハラケミ
カル工業(株)製),Mark 329K(商標:旭電化工業(株)
製),Mark P(同前),Weston 618 (商標:三光化学(株)
製)等燐系、BHT(商品名:武田薬品工業(株)製),Ionox
100(商標:シェルケミカル社製),Age Rite Superlite
(商標:Vander bilt),Santonox R(商標:モンサント社
製),Antioxidant ZKF(商標:バイエル社製),Irganox 10
76(商標:チバ・ガイギー社製),HYoechst VPOSPI(商
標:ヘキスト社製),Irganox 1010(商標:チバ・ガイギ
ー社製)等のヒンダードフェノール系、Cyasorb UV-5411
(商標:A.C.C製),Cyasorb UV-531 (商標:A.C.C製),Ti
nuvin 326 (商標:チバ・ガイギー社製), Tinuvin 320
(同前), Tinuvin 234 (同前),Tinuvin 120 (同前),Uvi
nul D49(商標:GAF製)等のトリアゾール系などの紫外線
吸収剤、その他エポキシ系、チオール系、金属塩系等の
安定剤を挙げることができる。
加物を添加しても良い。添加物として例えば、安定剤で
は、Irgafos168(商標:チバ・ガイギー社製),Chelex L
(商標:坂井化学工業(株)製),3P2S(商標:イハラケミ
カル工業(株)製),Mark 329K(商標:旭電化工業(株)
製),Mark P(同前),Weston 618 (商標:三光化学(株)
製)等燐系、BHT(商品名:武田薬品工業(株)製),Ionox
100(商標:シェルケミカル社製),Age Rite Superlite
(商標:Vander bilt),Santonox R(商標:モンサント社
製),Antioxidant ZKF(商標:バイエル社製),Irganox 10
76(商標:チバ・ガイギー社製),HYoechst VPOSPI(商
標:ヘキスト社製),Irganox 1010(商標:チバ・ガイギ
ー社製)等のヒンダードフェノール系、Cyasorb UV-5411
(商標:A.C.C製),Cyasorb UV-531 (商標:A.C.C製),Ti
nuvin 326 (商標:チバ・ガイギー社製), Tinuvin 320
(同前), Tinuvin 234 (同前),Tinuvin 120 (同前),Uvi
nul D49(商標:GAF製)等のトリアゾール系などの紫外線
吸収剤、その他エポキシ系、チオール系、金属塩系等の
安定剤を挙げることができる。
【0098】上記エポキシ系安定剤の例としては、具体
的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、フェ
ニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3’,4’−エ
ポキシシクロヘキサンカルボキシレート等があり、商業
的には、セロキサイド2021P(商標:ダイセル化学
(株)製)、アデカサイザーO−180A(商標:旭電
化工業(株)製)などが挙げられる。
的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、フェ
ニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3’,4’−エ
ポキシシクロヘキサンカルボキシレート等があり、商業
的には、セロキサイド2021P(商標:ダイセル化学
(株)製)、アデカサイザーO−180A(商標:旭電
化工業(株)製)などが挙げられる。
【0099】難燃剤では、TPP,レゾルシノールポリホス
フェート、ビスフェノール−Aポリホスフェート(大八
化学工業(株)製)等燐酸エステル系やハロゲン系、例
えばブロム化BPA、ブロム化BPAポリカーボネート
及び同オリゴマー等および無機難燃剤や難燃助剤、例え
ば3酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム等を挙げることができる。
フェート、ビスフェノール−Aポリホスフェート(大八
化学工業(株)製)等燐酸エステル系やハロゲン系、例
えばブロム化BPA、ブロム化BPAポリカーボネート
及び同オリゴマー等および無機難燃剤や難燃助剤、例え
ば3酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム等を挙げることができる。
【0100】その他顔料、染料などの着色剤、シリコン
