JPH09216866A - 光学活性n−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法 - Google Patents
光学活性n−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法Info
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- JPH09216866A JPH09216866A JP4821096A JP4821096A JPH09216866A JP H09216866 A JPH09216866 A JP H09216866A JP 4821096 A JP4821096 A JP 4821096A JP 4821096 A JP4821096 A JP 4821096A JP H09216866 A JPH09216866 A JP H09216866A
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Abstract
性N−ベンジル−3−アミノピロリジンを光学分割によ
り良好な化学収率で製造する方法並びに使用した分割剤
の簡便な回収方法を提供する。 【解決手段】 RS−N−ベンジル−3−アミノピロリ
ジンを光学活性10−カンファ−スルホン酸を分割剤に
用いて光学分割する。また光学分割の際に得られる光学
活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性1
0−カンファースルホン酸との塩を水中でアルカリ処理
して水層と有機層を分液し、水層を有機溶媒による抽出
に付した水層に鉱酸を添加した後、そのまま或は濃縮し
てアルコールを加えて光学活性カンファースルホン酸を
溶解せしめ、得られたアルコール溶液から光学活性カン
ファースルホン酸を回収する。
Description
−3−アミノピロリジンから光学分割法により光学活性
N−ベンジル−3−アミノピロリジンを製造する方法に
関する。光学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジン
は、主に農薬や医薬のような生理活性物質の構成要素と
して、それらの有用な合成原料に用いられる。
ノピロリジンを製造する方法としては、(1)N−ベン
ジル−3−ピロリンの不斉ヒドロホウ素化による3位へ
の水酸基の立体選択的導入、続くメシル化と求核置換反
応によりアジド基を導入し、これを還元する方法〔J.
Med.Chem.,31,1586(1988)〕、
(2)L−アスパラギン酸のアミノ基の保護とカルボキ
シル基の還元による水酸基への変換、続く水酸基の保護
と環化、最後に脱保護して目的物を得る方法(米国特許
第5,177,217号及び特表平7−506110
号)(3)D−及びL−酒石酸、L−(+)−マンデル
酸、又はL−(−)−ピログルタミン酸などの光学活性
なカルボン酸を分割剤として用いて光学分割する方法
(特開平2−218664号)などが知られている。
いて製造した農薬や医薬の生理活性はラセミ体を用いて
製造したものと比較して、一般的に良好であることが多
いのは既に実証されている。しかしながら、上記の
(1)及び(2)の光学活性N−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンの不斉合成は多段階であり、ト−タルの収率
と手間を考えれば必ずしも良い方法とは言えない。ま
た、上記(3)の光学分割法は、光学活性なカルボン酸
を分割剤として使用する方法であり、RS−N−ベンジ
ル−3−アミノピロリジンを光学分割する際に光学活性
なスルホン酸を分割剤として使用する例はこれまでに知
られていない。更に、RS−N−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンの光学分割を不活性ガス雰囲気下で行うこと
により、ジアステレオマー塩の晶析収率が格段に向上す
ることは、これまでに全く知られていなかった。
光学純度の何れも良好な光学活性N−ベンジル−3−ア
ミノピロリジンをRS−N−ベンジル−3−アミノピロ
リジンの光学分割により良好な化学収率で製造する方
法、並びにそれに使用した分割剤の簡便な回収方法を提
供することにある。
−ベンジル−3−アミノピロリジンの光学分割について
鋭意検討した結果、光学活性10−カンファースルホン
酸を分割剤として用いることにより化学純度及び光学純
度の何れも良好な光学活性N−ベンジル−3−アミノピ
ロリジンが良好な化学収率で得られること、及び光学活
