JPH09213854A - モジュール内への液体冷媒の封止方法 - Google Patents

モジュール内への液体冷媒の封止方法

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JPH09213854A
JPH09213854A JP1980196A JP1980196A JPH09213854A JP H09213854 A JPH09213854 A JP H09213854A JP 1980196 A JP1980196 A JP 1980196A JP 1980196 A JP1980196 A JP 1980196A JP H09213854 A JPH09213854 A JP H09213854A
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cooling
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貢 白井
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    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73253Bump and layer connectors

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、モジュール内の隙間に気泡が
巻き込まれることなく、液体冷媒を確実に充填すること
のできるモジュール内への液体冷媒の封止方法を提供す
るにある。 【解決手段】電子回路部品であるIC20を収納した上
部の開口したセラミック配線基板10とフレーム30か
ら構成されるモジュール内に液体冷媒70を注入する。
このモジュールを密閉したチャンバー100内に収納
し、チャンバー100内の圧力を第1の圧力P1まで低
下させて気泡を除去し、その後、チャンバー100内に
不活性ガスを導入して、チャンバー100の内部圧を大
気圧と第1の圧力P1の中間の圧力P2とした状態で、モ
ジュールの上部に冷却構造体40の蓋を載置し、さら
に、チャンバー100の内部の圧力が大気圧になるまで
戻して、モジュール内に液体冷媒を封止するようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モジュール内への
液体冷媒の封止方法に係り、特に、電子計算機等に使用
されている電子回路部品を収納するモジュール内への液
体冷媒の封止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子計算機に使用されるモジュー
ルは、IC(集積回路)を多数実装したセラミック基板
をキャップで封止した構造となっており、このモジュー
ル内に、Heガスを封入して、ICの周囲を伝熱効果の
あるHeガス雰囲気としていた。ICからの発熱は、H
eガス及び放冷部品を介して、外部に放熱されていた。
【0003】しかしながら、電子計算機のコンパクト化
及び処理速度の向上のニーズと共に、モジュール内に実
装されるICは、高密度化、高集積化され、それととも
に、ICの発熱量が増大してきている。その結果、He
ガスを用いる方式では、十分な冷却を行うことができな
いため、冷媒として、Heガスに代えて液体冷媒を使用
する方式が考えられている。
【0004】液体冷媒を使用する方式としては、例え
ば、特開平4ー314358号公報や特開平4ー147
656号公報に記載されているように、モジュール内に
クロロフルオロカーボンのような液体冷媒を流通させる
ものが知られている。
【0005】しかしながら、液体冷媒を流通させる方式
では、モジュール内のICの故障等により、モジュール
全体の交換が必要な際、モジュールからの液体冷媒の流
出の防止を講じる必要があることや、複数のモジュール
の内の一つのモジュールを交換する際交換が容易でない
等のモジュールの保守性の点で問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、モジュール内
に液体冷媒を流通させる方式に対しては、モジュール内
に、気体冷媒であるHeガスを封入した方式と同様にし
て、液体冷媒を封入する方式が好ましいが、この方式に
あっては、以下に述べるような気泡の問題が発生する。
【0007】即ち、IC等は、基板上に取り付けられる
が、このICと基板の間には隙間が形成され、また、I
