JPH09211U - 吸収性製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣類の股間部の中に一層確実に付着させる接
着性取り付け手段を有する吸収製品を提供する。 【解決手段】 吸収性コアと、この吸収性コアに組合わ
されたバックシートと、前記吸収性製品を衣類に装着す
るために前記バックシート上に載置された接着性取り付
け手段とを有する。接着性取り付け手段は大文字Ｉの形
状の接着剤パタンから成る。この大文字Ｉの形状は、吸
収性製品の前記第１端部に配置された接着性基部と、吸
収性製品の前記中央部の中心に配置された接着性軸部
と、吸収性製品の前記第２端部に配置された接着性頭部
とを有する。前記の接着性基部と前記の接着性頭部は、
それぞれの配置された端部を横断する大体長方形の区域
から成り、前記端部における前記長方形区域の面積はそ
れぞれの端部の有効接着性区域の少なくとも約５０％を
占める。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一般的に衣類の股間部に着用される吸収性製品に関するものであり、 特にこのような吸収性製品用の改良型接着性取り付け手段に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

生理用ナプキン、パンティライナーおよび失禁パッドなどの吸収性製品は、人 体から出る液状排出物を吸収し保持し、身体と衣類の汚れを防止するためのもの である。汚れを防止するため、このような吸収性製品は着用者の身体に近接し合 致して確実に保持されなければならない。身体に対する製品の保持は「良好な身 体接触」として知られる。この良好な身体接触により、体液の大部分が吸収性製 品または着用者の皮膚の表面に沿って急速に流れる事のできる前にこれを吸収し て、衣類と身体の汚れを防止する。

【０００３】 このような吸収性製品を着用者の身体に近接して確実に保持するため、下着ま たはその他の衣類の股間部に着用されるための生理用ナプキンおよびその他の吸 収性製品をこの股間部に対して接着性取り付け手段をもって取着する事が一般に なった。この接着性取り付け手段は、通常、吸収性製品の下側面に配置された感 圧接着剤を含む。

【０００４】 接着性取り付け手段を有する吸収性製品は便利で快適であるが、この種の製品 は身体と衣類の汚れなどの若干の不便を免れていない。このような吸収性製品は その使用中に数種の力を受ける事が発見された。例えば、この吸収性製品を最初 に衣類の中に配置した時、身体の解剖学的輪郭に合致するので、この製品の横縁 部に対して力が加えられる。また歩行中および着座中の着用者の運動も、吸収性 製品に対して剪断応力およびトルクなどの力を加える。また、着用者の脚の運動 も、吸収性製品の横縁および縦縁に沿って圧縮応力を加える。

【０００５】 このように加えられた力が吸収性製品の中心部と縁部を曲げまたシワ寄せして 、良好な身体接触を一時的に失わせる傾向を有する。シワ寄せとは吸収性製品の 横方向軸線または縦方向軸線に沿ったシワの形成を意味する。吸収性製品が最初 に良好な身体接触を成すためには長手方縁部に沿ったある程度の少量の初期シワ が望ましいが、シワ寄せによって生じる吸収性製品の軸線に沿った形状変化とシ ワは、吸収性製品をシワの溝に沿って身体との接触を失わせる。体液がシワの溝 に沿って容易に流れて、身体と衣類の汚れの危険を増大する。

【０００６】 身体と衣類の汚れのほか、接着性取り付け手段を備えた吸収性製品に対する力 の付加から他の問題が生じる。着用者の運動中に、吸収性製品は衣類から離れ、 つぎに再び衣類に付着する。吸収性製品を曲げまたシワ寄せする力は吸収性製品 を衣類内部において転位させ移動させて、汚れに対する遮蔽力の喪失と着用者の 不快感とを生じる。吸収性製品のシワ寄せは、接着性取り付け手段がそれ自体と 接触して生理用ナプキンが衣類に再び付着する事を妨げる程に激しく吸収性製品 を曲げる可能性がある。この「自己付着」現象が遮蔽面積の減少を生じ、その結 果、着用者にとって不愉快な汚れとシワの防止力を低下させる。

