JPH09211050A - 機器/設備の診断システム - Google Patents

機器/設備の診断システム

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JPH09211050A
JPH09211050A JP8313906A JP31390696A JPH09211050A JP H09211050 A JPH09211050 A JP H09211050A JP 8313906 A JP8313906 A JP 8313906A JP 31390696 A JP31390696 A JP 31390696A JP H09211050 A JPH09211050 A JP H09211050A
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JP8313906A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyao
博 宮尾
Yutaka Higashimura
東村  豊
Makoto Takamura
誠 高村
Yasuyuki Tsutsumi
泰行 堤
Ryozo Takeuchi
良三 武内
Shinei Fujioka
慎英 藤岡
Hiroyuki Kamiya
宏之 神谷
Keiji Suzuki
啓司 鈴木
Masami Suketa
正巳 助田
Takashi Usui
崇 臼井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】劣化要因推論機能を有し、余寿命の推定の信頼
性を向上するために利用できる機器/設備の診断システ
ムを提供する。 【解決手段】 機器/設備の診断システムは、データを
入力する入力装置21と、オペレータに対する指示およ
び処理結果を表示する出力装置19と、これらの装置が
接続され、機器/設備の診断のためのデータの収集およ
び診断を行うコンピュータ1とを備える。コンピュータ
1は、診断対象である機器/設備について診断するた
め、前記入力データに基づいて、劣化要因を推論する手
段14を備える。劣化要因を推論する手段14は、判定
条件を、連続または離散のメンバーシップ関数の形式で
与え、推論をファジー推論により行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機器/設備の予防保全
に好適な診断システムに係り、特に、回転機等の大型電
気機器に好適であって、絶縁診断により余寿命推定を行
ない、定期点検時の迅速な絶縁評価の総合判定を支援す
ることができる診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプラント、電気機器等の機器や設
備についての予防保全または保守点検は、現地での測定
値を基に、工場、保守点検中央センタ等での専門家によ
る、基準値との比較および経験と勘により、余寿命、故
障原因などの判定がなされていた。
【0003】しかし、膨大なデータとの参照作業の必要
性を生じるため、判定までに時間を要し、また、専門家
以外には判定指示できなかった。
【0004】そこで、近年、特開昭62-285200号公報に
記載のように、現地に記憶装置と入出力端末を有する保
守点検装置を持ち込み、通信回線により、工場または保
守点検中央センタのホストコンピュータに測定値を送出
し、ホストコンピュータに有する情報処理判定機器によ
りデータ処理を行ない、得られた判定結果を現地の保守
点検装置に取り込み、表示または指示を実施するシステ
ムにより、保守点検の時間短縮をはかると共に、専門家
以外にも保守管理できるようにする方法が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
は、通信回線を通してホストコンピュータとつながらな
ければ、現地の保守点検装置は、何も判定できない。そ
のため、通信回線の存在しないような地域で使用すると
き、測定値の異常の有無、余寿命の推定などの推論を要
する状況報告は、現地で何もできないという問題があっ
た。
【0006】このような場合、記憶装置に入力すること
によって、データを持ち帰って、ホストコンピュータに
より処理することも考えられる。しかし、データを持ち
帰って処理した後、その結果に基づいて、再び現地に赴
いて、必要な保守、修理等を行なうのでは、保守点検作
業に多大な時間と、人手を要し、効率が悪いという問題
があった。しかも、対象の状態によっては、速やかに運
転や使用を停止させて、修理を行なう必要があっても、
対応に遅れを生じるという問題があった。
【0007】また、ホストコンピュータによる保守点検
作業については、当該機器/設備の状態診断、修理の必
要性、部品交換の必要性に関し、従来の技術では、過去
の記録との比較、基準値との比較を行なうことにより、
データの解析を行なっている。
【0008】しかし、機器/設備の余寿命等のように、
その診断法が必ずしも確立されていない事項について
は、従来の保守点検装置では、未解決のままであって、
そのための手段が開示されていない。
【0009】このような余寿命の予測は、機器/設備の
運転計画の設定、更新時期の検討等を行なうため、必要
とされる。特に、回転機、静止機を問わず、劣化が特性
に大きな影響を与えると共に、重大事故を誘発するおそ
れのある大型電気機器にあっては、余寿命を予測するこ
とが是非とも必要である。
【0010】また、機器/設備の種類によっては、運転
の停止・起動が容易でなく、頻繁に点検できないものが
ある。このような機器等にあっては、定期点検時に、余
寿命を知っておくことが好ましいと考えられる。従っ
て、このための手段の開発が望まれる。
【0011】さらに、機器/設備の種類によっては、点
検や、検査のためのデータ収集を現地において実施し、
当該設備の使用が可能であるか、あるいは、機器の運転
が可能であるかを、その場で、一応の結論を出すことが
要求される場合がある。
【0012】例えば、山間地にある発電所において、発
電機の点検を行なう場合には、運転再開が可能であるか
どうかを、当該データを持ち帰って、ホストコンピュー
タに入力して、解析し、その結論が出てから、それに従
って、運転を再開することになる。従って、その間、発
電機の運転を止めておかなければならないこと、後日、
運転再開作業のための要員を派遣しなければならないこ
と等の問題がある。
【0013】一方、前記結論が出る前に運転を再開した
場合には、結論が「運転不適当」であるとき、運転再開
が事故の発生につながるおそれがある。そのため、これ
は、安全性の面から採用しがたい。
【0014】しかし、前述した従来の技術では、端末装
置は、単にデータを収集するに過ぎず、前記のような、
その場で一応の結論を出すことには対応できていなかっ
た。
【0015】一方、保守点検装置をオンラインで使用す
ることも考えられる。しかし、この場合でも、通信回線
と接続したり、また、ホスト側での処理時間や、処理結
果の受信にも時間がかかり、必ずしも短時間で処理でき
るとは限らない。しかも、通信回線との接続を考慮する
と、保守点検装置を任意に場所、例えば、点検対象の近
傍に配置することが困難なこともある。この場合には、
オンラインの利点は失われる。
【0016】この他、機器/設備によっては、種々の測
定を行なうものがあり、そのための測定回路を現地で組
み立てて行なう必要がある。しかも、測定を正しく行な
う必要がある。しかし、これは、必ずしも容易なことで
はなく、未熟練者が測定を行なうと、測定に誤りを生じ
たり、必要なデータを収集できなかったりするという問