Cからの放熱を促進するフィン状の放冷部品と、この放
冷部品からの熱をモジュールの外部に伝熱するための別
の放冷部品の間にも隙間が形成される。液体冷媒を封入
する際には、これらの隙間に液体冷媒を完全に重点する
ことは難しく、隙間に気泡が巻き込まれた状態となる。
【0008】気泡は、液体冷媒に比べて、熱伝導率が低
いため、気泡と接触する部分の放熱が十分に行えなくな
る。モジュール内の温度、即ち、液体冷媒の温度を、例
えば、70℃となるように温度制御したとしても、気泡
のある部分は、この温度以上になるため、モジュール内
の温度分布にアンバランスが生じることになる。電子計
算機用のICは、所定温度以上になると、処理速度が低
下するため、気泡と接触するICの中の一部における処
理速度の低下を引き起こすことになる。
【0009】本発明の目的は、モジュール内の隙間に気
泡が巻き込まれることなく、液体冷媒を確実に充填する
ことのできるモジュール内への液体冷媒の封止方法を提
供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電子回路部品を収納した上部の開口した
モジュール内に液体冷媒を注入し、このモジュールを密
閉したチャンバー内に収納し、このチャンバー内の圧力
を第1の圧力まで低下させ、その後、上記チャンバー内
に不活性ガスを導入して、上記チャンバーの内部圧を大
気圧と上記第1の圧力の中間の圧力とした状態で、上記
モジュールの上部に蓋を載置し、その後、さらに、上記
チャンバーの内部の圧力が大気圧になるまで戻して、上
記モジュール内に液体冷媒を封止するようにしたもので
あり、かかる方法とすることにより、モジュール内の気
泡の除去して、液体冷媒をモジュール内に封止し得るも
のとなる。
【0011】上記モジュール内への液体冷媒の封止方法
において、好ましくは、上記中間の圧力は、上記モジュ
ール内に収納された電子回路部品が動作して上記モジュ
ール内の上記液体冷媒の温度が上昇した時点で、上記モ
ジュール内の圧力が大気圧以下となるように、設定する
ようにしたものであり、かかる方法とすることにより、
電子回路動作時のモジュール内部からのリークを防止し
得るものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態によ
るモジュール内への液体冷媒の封止方法について、図1
乃至図7を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の
形態によるモジュール内への液体冷媒の封止方法によっ
て液体冷媒の封止されたモジュールの断面図である。
【0013】セラミック配線基板10の上には、電子回
路部品である複数のIC20が、半田等の接続部22に
よって接続固定されている。配線基板10の裏面には、
図示しない入出力ピンが設けられており、これらの入出
力ピンは、配線基板10内の配線を通じてIC20に電
気的に接続されている。セラミック配線基板10のIC
が搭載されている面の外周部には、枠状のフレーム30
が載置されている。フレーム30の下部と配線基板10
は、半田32によって接合されている。フレーム30の
上方は、外側に広がっており、フランジ部34を形成し
ている。
【0014】冷却構造体40は、その内部に冷却水の流
れる冷却通路42を有している。冷却通路42は、冷却
構造体40の中央部内に設けられており、それぞれが連
通している。冷却構造体40の上部には、冷却水流入口
44及び冷却水流出口46が設けられており、冷却水流
入口44から流入した冷却水は、冷却通路42を経て、
冷却水流出口46から流出する。冷却構造体40の外周
部は、フランジ部48となっている。フレーム30のフ
ランジ部34と冷却構造体40のフランジ部48とは、
ゴム製のOリング等のシール部材50を介して、ボルト
52により締結されている。
【0015】IC20の上部には、フィン状の放冷部品
60が固定されている。放冷部品60の上には、放冷部
品60のくし歯と係合するように、フィン状の放冷部品
62が載置されている。
【0016】フレーム30の内部の空間には、液体冷媒
70が充填されている。液体冷媒70としては、熱伝導
性があるとともに絶縁性を有するオイルが使用され、例
えば、鉱物油が使用される。液体冷媒70は、放冷部品
60及び放冷部品62と接する位置まで充填されてい
る。また、放冷部品62と冷却構造体40の間は、液体
冷媒72を介して密着している。
【0017】従って、IC20からの発熱は、放冷部品
60,液体冷媒70,放冷部品62,液体冷媒72,冷