【０００７】 これらの問題に対して、接着性取り付け手段の数種のパタンが開発された。そ の例を挙げれば、米国特許第３，０４４，４６７号、米国特許第３，６７２，３ ７１号、米国特許第３，８９７，７８３号、米国特許第３，８８８，２５５号、 米国特許第４，３３３，４６６号、および米国特許題４，４４５，９００号は、 それぞれ着用者の衣類の股間部の中に生理用ナプキンを一層確実に保持するため の接着剤取り付けパタンを開示している。

【０００８】 これらの接着性取り付け手段のパタンは加えられる力によって生じる問題点を 回避するには役立つが、そのいずれの構造も本考案において開示請求されている 接着性取り付け手段の利点を示すものではない。シワ寄せの減少と良好な身体接 触がデザイン上の考慮すべきポイントである事に変わりはない。従って、シワ寄 せとその影響を最小限に成しながら衣類の股間部の中に吸収性製品を一層確実に 付着するための接着性取り付け手段が探究されている。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

従って本考案の目的は、衣類の股間部の中に一層確実に付着させる接着性取り 付け手段を有する吸収性製品を提供するにある。 本考案の他の目的は、着用者の身体に近接して合致するように吸収性製品を一 層確実に保持して身体と衣類の汚れの危険を減少させる接着性取り付け手段を提 供するにある。

【００１０】 本考案のさらに他の目的は、使用中の吸収性製品のシワ寄せと曲げを最小限に 成す接着性取り付け手段を提供するにある。 本考案のもう１つの目的は、使用中の自己接着の問題を最小限に成すように衣 類の股間部の中に吸収性製品を付着させる接着性取り付け手段を提供するにある 。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、衣類の股間部の中に吸収性製品を装着させる改良型接着性取り付け 手段を有する吸収性製品を提供する。この改良型接着性取り付け手段は大文字“ Ｉ”状の接着剤パタンから成る。この大文字Ｉは、接着性基部と、接着性軸部と 、接着性頭部とを有する。この接着性基部と接着性頭部は、それぞれ吸収性製品 の末端部に配置された接着剤区域から成る。接着性基部と接着性頭部はそれぞれ 、各端部を横断しまたは吸収性製品に沿って長手方に延在する単数または複数の 接着剤ストリップを含む事ができる。接着性軸部は、吸収性製品の長手方縁に対 して中心に配置された長手方接着剤区域から成る。接着性軸部は好ましくは、単 数または複数の接着剤ストリップあるいは中断された接着剤ラインから成る。接 着性基部と、接着性軸部と、接着性頭部とを結合したこの大文字Ｉパタン全体は 、衣類の股間部に対する確実な付着を生じ、使用中の吸収性製品のシワ寄せと曲 げを最小限に成し、着用中の接着剤ラインの相互接着の可能性を除去し、また吸 収性製品を着用者の身体に近接保持して衣類と身体の汚れに対する追加的防護を 成す。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、本考案を図面に示す実施例について詳細に説明する。 本考案による使い捨て吸収性製品、生理用ナプキン１０の好ましい実施態様を 図１に示す。この明細書において、用語「使い捨て吸収性製品」とは、身体の排 出物を吸収し外部に漏らさない製品を指し、さらに詳しくは、身体の種々の排出 物を吸収して漏らさないように着用者の身体に当接しまたは近接して配置される 製品、および一回の使用後に放棄される製品（すなわち、洗濯またはその他の方 法で復元しあるいは再使用されない製品）を指す。図１に図示のように、生理用 ナプキン１０は、月経のような膣排出物を吸収するために婦人の股間に保持され る細長い吸収性製品である。しかし本考案は、失禁パッドなどの他の使い捨て吸 収性製品にも応用可能である事を了解されたい。

