JPH09216891A - 有機ケイ素化合物 - Google Patents

有機ケイ素化合物

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JPH09216891A
JPH09216891A JP4821696A JP4821696A JPH09216891A JP H09216891 A JPH09216891 A JP H09216891A JP 4821696 A JP4821696 A JP 4821696A JP 4821696 A JP4821696 A JP 4821696A JP H09216891 A JPH09216891 A JP H09216891A
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JP
Japan
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formula
compound
organosilicon compound
group
catalyst
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Application number
JP4821696A
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English (en)
Inventor
Yasuro Tarumi
康郎 樽見
Yasushi Yamamoto
靖 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】含フッ素有機基、ヒドロシリル(SiH )基、及
び加水分解性シリル基を、一分子中に含有する新規な有
機ケイ素化合物、並びにその製造方法の提供。 【解決手段】一般式(1) : 【化1】 〔式中、Rは置換又は非置換の炭素原子数1〜10の1価
炭化水素基であり、mは1〜2の整数、nは4〜12の整
数、kは1〜3の整数、L は2〜3の整数である〕で表
される有機ケイ素化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な有機ケイ素
化合物に関し、含フッ素有機基、ヒドロシリル(SiH )
基、及び加水分解性シリル基を、一分子中に含有する該
有機ケイ素化合物、並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、含フッ素シリコーンの原料、架橋
剤又は添加剤として、含フッ素有機基、ヒドロシリル基
及び加水分解性シリル基を同一分子中に含有する化合物
が要望されている。そこで、例えば一般式(4) :
【0003】
【化4】
【0004】〔式中、 Rf'は2価のパーフルオロポリエ
ーテル基又はパーフルオロアルキレン基であり、Xは下
記式: −CH2CH2Si (CH3)z (OR1)3-z (ここで、R1 は1価炭化水素基であり、z は0〜2の
整数)で示され、x 、yはそれぞれ0〜3の整数、かつ
1≦x +y ≦5である〕で示される有機ケイ素化合物が
提案されている(特開平5-43588 号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般式(4) で
示される有機ケイ素化合物は、比較的高分子量であるた
めに、蒸留により単離することが困難である。このた
め、含フッ素シリコーンの原料、架橋剤又は添加剤とし
て用いるときに、純度の高い有機ケイ素化合物を工業的
に供給するという点では有用ではない。
【0006】そこで、本発明の目的は、含フッ素有機
基、ヒドロシリル基及び加水分解性シリル基を、一分子
中に含有する新規な有機ケイ素化合物に関し、シリコー
ンの原料、架橋剤又は添加剤として用いる場合に、撥水
撥油性、化学的安定性、耐熱性、硬化性、接着性等に優
れる該有機ケイ素化合物、及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(1) :
【0008】
【化5】
【0009】〔式中、Rは置換又は非置換の炭素原子数
1〜10の1価炭化水素基であり、mは1〜2の整数、n
は4〜12の整数、kは1〜3の整数、L は2〜3の整数
である〕で表される有機ケイ素化合物を提供する。
【0010】さらに、一般式(2) :
【0011】
【化6】
【0012】〔式中、L 及びnは前記と同じ意味であ
る〕で表されるヒドロシロキサン化合物と、一般式(3)
:
【0013】
【化7】
【0014】〔式中、k及びRは前記と同じ意味であ
る〕で表される不飽和化合物とを、触媒の存在下、ヒド
ロシリル化反応させることを特徴とする前記有機ケイ素
化合物の製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の有機ケイ素化合物は、上
記したように、一般式(1) で示される。一般式(1) にお
いて、Rで示される1価炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキ
シル基等のアルキル基; フェニル基等のアリール基; イ
ソプロペニル基等のアルケニル基: アセチル基等のアシ
ル基; これらの基の水素原子の一部又は全部がハロゲン
原子で置換した基(例えば2,2,2−トリフルオロエチル
基)等が挙げられる。
【0016】前記kは、1〜3の整数であり、加水分解
性シリル基の機能を充分に発揮させる点から、3が好ま
しい。
【0017】前記n、すなわち、パーフルオロアルキル
基の炭素原子数は、4〜12の整数であり、前記L は、2
〜3の整数である。したがって、F-(CF2) n -(CH2)L -
で示される含フッ素有機基としては、 C4F9CH2CH2CH2 − , C6F13CH2CH2CH2 − , C8F17CH2CH2CH2− 及び C10F21CH2CH2CH2 − が例示される。
【0018】本発明の有機ケイ素化合物の具体例として
は、下記式:
【0019】
【化8】
【0020】で示されるもの等が挙げられる。
【0021】有機ケイ素化合物の製造方法 本発明の有機ケイ素化合物は、例えば一般式(2) :
【0022】
【化9】 〔式中、L 及びnは前記と同じ意味である〕で表される
ヒドロシロキサン化合物と、一般式(3) :
【0023】
【化10】 〔式中、k及びRは前記と同じ意味である〕で表される
不飽和化合物とを、触媒の存在下、ヒドロシリル化反応
させることにより、容易に得ることができる。
【0024】一般式(2) で示されるヒドロシロキサン化
合物は、特公平6-792 号公報に記載の方法により、収率
