JPH09215454A - 養液栽培装置 - Google Patents

養液栽培装置

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JPH09215454A
JPH09215454A JP8047959A JP4795996A JPH09215454A JP H09215454 A JPH09215454 A JP H09215454A JP 8047959 A JP8047959 A JP 8047959A JP 4795996 A JP4795996 A JP 4795996A JP H09215454 A JPH09215454 A JP H09215454A
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JP
Japan
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water
roots
parts
plant
channel
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JP8047959A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Goto
広志 後藤
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    • Y02P60/216

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物の根には自立するための根と、栄養素を
吸収するための根があることに鑑み、その根の機能に合
わせた最適な環境を作り出し、植物が酸素不足になら
ず、水の温度変化や酸アルカリの濃度変化にも強く、し
かも、自立性が高い新規な養液栽培装置を提供する。 【解決手段】 高さの異なる側壁を有する溝形部材を、
低壁を内にして並行に配してなる流水部と、該流水部の
下流側に設けた落水部から落ちた水を溜める貯水部と、
前記溝形部材の低壁の頂面を覆い、一部を流水部に浸漬
させてなる灌水布と、前記溝形部材の高壁の頂面間に渡
設され、低壁の頂面を覆う灌水布上に固形培地を坐らせ
る透孔を有する天板と、前記貯水部から汲み上げた水を
流水部の上流側に戻す循環器とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロックウール等
の培地を用いる栽培法の利点と水耕栽培法の利点を活か
した養液栽培装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物が正常に生育するために必要な元素
を含む水を与え、土壌を用いないで植物を栽培する方
法、即ち、水耕栽培法は古くから採用されている。この
水耕栽培は根を直接水溶液中に浸漬して栽培するため、
水さえあれば農耕不能な土地でも植物の栽培が可能とな
る。しかも、土壌栽培のように連作すると土壌伝染病が
多発するが、水耕栽培では装置を簡単に消毒するだけで
連作が可能であるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、植物の
根は呼吸を行って酸素を消費するので、水溶液中に直接
根を浸漬している水耕栽培では水の循環過程で空気中の
酸素を溶け込ませるが、根が酸素不足になる虞れがあっ
た。また、水耕栽培では水の温度変化や酸アルカリの濃
度変化を直に受けるという問題もあった。
【0004】さらに、水溶液中に直接根を浸漬する水耕
栽培では植物を充分に支えられないという問題があっ
た。さらにまた、水耕栽培で好気性有効菌の利用が考え
られているが、それを生育させる好気性環境を与えるこ
とができなかった。
【0005】本発明者は、水耕栽培に関する永年に亘る
研究の結果、植物の根には、自立するための根と、栄養
素を吸収するための根と、酸素を吸収するための根があ
り、これらの根が生育に従って機能分化し、その働きを
能率的にし、さらに強い環境の変化に対しては、一部の
根が傷んでも他の根がそれを機能的にカバーする能力を
もっていることを見出し、遂に、この発明を完成したの
である。
【0006】しかして、本発明の目的は、植物の根の上
記機能に合わせた最適な環境を作り出し、植物が酸素不
足にならず、水の温度変化が酸、アルカリの濃度変化に
も強く、しかも、自立性が高い新規な養液栽培装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、高さの異なる側壁を有する溝形部材を、
低壁を内にして並行に配してなる流水部と、該流水部の
下流側に設けた落水部から落ちた水を溜める貯水部と、
前記溝形部材の低壁の頂面を覆い、一部を流水部に浸漬
させてなる灌水布と、前記溝形部材の高壁の頂面間に渡
設され、低壁の頂面を覆う灌水布上に固形培地を坐らせ
る透孔を有する天板と、前記貯水部から汲み上げた水を
流水部の上流側に戻す循環器とを備えたことを特徴とし
ている。
【0008】即ち、育苗に使う固形培地を天板の透孔と
溝形部材の低壁の頂面を覆う灌水布上に安定して坐らせ
ることにより背丈が高くなる植物をも良く支持できるよ
うにするとともに、固形培地に張った根と、灌水布上に
生育する根と、水溶液中に浸漬する根とを含有水分や環
境の異なる3つの部位を設けて根の機能分化を導き、植
物の生育を促進させ、また、培養液の温度やペーハー等
の調整にミスが生じたとしても、その影響が植物に即座
に及ばないように構成したものである。また、灌水布上
が好気性有効菌の生育場所となり、その菌の利用を積極
的に行うように構成したものである。
【0009】
【発明の実施の態様】次に、この発明の実施の態様を図
面に基いて説明する。図において、1は本願装置で、該
本願装置1は図2の如く、高さの異なる側壁2a、2b
を有する溝形部材2、2を、その高壁2aが外、低壁2
bが内となるように並行に配するとともに、該溝形部材
2、2の端部を端板3、3で固定し、防水シート4で覆
うことにより形成されている。
【0010】即ち、前記溝形部材2の側壁2a、2b間
が流水部5、5に、溝形部材2、2間が流水部5、5の
下流側に設けた落水部6、6から落ちた水を溜める貯水
部7になっている。
【0011】前記溝形部材2の材質は問わないが、プラ
スチックにより成形して軽量化を図り、運搬、設置、分
解などの取扱いを便利にしている。また、取扱い上、長
さに制限があるため、その両端部には雄・雌その他の接
続手段(図示せず)が設けられ、長さ方向に自在に継ぎ
足すことが可能になっている。
【0012】また、前記流水部5及び貯水部7を構成す
る防水シート4は、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂などからなるプラスチックシー
