JP2023171096A - 吸収性パッド - Google Patents

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Tomomi Isogai
優希 千葉
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Abstract

【課題】着用物品と併用される吸収性パッドにおいて、着用状態における吸収性コアのヨレの発生を抑制しつつ、着用物品に対する着脱を容易に行うことができる。【解決手段】吸収性パッド1は、腹側部101と、背側部102と、股下部103と、に区分される本体部10を備える。本体部10は、表面シート11と、裏面シート12と、吸収性コア13aと、を有する。裏面シート12には、着用物品2と結合可能に構成された複数の結合部20が設けられている。複数の結合部20は、腹側結合部21と、背側結合部22と、股下結合部23と、を有する。長手方向Lにおいて、腹側結合部21、股下結合部23、及び背側結合部22は、互いに離間して配置されている。複数の結合部20は、腹側結合部21における結合及び背側結合部22における結合よりも股下結合部23における結合が弱い構造を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、吸収性パッドに関する。
従来、布下着等の着用物品の内側に装着して使用される吸収性パッドが知られている。例えば、特許文献1には、着用者の下部胴体の周囲に着用される着用物品(外側カバー)の内面(肌側面)に、外側カバーの長手方向両端部に設けられた面ファスナーを介して、吸収性パッド(吸収性インサート)を取り付ける構成が開示されている。
特表2013-534457号公報
特許文献1に開示されているように、吸収性パッドの長手方向の端部のみを着用物品に固定(結合)する方式では、着用状態において、吸収性パッドが着用者の股間部に挟み込まれてしまい、吸収性パッドの内部に配置された吸収性コアにヨレが発生するおそれがある。その結果、尿漏れ等が発生し易くなるおそれがある。
一方、上記のような吸収性コアのヨレの発生を回避するために、吸収性パッドの裏面(着用物品の内面に対向する面)の全体を粘着テープ(両面テープ等)で着用物品の内面に接着(結合)する方式を採用した場合、吸収性パッドの裏面全体を皺が発生しないように着用物品に取り付けることが困難になる。すなわち、長手方向に伸縮性を有する着用物品が利用される場合、着用物品が長手方向に縮んだ状態(伸ばし切れていない状態)で吸収性パッドが取り付けられると、着用物品と吸収性パッドとの接着面にズレや皺が生じてしまうおそれがある。さらに、着用物品と吸収性パッドとの接着面積が大きいと、着用物品の柔軟性及び着用感が損なわれると共に、吸収性パッドを着用物品から取り外す(引き剥がす)ために大きな力が必要となる。
そこで、本開示の一側面は、着用物品と併用される吸収性パッドにおいて、着用状態における吸収性コアのヨレの発生を抑制しつつ、着用物品に対する着脱を容易に行うことができる吸収性パッドを提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る吸収性パッドは、着用者の胴体下部の周囲に着用される再利用可能な布下着である着用物品に装着され、着用物品と着用者との間に配置される吸収性パッドであって、着用物品と共に着用者に着用された着用状態において着用者の腹側に位置する腹側部と、着用状態において着用者の背側に位置する背側部と、腹側部と背側部との間に位置する股下部と、に区分される本体部を備え、本体部は、着用状態において着用者の肌に面する液透過性の表面シートと、着用状態において着用物品に面する液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置され、着用者の排泄物を吸収する吸収性コアと、を有し、裏面シートには、着用物品と結合可能に構成された複数の結合部が設けられており、複数の結合部は、裏面シートの腹側部に設けられた腹側結合部と、裏面シートの背側部に設けられた背側結合部と、裏面シートの股下部に設けられた股下結合部と、を有し、腹側部、股下部、及び背側部が並ぶ方向である長手方向において、腹側結合部、股下結合部、及び背側結合部は、互いに離間して配置されており、複数の結合部は、腹側結合部における結合及び背側結合部における結合よりも股下結合部における結合が弱い構造を有する。
本開示によれば、着用物品と併用される吸収性パッドにおいて、着用状態における吸収性コアのヨレの発生を抑制しつつ、着用物品に対する着脱を容易に行うことができる吸収性パッドを提供することができる。
第1実施形態に係る吸収性パッドを肌側から見た平面図である。 第1実施形態に係る吸収性パッドを非肌側から見た平面図である。 図1のIII-III線に沿った吸収性パッドの断面構造の模式図である。 図1のIV-IV線に沿った吸収性パッドの断面構造の模式図である。 着用物品を肌面側から見た平面図である。 吸収性パッドが装着された着用物品の平面図である。 吸収性パッドが装着された着用物品の斜視図である。 第1実施形態の変形例に係る吸収性パッドを肌側から見た平面図である。 第2実施形態に係る吸収性パッドを肌側から見た平面図である。 図9のX-X線に沿った吸収性パッドの断面構造の模式図である。 図8のXI-XI線に沿った吸収性パッドの断面構造の模式図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の態様1~態様20が明らかとなる。
(態様1)
着用者の胴体下部の周囲に着用される再利用可能な布下着である着用物品に装着され、前記着用物品と前記着用者との間に配置される吸収性パッドであって、
前記着用物品と共に前記着用者に着用された着用状態において前記着用者の腹側に位置する腹側部と、前記着用状態において前記着用者の背側に位置する背側部と、前記腹側部と前記背側部との間に位置する股下部と、に区分される本体部を備え、
前記本体部は、前記着用状態において前記着用者の肌に面する液透過性の表面シートと、前記着用状態において前記着用物品に面する液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置され、前記着用者の排泄物を吸収する吸収性コアと、を有し、
前記裏面シートには、前記着用物品と結合可能に構成された複数の結合部が設けられており、
前記複数の結合部は、前記腹側部に設けられた腹側結合部と、前記背側部に設けられた背側結合部と、前記股下部に設けられた股下結合部と、を有し、
前記腹側部、前記股下部、及び前記背側部が並ぶ方向である長手方向において、前記腹側結合部、前記股下結合部、及び前記背側結合部は、互いに離間して配置されており、
前記複数の結合部は、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱い構造を有する、
吸収性パッド。
態様1においては、長手方向の両端部(腹側部及び背側部)だけでなく、股下部にも結合部が設けられている。これにより、吸収性パッドが着用物品に装着された状態(以下「装着状態」という。)において、着用物品に対する吸収性パッドの位置ずれを抑制できると共に、吸収性パッドが着用者の股間部に挟み込まれることを抑制できる。すなわち、仮に股下結合部が設けられておらず、着用者の股間部において吸収性パッドが着用物品から分離可能になっていると、着用者の動作によって、吸収性パッドのみが着用者の股間部に喰い込み、吸収性コアにヨレが生じるおそれがある。股下結合部において吸収性パッドが着用物品に結合されることにより、上記のような事態の発生を回避できる。
また、布下着である着用物品は、長手方向に縮む力を有することが一般的である。このため、仮に、吸収性パッドの裏面全体に結合部(着用物品に結合される部分)を設けた場合(例えば、吸収性パッドの裏面全体を着用物品に接着する場合等)、自然状態で長手方向に収縮した状態(以下「収縮状態」という。)の着用物品に吸収性パッドを取り付けることは困難である。すなわち、吸収性パッドを着用物品に対して適切に取り付けるためには、着用物品を長手方向に伸ばした状態で吸収性パッドを取り付ける必要があるが、この際、着用物品を十分に伸ばしきれず、吸収性パッドと着用物品との結合面(接着面等)に皺ができるおそれがある。また、結合面の面積が大きいため、吸収性パッドを着用物品から取り外すことも容易ではない。これに対して、上記吸収性パッドでは、長手方向の両端部(腹側部及び背側部)と股下部とに配置された各結合部が互いに離間して配置されているため、収縮状態の着用物品に対して吸収性パッドを容易に取り付けることができる。また、上記のように吸収性パッドの裏面全体を着用物品に結合させる場合と比較して、結合面の面積を小さくできるため、吸収性パッドを着用物品から容易に取り外すことが可能となる。