性10−カンファースルホン酸を用いる当該光学分割を
不活性ガス雰囲気下で行うと、光学活性N−ベンジル−
3−アミノピロリジンと光学活性10−カンファースル
ホン酸との塩の晶析収率が向上する結果、より良好な化
学収率で光学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジン
が得られること、更に晶析する光学活性N−ベンジル−
3−アミノピロリジンと光学活性10−カンファースル
ホン酸との塩の着色を抑制できることを見出し本発明を
完成するに至った。
学活性10−カンファースルホン酸を回収する方法につ
いても鋭意検討した。その結果、光学分割の際に得られ
た光学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンと光学
活性10−カンファースルホン酸との塩を水中でアルカ
リ処理して水層と有機層を分液し、水層を有機溶媒によ
る抽出に付して得られた水層に、鉱酸を添加して、その
まま或は濃縮し、次いでアルコールを加えて混合すれ
ば、光学活性10−カンファースルホン酸のみをしかも
定量的にアルコールに溶解せしめることができるため、
得られたアルコール溶液から容易に光学活性10−カン
ファースルホン酸を定量的に回収できることを見出し本
発明を完成するに至った。
3−アミノピロリジンを光学活性10−カンファースル
ホン酸を分割剤として用いて光学分割することを特徴と
する光学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンの製
造方法及び当該光学分割を不活性ガス雰囲気下で行うこ
とを特徴とする光学活性N−ベンジル−3−アミノピロ
リジンの製造方法、並びにRS−N−ベンジル−3−ア
ミノピロリジンと光学活性10−カンファースルホン酸
とから光学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンと
光学活性10−カンファースルホン酸との塩を形成し、
当該塩から光学活性10−カンファースルホン酸を回収
するに当たり、当該塩を水中でアルカリ処理して水層と
有機層を分液し、水層を有機溶媒による抽出に付して得
られた水層に、鉱酸を添加し、そのまま或は濃縮した後
にアルコールを加えて混合して得られるアルコール溶液
から光学活性10−カンファースルホン酸を回収するこ
とを特徴とする光学活性10−カンファースルホン酸の
回収方法に関するものである。
性10−カンファースルホン酸であり、R−体及びS−
体のいずれも用いることができる。また、これらの分割
剤は安定な化合物であり、回収の際に分解やラセミ化が
起こることはほとんどない。
S−N−ベンジル−3−アミノピロリジンは、例えばN
−ベンジル−3−ピロリドンの還元アミノ化により高収
率で得ることができる。もちろん、これ以外の方法で製
造したものであっても何ら問題はない。
−アミノピロリジンとS−N−ベンジル−3−アミノピ
ロリジンとを等量含むラセミ型混合物(すなわち、ラセ
ミ体、及びラセミ体以外に他の化合物も含有する混合
物)だけではなく、いずれか一方の光学異性体を等量以
上に含む混合物をも包含する。
ピロリジンの光学分割による光学活性N−ベンジル−3
−アミノピロリジンの製造は、通常、以下の手順と条件
で行う。
ロリジン1モルと0.5〜1.5モル、好ましくは0.
75〜1.25モルの光学活性10−カンファースルホ
ン酸を溶媒中にて0〜100℃で混合して反応させ、光
学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性
10−カンファースルホン酸との塩(すなわち、2種類
のジアステレオマー塩)を形成させる。
て使用する溶媒は、これらの化合物を化学的に変質せし
めることなく、且つ、形成された2種類のジアステレオ
マー塩の一方の塩を析出せしめるものであればよい。好
ましい溶媒は、酢酸エチルや酢酸ブチル等の酢酸エステ
ルであり、酢酸エステルを用いれば、得られる2種類の
ジアステレオマー塩を含む溶液を冷却及び/又は放置す
るだけで難溶性のジアステレオマー塩が析出する。ま
た、酢酸エステルは特に、難溶性ジアステレオマー塩の
再結晶溶媒として好適である。
オマー塩の合計の濃度が10〜50重量%、好ましくは
15〜30重量%になる量である。
ンと光学活性10−カンファースルホン酸との溶媒中で
の反応は、予め光学活性10−カンファースルホン酸を
溶解した溶媒中に、RS−N−ベンジル−3−アミノピ
ロリジンを一挙に加えて行ってもよく、また滴下などの
方法でRS−N−ベンジル−3−アミノピロリジンを順
次加えて行ってもよい。