題がある。従って、従来は、熟練者がマニュアル等を参
照しつつ、測定を行なっていた。
【0017】しかしながら、熟練者を確保することの困
難性と共に、熟練者であっても、測定ミスを皆無とする
ことは容易でない。そのため、できる限り正確に測定が
行なえて、診断の信頼性を向上することが課題の一つと
なっている。
【0018】すなわち、従来、オフラインであっても、
現地で必要な点検や測定が行なえて、しかも、その場
で、運転可否等についての一応の診断が下せて、設備の
使用再開や、機器の運転再開の適否を示すことができる
機器/設備の診断システムを提供することが課題となっ
ている。
【0019】また、機器/設備の診断に際し、作業者
に、点検や測定の手順、測定回路の指示、測定値の異常
等を表示して、熟練者は勿論、熟練者でなくとも、容易
に正確な点検・測定が行なえて、信頼性の高い診断を可
能とする機器/設備の診断システムを提供することが課
題となっている。
【0020】さらに、機器/設備の余寿命を予測するこ
とができる機器/設備診断システムを提供することが課
題となっている。
【0021】本発明の目的は、上記種々の課題のうち、
劣化要因推論機能を有し、機器/設備の余寿命を予測す
る際に、余寿命の推定の信頼性を向上するために利用す
ることができる機器/設備の診断システムを提供するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の一態様によれば、データを入力する入力装
置と、オペレータに対する指示および処理結果を表示す
る出力装置と、これらの装置が接続され、入力データに
基づいて、機器/設備の診断を行うコンピュータとを備
える機器/設備の診断システムにおいて、前記コンピュ
ータは、診断対象である機器/設備について診断するた
め、前記入力データに基づいて、劣化要因を推論する手
段を備え、前記劣化要因を推論する手段は、判定条件
を、連続または離散のメンバーシップ関数の形式で与
え、推論をファジー推論により行うことを特徴とする機
器/設備の診断システムが提供される。
【0023】また、本発明の他の態様によれば、入力デ
ータを基に診断を行う機器/設備の診断システムにおい
て、入力データにより、劣化要因を推論する手段を備
え、前記劣化要因を推論する手段は、劣化の要因の判定
の推論において、判定条件を、連続または離散のメンバ
ーシップ関数の形式で与え、推論をファジー推論により
行うことを特徴とする機器/設備の診断システムが提供
される。
【0024】本願の発明が適用される得る機器/設備の
診断システムを列挙する。
【0025】第1のシステムは、データを入力する入力
装置と、オペレータに対する指示および処理結果を表示
する出力装置と、これらの装置が接続され、診断のため
のデータの収集および診断を行うコンピュータとを備え
る機器/設備の診断システムにおいて、前記コンピュー
タは、オペレータにたいして点検すべき事項および手法
を、出力装置を介して教示する機能を有する測定支援手
段と、前記入力データに基づいて、余寿命を推定する余
寿命推定手段と、前記余寿命を含む、機器/設備の状況
を、出力装置を介して報告する状況報告手段とを備える
ことを特徴とする機器/設備の診断システムである。
【0026】第2のシステムは、点検(診断)対象の機
器または設備についてデータを収集する端末装置と、該
端末装置が収集したデータに基づいて、前記点検対象の
機器または設備について診断を行なうホスト装置とで構
成される診断システムである。
【0027】前記端末装置は、予め設定した基準値と比
較して入力データの異常有無を判定し、異常が予め設定
した回数続いたとき、当該データを正常値として扱うデ
ータチェック機能を有する、測定支援手段を備えている
ことが好ましい。
【0028】また、前記端末装置は、対象からのデータ
収集について、オペレータに教示する機能を有する測定
支援手段を備えていることが好ましい。
【0029】さらに、端末装置は、余寿命を推定するた
めの関係式および収集したデータに基づいて、当該点検
対象の余寿命を推論する機能を備えることが好ましい。
【0030】また、本発明が適用されるシステムは、点
検対象の機器または設備についてデータを収集する端末
装置と、該端末装置が収集したデータに基づいて、前記
点検対象の機器または設備について診断を行なうホスト
装置とを含み、前記端末装置は、データの収集を支援す
る手段と、得られたデータおよび余寿命を推定するため
の関係式に基づいて、当該点検対象の余寿命を推論する
手段とを有し、前記ホスト装置は、当該点検対象に関す
る詳細な情報から余寿命推定のための関係式を生成する
と共に、該関係式および前記端末装置により収集された
データに基づいて当該対象物の余寿命を推論する手段を
有し、かつ、前記端末装置とホスト装置とは、データの
授受を行なう手段を有することができる。
【0031】前記システムに用いる診断用端末装置とし
ては、データを入力する入力装置と、着脱自在の記憶媒
体を有する記憶装置と、オペレータに対する指示および
処理結果を表示する出力装置とを有し、かつ、オペレー
タにたいして点検すべき事項および手法を教示すると
共、入力されるデータの異常有無を判定する機能と、入
力されたデータに基づいて、余寿命を推定する機能とを
有するものが好ましい。
【0032】本発明が適用される診断システムは、点検
ごとに蓄積される点検情報と、モデル部品について寿命
を解析したモデル部品データと、交換部品についての試
験データである交換部品データとを有するデータベース
から、点検対象についての非破壊試験データを検索し、
該非破壊試験データに対する残存破壊値の相関関係を示
す実験式を求め、かつ、前記データベースから、点検対
象についての運転経歴データを検索し、該運転経歴デー
タに対する残存破壊値の相関関係を示す実験式を求め、
点検時に得られたデータを、各々対応する前記実験式に
入力して、各々残存破壊値を求め、予め求められた残存
破壊値と経時変化との相関関係により、余寿命を求める
ことにより診断を行う。
【0033】本発明の典型的態様は、電気機器の絶縁診
断システムであって、現地において、少なくとも、入力
データの異常有無をチェックする機能と、得られた測定
データを、予め与えられた余寿命推定式にあてはめて、
余寿命を推定して、余寿命を含む状況報告を行なう端末
装置と、前記得られた実験データにより、余寿命および
劣化要因を推論して、総合評価を行なうホスト装置とを
備えて構成される。
【0034】
【作用】本発明は、点検対象の機器または設備について
データを収集する端末装置と、該端末装置が収集したデ
ータに基づいて、前記点検対象の機器または設備につい
て診断を行なうホスト装置とを主要な要素として構成さ
れる。このような構成によれば、大量のデータを有する
データベースをホスト装置側に設けて、ホスト装置側で
精密な診断を行なうことができる。端末装置は、大量の
データを有するデータベースを持たなくて済むと共に、
このデータベースのデータによる大量・高速の演算も必
要としないので、装置を小規模に構成できる。従って、
端末装置を、可搬型とすること、あるいは、可搬型の汎
用コンピュータを用いて構成することが可能となる。
【0035】また、端末装置とホスト装置とにデータの
授受を行なう手段を設けることにより、端末装置の動作
において必要なデータ等をホスト装置から転送できる。
一方、端末装置において収集されたデータをホスト装置
に供給できる。
【0036】この場合、着脱自在の記憶媒体を用いてデ
ータの授受を行なうことができる。これにより、通信事
情の悪い地域にある点検対象についても、容易にデータ