トで形成されている。
【0013】8は前記溝形部材2の低壁2bの頂面を覆
い、その一部を流水部5の水の中に浸漬させてなる灌水
布で、該灌水布8は織布又は不織布などの吸水性の高い
布帛により形成されている。
【0014】9は前記両溝形部材2、2の高壁2a、2
aの頂面間に渡設された天板で、該天板9には溝形部材
2、2の低壁2bの頂面に沿って透孔10が適当な間隔
(植物の種類によって異なる)に列設されている。
【0015】前記透孔10は低壁2bの頂面を覆う灌水
布8上に坐らせた固形培地11が嵌入する形状及び寸法
になっている。
【0016】前記固形培地11はロックウール(岩
綿)、ピートモス(苔)、プラスチック繊維などを立方
形或いは円柱形に固めてなる。勿論、金網などの容器に
礫などを詰めたものでも良い。この固形培地11は灌水
布8によって流水部5から吸い上げた水により常に灌水
されている。
【0017】12は前記貯水部7から吸引パイプ12a
を介してポンプ12bで汲み上げた水を還流パイプ12
cを介して流水部5に戻す循環器で、該循環器12の還
流パイプ12cは図3の如く、流水部5の水面にシャワ
ー状に撒布し、水中に酸素を良く溶け込ませることがで
きるようになっている。
【0018】なお、図示を省略しているが、前記還流パ
イプ11cの途中には、流量計、温度計、ペーハー調整
器、濾過機などの付属設備が付設される。
【0019】次に、本願装置1を使用した養液栽培法に
ついて説明する。まず、前記固形培地11の頂面に穴を
あけ、その中に果菜物(トマト、キュウリ、メロンな
ど)、葉菜物(ミツバ、小松菜、春菊、ネギなど)など
のタネを蒔く。固定培地11は溝形部材2の低壁2bを
覆う灌水布8の上に坐っているため、該灌水布8により
流水部5から吸い上げた水により常に灌水されている。
【0020】そして、経時に従って、タネは発芽し、根
が張る。この植物13の根14のうち、自立のための根
14aは、固形培地11にしっかり張って自己を支え、
灌水布8上に張った根14bは、空中の酸素を呼吸す
る。また、栄養吸収のための根14cは、灌水布8を伝
って延び、流水部5の水溶液中に浸漬して水溶液中の栄
養素及び酸素を吸収する。
【0021】また、落水部6の大きさを調整すること、
循環器12の稼働時間を調整することにより溝形部材2
の水位を植物の生育に応じて変えることが可能である。
【0022】前記流水部5の水は上流側から下流側に向
かって流れ、下流側の落水部6から落ちて貯水部7に溜
まった水は循環器12により汲み上げられ、流水部5の
上流側へ戻されるようになっている。この水の循環中に
水温、ペーハー、肥料などの栄養素が管理され調整され
ることとなる。
【0023】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、高さの異なる側
壁を有する溝形部材を、低壁を内にして並行に配してな
る流水部と、該流水部の下流側に設けた落水部から落ち
た水を溜める貯水部と、前記溝形部材の低壁の頂面を覆
い、一部を流水部に浸漬させてなる灌水布と、前記溝形
部材の高壁の頂面間に渡設され、低壁の頂面を覆う灌水
布上に固形培地を坐らせる透孔を有する天板と、前記貯
水部から汲み上げた水を流水部の上流側に戻す循環器と
を備えたから、植物の根が張った固形培地は、天板の透
孔に支えられるとともに、低壁の頂面を覆う灌水布上に
安定して坐ることができる。従って、トマト、キュウ
リ、メロンなどの果菜物のように背丈が高くなる植物で
も良く支持することができるという効果を奏するもので
ある。
【0024】また、固形培地に張った根は、植物自体の
自立と空中からの酸素吸収を行う一方、固定培地を通し
て水溶液中に浸漬した根は、水中に溶けた栄養素及び酸
素を吸収するから、根は常に最適な環境にある。従っ
て、水溶液の温度やペーハー等にたとえ調整ミスが生じ
たとしても、その影響を直に受けず、植物にとって常に
最適な環境を保つことが可能となるという優れた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願装置の使用状態を示す一部切欠斜視図であ
る。
【図2】本願装置の骨格を示す分解斜視図である。
【図3】本願装置の要部を拡大した場合の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 本願装置 2 溝形部材 2a 高壁 2b 低壁 3 端板 4 防水シート 5 流水部 6 落水部 7 貯水部 8 灌水布 9 天板 10 透孔 11 固形培地 12 循環器 12a 吸水パイプ 12b ポンプ 12c 還流パイプ 13 植物 14 根 14a 自立のための根 14c 栄養を吸収するための根

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高さの異なる側壁を有する溝形部材を、
    低壁を内にして並行に配してなる流水部と、該流水部の
    下流側に設けた落水部から落ちた水を溜める貯水部と、
    前記溝形部材の低壁の頂面を覆い、一部を流水部に浸漬
    させてなる灌水布と、前記溝形部材の高壁の頂面間に渡
    設され、低壁の頂面を覆う灌水布上に固形培地を坐らせ
    る透孔を有する天板と、前記貯水部から汲み上げた水を
    流水部の上流側に戻す循環器とを備えたことを特徴とす
    る養液栽培装置。
JP8047959A 1996-02-09 1996-02-09 養液栽培装置 Pending JPH09215454A (ja)

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JP8047959A JPH09215454A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 養液栽培装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007070959A1 (en) * 2005-12-23 2007-06-28 Paul Johnson Tray for hydroponics growing of plants and hydroponics tank having the tray
JP2015053888A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 パナソニック株式会社 水耕栽培装置
CN105724231A (zh) * 2016-04-25 2016-07-06 崔学晨 一种人工环境水培作物生产线

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