JPH09211623A - シーケンス動作装置 - Google Patents

シーケンス動作装置

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JPH09211623A
JPH09211623A JP1605796A JP1605796A JPH09211623A JP H09211623 A JPH09211623 A JP H09211623A JP 1605796 A JP1605796 A JP 1605796A JP 1605796 A JP1605796 A JP 1605796A JP H09211623 A JPH09211623 A JP H09211623A
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JP
Japan
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gear
film
cartridge
planetary
driven
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Pending
Application number
JP1605796A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Konishi
義人 小西
Shinji Murashima
伸治 村島
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/790,618 priority patent/US5812890A/en
Publication of JPH09211623A publication Critical patent/JPH09211623A/ja
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ小型で軽量な駆動機構により、複数
のシーケンス動作を確実に達成できるようにすることを
目的とする。 【解決手段】 1つの回転部材としての太陽回転部材8
4とこれに従動する遊星キャリア83に保持されて太陽
回転部材84に従転し対向する被駆動部材に太陽回転部
材84の駆動力を伝達する1つの駆動力伝達系を、遊星
キャリア83の割り出し制御手段61、64、77、8
2、101による回転位置制御にて、複数ある被駆動部
材25、86、87に選択的に対向させ、この割出し状
態で太陽回転部材84を動作制御手段61、101によ
り駆動して、被駆動部材25、86、87の中の遊星回
転部材85が対向しているものを所定の動作が行われる
ようにして、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の動作を所定
の順序に従って、またはその時々の指令に従って行うシ
ーケンス動作装置にに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、巻取り軸に巻き取られたフィル
ムを遮光状態で収納したフィルムカートリッジを使用す
るカメラがある。特開平4−80735号公報はこのよ
うなカメラを開示している。これに開示されたカメラ
は、カートリッジ室がフィルムカートリッジを一定の向
きに出し入れできるように収容し、カメラ本体内の収納
位置とフィルムカートリッジの出し入れ口が露出するカ
メラ本体外への突出位置との間を移動できるようにして
あり、カートリッジ室にフィルムカートリッジを収容し
た後、カートリッジ室を収納位置に移動させるだけで、
フィルムの装填ができそのまま使用できるようにする。
このような使用のために、カメラは装填されたフィルム
カートリッジのフィルム出口に設けられた遮光扉をカメ
ラ本体側の駆動系によって自動的に開けた後、巻取り軸
を駆動してフィルムカートリッジ内のフィルムをフィル
ム出口から押出してカメラ側の巻き上げスプールに送り
つけておくことにより、シャッターレリーズに伴うフィ
ルムの巻き上げができるようにする。またカメラは、フ
ィルムが取り出されるとき、巻取り軸をフィルム巻取り
方向に駆動してフィルムをフィルムカートリッジ内に完
全に巻き込んだ後、フィルムカートリッジの遮光扉を自
動的に閉じる。これによって、カートリッジ室を突出位
置に移動させて開いても、フィルムカートリッジ内のフ
ィルムが外光によって露光されるようなことはない。
【0003】このようなカメラは、フィルムカートリッ
ジの装填時、フィルムカートリッジの遮光扉を開き、巻
取り軸を駆動してフィルムを押出し巻取りスプールに送
り付けておくことを順次に必ず行う必要がある。また、
フィルムカートリッジを取り出す時点では、カメラは巻
取り軸を駆動してフィルムを巻き戻しフィルムカートリ
ッジ内に巻き込んだ後、遮光扉を閉じることを必ず行わ
なければならない。
【0004】また、特開平4−80735号公報に開示
のカメラは、カートリッジ室に収容したフィルムカート
リッジの巻取り軸と係合してこれを駆動する巻取り軸駆
動部材であるフォークをカメラ本体側に設け、カートリ
ッジ室の前記のような移動に先立って巻取り軸と係合し
てこれを駆動する位置から自動的に退避され、カートリ
ッジ室が収納位置とされたときに自動的に係合位置に復
帰するようになっている。このフォークの退避位置と係
合位置との間の移動も、巻取り軸の確実な駆動と、カー
トリッジ室の安全な移動のために、カメラの使用状態に
対応した所定の時点、ないしは順序で必ず行われる必要
がある。
【0005】一般にこれらの各動作は、それぞれの動作
を行うための被駆動部材を駆動する複数の駆動系列を用
いて行われ、各駆動系列での駆動力の伝達をクラッチに
て適宜に断接することにより、動作の順序とタイミング
とが制御される。この制御や駆動力伝達機構を簡単にす
ると云ったことのために、駆動源が複数設けられ使い分
けられることが多々ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の駆