オイルや低分子量ポリオレフィンおよびペンタエリスリ
トールステアレートやグリセリンステアレートなどのア
ルキルエステル系等の離型剤、ガラス繊維や炭素繊維等
の繊維状強化剤、タルク、クレイ、シリカ、アルミナや
架橋ポリマー等の粒状滑剤、炭酸カルシウム等の光拡散
剤、ポリカプロラクトン、ポリエステルおよびポリカー
ボネートのオリゴマー等の可塑剤、スルホン酸とアルカ
リ金属やアルキルホスホニウムなどとの塩化合物やポリ
エチレンオキシドやポリプロピレンオキシドなどのポリ
アルキレングリコール等の帯電防止剤等および赤外線吸
収剤、抗菌剤等を添加しても良い。
オイルや低分子量ポリオレフィンおよびペンタエリスリ
トールステアレートやグリセリンステアレートなどのア
ルキルエステル系等の離型剤、ガラス繊維や炭素繊維等
の繊維状強化剤、タルク、クレイ、シリカ、アルミナや
架橋ポリマー等の粒状滑剤、炭酸カルシウム等の光拡散
剤、ポリカプロラクトン、ポリエステルおよびポリカー
ボネートのオリゴマー等の可塑剤、スルホン酸とアルカ
リ金属やアルキルホスホニウムなどとの塩化合物やポリ
エチレンオキシドやポリプロピレンオキシドなどのポリ
アルキレングリコール等の帯電防止剤等および赤外線吸
収剤、抗菌剤等を添加しても良い。
【0101】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を挙げ説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 樹脂 :A-1 PC LEXAN(商標:日本ジーイープラスチックス(株) 製 末端水酸基率 35% 塩化メチレン中25℃での固有粘度が0.5dl/g A-2 PC LEXAN(商標:同前) 末端水酸基率 0% 塩化メチレン中25℃での固有粘度が0.5dl/g B-1 PBT VALOX(商標:同前) MI(250℃,2.09mmφ,2.16kg)=20g/10min B-2 PET Mitui PET J025(商標:三井石油化学工業(株) 製)
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 樹脂 :A-1 PC LEXAN(商標:日本ジーイープラスチックス(株) 製 末端水酸基率 35% 塩化メチレン中25℃での固有粘度が0.5dl/g A-2 PC LEXAN(商標:同前) 末端水酸基率 0% 塩化メチレン中25℃での固有粘度が0.5dl/g B-1 PBT VALOX(商標:同前) MI(250℃,2.09mmφ,2.16kg)=20g/10min B-2 PET Mitui PET J025(商標:三井石油化学工業(株) 製)
【0102】 混練 :試料を30φmm、2軸押出機で混練した。 混練条件 シリンダー温度 270℃,スクリュウ回転 150rpm 射出成形 :乾燥した試料を日精樹脂工業社製PS60型射出成形機を 用い試験板を作成した。 成形条件 シリンダー温度 270℃,金型温度 80℃ フィルム成形 :試料を予め乾燥(90℃、減圧、8時間)し、サーモプラス チックス社製 30φmm1軸Tダイフィルム成形機を用いて、 フィルムに成形した。 成形条件 シリンダー温度 280℃,ダイ温度 270℃ ロール温度 80〜130℃ 真空成形 :300ミクロンのフィルムを作成し、85mm角、深さ30 mmの金型を用い、余熱温度390℃、時間9秒〜17秒で 成形を行った。評価は透明性で行った。 評価 ○ 成形品が透明性を保持。 × 成形品が透明性を保持せず不透明。 熱処理試験 :下記試験片をエージングし、前後のヘイズにより評価した。 試験片 射出成形試験片;5cm角x厚さ3mmを用いた。 使用機器 タバイ社製 ハ゜ーフェクトオーフ゛ン GPHH, エージング条件:150℃で1時間(1hr)。 色相(YI) :x,y,z値を日本電色工業(株)のND−1001DP を用い、射出成形板(板厚3mm)を透過法で測定し黄色度 (YI)を求めた。 ヘイズ、光線透過率:日本電色工業(株)のNDH−200を用い、射出成形 板(板厚3mm)のヘイズ、光線透過率を測定した。 ガラス転移温度(Tg):レオメトリックス社製のRDX(動的粘弾性測定装置) を用い、昇温速度3℃/分、フリクエンシー6.28rad/sec, ストレイン0.1%で射出成形板(3.2mm厚)を測定した。 示差走査熱量計(DSC):セイコー電子工業(株)SSC5200を用い、下記 温度条件で測定した。 測定条件 室温 → 300℃(80℃/min)、2分間保持 300℃ → 20℃(20℃/min)、2分間保持 20℃ → 300℃(20℃/min)