テレオマー塩を含む溶液に難溶性のジアステレオマー塩
の種結晶を添加した後、必要であれば、ジアステレオマ
ー塩の溶解性が低い溶媒を混合し、攪拌及び/又は放置
する。すると、難溶性のジアステレオマー塩が溶液から
晶析してくる。難溶性のジアステレオマー塩を溶液から
析出させる際の温度は目的に応じて適宜決められるが、
通常は0〜100℃の範囲で十分である。
しては、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルt−
ブチルケトン等の脂肪族ケトン、n−ヘキサン、n−ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素又はシクロヘキサン等の脂環
式炭化水素などが挙げられる。
とき、溶液中の2種類のジアステレオマー塩の濃度が低
いほど析出する塩の光学純度は高くなるが、通常溶液中
の2種類のジアステレオマー塩の合計の濃度が10〜2
0重量%、好ましくは12〜15重量%となるように調
製する。上記範囲よりも低い濃度であるとジアステレオ
マー塩の析出量が少なくなり好ましくない。濃度の調製
は、ジアステレオマー塩の形成反応に用いた溶媒を添加
するか、ジアステレオマー塩の溶解性が低い溶媒を混合
するかして行えばよい。
スルホン酸を分割剤として用いるRS−N−ベンジル−
3−アミノピロリジンの光学分割を不活性ガス雰囲気下
で行うと、難溶性のジアステレオマー塩の晶析収率が向
上し、また晶析するジアステレオマー塩の着色を抑制す
ることができるので更に好ましい。
としては、例えば、光学活性10−カンファースルホン
酸を溶媒に懸濁又は溶解した混合物中に不活性ガスを導
入して、該混合物中に含まれる酸素を不活性ガスに置換
し、引き続き不活性ガス気流下にて上記と同様にしてジ
アステレオマー塩の形成及び難溶性ジアステレオマー塩
の晶析を行えばよい。
ルゴン等を挙げることができ、好ましくは窒素である。
晶は、濾過や遠心分離などの通常の固液分離法によって
容易に分離することができる。
した残りの母液を冷却及び/又は濃縮して、易溶性のジ
アステレオマー塩を分離することもできる。
方法でR−N−ベンジル−3−アミノピロリジン又はS
−N−ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性10
−カンファースルホン酸とに分解する。
ば、水性溶媒中、アルカリ(好ましくは、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物)で
処理する方法が適用できる。このアルカリによる処理方
法の一実施態様としては、ジアステレオマー塩を水中に
溶解又は分散させた中に光学活性10−カンファースル
ホン酸1当量に対して1〜2当量の水酸化ナトリウム又
は水酸化カリウムを含有する水溶液を添加して10〜4
0℃で攪拌する方法が挙げられる。水の使用量は水酸化
ナトリウム又は水酸化カリウムの濃度が5〜20重量%
になる量である。
カリ処理すると、光学活性10−カンファースルホン酸
のナトリウム塩又はカリウム塩及びR−N−ベンジル−
3−アミノピロリジン又はS−N−ベンジル−3−アミ
ノピロリジンとを含有する水層と、R−N−ベンジル−
3−アミノピロリジン又はS−N−ベンジル−3−アミ
ノピロリジンを含有する有機層との2層に分離する。
をそれぞれ分液し、水層はそれに含まれるR−N−ベン
ジル−3−アミノピロリジン又はS−N−ベンジル−3
−アミノピロリジンを回収するために有機溶媒(例え
ば、トルエン或はキシレン等の芳香族炭化水素又は炭素
数5〜12の鎖状、分枝状或は環状のアルカン等の炭化
水素など)による抽出に付される。そして得られた抽出
層(すなわち、有機層)を上記ジアステレオマー塩をア
ルカリ処理した後に分液して得た有機層と一緒にして冷
却及び/又は濃縮すれば、R−N−ベンジル−3−アミ
ノピロリジン又はS−N−ベンジル−3−アミノピロリ
ジンの結晶を単離することができる。
−アミノピロリジン又はS−N−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンを回収した後の水層には、光学活性10−カ
ンファースルホン酸のナトリウム塩又はカリウム塩が含
まれており、当該水層からは次のようにして光学活性1
0−カンファースルホン酸を回収することができる。
ルホン酸のナトリウム塩又はカリウム塩を含有する水層
に塩酸や硫酸などの鉱酸を添加して光学活性10−カン
ファースルホン酸を遊離させる。鉱酸の使用量は、ジア
ステレオマー塩のアルカリ処理において使用したアルカ
リ1当量に対して1当量であればよい。そして鉱酸を添