動形式は、機構が複雑つ大型で、重いものになるので、
さらなるコンパクト化および軽量化されるカメラ等には
適用し難い。
【0007】本発明は、このような問題を解消すること
を課題とし、簡単かつ小型で軽量な駆動機構により、複
数のシーケンス動作を確実に達成できるシーケンス動作
装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
のような目的を達成するために、太陽回転部材と、この
太陽回転部材と同体に回転できる遊星キャリアと、この
遊星キャリアの太陽回転部材との同体的な回転による回
転位置を複数の所定位置に規制する回転位置規制手段
と、この遊星キャリアに支持され回転部材に従動できる
遊星回転部材と、この遊星回転部材の公転経路に沿う異
なった位置に設けられて、遊星回転部材と対向したとき
にこれに従転でき、かつ回転することによりそれぞれに
割り当てられた所定の動作を行わせる複数の被駆動部材
と、太陽回転部材を回転駆動するとともに、このときの
遊星キャリアの回転位置を回転位置規制手段により制御
して、遊星回転部材が所定の被駆動部材に対向してこれ
を従転させる所定の割り出し状態にする割り出し制御手
段と、遊星回転部材が所定の被駆動部材と対向した所定
の割出し状態になる都度、太陽回転部材を回転駆動し、
遊星回転部材に対向した所定の被駆動部材を従転させて
所定の動作が行われるようにする動作制御手段とを備え
たことを特徴とするものである。
【0009】このような構成では、1つの太陽回転部材
に与えられる駆動力を利用して、この太陽回転部材に従
動する遊星キャリアの回転位置を回転位置規制部材の割
り出し制御手段による位置制御にて規制し、遊星キャリ
アに支持されて太陽回転部材に従転できる遊星回転部材
を複数ある被駆動部材に対して、所定の順序ないしは所
定の時点で対向させて、駆動力を伝達すべき1つの被駆
動部材の割り出しを行うことができるし、このような割
り出し状態になる都度、遊星キャリアが所定位置に停止
して、太陽回転部材の回転に遊星回転部材が従転できる
状態となり、動作制御手段による太陽回転部材の駆動制
御にて遊星回転部材と対向している被駆動部材に所定の
動作を行うように太陽回転部材の駆動力を伝達すること
ができる。従って、1つの回転部材から1つの被駆動部
材へ駆動力を伝達できるようにした1つの駆動力伝達系
と、この駆動力伝達系を前記1つの回転部材により移動
させて複数ある被駆動部材に選択的に働かせる割り出し
のための移動機構および移動位置規制機構とがあればよ
く、簡単かつ小型で軽量な駆動機構にてシーケンス動作
を所定の順序ないしは所定のタイミングで確実に達成す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
き添付の図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態
のカメラは一眼レフカメラであって、図1の(a)およ
び(b)に示すように、カメラ本体1の前面に撮影レン
ズ2と出没式のストロボ発光部4が設けられ、上面には
後方から見て右寄りの位置にレリーズ釦10が設けら
れ、中央にはペンタプリズムを用いたファインダ3が設
けられている。カメラ本体1のレリーズ釦10とは反対
の左側の側面にフィルムカートリッジ5を装填する装填
口6が設けられている。
【0011】フィルムカートリッジ5は図1、図3に示
すような樹脂製のカートリッジケース7を持ち、このカ
ートリッジケース7のほぼ中央を縦通して巻取り軸8が
回転自在に支持して設けられている。巻取り軸8はフィ
ルム9の一端を止着しており、巻き取り方向への回転に
よってフィルム9をカートリッジケース7内に巻き込め
るし、逆方向に回転することによってフィルム9をカー
トリッジケース7のフィルム出口7aからフィルム9を
押し出せる。フィルム出口7aには遮光扉11が図3の
(c)に示す仮想線の開き状態と破線で示す閉じ状態と
の間で開閉できるように設けられ、この開閉のために遮
光扉11は軸11a部を図3の(a)、(b)、(c)
に示すように軸受されている。カートリッジケース7は
フィルム出口7a部が側周面の一部から接線方向に若干
突出した異形な横断面形状をしている。
【0012】巻取り軸8には図3の(a)、(b)、
(c)に示すように円周方向にバーコード12等を設け
た情報盤13が取付けられており、フィルム9の種類や
品質、残量に関するデータの読みだしができるようにな
っている。このような読みだしのためにカートリッジケ
ース7の端面壁には読みだし用の窓7b、7cが設けら
れ、これらがカートリッジ室21内に設けられる読みだ
しのためのフォトセンサ14a、14b等と図3の
(b)や図3の(c)、図4に示すように対向する。
【0013】もっとも、情報盤13等を利用して巻取り
軸8を所定の位置に止めることで、図3の(a)に示し
たフィルムカートリッジ5の図示しない端面に設けられ
た表示部にフィルム9の使用状態(未使用、途中使用、
露光済み、現像済み等)を表示することができる。カー
トリッジ室21内のフォトセンサ14a、14bは、カ
メラ本体1内の底部から軸22によるカートリッジ室2
1の枢支部を経由してカートリッジ室21内の底部に臨
む図4に示すようなハーネス93によりカメラ本体1側
の図示しない制御回路に結線されるようにし、簡単な結
線構造にてカートリッジ室21の収納位置と突出位置と
の間の移動によってもハーネス93の経路に大きな変化
はないので、前記カートリッジ室21の移動の影響なし
に信号の授受ができる。
【0014】カメラ本体1の装填口6には、図1、図2
の(a)に示すようなカートリッジ室21が設けられて
いる。このカートリッジ室21は、カートリッジケース
7の横断面形状に若干の余裕を持って整合する上向きの
凹部をなし、フィルムカートリッジ5が巻取り軸8の軸
線方向に沿い上向きに開放した出入り口21aから挿入
されることにより、フィルムカートリッジ5を常に一定