さらに、態様1は、股下結合部における結合が腹側結合部及び背側結合部における結合よりも弱い構造を有するため、以下のように、股下結合部における吸収性パッドの取付を容易に行うことができる。すなわち、まず、収縮状態の着用物品に対して吸収性パッドの腹側結合部及び背側結合部を結合させる。このとき、着用物品が長手方向に収縮していることが原因で、股下結合部が着用物品の適切な位置に結合されない可能性がある。その場合でも、腹側結合部及び背側結合部で吸収性パッドと結合された状態の着用物品を長手方向に勢いよく引き延ばすことにより、股下結合部における吸収性パッドと着用物品との結合が一旦外れた後、着用物品が長手方向に十分に引き延ばされて吸収性パッドの股下結合部と着用物品とが接する状態(すなわち、股下結合部が着用物品における適切な取付位置に面する状態)になった際に、股下結合部と着用物品とを再度結合させることができる。
以上により、態様1によれば、着用状態における吸収性コアのヨレの発生を抑制しつつ、着用物品に対する着脱を容易に行うことができる。
(態様2)
前記腹側結合部と前記股下結合部との間の第1非結合領域と前記背側結合部と前記股下結合部との間の第2非結合領域とを合わせた領域の前記長手方向の長さは、前記腹側結合部と前記背側結合部との距離の半分以上である、
態様1の吸収性パッド。
態様2によれば、腹側結合部と背側結合部との間において、第1非結合領域及び第2非結合領域の大きさ(長手方向の大きさ)を十分に確保することができる。その結果、上述したような着用物品への吸収性パッドの着脱時等において、着用物品を長手方向に引き伸ばすために必要となる力を小さくすることができる。これにより、吸収性パッドの着用物品に対する着脱をより一層容易に行うことができる。
(態様3)
前記股下結合部は、前記表面シートと前記裏面シートとが重なる厚さ方向から見た場合に、前記股下結合部の全体が前記吸収性コアと重なるように配置されている、
態様1又は態様2の吸収性パッド。
態様3によれば、着用状態において、着用者と股下結合部との間に、比較的厚みのある吸収性コアが介在することになる。これにより、股下結合部が比較的硬い部材によって構成される場合であっても、股下結合部によって着用者が受ける着用時の違和感を低減することができる。
(態様4)
前記股下結合部は、第1股下結合部及び第2股下結合部を有し、
前記第1股下結合部は、前記長手方向において、前記第2股下結合部よりも前記腹側部側に配置されている、
態様1~態様3のいずれかの吸収性パッド。
態様4によれば、股下結合部を複数の結合部(第1股下結合部及び第2股下結合部)で構成することにより、着用状態における着用者の股間部への吸収性パッドの挟み込み、ひいては吸収性コアのヨレの発生を一層効果的に抑制できる。
(態様5)
前記第1股下結合部は、前記長手方向における前記本体部の中央位置よりも前記腹側部側に配置されており、
前記第2股下結合部は、前記中央位置よりも前記背側部側に配置されている、
態様4の吸収性パッド。
態様5によれば、排尿口及び排便口のそれぞれに対応するように第1股下結合部及び第2股下結合部を設けることにより、排尿口及び排便口に近い位置において、吸収性コアのヨレの発生を抑制できる。その結果、排泄物の吸収漏れを好適に抑制できる。
(態様6)
前記第1股下結合部と前記第2股下結合部とは、前記中央位置に対して非対称に配置されている、
態様5の吸収性パッド。
(態様7)
前記長手方向において、前記第1股下結合部から前記中央位置までの距離は、前記第2股下結合部から前記中央位置までの距離よりも長い、
態様6の吸収性パッド。
(態様8)
前記長手方向において、前記腹側結合部から前記第1股下結合部までの距離は、前記第2股下結合部から前記背側結合部までの距離よりも短い、
態様6又は態様7の吸収性パッド。
態様6、態様7、及び態様8によれば、第1股下結合部及び第2股下結合部を排尿口及び排便口に対応する位置に近づけることができる。その結果、排尿口及び排便口により近い位置において、吸収性コアのヨレの発生を効果的に抑制でき、排泄物の吸収漏れをより一層効果的に抑制できる。
(態様9)
前記本体部のうち前記股下結合部と重なる部分と前記股下結合部とから構成される第1部分の剛軟度は、前記本体部のうち前記腹側結合部と重なる部分と前記腹側結合部とから構成される第2部分の剛軟度、及び前記本体部のうち前記背側結合部と重なる部分と前記背側結合部とから構成される第3部分の剛軟度よりも低い、
態様1~態様8のいずれかの吸収性パッド。
態様9によれば、第1部分の剛軟度を第2部分及び第3部分の剛軟度よりも低くすることにより、第1部分における吸収性コアを着用物品と共に柔軟に変形させることが可能になる。
(態様10)
前記股下結合部の剛軟度は、前記腹側結合部の剛軟度及び前記背側結合部の剛軟度よりも低い、
態様9の吸収性パッド。
態様10によれば、結合部の剛軟度を調整することにより、上述した第1部分の剛軟度が第2部分の剛軟度及び第3部分の剛軟度よりも低い構成を容易に実現できる。
(態様11)
前記本体部は、前記腹側部から前記背側部にかけて前記長手方向に沿って延在して設けられ、前記長手方向における両端部が前記腹側部及び前記背側部において固定され、前記長手方向に収縮することによって起立可能に構成されたレッグサイドギャザーを有し、
前記長手方向に直交する幅方向における前記腹側結合部及び前記背側結合部の外端部は、前記本体部を前記長手方向に伸長させた伸長状態において、前記レッグサイドギャザーの頂部よりも前記幅方向の外側に位置している、
態様1~態様10のいずれかの吸収性パッド。
態様11によれば、腹側結合部及び背側結合部の幅方向の長さを十分に確保することにより、長手方向の両端部(腹側部及び背側部)において着用物品に対して吸収性パッドをより強固に固定することができる。仮に腹側結合部及び背側結合部の外端部がレッグサイドギャザーの頂部よりも幅方向の内側に位置していると、レッグサイドギャザーの長手方向の端部が着用物品と結合されないことになる。そのため、吸収性パッドを着用物品に装着して長手方向に伸長させた状態において、レッグサイドギャザーの弾性部材が長手方向の内側に引っ張られて収縮し易くなる。これにより、レッグサイドギャザーが十分に立ち上がらなかったり、レッグサイドギャザーの応力が低下したりするおそれがある。その結果、レッグサイドギャザーの機能が低下し、排泄物の横漏れ(足ぐり部分からの漏れ)が発生し易くなるおそれがある。態様11によれば、上記のようなレッグサイドギャザーの長手方向の不要な収縮を抑制できるため、上述した問題の発生を抑制することができる。
(態様12)
前記本体部は、前記腹側部から前記背側部にかけて前記長手方向に沿って延在して設けられ、前記長手方向における両端部が前記腹側部及び前記背側部において固定され、前記長手方向に収縮することによって起立可能に構成されたレッグサイドギャザーを有し、
前記レッグサイドギャザーは、前記長手方向に延在する起立支点を有し、
前記起立支点は、前記本体部を前記長手方向に伸長させた伸長状態において、前記長手方向に直交する幅方向における前記本体部の端部よりも前記幅方向の内側に位置しており、
前記幅方向における前記腹側結合部及び前記背側結合部の外端部は、前記起立支点よりも前記幅方向の外側に位置している、
態様1~態様11のいずれかの吸収性パッド。
態様12によれば、腹側結合部及び背側結合部の幅方向の長さを十分に確保することにより、長手方向の両端部(腹側部及び背側部)において着用物品に対して吸収性パッドをより強固に固定することができる。また、レッグサイドギャザーの起立支点の長手方向の端部(すなわち、腹側結合部及び背側結合部と重なる部分)を着用物品に結合させることにより、レッグサイドギャザーの長手方向の不要な収縮を抑制できるため、上記態様11において述べたような問題の発生を抑制することができる。
(態様13)
前記腹側結合部及び前記背側結合部は、前記レッグサイドギャザーが固定される領域の前記長手方向における内側端部よりも前記長手方向の外側に配置されている、
態様1~態様12のいずれかの吸収性パッド。
態様13によれば、起立支点を跨ぐように腹側結合部及び背側結合部を配置することで腹側結合部及び背側結合部の幅方向の長さを十分に確保しつつ、腹側結合部及び背側結合部によってレッグサイドギャザーの起立が阻害されることを回避することができる。また、レッグサイドギャザーが固定される領域の内側端部よりも長手方向の外側を着用物品に結合させることにより、レッグサイドギャザーの長手方向の不要な収縮を抑制できるため、上記態様11において述べたような問題の発生を抑制することができる。
(態様14)
