JPH0921628A - 円筒状被検物の表面凹凸欠陥検出方法 - Google Patents

円筒状被検物の表面凹凸欠陥検出方法

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JPH0921628A
JPH0921628A JP16905895A JP16905895A JPH0921628A JP H0921628 A JPH0921628 A JP H0921628A JP 16905895 A JP16905895 A JP 16905895A JP 16905895 A JP16905895 A JP 16905895A JP H0921628 A JPH0921628 A JP H0921628A
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pixel
cylindrical test
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JP16905895A
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English (en)
Inventor
Ryuji Sakida
隆二 崎田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/952Inspecting the exterior surface of cylindrical bodies or wires

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラムで例示される円筒状被検物の凹
凸欠陥を光学的に検出するに際し、その高さ(あるいは
深さ)をも測定できる方法の提供。 【解決手段】 一平面内を伝播する平行光又はスリット
光2を光源1から照射し、円筒状被検物3を透過してく
る光2による稜線31の像をCCDラインセンサ5上に
結像レンズ4により形成して被検物を撮像し、CCDラ
インセンサ5の各画素において受光する光量の分布に応
じる出力信号から、稜線31の変化として現われる該被
検物の凹凸欠陥を検出する。図(B)に示すように、光
軸21は、光源1の中心,撮像位置3,レンズ4の中
心,CCDラインセンサ5の中心を通る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状被検物の表
面欠陥の検出に関し、より詳細には、円筒軸の方向に略
平行な稜線の膨らみや凹凸欠陥の検出に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体ドラムなどの円筒状被検物の従来
の欠陥検査方法として、特開平2−201142号公報
あるいは特開平4−169840号公報が例示される。
図44は、特開平2−201142号公報の方法を示す
図である。同図において、光源31からのレーザ光ビー
ム32を、回転多面鏡36を介して感光体ドラム33の
軸方向に走査するように照射させ、走査光は、ドラム3
0の感光層表面にて反射され、正常な表面からの反射光
は、ほぼ受光器35に進入し、反射光の強度が検出さ
れ、出力は、所定の演算処理部等に入力される。ここで
の処理は、検出値が異常に低下した時に、表面状態の異
常として検出する。
【0003】一方、図45は、特開平4−169840
号公報の方法を示す図である。同図において、ハロゲン
光源等を備えた投光器41から感光体ドラム43へ向け
てスリット光42が投射される。感光体ドラム43の表
面欠陥によって散乱された散乱光は、レンズ44によっ
て集光され、ラインセンサ45で受光される。ラインセ
ンサ45は、画素列を有し、その受光範囲は、感光体ド
ラム43表面上の431で示される範囲である。ここで
は、欠陥による散乱光の異常を検出している。いずれの
方法においても、受光量の異常な変化によって表面欠陥
を検出する方法であるので、欠陥の表面積的な大きさは
検出可能であるが、欠陥の高さあるいは深さに関する情
報を得ることができない。
【0004】ここで、円筒体の例としてとり上げた感光
体ドラムについて、欠陥の高さを求めることの必要性を
説明すると、感光体ドラムをドラムユニットとして組み
立てた場合、ブレードクリーニングという工程におい
て、ある高さ以上の突起欠陥は、ブレードを痛める危険
性があるため、特に有害度が大きい。そのため、欠陥の
面積的大きさだけでなく、凹凸を検出し定量化すること
が必要となってくる。また、感光体の他にも複写機内で
使用されるローラ部品(円筒状被検物)には、欠陥検査
において高さ(あるいは深さ)に対する規格があること
が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来における円筒状被検物の欠陥検査における問題点に鑑
み、感光体ドラムで例示されるようなこれら円筒状被検
物の凹凸欠陥を光学的に検出するに際し、その高さ(あ
るいは深さ)をも測定できる方法を提供することをその
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の発明は、円筒状被検物を回転さ
せながら、その稜線をラインセンサで撮像し、該ライン
センサの各画素において受光する光量の分布に応じる出
力信号から円筒状被検物の凹凸欠陥を検出することを特
徴とする表面欠陥検出方法をなす。そして、この発明に
おいて、円筒状被検物を透過してくる光による稜線の像
をラインセンサ上に形成することにより被検物を撮像
し、ラインセンサの各画素において受光する光量の分布
に応じる出力信号から、稜線の変化として現われる該被
検物の凹凸欠陥を検出する。
【0007】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の発明において、前記光量分布信号を微分処理し
た信号から円筒状被検物の凹凸欠陥を検出することを特
徴とする表面欠陥検出方法をなす。そして、この発明に
おいて、稜線の像に応じる前記ラインセンサにおける受
光量の出力信号を微分し、その後に凹凸欠陥の検出を行
う。したがって、より検出感度を向上させることができ
る。
【0008】また、請求項3記載の発明は、円筒状被検