の向きに収容することができる。カートリッジ室21は
これの上下左右に若干張出して、最外面の装填口6を開
閉する蓋部21bを有し、この蓋部21bの下端部が装
填口6の開口縁の下部両側に軸22によって開閉できる
ように枢支されている。
【0015】カートリッジ室21は両側壁の上端にフィ
ルムカートリッジ5を手指で摘んで出し入れしやすくす
るためのえぐり部21cが設けられる一方、受入れたフ
ィルムカートリッジ5の巻取り軸8の下端と係合し合う
巻取り軸8を駆動するときの中間駆動伝達部材となるフ
ォーク23と、遮光扉11の軸11aの下端と係合し合
って遮光扉11を開閉駆動する中間駆動伝達部材として
の扉駆動部材24とが底部に設けられている。もっと
も、これらフォーク23や扉駆動部材24は省略するこ
とができる。省略するときは、巻取り軸8や遮光扉11
の軸11aをカメラ本体1の側の駆動部材と直接係合し
て駆動されるようにする。
【0016】蓋部21bは図1の(a)、図2の(a)
に示すように装填口6を閉じる状態でカメラ本体1の外
面と面一になり、カートリッジ室21がカメラ本体1内
に収納された収納位置となる。カートリッジ室21は蓋
部21bが図1の(b)、図2の(b)に示すように装
填口6を開く状態のとき、カメラ本体1の外面から突出
する突出位置となり出入り口21aが露出する。この突
出位置でフィルムカートリッジ5がカートリッジ室21
に出し入れされる。
【0017】ここで、カートリッジ室21は、これに一
体的に形成された開き方向のストッパ21zがカメラ本
体1内に設けられた図示しない係止部に当接することで
最大突出位置を規制されている。これによって、カート
リッジ室21が軸22回りに過度に回動し、ハーネス9
3等に損傷を与えることを防止している。
【0018】カートリッジ室21は、図1の(b)、図
2の(b)に示す突出位置でフィルムカートリッジ5を
収容した後、図1の(a)、図2の(a)に示す収納位
置に移動されると、一定の向きに収容したフィルムカー
トリッジ5を図4の(a)に示すようにカメラ本体1内
に設定された所定の装填位置Iに所定の姿勢で位置させ
る。
【0019】このカメラ本体1内の装填位置Iには、カ
ートリッジ室21が図4の(a)に示す収納位置とされ
たとき、フォーク23と係合して巻取り軸8を駆動する
巻取り軸駆動部材としてのフォークギヤ25と、扉駆動
部材24と噛み合って遮光扉11を開閉する扉駆動ギヤ
26が設けられている。これらは、カートリッジ室21
に収容されたフィルムカートリッジ5の巻取り軸8や遮
光扉11の軸11aとの駆動伝達形式や、カメラ本体1
内に設けられる図12、図13に示すような駆動系27
との駆動力伝達形式によって、種々の形態を採ることが
できる。
【0020】本実施の形態では、フォーク23および扉
駆動部材24はカートリッジ室21の底部壁に軸受さ
れ、底部壁の上面および下面の双方に臨んでいる。フォ
ーク23は図4、図10、図11に示すように、カート
リッジ室21内に臨む部分に巻取り軸8の下端と軸線方
向に嵌まり合う駆動軸23aを有し、この駆動軸23a
に巻取り軸8の下端のキー溝8aと軸線方向に係合し合
って回転を伝達するキー23bを有している。キー23
bは駆動軸23aに対して軸線方向に進退できるように
設けられ、ばね28の付勢によってキー溝8aとの係合
位置に保たれている。なお、キー23bは、フォーク2
3の半径方向に進退する構成とすることもできる。カー
トリッジ室21にフィルムカートリッジ5が収容された
とき、キー溝8aの向きとキー23bの向きとが一致し
ていないとき、フォーク23が回転駆動されて双方の向
きが一致するまでキー23bがばね28の付勢に抗して
後退する。これによって、向きの一致しない双方が干渉
し合って損傷するようなことを防止し、キー溝8aおよ
びキー23bの向きが一致したときキー23bがばね2
8によって進出させられて双方が係合し合い、フォーク
23の回転を巻取り軸8に伝達できるようにする。フォ
ーク23の前記底部壁の下に臨んでいる部分には二股状
のフォーク部23cが設けられ、フォークギヤ25の上
面に設けられたフォーク部25aと軸線方向に係合し合
ってフォークギヤ25からの回転がフォーク23を介し
て巻取り軸8に伝達でき、巻取り軸8を回転駆動でき
る。
【0021】扉駆動部材24のカートリッジ室21内に
臨む部分に、遮光扉11の軸11aの下端のキー溝11
bと軸線方向に係合し合うキー24aが設けられ、前記
底部壁の下に臨む部分には扉駆動ギヤ26と噛み合う従
動ギヤ24bが設けられている。カートリッジ室21に
収容されるフィルムカートリッジ5の向きは一定してい
るし、カートリッジ室21に収容されるとき遮光扉11
は必ず閉じられている。これによって、カートリッジ室
21に収容されるフィルムカートリッジ5の遮光扉11
の軸11aの位置および回転向きは一義的に決まってい
る。これに対応して、扉駆動部材24とカートリッジ室
21との間に図6〜図8に示すようなばね29を働かせ
て、扉駆動部材24を常に図6の(a)、(e)、図7
の(a)に示す初期回転位置に保つように付勢し、扉駆
動部材24のキー24aが、カートリッジ室21に収容
されてくるフィルムカートリッジ5における軸11aの
キー溝11bと軸線方向に係合し合う向きで安定して待
機するようにする。従って、フィルムカートリッジ5を
カートリッジ室21に収容すると遮光扉11の軸11a
のキー溝11bは扉駆動部材24のキー24aに軸線方
向に必ず係合する。
【0022】しかし、過負荷時の安全のために、キー2
4aと従動ギヤ24bとは、上下に2分された別部材と
し、双方間に働かせた図示しないばね等を介した伝動等
によって従動ギヤ24b側の回転をキー24aに伝達す
るようにし、過負荷時に吸収するようにしてある。
【0023】カートリッジ室21は軸22を中心とした
一軸回転方式の単純な動作で、前記収納位置と突出位置
との間を、カートリッジ室21に収容したフィルムカー
トリッジ5の巻取り軸8の軸線方向と交差する方向に移