却構造体40を介して、冷却通路42を流れる冷却水に
よって外部に放熱される。冷却水流入口44から、常温
の冷却水を流すことにより、IC20の温度は、最高で
70℃程度に押さえられるように、冷却通路42を流れ
る冷却水の流量や放冷部品60,62の形状は設計され
ている。
【0018】フレーム30の内部の空間に充填される液
体冷媒70は、所定量となるように定量されて充填され
ており、フレーム30の内部の空間には、一部気体80
が封入されている。ここで気体80としては、不活性ガ
ス、例えば、窒素を使用している。不活性ガスを用いる
ことにより、鉱物油等の液体冷媒70の酸化を防止する
とともに、IC20の温度が上昇し、液体冷媒70の体
積が膨張した時に、この液体冷媒の体積膨張分を気体に
よって吸収し、フレーム30の膨張を防止している。フ
レーム30の内部空間における液体冷媒70の充填時お
よび気体80の封入時の液体冷媒70と気体80の体積
比率は、例えば、8:2となっている。
【0019】また、以上のような構造を有するモジュー
ルは、図1に図示するように、水平状態で用いられるだ
けでなく、一般には、垂直状態で、電子計算機本体の内
部に実装されるが、そのときには、液体冷媒70の量
は、一番上部側に位置するIC20の放冷部品60とそ
の放冷部品60と係合する放冷部品62の間隙の一部が
液体冷媒70と接触するような量となるようしてある。
そのような液体冷媒の量とすることにより、放冷部品6
0と放冷部品62との間隙から毛細管現象によって液体
冷媒70が上昇し、放冷部品60と放冷部品62とを液
体冷媒70によって密着させ、放冷部品60から放冷部
品62への熱伝達を確保している。
【0020】また、フレーム30の内部の空間に封入さ
れる気体80の封入時の圧力は、大気圧よりも低い圧力
となっている。気体80の封入は常温で行われ、一方、
IC20への通電時には、IC20の温度は約70℃に
上昇する。従って、気体80の温度も約70℃に上昇
し、気体80の圧力が上昇し、また、液体冷媒70の温
度上昇による体積膨張の影響でも気体80の圧力が上昇
する。しかしながら、この時のフレーム30の内部空間
の圧力が、大気圧よりも低くなるように、封入時の気体
の圧力を規定している。封入時の気体の圧力は、大気圧
(760Torr)に対して、例えば、532Torr
(=760×0.7)としてある。
【0021】封入時の気体の圧力が大気圧相当である
と、IC20への通電時、フレーム30の内部圧力が大
気圧よりも高くなり、内部に封止された気体80や液体
冷媒70のリークの問題が発生するが、IC20への通
電時のフレーム30の内部空間の圧力が、大気圧よりも
低くなるように、封入時の気体の圧力を規定することに
より、かかるリークの問題が発生することはない。
【0022】図2は、本発明の一実施の形態によるモジ
ュール内への液体冷媒の封止方法において、フレーム内
に液体冷媒が注入される前の状態を示すモジュールの断
面図である。
【0023】セラミック配線基板10の上には、複数の
IC20が、半田等の接続部22によって接続固定され
ている。セラミック配線基板10のICが搭載されてい
る面の外周部には、枠状のフレーム30が半田32によ
って接合されている。
【0024】IC20の上部には、放冷部品60が固定
されており、放冷部品60の上には、放冷部品62が組
み込まれている。また、フレーム30のフランジ部34
の溝には、シール部材50が係合している。
【0025】図3は、本発明の一実施の形態によるモジ
ュール内への液体冷媒の封止方法において、フレーム内
に液体冷媒が注入される状態を示すモジュールの断面図
である。図2と同一符号は、同一部品を示している。
【0026】フレーム30の内部の空間には、デイスペ
ンサー90を用いて、液体冷媒70が一定量注入され
る。
【0027】ここで、液体冷媒70の注入は、フレーム
30の上方の、配線基板10とほぼ同じ大きさを有する
開口から行えるので、液体冷媒の供給も簡単な操作で行
える。モジュール内に液体冷媒を注入する方法として
は、注入口を設ける方法も考えられるが、モジュールの
側壁等に注入口を設ける必要があるため、モジュールの
構造が複雑化する。
【0028】それに対して、フレームの上方を大きく開
口した状態で液体冷媒を注入する本方式では、特別な注
入口は不要となり、構造も簡単となる。
【0029】なお、図3に示したように、フレームの内
部空間に液体冷媒を注入しただけのモジュールの状態で