物を回転させながら、その稜線をラインセンサを複数段
重ねた受光器で撮像し、該受光器における画素からの画
像に応じる出力信号を処理することにより、凹凸欠陥を
検出することを特徴とする表面欠陥検出方法をなす。そ
して、この発明において、円筒状被検物を透過してくる
光による稜線の像をラインセンサを複数段重ねた受光器
で撮像し、各画素において受光する光量に応じる出力信
号から、稜線の変化として現われる該被検物の凹凸欠陥
を検出する。複数段のラインセンサにより種々の欠陥が
検出可能になる。
【0009】また、請求項4記載の発明は、上記請求項
3記載の発明において、前記画像信号の処理として、画
像のコントラストを強調させるフィルタ演算処理を含む
ことを特徴とする表面欠陥検出方法をなす。そして、こ
の発明において、上記請求項3における画像信号の処理
として、フィルタ演算処理を行ってコントラストを強調
させている。このため、欠陥の検出感度を向上すること
ができる。
【0010】また、請求項5記載の発明は、上記請求項
3記載の発明において、前記画像信号の処理として、撮
像した画像の2値化処理を行い、画素列ごとに第1段か
ら最終段にかけて画素値が0から1になる変化点の段数
を調べ、その変化点があるスレッショルドレベルを上回
るか、あるいは下回った場合に、欠陥があると判断する
ことを特徴とする表面欠陥検出方法をなす。そして、こ
の発明において、上記請求項3における画像信号の処理
として、画像の2値化処理を行い、画素列毎に0から1
への変化点の段数をとり、その段数を欠陥と認識される
スレッショルドレベルと対比することにより、欠陥の存
在を判定する。
【0011】また、請求項6記載の発明は、上記請求項
5記載の発明において、変化点があるスレッショルドレ
ベルを上回るか、あるいは下回った場合のみ、その変化
点の位置情報を記憶しておき、円筒状被検物全面の撮像
が終った後、その記憶した情報から欠陥を3次元的に認
識し、その高さ(あるいは深さ)及び表面上の大きさな
どから、円筒状被検物の良,不良を判断することを特徴
とする表面欠陥検出方法をなす。そして、この発明にお
いて、上記請求項5における欠陥の存在を判定した場合
だけ、その欠陥の位置情報を撮像回と画素列の順番とし
て記憶し、欠陥を表面上の大きさ及び高さという量で3
次元的に認識するので、欠陥の種類をより広く判断でき
る。
【0012】また、請求項7記載の発明は、上記請求項
3記載の発明において、前記受光器により得られた多値
画像を用い、画素列ごとに第1段から最終段にかけて画
素値すなわち光量の階調が0から255へ変化するに際
して、その中間値の画素を変化点画素とし、その画素値
から1画素の1/256の分解能で変化点を計算し、そ
の変化点がスレッショルドレベルを上回るか、あるいは
下回った場合に、欠陥があると判断することを特徴とす
る表面欠陥検出方法をなす。そして、この発明におい
て、上記請求項3における画像処理として、256階調
の多値画像をとり、画素列ごとに変化点を1画素の1/
256の分解能で求めるようにし、その変化点をスレッ
ショルドレベルで処理することにより、欠陥を高い分解
能で検出し得る。
【0013】また、請求項8記載の発明は、上記請求項
7記載の発明において、前記変化点があるスレッショル
ドレベルを上回るか、あるいは下回った場合のみ、その
変化点の位置情報を記憶しておき、円筒状被検物全面の
撮像が終った後、その記憶した情報から欠陥を3次元的
に認識し、その高さ(あるいは深さ)及び表面上の大き
さなどから円筒状被検物の良,不良を判断することを特
徴とする表面欠陥検出方法をなす。そして、この発明に
おいて、上記請求項7において欠陥の存在を判定した場
合だけ、その欠陥の位置情報を記憶し、欠陥を表面上の
大きさ及び1画素の1/256の分解能に基づく高さと
いう量で3次元的に認識するので、種々の検査基準に対
応できる。
【0014】また、請求項9記載の発明は、上記請求項
3記載の発明において、前記受光器により得られた画像
の2値化画像から標準画像を差し引いて得られた差画像
を用い、凹凸欠陥を検出することを特徴とする表面欠陥
検出方法をなす。そして、この発明において、上記請求
項3における受光器からの撮像信号を2値化し、2値表
現された標準画像との差画像を用いて凹凸欠陥を検出す
るので、単純な処理で高速な検出ができる。
【0015】また、請求項10記載の発明は、上記請求
項9記載の発明において、前記差画像において、画素値
−1の画素及び+1の画素の位置情報のみを記憶してお
き、円筒状被検物全面の撮像が終った後、その記憶した
情報から欠陥を3次元的に認識し、その高さ(あるいは
深さ)及び表面上の大きさなどから円筒状被検物の良,
不良を判断することを特徴とする表面欠陥検出方法をな
す。そして、この発明において、上記請求項9における
差画像における差値が−1及び+1の画素の位置情報の
みを記憶し、欠陥を3次元的に認識するので、種々の検
査基準に対応できる。
【0016】また、請求項11記載の発明は、上記請求
項3記載の発明において、前記受光器により得られた画
像を2値化し、前回の撮像によって得られた2値画像か
ら今回の画像を差し引き、差画像の画素値−1の画素及
び+1の画素の位置情報ならびに1回目の撮像によって
得られた2値画像を記憶しておき、円筒状被検物全面の
撮像が終った後、それらの記憶した情報から欠陥を3次
元的に認識し、その高さ(あるいは深さ)及び表面上の
大きさなどから円筒状被検物の良,不良を判断すること
を特徴とする表面欠陥検出方法をなす。そして、この発
明において、上記請求項3における画像信号を2値化
し、前回から今回の該2値画像の差画像をとって、差値
が−1及び+1の画素の位置情報並びに1回目の2値画
像を記憶し、それらに基づいて欠陥を3次元的に認識す
るので、被検物の振動の影響を低減させた状態で欠陥を
検出でき、種々の検査基準に対応できる。
【0017】また、請求項12記載の発明は、上記請求
項3記載の発明において、前記受光器により得られた今
回の多値画像を、前回の撮像によって得られた多値画像
から差し引くことにより求まる差画像の画素値が、0以
外の画素の位置情報とその画素値、ならびに1回目の撮
像によって得られた多値画像を記憶しておき、円筒状被
検物全面の撮像が終った後、それらの記憶した情報から