動する。このため、カートリッジ室21の側のフォーク
23とカメラ本体1側のフォークギヤ25とのフォーク
部23c、25aどうしが軸線方向に係合し合った状態
のまま、カートリッジ室21が収納位置と突出位置の間
で移動すると、フォーク部23c、25aが干渉し合っ
て損傷する。これは、軸22が垂直に設けられるなど、
巻取り軸8の軸線に直角であるとか、平行であるとかを
問わずに生じる。要するに本発明は、フィルムカートリ
ッジ5が巻取り軸8の軸線に交差する方向に移動される
どんな構成の場合をも対象とする。
【0024】このような干渉を回避するため、フォーク
ギヤ25は図4の(a)、(b)に示す係合位置から下
方に一時的に退避できるようにしてある。フォークギヤ
25はカメラ本体1の底部壁に立設した軸31によって
上下移動と回転とができるように支持され、前記底部壁
との間に働かせたばね32の付勢によって通常にはフォ
ーク23との係合により巻取り軸8を回転駆動できる状
態に保ち、カートリッジ室21の移動に際して下動させ
る。
【0025】扉駆動部材24の従動ギヤ24bもカート
リッジ室21の移動に伴って軸線方向に交差する方向に
移動される。しかし、カートリッジ室21側の従動ギヤ
24bはカートリッジ室21の移動中心である軸22に
対し、カメラ本体1側の扉駆動ギヤ26とは異なった距
離にあることと、双方の軸22に対する噛み合い高さの
関係の少なくとも一方を利用することによって、従動ギ
ヤ24bが扉駆動ギヤ26に対する図5の(a)と
(b)との間の位置変化が示すように、径方向の移動を
伴って離接するようにでき、従動ギヤ24bは扉駆動ギ
ヤ26と干渉しないでスムーズに噛み合い、また、噛み
合いを解除できる。しかも、従動ギヤ24bおよび扉駆
動ギヤ26は共に図5〜図8に示すような欠歯ギヤであ
るとともに、カートリッジ室21が移動されるときは図
6の(e)に示すように欠歯部分で対向し合うように制
御するので、カートリッジ室21の移動の際の従動ギヤ
24bと扉駆動ギヤ26との干渉の問題は起こらず、特
別な干渉防止の対策は不要である。
【0026】カートリッジ室21が収納位置に移動し
て、これが図示しないカメラ本体1側のマイクロスイッ
チ等よりなるセンサが検出すると、カメラ本体1側の図
12、図13に示すような駆動系27は、扉駆動ギヤ2
6を駆動して、図6の(a)から(c)の状態まで回転
させて停止する。なお、(c)〜(d)の間ならば、駆
動ギヤ26をどこで停止させてもよい。これによって、
遮光扉11を閉じ状態から開き状態にするとともに、扉
駆動ギヤ26のカム部26aが従動ギヤ24bの欠歯・
有歯境界部24cに係合して、前記遮光扉11を開き状
態に保持した後、巻取り軸8を回転駆動してフィルムカ
ートリッジ5内のフィルム9をフィルムカートリッジ5
から押出し、図12、図13に示す巻き上げスプール3
5に送りつけて、以降レリーズ釦10の操作によってシ
ャッタレリーズが行われる都度、巻き上げスプール35
を駆動することによりフィルム9を巻き上げ、撮影が順
次に達成されるようにする。フィルム9の使い切り、あ
るいは撮影の中止等によってフィルムカートリッジ5が
取り出される時点では、図6の(c)に示す状態からフ
ィルムを巻き戻した後、扉駆動ギヤ26をさらに回転さ
せて遮光扉11の開き状態への保持を解除して従動ギヤ
24bから遮光扉11までをフリーとし、ばね29によ
って図6の(e)に示す初期回動位置に復動されるよう
にする。
【0027】カートリッジ室21は図1、図2、図4に
示すように、カートリッジ室21が形成している上向き
の凹部を上方から閉じる蓋板33を有している。この蓋
板33はカートリッジ室21の蓋部21bとは反対の側
の内側壁21dの上縁に前記の軸22にほぼ平行な今1
つの軸38によって開閉できるように枢支して設けられ
ている。蓋板33はばね39によって開き方向に付勢さ
れ、カートリッジ室21が収納位置と突出位置との間で
移動されるときに、カメラ本体1の一部と係合すること
により、カートリッジ室21の収納位置への移動に連動
して閉じ状態とされ、突出位置への移動に連動して開き
状態とされるようにしてある。
【0028】カートリッジ室21の収納されているカメ
ラ本体1の内面側には、図1の(b)、図4の(a)に
示すような板ばね等よりなる付勢ばねAがあり、蓋板3
3を下方に押しつける。ばねAは、ばね39よりも強
く、カートリッジ室21が開き状態では両者の合力は下
方押付け力として働き、カートリッジ室21はこの下方
押付け力とばね32によってサンドイッチ状態に挟持さ
れる。カートリッジ室21が開きときは、ばねAに上方
を押えられながら蓋板33は移動するので、カメラ本体
1の天井でつかえることなない。完全に開いてしまえ
ば、ばねAはフリーとなり、蓋板33はばね39によっ
て上方に退避する。
【0029】蓋板33には、カートリッジ室21に収容
されたフィルムカートリッジ5の巻取り軸8の上端に嵌
まり合う支持軸42が設けられ、前記フォーク23およ
び扉駆動部材24との間で巻取り軸8を上下から挟持
し、フィルムカートリッジ5をカートリッジ室21内に
浮かせた状態で位置決め支持し、フォークギヤ25によ
る回転駆動が確実に行われるようにしている。前記支持
軸42は比較的短く形成して、蓋板33が軸38を中心
に開閉されるのに伴って巻取り軸8の上端にスムーズに
出入りできるようにしてある。しかし、フォーク23の
駆動軸23aと巻取り軸8との嵌合長、および扉駆動部
材24のキー24aと遮光扉11の軸11aのキー溝1
1bとの嵌合長を共に長く設定して、前記フィルムカー
トリッジ5の位置決めが安定して適正に行われるように
してある。これらフォーク23および扉駆動部材24と
巻取り軸8および軸11aとの嵌合方向はフィルムカー
トリッジ5がカートリッジ室21に出し入れされる方向
と一致しているので、それらの嵌合長を長くてもこれら
の嵌合に無理はない。
【0030】カメラ本体1内には、図7、図8、図1
0、図11に示すように収納位置に移動されてきたカー