【００１３】 図１に図示のように、生理用ナプキン１０は第１端部１２と、第２端部１４と 、これらの末端部の間に配置された中央部１６とを有する。生理用ナプキン１０ は、衣類側面２０および身体側面２２を有する吸収性コア１８と、前記コア１８ の衣類側面２０上に配置されたバックシート２４と、このバックシート２４上に 配置された吸収性取り付け手段２６とを含む。本考案の好ましい実施態様におい ては、生理用ナプキン１０は場合によっては業界公知の追加要素を備える事がで きる。例えば、吸収性コア１８の身体側面２２上に配置されたトップシート、使 用前に接着剤が乾燥しまたは衣類の股部以外の部分に接着しないように接着性取 り付け手段２６を覆う除去可能のリリースライナー、および吸収性コア１８とト ップシート、バックシートまたはその両方との間に配置されたウィッキング層を 備える事ができる。

【００１４】 生理用ナプキン１０は業界公知の任意の形状を有する事ができるが、図１に図 示の好ましい実施態様の生理用ナプキン１０は、全体として真っすぐな縦縁２８ ，３０と丸い端縁３２，３４とを有する。しかし本考案の実施においては、業界 公知の任意のデザインを使用する事ができる。例えば、生理用ナプキンは全体と して砂時計型を有し、その縦縁が曲線状を成し、中央区域を横方向において両端 区域より狭くする事ができる。このような構造は米国特許第４，３２４，２４６ 号に概説されている。また本考案は米国特許第４，４２５，１３０号に記載の複 合型生理用ナプキンにも使用される。さらに本考案は米国特許第４，２８５，３ ４３号に記載のサイドパネルを有する生理用ナプキンにも使用される。これらの ３特許を引例として加える。

【００１５】 中央部１６は、着用者の会陰の直下に配置されて、最大量の月経を受けるよう に配置される生理用ナプキン１０の部分である。第１端部１２と第２端部１４は 、前記の中央部から生理用ナプキン１０の末端３２と３４に向かって、生理用ナ プキンの全長の約１／８乃至約１／３に距離延在する。ただし、第１端部と第２ 端部の正確な寸法は、生理用ナプキンの正確なデザインと所望の位置によって変 動する。

【００１６】 体液を吸収する手段として、生理用ナプキン１０は吸収性コア１８を備える。 この吸収性コア１８は衣類側面２０と身体側面２２とを有する。この吸収性コア １８は、圧縮性で、快適で、着用者の皮膚を刺激する事なく、体液と排出物を吸 収し保持する事の出来る任意の手段とする事ができる。吸収性コア１８は業界公 知の任意の素材によって形成する事ができる。このような素材の例は、多層構造 のクレープトセルローズワッディグ、フラフトセルロースファイバ、ウッドパル プファイバまたは一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕ウッドパルプファイバ、テ キスタイルファイバ、ファイバ配合物、ファイバ塊またはファイババット、重合 体ファイバウエブ、ポリエステルファイバとポリプロピレンファイバの配合物、 吸収性フォーム、吸収性スポンジ、超吸収性重合体、またはこれと同等の任意の 材料またはその組合せである。しかし吸収性コアの全吸収能力は、設計排出物量 と生理用ナプキン１０の所望の用途と両立するものでなければならない。さらに 、吸収性コア１８のサイズと吸収能力を変動させる事ができる。従って、吸収性 コア１８の寸法、形状および構造が変動される（例えば吸収性コア１８は可変的 キャリパーまたは親水性グラジエントを有する事ができ、または超吸収性材料を 含有する事ができる）。

