JP2009259964A - 液体樹脂注入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で真空引きできる液体樹脂注入装置。
【解決手段】表面を互いに向き合わせ且つ互いに間隔をおいて重ね合わされた一対のウエハを水平に保持しつつ、一対のウエハの間の空間を外部に対して気密に封止する封止部材と、液体樹脂を収容して、気密容器と気密に結合する気密容器と空間を真空源に対して連通させる真空源連通部と、空間を気密容器に連通させる気密容器連通部とを備え、気密容器および空間の気体を排出した後、気密容器連通部を通じて気密容器から液体樹脂を流入させることにより、一対のウエハの周囲から空間に液体樹脂を注入する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体樹脂注入装置に関する。より詳細には、半導体素子が形成されたウエハ等を貼り合わせる場合に、当該ウエハの空間に液体状の樹脂を注入する液体樹脂注入装置に関する。
半導体装置の実効的な実装密度を向上させる技術のひとつとして、チップを積層する構造がある。パッケージング前のチップを積層した積層チップ半導体モジュールは、実装密度の向上に止まらず、チップ相互の配線を短縮することにより処理を高速化できる。
積層チップ半導体モジュールを製造する場合には、ウエハ単位で接合した後にチップを切り分ける手順が採られる場合がある。下記の特許文献1には、メッキバンプを有するシリコンウエハとベース基板とを液体樹脂により貼り合わせた後に分割する半導体装置の製造方法が記載されている。また、下記の特許文献2には、重ね合わせたウエハの合わせ面を真空環境下で液剤に接触させて注入することが記載されている。更に、下記の特許文献3に記載には、重ね合わせたウエハの間に液体樹脂を注入する場合に、ウエハ間で液体樹脂に空泡が生じないように液体樹脂を予め脱泡することが記載される。
特開平10−027827号公報 特開2006−203084号公報 特開2006−049441号公報
積層ウエハにおけるウエハの間隙は数μmから十数μm程度であり、当該間隙に注入される液体樹脂の体積も数ccに過ぎない。一方、積層ウエハの直径は200mmから300mmに及び、今後は更に大きくなる場合があり得る。従って、真空環境下で積層ウエハに液体樹脂を注入する場合には、積層ウエハの直径に見合った大きな真空槽が用いられる。このため、真空槽を所要の真空度まで減圧する排気作業には多大な時間が費やされる。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明により、表面を互いに向き合わせ且つ互いに間隔をおいて重ね合わされた一対のウエハを水平に保持しつつ、一対のウエハの間の空間を外部に対して気密に封止する封止部材と、液体樹脂を収容して、気密容器と気密に結合する気密容器と空間を真空源に対して連通させる真空源連通部と、空間を気密容器に連通させる気密容器連通部とを備え、気密容器および空間の気体を排出した後、気密容器連通部を通じて気密容器から液体樹脂を流入させることにより、一対のウエハの周囲から空間に液体樹脂を注入する液体樹脂注入装置が提供される。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決に必須であるとは限らない。
図1は、液体樹脂注入装置100を見下ろした様子を示す平面図である。また、図2は、液体樹脂注入装置100の側面図である。液体樹脂注入装置100は、排気部110、封止部材120、封止プレート143および気密容器140を備える。また、この液体樹脂注入装置100には、空間を挟んで表面が向き合った一対のウエハを含む積層ウエハ190が装入されている。
気密容器140は、上面を封止プレート143により気密に封止される。また、気密容器140は、他のひとつの側面に一対の継ぎ手142、144を有する。継ぎ手112は、それぞれ圧力管を脱着でき、気密容器140の内部を外部の真空源または圧力源に連通させる。更に、気密容器140は、また他のひとつの側面に開閉ノブ148を有する。開閉ノブ148の機能については後述する。
封止部材120は、気密容器140のひとつの側面に連結される。封止部材120および気密容器140の間は、封止プレート130により気密に結合される。封止プレート130は、止めネジ150により気密容器140に固定される。
また、封止部材120は、中央部が開口した環状の部材であり、内側に積層ウエハ190を形成するウエハの裏面が現れる。このように、封止部材120は、積層ウエハ190を形成するウエハの裏面を露出させる開口を有してもよい。これにより、最小限の材料で封止部材120を形成できる。また、積層ウエハ190の裏面が外部から観察できるので、積層ウエハ190の状態を監視しながら液体樹脂を注入できる。