トリッジ室21を収納位置にロックするロック部材43
が設けられている。ロック部材43は図7、図8に示す
ようにガイド44によって上下動できるように支持され
たもので、一縁に切り込みをもつフック部ー43aを有
している。ロック部材43はばね45によって下動した
係合位置に常時あるように付勢され、カートリッジ室2
1が収納位置に移動したとき、フック部43aがカート
リッジ室21の一部に一体形成された係合部21eと当
接し合うことによってばね45に抗し一時的に持ち上げ
られた後、カートリッジ室21が完全に収納位置まで移
動したときばね45の付勢による係合位置への復帰によ
ってフック部43aが係合部21eに係合し、カートリ
ッジ室21を収納位置にロックする。これによって、カ
ートリッジ室21が不用意に開かれるのを防止すること
ができる。
【0031】しかし、カートリッジ室21のロックが従
来のようにいつでも解除してカートリッジ室21を開け
られるのでは、カメラ本体1内でのフィルムカートリッ
ジ5の遮光扉11が開かれているときに、カートリッジ
室21が開かれることがときとして生じ、外光がフィル
ムカートリッジ5内に入って問題となる。
【0032】これを解消するのに、カメラ本体1内に、
巻取り軸駆動部材である前記フォークギヤ25の退避位
置への移動後にロック部材43がロック解除位置に移動
し、ロック部材43のロック完了後にフォークギヤ25
が係合位置に移動するように、フォークギヤ25とロッ
ク部材43とを連動して移動させる連動駆動手段51を
前記駆動系27に設けてある。連動駆動手段51は、図
7、図8、図10、図11に示すように、扉駆動ギヤ2
6の回転とロック部材43の上下動とを連動させる連動
駆動レバー53と、ロック部材43の上下動とフォーク
ギヤ25の上下動とを連動させる連動レバー91とを備
えている。
【0033】連動駆動レバー53は中央部を軸52によ
って枢支され、かつ、一端53aがロック部材43上に
設けられた一対のピン43bの間に挟み込まれて、ロッ
ク部材43の上下動に連動して回動し、他端53bが扉
駆動ギヤ26と同体回転するように設けられたカム55
に対向し、扉駆動ギヤ26が遮光扉11を開閉する回転
動作にカム55を介して従動するようにしてある。連動
レバー91は、中央を軸92によって枢支され、かつ一
端91aがロック部材43の下端の折曲片43cに上方
から当接し、他端91bがフォークギヤ25の上面に当
接している。
【0034】これによって、ロック部材43は、カメラ
本体1側の連動駆動手段51の一部である扉駆動ギヤ2
6、カム55および連動駆動レバー53を通じた駆動系
27の動作制御によって、図8の(a)、(b)に示し
たカートリッジ室21の収納位置へのロック状態からば
ね45に抗して上方へ移動されて、図9の(a)、
(b)に示すようにロックを解除する状態とされること
ができ、この動作制御が、カメラ本体1側でフィルムカ
ートリッジ5の遮光扉11の開閉を行う動作制御と関連
して行われることによって、図8の(a)、(b)に示
すように遮光扉11が閉じているときのみロックを解除
し、遮光扉11が開かれている状態のときはロックを解
除せず、人によってロックが不用意に解除されるのを阻
止し、フィルムカートリッジ5の遮光扉11が開かれた
状態でカートリッジ室21が開かれフィルムが外光によ
って露光してしまうようなことを確実に防止することが
できる。
【0035】また、カートリッジ室21が収納位置にさ
れて駆動系27によって遮光扉11が閉じられるとき、
カメラ本体1側の連動駆動手段51の一部である扉駆動
ギヤ26、カム55および駆動連動レバー53が、図8
に示すようにロック部材43がカートリッジ室21をロ
ックするようにする際、カメラ本体1側の連動駆動手段
51の一部である連動レバー91は、ロック部材43と
の連動によって、遮光扉11が閉じられ、かつカートリ
ッジ室21のロック部材43によるロックが完了した後
に、フォークギヤ25がばね32の付勢によって上動し
て図8の(a)、(b)、図9に示すフォーク23と係
合する係合位置となるようにしてある。
【0036】さらに、フィルム9の使い切りや撮影の終
了によってフィルム9が取り出される時点で、制御系が
これを可能にするために駆動系27によってロック部材
43によるカートリッジ室21の収納位置へのロックを
図7の(a)、(b)、図9に示すように解除する際、
カメラ本体1側の連動駆動手段51の一部である連動レ
バー91は、ロック部材43との連動によって、ロック
が解除される前にフォークギヤ25をばね32に抗して
退避位置に下動させ、フォーク23との係合を解除す
る。これによって、カートリッジ室21は図9に矢印で
示すようにフォーク23とフォークギヤ25との干渉の
問題なく軸22を中心に自由に移動できるようになる。
【0037】要するに、連動駆動手段51である扉駆動
ギヤ26、カム55、連動駆動レバー53および連動レ
バー91は、カートリッジ室21に収容されたフィルム
カートリッジ5の巻取り軸8を駆動する巻取り軸駆動部
材であるフォークギヤ25と前記ロック部材43とを連
動して移動させて、巻取りフォークギヤ25の退避位置
への移動後にロック部材43がロック解除位置に移動
し、ロック部材43のロック完了後にフォークギヤ25
が係合位置に移動するようにするので、1つの駆動手段
を共用した簡単な機構によって、フォークギヤ25の退
避位置および係合位置への移動がカートリッジ室21の
ロック解除やロックのタイミングに合わせて的確に行わ
れるので、フォークギヤ25の退避位置への移動がカー
トリッジ室21のロック解除よりも遅くなることや、フ
ォークギヤ25の係合位置への移動がカートリッジ室2
1のロックよりも早くなることによって、カートリッジ
室21がフォークギヤ25と干渉するような状態で移動
されてしまうようなことを、確実に回避することがで
き、安価で信頼性の高いものとなる。
【0038】扉駆動ギヤ26、カム55、連動駆動レバ