【００１７】 吸収性コア１８は好ましくはファイバ塊またはファイババットである。多くの 型のファイバを使用する事ができるが、好ましい材料はポリエステルファイババ ットである。 バックシート２４は吸収性コア１８と連結され、好ましくは業界公知の取り付 け手段（図示されず）によって吸収性コアに対して付着される。例えば接着剤の 均一連続層、パタン層または接着剤の個別の線または点の配列によって吸収性コ ア１８をバックシート２４に対して付着する事ができる。満足であるとみなされ た接着剤は、テネシーキングスポート、イーストマンケミカルプロダクツ社によ って製造され、商標ＥａｓｔｏｂｏｎｄＡ−３で市販されているものである。

【００１８】 バックシート２４は業界公知の種々の手法で形成する事ができるが、好ましく はバックシート２４は液体に対して不透過性であり、薄いプラスチックフィルム から製造される。ただしこれ以上の可撓性の不透過性材料を使用する事もできる 。バックシート２４は、吸収性コア１８の中に吸収され収容された液体が下着な どの生理用ナプキン１０と接触する製品を濡らす事を防止する。液体反発性と成 すために処理された織布および不織布など、適当な材料が業界公知である。米国 特許第３，８８１，４８９号および米国特許第３，９８９，８６７号に記載のよ うな呼吸性または水蒸気透過性の液体抵抗性材料を使用する事もできる。これら の特許を引例として加える。好ましくは物質は流体または水蒸気に対して不透過 性の物質である。なぜかならば、これらの追加的な流体透過防護作用を生じるも のだからである。特に好ましい材料は成形熱可塑性フィルムを含む。特に適当な 材料は約０．０７５ミル〜約１．２５ミルの厚さのポリエチレンフィルムであり 、１．０ミル厚さのポリエチレンフィルムが特に適当である。

【００１９】 あるいはバックシート２４は、液体不透過性層に重ねられた液体透過性層から 成る事ができる。液体透過性材料として好ましい材料は、柔らかな、平滑な、可 撓性の、業界公知のような液体透過性材料である。当業者はこの目的に使用され 得る織布または不織布材料を容易に選定する事ができよう。ただし不織布材料が 好ましい。例えば、本考案において、使い捨てオシメ用のトップシートとしてあ るいは通常の生理用ナプキンのカバーとして使用される多孔性材料を使用する事 ができる。有用な液体透過性層は米国特許第４，３４１，２１７号および米国特 許第４，３４２，３１４号に記載され、これらの特許を引例として加える。

【００２０】 バックシート２４の上に接着性取り付け手段２６が配置される。この接着性取 り付け手段２６はバックシート２４の外側面に接着剤を被覆する事によって形成 される。このような目的には業界に使用されている任意の接着剤を使用する事が できるが、感圧性接着剤が好ましい。適当な接着剤はセンチュリ・アドヘッシブ 社製のＣｅｎｔｕｒｙＡ−３０５−ＩＶおよびナショナル・スターチ社製のＩｎ ｓｔａｎｔ Ｌｏｃｋ３４−２８２３である。接着性取り付け手段２６の目的は 、着用者の下着の股間区域に生理用ナプキン１０を付着するにある。

【００２１】 接着性取り付け手段２６は大文字“Ｉ”の形状の接着剤パタンから成る。大文 字“Ｉ”の接着剤パタンは、第１端部１２に配置された接着性基部３６と、中央 部１６の中心に配置された接着性軸部３８と、第２端部１４の中に配置された接 着性頭部４０とを有する。接着性取り付け手段２６は、下記の利益を得るために 、全部で３部の接着剤部分から成る事が重要である。