欠陥を3次元的に認識し、その高さ(あるいは深さ)及
び表面上の大きさなどから円筒状被検物の良,不良を判
断することを特徴とする表面欠陥検出方法をなす。そし
て、この発明において、上記請求項3における画像信号
を多値画像とし、前回から今回の差画像をとって、差値
が0以外の画素の位置情報と差値並びに1回目の多値画
像を記憶し、それらに基づいて欠陥を3次元的に認識す
るので、被検物の振動の影響を低減させた状態で分解能
高く欠陥を検出でき、種々の検査基準に対応できる。
【0018】また、請求項13記載の発明は、上記請求
項1又は3記載の発明において、前記円筒状被検物の撮
像において、円筒状被検物の軸方向と、それと直角な縦
方向の結像倍率を異なるようにしたことを特徴とする表
面欠陥検出方法をなす。そして、この発明において、上
記請求項1又は3における円筒状被検物の撮像におい
て、円筒軸方向とそれに直角な縦方向の結像倍率を異に
して欠陥の高さ方向の撮像分解能を向上させることがで
きる。
【0019】また、請求項14記載の発明は、上記請求
項1又は3記載の発明において、柔らかい円筒状被検物
に適用するために、回転駆動用ローラ,テンションロー
ラ及び円筒状被検物の両端部のみで接触する補助ローラ
の各ローラを円筒状被検物内部に配置し、これらのロー
ラを用いて、該円筒状被検物を回転させることを特徴と
する表面欠陥検出方法をなす。そして、この発明におい
て、上記請求項1又は3における円筒状被検物内部に配
置した回転駆動用ローラ,テンションローラ,及び円筒
状被検物の両端のみで接触する補助ローラの作用によっ
て、被検物が柔らかいものであっても、当該方法を適用
することができる。
【0020】また、請求項15記載の発明は、円筒状被
検物の稜線及びマスクによって形成された矩形開口を単
一波長の平行光で照射し、該矩形開口を透過あるいは回
折する光をシリンダレンズに作用させ、そのシリンダレ
ンズによる1次元フーリエ変換面に空間フィルタを配置
し、さらに該空間フィルタを透過あるいは回折する光の
フーリエ変換像をスクリーンに結像させることにより、
欠陥部のみを抽出することを特徴とする表面欠陥検出方
法をなす。そして、この発明において、円筒状被検物の
稜線とその稜線上をマスクすることにより、矩形開口を
形成し、その開口を単一波長の平行光で照射し、透過あ
るいは回折する光をシリンダレンズに作用させて1次元
フーリエ変換し、その変換面におかれた標準物による反
転フーリエ変換像の空間フィルタリングにより、スクリ
ーン上に被検物の欠陥部のみが抽出された画像をリアル
タイムで作ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1の本発明の実施
の形態を概要図で示すもので、図(A)は、斜視図、図
(B)は、側方からみた平面図である。1は、伝送ライ
トや光ファイバなどを用い、一平面内を伝播する平行光
或いはスリット光2を発生させる光源である。また、3
は、円筒状被検物、4は、結像用のレンズ、5は、CC
Dラインセンサである。ここで、円筒状被検物3の稜線
或いは頂点31の位置の投影像がレンズ4によってCC
Dラインセンサ5上に結像され、光源1の中心,撮像位
置31,レンズ4の中心,CCDラインセンサ5の中心
を通る直線が光軸21である。
【0022】図2は、欠陥が無い場合のCCDラインセ
ンサの各画素における図で、図(A)は、その受光状態
を、図(B)は、その出力を示し、図3は、欠陥が有る
場合の同様の図を示す。図2におけるように、欠陥が無
い場合は、全画素において受光量が等しくなり、出力値
も一定になる。一方、凸欠陥が存在した場合は、図3の
ように(第n1画素)、欠陥により受光量が減り、出力
値も正常部分より低くなる(図3(B)第n1画素)。
ここで、凸欠陥検出用のスレッショルドSH2を設けて
おけば、容易に凸欠陥を検出できる。また、凹欠陥の場
合(図3の第n2画素)は、受光量が増し、出力値が高
くなる(図3(B)第n2画素)。ここで、凹欠陥検出
用のスレッショルドSH1を設けておけば、容易に凹欠
陥を検出できる。
【0023】次に、受光量の出力から凹凸欠陥の高さあ
るいは深さを推定する方法について説明する。まず、様
々な凹凸欠陥を用意し、その高さ(あるいは深さ)とC
CD出力値との関係を調べる。図4は、その対応図を示
す。そして、凸欠陥を検出した際、その最低出力値V1
(図3(B)参照)を記憶しておけば、図4を用いるこ
とにより、欠陥の高さは、T2であると推定できる。凹
欠陥の場合は、その最高出力値V2(図3(B)参照)
を記憶しておけば、図4を用いることにより、欠陥の深
さがT1であると推定できる。以上のような検査を円筒
状被検物3を矢印のように回転させながら行えば、被検
物全体の凹凸欠陥を検出することが可能となる。
【0024】請求項2の発明は、次の形態で実施し得
る。図5は、図3(B)のCCD出力を微分したものを
示すが、CCD出力を微分することにより、周波数が空
間的に低い回転軸振動などによる光量変化は低減される
が、逆に、微小凹凸欠陥による光量変化は強調されるこ
とになる。この微分した出力に対し、新たなスレッショ
ルドレベルSH1,SH2を設定して欠陥を検出すれば
(図5)、検出感度を向上させることができる。この微
分処理を、数値計算ではなく、CCDラインセンサのア
ナログ出力を微分回路を用いて処理していけば、リアル
タイム処理が行える。また、スレッショルドレベルSH
2を先に下回り、その後スレッショルドレベルSH1を
上回った場合は、凸欠陥が存在したと判断できる。凹欠
陥の場合は、先にスレッショルドレベルSH1を先に上
回り、その後スレッショルドレベルSH1を下回ること
になる。
【0025】請求項3の発明は、次の形態で実施し得
る。図6は、図1のCCDラインセンサ5の代わりに用
いる受光器5′を示す図で、図示のように、ラインセン
サを数段積み重ねて構成した受光器である。検出すべき
欠陥サイズや検査領域によって画素の大きさは異なって
くるが、例えば、図6のように、10μm×10μmの受
光素子を横に2048個並べ、それを6段備えたような
受光器5′を用意する。一般的に安定した製造工程にお
いて、欠陥の大きさは極微小であると考えられ、その高
さを認識するためには数段で良いと考えられる。この場
