JPH07117563B2 - 機器/設備の診断システム - Google Patents

機器/設備の診断システム

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JPH07117563B2
JPH07117563B2 JP1068392A JP6839289A JPH07117563B2 JP H07117563 B2 JPH07117563 B2 JP H07117563B2 JP 1068392 A JP1068392 A JP 1068392A JP 6839289 A JP6839289 A JP 6839289A JP H07117563 B2 JPH07117563 B2 JP H07117563B2
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泰行 堤
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啓司 鈴木
正巳 助田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、機器・設備の予防保全に好適な診断システム
に係り、特に、回転機等の大型電気機器に好適であっ
て、絶縁診断により余寿命推定を行ない、定期点検時の
迅速な絶縁評価の総合判定を支援することができる診断
システムに関する。
[従来の技術] 従来のプラント、電気機器等の機器や設備についての予
防保全または保守点検は、現地での測定値を基に、工
場、保守点検中央センタ等での専門家による、基準値と
の比較および経験と勘により、余寿命、故障原因などの
判定がなされていた。
しかし、膨大なデータとの参照作業の必要性を生じるた
め、判定までに時間を要し、また、専門家以外には判定
指示できなかった。
そこで、近年、特開昭62−285200号公報に記載のよう
に、現地に記憶装置と入出力端末を有する保守点検装置
を持ち込み、通信回線により、工場または保守点検中央
センタのホストコンピュータに測定値を送出し、ホスト
コンピュータに有する情報処理判定機器によりデータ処
理を行ない、得られた判定結果を現地の保守点検装置に
取り込み、表示または指示を実施するシステムにより、
保守点検の時間短縮をはかると共に、専門家以外にも保
守管理できるようにする方法が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来技術は、通信回線を通してホストコン
ピュータとつながらなければ、現地の保守点検装置は、
何も判定できない。そのため、通信回線の存在しないよ
うな地域で使用するとき、測定値の異常の有無、余寿命
の推定などの推論を要する状況報告は、現地で何もでき
ないという問題があった。
このような場合、記憶装置に入力することによって、デ
ータを持ち帰って、ホストコンピュータにより処理する
ことも考えられる。しかし、データを持ち帰って処理し
た後、その結果に基づいて、再び現地に赴いて、必要な
保守、修理等を行なうのでは、保守点検作業に多大な時
間と、人手を要し、効率が悪いという問題があった。し
かも、対象の状態によっては、速やかに運転や使用を停
止させて、修理を行なう必要があっても、対応に遅れを
生じるという問題があった。
また、ホストコンピュータによる保守点検作業について
は、当該機器・設備の状態診断、修理の必要性、部品交
換の必要性に関し、従来の技術では、過去の記録との比
較、基準値との比較を行なうことにより、データの解析
を行なっている。
しかし、機器・設備の余寿命等のように、その診断法が
必ずしも確立されていない事項については、従来の保守
点検装置では、未解決のままであって、そのための手段
が開示されていない。
このような余寿命の予測は、機器・設備の運転計画の設
定、更新時期の検討等を行なうため、必要とされる。特
に、回転機、静止機を問わず、劣化が特性に大きな影響
を与えると共に、重大事故を誘発するおそれのある大型
電気機器にあっては、余寿命を予測することが是非とも
必要である。
また、機器・設備の種類によっては、運転の停止・起動
が容易でなく、頻繁に点検できないものがある。このよ
うな機器等にあっては、定期点検時に、余寿命を知って
おくことが好ましいと考えられる。従って、このための
手段の開発が望まれる。
さらに、機器・設備の種類によっては、点検や、検査の
ためのデータ収集を現地において実施し、当該設備の使
用が可能であるか、あるいは、機器の運転が可能である
かを、その場で、一応の結論を出すことが要求される場
合がある。
例えば、山間地にある発電所において、発電機の点検を
行なう場合には、運転再開が可能であるかどうかを、当
該データを持ち帰って、ホストコンピュータに入力し
て、解析し、その結論が出てから、それに従って、運転
を再開することになる。従って、その間、発電機の運転
を止めておかなければならないこと、後日、運転再開作