【００２２】 接着性基部３６は、生理用ナプキン１０の第１端部１２に配置された図１の点 線で囲まれた大体長方形の区域である。この接着性基部３６は生理用ナプキン１ ０の移動またはシワ形成を防止するように第１端部１２を横断して延在する幅広 い接着剤区域を成す。接着性基部３６は好ましくは第１端部１２に配置される接 着性有効区域の大部分を占める。すなわち接着性基部３６の面積は第１端部１２ の有効接着性区域の少なくとも約５０％を占めなければならない（有効接着性区 域とは接着剤を塗布する事のできるバックシートの表面積と定義される）。さら に、接着性基部３６は、生理用ナプキン１０の長手方縁２８，３０に対して第１ 端部１２の中心に配置される事が好ましい。すなわち、接着剤が着用者の皮膚に 接着しないように、第１端部１２の中において生理用ナプキン１０の長手方縁か ら内側等距離に配置されなければならない。また接着剤が着用者に接触しないよ うに、接着性基部３６は第１端部１２の末端３２の手前に終わらなければならな い。好ましくは、接着性基部３６は、長手方縁２８，３０から内側に少なくとも 約０．２５インチ（約６mm）離間され、また第１端部１２の末端３２から少なく とも約０．５インチ（約１２mm）内側に離間されなければならない。

【００２３】 接着性基部の正確な接着剤パタンは種々に変動する事ができ、また個々の接着 剤要素の列など、多数の接着剤形状を持つ事ができる。例えば、接着性基部３６ は接着剤のストリップ、円、三角形またはその他任意形状の接着剤小片など、複 数の個々の接着剤要素を含み、これらの接着剤要素がランダムパタンまたは規則 パタンを成して広い接着剤区域を成す事ができる。接着性基部内部の接着剤の配 列および配置は種々であるが、この接着性基部３６は好ましくは第１端部１２を 横断する比較的幅広い接着剤ストリップ４２を含む。

【００２４】 接着性軸部３８は、生理用ナプキン１０の中央部１６の中心に配置された図１ の点線で示す比較的狭い長方形の接着剤区域である。接着剤軸部３８は生理用ナ プキン１０の中央部１６の長手方に延在する狭い接着剤区域をなし、生理用ナプ キン１０をこの中央部１６において最初に折り曲げ付着させる部分である。好ま しくはこの接着性軸部３８は中央部１６の有効接着性区域の大部分より少ない部 分を含む。すなわち、接着性軸部３８の面積は中央部１６の有効接着性区域の約 ５０％以下、より好ましくは約３０％としなければならない。またこの接着性軸 部３８は、中央部に接着剤のない縁部を備えるため、接着性基部または頭部のい ずれよりも横幅が狭い事が好ましい。さらに、接着性軸部３８は中央部１６の中 において長手方縁部２８，３０に対して中心位置に配置される事が好ましい。す なわち、接着性軸部３８は生理用ナプキン１０の長手方縁２８，３０から内側等 距離に離間されなければならない。好ましくは、接着性軸部３８は生理用ナプキ ン１０の中央部１６の長手方縁の最も狭い点から少なくとも約０．７５インチ（ 約１８mm）離間配置される。

【００２５】 接着性軸部３８の正確な接着剤パタンは大幅に変動可能であり、個々の接着剤 要素の列など種々の接着剤形状を取る事ができる。例えば、接着性軸部３８は狭 い接着剤区域を成すようにランダムパタンまたは規則パタンに配置された接着剤 ストリップ、円、三角形またはその他の任意形状の接着剤小片等の多数の個別の 接着剤要素を含む事ができる。接着性軸部３８を成す接着剤要素はまた接着性基 部または接着性頭部の一部としても役立つ事を注意しなければならない。接着性 軸部３８中の接着剤のサイズ、配列および配置は種々であるが、接着性軸部３８ は好ましくは生理用ナプキンの長手方縁に対して中心に配置され、また生理用ナ プキンに沿って長手方に延在する。