【0103】実施例1〜14 、比較例1〜8 全末端のフェノール性水酸基率が異なるポリカーボネー
ト(成分A[a-1],A[a-2]:日本ジーイープラスチック
ス(株)製)と、ポリエステル(成分B[b-1] PBT:日
本ジーイープラスチックス(株)製、成分B[b-2] PE
T:三井石油化学工業(株)製)、エステル交換触媒
(成分C:試薬)、酸性分(成分D:試薬)および、ジ
オール成分(成分E:ビスフェノール−A;日本ジーイ
ープラスチックス(株)製)と、を表1の組成で配合し
押出機で混練ペレット化した。
ト(成分A[a-1],A[a-2]:日本ジーイープラスチック
ス(株)製)と、ポリエステル(成分B[b-1] PBT:日
本ジーイープラスチックス(株)製、成分B[b-2] PE
T:三井石油化学工業(株)製)、エステル交換触媒
(成分C:試薬)、酸性分(成分D:試薬)および、ジ
オール成分(成分E:ビスフェノール−A;日本ジーイ
ープラスチックス(株)製)と、を表1の組成で配合し
押出機で混練ペレット化した。
【0104】次いで、射出成形およびフィルム(厚さ1
00および300μm)成形を行った。得られた成形品
の物性を表2、3に示す。
00および300μm)成形を行った。得られた成形品
の物性を表2、3に示す。
【0105】なお、透過型電子顕微鏡を用いて、酸化ル
テニウム(RuO4)で染色後、実施例2、4、5、
7、9、10、12、13および比較例4、5、6、
7、8のモホロジーを観察した。その結果、実施例2、
4、5、7、9、10、12、13では相分離構造は確
認されず、単一相であった。一方、比較例4、5、6、
7、8では相分離構造が確認された。
テニウム(RuO4)で染色後、実施例2、4、5、
7、9、10、12、13および比較例4、5、6、
7、8のモホロジーを観察した。その結果、実施例2、
4、5、7、9、10、12、13では相分離構造は確
認されず、単一相であった。一方、比較例4、5、6、
7、8では相分離構造が確認された。
【0106】比較例では、ポリカーボネートとポリエス
テル(比較例4ではPET、比較例5、6、7、8では
PBT)の完全に分離した相構造が観察された。さらに
実施例7の試験片を150℃で1時間、熱処理した後で
も相分離構造は観察されなかった。
テル(比較例4ではPET、比較例5、6、7、8では
PBT)の完全に分離した相構造が観察された。さらに
実施例7の試験片を150℃で1時間、熱処理した後で
も相分離構造は観察されなかった。
【0107】また、ガラス転移温度も実施例4、13で
は152℃、106℃と、それぞれ単一であったが、比
較例4では158℃と83℃にポリカーボネートとポリ
エチレンテレフタレートに、また比較例7では135℃
と62℃にポリカーボネートとポリブチレンテレフタレ
ートの各々成分に起因するガラス転移温度2点が観測さ
れ、透過型電子顕微鏡による観察と同様、実施例では相
分離構造のない単一相に、比較例では相分離した構造で
あることが示されている。
は152℃、106℃と、それぞれ単一であったが、比
較例4では158℃と83℃にポリカーボネートとポリ
エチレンテレフタレートに、また比較例7では135℃
と62℃にポリカーボネートとポリブチレンテレフタレ
ートの各々成分に起因するガラス転移温度2点が観測さ
れ、透過型電子顕微鏡による観察と同様、実施例では相
分離構造のない単一相に、比較例では相分離した構造で
あることが示されている。
【0108】示差走査熱量計(DSC)を用いた測定に
おいて、実施例2、7、10ではポリエステルに起因す
る結晶化および融点のピークは現れなかったが、比較例
2、5では220℃付近に融点ピークが現れた。
おいて、実施例2、7、10ではポリエステルに起因す
る結晶化および融点のピークは現れなかったが、比較例
2、5では220℃付近に融点ピークが現れた。
【0109】表1は、実施例および比較例の配合比を示
すものである。
すものである。
【0110】
【表1】
【0111】表注*StCOONa:ステアリン酸ナトリウ
ム、BPA:ビスフェノール−A、Na2H2P2O7:酸性ピロ燐
酸ナトリウム、を示す。
ム、BPA:ビスフェノール−A、Na2H2P2O7:酸性ピロ燐
酸ナトリウム、を示す。
【0112】
【表2】
【0113】表注:*1 真空成形性intは初期.アニール
は150℃で、1hr (1時間).評価 △は僅かに濁りが
認められた. *2 光線透過度が小さく参考値.