合、受光面全体の大きさは20mm×60μmとなり、十
分製造可能であると考えられる。この受光器5′で円筒
状被検物3を撮像した場合、図7のようになる。この図
は、第n1画素から第n1+2画素にかけて凸欠陥が、
第n2画素から第n2+2画素にかけて凹欠陥が存在し
ていることを示すものである。図7のような状態で撮像
した場合、受光器5′の出力は、図8(A)のようにな
る。この画像をもとに種々の画像処理を行うことにより
凹凸欠陥を検出できる。
【0026】請求項4の発明は、次の形態で実施し得
る。受光器5′で欠陥画像が得られたら、まず、画像コ
ントラストを強調させる図9のような係数のフィルタ演
算を各画素に対して行い、欠陥部分のコントラストを上
げる。このようなフィルタ演算は、画像処理では一般的
な手法であり、微小凹凸に対する検出感度を向上させる
ことができる。
【0027】請求項5の発明は、次の形態で実施し得
る。図8(A)は、受光器5′により図7で示される状
態で撮像された受光器出力を示しているが、この図8
(A)の画像をあるスレッショルドレベル(例えば10
0)で2値化すると、図8(B)のようになる。欠陥の
無い正常部分では、被検物の存在するところとしないと
ころの境界部分が直線になるが、欠陥があると、境界部
分に凹凸が生じる。この直線からずれている凹凸部分を
抽出できれば、円筒状被検物3の凹凸欠陥を検出するこ
とができる。この画像において、各段の第1画素の第1
段目から第6段目に向かって、画素値が0から1になる
変化点を調べていく。第1画素の場合、変化点は3にな
る。このような処理を画素列の第1画素から最終画素ま
で順次行うと、変化点を画素順に並べた図10のグラフ
に示すように、変化点の位置を求めることができる。欠
陥のない正常部分では、変化点が一定値(この場合は
3)になる。ここで、図10のように、スレッショルド
レベルSH1を正常部分での変化点よりも大きな値(こ
の場合は3.5)に設定しておけば、凸欠陥を検出でき
る。逆に、スレッショルドレベルSH2を正常部分での
変化点よりも小さな値(この場合は2.5)に設定して
おけば、凹欠陥を検出できる。
【0028】請求項6の発明は、次の形態で実施し得
る。請求項5では、あるスレッショルドレベルを越えた
欠陥の有無のみを検出する方法を述べたが、ここでは、
欠陥の表面上の大きさ及び高さ情報を得、欠陥を3次元
的に捕らえる方法について述べる。請求項5の方法によ
り、あるm回目の撮像において、図11のような変化点
グラフを得たとする。ここで、スレッショルドレベルS
H1を上回った画素あるいはスレッショルドレベルSH
2を下回った画素についてのみ求める。図12にその結
果を示すが、この画素と変化点は記憶される。一般的に
安定した製造ラインにおいては、欠陥があったとしても
少数かつ微小であるため、記憶すべき数値の量も少量で
あると考えられる。次に、円筒状被検物3を所定角度だ
け回転させ、m+1回目の撮像を行い、同じ処理を行
う。被検物全面の撮像が終った後、各撮像回毎に記憶し
ておいた数値をもとに、図13のような3次元立体図を
作る。このように、欠陥を3次元立体図で表現できれ
ば、欠陥の表面上の大きさ及び高さに関する情報が得ら
れる。これにより、検査基準が大きさである場合、高さ
である場合、その両方の比など複合的な場合等、様々な
検査基準に対応することができる。
【0029】請求項7の発明は、次の形態で実施し得
る。図14のような状態で撮像し、受光器5′の出力が
図15のようになったとする。ここで、請求項5と同じ
ように、第1画素の第1段目から第6段目に向かって、
画素光出力値が0から255になる変化点を調べてい
く。図15は、2値画像ではないので、欠陥部分などで
は0から255の任意の値を取り得る。ここで、第n1
画素を例にとり、変化点の調べ方を説明する。第1段目
から第3段目までは画素値が全て0なので変化点ではな
い。第4段目の画素値は128となっているので、変化
点がこの画素内に存在すると判断する。また、第4段目
を変化点画素ということにする。ここで、変化点を以下
のように定義する。
【0030】
【数1】
【0031】となる。同じように、最終画素まで変化点
を調べていくと、図16のようなグラフが得られる。あ
とは、請求項5と同じ方法で欠陥を検出すればよい。欠
陥のない正常部分では、変化点が一定値(この場合は
3)になる。ここで、図16のように、スレッショルド
レベルSH1を正常部分での変化点よりも大きな値(こ
の場合は3.5)に設定しておけば、凸欠陥を検出でき
る。逆に、スレッショルドレベルSH2を正常部分での
変化点よりも小さな値(この場合は2.5)に設定して
おけば、凹欠陥を検出できる。この方法では、2値化し
た画像からではなく、256階調の濃淡画像から変化点
を計算しているので、1画素の256分の1の分解能で
欠陥の高さを推定することができる。
【0032】請求項8の発明は、次の形態で実施し得
る。図16が得られたら、請求項6と同じ方法で欠陥を
3次元立的に表現する。あるm回目の撮像において、図
16のような多値画像による変化点グラフを得たとす
る。ここで、スレッショルドレベルSH1を上回った画
素あるいはスレッショルドレベルSH2を下回った画素
についてのみ求める。図17にその結果を示すが、この
画素と変化点は記憶される。一般的に、安定した製造ラ
インにおいては、欠陥があったとしても、少数かつ微小
であるため、記憶すべき数値の量も少量であると考えら
れる。次に、円筒状被検物3を所定角度だけ回転させ、
m+1回目の撮像を行い、同じ処理を行う。被検物全面
の撮像が終った後、各撮像回毎に記憶しておいた数値を
もとに、図13のような3次元立体図を作る。このよう
に、欠陥を3次元立体図で表現できれば、欠陥の表面上
の大きさ及び高さに関する情報が得られる。また、この
方法では、欠陥の高さを1画素の256分の1の分解能
で推定しているので、検出精度を向上させることができ
る。
【0033】請求項9の発明は、次の形態で実施し得
る。この方法では、図18のような標準画像を予め用意
しておく。標準画像は、欠陥の無い良品を撮像して得ら
れた2値画像である。そして、実際の検査のあるm回目
の撮像によって、図19のような2値画像を得たとす
る。ここで、その検査画像から標準画像を差し引くと、