ー53および連動レバー91がなす連動駆動手段51の
具体的な構成は、このような安全機能を満足するかぎ
り、本実施の形態に限定されるものではなく種々に設計
できることは勿論である。
【0039】本実施の形態のカメラは、図12、図13
に示す1つのモータ61によって全ての動作を行う。モ
ータ61はカメラ本体1内のフィルムカートリッジ5が
装填される位置に対して、ミラーボックス63を挟む真
反対の側に設けられるフィルム9の巻き上げ側に位置
し、前記巻き上げスプール35内に同軸で格納されてい
る。これによって、モータ61単独の設置スペースは不
要となる。モータ61の回転は、ミラーボックス63に
対してフィルム巻き上げ側に設けられた巻き上げ側の割
り出し機構64に有する太陽ギヤ65に、減速系62a
を介して駆動力を伝達する一方、ミラーボックス63の
フィルムカートリッジ5が装填される側に設けられた巻
き戻し側の割り出し機構67に有するアイドルギヤ68
に減速系62aおよび62bを介して駆動力を伝達す
る。
【0040】このように、モータ61とカートリッジ室
21とはミラーボックス63を挟んで配置され、フィル
ム9の押出し、巻き戻し、遮光扉11の開閉の駆動伝達
を切換える割り出し機構67がカートリッジ室21側に
配置されている。この割り出し機構67がカートリッジ
室21側にあるため、モータ61からミラーボックス6
3を横切る駆動伝達経路を複数設ける必要がない。ま
た、モータ61の出力は、減速系62a、62bを介し
てカートリッジ室21側に伝達されるため、割り出し機
構の動作をすべてカートリッジ室21の近傍で行うと、
減速された回転駆動によって被駆動系の選択を行う巻き
戻し制御レバー82がモータ61の近傍に配置されて減
速系62a、62bを経由しない割り出し機構64によ
って作動されるため、カートリッジ室21側の被駆動系
の選択を高速に行うことができる。
【0041】モータ61の正転によって、割り出し機構
64を必要に応じて働かせて、モータ61の駆動力をど
の被駆動系に伝達するかを選択し、モータ61の逆転に
よってモータ61の駆動力を割り出しによって選択され
た被駆動系に伝達できるように後述する方法で切換えを
行う。モータ61が正転されるとき、巻き上げ遊星ギヤ
65が反時計回りに回転し、モータ61が逆転される
と、巻き上げ遊星ギヤ65は時計回りに回転され、巻き
戻し遊星ギヤ84は反時計回りに回転される。
【0042】巻き上げ側の割り出し機構64は、巻き上
げ側制御レバー71の位置制御によって、巻き上げ側太
陽ギヤ65との時計回りの同体回転が選択的に邪魔され
る、巻き上げ遊星キャリア72とレリーズ・チャージ遊
星キャリア73とを備え、巻き上げ遊星キャリア72は
太陽ギヤ65と反時計回りに同体回転されることによっ
て、自身が保持している巻き上げ遊星ギヤ74を巻き上
げスプール35に噛み合わせたり、この噛み合わせを解
除したりして、巻き上げスプール35にモータ61の回
転を伝達できる巻き上げ可能状態と、これができない状
態とに切換え、レリーズ・チャージ遊星キャリア73は
太陽ギヤ65と反時計回りに同体回転されることによっ
て、自身が保持しているレリーズ・チャージ遊星ギヤ7
5をアイドルギヤ76に噛み合わせたり、この噛み合わ
せを解除したりして、遊星制御カム77にモータ61の
駆動力を伝達して、前記した巻き上げ側制御レバー71
および今1つの巻き戻し側制御レバー82を介して、巻
き上げ側および巻き戻し側の被駆動系の選択が行われる
ようにしたり、選択状態が保たれるようにしたりする。
各制御レバー71および82にはばね81a、81bを
働かせてこれらが遊星制御カム77の各カム部77a、
77bに従動するようにしてある。
【0043】レリーズ・チャージ遊星キャリア73はま
た、レリーズ・チャージ遊星ギヤ75をレリーズ・チャ
ージカム78に噛み合わせたり、この噛み合わせを解除
したりして、レリーズ・チャージカム78にモータ61
の駆動力を伝達して、シャンタレリーズおよびシャッタ
チャージや、ミラーボックス63ミラーを上げ下げでき
る状態にしたり、これをしない状態にしたりする。
【0044】巻き戻し側の割り出し機構67は、アイド
ルギヤ68にモータ61の駆動力が伝達されるとき、巻
き戻し遊星キャリア83がアイドルギヤ68と噛み合う
太陽ギヤ84と同体回転されるが、前記巻き戻し側制御
レバー82の設定位置によって、図14の(a)〜
(e)に示すようにどこまで回転できるかが規制され、
この規制によって巻き戻し側遊星キャリア83が保持し
ている巻き戻し遊星ギヤ85がカートリッジ関連駆動カ
ム86、フォークギヤ25、フィルム押出しギヤ87の
いずれかに噛み合ったり、この噛合いを解除したりし
て、カートリッジ関連カム86、フォークギヤ25、フ
ィルム押出しギヤ87のいずれかにモータ61の駆動力
を伝達できるようにしたり、いずれにも伝達しない状態
にしたりする。
【0045】巻き戻し側の割り出し機構67には、巻き
戻し制御レバー82が働かない位置で巻き戻し遊星キャ
リア83の回転位置を規制するストッパ88および89
が設けられている。
【0046】以上のような割り出し機構64、67の割
出し動作によって、モータ61の回転がどの被駆動部材
に伝達できるかが切り換えられる。割り出し機構64で
は巻き上げスプール35、アイドルギヤ76、レリーズ
・チャージカム78が被駆動部材である。割り出し機構
67ではフォークギヤ25、カートリッジ関連カム8
6、フィルム押出しギヤ87が被駆動部材となり、駆動
されるとそれぞれに割当てられた動作を行う。
【0047】この動作は、モータ61により各太陽ギヤ
65、84の関連するものを逆転方向にモータ61を駆
動制御することによって、それらの回転が、停止してい
る巻き上げ遊星キャリア72、73および巻き戻し遊星
キャリア83に保持された巻き上げ遊星ギヤ74、レリ
ーズ・チャージ遊星ギヤ75、および巻き戻し遊星ギヤ
85に伝達されることによって達成される。もっとも本
実施の形態の巻き戻し側の割り出し機構67による割り