排気部110は、積層ウエハ190の径方向について気密容器140と反対の側において、封止部材120に装着される。排気部110も、圧力管を接続できる継ぎ手112を有する。これにより、封止部材120の内部に位置する積層ウエハ190の空間を真空源に連通させる真空源連通部が形成される。
また、排気部110は、下方に向かって延在する脚部111を下面に有する。脚部111の支持により、封止部材120は水平に保たれる。これにより、封止部材120に保持された積層ウエハ190も水平に保持される。
図3は、液体樹脂注入装置100の分解図である。なお、図1および図2と共通な構成要素には共通の参照番号を付して重複する説明を省く。また、この図では、一方の封止プレート143が除かれている。
更に、この図では、気密容器140を水平な面で切ってその内部を現している。本来の気密容器140の上面は、図中に点線で示すように、気密容器140の内側に向かって突き出したフランジ部145を有する。これにより、止めネジ150で封止プレート143を固定して、気密容器140の上面を気密に封止できる。
封止プレート130は、止めネジ150を抜くことにより、気密容器140から取り外すことができる。また、排気部110および封止部材120は、積層ウエハ190を保持した状態を保ったまま、封止プレート130から取り外すことができる。
封止部材120は図示のように馬蹄形の形状を有し、一端に形成された開放部119において積層ウエハ190の一端を露出させている。開放部119の内側では、積層ウエハ190の周縁部も露出して空間の一部が開口する。
なお、図示の例では、積層ウエハ190のオリエンテーションフラット(オリフラ)が露出するように封止部材120を装着した。これにより、封止部材120および積層ウエハ190の気密性を良好に保つことができるが、積層ウエハの装入方向がこれに限定されるわけではない。
また、封止プレート130を取り外した後に現れる気密容器140の側面には、封止プレート130および気密容器140の間の気密性を確実にする目的で、Oリング146が設けられる。これにより、封止プレート130、143が装着された場合は、気密容器140の内部に気密室141が形成される。気密室141は、側面に装着された一対の継ぎ手142、144に連通する。
更に、気密容器140の他の側面には、当該側面を貫通する回転軸149が装着される。気密容器140の外側においては、回転軸149の端部に開閉ノブ148が装着される。気密容器140の内側においては、回転軸149の端部にギア147が装着される。ギア147、開閉ノブ148および回転軸149は、開閉ノブ148を操作することにより一体的に回転する。
更に、液体樹脂注入装置100は、気密容器140の内部に収容できる液体樹脂容器170を有する。液体樹脂容器170は、上方が開口した容器であり、封止部材120に近い側の側面に、バルブハウジング165を装着される。
バルブハウジング165は、開閉バルブ160および流路162を有する。また、開閉バルブ160は、バルブハウジング165の側方に突出した回転軸169と、回転軸169の先端に装着されたギア164を有する。開閉バルブ160、回転軸169およびギア164は一体的に回転する。また、流路162が形成された部分において、バルブハウジング165は封止部材120の開放部119と相補的な外形を有する。
ギア164を介して開閉バルブ160が回転された場合、液体樹脂容器170の内部は、流路162に連通または遮断される。開閉バルブ160が開いた場合、気密容器140内の液体樹脂容器170と流路162が連通する。従って、液体樹脂容器170に液体樹脂172が収容された場合、液体樹脂172は流路162に流れ出す。
なお、液体樹脂172は、例えば、液体状の熱硬化性樹脂を用いることができる。また、積層ウエハ190の狭小な空間に注入するという目的に鑑みて、液体樹脂172は、粘度が低いものが選択される。
図4は、図3に示した部材を組み立てた状態を示す液体樹脂注入装置100の部分断面図である。なお、以下の説明において、ここまでに説明したものと同じ部材には共通の参照番号を付して、重複する説明を省く。
組み立てられた液体樹脂注入装置100において、積層ウエハ190は、封止部材120に保持される。封止部材120は、封止プレート130に装着される。更に、封止プレート130は、止めネジ150により気密容器140に固定される。