図20のような2値の差画像が得られる。次に、まず、
−1画像のみに注目してラベリング処理を行うと、図2
1(A)のようになり、凸欠陥の抽出及び個数の判定が
可能となる。さらに、縦方向の画素を数えれば、凸欠陥
の高さを推定することができる。また、+1画像に注目
してラベリング処理を行うと、図21(B)のようにな
り、凹欠陥の抽出及び個数の判定が可能となる。さら
に、縦方向の画素を数えれば、凹欠陥の深さを推定する
ことができる。これら欠陥の高さ方向の情報をもとに、
円筒状被検物3の良否を判定すればよい。一般的に安定
した製造ラインにおいては、欠陥があったとしても、少
数かつ微小であるため、ラベリング処理,高さを計数す
る処理ともに極短時間で終了し得る。
【0034】請求項10の発明は、次の形態で実施し得
る。請求項9の方法により、あるm回目の撮像におい
て、図22のような2値の差画像を得たとする。まず、
−1画像(凸欠陥画像)のみに注目してその画素の位置
情報を図23のように記憶しておく。同じように、+1
画像(凹欠陥画像)に注目してその画素の位置情報を図
24のように記憶しておく。一般的に安定した製造ライ
ンにおいては、欠陥があったとしても、少数かつ微小で
あるため、このように、記憶すべき量も少量であると考
えられる。次に、円筒状被検物3を所定角度だけ回転さ
せ、m+1回目の撮像を行い、同じ処理を行う。被検物
全面の撮像が終った後、各撮像回で記憶しておいた数値
をもとに、図13のような3次元立体図を作る。このよ
うに、欠陥を3次元立体図で表現できれば、欠陥の表面
上の大きさ及び高さに関する情報が得られる。これによ
り、検査基準が大きさである場合、高さである場合、そ
の両方の比など複合的な場合等、様々な検査基準に対応
することができる。
【0035】請求項11の発明は、次の形態で実施し得
る。あるm回目の撮像において、図25(A)のような
2値画像を得たとする。次に、m+1回目の撮像におい
て、図25(B)のような2値画像を得たとする。ここ
で、m回目の画像からm+1回目の画像を差し引くと、
図25(C)のような差画像mが得られる。このとき、
請求項10と同じ方法で、+1画像および−1画像の位
置情報を記憶しておく。こうしておくと、m回目の撮像
画像(図25(A))から差画像m(図25(C)で記
憶した情報により確定できる)を差し引くことにより、
m+1回目の撮像画像(図25(B))を再生すること
ができる。さらに、m+2回目の撮像から得た図25
(D)のような2値画像からm+1回目の2値画像を差
し引いて、図25(E)のような差画像mを作り、+1
画像および−1画像の位置情報を記憶しておく。このよ
うにして、順次差画像を求め、+1画像および−1画像
の位置情報のみを記憶しておく。ここで、もしも、1回
目の撮像画像が解れば、その画像から差画像1を差し引
くことにより、2回目の撮像画像が再生される。また、
その2回目の撮像画像から差画像2を差し引くことによ
り、3回目の撮像画像が再生される。このようにして、
2回目の撮像画像から最終の撮像画像までを再生させる
ことができる。さらに、この2値の再生画像から、請求
項5で述べた方法により変化点を調べれば、図26のよ
うな3次元表現が可能となる。
【0036】ところで、円筒状被検物3を回転させなが
ら撮像していった場合、例え、欠陥の無い良品であって
も、回転軸の振れ等により、図25(A)の境界線が上
下に振動する。その周期は、回転軸の軸周期であり、周
波数は低い。一方、被検物の全領域に対して、欠陥の存
在する割合は極微小であり、振動の周期に対して、空間
的周波数はかなり高いといえる。請求項11で述べた方
法により、前回の撮像画像との差を求めた場合、欠陥が
存在するわずかな撮像回において、軸振れなどによる境
界線の上下振動は無視できるレベルであり、欠陥部以外
では、差画像が0になる。つまり、振動の影響を低減さ
せた検出方法が可能となる。また、図26のように、数
100程度隔たった撮像回で欠陥が存在した場合、軸振
れ等による境界線の上下振動は無視できなくなり、欠陥
が全体的に底上げされたような状態になるので、その分
は減算すればよい。しかし、この2つめの欠陥が表れて
いるt回目からt+4回目までの間に限っていえば、境
界線の上下振動は無視できるレベルである。
【0037】請求項12の発明は、次の形態で実施し得
る。m回目の撮像状態が図27で、そのときの撮像画像
(256階調)が図28のようであったとする。また、
m+1回目の撮像状態が図29で、そのときの撮像画像
(256階調)が図30のようであったとする。ここ
で、m回目の撮像画像からm+1回目の撮像画像を差し
引いて、図31のような差画像m(256階調)を求め
る。まず、正の値を持つ画像(凸欠陥画像)のみに注目
して、図32のように位置情報及び画素光出力値を記憶
しておく。さらに、負の値を持つ画像(凹欠陥画像)の
みに注目して、図33のように位置情報及び画素光出力
値を記憶しておく。こうしておくと、m回目の撮像画像
(図28)から差画像m(図31で記憶した情報により
確定できる)を差し引くことにより、m+1回目の撮像
画像(図30)を再生することができる。この多値の再
生画像から、請求項7で述べた方法により変化点を計算
し、図26のような3次元表現が可能となる。
【0038】請求項13の発明は、次の形態で実施し得
る。図1の光学系において、焦点距離f=50mmのカメ
ラレンズ及び図6で示した受光器5′を用いて、長さ4
00mmの円筒状被検物3の検査を行うことを考える。こ
のとき、結像倍率をm、結像される稜線位置31とレン
ズ4までの距離をa、レンズ4から受光器5′までの距
離をbとすると、次式が成り立つ。
【0039】
【数2】
【0040】これを解くと、a=1050mm、b=5
2.5mmになる。図34は、この条件での光学系を示
す。このとき、受光器5′の1画素(軸方向10μm×
縦方向10μm)当りの撮像位置での視野範囲は、結像
倍率mより、軸方向200μm×縦方向200μmという
ことになる。ここで、横方向と縦方向の結像倍率を変化
させることを考える。まず、円筒状被検物3の軸方向の
結像に、図35(A),(B)に示されるような、第1
シリンダレンズ4′を用いる。この第1シリンダレンズ