出し状態は、前記したように巻き上げ側の割り出し機構
64による割り出し動作での巻き戻し制御レバー82の
位置制御によって行われており、巻き戻し側の割り出し
機構67によって割出されて駆動対象となっている被駆
動部材を駆動するためのモータ61の逆転方向の駆動制
御の初期回転に巻き戻し遊星キャリア83が同体回転す
ることによって、巻き戻し側の割り出し機構64が巻き
戻し制御レバー82によって設定した割り出し状態にな
り、この時点以降巻き戻し遊星キャリア83が停止され
ることによって、巻き戻し遊星ギヤ85の回転を被駆動
部材に伝達できるようにする。なお、これら割り出しお
よび駆動のために用いるギヤは摩擦伝動する摩擦車等で
あってもよく、これらを総称して本発明では回転部材と
呼ぶ。
【0048】これら割り出し制御、および動作制御のた
めに図16に示すようなマイクロコンピュータ101や
これに代わる適当な制御手段が用いられる。このマイク
ロコンピュータ101はカメラの各種の機能および動作
を制御するものを共用するのが好適である。
【0049】マイクロコンピュータ101は、図16に
示すように、フォトセンサ14a、14bによる読取り
信号、レリーズ釦10の操作に伴うシャッタレリーズの
信号、カートリッジ室21が収納位置とされてフィルム
カートリッジ5の装填がスイッチによって検出されたカ
ートリッジ装填信号、フィルム9の使い切りや撮影終了
に基づくカートリッジ取出し時期であることのカートリ
ッジ取出し信号等の各種入力に従って、必要なシーケン
ス動作を所定の順序ないしは所定のタイミングで実行す
るように、モータ61の正転信号および逆転信号を出力
する。
【0050】割り出し後のフィルム巻き上げ動作は、モ
ータ61の逆転によって、巻き上げ太陽ギヤ65が時計
回りに回転駆動され、これに巻き上げ遊星ギヤ74が従
転して反時計回りに回転し、対向する巻き上げスプール
35を時計回りに回転させることにより行う。このとき
他の遊星ギヤは空転している。
【0051】レリーズ・チャージおよびミラーの上げ下
げの動作は、モータ61の逆転によって、巻き上げ太陽
ギヤ65が時計回りに回転駆動され、これにレリーズ・
チャージ遊星ギヤ75が従転して反時計回りに回転し、
対向するレリーズ・チャージギヤ78を時計回りに回転
させることにより行う。このとき他の遊星ギヤは空転し
ている。
【0052】カートリッジ関連の駆動は、モータ61の
逆転によって、巻き戻し太陽ギヤ84がアイドルギヤ6
8を介して反時計回りに回転駆動され、これに巻き戻し
遊星キャリア83が同体回転して、巻き戻し遊星ギヤ8
5カートリッジ関連カム86と対向させたとき、巻き戻
し制御レバー82によって停止され、以降巻き戻し遊星
ギヤ85が巻き戻し太陽ギヤ84に従転して時計方向に
回転駆動され、カートジッジ関連カム86を反時計回り
に回転させることにより行う。このとき他の遊星ギヤは
空転してしいる。
【0053】フィルム9を巻き戻してフィルムカートリ
ッジ5内に巻き込む動作は、モータ61の逆転により、
巻き戻し太陽ギヤ84がアイドルギヤ68を介して反時
計回りに回転駆動され、これに巻き戻し遊星キャリア8
3が同体回転して、巻き戻し遊星ギヤ85がフォークギ
ヤ25と対向させたとき、巻き戻し制御レバー82によ
って停止され、以降巻き戻し遊星ギヤ85が巻き戻し太
陽ギヤ84に従転して時計方向に回転駆動され、フォー
クギヤ25を反時計回りに回転させることにより行う。
このとき他の遊星ギヤは空転してしる。
【0054】フィルム9の押出しは、モータ61の逆転
により、巻き戻し太陽ギヤ84がアイドルギヤ68を介
して反時計回りに回転駆動され、これに巻き戻し遊星キ
ャリア83が同体回転して、巻き戻し遊星ギヤ85がフ
ィルム押出しギヤ87と対向させたとき、ストッパ89
により停止され、以降巻き戻し遊星ギヤ85が巻き戻し
太陽ギヤ84に従転して時計方向に回転駆動され、フィ
ルム押出しギヤ87を反時計回りに回転させて、これに
噛み合うフォークギヤ25が時計回りに回転することに
より行う。同時に、巻き上げ側の割り出し機構64は巻
き上げ遊星ギヤ74が巻き上げスプール35に対向した
割出し状態にあって、前記モータ61の逆転で時計回り
に回転駆動される巻き上げ太陽ギヤ65の回転が巻き上
げ遊星ギヤ74を介して巻き上げスプール35に伝達さ
れ、これを時計回りに回転させることにより押し出され
てくるフィルム9の初期巻き上げを行い、以降シャッタ
レリーズに都度フィルム9の巻き上げが達成されるよう
にする。
【0055】ここで、フィルム9の押出し駆動は、巻き
戻し駆動と逆方向にフォークギヤ25を駆動すればよい
ので、図12、図14に示した配置の他にもフォークギ
ヤ25とフィルム押出しギヤ87の間に奇数個のギヤを
挿入して偶数個のギヤによる伝達系を構成して実現でき
る。一般に巻き戻しよりもフィルム押出しの方が負荷が
大きいので、これらのギヤを用いてイルム押出しギヤ8
7とフォークギヤ25の間に減速系を形成させるのが好
適である。
【0056】こうすれば、フィルム押出しの負荷のため
に巻き戻し動作速度が必要移乗に遅くなることもない。
【0057】図14の(a)は図12、図13に示す遊
星制御カム77が駆動中であるときの、巻き戻し側の割
り出し機構67の状態を示している。図14の(b)は
図12、図13に示す巻き上げ側割り出し機構64によ
ってフィルム9の巻き上げ、またはシャッタレリーズや
シャッターチャージか、あるいはミラーの上げ下げが行
われているときの、巻き戻し側の割り出し機構67の状
態を示している。図14の(c)は巻き戻し側の割り出
し機構67のフィルムカートリッジ関連カム86の駆動
中の状態を示している。図14の(d)は巻き戻し側の
割り出し機構67の巻き戻し駆動中の状態を示してい
る。図14の(e)は巻き戻し側の割り出し機構67の
フィルム押出し動作状態を示している。
【0058】図15は遊星制御カム77のカム部77a
および77bの各カム面の半径の変化と、このカム部7
7a、77bの各回転位置に対応して行われる本実施の