また、封止プレート130を挟んで、封止部材120には、液体樹脂容器170の流路162が結合される。更に、開閉バルブ160に結合されたギア164と、開閉ノブ148に結合されたギア147とが相互に噛み合う。こうして、開閉ノブ148を操作することにより、気密容器140の外側から、開閉バルブ160を操作できる。
流路162は、封止部材120の内部に結合される。これにより、開閉バルブ160が開放された場合に、液体樹脂容器170が流路162を介して積層ウエハ190の空間に連通する。
図5は、封止部材120の構造を示す水平断面図である。なお、図5は、図4に矢印Xで示す平面の断面構造を示す。
積層ウエハ190は、表面を向き合わせて接合された一対のウエハ192を含む。ウエハ192の各々の表面には、フォトリソグラフィ等により、既に素子、回路等を含むデバイス194が形成されており、平坦ではない。このため、積層ウエハ190の内部において、ウエハ192の表面の間には空間が生じている。
なお、積層ウエハ190の構造がこれに限られるわけではなく、一方に未加工の平坦なウエハ192が用いられる場合、シリコンウエハと化合物半導体ウエハ等の異種のウエハ192が組み合わされる場合、ウエハ192の裏面に研磨等の加工がなされている場合等、種々の組み合わせがあり得る。また、積層されたウエハ192自体が、個々に積層ウエハ190である場合もある。
積層ウエハ190の端面には、シール部材180が当接する。シール部材180はシリコンゴム等の弾性を有する材料で形成され、封止部材120および積層ウエハ190の間を気密に封止する。
また、シール部材180は、積層ウエハ190の空間に面して液体樹脂流通溝182を有する。液体樹脂流通溝182は、積層ウエハ190の全周にわたって形成される。
封止部材120は、外枠部122、内枠部124および止めネジ150を含む。外枠部122は、シール部材180を介して積層ウエハ190の側面に外側から当接する側壁と、積層ウエハ190が厚さ方向下方に脱落することを防止するリブ部とを組み合わせた形状を有する。
内枠部124は、止めネジ150により外枠部122に対して固定され、積層ウエハ190が、厚さ方向上方に脱落することを防止する。換言すれば、止めネジ150を抜いて内枠部124を取り外すことにより、シール部材180および積層ウエハ190を、封止部材120から取り出すことができる。
上記のような封止部材120は、例えば、積層ウエハ190にシール部材180を単独で装着した後、シール部材180付きの積層ウエハ190を外枠部122に収容し、更に、内枠部124を装着して止めネジ150で締結する手順で組み立てることができる。これにより、端面を保護しつつ、積層ウエハ190を容易に取り扱うことができる。
このように、封止部材120は、積層ウエハ190の周縁に現れる空間に沿って液体樹脂172を流通させる液体樹脂流通溝182を有してもよい。これにより、積層ウエハ190空間に対して、積層ウエハ190の周囲から液体樹脂を注入することができる。また、寸法の大きな積層ウエハ190の空間を、一対のウエハの体積と、一対のウエハに挟まれた領域の体積とを合わせた体積よりも小さな容積の気密室で排気できる。
図6は、封止部材120の構造を示す垂直断面図である。また、図6は、図4に矢印Yで示す平面における断面構造を示す。なお、積層ウエハ190、シール部材180および封止部材120の構造は、図5に示した構造と略同じなので、共通する部分については重複する説明を省く。
この断面においては、封止部材120の外側に、排気部110が配される。排気部110は、端部に装着された継ぎ手112から封止部材120の内側に向かって貫通する排気孔114を有する。排気孔114は、外枠部122を貫通する排気孔129と、シール部材180を貫通する排気孔184とに連通する。
シール部材180の排気孔184は、液体樹脂流通溝182を介して、積層ウエハ190の空間に向かって開口する。これにより、積層ウエハ190の空間は、全周にわたって、継ぎ手112に連通する。
図7は、図4に示す断面Pにおける気密容器140の内部構造を示す図である。図示のように、気密容器140は、封止プレート130、143により封止されて、気密室141を形成する。
気密室141には、液体樹脂容器170が収容される。液体樹脂容器170の一方の側面には流路171が形成される。流路171の外側には開閉バルブ160が配置され、更にその外側に流路162が配置される。流路162は、封止部材120の内部の液体樹脂流通溝182に連通する。
開閉バルブ160は、内部を径方向に貫通する流路161を有する。図示の状態では、流路161が略水平になり、液体樹脂容器170側の流路171と、封止部材120側の流路162とを連通させている。