前記腹側結合部及び前記背側結合部は、前記表面シートと前記裏面シートとが重なる厚さ方向から見た場合に、前記腹側結合部及び前記背側結合部の全体が前記吸収性コアと重なるように配置されている、
態様1~態様13のいずれかの吸収性パッド。
態様14によれば、着用状態において、着用者と腹側結合部及び背側結合部との間に、比較的厚みのある吸収性コアが介在することになる。これにより、腹側結合部及び背側結合部が比較的硬い部材によって構成される場合であっても、腹側結合部及び背側結合部によって着用者が受ける着用時の違和感を低減することができる。
(態様15)
前記腹側結合部及び前記背側結合部は、前記長手方向において、前記吸収性コアよりも外側に配置されている、
態様1~態様13のいずれかの吸収性パッド。
態様15によれば、腹側結合部及び背側結合部を介してフリル部(本体部のうち吸収性コアよりも長手方向において外側の部分)が着用物品に固定され、フリル部の自由な動きが制限されるため、フリル部が自由に動くことに起因する着用感の低下を抑制することができる。
(態様16)
前記股下結合部の面積が前記腹側結合部の面積及び前記背側結合部の面積よりも小さくされていることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
態様1~態様15のいずれかの吸収性パッド。
態様16によれば、股下結合部と腹側結合部及び背側結合部との間で面積差をつけることにより、腹側結合部における結合及び背側結合部における結合よりも股下結合部における結合が弱い構造を比較的容易に実現できる。
(態様17)
前記腹側部、前記股下部、及び前記背側部が並ぶ方向である長手方向に直交する幅方向において、前記股下結合部の長さは、前記腹側結合部の長さ及び前記背側結合部の長さよりも短い、
態様16の吸収性パッド。
態様17によれば、上記態様16の構造を容易に実現できる。
(態様18)
前記股下結合部の結合方式を前記腹側結合部の結合方式及び前記背側結合部の結合方式と異ならせることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
態様1~態様17のいずれかの吸収性パッド。
態様18によれば、股下結合部と腹側結合部及び背側結合部との間で結合方式を異ならせることにより、腹側結合部における結合及び背側結合部における結合よりも股下結合部における結合が弱い構造を容易に実現できる。
(態様19)
前記腹側結合部及び前記背側結合部が、それぞれ先端部に爪部を有する複数のピンによって形成され、前記股下結合部が、表面の接触面積を増やすように構成された起毛部材又は凹凸構造を表面に有する摩擦抵抗部材によって形成されていることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
態様18の吸収性パッド。
態様19によれば、比較的簡易な構造により、腹側結合部及び背側結合部と股下結合部との間で、好適な結合強度差をつけることができる。
(態様20)
前記股下結合部、前記腹側結合部、及び前記背側結合部はいずれも、それぞれ先端部に爪部を有する複数のピンを有し、
前記股下結合部の前記ピンの数、高さ、材質、及び前記爪部の形状の少なくとも1つに関する結合構造を前記腹側結合部の前記結合構造及び前記背側結合部の前記結合構造と異ならせることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
態様1~態様17のいずれかの吸収性パッド。
態様20によれば、フック材(複数のピン)によって構成された各結合部(腹側結合部、背側結合部、及び股下結合部)の結合構造を異ならせることにより、腹側結合部における結合及び背側結合部における結合よりも股下結合部における結合が弱い構造を容易に実現できる。
[実施形態]
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1~図4を参照して、第1実施形態に係る吸収性パッド1の構成について説明する。図1は、吸収性パッド1を肌側から見た平面図である。図2は、吸収性パッド1を非肌側から見た平面図である。図1及び図2は、吸収性パッド1を、皺が形成されない状態まで伸長させた状態(以下「伸長状態」という。)を示している。図3及び図4は、図1のIII-III線及びIV-IV線に沿った吸収性パッド1の断面構造を模式的に示した図である。
本実施形態において、「着用者」は、吸収性パッド1が取り付けられた着用物品2を着用する者である。「肌側」は、吸収性パッド1が着用物品2と共に着用者に着用された状態(以下「着用状態」という。)において着用者の肌に面する側である。「非肌側」は、着用状態において着用者の肌とは反対側に向けられる側である。
以下では、吸収性パッド1の伸長状態(図1及び図2参照)における長手方向を「長手方向L」と表し、長手方向Lに直交する吸収性パッド1の短手方向を「幅方向W」と表し、長手方向L及び幅方向Wに直交する方向を「厚さ方向T」(図3及び図4参照)と表す。また、吸収性パッド1の長手方向Lの中央部を通り幅方向Wに平行な直線を「中心線CL」と表す。長手方向Lは、着用状態において、着用者の身体前側(腹側)から身体後側(背側)に延びる方向である。幅方向Wは、着用状態において、着用者の左右方向と一致する方向である。厚さ方向Tは、吸収性パッド1を構成する資材(後述する表面シート11、裏面シート12、吸収体13等)が積層された方向である。
吸収性パッド1は、着用者の胴体下部の周囲に着用される着用物品2(図5及び図6参照)と併用される吸収性物品である。吸収性パッド1は、着用物品2に装着され、着用物品2と着用者との間に配置される。着用物品2は、再利用可能な布下着である。
吸収性パッド1は、本体部10を有する。図1及び図2に示されるように、本体部10は、伸長状態において厚さ方向Tから見た場合に、矩形状の外形を有している。本体部10は、着用状態において着用者の腹側に位置する腹側部101と、着用状態において着用者の背側に位置する背側部102と、腹側部101と背側部102との間に位置する股下部103と、に区分される。腹側部101、股下部103、背側部102は、着用者の腹側(前方)から背側(後方)に向かって、長手方向Lに沿って並んでいる。一例として、本体部10を長手方向Lにおいて4等分した場合に、最も腹側に位置する1つ分の領域が腹側部101に相当し、最も背側に位置する1つ分の領域が背側部102に相当し、腹側部101と背側部102との間(すなわち、本体部10の長手方向中央部)に位置する2つ分の領域が股下部103に相当する。
本体部10は、表面シート11と、裏面シート12と、吸収体13と、を有する。表面シート11、裏面シート12及び吸収体13等の各部材同士は、例えば、接着剤等の公知の材料を用いて接合され得る。
表面シート11は、着用者の肌側に配置され、着用状態において着用者の肌に面する液透過性のシートである。表面シート11は、例えば、液透過性を有する不織布又は織布、液透過孔を有する合成樹脂フィルム、又はこれらの複合シート等によって形成され得る。
裏面シート12は、着用者の非肌側に配置され、着用状態において着用物品2に面する液不透過性のシートである。裏面シート12は、例えば、液不透過性の不織布、合成樹脂フィルム、又はこれらの複合シート等によって形成され得る。本実施形態では、裏面シート12は、防漏シート12aと外装シート12bとを有する。防漏シート12aは、液不透過性の合成樹脂フィルムによって形成されている。外装シート12bは、液不透過性の不織布によって形成され、防漏シート12aよりも外側に配置されている。
吸収体13は、表面シート11と防漏シート12a(裏面シート12)との間に配置されている。図3及び図4に示されるように、吸収体13は、吸収性コア13aと、吸収性コア13aを覆うコアラップ13bと、を含む。吸収性コア13aは、着用者の排泄物を吸収する部材であり、液吸収性及び液保持性を有する。吸収性コア13aは、例えば、粉砕パルプ若しくは高吸収性ポリマー(SAP)、又はこれらの混合物を含む吸収材料の積層体である。コアラップ13bは、例えばティッシュ又は不織布シートである。
図1に示されるように、本実施形態では一例として、吸収性コア13aは、厚さ方向Tから見た場合に、瓢箪状(或いは、砂時計状)に形成されており、吸収性コア13aの長手方向Lの中央部がくびれた形状を有する。すなわち、吸収性コア13aの幅(幅方向Wの長さ)は、腹側及び背側の両端を含む部分において最大となっており、吸収性コア13aの長手方向Lの略中央部を含む部分(本実施形態では、股下部103の中心線CLよりも腹側の部分)において最小となっている。また、図3及び図4に示されるように、本実施形態では一例として、コアラップ13bは、長手方向Lに沿った全域において吸収性コア13aの最大幅よりも大きい一定の幅を有している。すなわち、コアラップ13bは、厚さ方向Tから見た場合に吸収性コア13aを含む矩形状に形成されている。