【００２６】 接着性頭部４０は、生理用ナプキン１０の第２端部１４の中に配置された図１ の点線で示された大体長方形の区域である。接着性頭部４０は生理用ナプキン１ ０の異動またはシワ形成を防止するように、第２端部１４を横断する幅広い接着 剤区域である。好ましくは接着性頭部４０は第２端部１４の中の有効接着性区域 の大部分を占める。すなわち、接着性頭部４０の面積は第２端部１４の有効接着 性区域の少なくとも約５０％を占めなければならない。さらに、好ましくは接着 性頭部４０は、第２端部１４の中において生理用ナプキン１０の長手方縁２８， ３０に対して中心に配置される。すなわち、接着性頭部４０は、第２端部１４の 中において、接着剤が着用者の皮膚と接触しないように、生理用ナプキンの長手 方縁２８，３０から内側等距離に離間されなければならない。また接着性頭部４ ０は、接着剤が着用者に接触しないように、第２端部１４の末端３４の手前に終 わる事が好ましい。好ましくは、接着性頭部４０は生理用ナプキン１０の長手方 縁２８，３０から少なくとも約０．２５インチ（約６mm）内側に離間され、また 第２端部１４の末端３４から少なくとも約０．５インチ（約１２mm）内側に離間 されなければならない。

【００２７】 接着性頭部４０の正確な接着剤パタンは大幅に変動可能であり、個々の接着剤 要素の列など種々の接着剤形状を取る事ができる。例えば、接着性頭部４０は狭 い接着剤区域を成すようにランダムパタンまたは規則パタンに配置された接着剤 ストリップ、円、三角形またはその他の任意形状の接着剤小片等の多数の個別の 接着剤要素を含む事ができる。接着性頭部４０中の接着剤のサイズ、配列および 配置は種々でありうるが、接着性頭部４０は好ましくは第２端部１４を横断する 比較的幅広い接着剤ストリップ４６を含む。接着性頭部４０は好ましくは接着性 基部３６と同一の接着剤パタンを含むが、接着性頭部４０は接着性基部３６とは 異なる接着剤パタンを含む事ができる。

【００２８】 理論に拘泥するつもりはないが、中央に配置された接着剤区域、すなわち接着 性軸部３８が、それぞれ端部に配置された一対の接着剤区域、すなわち接着性頭 部４０および接着性基部３６と協働して、生理用ナプキンまたはその他の吸収性 製品に加えられる外力を生理用ナプキンの全長に沿って分布させる傾向を有する ものと考えられる。このような接着性取り付け手段２６は、特に使用中のトルク 応力および剪断応力に対して抵抗性である。これは、中央部の長手方縁に沿った 生理用ナブキン部分が着用時および使用初期に加えられる応力に対応して引き伸 ばされ形状合致して、すぐれた身体接触状態を保持するが、中央部の中心区域と 両端部は確実に付着されて生理用ナプキンの移動とシワ寄せを防止すると考えら れるからである。従って、生理用ナプキンはその長手方縁に沿った接着剤が存在 しないので、最初から着用者の身体に合致し、その位置に固定されて良好な身体 接触を成しまた汚れの危険を最小限に成し、また移動しないので着用者には快適 である。さらに、接着性頭部４０と接着性基部３６は、相互に接着する可能性の ある生理用ナプキンの両端付近に配置されているが、生理用ナプキンの中央部が その接着性軸部３８によって確実に付着されているが故に、使用中にこれらの両 端部が折り返されて相互に接着する可能性はない。

【００２９】 使用に際して、生理用ナプキン１０はその接着剤側面を衣類の股間部に向けて この股間部の内側面に付着される。生理用ナプキンはその接着性取り付け手段２ ６を股間部材料に対して強く押圧する事によって定置付着される。接着剤は完全 に生理用ナプキンの縁の内側にあるので、着用者の身体と接触する可能性はない 。

【００３０】 図２は本考案の生理用ナプキンの他の実施態様を示す。接着性軸部３８は、生 理用ナプキン１０に沿って長手方に延在する比較的狭い接着剤ストリップ４８の 一部を含む。接着性基部３６と接着性頭部４０はそれぞれ、生理用ナプキンの各 端部を横断する２本の比較的狭い接着剤ストリップ５０，５２および５４，５６ と、それぞれの端部の中に延在する接着剤ストリップ４８の一部とを含む。