は150℃で、1hr (1時間).評価 △は僅かに濁りが
認められた. *2 光線透過度が小さく参考値.
【0114】
【表3】
【0115】表注:*1 エルメンドルフ引裂き試験(JIS
Z1702に準ずる). *2 試験速度: 200mm/min、ヤング率50mm/min(JIS K678
1に準ずる). *3 ガス透過係数:値が低いほどバリア性が高い. 測定フィルム厚 0.1mm、面積50cm2 酸素透過係数(cc mm/m2 24hr atm)測定温度23℃、
湿度 0%RH 水蒸気透過係数(g mm/m2 day) 測定温度40℃、
湿度90%RH
Z1702に準ずる). *2 試験速度: 200mm/min、ヤング率50mm/min(JIS K678
1に準ずる). *3 ガス透過係数:値が低いほどバリア性が高い. 測定フィルム厚 0.1mm、面積50cm2 酸素透過係数(cc mm/m2 24hr atm)測定温度23℃、
湿度 0%RH 水蒸気透過係数(g mm/m2 day) 測定温度40℃、
湿度90%RH
【0116】
【表4】
【0117】表注:*1 シール部が破断せず完全剥離し
た最高温度とその剥離強度. *2 シール部の剥離強度がほぼ一定の最高値になった最
低温度とその剥離強度. 但し、シール部は剥離でなく
破断.
た最高温度とその剥離強度. *2 シール部の剥離強度がほぼ一定の最高値になった最
低温度とその剥離強度. 但し、シール部は剥離でなく
破断.
【0118】
【発明の効果】上述の実施例を含む説明から明らかなよ
うに、本発明の例示に基づき混練したブレンド組成物を
用いた成形品は、透明性(光線透過率およびヘイズの値
より)が高く、ガラス転移温度が単一であり、さらにモ
ホロジーが単一相であった。また同組成物を用いたフィ
ルムは真空成形性が良く、熱処理後もヘイズの上昇がな
く透明性を保持した。真空成形時の余熱時間は、比較例
1のポリカーボネートは、17秒と長くかっかたが、ポ
リエステルを添加するにつれ、余熱時間を短くすること
ができた。
うに、本発明の例示に基づき混練したブレンド組成物を
用いた成形品は、透明性(光線透過率およびヘイズの値
より)が高く、ガラス転移温度が単一であり、さらにモ
ホロジーが単一相であった。また同組成物を用いたフィ
ルムは真空成形性が良く、熱処理後もヘイズの上昇がな
く透明性を保持した。真空成形時の余熱時間は、比較例
1のポリカーボネートは、17秒と長くかっかたが、ポ
リエステルを添加するにつれ、余熱時間を短くすること
ができた。
【0119】さらにポリエステル組成比の増加により透
明性を保持したまま、ガスバリア性、引裂き強度が向上
した。
明性を保持したまま、ガスバリア性、引裂き強度が向上
した。
【0120】ヒートシール性はポリエステルの添加でヒ
ートシール温度の低下と共に、完全剥離時の引裂き強度
を低下させることができた。
ートシール温度の低下と共に、完全剥離時の引裂き強度
を低下させることができた。
【0121】以上のごとく、本発明により得られるシー
ト、フィルム類は諸物性に優れており、幅広い用途への
適用が期待される。
ト、フィルム類は諸物性に優れており、幅広い用途への
適用が期待される。
Claims (8)
- 【請求項1】透明なポリエステル/ポリカーボネート組
成物を用いたフィルム、シート、またはこれらを用いた
成形物。 - 【請求項2】ガラス転移点が単一で、かつモホロジーが
単一な相である透明なポリエステル/ポリカーボネート
組成物を用いた請求項1に記載のフィルム、シート、ま
たはこれらを用いた成形物。 - 【請求項3】ガラス転移温度付近あるいはそれ以上の温
度で熱処理しても、結晶化が抑制され、透明性を保持す
ることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記
載のフィルム、シート、またはこれらを用いた成形物。 - 【請求項4】ポリカーボネートと、ポリエステルとの溶
融混練によりなる透明なポリエステル/ポリカーボネー
ト組成物を用いた、請求項1ないし3のいずれかに記載
