JPH0921520A - 重金属およびダイオキシンを含む集じん灰を熱処理する溶融炉 - Google Patents

重金属およびダイオキシンを含む集じん灰を熱処理する溶融炉

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JPH0921520A
JPH0921520A JP16984496A JP16984496A JPH0921520A JP H0921520 A JPH0921520 A JP H0921520A JP 16984496 A JP16984496 A JP 16984496A JP 16984496 A JP16984496 A JP 16984496A JP H0921520 A JPH0921520 A JP H0921520A
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main
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chamber
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Mehiterusuhaimaa Giyuntaa
メヒテルスハイマー ギュンター
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重金属および/またはダイオキシンを含む
集じん灰を熱処理する溶融炉であって、吐出室内の熱エ
ネルギを有効に利用し、吐出室の排気が効率良く行われ
る溶融炉を提供すること。 【解決手段】 溶融物(8)を収容する溶融槽を備えた
主溶融炉(1)と、処理物質を給送する少なくとも一つ
の装入装置(7)と、サイフォン(9)を介して溶融槽
と連結され、隔壁(10)によって分離された吐出室
(15)とを含み、主溶融炉(1)と吐出室(15)内
に、溶融物を加熱するための加熱素子を備え、隔壁(1
0)の、溶融物(8)のレベル(N)の上方に、主溶融
炉(1)と吐出室(15)とが自由に連通される開口部
(24)を設けたことを特徴とする溶融炉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重金属およびダイ
オキシンの双方または一方を含む集じん灰を熱処理する
溶融炉に関する。さらに詳細には、溶融物を収容する溶
融槽を備えた主溶融炉と、処理物質を給送する少なくと
も一つの装入装置と、少なくとも一つの排気管と、隔壁
によって主溶融炉と分離され、サイフォンを介して溶融
槽と連結された少なくとも一つの吐出室と、主溶融炉内
に突出した少なくとも一つの第1加熱装置と、吐出室内
の少なくとも一つの第2加熱装置とを含む重金属および
ダイオキシンの双方または一方を含む集じん灰を熱処理
する溶融炉に関する。
【従来の技術】
【0002】このような構造の溶融炉は例えば、199
4年7月6日付けの欧州特許出願第0633441号、
または内容が同一である米国特許出願第08/2685
63号から公知である。
【0003】固形粒子の混合物から、有毒な揮発性化合
物を分離する際に、例えば、重金属および重金属化合物
のような環境を汚染する有害物質を含む、燃焼施設の電
気集じん装置の埃塵が、溶融炉で1400℃以上まで加
熱される。その際に気化した有毒な化合物および元素
は、排気管を経て溶融炉から排出され、凝縮され、吐出
される。気化しない残滓は引き続いて溶融され、溶融物
は連続的に、または断続的に溶融炉から吐出され、凝固
される。加熱用には溶融炉のガス室内に電気加熱装置が
配設されている。これはセラミック防護管によって炉内
の空気と分離されている。
【0004】吐出プロセスはサイフォンを介して溶融炉
本体と気密に連結された別個の吐出室から行われる場合
が多い。それによって、有毒ガスが吐出室内に、ひいて
は周囲の環境に侵入することが防止される。処理廃棄物
が多い場合に、吐出室内でも有害物質が遊離することが
避けられないので、吐出室には適当な冷却装置を連結し
た第2排気管が必要である。第2排気管を設けると、冷
却装置のコストがかかる上に、排気管を介して吐出室内
の熱の相当部分が失われてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、公知
の装置を改良して、吐出室内の熱エネルギをより有効に
活用でき、かつ吐出室の排気が効率よく簡単に排出され