4′は、軸方向のみ光を集光する作用を持ち、縦方向に
は集光する作用を持たない。図35(A)のような位置
に焦点距離50mmの第1シリンダレンズ4′を置けば、
軸方向に関して図34と同じ結像倍率(1/20)で被
検物を撮像できる。次に、縦方向の結像に、図35
(A),(B)のような、第2シリンダレンズ4″を用
いる。このシリンダレンズ4″は、縦方向のみ光を集光
する作用を持ち、軸方向には集光する作用を持たない。
図35(B)のような位置に焦点距離275.625mm
の第2シリンダレンズ4″を置けば、縦方向に関して結
像倍率1で被検物を撮像できる。つまり、受光器5′の
1画素(軸方向10μm×縦方向10μm)当りの撮像位
置での視野範囲は、軸方向200μm×縦方向10μmと
なり、縦方向の撮像分解能を高くすることが可能とな
り、欠陥の高さをより高精度に判定できる。
【0041】請求項14の発明は、次の形態で実施し得
る。図36は、この実施の形態の概要図である。6-1
は、円筒状被検物3を回転させるための回転ローラで、
回転モータ9に連結されている。6-2は、テンションロ
ーラで、6-3は、撮像位置31の内側に配置された補助
ローラである。図37に補助ローラ6-3の模式図を示
す。補助ローラ6-3が円筒状被検物3と接触するのは両
端部の数cmのみであり、その他の領域では、撮像位置3
1の内部において接触していない。一般的に、円筒状被
検物3の両端部数cmのところは、非検査領域の場合が多
く、接触する部分の長さは、その非検査領域に合わせて
設定すればよい。このような補助ローラ6-3を用いるこ
とにより、ローラの傷,汚れなどによる凹凸が被検物の
表面に浮き出てしまうこともなく、また、被検物表面の
振動を低減させることができる。さらに、円筒状被検物
3に折り目ができない範囲で、図36の角度θ及び補助
ローラ6-3の半径を小さくすることにより、撮像位置3
1において、円筒状被検物3の凹凸をより顕著に検出で
きる。
【0042】請求項15の発明は、次の形態で実施し得
る。図38のような光学系を考える。円筒状被検物3の
撮像位置31の上にマスク7を配置し、単一波長の平行
光2′を照射する。軸方向と垂直な方向から見た側面図
を図39に示す。円筒状被検物3の撮像位置31とマス
ク7により、矩形開口が形成されることになる。その矩
形開口を単一波長の平行光2′で照射し、撮像位置3′
からシリンダレンズ4′′′aの焦点距離fの位置に配
置された第3シリンダレンズ4′′′aを用いて集光す
ると、第3シリンダレンズ4′′′aからfの位置に矩
形開口の1次元フーリエ変換像が形成される。さらに、
この1次元フーリエ変換像を第3シリンダレンズ
4′′′bを用いてもう一度フーリエ変換してやると、
スクリーン8上にもとの矩形開口が再生される。円筒状
被検物3に欠陥が無い場合、1次元フーリエ変換像は、
図38の像Ifのようになり、x方向に変化する光量分
布を示す。ここで、図40のように、図38の像If
光量分布とは全く逆の透過率分布を持った光学フィルタ
を用意して、図38の像Ifの位置に配置する。そうす
ると、欠陥が無い場合、図41に示すように、スクリー
ン8上では全面が暗くなる。一方、図42のように、欠
陥が存在した場合、スクリーン8上では、図43のよう
に、欠陥が存在した場所のみ明るくなる。後は、このス
クリーン8上の画像を解析して、欠陥の高さなどを判定
できる。このように、1次元フーリエ変換を用いること
により、リアルタイムで欠陥のみを検出することが可能
となる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、次の効果を奏することになる。 (1)請求項1の発明によると、CCDラインセンサで
円筒状被検物の稜線を受光しているので、その光量変動
から被検物の凹凸欠陥を検出できる。 (2)請求項2の発明によると、CCDラインセンサで
円筒状被検物の稜線を受光し、その光量変動を微分した
後に処理を行うことにより、請求項1に比べ、凹凸欠陥
に対する検出感度を向上させることができる。 (3)請求項3の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し、そ
の画像データを処理することにより、被検物の凹凸欠陥
を検出できる。 (4)請求項4の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し、そ
の画像データのコントラストを強調させるようなフィル
タ演算を行った後に、欠陥検出処理を行うことにより、
請求項3に比べ、凹凸欠陥に対する検出感度を向上させ
ることができる。 (5)請求項5の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し、そ
の画像データを2値化した後、画素値の変化点を調べる
ことにより、被検物の凹凸欠陥を検出できる。 (6)請求項6の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し、そ
の画像データを2値化した後、画素値の変化点を調べ、
あるスレッショルドレベル以上(あるいは以下)のもの
のみを記憶しておき、全面撮像後、その情報から欠陥を
3次元立体的に表現することにより、大きさ及び高さの
情報が得られ、種々の検査基準に対応できる。 (7)請求項7の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し、そ
の多値画像データから変化点を調べることにより、1画
素の1/256の分解能で凹凸欠陥の高さを推定でき
る。 (8)請求項8の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し、そ
の多値画像データから変化点を調べ、あるスレッショル
ドレベル以上(あるいは以下)のもののみを記憶してお
き、全面撮像後、その情報から欠陥を3次元立体的に表
現することにより、1画素の1/256の分解能で凹凸
欠陥の高さを推定でき、さらに、大きさの情報も得られ
るので、種々の検査基準に対応できる。 (9)請求項9の発明によると、CCDラインセンサを
複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光して得
られた2値画像から良品による標準画像を差し引き、そ