本体部10の幅方向Wの両側には、一対のレッグサイドギャザー14が設けられている。レッグサイドギャザー14は、腹側部101から背側部102にかけて長手方向Lに沿って延在している。レッグサイドギャザー14の長手方向Lの両端部は、腹側部101及び背側部102において固定されている。より具体的には、レッグサイドギャザー14の長手方向Lの両端部には、レッグサイドギャザー14と表面シート11とが互いに固定される固定領域B(図1において斜線ハッチングで示した領域)が設けられている。レッグサイドギャザー14と表面シート11とは、例えば、接着剤等による貼付、超音波接合、エンボスロールによる熱融着等によって、固定領域Bにおいて互いに固定(接着)されている。
レッグサイドギャザー14は、長手方向Lに収縮することによって起立可能に構成されている。より具体的には、レッグサイドギャザー14は、長手方向Lの両端部に設けられた一対の固定領域Bの間において、長手方向Lに沿って延在する弾性部材15を有する。一例として、弾性部材15は、一以上(本実施形態では3本)の糸ゴムによって構成されている。レッグサイドギャザー14は、弾性部材15が長手方向Lに収縮することにより、起立可能とされている。着用状態において弾性部材15が収縮し、レッグサイドギャザー14が起立状態となることにより、排泄物が本体部10の外側に漏出(横漏れ)することが抑制される。すなわち、レッグサイドギャザー14が起立状態となることにより、排泄物が表面シート11の表面を伝って外部に漏れることを防ぐための防漏カフが、股下部103に形成される。
図1は、レッグサイドギャザー14が幅方向Wの内側に折り畳まれた状態を示している。このため、図1において、レッグサイドギャザー14の頂部14aは、本体部10の幅方向Wの外端部よりも内側に位置している。本実施形態では、図3に示されるように、防漏シート12aの幅方向Wの両端部は、レッグサイドギャザー14内に挟み込まれており、レッグサイドギャザー14と一体化されている。これにより、本体部10の幅方向Wの外端部が、レッグサイドギャザー14の起立支点14bと一致している。起立支点14bは、レッグサイドギャザー14の立ち上がり部分の根元の部分(折れ起点)であり、長手方向Lに延在している。
外装シート12b(裏面シート12)には、着用物品2と結合可能に構成された複数の結合部20が設けられている。なお、「結合」とは、着脱可能な程度に着用物品2に対して固定されることを意味し、係合、接着等の種々の手段を含む。結合部20は、例えば、先端部に爪部を有する複数のピン(フック構造)を含む領域等によって構成され得る。複数の結合部20は、腹側結合部21と、背側結合部22と、股下結合部23と、を含む。腹側結合部21は、外装シート12bの腹側部101に設けられている。背側結合部22は、外装シート12bの背側部102に設けられている。股下結合部23は、外装シート12bの股下部103に設けられている。長手方向Lにおいて、腹側結合部21、股下結合部23、及び背側結合部22は、互いに離間して配置されている。
複数の結合部20は、腹側結合部21における結合及び背側結合部22における結合よりも股下結合部23における結合が弱い構造(以下「特定結合構造」という。)を有する。つまり、複数の結合部20を介して吸収性パッド1を着用物品2に結合した場合において、股下結合部23における吸収性パッド1と着用物品2との結合を解除するために必要な力が、腹側結合部21又は背側結合部22における吸収性パッド1と着用物品2との結合を解除するために必要な力よりも小さくなるように構成されている。結合部20の具体的な構成例については後述する。
一例として、腹側結合部21及び背側結合部22は、厚さ方向Tから見た場合に、同一の矩形状を有する。腹側結合部21及び背側結合部22は、幅方向Wに延びる長方形状(すなわち、長手方向Lの長さよりも幅方向Wの長さの方が長い矩形状)に形成されている。股下結合部23(本実施形態では、後述する第1股下結合部231及び第2股下結合部232の各々)は、厚さ方向Tから見た場合に、腹側結合部21及び背側結合部22よりも小さい矩形状を有している。股下結合部23も、腹側結合部21及び背側結合部22と同様に、幅方向Wに延びる長方形状に形成されている。一例として、股下結合部23の長手方向Lの長さは、腹側結合部21及び背側結合部22の各々の長手方向Lの長さと一致している。一方で、股下結合部23の幅方向Wの長さは、腹側結合部21及び背側結合部22の各々の幅方向Wの長さよりも短くされている。腹側結合部21、背側結合部22,及び股下結合部23の幅方向Wの中心位置は、本体部10の幅方向Wの中心位置と一致している。
次に、図5~図7を参照して、吸収性パッド1が装着される着用物品2について説明する。図5は、着用物品2を肌側から見た平面図である。図6は、吸収性パッド1が装着された着用物品2の平面図である。図7は、吸収性パッド1が装着された着用物品2の斜視図である。
図6に示されるように、着用物品2は、吸収性パッド1よりも大きい形状を有している。着用物品2は、着用状態において吸収性パッド1の裏面(外装シート12b)に対向する内面2aと、内面2aとは反対側の外面2b(図7参照)と、を有する。着用物品2は、着用状態において着用者の腹側に位置する腹側部201と、着用状態において着用者の背側に位置する背側部202と、腹側部201と背側部202との間に位置する股下部203と、に区分される。腹側部201、股下部203、背側部202は、着用者の腹側から背側に向かって、長手方向Lに沿って並んでいる。一例として、着用物品2を長手方向Lにおいて4等分した場合に、最も腹側に位置する1つ分の領域が腹側部201に相当し、最も背側に位置する1つ分の領域が背側部202に相当し、腹側部201と背側部202との間(すなわち、本体部10の長手方向中央部)に位置する2つ分の領域が股下部203に相当する。
図6に示されるように、本実施形態では、着用物品2の長手方向L及び幅方向Wにおける略中央部に吸収性パッド1が装着される。より具体的には、着用物品2の内面2aには、吸収性パッド1の外装シート12bに設けられた複数の結合部20の各々に対応する複数の対応領域30が設けられている。各対応領域30は、各結合部20と結合可能な表面を有する領域である。複数の対応領域30は、腹側結合部21に対応する対応領域31と、背側結合部22に対応する対応領域32と、股下結合部23に対応する対応領域33(本実施形態では、第1股下結合部231に対応する対応領域331及び第2股下結合部232に対応する対応領域332)と、を有する。複数の結合部20がそれぞれ対応する複数の対応領域30に結合されることにより、吸収性パッド1が着用物品2に装着される。
なお、内面2aのうち対応領域30以外の領域(非対応領域)も結合部20と結合可能に構成されてもよいが、対応領域30の方が非対応領域よりも結合部20と強く結合されるように構成されていることが好ましい。また、吸収性パッド1を着用物品2に装着する装着者の利便性の観点から、対応領域30は、非対応領域と区別可能な態様(例えば、非対応領域とは異なる素材、着色等)で構成されることが好ましい。
背側部202の内面2aの幅方向Wの両端部には、固定部2cが設けられている。固定部2cは、例えば、面ファスナーのフック部によって構成される。また、腹側部201の外面2bの幅方向Wの両端部には、固定部2cに対応する固定部2dが設けられている。固定部2dは、例えば、面ファスナーのループ部によって構成される。図7に示されるように、着用状態において、各固定部2cが各固定部2dと結合される。これにより、股下部203の全域、並びに腹側部201の股下部203側の一部及び背側部202の股下部203側の一部(図5の範囲R)の幅方向Wにおける側縁部によって、足ぐり部分2eが構成される。
足ぐり部分2eは、着用状態において、着用者の両脚が通される開口部を形成する部分である。足ぐり部分2eに沿った部分には、足ぐり部分2eに沿って収縮する弾性部材2fが設けられている。また、腹側部201の前端部201aに沿った部分には、着用状態において着用者の胴回りを締めるように幅方向Wに収縮する弾性部材2gが設けられている。背側部202の後端部202aに沿った部分には、着用状態において着用者の胴回りを締めるように幅方向Wに収縮する弾性部材2hが設けられている。弾性部材2f,2g,2hは、例えば、糸ゴム、伸縮性シート等である。
[第1実施形態の作用効果]