るように、重金属およびダイオキシンの双方または一方
を含む集じん灰の熱処理用の溶融炉を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明に従
って、隔壁内の溶融物のレベルの上方に、主溶融炉のガ
ス室を吐出室のガス室と自由に連通させる単数または複
数の開口部を設けることによって解決される。
【0007】本発明は、溶融物(8)を収容する溶融槽
を備えた主溶融炉(1)と、処理物質を給送する少なく
とも一つの装入装置(7)と、少なくとも一つの排気管
(11)と、隔壁(10)によって主溶融炉と分離さ
れ、サイフォン(9)を介して溶融槽と連結された少な
くとも一つの吐出室(15)と、主溶融炉(1)内に突
出した少なくとも一つの第1加熱装置(12)と、吐出
室(15)内の少なくとも一つの第2加熱装置(20)
とを含む重金属およびダイオキシンの双方または一方を
含む集じん灰を熱処理する溶融炉において、隔壁(1
0)内の溶融組成物のレベル(N)の上方に、主溶融炉
(1)のガス室(14)を吐出室(15)のガス室(1
4′)と自由に連通させる単数または複数の開口部(2
4)を設けたことを特徴とする溶融炉を提供するもので
ある。
【作用】本発明によって、吐出室内に冷却装置を連結し
た別個の排気管が必要なくなる。熱と、依然として残る
少量の有害物とを含むガスは、主溶融炉内に誘導され、
排気管を通って排ガスの主流とともに主溶融炉から排出
される。主溶融炉と吐出室における熱効率の配分および
加熱構造に従って、主溶融炉内上部での加熱を不要とす
ることができるか、または、加熱素子の数を少なくする
ことができる。この“補助加熱”の有用な副次効果は、
通常は炉の天井から主溶融炉内に突出している加熱素子
が溶融物から遊離した極めて有害なガスおよび蒸気に晒
されることがなくなるだけではなく、吐出室からの不活
性の、すなわち毒性が少ないガスと蒸気によって掃引さ
れることで、加熱素子の寿命が延びることである。
【0008】
【実施例】図1、2および3において、参照番号1で主
溶融炉を示している。金属ハウジング内には、例えばガ
ラス溶融炉で使用されているような耐火性材料からなる
側壁5a、5bと床5cと天井5dとを有する囲壁5を
設けた床壁2と、側壁3a、3bがある。炉の下部は溶
融槽を形成している。処理される集じん灰は、例えばス
クリューコンベヤのような装入装置7によって、吸込口
6を経て炉の側壁に移送される。溶融物8は主溶融炉1
の対向する隔壁10に取付けたサイフォン9を介して炉
本体から排出される。そのために、前記隔壁10は床5
cの排出口9まで達している。その際に溶融物のレベル
Nは、スクリューコンベヤ7の下で、かつ排出口9の上
にある。溶融物はその後、吐出室15から溢流管18を
経て排出される。熱処理によって遊離され、また、変換
された揮発性物質は、天井4内の主溶融炉1の吸込口の
側の上部に配設された排気管11(図1)を通って炉か
ら排出され、冷却装置16によって急激に冷却される。
吸引ポンプ17がその際に必要な気流を発生する。
【0009】セラミックの支持管13によって被覆され
た電気加熱素子12の形式の加熱装置が、溶融物8内に
浸漬されずに主溶融炉1のガス室14内に上方から突出
している。溶融物8は補助加熱素子19、20によって
加熱される。これらの補助加熱用には、主溶融炉1並び
に吐出室15の側壁5a内に浴電極19および20が設
けられており、これらの電極は常に溶融物8によって覆
われるように溶融炉の床5cの比較的すぐ上に配設され
ている。モリブデン製であることが好ましい浴電極は、
ブッシング21内に挿入可能に保持され、交換可能であ
り、またキャップ22によって外側から覆われている
(図2)。加熱したモリブデンの酸化を防止するため、
ブッシング21は冷却液で冷却されるか、または、不活
性ガスで空気を遮断される。給電は、一次側が通常の交
流電源回路に接続された変圧器23によって行われる。
【0010】前述したように、溶融炉、その動作方法、
溶融炉内で実行されるプロセス、および排気管11を経
て溶融炉から排出される揮発性物質のその後の処理は、
欧州特許出願公開第0313902号、または欧州特許
出願公開第0359931号の主題であり、これらの文
献は重複を避けるために本明細書で明確に参照されてい
る。更に1991年5月2日、3日にザルネン(スイ
ス)のエスリンケン技術アカデミーの“塵芥燃焼”セミ
ナーにおいて、J.ヨッホム、H.ヨデートおよびE.