形態のカメラの各種動作との関連を示している。
【0059】このように、本実施の形態では、シーケン
ス動作を所定の順序で所定のタイミングで達成するの
に、1つの回転部材である巻き上げ太陽ギヤ65、ある
いは巻き戻し太陽ギヤ84からこれに従転する巻き上げ
遊星ギヤ74やレリーズ・チャージ遊星ギヤ75、ある
いは巻き戻し遊星ギヤ85を介して1つの被駆動部材へ
駆動力を伝達できるように巻き上げ遊星キャリア72や
レリーズ・チャージ遊星キャリア73、あるいは巻き戻
し遊星キャリア83によって支持した1つの駆動力伝達
系と、この駆動力伝達系を前記1つの回転部材により移
動させて複数ある被駆動部材に選択的に働かせる割り出
しのための遊星キャリア72や73、あるいは83、お
よびストッパ88、89、巻き上げ制御レバー71、遊
星制御カム77、巻き戻し制御レバー82等がなす移動
機構および移動位置規制機構とがあればよく、簡単かつ
小型で軽量な駆動機構となり、小型化、軽量化が望まれ
るカメラに最適である。しかし、これに限られることは
なく、複数の動作を所定の順序ないしは所定のタイミン
グで行うどのようなシーケンス動作にも適用できるシー
ケンス動作装置となる。また、具体的な構成は自由であ
り本発明の目的および特許請求の範囲においてどのよう
にも設計することができ、例えば被駆動部材は本実施の
形態のようなギヤ等の回転部材に限らず、スライドする
もの、揺動するもの等であってもよい。また、駆動の伝
達構造も知られる種々のものを自由に選択できる。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、1つの回転部
材から1つの被駆動部材へ駆動力を伝達できるようにし
た1つの駆動力伝達系と、この駆動力伝達系を前記1つ
の回転部材により移動させて複数ある被駆動部材に選択
的に働かせる割り出しのための移動機構および移動位置
規制機構とがあればよく、簡単かつ小型で軽量な駆動機
構にてシーケンス動作を所定の順序ないしは所定のタイ
ミングで確実に達成することができ、さらなるコンパク
ト化および軽量化が望まれるカメラ等のシーケンス動作
適用して有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としてのカメラのフィル
ム装填状態および出し入れ状態を示す斜視図である。
【図2】図1のカメラのカートリッジ室を収納状態と突
出状態とで示す斜視図である。
【図3】図1のカメラに用いるフィルムカートリッジを
示す斜視図、断面図および底面図である。
【図4】図1のカメラのカートリッジ室の収納状態と、
フォークギヤおよび巻取り軸間の駆動力伝達機構を示す
断面図である。
【図5】カートリッジ室が収納位置および突出位置とさ
れたときの、フィルムカートリッジの遮光扉を開閉する
駆動機構部の駆動力の伝達および切断の各状態を示す斜
視図である。
【図6】フィルムカートリッジの遮光扉の開閉動作の駆
動の各状態を示す平面図である。
【図7】カートリッジ室のロック解除とフォークギヤの
退避の状態を示す側面図および正面図である。
【図8】カートリッジ室のロックとフォークギヤの係合
状態を示す側面図および正面図である。
【図9】フォークギヤの動作位置とカートリッジ室の移
動できる状態との関係を示す断面図である。
【図10】カートリッジ室とロック部材との関係をカー
トリッジ室の突出状態で示す斜視図である。
【図11】図10のカートリッジ室を取り除いて違った
角度から見た斜視図である。
【図12】本実施の形態のカメラの駆動系を示す平面図
である。
【図13】図12の駆動系の正面図である。
【図14】駆動系の巻き戻し側の割り出し機構による各
動作状態を示す平面図である。
【図15】駆動系の遊星制御カムの半径の変化状態と、
これの各回転位置に対応した本実施の形態のカメラの各
種動作状態を示すグラフである。
【図16】本実施の形態のカメラの動作制御用のマイク
ロコンピュータの代表的な入出力関係を示すブロック図
である。
【符号の説明】
27 駆動系 25 フォークギヤ 35 巻き上げスプール 61 モータ 62a、62b 減速系 64、67 割り出し機構 65、84 太陽ギヤ 71、82 遊星制御レバー 72、73、83 遊星キャリア 74、75、85 遊星ギヤ 76、68 アイドルギヤ 77 遊星制御カム 78 レリーズ・チャージギヤ 86 カートリッジ関連ギヤ 87 フィルム押出しギヤ 101 マイクロコンピュータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽回転部材と、 この太陽回転部材と同体に回転できる遊星キャリアと、 この遊星キャリアの太陽回転部材との同体的な回転によ
    る回転位置を複数の所定位置に規制する回転位置規制手
    段と、 この遊星キャリアに支持され回転部材に従動できる遊星
    回転部材と、 この遊星回転部材の公転経路に沿う異なった位置に設け
    られて、遊星回転部材と対向したときにこれに従転で
    き、かつ回転することによりそれぞれに割り当てられた
    所定の動作を行わせる複数の被駆動部材と、 太陽回転部材を回転駆動するとともに、このときの遊星
    キャリアの回転位置を回転位置規制手段により制御し
    て、遊星回転部材が所定の被駆動部材に対向してこれを
    従転させる所定の割り出し状態にする割り出し制御手段
    と、 遊星回転部材が所定の被駆動部材と対向した所定の割出
    し状態になる都度、太陽回転部材を回転駆動し、遊星回
    転部材に対向した所定の被駆動部材を従転させて所定の
    動作が行われるようにする動作制御手段と、 を備えたことを特徴とするシーケンス動作装置。
JP1605796A 1996-01-31 1996-01-31 シーケンス動作装置 Pending JPH09211623A (ja)

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