ここで、液体樹脂容器170の底面は、流路171に向かって低くなるように傾斜している。また、開閉バルブ160内の流路161は、封止部材120に向かって徐々に低くなるように、僅かに傾斜している。更に、流路162の底面は、液体樹脂容器170の底面および流路161の底面よりも更に低い。
また、液体樹脂容器170に収容された液体樹脂172の液面Bは、液体樹脂流通溝182よりも高い。従って、液体樹脂流通溝182に連通する積層ウエハ190の空間も、液体樹脂172の液面Bよりも低い位置にある。このような配置および形状により、開閉バルブ160が開かれている場合、液体樹脂容器170内の液体樹脂172は、積層ウエハ190の空間に向かって円滑に流れる。
このように、封止部材120は、気密室141に対して連通した場合に、液体樹脂172の液面よりも空間が低くなるように、積層ウエハ190を保持してもよい。これにより、液体樹脂容器170内の液体樹脂172が、積層ウエハ190の空間に確実に注入される。
なお、後述するようにして開閉バルブ160を90°回転させると、流路161は略直立する。これにより、液体樹脂容器170および流路162の間が開閉バルブ160により遮断される。
図8は、図4に示す断面Qにおける気密容器140の内部構造を示す図である。図示のように、液体樹脂容器170が気密室141に収容されている場合、開閉バルブ160のギア164と開閉ノブ148のギア147とは相互に噛み合っている。従って、開閉ノブ148を回転させることにより、開閉バルブ160を回転させて、液体樹脂容器170および流路162を連通させるか、あるいは、液体樹脂容器170および流路162を遮断するかを、気密容器140の外側から操作できる。なお、開閉バルブ160のギア164は、全周の略2/3が省かれ、封止プレート130との干渉を避けている。
このように、気密室141および封止部材120を連通させる流路上には、気密室141および積層ウエハ190の空間の間を連通させまたは遮断する開閉バルブ160を設けてもよい。これにより、相対的に大きな積層ウエハ190を移動させることなく、積層ウエハ190の露出部分を液体樹脂172に浸漬させることができる。
なお、開閉バルブ160の構造は、上記の構造に限られるわけではない。また、開閉バルブ160を操作する機構も、上記の構造に限られるわけではない。
図9は、液体樹脂注入装置100の排気系を模式的に示す図である。液体樹脂注入装置100に設けられた3つの継ぎ手112、142、144のうち、封止部材120の排気部110に装着された継ぎ手112と、気密容器140に装着された一方の継ぎ手144が、それぞれ排気バルブ210、220を介して、ドライポンプ240に結合される。継ぎ手112および排気バルブ210の間、および継ぎ手144および排気バルブ220の間には、それぞれ、真空計212、222が配される。
このような構造により、ドライポンプ240を動作させた状態で排気バルブ210を開放することにより、積層ウエハ190の空間を真空引きすることができる。また、真空引きがどの程度実行されたかについては、真空計212で監視できる。
また、ドライポンプ240を動作させた状態で排気バルブ220を開放することにより、気密室141の内部を真空引きできる。真空引きの進行状態は、真空計222により監視できる。
一方、気密容器140の他方の継ぎ手142は、ベントバルブ230を介して大気に連通される。従って、気密容器140の内部が減圧されている場合に、ベントバルブ230が開放されると、継ぎ手142を介して大気が気密室141に導入される。なお、気密室141内部の汚染を防止する目的で、ベントバルブ230および大気の間にフィルタ等を設けてもよい。
上記のような排気系において、ベントバルブ230を閉鎖した後、ドライポンプ240を動作させつつ、排気バルブ220を開放することにより、気密室141を減圧できる。従って、気密室141内に液体樹脂172を収容した液体樹脂容器170が装填されている場合、液体樹脂172が脱気される。
また、ドライポンプ240を動作させつつ排気バルブ210を開放した場合、継ぎ手112および液体樹脂流通溝182を介して、積層ウエハ190の空間が減圧される。これにより、積層ウエハ190の空間に、液体樹脂172を緻密に注入できる。
なお、気密室141は、液体樹脂容器170を収容する容積があれば足りる。また、封止部材120は、積層ウエハ190の空間を最小限の容積を有する封止部材120で封止している。従って、液体樹脂172を脱気する場合、または、積層ウエハ190の空間を排気する場合には、積層ウエハ190全体を含む空間を減圧しなくてもよい。これにより、脱気に要する時間が短くなる。