よく得ることができる。また、一般式(3) で示される不
飽和化合物は、従来公知のものである。
【0025】一般式(2) で示されるヒドロシロキサン化
合物〔(A) 〕と一般式(3) で示される不飽和化合物
〔(B) 〕との反応モル比〔(B) /(A) 〕は、導入する加
水分解性シリル基の数に応じて適宜決められ、通常、0.
5/1 〜5.0/1 でよく、好ましくは0.8/1 〜2.0/1 であ
る。
【0026】前記触媒としては、ヒドロシリル化反応の
触媒として従来公知のものを、特に制限なく使用するこ
とができ、例えば塩化白金酸、白金の塩及び白金の錯体
が挙げられる。上記触媒の量は、いわゆる触媒量でよ
く、一般式(2) で示されるヒドロシロキサン化合物中の
SiH 1mol に対して、通常、1×10-7〜1×10-4mol
(白金金属換算)となる量でよい。
【0027】上記の反応には、必要に応じて溶媒を用い
てもよく、例えば脂肪族炭化水素;芳香族炭化水素;こ
れらのハロゲン置換体;アルコール等が挙げられる。
【0028】上記反応は、大気圧下又は密閉系で、両者
の原料を一度に混合することにより、又は、一方の原料
を他方の原料中に滴下しながら混合することにより行わ
れる。反応の温度は、通常、50〜200 ℃でよい。反応時
間は、製造規模に応じて適宜決められ、通常、5分〜10
時間でよい。好ましい製造方法は、一般式(2) で示され
るヒドロシロキサン化合物、及び、前記触媒を、大気圧
下で反応器に仕込んだ後、60〜120 ℃の温度に加熱し、
一般式(3) で示される不飽和化合物を滴下しながら混合
する方法である。なお、反応の進行は、ガスクロマトグ
ラフィーにより、確認することができる。
【0029】反応終了後、得られた有機ケイ素化合物
を、必要に応じて単離してもよい。単離の方法として、
例えば蒸留等が挙げられる。
【0030】本発明の有機ケイ素化合物は、撥水撥油
性、化学的安定性、熱的安定性に優れる含フッ素有機
基;接着性、硬化性等に優れるヒドロシリル基;並びに
接着性、硬化性等に優れる加水分解性シリル基を一分子
中に含有するため、含フッ素シリコーンの原料、架橋剤
又は添加剤として種々の用途が期待される。例えば、コ
ーティング剤、ポッティング剤、接着剤、シール材、パ
ッキン材、ガスケット等が挙げられる。
【0031】以下、本発明を実施例により説明する。
【0032】
【実施例】攪拌器、冷却管、温度計及び滴下ロートを具
備する内容積100mL のガラス製反応器に、式:
【0033】
【化11】
【0034】で示されるヒドロシロキサン化合物70g
(0.10mol )、及び、塩化白金酸と式:
【0035】
【化12】
【0036】で示されるビニルシロキサンとの錯体のト
ルエン溶液(白金金属換算0.5 重量%)0.04g を仕込
み、70℃の温度に加熱した。その後、式: CH2 =CHSi(OCH3 ) 3 で示される不飽和化合物14.8g(0.10mol)を、滴下ロート
で30分かけて滴下し、同温度で攪拌しながら30分間保持
した。
【0037】こうして得られた反応生成物74.4g を蒸留
したところ、150 〜153 ℃/3mmHgの温度で、式(5):
【0038】
【化13】
【0039】で示される有機ケイ素化合物(A)19.4g
、及び、式(6):
【0040】
【化14】
【0041】で示される有機ケイ素化合物(B)1.9 g
が単離された。有機ケイ素化合物(A)及び有機ケイ素
化合物(B)のNMR 、IRデータを、それぞれ、表1及
び表2に示す。また、有機ケイ素化合物(A)のIRスペ
クトルを図1に、有機ケイ素化合物(B)のIRスペクト
ルを図2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の有機ケイ素化合物は、含フッ素
有機基、ヒドロシリル基及び加水分解性シリル基を一分
子中に含有するため、含フッ素シリコーンの原料、架橋
剤又は添加剤として有用である。また、本発明の該有機
ケイ素化合物の製造方法によれば、該有機ケイ素化合物
中の含フッ素有機基、ヒドロシリル基及び加水分解性シ
リル基の量を容易に制御することができ、また、所望量
の含フッ素有機基をポリシロキサンに導入することもで
きる。その上、得られた有機ケイ素化合物は単離するこ
とができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の有機ケイ素化合物(A)のIRスペクト
ルである。
【図2】実施例の有機ケイ素化合物(B)のIRスペクト
ルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) : 【化1】 〔式中、Rは置換又は非置換の炭素原子数1〜10の1価
    炭化水素基であり、mは1〜2の整数、nは4〜12の整
    数、kは1〜3の整数、L は2〜3の整数である〕で表
    される有機ケイ素化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(2) : 【化2】 〔式中、L 及びnは前記と同じ意味である〕で表される
    ヒドロシロキサン化合物と、一般式(3) : 【化3】 〔式中、k及びRは前記と同じ意味である〕で表される
    不飽和化合物とを、触媒の存在下、ヒドロシリル化反応
    させることを特徴とする請求項1に記載の有機ケイ素化
    合物の製造方法。
JP4821696A 1996-02-09 1996-02-09 有機ケイ素化合物 Pending JPH09216891A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021149376A1 (ja) * 2020-01-20 2021-07-29 信越化学工業株式会社 アルコキシシリル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、およびそれを含む組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021149376A1 (ja) * 2020-01-20 2021-07-29 信越化学工業株式会社 アルコキシシリル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、およびそれを含む組成物
JP2021113278A (ja) * 2020-01-20 2021-08-05 信越化学工業株式会社 アルコキシシリル基を有するパーフルオロポリエーテル化合物、およびそれを含む組成物

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