のフィルム、シート、またはこれらを用いた成形物。 - 【請求項5】ポリカーボネートと、ポリエステルとの溶
融混練に際し、エステル交換触媒および/または酸を添
加してなる、請求項1ないし3のいずれかに記載の透明
なポリエステル/ポリカーボネート組成物を用いたフィ
ルム、シート、またはこれらを用いた成形物。 - 【請求項6】ポリエステル/ポリカーボネートの重量組
成比が99/1〜1/99である請求項1ないし5のい
ずれかに記載の透明なポリエステル/ポリカーボネート
組成物を用いたフィルム、シート、またはこれらを用い
た成形物。 - 【請求項7】ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートのいずれかのポリエス
テルで、単独または組み合わせからなる請求項1ないし
6のいずれかに記載の透明なポリエステル/ポリカーボ
ネート組成物のフィルム、シート、またはこれらを用い
た成形物。 - 【請求項8】ポリカーボネートの末端にフェノール性水
酸基を有し、その割合が全末端の5%以上であるポリカ
ーボネートを用いた請求項1ないし7のいずれかに記載
の透明なポリエステル/ポリカーボネート組成物のフィ
ルム、シート、またはこれらを用いた成形物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35194595A JPH09216998A (ja) | 1995-11-20 | 1995-12-26 | フィルム、シートおよびその成形物 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32508495 | 1995-11-20 | ||
JP7-345684 | 1995-12-08 | ||
JP34568495 | 1995-12-08 | ||
JP7-325084 | 1995-12-08 | ||
JP35194595A JPH09216998A (ja) | 1995-11-20 | 1995-12-26 | フィルム、シートおよびその成形物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09216998A true JPH09216998A (ja) | 1997-08-19 |
Family
ID=27340089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35194595A Pending JPH09216998A (ja) | 1995-11-20 | 1995-12-26 | フィルム、シートおよびその成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09216998A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002226698A (ja) * | 2001-02-05 | 2002-08-14 | Teijin Chem Ltd | 耐折曲げ性の優れた印刷フィルム用樹脂組成物およびそれからの加飾フィルム |
JP2014152210A (ja) * | 2013-02-06 | 2014-08-25 | Teijin Ltd | 強化ポリカーボネート樹脂組成物 |
-
1995
- 1995-12-26 JP JP35194595A patent/JPH09216998A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002226698A (ja) * | 2001-02-05 | 2002-08-14 | Teijin Chem Ltd | 耐折曲げ性の優れた印刷フィルム用樹脂組成物およびそれからの加飾フィルム |
JP2014152210A (ja) * | 2013-02-06 | 2014-08-25 | Teijin Ltd | 強化ポリカーボネート樹脂組成物 |
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