このように、気密容器140は、気密室141を真空源または圧力源に連通させる継ぎ手142、144を有してもよい。これにより、液体樹脂172を効率よく脱気できる。
図10は、液体樹脂172を積層ウエハ190に注入の手順を示す流れ図である。積層ウエハ190に液体樹脂172を注入する作業が開始されると、封止部材120および気密容器140を所定の設定温度に維持する制御が開始される(ステップS101)。
設定温度は、液体樹脂172の粘性を低下させつつ、硬化は開始させない範囲に決定される。換言すれば、使用する液体樹脂172の特性に応じて設定温度が決定される。設定温度を維持する機構は、後述するように液体樹脂注入装置100に設けることもできる。
続いて、液体樹脂172を注入する積層ウエハ190に、封止部材120を装着する(ステップS102)。封止部材120を装着する場合は、まず、積層ウエハ190に対してシール部材180を装着し、シール部材180付きの積層ウエハ190を外枠部122に装入する。このとき、シール部材180の排気孔184が、封止部材120の排気孔129に連通するように留意する。更に、内枠部124を外枠部122に装着して、止めネジ150により締結する。
次に、液体樹脂容器170、封止部材120およびバルブハウジング165を封止プレート130に組み付け、更に、封止プレート130を気密容器140に装着する(ステップS103)。更に、気密室141内の液体樹脂容器170に、液体樹脂172を充填した後、気密容器140を封止プレート143により封止する(ステップS104)。
次に、継ぎ手112、142、144をそれぞれ、図9に示した排気系に接続してドライポンプ240の運転を開始する(ステップS105)。ドライポンプ240の動作が定常状態になったところで、排気バルブ210、220を開放する(ステップS106)。このとき、ベントバルブ230は閉鎖されている。これにより、積層ウエハ190の空間および気密室141の内部の気体が排気される。
気密室141内の減圧により、液体樹脂172の脱泡が開始される(ステップS107)。脱泡の進捗状況は、既知のデータに基づいて処理時間に応じて完了してもよい。また、真空計222を監視して、気密室141が液体樹脂172の所定の飽和蒸気圧に達したことをもって完了してもよい(ステップS108)。
液体樹脂172の脱泡が完了したら、開閉ノブ148を操作して、開閉バルブ160を連通側に切り換える(ステップS109)。これにより、液体樹脂172が、液体樹脂流通溝182に流れ込み得る状態になる。次に、真空計222を監視しつつ、排気バルブ220を閉鎖する。これにより、気密容器140の減圧は停止する(ステップS110)。
一方、排気バルブ210は依然として開放されているので、封止部材120内部は更に減圧され、液体樹脂172が液体樹脂流通溝182に流入する。これにより、積層ウエハ190の空間は、液体樹脂流通溝182の内部において、全周にわたって液体樹脂172に浸漬される。
真空計212、222を監視して、両者の値が等しくなった時点(P=P)で、排気バルブ210を閉鎖する(ステップS111)。続いて、ベントバルブ230を開放する(ステップS112)ことにより、気密容器140の内部の圧力が大気圧に近づく。これにより、液体樹脂172は、積層ウエハ190の全周にわたって、周縁部から中心に向かって注入される。
こうして、積層ウエハ190の内部の空間に隈なく液体樹脂172が充填された場合は、排気バルブ210を閉鎖して、液体樹脂172の注入を終了させる(ステップS113)。なお、液体樹脂172が充填されたか否かの確認は、液体樹脂172の注入量等を監視してもよい。また、液体樹脂172の注入を一定の条件で繰り返し実行する場合は、既知の所要時間により液体樹脂172の注入を終了してもよい。
こうして、外部から気密に遮断された気密室141を有して、気密室141に液体樹脂172を収容する気密容器140と、表面が向き合った一対のウエハ192を含む積層ウエハ190を水平に保持しつつ、積層ウエハ190の空間を外部に対して気密に封止する封止部材120と、空間を真空源に対して連通させる排気部110と、空間を気密室141に連通させる流路162とを備え、排気部110を連通させることにより積層ウエハ190空間の気体を排出し、続いて、気密室連通部を連通させることにより、一対のウエハの周囲から空間に液体樹脂を注入する液体樹脂注入装置100が形成される。