は、例えば、矢印Aで示す配線基板10とIC20の間
の隙間や、矢印Bで示す放冷部品60と放冷部品62の
間の隙間内に、気泡を残したままの状態となっている
が、これらの気泡は、後述する方法で除去される。
【0030】図4は、本発明の一実施の形態によるモジ
ュール内への液体冷媒の封止方法において、フレーム内
に液体冷媒が注入されたモジュールをチャンバー内に設
置した状態を示す断面図である。図2と同一符号は、同
一部品を示している。
【0031】チャンバー100は、密閉された空間を形
成している。チャンバー100には、真空ポンプ110
が接続されており、チャンバー100の内部空間を真空
排気できる。真空ポンプ110としては、例えば、油回
転真空ポンプを用い、チャンバー100の内部空間を約
1分で、0.2Torrの圧力まで真空引きできる。
【0032】また、チャンバー100には、バルブ12
2を介して、不活性ガスである窒素ボンベ120が接続
されており、チャンバー100の内部圧力を監視しなが
ら、窒素ガスを導入することができる。
【0033】チャンバー100の内部に固定された取付
台130の上には、図3で示したフレームの内部に液体
冷媒の注入されたモジュールが位置決めされて載置され
る。チャンバー100の上部には、上下機構140が取
り付けられている。上下機構140の保持部142は、
ベローズ144を介して、チャンバー100内に上下動
可能に支持されている。保持部142は、冷却構造体取
付部146によって、モジュールの上方の所定位置に、
冷却構造体40を保持している。
【0034】この状態で、真空ポンプ110を動作さ
せ、チャンバー100の内部を、例えば、0.2Tor
rの真空状態に真空排気することにより、配線基板10
とIC20の間の隙間や、放冷部品60と放冷部品62
の間の隙間内に残存する気泡を除去する。
【0035】その後、バルブ122を開いて、窒素ガス
ボンベ120から窒素ガスをチャンバー100内に導入
する。この時、チャンバー100の内部の圧力を監視し
て、その圧力が大気圧よりも低い、例えば、532To
rrになるまで、窒素ガスを導入する。この時点で、一
旦、バルブ122を閉じ、窒素ガスの導入を停止する。
チャンバー100内は、真空排気された後、窒素ガスが
導入されるため、窒素ガス雰囲気となっている。この状
態で、上下機構140を動作させ、冷却構造体40を下
降して、フレーム30の上に載置される。ここで、上述
したように、冷却構造体40とフレーム30は、それぞ
れ、チャンバー100内で、位置決めされており、冷却
構造体40のフランジ部48とフレーム30のフランジ
部34がシール部材50を介して対面する。冷却構造体
40とフレーム30によって囲まれるモジュールの空間
内には、液体冷媒70および窒素ガスが存在し、窒素ガ
スの圧力は532Torrである。
【0036】上下機構140により、冷却構造体40を
フレーム30の上に載置した状態で、再度、バルブ12
2を開き、窒素ガスを導入して、チャンバー100内を
大気圧に戻す。冷却構造体40とフレーム30によって
囲まれるモジュールの空間内の窒素ガスの圧力は532
Torrであり、外部の空間は大気圧となるため、この
圧力差によって、冷却構造体40は、フレーム30に密
着する。
【0037】この圧力差が大きすぎると、モジュール内
の電子回路部品にかなりの応力が加わることになるが、
228Torr(=760Torr−532Torr)
程度であれば、モジュールへの応力の影響はないもので
ある。また、モジュール内への液体冷媒および窒素ガス
の封止作業は、常温下で行われるのに対して、電子回路
部品に通電し、電子計算機等を動作させた状態では、モ
ジュール内の液体冷媒の温度は、70℃程度まで上昇す
る。従って、窒素ガスの温度も上昇し、窒素ガスの体積
膨張と、液体冷媒の体積膨張の影響で、内部圧力も上昇
する。しかしながら、封入時の圧力を532Torrと
しておくことにより、電子回路部品への通電時にも、モ
ジュールの内部圧力を大気圧よりも低く維持し、モジュ
ール内部からのリークを防止できる。なお、封入時のガ
ス圧力は、モジュール内部空間の体積や、電子回路動作
時のモジュール内部の温度に応じて、適宜変え得るもの
である。
【0038】その後、モジュールをチャンバー100よ
り取出し、冷却構造体40とOリング等のシール部材5
0の気密性が確保されているかを、冷却構造体40を人
手にて持ち上げることで確認する。
【0039】さらに、一定時間が経過した後に上述作業
を行っても気密性が維持されていれば、図1に示される