の収集が可能となる。
【0037】本発明では、端末装置に測定支援手段を備
えることができる。この手段が、データの収集方法を、
オペレータに教示する機能を持たせている場合には、未
熟練者であっても、熟練者と同様にデータの収集を行な
うことが可能となる。従って、得られたデータの信頼性
が高くなり、後の診断の信頼性も向上される。
【0038】測定支援に、測定データのチェック機能を
持たせている場合には、得られたデータが、測定法の悪
さによる異常か、本来の異常であるかを区別でき、前記
と同様にデータの信頼性を向上できる。
【0039】端末装置に、余寿命演算および推論機能を
設けることにより、端末装置側で、一応の結論を得ら
れ、これに基づいて状況報告を行なうことができる。こ
れは、通信回線を用いてホスト側に診断を求めてその結
果を出力することができない場合に好適である。
【0040】すなわち、点検後に、当該機器の運転再開
や、使用再開を決断することが容易になると共に、危険
な状態に陥る心配なく運転や使用を再開でき、仮りに危
険性があれば、ホスト装置における精密な余寿命推定が
なされるまで、再開を保留することによって、事故発生
を防止できる。
【0041】また、本発明において、余寿命の推定に際
して、非破壊試験データ、および、運転経歴データによ
り余寿命を算出することにより、異なる観点から余寿命
を求めるため、余寿命の信頼性が高くなる。この場合、
これらのデータは、新しいものが補充されていることが
好ましい。
【0042】さらに、本発明は、劣化要因推論機能を備
えることにより、ここで、類似の部品の劣化データを参
照して、推論を行なうことにより、余寿命の推定の信頼
性が向上する。
【0043】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
【0044】図1に、高圧回転機を対象機器とする絶縁
診断システムの構成図を示す。
【0045】図1に示すシステムは、工場その他に設置
されるホスト装置1と、現地において用いる可搬型の端
末装置2とを主構成要素として有する。
【0046】ホスト装置1は、高速で、大容量のデータ
処理が可能なコンピュータであって、内部機能として、
推論部5、データベース11、知識ベースエディタ24
およびインタフェース28を有する。これらは、コンピ
ュータのハードウェアとソフトウェアによって実現され
るものであることはいうまでもない。
【0047】前記インタフェース28には、外部装置と
して、データ、指示等を入力する入力装置21と、記憶
装置の一例であるフロッピディスク装置87と、処理結
果、メッセージ等を表示出力する出力装置19とが接続
されている。また、端末装置2との間で通信線23を介
して通信を行なう通信装置(図示せず)が必要に応じて
接続される。
【0048】一方、ホスト装置1内の推論部5には、非
破壊測定支援7、目視点検結果判定8、余寿命演算9、
余寿命推定15および劣化要因推論14の各推論機能が
用意されている。これらは、各々プログラムの形で供給
される。例えば、これらの推論機能の1または2以上を
記憶媒体に記憶させた状態で供給することができる。な
お、各推論機能の詳細については後述する。
【0049】なお、推論部5において、非破壊測定支援
7および目視点検結果判定8は、ホスト装置1に直接デ
ータ入力を行なわない場合には、省略することができ
る。
【0050】データベース11には、モデルコイルデー
タ16、巻替コイルデータ17および実機データ18が
格納されている。
【0051】モデルコイルデータ16は、種々の形態の
コイルについて、例えば、機種、線径、曲率、絶縁、使
用条件等について、予め解析して得られたデータであ
る。巻替コイルデータ17は、実際に巻替が行なわれ
て、取り外されたコイルについて、種々測定、分析等を
行なって得られたデータである。また、実機データ18
は、診断対象となる機器についての点検時に得らた点検
情報3を集めたものであって、過去から現在までに点検
の都度保存されたものであり、当該診断システムが対象
とするすべての機器についてのデータである。なお、モ
デルコイルデータ16および巻替コイルデータ17につ
いても、新たなデータを補充することが好ましい。
【0052】これらのデータは、例えば、機種別、コイ
ル形態別、絶縁クラス別、経年数別等の種々の観点から
の検索が可能となるよう分類されている。これらのデー
タの検索は、推論部の各部が必要に応じて行なう。
【0053】入力装置21は、例えば、キーボード、マ
ウス等により構成される。
【0054】フロッピディスク装置87と共に、また
は、それに代えて他の1種または2種以上の記憶装置を
用いることができる。これらに用いられる媒体は、端末
装置2とのデータ授受を行なう関係では、着脱自在の記
憶媒体であるべきである。例えば、光磁気ディスク、光
ディスク、磁気テープ、ICカード、光カード等が挙げ
られる。
【0055】前記フロッピディスク等の着脱自在の記憶
媒体の主要な用途の一つは、後述する点検情報3の抽出
および搬送にある。この他には、データベース11また
は6の内容、推論部5または4の内容の一部の移植等に
も用いることができる。勿論、診断結果の格納も可能で
ある。
【0056】出力装置19は、好ましくはカラー表示が
可能なディスプレイを有する表示装置である。表示媒体
としては、CRT、プラズマ、液晶、エレクトロルミネ
ッセンス等を用いることができる。モノクローム表示で
あってもよい。
【0057】端末装置2は、大容量ではないが、小型軽
量で容易に持ち歩けるコンピュータ装置であって、例え
ば、ラップトップ型のコンピュータを用いることができ
る。この端末装置2は、内部機能として、推論部4、デ
ータベース6およびインタフェース29を有する。これ
らは、コンピュータのハードウェアとソフトウェアによ
って実現されるものであることはいうまでもない。
【0058】前記インタフェース29には、外部装置と
して、データ、指示等を入力する入力装置20と、記憶
装置の一例であるフロッピディスク装置13と、処理結
果、メッセージ等を表示出力する出力装置12とが接続
されている。また、ホスト装置1との間で通信線23を
介して通信を行なう通信装置(図示せず)が必要に応じ
て接続される。
【0059】一方、端末装置2内の推論部4には、非破
壊測定支援7、目視点検結果判定8、余寿命演算9およ
び余寿命推定10の各推論機能が用意されている。これ
らは、各々プログラムの形で供給される。例えば、これ
らの推論機能の1または2以上を記憶媒体に記憶させた
状態で供給することができる。なお、各推論機能の詳細
については後述する。
【0060】データベース6は、当該試験対象の回転機
の前回までの点検情報3(ホスト装置1の実機データ1
8中に格納されている)が格納される。このデータは、
記憶媒体を介してホスト装置1から受け取る。この点検
情報3は、できる限り多くの情報があることが好ましい
が、少なくとも前回までのデータが必要である。
【0061】この過去から前回の点検までの点検情報
は、今回の点検情報と共に、時系列にグラフ化され、点
検情報の経時変化を示すことに使用される。後述する非
破壊測定支援は、この経時変化の延長線上からのずれの
大小によって、測定データの異常の有無を判定する。
【0062】フロッピディスク装置13および出力装置
12は、各々前述したホスト装置1に接続したものと同
様の機能を有する。従って、ここではこれらについて説
明を繰り返さない。もっとも、可搬型のコンピュータで
あることを考慮すれば、これに適したものが用いられ
る。例えば、出力装置12には、パネル形のディスプレ