【００３１】 図３は本考案の生理用ナプキンのさらに他の実施態様を示す。接着性軸部３８ は、生理用ナプキン１０に沿って長手方に延在する比較的狭い接着剤ストリップ ５８の一部を含む。接着性基部３６と接着性頭部４０は、それぞれ生理用ナプキ ンの両端部において長手方に延在する少なくとも２本の比較的狭い接着剤ライン またはストリップ６０，６２および６４，６６と、これらの末端部の中に延長さ れた接着剤ストリップ５８の一部とを含む。

【００３２】 図４は本考案の生理用ナプキンの他の実施態様を示す。接着性軸部３８は個別 の離間された接着剤ストリップ６８，７０，７２を含む。これらの各接着剤スト リップ６８，７０，７２は生理用ナプキンに沿って長手方に延在する。理論に拘 泥するつもりはないが、第４図に図示のような不連続接着剤ラインは生理用ナプ キンを伸長させ、支持体衣類の伸長に対して一層緊密に合致させる事ができ、生 理用ナプキンのシワ寄せを最小限に成すと考えられる。接着性基部３６と接着性 頭部４０は、それぞれ生理用ナプキンの各端部を横断する比較的幅広い１枚の接 着剤ストリップ４２，４６を含む。

【００３３】 図５は本考案の生理用ナプキンのさらに他の実施態様を示す。接着性軸部３８ は生理用ナプキンの長手方に延在する中断された接着剤ストリップ７４，７６を 含む。接着性基部３６と接着性頭部４０はそれぞれ、生理用ナプキンの端部を横 断する２本の狭い接着剤ストリップ７８，８０および８２，８４を含む。

【００３４】 図６は本考案の生理用ナプキンのさらに他の実施態様を示す。接着性軸部３８ は生理用ナプキンの長手方に延在する中断された接着剤ストリップ８６，８８を 含む。接着性基部３６と接着性頭部４０は、それぞれ生理用ナプキンの長手方に 延在する３本の接着剤ストリップ９０，９２，９４および９６，９８，１００を 含む。 本考案は前記の説明のみに限定されるものでなく、その主旨の範囲内において 任意に変更実施できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による吸収性製品の一部を破断して示し
た下側面図。

【図２】本考案の吸収性製品の他の実施態様の下側面
図。

【図３】本考案の吸収性製品の他の実施態様の下側面
図。

【図４】本考案の吸収性製品の他の実施態様の下側面
図。

【図５】本考案の吸収性製品の他の実施態様の下側面
図。

【図６】本考案の吸収性製品の他の実施態様の下側面図
である。

【符号の説明】 １０ 生理用ナプキン １２ 第１端部 １４ 第２端部 １６ 中央部 １８ コア ２４ バックシート ２６ 接着性取り付け手段 ３６ 接着性基部 ３８ 接着性軸部 ４０ 接着性頭部