の差画像を処理することにより、単純な処理により高速
に凹凸欠陥を検出できる。 (10)請求項10の発明によると、CCDラインセン
サを複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し
て得られた2値画像から良品による標準画像を差し引
き、その差画像の欠陥部分のみを記憶しておき、全面撮
像後、その情報から欠陥を3次元立体的に表現すること
により、大きさ及び高さの情報が得られ、種々の検査基
準に対応できる。 (11)請求項11の発明によると、CCDラインセン
サを複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し
て得られた2値画像から前回の撮像によって得られた2
値画像を差し引き、その差画像の欠陥部分及び最初の撮
像画像のみを記憶しておき、全面撮像後、その情報から
欠陥を3次元立体的に表現することにより、被検物の振
動の影響を低減させた状態で、欠陥の大きさ及び高さの
情報が得られ、種々の検査基準に対応できる。 (12)請求項12の発明によると、CCDラインセン
サを複数段重ねた受光器で円筒状被検物の稜線を受光し
て得られた多値画像から前回の撮像によって得られた多
値画像を差し引き、その差画像の欠陥部分及び最初の撮
像画像のみを記憶しておき、全面撮像後、その情報から
欠陥を3次元立体的に表現することにより、被検物の振
動の影響を低減させた状態で、1画素の1/256の分
解能で凹凸欠陥の高さを推定でき、さらに、大きさの情
報も得られるので、種々の検査基準に対応できる。 (13)請求項13の発明によると、円筒状被検物の軸
方向と縦方向の結像倍率を変えることにより、欠陥の高
さ方向の撮像分解能を向上させることができる。 (14)請求項14の発明によると、柔らかい円筒状被
検物の稜線を受光器で撮像する際、撮像位置の内面に両
端部と中央部とでは、直径の異なるローラでテンション
を張ることにより、ローラの傷,汚れなどによる凹凸が
被検物の表面に浮き出てしまうことなく、また、被検物
表面の振動を低減させ、さらに凹凸欠陥に対する感度を
向上させることができる。 (15)請求項15の発明によると、円筒状被検物の稜
線とマスクにより矩形開口を形成し、その1次元フーリ
エ変換を利用することにより、円筒状被検物の欠陥のみ
をリアルタイムで検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の概要を示し、(A)は
斜視図、(B)は側平面図である。
【図2】 無欠陥時のCCDの受光状態(A)とその出
力(B)を示す図である。
【図3】 欠陥存在時の図2と同様の図である。
【図4】 CCD出力と欠陥の高さの関係を示す図であ
る。
【図5】 図2(B)のCCD出力を微分した信号を示
す図である。
【図6】 ラインセンサを数段重ねた受光器を示す図で
ある。
【図7】 図6の受光器の撮像状態を示す図である。
【図8】 図7の受光器出力(A)とその2値画像
(B)を示す図である。
【図9】 画素に適用するフィルタの係数を示す図であ
る。
【図10】 段の間で画素値が変化する点と画素順位と
の関係を示す図である。
【図11】 図10と同様の変化点グラフの一例を示す
図である。
【図12】 図11における欠陥の検出値の記憶状態を
示す図である。
【図13】 欠陥を3次元立体図で表現する図である。
【図14】 受光器の撮像状態を示す図である。
【図15】 図14の出力を示す図である。
【図16】 画素値の変化点を示す図である。
【図17】 図16における欠陥の検出値の記憶状態を
示す図である。
【図18】 無欠陥の標準画像を示す図である。
【図19】 実際の検査画像を示す図である。
【図20】 図18と図19の差画像を示す図である。
【図21】 図20から凸欠陥のラベリング(A)と凹
欠陥のラベリング(B)をした画像を示す図である。
【図22】 ある回における2値の差画像を示す図であ
る。
【図23】 凸の欠陥画像の位置情報の記憶状態を示す
図である。
【図24】 凹の欠陥画像の位置情報の記憶状態を示す
図である。
【図25】 順次撮像される画像とそれらの差画像の状
態を(A)〜(K)の処理順序に従って示す図である。
【図26】 欠陥を3次元立体図で表現する図で、数1
00回隔った撮像回の状態を表わす図である。
【図27】 m回目の受光器の撮像状態を示す図であ
る。
【図28】 図27の出力画像を示す図である。
【図29】 m+1回目の受光器の撮像状態を示す図で
ある。
【図30】 図29の出力画像を示す図である。
【図31】 図28と図30の差画像を示す図である。
【図32】 図31の正の差画像の記憶状態を示す図で
ある。
【図33】 図31の負の差画像の記憶状態を示す図で
ある。
【図34】 図1の光学系を具体化した例を示す図であ
る。
【図35】 光学系において、結像レンズとしてシリン
ダレンズを用いた例を示す図で、(A)は平面、(B)
は側面を示す図である。
【図36】 柔軟な円筒状被検物への適用を示す図であ
る。
【図37】 図36の部品である補助ローラを示す図で
ある。
【図38】 本願の他の発明の実施の形態の光学系の概
要を示す図である。
【図39】 図38の光学系の要部を示す図である。
【図40】 図38に用いる光学フィルタを示す図であ
る。
【図41】 無欠陥時のスクリーン上の像を示す図であ
る。
【図42】 欠陥存在時の矩形開口の状態を示す図であ
る。
【図43】 図42のスクリーン上の像を示す図であ
る。
【図44】 光ビーム走査による従来例を示す図であ
る。
【図45】 スリット光による従来例を示す図である。
【符号の説明】
1,31,41…光源、2,42…スリット光、2′…
単一波長平行光、32…レーザ光ビーム、31…稜線
(撮像位置)、3,33,43…円筒状被検物、4,4
4…レンズ、4′,4″,4′′′a,4′′′b…シ
リンダレンズ、35…受光器、5,45…CCDライン
センサ、5′…受光器、6-1…回転ローラ、6-2…テン
ションローラ、6-3…補助ローラ、7…マスク、8…ス
クリーン、9,39…回転モータ、If…1次元フーリ
エ変換像。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状被検物を回転させながら、その稜