イとして、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、
エレクトロルミネセッンスディスプレイ等が好ましく用
いられる。
【0063】入力装置20は、キーボード22を有する
他、自動測定装置25を信号線26を介して接続できる
ものであることが好ましい。
【0064】ホスト装置1と端末装置2との間で通信に
よりデータの授受ができる。この場合、信号線26とし
ては、通常の信号伝送ケーブルの他、光信号伝送ケーブ
ルを好ましく用いることができる。勿論、データの授受
が可能であれば、これらに限らず、他の媒体を用いても
よい。
【0065】次に、本実施例の作用について説明する。
【0066】本実施例においては、保守点検対象の回転
機に関する詳細関連情報を、工場その他に設置されるホ
スト装置1のデータベース11中に有する。そのうち、
保守点検対象機の前回までの点検情報3を、着脱式記憶
装置の一例であるフロッピディスク装置87を用いてフ
ロッピディスク(図示せず)に抽出し、現地の端末装置
2のフロッピディスク装置13からデータベース6中に
格納される。なお、前述したように、点検情報3の抽出
および転送に関しては、フロッピディスク装置に限定さ
れず、外部記憶装置ならば、ICカード、光磁気ディス
ク、光ディスク等携帯可能な媒体ならば何でもよい。
【0067】現地では、端末装置2で回転機の絶縁診断
システムを起動し、保守点検対象機の仕様、測定データ
を入力装置20により入力し、データベース6を構成す
るメモリ中に格納する。
【0068】次に、推論部4において、非破壊測定支援
7、目視点検結果判定8、余寿命演算9および余寿命推
定10の各項目の処理を実行し、出力装置12の表示画
面に、非破壊試験データおよびその異常の有無、目視点
検結果およびその判定による対策処理法、余寿命値など
の状況報告を行なう。
【0069】各推論実行時には、最終結果を出力表示す
るのみならず、各推論過程において診断または判定の途
中結果を、逐次オペレータに示し、オペレータに具体的
な対処方法を指示する。これについては後述する。
【0070】一方、工場のホスト装置1では、定期検査
等により、現地から持ち帰った保守点検対象機の各種測
定データを入力装置21から入力し、データベース11
中に格納する。この場合、推論結果も併せて格納するこ
とが好ましい。
【0071】推論部5は、余寿命演算9、余寿命推定1
5および劣化要因推論14の各推論を実行する。前記端
末装置2の推論部4と異なる点は、劣化要因推論14が
追加されると共に、測定データを端末装置を介さずに入
力する場合の他、非破壊測定支援7および目視結果判定
8を省略することができることにある。
【0072】なお、端末装置とホスト装置との機能の差
異は、必然的なものではなく、両者が共通の機能を有し
ていてもよい。
【0073】前記劣化要因推論14は、データベース1
1のモデルコイルデータ16、巻替コイルデータ17、
実機データ18中から保守点検対象機の類似コイルデー
タを選択し、今回の定期点検での測定値と比較し、劣化
要因を推論し、推定余寿命値と併せて、巻替要否を決定
する。
【0074】出力装置19の表示画面には、端末装置2
で出力された結果の他に、巻替要否、劣化要因を表示
し、定期点検における総合報告を行なう。
【0075】なお、端末装置2の入力装置20では、図
2に示すように、キーボード22による手動入力と自動
測定装置25から信号線26を通しての自動入力が可能
である。また、端末装置2とホスト装置1とは、通信線
23を介してデータのやり取りが可能であり、保守点検
対象機の前回までの点検情報3は、通信線23を通して
端末装置2に入力可能である。一方、端末装置2に入力
された今回の点検における測定データを、通信線23を
通してホスト装置1に入力可能である。
【0076】さらに、ホスト装置1には、知識ベースエ
ディタ24があり、推論部5の知識ベースの内容が最新
のデータを基に書き換え可能であると共に、最新の入力
データにより、知識ベースが自動的に書き換えられる。
【0077】次に、非破壊測定支援7の一例について、
図3を用いて説明する。この非破壊測定支援7は、測定
データの異常有無の判定機能と、測定方法の指示機能と
を有する。
【0078】測定値である非破壊試験データの、外部ノ
イズによる異常、または、測定法の間違いによる異常の
チェックは、図3に示すような手順で行なわれる。
【0079】すなわち、入力装置20より測定値と測定
回数が入力されると(ブロック27a)、推論部27で
基準値またはパターンとの比較がなされ(ブロック27
b)、正常または異常が判定される。この時、測定回数
も参照され(ブロック27d)、例えば、2回までの異
常に対しては、異常として再測定を指示する(ブロック
27e)。しかし、3回以上の測定に対しては、コメン
ト付正常(例えば、基準値より大きいまたはパターンが
異なるなど)として、次の推論処理を行なう(ブロック
27c)。この例では、正常・異常の判定は、3回まで
の再測定によることになる。勿論、本発明はこの回数に
限定されるものではないが、発明者の経験によれば、3
回で十分と考えられる。
【0080】次に、この試験データのチェックの一例に
ついて、図13〜図19を参照して説明する。
【0081】本実施例の診断対象である回転機を例とし
て、非破壊測定支援7のデータ正誤判定および評価に関
し、測定項目である絶縁抵抗(R),成極指数(PI),
誘電正接(tanδ0),誘電正接変化率(Δtanδ2),第
1電流急増点(Pi1),第2電流急増点(Pi2),交
流電流増加率(ΔI),誘電正接−電圧特性の傾向,最
大放電電荷(Qmax)について、図13〜図19のフロ
ーチャートを用いて説明する。なお、データ異常の有無
の判定は測定値の大小および測定値のパターンにより判
定する。
【0082】図13に絶縁抵抗(R)のデータチェック
のフローチャートを示す。
【0083】入力データ125は、大小判定でR≦aM
Ω,aMΩ<R<bMΩ,R≧bMΩの3つの場合に判
別される(ステップ126)。
【0084】aMΩ<R<bMΩの場合には、「測定値
異常無」と判定表示されると共に、通常の経年劣化の範
囲内と評価される(ステップ127)。
【0085】一方、R≧bMΩの場合には、「測定値異
常有 配線チェック」が判定表示される(ステップ12
8)。ここで、オペレータが測定回路の配線チェックを
行ない、異常有りの場合には、再配線後再測定を行ない
(ステップ129)、データ再入力を行なう。また、配
線チェックを行ない、異常が無い場合には、「配線異常
無し」を入力し(ステップ130)、「測定値異常無
し」が判定される(ステップ127)。
【0086】さらに、R≦aMΩの場合には、「測定値
異常コイルエンド部汚損の可能性有清掃後再測定」を表
示する(ステップ131)。
【0087】図14に成極指数(PI)のデータチェッ
クのフローチャートを示す。
【0088】入力データ132は、大小判定でPI≦
d,d<PI<c,PI≧cの3通りに区別される(ス
テップ133)。
【0089】d<PI<cの場合には、「測定値異常
無」と表示される(ステップ134)。
【0090】PI≦dの場合には、測定値異常有りと判
断し、吸湿している可能性が有ると考えられるので、
「乾燥後再測定」と表示される(ステップ136)。ま
た、PI≧cの場合には、測定値異常有りと判断し、
「スロット内コイルとコア間接触不良、スロット内点検
後再測定」と表示される(ステップ135)。
【0091】図15に誘電正接(tanδ0)のデータチェ
ックのフローチャートを示す。