吸収性パッド1においては、長手方向Lの両端部(腹側部101及び背側部102)だけでなく、股下部103にも結合部20(股下結合部23)が設けられている。これにより、吸収性パッド1が着用物品2に装着された状態(以下「装着状態」という。)において、着用物品2に対する吸収性パッド1の位置ずれを抑制できると共に、吸収性パッド1が着用者の股間部に挟み込まれることを抑制できる。すなわち、仮に股下結合部23が設けられておらず、着用者の股間部において吸収性パッド1が着用物品2から分離可能になっていると、着用者の動作によって、吸収性パッド1のみが着用者の股間部に喰い込み、吸収性コア13aにヨレが生じるおそれがある。股下結合部23において吸収性パッド1が着用物品2に結合されることにより、上記のような事態の発生を回避できる。
また、布下着である着用物品2は、長手方向Lに縮む力を有することが一般的である。本実施形態では、着用物品2の足ぐり部分2eに沿って弾性部材2fが設けられていることにより、特に股下部203が、長手方向Lに収縮し易くなっている。このため、仮に、吸収性パッド1の裏面全体に結合部(着用物品2に結合される部分)を設けた場合(例えば、吸収性パッド1の裏面全体を着用物品2に接着する場合等)、自然状態で長手方向Lに収縮した状態(以下「収縮状態」という。)の着用物品2に吸収性パッド1を取り付けることは困難である。すなわち、吸収性パッド1を着用物品2に対して適切に取り付けるためには、着用物品2を長手方向Lに伸ばした状態で吸収性パッド1を取り付ける必要があるが、この際、着用物品2を十分に伸ばしきれず、吸収性パッド1と着用物品2との結合面(接着面等)に皺ができるおそれがある。また、結合面の面積が大きいため、吸収性パッド1を着用物品2から取り外すことも容易ではない。これに対して、吸収性パッド1では、長手方向Lの両端部(腹側部101及び背側部102)と股下部103とに配置された各結合部20が互いに離間して配置されているため、収縮状態の着用物品2に対して吸収性パッド1を容易に取り付けることができる。また、上記のように吸収性パッド1の裏面全体を着用物品2に結合させる場合と比較して、結合面の面積を小さくできるため、吸収性パッド1を着用物品2から容易に取り外すことが可能となる。
さらに、吸収性パッド1は、特定結合構造(股下結合部23における結合が腹側結合部21及び背側結合部22における結合よりも弱い構造)を有する。腹側結合部21及び背側結合部22には、通常、比較的高い結合力(着用物品2と結合される強度)が必要となる。例えば、着用者の身体に着用物品2をフィットさせるために着用物品2を吸収性パッド1と共に動かした場合に、着用者の身体との擦れ等によって吸収性パッド1の長手方向Lの両端部(すなわち、腹側結合部21及び背側結合部22によって結合される部分)が着用物品2から外れない程度に、腹側結合部21及び背側結合部22の結合力が設定される。このため、仮に、股下結合部23にも腹側結合部21及び背側結合部22と同等の結合力を与えてしまうと、吸収性パッド1が腹側、背側、及び股下の全域において着用物品2に対して強く結合されてしまい、着用物品2から吸収性パッド1を取り外すことが困難となる。これに対して、着用物品2では、複数の結合部20が上記の特定結合構造を有することにより、腹側結合部21及び背側結合部22において着用物品2と吸収性パッド1とをしっかりと結合しつつ、股下結合部23において着用物品2から吸収性パッド1を容易に取り外すことが可能となる。また、以下のように、股下結合部23における吸収性パッド1の取付を容易に行うこともできる。すなわち、まず、収縮状態の着用物品2(対応領域31及び対応領域33)に対して吸収性パッド1の腹側結合部21及び背側結合部22を結合させる。このとき、着用物品2が長手方向Lに収縮していることが原因で、股下結合部23が着用物品2の適切な位置(対応領域33)に結合されない可能性がある。その場合でも、腹側結合部21及び背側結合部22で吸収性パッド1と結合された状態の着用物品2を長手方向Lに勢いよく引き延ばすことにより、股下結合部23における吸収性パッド1と着用物品2との結合が一旦外れた後、着用物品2が長手方向Lに十分に引き延ばされて股下結合部23と着用物品2とが接する状態(すなわち、股下結合部23が着用物品2における適切な取付位置(対応領域33)に面する状態)になった際に、股下結合部23と着用物品2とを再度結合させることができる。以上により、吸収性パッド1によれば、着用状態における吸収性コアのヨレの発生を抑制しつつ、着用物品2に対する着脱を容易に行うことができる。以下、本実施形態の各部の詳細な構成、及び当該構成により得られる効果について説明する。
上述したように、腹側結合部21、股下結合部23(本実施形態では、第1股下結合部231及び第2股下結合部232)、及び背側結合部22は、長手方向Lにおいて互いに離間している。これにより、腹側結合部21と股下結合部23(本実施形態では、股下結合部23のうち腹側に配置された第1股下結合部231)との間には、結合部20が存在しない非結合領域UR1(第1非結合領域)が形成されている。また、背側結合部22と股下結合部23(本実施形態では、股下結合部23のうち背側に配置された第2股下結合部232)との間には、結合部20が存在しない非結合領域UR2(第2非結合領域)が形成されている。非結合領域UR1と非結合領域UR2とを合わせた領域の長手方向Lの長さ(すなわち、「D1+D2」)は、腹側結合部21と背側結合部22との距離Dの半分以上とされている。すなわち、「D1+D2>D/2」が成立するように、複数の結合部20が配置されている。上記構成によれば、腹側結合部21と背側結合部22との間において、非結合領域UR1,UR2の大きさ(長手方向Lの大きさ)を十分に確保することができる。その結果、上述したような着用物品2への吸収性パッド1の着脱時等において、着用物品2を長手方向Lに引き伸ばすために必要となる力を小さくすることができる。これにより、吸収性パッド1の着用物品2に対する着脱をより一層容易に行うことができる。
図1及び図4に示されるように、股下結合部23(本実施形態では、第1股下結合部231及び第2股下結合部232の各々)は、厚さ方向Tから見た場合に、股下結合部23の全体が吸収性コア13aと重なるように配置されている。すなわち、図4に示されるように、股下結合部23の幅方向Wの外端部23aは、吸収性コア13aの幅方向Wの外端部13a1よりも内側に配置されている。上記構成によれば、着用状態において、着用者と股下結合部23との間に、比較的厚みのある吸収性コア13aが介在することになる。これにより、股下結合部23が比較的硬い部材によって構成される場合であっても、股下結合部23によって着用者が受ける着用時の違和感を低減することができる。
股下結合部23は、第1股下結合部231及び第2股下結合部232を有する。第1股下結合部231は、長手方向Lにおいて、第2股下結合部232よりも腹側部101側に配置されている。上記構成によれば、股下結合部23を複数の結合部(第1股下結合部231及び第2股下結合部232)で構成することにより、着用状態における着用者の股間部への吸収性パッド1の挟み込み、ひいては吸収性コア13aのヨレの発生を一層効果的に抑制できる。
第1股下結合部231は、長手方向Lにおける本体部10の中央位置(すなわち、中心線CL)よりも腹側部101側に配置されている。一方、第2股下結合部232は、中心線CLよりも背側部102側に配置されている。着用状態において、通常、股下部103のうち中心線CLよりも腹側に着用者の排尿口が位置し、股下部103のうち中心線CLよりも背側に着用者の排便口が位置する。従って、上記構成によれば、排尿口及び排便口のそれぞれに対応するように第1股下結合部231及び第2股下結合部232を設けることにより、排尿口及び排便口に近い位置において、吸収性コア13aのヨレの発生を抑制できる。その結果、排泄物の吸収漏れを好適に抑制できる。
第1股下結合部231と第2股下結合部232とは、中心線CLに対して非対称に配置されている。言い換えると、本体部10を中心線CLに沿って二つ折りにした場合に、第1股下結合部231と第2股下結合部232とは、完全に重なり合わないように配置されている。より具体的には、図2に示されるように、長手方向Lにおいて、第1股下結合部231から中心線CLまでの距離D3は、第2股下結合部232から中心線CLまでの距離D4よりも長くなっている。つまり、腹側に配置された第1股下結合部231の方が、背側に配置された第2股下結合部232よりも中心線CLから離れた位置に配置されている。また、長手方向Lにおいて、腹側結合部21から第1股下結合部231までの距離D1は、第2股下結合部232から背側結合部22までの距離D2よりも短くなっている。通常、着用状態において、股下部103のうち着用者の排尿口に対向する位置は、股下部103のうち着用者の排便口に対向する位置よりも、中心線CLから離れている。つまり、中心線CLから排尿口に対応する位置(中心線CLよりも腹側の位置)までの距離は、中心線CLから排便口に対応する位置(中心線CLよりも背側の位置)までの距離よりも大きい。従って、上記構成によれば、第1股下結合部231及び第2股下結合部232を排尿口及び排便口に対応する位置に近づけることができる。その結果、排尿口及び排便口により近い位置において、吸収性コア13aのヨレの発生を効果的に抑制でき、排泄物の吸収漏れをより一層効果的に抑制できる。