ように、冷却構造体40のフランジ部48とフレーム3
0のフランジ部34を、最終のネジ52の締結を行い、
作業を終了する。もし、Oリング部等の傷発生により、
圧力がリークした場合は、冷却構造体40を持ち上げた
際に、冷却構造体40が簡単に外れることから、モジュ
ールを組立ながらにして、容易に気密性の確認も可能と
なる。
【0040】次に、本発明の一実施の形態によるモジュ
ール内への液体冷媒の封止方法の一連のシーケンスにつ
いて、図5乃至図7を用いて説明する。図5は、本発明
の一実施の形態によるモジュール内への液体冷媒の封止
方法のシーケンスの前半部分を示すフロー図であり、図
6は、本発明の一実施の形態によるモジュール内への液
体冷媒の封止方法のシーケンスの後半部分を示すフロー
図であり、図7は、図5及び図6に示したフロー図を圧
力と時間(ステップ)の関係で示す図である。なお、図
5及び図6において、図1及び図4と同一符号は、同一
部品を表している。
【0041】図5及び図7において、最初に、モジュー
ル及び冷却用部品が用意される。モジュールは、図5
(イ)に示すように、セラミック配線基板10の上に
は、IC20が接続部22によって接続固定され、IC
20の上には、放冷部品60が固定され、その外周部に
は、フレーム30が半田32によって接合されて構成さ
れている。また、モジュールの一部として、冷却構造体
が別途用意されている。冷却用部品としては、フィン状
の放冷部品が用意されている。
【0042】ステップ200において、冷却用部品のモ
ジュールへの組込みが行われる。この組込みは、図5
(ロ)に示すように、IC20側の放冷部品60の上
に、放冷部品62を載置することにより行われる。セラ
ミック配線基板10の上には、数十個のIC20が固定
されており、それぞれの放冷部品60の上に、放冷部品
62が載置される。また、Oリング等のシール部材50
が、フレーム30のフランジ部34に形成された環状の
溝の中に挿入される。
【0043】次に、液体冷媒が用意され、液体冷媒は、
デイスペンサー90によって定量される。ステップ20
2において、図5(ハ)に示すように、デイスペンサー
90による所定量の液体冷媒であるオイルのモジュール
内への注入が行われる。また、同時に、放冷部品62の
上面に液体冷媒が、所定間隔毎に滴下され、オイルのポ
ッテイングが行われる。ポッテイングされたオイルは、
後述するように、放冷部品62の上に冷却構造体40が
密着載置された時、放冷部品62と冷却構造体40の間
隙に広がり、放冷部品62から冷却構造体40への熱伝
達を向上させる。
【0044】なお、以上のステップ200および202
の作業は、チャンバー装置外で行われる。
【0045】次に、治具取付け及び装置内セットが行わ
れ、チャンバー100の内部に固定された取付台130
の上には、ステップ202でフレームの内部に液体冷媒
の注入されたモジュールが位置決めされて載置される。
チャンバー100の上部の上下機構140の保持部14
2には、モジュールの上方の所定位置に、冷却構造体4
0を保持される。
【0046】ステップ204において、真空引きによる
部材間の気泡除去が行われる。チャンバー100は、外
気から遮断された状態で、真空ポンプ110を動作さ
せ、チャンバー100の内部の大気を排気する。
【0047】図7に示すように、時間T0において、チ
ャンバー100の内部の圧力は、体気圧P0であるが、
真空ポンプにより排気することにより、時間T1には、
チャンバー100の内部の圧力は、P1となる。圧力P1
を0.2Torrとすると、チャンバー100の内部容
積にもよるが、時間T1は、約1分程度の短時間であ
る。チャンバー100内の圧力低下とともに、配線基板
10とIC20の間の隙間や、放冷部品60と放冷部品
62の間の隙間内に残存する気泡が次第に除去される。
内部圧力がP1となった後、その圧力のまま、時間T2ま
で圧力を維持し、部材間の気泡除去の完璧化を図る。こ
こで、圧力P1に維持する時間(T2−T1)は、約1分
である。
【0048】次に、図5に続くフローである図6及び図
7において、ステップ206のおいて、不活性ガスの導
入及び封止圧コントロールが行われる。図5(ホ)に示
すように、不活性ガスボンベ120から不活性ガスであ
る窒素ガスがチャンバー100内に導入される。
【0049】不活性ガスの導入は、図7に示すように、
時間T2から始まり、チャンバー内部の圧力がP1から封
止圧P2になるまで行われ、時間T3で完了する。封止圧