【0092】入力データ137は、大小判定で、tanδ0
≦g,g<tanδ0<f,tanδ0≧fの3通りに区別され
る(ステップ138)。
【0093】g<tanδ0<fの場合には、「測定値異常
無」と表示される(ステップ139)。一方、tanδ0
gの場合には、測定値異常有りと判断し、「回路チェッ
ク後再測定」が指示される(ステップ140)。また、t
anδ0≧fの場合には、測定温度(T)の高低を判定す
る(ステップ141)。これにより、T≧T1℃の場合
には、「冷却後再測定」を指示する(ステップ14
2)。
【0094】T<T1℃の場合には、湿度の高低を判定
する(ステップ143)。これにより、湿度>S%の場
合には、「コイルエンド表面吸湿の可能性有、乾燥後再
測定」を指示する(ステップ144)。また、湿度<S
%の場合には、測定値異常と判断し、「異常放電の可能
性有、配線チェック後再測定」を指示する(ステップ1
45)。
【0095】次に、図16に誘電正接−電圧特性の傾向
のデータ評価のフローチャートを示す。
【0096】入力データ146は、パターン形状、例え
ば、正のカーブか負のカーブかによって、「測定値異常
無」と、「吸湿による異常放電の可能性有」に区別して
表示される(ステップ147〜149)。
【0097】次に、図17に誘電正接変化率(Δtan
δ2)のデータ評価のフローチャートを示す。
【0098】入力データ150は、大小の判定で2通り
に区別され(ステップ151)、Δtanδ2<eの場合に
は、「測定値異常無」と表示され(ステップ152)、
Δtanδ2≧eの場合には、「老化が進んでいる可能性
大」と表示される(ステップ153)。
【0099】次に、図18に電流増加率ΔIのデータ評
価のフローチャートを示す。
【0100】入力データ154は、ΔIの大小判定で2
通りに区別され(ステップ155)、ΔI<Kの場合に
は、「測定値異常無」と表示され(ステップ156)、
ΔI≧Kの場合には、「老化の可能性有り」が表示され
る(ステップ157)。
【0101】次に、図19に最大放電電荷(Qmax)の
データチェックのフローチャートを示す。
【0102】入力データ158として、Q0(0KVの
ときの放電電荷量)、Q2(2KVのときの放電電荷量)
およびQ3(3KVのときの放電電荷量)と、Qmaxとが、
同時に入力される。QmaxとQ0,Q2およびQ3とが比較
により(ステップ159)、まず、区別される。Q0,Q
2,Q3>(Qmax/α)の場合には、測定値異常と判断
し、「ノイズレベル大、再測定」を指示する(ステップ
160)。 Q0,Q2,Q3≦(Qmax/α)の場合には、
さらに、Q2とQ3の比較をし(ステップ161)、Q2
3の場合には、「ノイズレベルに電圧特性有、再測
定」を指示し(ステップ162)、Q2≧Q3の場合に
は、「測定値異常無」を表示する(ステップ163)。
【0103】この他、第1電流急増点(Pi1)および
第2電流急増点(Pi2)についても、値の大小によ
り、異常、正常が判定され表示される。
【0104】以上の測定値に異常が有った場合には、前
述したように、3回まで再測定指示を行なう。それ以降
は、測定は正常として動作する。
【0105】前述の測定データチェックが済むと、本実
施例のシステムは、例えば、図20に示すように、入力
測定データを出力装置12(ホスト装置では19)によ
り一覧表として示す。勿論、同図に示す数値は、例示に
過ぎないものであって、測定によって、また、対象によ
って種々の値となるものである。
【0106】なお、測定データの入力は、前述した測定
支援7を介さず、直接入力することも可能である。その
場合には、同図に示すように、入力すべき項目の番号お
よび値を、入力装置20(ホスト装置1では21)によ
り入力すればよい。
【0107】本実施例の非破壊測定支援7は、前述した
ように、測定方法の指示等の機能をも有している。この
機能について、tanδの測定を例として説明する。図2
2は、出力装置12(ホスト装置1では19)により表
示される画像の一例である。
【0108】同図には、tanδの測定回路と共に、測定
上の注意事項が示されている。オペレータは、この画面
を参照しつつ、測定回路を組むことができ、しかも、例
えば、配線をシールド線とすべき旨の注意事項があるの
で、誤差に対する配慮もなし得る。熟練者でなくとも、
熟練者と同等に誤差の少ない測定が確実に行ない得る。
これは、また、オペレータによる測定データの偏りが少
なくできることにつながり、過去の測定値の蓄積を用い
て余寿命等の推定を行なう場合に、高い精度を期待でき
て、好ましい。
【0109】また、本実施例の非破壊測定支援7は、例
えば、tanδの測定の場合、どのようなパターンになる
かの標準パターンを、例えば、図21に示すように、表
示する機能を有している。
【0110】さらに、測定のフローチャートに従い、測
定が完了すると、tanδの測定結果パターンが、図23
の如く表示され、同時に、tanδ測定結果より推定され
る劣化に対するコメントが表示される。なお、他のパラ
メータも同様に表示される。
【0111】次に、目視点検結果判定8について説明す
る。目視点検は、オペレータが検査対象機について、そ
の各部を目視によりチェックし、異常の有無を判定し、
そのデータを入力することにより行なわれる。従来は、
オペレータがマニュアルの指示を読みながら、必要箇所
の状態をチェックしていたが、本実施例では、出力装置
12(ホスト装置1では19)の表示に従って、点検を
実施できる。ここでは、発電機固定子コア端部を例とし
て、説明する。
【0112】出力装置12(ホスト装置1では19)の
画面に、図26に示すような点検対象部の構造図が示さ
れる。この例では、点検対象部位の名称を併記している
が、これを後述する質問番号としてもよく、さらに、番
号をも併記してもよい。また、画面のレイアウトによっ
ては、省略してもよく、あるいは、余白部にリストとし
て示す構成としてもよい。
【0113】また、この画面には、図26では図示して
いないが、点検事項が質問形式で表示される。この質問
は、例えば、 コア締付ボルトのゆるみは有りますか。
【0114】コアに発錆がありますか。
【0115】コイル端部は汚損していますか。
【0116】等のように画面に表示される。
【0117】この場合質問は、1項目ずつ順を追って表
示する形式であっても、また、一覧形式で表示してもよ
い。
【0118】また、前述した点検部位の名称に代えて、
質問を表示するようにしてもよい。
【0119】この他、点検部位や、点検内容を、その手
順と共に表示することができる。その好ましい例とし
て、次の手段がある。
【0120】この手段は、図26に示すように、構造図
中の点検部位を、点検の順に従って、明暗反転するもの
である。図26では、コア締付ボルトについて、斜線を
付して示すように、明暗反転を行なって、現在は、この
部位について点検すべきことを示している。この場合、
部位名称についても明暗反転を行なってもよい。また、
部位名称についてのみ明暗反転を行なってもよい。
【0121】これに対して、オペレータがデータを入力
すると、次の質問事項に移り、この部位の明暗反転は解
除され、次の部位について明暗反転が行なわれる。な
お、既に点検を終えた部位については、例えば、輝度を
異ならせる等により、未点検部位と区別できるようにし
てもよい。
【0122】なお、この実施例では、明暗反転を用いた
が、出力装置の表示能力に合わせて、輝度変化、色変
化、フリッカまたはこれらの組み合わせにより、表示し
てもよい。
【0123】このような画面表示に対して、オペレータ