本体部10のうち股下結合部23と重なる部分と股下結合部23とから構成される第1部分の剛軟度は、本体部10のうち腹側結合部21と重なる部分と腹側結合部21とから構成される第2部分の剛軟度、及び本体部10のうち背側結合部22と重なる部分と背側結合部22とから構成される第3部分の剛軟度よりも低くされている。上記の「剛軟度」は、例えば、カンチレバー法によって測定される値である。本体部10の第1部分に配置される吸収性コア13aは、着用者の股間部に対向する部分であるため、着用時の着用者の動作に応じて着用物品2と共に柔軟に変形することが求められる。上記構成によれば、このような第1部分の剛軟度を第2部分及び第3部分の剛軟度よりも低くすることにより、第1部分における吸収性コア13aを着用物品2と共に柔軟に変形させることが可能になる。
本実施形態では、股下結合部23自体の剛軟度が、腹側結合部21自体の剛軟度及び背側結合部22自体の剛軟度よりも低くされている。上記構成によれば、結合部20の剛軟度を調整することにより、上述した第1部分の剛軟度が第2部分の剛軟度及び第3部分の剛軟度よりも低い構成を容易に実現できる。
図1及び図3に示されるように、幅方向Wにおける腹側結合部21の外端部21aは、本体部10を長手方向Lに伸長させた伸長状態(すなわち、レッグサイドギャザー14が折りたたまれた状態)において、レッグサイドギャザー14の頂部14aよりも幅方向Wの外側に位置している。同様に、幅方向Wにおける背側結合部22の外端部22aも、伸長状態において、レッグサイドギャザー14の頂部14aよりも幅方向Wの外側に位置している。上記構成によれば、腹側結合部21及び背側結合部22の幅方向Wの長さを十分に確保することにより、長手方向Lの両端部(腹側部101及び背側部102)において着用物品2に対して吸収性パッド1をより強固に固定することができる。仮に腹側結合部21及び背側結合部22の外端部21a,22aがレッグサイドギャザー14の頂部14aよりも幅方向Wの内側に位置していると、レッグサイドギャザー14の長手方向Lの端部が着用物品2と結合されないことになる。そのため、吸収性パッド1を着用物品2に装着して長手方向Lに伸長させた状態において、レッグサイドギャザー14の弾性部材15が長手方向Lの内側に引っ張られて収縮し易くなる。これにより、レッグサイドギャザー14が十分に立ち上がらなかったり、レッグサイドギャザー14の応力が低下したりするおそれがある。その結果、レッグサイドギャザー14の機能が低下し、排泄物の横漏れ(足ぐり部分からの漏れ)が発生し易くなるおそれがある。上記構成(すなわち、腹側結合部21及び背側結合部22の外端部21a,22aがレッグサイドギャザー14の頂部14aよりも幅方向Wの外側に位置する構成)によれば、上記のようなレッグサイドギャザー14の長手方向Lの不要な収縮を抑制できるため、上述した問題の発生を抑制することができる。
図1及び図3に示されるように、腹側結合部21は、厚さ方向Tから見た場合に、腹側結合部21の全体が吸収性コア13aと重なるように配置されている。すなわち、腹側結合部21は、吸収性コア13aの長手方向Lの外端部(前端部13a2)よりも内側(中心線CL側)に配置されている。また、図3に示されるように、腹側結合部21の幅方向Wの外端部21aは、吸収性コア13aの幅方向Wの外端部13a1よりも内側に配置されている。同様に、背側結合部22も、厚さ方向Tから見た場合に、背側結合部22の全体が吸収性コア13aと重なるように配置されている。すなわち、背側結合部22は、吸収性コア13aの長手方向Lの外端部(後端部13a3)よりも内側(中心線CL側)に配置されている。また、背側結合部22の幅方向Wの外端部22aは、吸収性コア13aの幅方向Wの外端部13a1よりも内側に配置されている。上記構成によれば、着用状態において、着用者と腹側結合部21及び背側結合部22との間に、比較的厚みのある吸収性コア13aが介在することになる。これにより、腹側結合部21及び背側結合部22が比較的硬い部材によって構成される場合であっても、腹側結合部21及び背側結合部22によって着用者が受ける着用時の違和感を低減することができる。
次に、結合部20の構造について詳細に説明する。結合部20の構造(すなわち、吸収性パッド1と着用物品2とを結合するために採用される結合の手段及び方式)は、特定の構造に限定されない。また、結合部20に対応する着用物品2の対応領域30には、結合部20の構造に応じた構造が設けられればよい。以下に、結合部20のいくつかの具体例を列挙する。
第1例として、結合部20は、先端部に爪部を有する複数のピンを含むフック材(例えば、いわゆる面ファスナーのフック部)によって形成されてもよい。この場合、対応領域30には、フック材が結合(係合)される部材(例えば、いわゆる面ファスナーのループ部)によって構成されてもよい。
第2例として、結合部20は、粘着構造によって形成されてもよい。粘着構造は、例えば表面にホットメルト接着剤(HMA)等の粘着材料が設けられた粘着面等によって構成され得る。
第3例として、結合部20は、磁力を有する部材(例えば磁石)によって形成されてもよい。対応領域30には、結合部20と磁力によって惹き付け合う磁性材料等が設けられればよい。
第4例として、結合部20は、スナップボタンの一方の部材(凸部又は凹部)によって形成されてもよい。対応領域30には、スナップボタンの他方の部材(凹部又は凸部)が設けられればよい。
第5例として、結合部20は、摩擦抵抗を利用して着用物品2に係合される摩擦抵抗部材によって形成されてもよい。摩擦抵抗部材の例としては、接触面積を増やすように構成された起毛素材又は凹凸構造を表面に有する部材が挙げられる。摩擦抵抗部材の具体例としては、ナノフロント(登録商標)によって形成された資材等が挙げられる。
第6例として、結合部20は、ゴム材料によって形成されてもよい。例えば、結合部20は、超強力両面テープ、ゴム製の滑り止め等によって形成されてもよい。
次に、上述した特定結合構造を実現するためのいくつかの構成例について説明する。
(第1構成例)
股下結合部23の面積が腹側結合部21の面積及び背側結合部22の面積よりも小さくされることにより、特定結合構造が実現されてもよい。ここで、股下結合部23の面積とは、本実施形態のように股下結合部23が複数の結合部(第1股下結合部231及び第2股下結合部232)によって構成されている場合には、上記複数の結合部の個別の面積を意味する。すなわち、本実施形態では、第1股下結合部231及び第2股下結合部232の各々が、腹側結合部21及び背側結合部22の各々の面積よりも小さい面積を有するように構成されていることにより、特定結合構造が実現されている。第1構成例によれば、股下結合部23と腹側結合部21及び背側結合部22との間で面積差をつけることにより、特定結合構造を比較的容易に実現できる。
第1構成例の具体的な実現方式として、幅方向Wにおいて、股下結合部23の長さは、腹側結合部21の長さ及び背側結合部22の長さよりも短くされてもよい。上記構成によれば、上記第1構成例の構造を容易に実現できる。また、股下部103に配置される股下結合部23の幅(幅方向Wの長さ)を長手方向Lの両端部の結合部(腹側結合部21及び背側結合部22)の幅よりも短くすることで、着用状態において、股下結合部23によって着用者が受ける着用時の違和感を抑制することができる。
(第2構成例)
結合部20の構造として上記第1例が採用される場合、股下結合部23のピンの数、高さ、材質、及び爪部の形状の少なくとも1つに関する結合構造を腹側結合部21の結合構造及び背側結合部22の結合構造と異ならせることにより、特定結合構造が実現されてもよい。上述のように股下結合部23と腹側結合部21及び背側結合部22との間で結合構造を異ならせる方法のいくつかの例を以下に示す。例えば、腹側結合部21及び背側結合部22のピンの高さを股下結合部23のピンの高さよりも高くしてもよい。また、腹側結合部21及び背側結合部22のピンの本数を股下結合部23のピンの本数よりも多くしてもよい。また、上述したピンの数、高さ、材質、及び爪部の形状の組み合わせによって、股下結合部23の結合強度を腹側結合部21及び背側結合部22の結合強度よりも高くしてもよい。上記構成によれば、フック材によって構成された各結合部20(腹側結合部21、背側結合部22、及び股下結合部23)の結合構造を異ならせることにより、特定結合構造を容易に実現できる。