    線をラインセンサで撮像し、該ラインセンサの各画素に
    おいて受光する光量の分布に応じる出力信号から円筒状
    被検物の凹凸欠陥を検出することを特徴とする表面欠陥
    検出方法。
  2. 【請求項2】 前記光量分布信号を微分処理した信号か
    ら円筒状被検物の凹凸欠陥を検出することを特徴とする
    請求項1記載の表面欠陥検出方法。
  3. 【請求項3】 円筒状被検物を回転させながら、その稜
    線をラインセンサを複数段重ねた受光器で撮像し、該受
    光器における画素からの画像に応じる出力信号を処理す
    ることにより、凹凸欠陥を検出することを特徴とする表
    面欠陥検出方法。
  4. 【請求項4】 前記画像信号の処理として、画像のコン
    トラストを強調させるフィルタ演算処理を含むことを特
    徴とする請求項3記載の表面欠陥検出方法。
  5. 【請求項5】 前記画像信号の処理として、撮像した画
    像の2値化処理を行い、画素列ごとに第1段から最終段
    にかけて画素値が0から1になる変化点の段数を調べ、
    その変化点があるスレッショルドレベルを上回るか、あ
    るいは下回った場合に、欠陥があると判断することを特
    徴とする請求項3記載の表面欠陥検出方法。
  6. 【請求項6】 変化点があるスレッショルドレベルを上
    回るか、あるいは下回った場合のみ、その変化点の位置
    情報を記憶しておき、円筒状被検物全面の撮像が終った
    後、その記憶した情報から欠陥を3次元的に認識し、そ
    の高さ(あるいは深さ)及び表面上の大きさなどから、
    円筒状被検物の良,不良を判断することを特徴とする請
    求項5記載の表面欠陥検出方法。
  7. 【請求項7】 前記受光器により得られた多値画像を用
    い、画素列ごとに第1段から最終段にかけて画素値すな
    わち光量の階調が0から255へ変化するに際して、そ
    の中間値の画素を変化点画素とし、その画素値から1画
    素の1/256の分解能で変化点を計算し、その変化点
    がスレッショルドレベルを上回るか、あるいは下回った
    場合に、欠陥があると判断することを特徴とする請求項
    3記載の表面欠陥検出方法。
  8. 【請求項8】 前記変化点があるスレッショルドレベル
    を上回るか、あるいは下回った場合のみ、その変化点の
    位置情報を記憶しておき、円筒状被検物全面の撮像が終
    った後、その記憶した情報から欠陥を3次元的に認識
    し、その高さ(あるいは深さ)及び表面上の大きさなど
    から円筒状被検物の良,不良を判断することを特徴とす
    る請求項7記載の表面欠陥検出方法。
  9. 【請求項9】 前記受光器により得られた画像の2値化
    画像から標準画像を差し引いて得られた差画像を用い、
    凹凸欠陥を検出することを特徴とする請求項3記載の表
    面欠陥検出方法。
  10. 【請求項10】 前記差画像において、画素値−1の画
    素及び+1の画素の位置情報のみを記憶しておき、円筒
    状被検物全面の撮像が終った後、その記憶した情報から
    欠陥を3次元的に認識し、その高さ(あるいは深さ)及
    び表面上の大きさなどから円筒状被検物の良,不良を判
    断することを特徴とする請求項9記載の表面欠陥検出方
    法。
  11. 【請求項11】 前記受光器により得られた画像を2値
    化し、前回の撮像によって得られた2値画像から今回の
    画像を差し引き、差画像の画素値−1の画素及び+1の
    画素の位置情報ならびに1回目の撮像によって得られた
    2値画像を記憶しておき、円筒状被検物全面の撮像が終
    った後、それらの記憶した情報から欠陥を3次元的に認
    識し、その高さ(あるいは深さ)及び表面上の大きさな
    どから円筒状被検物の良,不良を判断することを特徴と
    する請求項3記載の表面欠陥検出方法。
  12. 【請求項12】 前記受光器により得られた今回の多値
    画像を、前回の撮像によって得られた多値画像から差し
    引くことにより求まる差画像の画素値が、0以外の画素
    の位置情報とその画素値、ならびに1回目の撮像によっ
    て得られた多値画像を記憶しておき、円筒状被検物全面
    の撮像が終った後、それらの記憶した情報から欠陥を3
    次元的に認識し、その高さ(あるいは深さ)及び表面上
    の大きさなどから円筒状被検物の良,不良を判断するこ
    とを特徴とする請求項3記載の表面欠陥検出方法。
  13. 【請求項13】 前記円筒状被検物の撮像において、円
    筒状被検物の軸方向と、それと直角な縦方向の結像倍率
    を異なるようにしたことを特徴とする請求項1又は3記
    載の表面欠陥検出方法。
  14. 【請求項14】 柔らかい円筒状被検物に適用するため
    に、回転駆動用ローラ,テンションローラ及び円筒状被
    検物の両端部のみで接触する補助ローラの各ローラを円
    筒状被検物内部に配置し、これらのローラを用いて、該
    円筒状被検物を回転させることを特徴とする請求項1又
    は3記載の表面欠陥検出方法。
  15. 【請求項15】 円筒状被検物の稜線及びマスクによっ
    て形成された矩形開口を単一波長の平行光で照射し、該
    矩形開口を透過あるいは回折する光をシリンダレンズに
    作用させ、そのシリンダレンズによる1次元フーリエ変
    換面に空間フィルタを配置し、さらに該空間フィルタを
    透過あるいは回折する光のフーリエ変換像をスクリーン
    に結像させることにより、欠陥部のみを抽出することを
    特徴とする表面欠陥検出方法。
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JP16905895A Pending JPH0921628A (ja) 1995-07-04 1995-07-04 円筒状被検物の表面凹凸欠陥検出方法

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