加した後にそのまま或は濃縮してアルコールを加えて混
合すると、アルコールに光学活性10−カンファースル
ホン酸のみを選択的にしかも定量的に溶解することがで
きる。
加えて混合するときには、アルコールとしてn−ブチル
アルコール等の炭素数4以上のアルコールを使用する。
そうすると光学活性10−カンファースルホン酸が溶解
したアルコール層と水層とに分離するので、両者を分液
して、得られたアルコール溶液(アルコール層)を濃縮
すれば、光学活性10−カンファースルホン酸を回収す
ることができる。
加えて混合するときには、アルコールとして上記炭素数
4以上のアルコール以外に、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコールを使用することもできる。濃縮
して得られた残渣にアルコールを加えて光学活性10−
カンファースルホン酸を溶解せしめ、アルコールに不溶
の鉱酸のナトリウム塩又はカリウム塩を濾別し、得られ
たアルコール溶液(濾液)を濃縮すれば、光学活性10
−カンファースルホン酸を回収することができる。
別して得られた易溶性のジアステレオマー塩等を含有す
る濾液についても上記一連の同様の操作を行うことによ
り、光学活性10−カンファースルホン酸を回収でき
る。
−カンファースルホン酸は、ジアステレオマー塩から高
収率で回収することができ、しかも回収の過程で分解や
ラセミ化が起こることはほとんどない。つまり、分割剤
は光学活性が保持されているので、再使用して光学分割
を行うことができる。
る。なお、実施例中N−ベンジル−3−アミノピロリジ
ンの光学純度(%ee)は、光学異性体分離用カラムを
用いて液体クロマトグラフィーにより分析を行った。ま
た、化学純度はガスクロマトグラフィーにより分析を行
った。
70/30(容積比) 温度:35℃ 検出波長:254nm 保持時間:S体=30.8分、R体=36.1分
m) カラム温度:100→300℃(昇温速度:10℃/m
in) キャリアーガス:ヘリウム 保持時間:12.3分
(0.04モル)を酢酸n−ブチル38gに懸濁した。
この懸濁液にRS−N−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン7.1g(0.04モル)を滴下すると均一な溶液と
なった。室温で、得られた溶液に種結晶と酢酸n−ブチ
ル120gを添加して、5時間攪拌した後、更に40時
間静置して結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、
白色結晶1.85gを得た(化学収率11.3%)。
ム水溶液5.4mlを加えて攪拌すると結晶が溶解し、
溶液は2層に分離した。上層の有機層を分離した後、水
層を1回につき15gのトルエンを用いて3回抽出に付
し、上記分離した有機層と得られた抽出トルエン層とを
一緒にして濃縮し、S−N−ベンジル−3−アミノピロ
リジン0.8gを得た(化学収率11.3%、化学純度
99.6%、光学純度83.7%ee)。
溶液5.4mlを加えて中和した後、1回につき15g
のn−ブチルアルコールを用いて2回抽出した。得られ
たn−ブチルアルコール層からn−ブチルアルコールを
留去して濃縮した後、残渣を真空乾燥してS−(+)−
10−カンファースルホン酸1.0gを回収した(回収
率95.2%)。
(0.04モル)を酢酸n−ブチル65.2gに懸濁し
た。この懸濁液にRS−N−ベンジル−3−アミノピロ
リジン7.1g(0.04モル)を滴下すると均一な溶
液となった。室温で、得られた溶液に種結晶とn−ヘキ
サン35.2gを添加して、5時間攪拌した後、更に4
0時間静置して結晶を析出させた。析出した結晶を濾別
し、白色結晶2.72gを得た(化学収率16.6
%)。
ム水溶液8.0mlを加えて攪拌すると結晶が溶解し、
溶液は2層に分離した。上層の有機層を分離した後、水
層を1回につき20gのトルエンを用いて3回抽出に付
し、上記分離した有機層と得られた抽出トルエン層とを
一緒にして濃縮し、S−N−ベンジル−3−アミノピロ
リジン1.17gを得た(化学収率16.6%、化学純
度99.6%、光学純度78.1%ee)。
(0.04モル)を酢酸n−ブチル65.2gに懸濁し
た後、懸濁液中に窒素を吹き込んで窒素置換した。次に
窒素気流下、懸濁液中にRS−N−ベンジル−3−アミ
ノピロリジン7.1g(0.04モル)を滴下すると均
一な溶液となった。室温で、得られた溶液に種結晶とn
−ヘキサン35.2gを添加して、5時間攪拌した後、
更に40時間静置して結晶を析出させた。析出した結晶
を濾別し、白色結晶5.44gを得た(化学収率33.