シュミドル氏の「DEGLOR方式による残留物の熱処
理」と題する報告が発表され、そこで冒頭に述べた方法
で動作するヒンジル(スイス)のパイロット施設につい
ての報告がなされている。
【0011】処理しなければならない大量の集じん灰が
あるので、吐出室内の溶融物から少量と言えども有害ガ
ス、または有害蒸気を生成する物質が遊離することは避
けられないので、吐出室内にも冷却装置およびフィルタ
の双方または一方を連結した排気管を取付けることは不
可欠であると見られていた。そこで、吐出室15内に誘
導された熱エネルギをより効率的に活用するため、本発
明は、吐出室15を隔壁10内の単数または複数の開口
部24を介して、主溶融炉1のガス室14と連通させる
ことを提案するものである。この開口部24は溶融物8
のレベルNの比較的すぐ上方の、下半部の領域、好まし
くは下から1/3の領域に設けられている。この開口部
24を通して吐出室15内で溶融物8から遊離したガス
および蒸気の状態の物質が主溶融炉1のガス室14内に
吸引される。その際に上記物質は電気加熱素子12の周
囲を流れる。この気流は主溶融炉1内の溶融物8よりも
有害性が少ない物質を含んでいるので、加熱素子12の
支持管13が浸食される程度は少なく、その寿命が延び
る。
【0012】開口部24の通過面積の全体は一般に隔壁
10の面積と比較して小さい(約1〜10%)。この面
積は基本的に、吐出室15から主溶融炉1を経て排気さ
れるべき気流によって規定される。開口部24内への沈
殿や、主溶融炉1からの逆流を極力少なくするため、気
流の流速は1m/秒以上である必要がある。
【0013】更に、主溶融炉1と吐出室15内で遊離し
たガスおよび蒸気の有害の程度が異なっているので、通
常の吐出のための溶融に必要である以上の熱を吐出室1
5に誘導して、この余剰の熱で本来の溶融プロセス、お
よび特に主溶融炉1に装入された集じん灰の排気を促進
することができる。それによって更に、加熱素子12、
および特にその支持管13の熱負荷が少なくなるので、
これらの部材への負荷が軽減される。この補助加熱は、
例えば吐出室15内の浴電極19の個数を増すことによ
って供給することができる。吐出室15には更に、天井
からガス室14′内に突出した電気加熱素子12′と支
持管13′またはガスバーナー(図示せず)も取付けら
れる。吐出室15内で遊離した物質の有害の程度は小さ
いので、場合によっては特別な支持管13′を省くこと
もでき、または、品質がそれほど高くない支持管を使用
してもよい。
【0014】本発明に基づいて、吐出室15への強制的
な熱供給とともに、主溶融炉1と吐出室15とを連結す
ることによって、主溶融炉のガス室14内の電気加熱素
子12をなくし、溶融プロセスを浴電極19だけで確保
することすら可能である。
【0015】
【発明の効果】以上説明した通り、隔壁内の溶融物のレ
ベルの上方に、主溶融炉のガス室を吐出室のガス室と自
由に連通させる単数または複数の開口部を設けることに
よって、吐出室内に冷却装置を連結した別個の排気管が
必要なくなり、補助加熱によって、加熱素子が、溶融物
から遊離した極めて有害なガスおよび蒸気に晒されるこ
とがなくなるだけではなく、吐出室からの不活性の、す
なわち毒性が少ないガスと蒸気によって掃引されること
で、加熱素子の寿命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】主溶融炉と吐出室からなる溶融炉の縦断面図で
ある。
【図2】図1のAA線に沿った主溶融炉の横断面図であ
る。
【図3】浴電極と、その給電回路を示した簡略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 主溶融炉 2 床壁 3 側壁 4 天井 5 囲壁 6 吸込管 7 スクリューコンベヤ 8 溶融物 9 サイフォン 10 隔壁 11 排気管 12、12′ 電気加熱素子 13、13′ 支持管 14 ガス室 14′ガス室 15 吐出室 16 冷却装置 17 吸引ポンプ 18 溢流管 19 浴電極 20 浴電極 21 セラミック製ブッシング 22 キャップ 23 変圧器 24 開口部 N 溶融物のレベル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融物(8)を収容する溶融槽を備えた
    主溶融炉(1)と、処理物質を給送する少なくとも一つ
    の装入装置(7)と、少なくとも一つの排気管(11)
    と、隔壁(10)によって主溶融炉(1)と分離され、
    サイフォン(9)を介して溶融槽と連結された少なくと
    も一つの吐出室(15)と、主溶融炉(1)内に突出し
    た少なくとも一つの第1加熱装置(12)と、吐出室
    (15)内の少なくとも一つの第2加熱装置(20)と
    を含む重金属およびダイオキシンの双方または一方を含
    む集じん灰を熱処理する溶融炉において、隔壁(10)
    内の溶融組成物のレベル(N)の上方に、主溶融炉
    (1)のガス室(14)を吐出室(15)のガス室(1
    4′)と自由に連通させる単数または複数の開口部(2
    4)を設けたことを特徴とする溶融炉。
  2. 【請求項2】 第1加熱装置(12)の少なくとも幾つ
    かの加熱素子の周囲を通過し、吐出室(15)から主溶
    融炉(1)を通って排気管(11)へと流れる気流が調
    整されるように、開口部(24)を隔壁(10)内に設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の溶融炉。
  3. 【請求項3】 開口部(24)を隔壁(10)の下半部
    に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の溶
    融炉。
  4. 【請求項4】 開口部(24)を隔壁(10)の下から
    1/3の部分に設けたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の溶融炉。
  5. 【請求項5】 吐出室(15)のガス室(14′)内に
    第3加熱素子(12′)を突出させたことを特徴とする
    請求項1、2、3または4に記載の溶融炉。
  6. 【請求項6】 吐出室(15)のガス室(14′)内
    に、ガスバーナとして構成した第3加熱素子(12′)
    を突出させたことを特徴とする請求項1、2、3または
    4に記載の溶融炉。
JP16984496A 1995-07-03 1996-06-28 重金属およびダイオキシンを含む集じん灰を熱処理する溶融炉 Pending JPH0921520A (ja)

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DE (1) DE19524215C2 (ja)
GB (1) GB2302936B (ja)

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