Claims (19)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中央部、第１端部および第２端部を有し、
   衣類の股間部に着用されるための吸収性製品において、
   吸収性コアと、この吸収性コアに組合わされたバックシ
   ートと、前記吸収性製品を衣類に装着するために前記バ
   ックシート上に載置された接着性取り付け手段とを含
   み、 前記接着性取り付け手段は大文字Ｉの形状の接着剤パタ
   ンから成り、この大文字Ｉの形状は、 吸収性製品の前記第１端部に配置された接着性基部と、 吸収性製品の前記中央部の中心に配置された接着性軸部
   と、 吸収性製品の前記第２端部に配置された接着性頭部とを
   有し、前記の接着性基部と前記の接着性頭部は、それぞ
   れの配置された端部を横断する大体長方形の区域から成
   り、前記端部における前記長方形区域の面積はそれぞれ
   の端部の有効接着性区域の少なくとも約５０％を占める
   ことを特徴とする吸収性製品。
2. 【請求項２】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭部
   と前記接着性基部は、それぞれ吸収性製品を横断する１
   本の接着剤ストリップを含む実用新案登録請求の範囲第
   １項に記載の吸収性製品。
3. 【請求項３】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭部
   と前記接着性基部は、それぞれ少なくとも２本の吸収性
   製品を横断する接着剤ストリップを含む実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の吸収性製品。
4. 【請求項４】前記の接着性取り付け手段の前記接着性頭
   部と前記接着性基部は、それぞれ吸収性製品に沿って長
   手方に延在する少なくとも２本の接着剤ストリップを含
   む実用新案登録請求の範囲第１項に記載の吸収性製品。
5. 【請求項５】前記接着性取り付け手段の前記接着性軸部
   は１本の接着剤ラインを含む実用新案登録請求の範囲第
   １項に記載の吸収性製品。
6. 【請求項６】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭部
   と前記接着性基部は、それぞれ吸収性製品を横断する１
   本の接着剤ストリップを含む実用新案登録請求の範囲第
   ５項に記載の吸収性製品。
7. 【請求項７】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭部
   と前記接着性基部は、それぞれ少なくとも２本の吸収性
   製品を横断する接着剤ストリップを含む実用新案登録請
   求の範囲第５項に記載の吸収性製品。
8. 【請求項８】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭部
   と前記接着性基部は、それぞれ吸収性製品に沿って長手
   方に延在する少なくとも２本の接着剤ストリップを含む
   実用新案登録請求の範囲第５項に記載の吸収性製品。
9. 【請求項９】前記接着性取り付け手段の前記接着性軸部
   は個別の離間された接着剤ストリップを含む実用新案登
   録請求の範囲第１項に記載の吸収性製品。
10. 【請求項１０】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭
    部と前記接着性基部は、それぞれ吸収性製品を横断する
    １本の接着剤ストリップを含む実用新案登録請求の範囲
    第９項に記載の吸収性製品。
11. 【請求項１１】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭
    部と前記接着性基部は、それぞれ少なくとも２本の吸収
    性製品を横断する接着剤ストリップを含む実用新案登録
    請求の範囲第９項に記載の吸収性製品。
12. 【請求項１２】前記接着性取り付け手段の前記接着性頭
    部と前記接着性基部は、それぞれ吸収性製品に沿って長
    手方に延在する少なくとも２本の接着剤ストリップを含
    む実用新案登録請求の範囲第９項に記載の吸収性製品。
13. 【請求項１３】前記接着性基部と前記の接着性頭部は、
    それぞれ吸収性製品の長手方縁から内側等距離に配置さ
    れる実用新案登録請求の範囲第１項に記載の吸収性製
    品。
14. 【請求項１４】前記接着性基部と前記接着性頭部は、そ
    れぞれ吸収性製品の長手方縁から内側６mmの等距離に配
    置される実用新案登録請求の範囲第１３項に記載の吸収
    性製品。
15. 【請求項１５】前記接着性軸部は、吸収性製品の中央部
    の長手方に延在する狭い長方形区域を占め、この長方形
    区域の面積は前記中央部の有効接着性区域の約５０％以
    下である実用新案登録請求の範囲第１項に記載の吸収性
    製品。
16. 【請求項１６】前記の長方形区域の面積は前記中央部の
    有効接着性区域の約３０％以下である実用新案登録請求
    の範囲第１５項に記載の吸収性製品。
17. 【請求項１７】前記の接着性軸部は吸収性製品の長手方
    縁から内側等距離に配置される実用新案登録請求の範囲
    第１５項に記載の吸収性製品。
18. 【請求項１８】前記の接着性軸部は、吸収性製品の各長
    手方縁の最狭点から内側に約１８mmの等距離に離間され
    ている実用新案登録請求の範囲第１７項に記載の吸収性
    製品。
19. 【請求項１９】前記の接着性基部、接着性軸部および接
    着性頭部はそれぞれ個別の接着剤要素の列を含む実用新
    案登録請求の範囲第１項に記載の吸収性製品。