これにより、積層ウエハ190内部を排気する場合に、積層ウエハ190の外側を排気しなくてもよい。また、気密室141の容量は、空間を含む積層ウエハ190の体積よりも小さくすることができる。これにより、液体樹脂172を注入する場合に求められる排気量を著しく低減できる。従って、気密室141を減圧する場合に求められる作業時間も削減でき、積層ウエハ190を用いたデバイスを製造する場合のスループットが向上される。
図11は、封止部材120の他の構造を示す断面図である。なお、この封止部材120は、以下に説明する部分を除くと、これまでに示した封止部材120と同じ構造を有する。他の実施形態と同じ構成要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示のように、この封止部材120は加熱部123を有する。加熱部123は、封止部材120により保持された積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面と平行に、ブリッジ部材121により支持される。ブリッジ部材121は、封止部材120の外枠部122または内枠部124と、加熱部123の背面とを結合する。
このような構造により、加熱部123は、外枠部122または内枠部124と一体に取り扱うことができると共に、ウエハ192の裏面直近で積層ウエハ190を加熱するので、積層ウエハ190の温度を精度よく制御できる。また、加熱部123および積層ウエハ190の間には、熱を媒介する大気が入り込んでいるので、真空槽内で加熱する場合に比較して効率よく熱を伝えることができる。なお、加熱部123としては、電熱線の他、赤外線ランプ等を有するものも使用できる。
このように、封止部材120は、積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面を加熱する加熱部123を更に有してもよい。これにより、非真空雰囲気で、積層ウエハ190を効率よく加熱できる。また、用途に応じて加熱部123を交換できるので、適切な種類、特性、容量の加熱部123を用いることができる。
図12は、封止部材120のまた他の構造を示す断面図である。なお、この封止部材120も、以下に説明する部分を除くと、これまでに示した封止部材120と同じ構造を有する。他の実施形態と同じ構成要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示のように、この封止部材120は、保持した積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面を覆うカバー部125を有する。カバー部は、封止部材120および積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面と共に方位した空間を気密に封止する。
このように、封止部材120は、積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面を覆うカバー部125を有してもよい。これにより、積層ウエハ190の外面を、外部からの接触等から保護できる。
また、カバー部125は、上記空間の内外を連通させる貫通孔を有する継ぎ手128をそれぞれが備える。これにより、継ぎ手128を介して、積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面が面する空間を、真空源等に連通させることができる。
このように、カバー部125は積層ウエハ190におけるウエハ192の裏面を気密に覆い、積層ウエハ190の空間が減圧された場合に、裏面に面した空間も減圧されてもよい。これにより、積層ウエハ190を形成するウエハ192の裏面に沿った僅かな空間を減圧して、表裏の圧力差により積層ウエハ190に応力が作用することを防止できる。こま場合、減圧する空間の容積は小さいので、減圧に要する時間が頂戴になることはない。
更に、この封止部材120は、カバー部125の内側に加熱部123を有する。加熱部123は、積層ウエハ190の裏面、封止部材120の内面およびカバー部125の内面により画成された空間で熱を発生するので、積層ウエハ190を効率よく加熱できる。
このように、カバー部125は、積層ウエハ190の裏面を加熱する加熱部123を含んでもよい。これにより、外部への放熱を遮断して、積層ウエハ190を効率よく加熱できる。また、加熱部123への外部からの接触を防止できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。また、上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者に明らかである。更に、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