(第3構成例)
結合部20の構造として上記第2例が採用される場合、例えば、股下結合部23と腹側結合部21及び背側結合部22との間で、粘着材料の塗工目付、塗工面積、塗工パターン等を異ならせることにより、特定結合構造が実現されてもよい。
(第4構成例)
結合部20の構造として上記第3例が採用される場合、例えば、股下結合部23と腹側結合部21及び背側結合部22との間で、磁力を有する部材の磁力、面積等を異ならせることにより、特定結合構造が実現されてもよい。
(第5構成例)
結合部20の構造として上記第4例が採用される場合、例えば、股下結合部23と腹側結合部21及び背側結合部22との間で、配置されるボタンの数、面積等を異ならせることにより、特定結合構造が実現されてもよい。
(第6構成例)
股下結合部23の結合方式(例えば、上述した第1例~第6例の各々に対応する方式)を腹側結合部21の結合方式及び背側結合部22の結合方式と異ならせることにより、特定結合構造が実現されてもよい。上記構成によれば、股下結合部23と腹側結合部21及び背側結合部22との間で結合方式を異ならせることにより、特定結合構造を容易に実現できる。
第6構成例の具体例として、以下の構成例が挙げられる。すなわち、腹側結合部21及び背側結合部22の構造として上記第1例が採用され、股下結合部23の構造として上記第5例が採用されることにより、特定結合構造が実現されてもよい。上記構成によれば、比較的簡易な構造により、腹側結合部21及び背側結合部22と股下結合部23との間で、好適な結合強度差をつけることができる。
[第1実施形態の変形例]
図8は、第1実施形態の変形例に係る吸収性パッド1Aを肌側から見た平面図である。図8に示されるように、吸収性パッド1Aは、以下のように構成されている点で吸収性パッド1と相違し、その他の構成については吸収性パッド1と同様である。吸収性パッド1Aでは、腹側結合部21及び背側結合部22は、長手方向Lにおいて、吸収性コア13aよりも外側に配置されている。より具体的には、腹側結合部21は、吸収性コア13aの前端部13a2よりも前方に配置されている。また、背側結合部22は、吸収性コア13aの後端部13a3よりも後方に配置されている。
吸収性パッド1Aによれば、腹側結合部21及び背側結合部22を本体部10の長手方向Lの両端部のなるべく近くに配置することができる。これにより、吸収性パッド1の長手方向Lの両端部を着用物品2に取り付け易くすることができる。また、本体部10のうち吸収性コア13aよりも長手方向Lにおいて外側の部分は、フリル状に形成されることがある。この場合、第1実施形態(吸収性パッド1)のように腹側結合部21及び背側結合部22を吸収性コア13a上に配置すると、上記のようにフリル状に形成された外側の部分(フリル部)が、着用物品2に結合(固定)されずに自由に動くようになる。その結果、当該フリル部が着用者の肌に擦れて着用者が痒みを感じる等、着用感が損なわれるおそれがある。これに対して、吸収性パッド1Aによれば、腹側結合部21及び背側結合部22を介してフリル部が着用物品2に固定され、フリル部の自由な動きが制限されるため、上記のようにフリル部が自由に動くことに起因する着用感の低下を抑制することができる。
[第2実施形態]
図9~図11を参照して、第2実施形態に係る吸収性パッド1Bの構成について説明する。図9は、吸収性パッド1Bを肌側から見た平面図である。図10及び図11は、図9のX-X線及びXI-XI線に沿った吸収性パッド1Bの断面構造を模式的に示した図である。
吸収性パッド1Bは、以下のように構成されている点で吸収性パッド1と相違し、その他の構成については吸収性パッド1と同様である。吸収性パッド1Bでは、レッグサイドギャザー14の起立支点14bが、伸長状態における本体部10の幅方向Wの端部よりも内側に位置している。より具体的には、起立支点14bよりも幅方向Wの外側の部分に、レッグギャザー16が設けられている。レッグギャザー16は、起立支点14bを挟んでレッグサイドギャザー14の外側に設けられており、腹側部101から背側部102にかけて長手方向Lに沿って延在してる。図10及び図11に示されるように、起立支点14bは、レッグサイドギャザー14及びレッグギャザー16を構成するシート部材と表面シート11とを接着する接着部によって構成されている。
レッグギャザー16は、長手方向Lに沿って延在する弾性部材17を有する。一例として、弾性部材17は、一以上(本実施形態では1本)の糸ゴムによって構成されている。レッグギャザー16は、弾性部材17が長手方向Lに収縮することにより、収縮可能とされている。吸収性パッド1Bでは、レッグギャザー16の外端部16aが、本体部10の幅方向Wの外端部となっている。このように、吸収性パッド1Bでは、レッグサイドギャザー14の起立支点14bは、伸長状態において、幅方向Wにおける本体部10の端部(外端部16a)よりも幅方向Wの内側に位置している。
図9及び図10に示されるように、吸収性パッド1Bでは、幅方向Wにおける腹側結合部21及び背側結合部22の外端部21a,22aは、レッグサイドギャザー14の起立支点14bよりも幅方向Wの外側に位置している。すなわち、腹側結合部21及び背側結合部22は、起立支点14bを跨ぐように配置されている。上記構成によれば、腹側結合部21及び背側結合部22の幅方向Wの長さを十分に確保することにより、長手方向Lの両端部(腹側部101及び背側部102)において着用物品2に対して吸収性パッド1をより強固に固定することができる。また、レッグサイドギャザー14の起立支点14bの長手方向Lの端部(すなわち、腹側結合部21及び背側結合部22と重なる部分)を着用物品2に結合させることにより、レッグサイドギャザー14の長手方向Lの不要な収縮を抑制できるため、上述したような問題、すなわち、レッグサイドギャザー14の機能の低下による排泄物の横漏れ(足ぐり部分からの漏れ)の発生等を抑制することができる。
図9に示されるように、腹側結合部21及び背側結合部22は、レッグサイドギャザー14が固定される固定領域Bの長手方向Lにおける内側端部Baよりも長手方向Lの外側に配置されている。つまり、腹側結合部21及び背側結合部22は、厚さ方向Tから見た場合に、レッグサイドギャザー14のうち表面シート11に固定されていない部分(すなわち、起立可能な部分)と重ならないように配置されている。仮に、結合部20(腹側結合部21又は背側結合部22)が起立支点14bを跨ぎつつ長手方向Lに対向する一対の固定領域Bの内側端部Ba間に配置された場合、起立支点14bのうち結合部20と重なる部分において、レッグサイドギャザー14の起立動作(すなわち、起立支点14bにおける折れ曲がり動作)が結合部20によって阻害されてしまう。これに対して、上記の吸収性パッド1Bの構成によれば、起立支点14bを跨ぐように腹側結合部21及び背側結合部22を配置することで腹側結合部21及び背側結合部22の幅方向Wの長さを十分に確保しつつ、腹側結合部21及び背側結合部22によってレッグサイドギャザー14の起立が阻害されることを回避することができる。また、レッグサイドギャザー14が固定される固定領域Bの内側端部Baよりも長手方向Lの外側を着用物品2に結合させることにより、レッグサイドギャザー14の長手方向Lの不要な収縮を抑制できるため、上述したような問題、すなわち、レッグサイドギャザー14の機能の低下による排泄物の横漏れ(足ぐり部分からの漏れ)の発生等を抑制することができる。
[変形例]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限られない。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。また、上述した実施形態の構成に含まれる一部の構成は、変更又は省略されてもよいし、他の構成が付加されてもよい。
複数の結合部20の個数、形状、配置は、上記実施形態に限定されない。例えば、各結合部20は、幅方向Wに分離された複数の部分によって構成されてもよい。また、上記実施形態では、股下結合部23は、2つの結合部20(第1股下結合部231及び第2股下結合部232)から構成されたが、例えば中心線CLに沿って配置される1つの結合部20によって構成されてもよい。また、上記実施形態では、各結合部20の長手方向Lの長さは同一とされたが、結合部20の長手方向Lの長さは、結合部20間で異なっていてもよい。
上記実施形態では、着用物品2は、テープタイプの布下着であったが、着用物品2は、パンツタイプの布下着であってもよい。