が、(YES,NO)、または、程度を表わす符号、例
えば、1,2,3…、あるいは、A,B,C…を入力す
ると、この目視点検結果判定8は、各項目に対する判定
と対策内容を表示する。この場合、例えば、異常部位
を、その程度に応じて、色表示、輝度表示等によって明
示する構成としてもよい。
【0124】なお、質問に対するオペレータの入力は、
キーボードによる入力の他、マウスを用いる構成として
もよい。
【0125】次に、余寿命演算9の一例について、図
4,図5を用いて説明する。
【0126】余寿命演算9では、2通りの方法で、点検
対象機の工場出荷時の初期破壊電圧に対する現在の破壊
電圧の残存割合を示す残存破壊電圧を求める。すなわ
ち、その方法として、非破壊試験データに基づく方法
(以下Dマップ法と称する)と、運転経歴データに基づ
く方法(以下NYマップ法と称する)とを用いる。
【0127】まず、Dマップ法では、コイルの残存破壊
電圧VDが、最大放電電荷量(Qmax)と、(交流電流増
加率(ΔI)+誘電正接変化率(Δtanδ2))とに依存
していることを利用する。すなわち、この方法では、図
4のような残存破壊電圧VDのカーブを多くの実験デー
タを基にして描き、例えば、第(1)式の如く実験式を求
め、知識ベース化しておく。
【0128】
【数1】
【0129】余寿命演算実行時には、点検対象機の定期
点検時の非破壊試験データであるQmaxと(ΔI+Δtan
δ2)の値を、第(1)式に入力し、VDを求める。また、
試験データを、図4上にプロットして出力装置12(ホ
スト装置1では19)に表示される。なお、Dマップと
それに対応する式は、機種または絶縁種別にそれぞれ用
意されるものとする。
【0130】次に、NYマップ法とは、残存破壊電圧V
NYが、累積運転年数Yと累積起動停止回数Nとに依存し
ていることを利用する。すなわち、この方法は、図5の
ような残存破壊電圧VNYのカーブを多くの実験データを
基にして描き、例えば、第(2)式の如く実験式を求め知
識ベース化しておく。
【0131】
【数2】
【0132】余寿命演算実行時には、NおよびYの値
を、(2)式に入力し、VNYを求めると共に、図5上にプ
ロットして表示する。なお、NYマップ法の場合にも、
Dマップ法の場合と同様に、図面と計算式は、機種また
は絶縁種別ごとにそれぞれ用意されるものとする。
【0133】なお、Dマップ法およびNYマップ法のい
ずれについても、当該機種のデータのみならず、他機種
について得られたデータであっても、利用可能である。
また、データベースのデータをどのように検索してもよ
く、それによって、異なる関係式が得られる可能性があ
る。
【0134】以上DマップおよびNYマップの結果は、
表示画面との対話指示により表示出力される。
【0135】なお、前述したDマップ法およびNYマッ
プ法の各関係式は、多くの実験データに基づいて求めら
れるが、この基本になったデータ、例えば、実機データ
が定期点検等で新たに得られたならば、このデータを含
めて、再度カーブを求めなおすことが、余寿命推定の精
度を向上させるために好適である。もっとも、この作業
は、装置に負担がかかるので、特に、端末装置の場合、
省略してもよい。その場合、関係式は固定される。
【0136】次に、余寿命推定10(ホスト装置1では
15)では、余寿命演算9で得られた残存破壊電圧
D,VNYを基にして、余寿命値YRを求める。以下、図
6のフローチャートおよび図7により、余寿命値Yを求
める方法の一例について説明する。
【0137】まず、機種選定30で機種および仕様を入
力し、その機種に対応するDマップとNYマップの残存
破壊電圧計算を行なう(ブロック31)。そこで得られ
た残存破壊電圧VD,VNYを基にして、DマップとNY
マップとを、機種により重み付判定を行ない(ブロック
32)、VDとVNYのどちらかを点検対象機の残存破壊電
圧VRとして決定し、その根拠表示を次に行なう(ブロ
ック33)。
【0138】次に決定した残存破壊電圧VRより、その
時間特性(VR−t)特性を求める(ブロック34)。さ
らに、図7に示す如く、VRの誤差Sを考慮したVRの最
小値の時間特性{(VR−S)−t}特性を求める(ブ
ロック35)。これにより、残存破壊電圧がα%に達す
るときの時間tαと定検のときの時間triとの差より、
余寿命値YRを、
【0139】
【数3】
【0140】として求める(ブロック36)。
【0141】以上に述べた推論部の各機能は、基本的に
は、端末装置2の推論部4と、ホスト装置1の推論部5
とで、同一に機能するものを設けることが好ましい。も
っとも、端末装置2とホスト装置1とで役割分担する構
成としてもよい。
【0142】例えば、前述したように、非破壊測定支援
7および目視点検結果判定8は、主として、現地におい
てオペレータが点検作業や測定等を実行して、データを
収集することに寄与するので、端末装置2側に設けるこ
とが必要な機能である。
【0143】また、余寿命演算9および余寿命推定10
についても、現地にて一応の結論が出せるようにするた
め、端末装置2側にも必要である。ただし、これらの機
能は、正確さを求めると、多くのデータと演算とを要
し、可搬型の端末装置2の場合、処理容量が足りないこ
とも考えられるので、現地で簡易に実行でき、ホスト装
置1側で精密に行なうよう役割分担することが好まし
い。この場合には、端末装置2側では、例えば、前述し
た(1),(2)式を固定的に備えて、演算を実行する簡易な
ものでよい。
【0144】特に、データベース中のモデルコイルのデ
ータを用いて推論を行なう場合には、大容量のデータベ
ースを必要とするため、現地用の可搬型の端末装置2に
は負担が大きくなるので、本実施例では、そのような機
能は、ホスト装置1の余寿命推定15に設けている。
【0145】さらに、劣化要因推論14は、主としてホ
スト装置1側に備えているが、端末装置2側にも設ける
ことができる。
【0146】本実施例では、端末装置2側には、非破壊
測定支援7および余寿命推定10に、各事項毎に、劣化
要因の推論を行なう機能を有する。
【0147】次に、劣化要因推論部14での、推論法の
一例を図8により説明する。
【0148】データベース11に格納された今回の定期
点検時に得られた非破壊試験データは、非破壊試験デー
タの基準値または基準パターンとの比較を行ない(ブロ
ック41)、比較結果の組み合わせによる劣化−健全判
定により(ブロック42)、種々の劣化要因を列挙する
かまたは健全と結論される。
【0149】一方、今回の定期点検時に得られた非破壊
試験データは、同時にデータベース11中のモデルコイ
ルデータ16、巻替コイルデータ17、実機データ18
などの中の類似コイルの非破壊試験データとの比較も行
なわれる(ブロック43)。データベース11中から選
び出された複数の類似コイルの中から最もデータの近い
類似コイルの選定が実施され(ブロック44)、1ない
し2の類似コイルが選定される。このとき類似コイルに
劣化があれば、劣化要因抽出が行なわれる(ブロック4
5)。
【0150】以上のように、非破壊試験データの基準値
または基準パターンとの比較(ブロック41)により、
得られた劣化−健全の結論と、類似コイルの非破壊試験
データとの比較(ブロック43)により得られた劣化−
健全の結論とより、総合劣化要因判定が決定される(ブ
ロック46)。ここで、判定の結論が両者で異なる場合
には、厳しい判定の方を優先し、表示する。もう一方
は、参考結論として表示される。
【0151】図8は非破壊試験データのみを用いた劣化
要因推論であったが、通常の場合には、さらに目視点検
結果に対しても同様の判定を行ない、両者を総合した劣