3%)。
を取り、1M−水酸化ナトリウム水溶液1.2mlを加
えて攪拌すると結晶が溶解し、溶液は2層に分離した。
上層の有機層を分離した後、水層を1回につき3gのト
ルエンを用いて3回抽出に付し、上記分離した有機層と
得られた抽出トルエン層とを一緒にして濃縮し、S−N
−ベンジル−3−アミノピロリジン0.18gを得た
(化学収率2.5%、化学純度99.6%、光学純度8
2.7%ee)。
を酢酸エチル93.5gに懸濁し、加熱溶解させた後、
室温にし1回目の再結晶を行い、白色結晶2.77gを
得た(回収率56.3%)。得られた結晶を酢酸エチル
80.4gに再度懸濁し、加熱溶解させた後、室温にし
2回目の再結晶を行い、白色結晶2.22gを得た(回
収率80.0%)。
トリウム水溶液6.5mlを加えて攪拌すると結晶が溶
解し、溶液は2層に分離した。上層の有機層を分離した
後、水層を1回につき16gのトルエンを用いて3回抽
出に付し、上記分離した有機層と抽出トルエン層を一緒
にして濃縮し、S−N−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン0.96gを得た(化学収率13.5%、化学純度9
9.3%、光学純度99%ee)。
時の濃度を2%とした以外は実施例3と同様に行い、S
−N−ベンジル−3−アミノピロリジン0.78gを得
た(化学収率11.1%、化学純度99.2%、光学純
度99%ee)。
Claims (5)
- 【請求項1】 RS−N−ベンジル−3−アミノピロリ
ジンを、光学活性10−カンファースルホン酸を分割剤
として用いて光学分割することを特徴とする光学活性N
−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法。 - 【請求項2】 不活性ガス雰囲気下で行うことを特徴と
する請求項1記載の光学活性N−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンの製造方法。 - 【請求項3】 光学分割する際に得られる光学活性N−
ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性10−カン
ファースルホン酸との塩を、酢酸エステル溶媒中でRS
−N−ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性10
−カンファースルホン酸から形成せしめることを特徴と
する請求項1又は2記載の光学活性N−ベンジル−3−
アミノピロリジンの製造方法。 - 【請求項4】 光学分割する際に得られる光学活性N−
ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性10−カン
ファースルホン酸との塩を、水中でアルカリ処理して水
層と有機層を分液した後、水層を有機溶媒による抽出に
付して得た抽出有機層及び上記分液して得た有機層から
光学活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンを回収す
ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の光学活性
N−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法。 - 【請求項5】 RS−N−ベンジル−3−アミノピロリ
ジンと光学活性10−カンファースルホン酸とから光学
活性N−ベンジル−3−アミノピロリジンと光学活性1
0−カンファースルホン酸との塩を形成し、当該塩から
光学活性10−カンファースルホン酸を回収するに当た
り、当該塩を水中でアルカリ処理して水層と有機層を分
液し、水層を有機溶媒による抽出に付して得られた水層
に、鉱酸を添加し、そのまま或は濃縮した後にアルコー
ルを加えて混合して得られるアルコール溶液から光学活
性10−カンファースルホン酸を回収することを特徴と
する光学活性10−カンファースルホン酸の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4821096A JP3939377B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 光学活性n−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法 |
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JPH09216866A true JPH09216866A (ja) | 1997-08-19 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003082815A1 (fr) * | 2002-03-29 | 2003-10-09 | Kaneka Corporation | Procede d'amelioration de la purete optique de 1-benzyl-3- aminopyrrolidine et sel utilise dans ce procede |
-
1996
- 1996-02-09 JP JP4821096A patent/JP3939377B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2003082815A1 (fr) * | 2002-03-29 | 2003-10-09 | Kaneka Corporation | Procede d'amelioration de la purete optique de 1-benzyl-3- aminopyrrolidine et sel utilise dans ce procede |
US7268236B2 (en) | 2002-03-29 | 2007-09-11 | Kaneka Corporation | Method of heightening optical purity of 1-benzyl-3-aminopyrrolidine and salt for used therein |
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