P2は、ここでは、532Torrとしてあり、封止圧
戻しに要する時間(T3−T2)は、数秒である。
【0050】次に、ステップ208において、上下機構
による冷却構造体であるジャケットの下降が行われ、モ
ジュールの封止を行う。図6(ヘ)に示すように、上下
機構140を動作させ、冷却構造体40を下降して、フ
レーム30の上に載置される。
【0051】ジャケット下降に要する時間(T4−T3)
は、1分間程度である。冷却構造体40とフレーム30
は、それぞれ、チャンバー100内で、位置決めされて
いるため、冷却構造体40のフランジ部48とフレーム
30のフランジ部34がシール部材50を介して対面さ
せるには、単に、上下機構140により、冷却構造体4
0を所定距離下降するだけでよいため、短時間に作業を
行える。
【0052】ステップ210において、チャンバー内へ
不活性ガスを導入し、大気圧への戻しが行われる。これ
は、図6(ヘ)に示すように、冷却構造体40をフレー
ム30の上に載置した状態で、窒素ガスボンベ120か
ら窒素ガスを導入して、チャンバー100内を大気圧に
戻すことにより行われる。大気圧戻しは、時間T5に終
了する。
【0053】冷却構造体40は、モジュールの空間内の
圧力(532Torr)と外部の空間の圧力(大気圧)
との圧力差によって、フレーム30に密着する。
【0054】以上説明したステップ240,206,2
08及び210の作業は、チャンバー装置内で行われ
る。
【0055】次に、ステップ212において、モジュー
ルをチャンバー100から取出し、治具を外す。
【0056】さらに、ステップ214において、モジュ
ールの封止のリークチェックを行う。リークチェック
は、冷却構造体40とOリング等のシール部材50の気
密性が確保されているかを確認するもので、冷却構造体
40を人手にて持ち上げることで行う。
【0057】さらに、ステップ216において、一定時
間が経過した後に、冷却構造体を人手で持ち上げる作業
を行っても気密性が維持されていれば、図5(ト)に示
されるように、冷却構造体40のフランジ部48とフレ
ーム30のフランジ部34を、最終のネジ52の締結を
行い、作業を終了する。
【0058】ステップ212,214及び216の作業
は、チャンバー装置外の作業となる。
【0059】放冷部品の組み込み、液体冷媒の注入及び
ネジ締結といった複雑な作業が全て装置外での作業とな
り、設備面でも低コストな封止ができる。封入口から液
体冷媒を注入させ、その後、この封入口を封止する方法
を採用すると、液体冷媒の注入やネジの締結といった作
業を所定圧に維持したチャンバー装置内で行う必要があ
り、非常に手間がかかり、作業時間がかかるとともに、
液体冷媒の注入や封入口の封止を自動的に行うための設
備も必要であり、設備が大型化、複雑化するが、上述し
た本実施の形態では、かかる問題も解消される。
【0060】本実施の形態によれば、液体冷媒を注入し
た際に発生する部材間の気泡を真空排気によって除去
し、気泡を残さない液体冷媒の封入ができるので、気泡
によるモジュールの冷却性能の低下を防止できる。
【0061】また、モジュール内外での圧力差を持たせ
るようにキャップを封止することでモジュールの気密性
を組み立てながらにして容易に確認することができる。
【0062】さらに、モジュール内は、液体冷媒で充満
させることなく、一部に気体層を設けることにより、電
子回路部品の動作時の液体冷媒の温度上昇によるモジュ
ール内部の液体冷媒の体積膨張に対して、気体層がダン
パーとして作用するので、モジュールの内部圧の上昇に
よる電子回路部品への応力を緩和できる。
【0063】また、モジュール内への気体の封入圧は、
電子回路部品の動作時の温度上昇により、気体の圧力が
上昇したときでも、大気圧以下となるように設定してい
るので、モジュール内圧力の上昇による内部からのリー
クを防止できる。
【0064】また、冷却構造体からなるジャケットをシ
ール部材を介してフレームに封止する構造としたため、
液体冷媒を注入する注入口を不要にできる。その結果、
放冷部品の組み込み、液体冷媒の注入及びネジ締結とい
った複雑な作業が全て装置外での作業となり、設備面で
も低コストな封止ができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、モジュール内への液体
冷媒の封止方法において、モジュール内の隙間に気泡が
巻き込まれることなく、液体冷媒を確実に充填すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるモジュール内への