液体樹脂注入装置100の平面図である。 液体樹脂注入装置100の側面図である。 液体樹脂注入装置100の分解図である。 液体樹脂注入装置100の部分断面図である。 ある断面における気密容器140の内部構造を示す断面図である。 他の断面における気密容器140の内部構造を示す断面図である。 封止部材120の構造を示す水平断面図である。 封止部材120の構造を示す垂直断面図である。 液体樹脂注入装置100の排気系を模式的に示す図である。 液体樹脂172を注入する手順を示す流れ図である。 封止部材120の他の構造を示す断面図である。 封止部材120のまた他の構造を示す断面図である。
符号の説明
100 液体樹脂注入装置、110 排気部、111 脚部、112、128、142、144 継ぎ手、114、129、184 排気孔、119 開放部、120 封止部材、121 ブリッジ部材、122 外枠部、123 加熱部、124 内枠部、125 カバー部、130、143 封止プレート、140 気密容器、141 気密室、145 フランジ部、146 Oリング、147、164 ギア、148 開閉ノブ、149、169 回転軸、150 止めネジ、160 開閉バルブ、161、162、171 流路、165 バルブハウジング、170 液体樹脂容器、172 液体樹脂、180 シール部材、182 液体樹脂流通溝、190 積層ウエハ、192 ウエハ、194 デバイス、210、220 排気バルブ、212、222 真空計、230 ベントバルブ、240 ドライポンプ

Claims (11)

  1. 表面を互いに向き合わせ且つ互いに間隔をおいて重ね合わされた一対のウエハを水平に保持しつつ、前記一対のウエハの間の空間を外部に対して気密に封止する封止部材と、
    液体樹脂を収容して、前記封止部材と気密に結合する気密容器と
    前記空間を真空源に対して連通させる真空源連通部と、
    前記空間を前記気密容器に連通させる気密容器連通部と
    を備え、前記気密容器および前記空間の気体を排出した後、前記気密容器連通部を通じて前記気密容器から前記液体樹脂を流入させることにより、前記一対のウエハの周囲から前記空間に前記液体樹脂を注入する液体樹脂注入装置。
  2. 前記封止部材は、前記一対のウエハの周囲の周縁に現れる前記空間に沿って延在し、前記液体樹脂を流通させる液体樹脂流路を有する請求項1に記載の液体樹脂注入装置。
  3. 前記封止部材は、前記気密容器連通部が連通した場合に、前記液体樹脂の液面よりも前記空間が低くなるように前記一対のウエハを保持する請求項1または請求項2に記載の液体樹脂注入装置。
  4. 前記気密容器連通部は、前記気密容器および前記空間の間を連通させまたは遮断する開閉部材を含む請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の液体樹脂注入装置。
  5. 前記気密容器は、前記気密容器を真空源または圧力源に連通させる圧力結合部を有する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の液体樹脂注入装置。
  6. 前記気密容器は、前記一対のウエハの体積と、前記一対のウエハに挟まれた領域の体積とを合わせた体積よりも小さな容量を有する請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の液体樹脂注入装置。
  7. 前記封止部材は、前記一対のウエハの裏面を露出させる開口を有する請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の液体樹脂注入装置。
  8. 前記封止部材は、前記一対のウエハの裏面を加熱する加熱部を更に有する請求項7に記載の液体樹脂注入装置。
  9. 前記封止部材は、前記一対のウエハの裏面を覆うカバー部を有する請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の液体樹脂注入装置。
  10. 前記カバー部は、前記一対のウエハの裏面を加熱する加熱部を含む請求項9に記載の液体樹脂注入装置。
  11. 前記カバー部は前記一対のウエハの裏面を気密に覆い、前記空間が減圧された場合に、前記裏面に面した空間も減圧される請求項9または請求項10に記載の液体樹脂注入装置。
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