化要因判定が下される。また、劣化要因は、結論が表示
されると共に、結論に至る根拠・過程も表示画面との対
話により出力表示できるものとすることが好ましい。
【0152】前述したように、本実施例は、ホスト装置
1の推論部5に、残存破壊値を求める場合、予め設定し
た相関演算式を用いる場合と、メニュー選択により、類
似機を機種または仕様から選ぶことによりデータベース
中のデータにより各種パラメータと残存破壊値間の相関
関数を求め用いる場合とを設けている。
【0153】次に、残存破壊値をデータベースから求め
る方法の一実施例を示す。
【0154】ホスト装置1では、例えば絶縁種別、電圧
階級、容量などから一つ以上の類似機検索パラメータを
入力し、ホスト装置1のコンピュータは、所定の類似判
定機能により、データベース中を検索し、該当する残存
破壊値とパラメータ値のデータを呼び出す。そして、こ
れらの値を、図24の如く、画面上にプロット表示する
と共に、例えば、最小二乗法により、相関関数を求め
る。
【0155】さらに、求めた相関関数により、残存破壊
値の推定値をパラメータの実測データに対して計算し、
図25のような残存破壊値と推定値の相関図を表示する
と共に、95%信頼区間を計算して、表示する。
【0156】オペレータは、類似機検索のパラメータを
変更することにより、複数の図25の如き相関図を得
る。さらに、そのうち、最も95%信頼区間の幅が狭
い、すなわち、信頼度の高い相関関数に、定期検査時に
得たデータを入力することにより、最も信頼度の高い残
存破壊値を得ることができる。なお、相関関数は、予め
係数を除いた相関形を決めておいてもよい。
【0157】以上説明した本実施例の診断システムのメ
ニュー画面の一例を図12に示す。
【0158】同図では、システムを起動すると、まず、
当該システムの名称を表示すると共に、推論を開始する
か、終了するかの選択部(1001および1002)が
表示される(ブロック1000)。
【0159】ここで、推論開始1001を選択すると、
ジョブ選択画面1100が表示され、この中に、本シス
テムにおいて実行可能なメニューが示される。なお、選
択は、マウスまたはキーボードにより行なうことができ
る。
【0160】終了以外のメニューを選択すると、それに
対応して、各々の詳細が表示される。そして、各ブロッ
ク1110〜1140の各々において、さらに選択可能
な画面が表示され、必要事項の入力等の処理が実行され
る構成となっている。
【0161】以上説明した本実施例の診断システムのメ
ニュー画面の一例を図12に示す。図12に示すメニュ
ーは、端末装置2とホスト装置1のいずれにも用いるこ
とができる。ただし、搭載していない機能については、
当該項目をマスクして選択不能として表示すればよい。
このようにすれば、診断システムのいずれかの要素によ
って、当該項目が処理可能であることを知ることができ
て便利である。
【0162】また、本実施例の端末装置2は、1台のホ
スト装置1に対して複数台用意することができ、この場
合、各端末装置2毎に診断対象機を異ならせてもよい。
このようにすると、端末装置2毎に、搭載機能が異なる
ことがあり得るため、メニュー画面の表示状態も変化す
る。
【0163】さらに、本実施例は、回転機絶縁診断エキ
スパートシステムとしてまとめられているので、同様の
診断を他機種に適用する場合、測定支援、目視点検結果
判断、実機データ等に当該機種のものを用意することに
より、そのまま適用できる。また、回転機に限らず、静
止機についても同様である。勿論、他の機器、設備等に
ついても、また、異なる試験内容についても、当該機器
等の試験すべき項目に対するデータベースおよび知識ベ
ースを与えることにより、本実施例のエキスパートシス
テムと同様のシステムが構築できる。
【0164】この場合、データベースの内容は、対象に
応じたものとなる。例えば、モデルコイルデータは、当
該機器または設備に用いられる部品等の構成要素につい
てのモデルデータとなり、巻替コイルデータは、同様
に、交換されて外された部品等の構成要素についての試
験データとなる。
【0165】次に、測定値の異常の有無または劣化度の
推論において、ファジー推論を用いる場合の一実施例に
ついて、図9〜図11により説明する。
【0166】まず、図9を用いてファジー推論の一例を
説明する。
【0167】測定値の劣化および健全の程度を、連続の
メンバーシップ関数91で与える。横軸に測定値、縦軸
に劣化度および健全度を、0〜1の値(グレード)でと
り、測定値に対するあいまい度を各々のメンバーシップ
関数で与える。さらに、測定値の劣化または健全に対
し、余寿命値または残存破壊値の信頼度を各々連続の関
数で与える。測定値x10に対し、劣化および健全度のと
る値(グレード)を、余寿命値側の信頼度として与え、
それぞれに対し、ハッチングを施した領域(本明細書で
は信頼度分布領域と称する)を重ね合わせて、その面積
の重心の値を余寿命または残存破壊値yとして求める。
【0168】これを一般化した式で表わすと、グレード
をωi,測定値をxi,事象をAi,余寿命値をyi,事象
をBiとすると、
【0169】
【数4】
【0170】で表わされる。
【0171】図10は、劣化のメンバーシップ関数が劣
化度に応じて複数に存在する場合の例である。測定値x
20は、劣化中と劣化小の2つの事象に属し、各々の信頼
度に対する余寿命の信頼度の面積の和の重心のy座標y
20が得られる。
【0172】本例は、1つの測定パラメータに対する例
であるが、複数のパラメータが存在する場合には、各々
に対して対応する信頼度領域分布を求め、平均的な値を
推定したい場合は、各々の信頼度領域分布の和集合をと
り、重心の余寿命座標値を得る。また、危険度を重視し
たい場合には、和集合をとらずに、最も余寿命値の小さ
なパラメータの場合の値を用いればよい。さらに、メン
バーシップ関数としては、連続型のみならず、図11の
如く離散型でもよい。
【0173】ファジー推論を行なわせる場合には、通常
のディジタルコンピュータで行なわせてもよいが、推論
が遅くなるので、本絶縁診断システムでは、ファジー推
論専用の集積回路を端末装置およびホスト装置に搭載し
てもよい。
【0174】専用集積回路としては、アナログ回路を用
い、ファジー推論実行時のみ、コンピュータ内でファジ
ー専用回路を動作させ、残りの処理は、通常のディジタ
ル処理回路で行なわせる。
【0175】ファジー推論専用集積回路を用いることに
より、高速推論が可能となる。
【0176】前述したファジー推論による診断は、前述
した回転機を含む機器や設備の診断に好適である他、各
種の診断に広く適用できる。例えば、医療診断、経営診
断等に用いることができる。
【0177】本発明は、前述した実施例に限らず、種々
の変形が可能である。以下、その例を示す。
【0178】出力装置12としては、前述したように、
フルカラーディスプレイが使用できる。ディスプレイと
しては、例えば、液晶型のフルカラーディスプレイを用
いればよい。これにより、ホスト装置と同じ表示法が使
用可能となる。
【0179】また、出力装置12および出力装置19で
は、端末装置2およびホスト装置1の内部に、絶縁診断
システム専用の音声ROMまたは音声合成LSIを内蔵
させて、推論の回答およびその他指示を、音声で出力さ
せる構成としてもよい。音声出力により、多人数が同時
に絶縁診断状況を見ている場合に、ディスプレイが判読
不能な人にも、判定の内容が把握できると共に、ディス
プレイの内容の誤解読がなくなる。
【0180】回転機の絶縁診断システムのその他の実施
例として、端末装置、例えば、可搬型コンピュータ内に