上記実施形態では、着用物品2の内面2aに各結合部20に対応する対応領域30が設けられる形態を例示したが、内面2aが各結合部20と結合可能な素材で形成されている場合には、対応領域30は省略されてもよい。
1,1A,1B…吸収性パッド、2…着用物品、10…本体部、11…表面シート、12…裏面シート、13a…吸収性コア、14…レッグサイドギャザー、14a…頂部、14b…起立支点、20…結合部、21…腹側結合部、22…背側結合部、23…股下結合部、101…腹側部、102…背側部、103…股下部、231…第1股下結合部、232…第2股下結合部、Ba…内側端部、L…長手方向、T…厚さ方向、UR1…非結合領域(第1非結合領域)、UR2…非結合領域(第2非結合領域)、W…幅方向。

Claims (20)

  1. 着用者の胴体下部の周囲に着用される再利用可能な布下着である着用物品に装着され、前記着用物品と前記着用者との間に配置される吸収性パッドであって、
    前記着用物品と共に前記着用者に着用された着用状態において前記着用者の腹側に位置する腹側部と、前記着用状態において前記着用者の背側に位置する背側部と、前記腹側部と前記背側部との間に位置する股下部と、に区分される本体部を備え、
    前記本体部は、前記着用状態において前記着用者の肌に面する液透過性の表面シートと、前記着用状態において前記着用物品に面する液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置され、前記着用者の排泄物を吸収する吸収性コアと、を有し、
    前記裏面シートには、前記着用物品と結合可能に構成された複数の結合部が設けられており、
    前記複数の結合部は、前記腹側部に設けられた腹側結合部と、前記背側部に設けられた背側結合部と、前記股下部に設けられた股下結合部と、を有し、
    前記腹側部、前記股下部、及び前記背側部が並ぶ方向である長手方向において、前記腹側結合部、前記股下結合部、及び前記背側結合部は、互いに離間して配置されており、
    前記複数の結合部は、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱い構造を有する、
    吸収性パッド。
  2. 前記腹側結合部と前記股下結合部との間の第1非結合領域と前記背側結合部と前記股下結合部との間の第2非結合領域とを合わせた領域の前記長手方向の長さは、前記腹側結合部と前記背側結合部との距離の半分以上である、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  3. 前記股下結合部は、前記表面シートと前記裏面シートとが重なる厚さ方向から見た場合に、前記股下結合部の全体が前記吸収性コアと重なるように配置されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  4. 前記股下結合部は、第1股下結合部及び第2股下結合部を有し、
    前記第1股下結合部は、前記長手方向において、前記第2股下結合部よりも前記腹側部側に配置されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  5. 前記第1股下結合部は、前記長手方向における前記本体部の中央位置よりも前記腹側部側に配置されており、
    前記第2股下結合部は、前記中央位置よりも前記背側部側に配置されている、
    請求項4に記載の吸収性パッド。
  6. 前記第1股下結合部と前記第2股下結合部とは、前記中央位置に対して非対称に配置されている、
    請求項5に記載の吸収性パッド。
  7. 前記長手方向において、前記第1股下結合部から前記中央位置までの距離は、前記第2股下結合部から前記中央位置までの距離よりも長い、
    請求項6に記載の吸収性パッド。
  8. 前記長手方向において、前記腹側結合部から前記第1股下結合部までの距離は、前記第2股下結合部から前記背側結合部までの距離よりも短い、
    請求項6に記載の吸収性パッド。
  9. 前記本体部のうち前記股下結合部と重なる部分と前記股下結合部とから構成される第1部分の剛軟度は、前記本体部のうち前記腹側結合部と重なる部分と前記腹側結合部とから構成される第2部分の剛軟度、及び前記本体部のうち前記背側結合部と重なる部分と前記背側結合部とから構成される第3部分の剛軟度よりも低い、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  10. 前記股下結合部の剛軟度は、前記腹側結合部の剛軟度及び前記背側結合部の剛軟度よりも低い、
    請求項9に記載の吸収性パッド。
  11. 前記本体部は、前記腹側部から前記背側部にかけて前記長手方向に沿って延在して設けられ、前記長手方向における両端部が前記腹側部及び前記背側部において固定され、前記長手方向に収縮することによって起立可能に構成されたレッグサイドギャザーを有し、
    前記長手方向に直交する幅方向における前記腹側結合部及び前記背側結合部の外端部は、前記本体部を前記長手方向に伸長させた伸長状態において、前記レッグサイドギャザーの頂部よりも前記幅方向の外側に位置している、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  12. 前記本体部は、前記腹側部から前記背側部にかけて前記長手方向に沿って延在して設けられ、前記長手方向における両端部が前記腹側部及び前記背側部において固定され、前記長手方向に収縮することによって起立可能に構成されたレッグサイドギャザーを有し、
    前記レッグサイドギャザーは、前記長手方向に延在する起立支点を有し、
    前記起立支点は、前記本体部を前記長手方向に伸長させた伸長状態において、前記長手方向に直交する幅方向における前記本体部の端部よりも前記幅方向の内側に位置しており、
    前記幅方向における前記腹側結合部及び前記背側結合部の外端部は、前記起立支点よりも前記幅方向の外側に位置している、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  13. 前記腹側結合部及び前記背側結合部は、前記レッグサイドギャザーが固定される領域の前記長手方向における内側端部よりも前記長手方向の外側に配置されている、
    請求項12に記載の吸収性パッド。
  14. 前記腹側結合部及び前記背側結合部は、前記表面シートと前記裏面シートとが重なる厚さ方向から見た場合に、前記腹側結合部及び前記背側結合部の全体が前記吸収性コアと重なるように配置されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  15. 前記腹側結合部及び前記背側結合部は、前記長手方向において、前記吸収性コアよりも外側に配置されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  16. 前記股下結合部の面積が前記腹側結合部の面積及び前記背側結合部の面積よりも小さくされていることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  17. 前記腹側部、前記股下部、及び前記背側部が並ぶ方向である長手方向に直交する幅方向において、前記股下結合部の長さは、前記腹側結合部の長さ及び前記背側結合部の長さよりも短い、
    請求項16に記載の吸収性パッド。
  18. 前記股下結合部の結合方式を前記腹側結合部の結合方式及び前記背側結合部の結合方式と異ならせることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
  19. 前記腹側結合部及び前記背側結合部が、それぞれ先端部に爪部を有する複数のピンによって形成され、前記股下結合部が、表面の接触面積を増やすように構成された起毛部材又は凹凸構造を表面に有する摩擦抵抗部材によって形成されていることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
    請求項18に記載の吸収性パッド。
  20. 前記股下結合部、前記腹側結合部、及び前記背側結合部はいずれも、それぞれ先端部に爪部を有する複数のピンを有し、
    前記股下結合部の前記ピンの数、高さ、材質、及び前記爪部の形状の少なくとも1つに関する結合構造を前記腹側結合部の前記結合構造及び前記背側結合部の前記結合構造と異ならせることにより、前記腹側結合部における結合及び前記背側結合部における結合よりも前記股下結合部における結合が弱くなるように構成されている、
    請求項1に記載の吸収性パッド。
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