液体冷媒の封止方法によって液体冷媒の封止されたモジ
ュールの断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるモジュール内への
液体冷媒の封止方法において、フレーム内に液体冷媒が
注入される前の状態を示すモジュールの断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるモジュール内への
液体冷媒の封止方法において、フレーム内に液体冷媒が
注入される状態を示すモジュールの断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるモジュール内への
液体冷媒の封止方法において、フレーム内に液体冷媒が
注入されたモジュールをチャンバー内に設置した状態を
示す断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるモジュール内への
液体冷媒の封止方法のシーケンスの前半部分を示すフロ
ー図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるモジュール内への
液体冷媒の封止方法のシーケンスの後半部分を示すフロ
ー図である。
【図7】図5及び図6に示したフロー図を圧力と時間
(ステップ)の関係で示す図である。
【符号の説明】
10…セラミック配線基板 20…IC 22…接合部 30…フレーム 32…半田 34,48…フランジ部 40…冷却構造体 42…冷却通路 44…冷却水流入口 46…冷却水流出口 50…シール部材 52…ボルト 60,62…放冷部品 70…液体冷媒 80…気体 90…ディスペンサ 100…チャンバー 110…真空ポンプ 120…窒素ガスボンベ 122…バルブ 130…取付台 140…上下機構 142…保持部 144…ベローズ 146…冷却構造体取付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田島 均 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子回路部品を収納した上部の開口した
    モジュール内に液体冷媒を注入し、 このモジュールを密閉したチャンバー内に収納し、この
    チャンバー内の圧力を第1の圧力まで低下させ、 その後、上記チャンバー内に不活性ガスを導入して、上
    記チャンバーの内部圧を大気圧と上記第1の圧力の中間
    の圧力とした状態で、上記モジュールの上部に蓋を載置
    し、 その後、さらに、上記チャンバーの内部の圧力が大気圧
    になるまで戻して、上記モジュール内に液体冷媒を封止
    することを特徴とするモジュール内への液体冷媒の封止
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモジュール内への液体冷
    媒の封止方法において、 上記中間の圧力は、上記モジュール内に収納された電子
    回路部品が動作して上記モジュール内の上記液体冷媒の
    温度が上昇した時点で、上記モジュール内の圧力が大気
    圧以下となるように、設定されていることを特徴とする
    モジュール内への液体冷媒の封止方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6457228B1 (en) 1999-06-14 2002-10-01 Hitachi, Ltd. Method for sealing liquid coolant into module
JP2016220383A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社日立製作所 発熱体の冷却構造および電力変換装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6457228B1 (en) 1999-06-14 2002-10-01 Hitachi, Ltd. Method for sealing liquid coolant into module
JP2016220383A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社日立製作所 発熱体の冷却構造および電力変換装置

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