書き換え可能な大容量光ディスクを内蔵させる構成とす
ることができる。
【0181】記憶容量の大容量化に伴い、今までホスト
装置1のコンピュータのデータベースに収納していた、
点検対象機の詳細関連情報を、すべて可搬型コンピュー
タのデータベース中に記憶させると共に、推論知識ベー
スをすべて可搬型コンピュータに移すことができる。こ
れにより、現地で可搬型コンピュータ単独で状況報告か
ら総合判定までの推論がすべて行なえるようになる。
【0182】もっとも、端末装置とホスト装置とを通信
手段で接続し、オンライン処理を行なえば、端末装置側
にホスト装置のすべての情報を移転しなくとも、前述し
たと同様に実行できる。
【0183】ところで、本発明の診断システムは、端末
装置とホスト装置との組み合わせで構成されるが、少な
くとも端末装置を、点検対象機器または設備の専用点検
装置として付属させることもできる。この場合、ホスト
装置は、汎用装置を用いてもよく、また、専用装置とし
てもよい。また、複数の点検対象について共通のホスト
装置としてもよい。
【0184】このような構成とすることにより、診断機
能付の機器または設備を構築することができる。特に、
測定値を自動入力でき、かつ、データをオンライン転送
できれば、より好ましい。
【0185】また、1のホスト装置に、複数の端末装置
を備えて、複数の対象機器や設備の保守点検を管理する
保守点検システムを構築することができる。
【0186】この他、複数台のホスト装置を通信回線で
結び、診断のネットワークシステムを構築することがで
きる。このようにすると、多数の点検情報を相互に利用
することができ、余寿命の推定等の信頼度をより向上す
ることができる。
【0187】なお、前述した実施例において、非破壊測
定支援は、一例であって、本発明は、非破壊測定に限ら
ず、測定一般の支援が可能である。
【0188】
【発明の効果】本発明によれば、現地で定期点検時の測
定値の異常の有無が判定できるので、定期点検が迅速か
つ正確に行なえる。
【0189】また、本発明によれば、状況報告も現地で
なし得るため、不具合点に対する迅速な対応が可能とな
る。さらに、工場等におけるホスト装置での絶縁診断で
は、膨大なデータベースを用い、類似コイルとの比較に
より劣化に対する詳細な診断ができるので、劣化要因、
巻替要否などの回転機絶縁診断の総合判定結果の信頼性
向上の効果がある。
【0190】さらに、本発明によれば、定期点検での測
定法を未熟練者にも教示することができ、専門家以外に
も、測定データのチェック、総合判定が迅速に行なえる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成を示すブロッ
ク図。
【図2】入力装置の構成例を示すブロック図。
【図3】データチェック法のフローの一例を示すフロー
チャート。
【図4】余寿命演算法の例を示すグラフ。
【図5】余寿命演算法の例を示すグラフ。
【図6】余寿命推定のフローチャート。
【図7】余寿命値を示すグラフ。
【図8】劣化要因推論法の一例を表わすフローチャー
ト。
【図9】各々ファジー推論におけるメンバーシップ関数
の連続と離散の場合の例を示すグラフ。
【図10】各々ファジー推論におけるメンバーシップ関
数の連続と離散の場合の例を示すグラフ。
【図11】各々ファジー推論におけるメンバーシップ関
数の連続と離散の場合の例を示すグラフ。
【図12】本発明の診断システムのメニュー画面の一例
を示すブロック図。
【図13】本発明の非破壊測定支援における絶縁抵抗の
データチェックの手順の一例を示すフローチャート。
【図14】本発明の非破壊測定支援における成極指数の
データチェックの手順の一例を示すフローチャート。
【図15】本発明の非破壊測定支援における誘電正接の
データチェックの手順の一実施例を示すフローチャー
ト。
【図16】本発明の非破壊測定支援における誘電正接−
電圧特性の傾向のデータ評価の手順の一例を示すフロー
チャート。
【図17】本発明の非破壊測定支援における誘電正接変
化率のデータ評価の手順の一例を示すフローチャート。
【図18】本発明の非破壊測定支援における電流増加率
のデータ評価の手順の一例を示すフローチャート。
【図19】本発明の非破壊測定支援における最大放電電
荷のデータチェックの手順の一例を示すフローチャー
ト。
【図20】非破壊試験入力データを一覧表示する画面の
一実施例を示す説明図。
【図21】tanδ測定における標準パターンを表示する
画面の一実施例を示す説明図。
【図22】非破壊測定支援の測定方法指示画面の一実施
例を示す説明図。
【図23】tanδ測定結果を表示する画面の一実施例を
示す説明図。
【図24】データベースを用いて残存破壊値を求める手
法を示すグラフ。
【図25】データベースを用いて残存破壊値を求める手
法を示すグラフ。
【図26】目視点検結果判定において点検部位を指示す
るための画面の一実施例を示す説明図。
【符号の説明】
1…ホスト装置、2…端末装置、4,5…推論部、6,
11…データベース、20,21…入力装置、12,1
9…出力装置、13,87…フロッピディスク装置、7
…非破壊データチェック、8…目視点検結果判定、9…
余寿命演算、10,15…余寿命推定、14…劣化要因
推論、24…知識ベースエディタ。
フロントページの続き (72)発明者 堤 泰行 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 武内 良三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 藤岡 慎英 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 神谷 宏之 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鈴木 啓司 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 助田 正巳 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 臼井 崇 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを入力する入力装置と、オペレー
    タに対する指示および処理結果を表示する出力装置と、
    これらの装置が接続され、入力データに基づいて、機器
    /設備の診断を行うコンピュータとを備える機器/設備
    の診断システムにおいて、 前記コンピュータは、診断対象である機器/設備につい
    て診断するため、前記入力データに基づいて、劣化要因
    を推論する手段を備え、 前記劣化要因を推論する手段は、判定条件を、連続また
    は離散のメンバーシップ関数の形式で与え、推論をファ
    ジー推論により行うことを特徴とする機器/設備の診断
    システム。
  2. 【請求項2】 入力データを基に診断を行う機器/設備
    の診断システムにおいて、 入力データにより、劣化要因を推論する手段を備え、 前記劣化要因を推論する手段は、劣化の要因の判定の推
    論において、判定条件を、連続または離散のメンバーシ
    ップ関数の形式で与え、推論をファジー推論により行う
    ことを特徴とする機器/設備の診断システム。
JP8313906A 1996-11-25 1996-11-25 機器/設備の診断システム Pending JPH09211050A (ja)

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