業のための要員を派遣しなければならないこと等の問題
がある。
一方、前記結論が出る前に運転を再開した場合には、結
論が「運転不適当」であるとき、運転再開が事故の発生
につながるおそれがある。そのため、これは、安全性の
面から採用しがたい。
しかし、前述した従来の技術では、端末装置は、単にデ
ータを収集するに過ぎず、前記のような、その場で一応
の結論を出すことには対応できていなかった。
一方、保守点検装置をオンラインで使用することも考え
られる。しかし、この場合でも、通信回線と接続した
り、また、ホスト側での処理時間や、処理結果の受信に
も時間がかかり、必ずしも短時間で処理できるとは限ら
ない。しかも、通信回線との接続を考慮すると、保守点
検装置を任意の場所、例えば、点検対象の近傍に配置す
ることが困難なこともある。この場合には、オンライン
の利点は失われる。
この他、機器・設備によっては、種々の測定を行なうも
のがあり、そのための測定回路を現地で組み立てて行な
う必要がある。しかも、測定を正しく行なう必要があ
る。しかし、これは、必ずしも容易なことではなく、未
熟練者が測定を行なうと、測定に誤りを生じたり、必要
なデータを収集できなかったりするという問題がある。
従って、従来は、熟練者がマニュアル等を参照しつつ、
測定を行なっていた。
しかしながら、熟練者を確保することの困難性と共に、
熟練者であっても、測定ミスを皆無とすることは容易で
ない。そのため、できる限り正確に測定が行なえて、診
断の信頼性を向上することが課題の一つとなっている。
本発明の目的は、オフラインであっても、現地で必要な
点検や測定が行なえて、しかも、その場で、運転可否等
についての一応の診断が下せて、設備の使用再開や、機
器の運転再開の適否を示すことができる機器・設備の診
断システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、機器・設備の余寿命を予測するこ
とができる機器・設備診断システムを提供することにあ
る。
本発明のさらに他の目的は、機器・設備の診断に際し、
作業者に、点検や測定の手順、測定回路の指示、測定値
の異常等を表示して、熟練者は勿論、熟練者でなくと
も、容易に正確な点検・測定が行なえて、信頼性の高い
診断を可能とする機器・設備の診断システムを提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するため、本発明は、点検対象の機器ま
たは設備についてデータを収集する端末装置と、該端末
装置が収集したデータに基づいて、前記点検対象の機器
または設備について診断を行なうホスト装置とを含んで
構成される。
前記端末装置は、予め設定した基準値と比較して入力デ
ータの異常有無を判定し、異常が予め設定した回数続い
たとき、当該データを正常値として扱うデータチェック
機能を有する、測定支援手段を備えていることが好まし
い。
また、前記端末装置は、対象からのデータ収集につい
て、オペレータに教示する機能を有する測定支援手段を
備えていることが好ましい。
さらに、端末装置は、余寿命を推定するための関係式お
よび収集したデータに基づいて、当該点検対象の余寿命
を推論する機能を備えることが好ましい。
また、本発明は、点検対象の機器または設備についてデ
ータを収集する端末装置と、該端末装置が収集したデー
タに基づいて、前記点検対象の機器または設備について
診断を行なうホスト装置とを含み、前記端末装置は、デ
ータの収集を支援する手段と、得られたデータおよび余
寿命を推定するための関係式に基づいて、当該点検対象
の余寿命を推論する手段とを有し、前記ホスト装置は、
当該点検対象に関する詳細な情報から余寿命推定のため
の関係式を生成すると共に、該関係式および前記端末装
置により収集されたデータに基づいて当該対象物の余寿
命を推論する手段を有し、かつ、前記端末装置とホスト
装置とは、データの授受を行なう手段を有することを特
徴とする。
前記システムに用いる診断用端末装置としては、データ
を入力する入力装置と、着脱自在の記憶媒体を有する記
憶装置と、オペレータに対する指示および処理結果を表
示する出力装置とを有し、かつ、オペレータにたいして
点検すべき事項および手法を教示すると共、入力される
データの異常有無を判定する機能と、入力されたデータ
に基づいて、余寿命を推定する機能とを有するものが好
ましい。
本発明の診断システムは、点検ごとに蓄積される点検情
報と、モデル部品について寿命を解析したモデル部品デ
ータと、交換部品についての試験データである交換部品
データとを有するデータベースから、点検対象について
の非破壊試験データを検索し、該非破壊試験データに対
する残存破壊値の相関関係を示す実験式を求め、かつ、
前記データベースから、点検対象についての運転経歴デ
ータを検索し、該運転経歴データに対する残存破壊値の
相関関係を示す実験式を求め、点検時に得られたデータ
を、各々対応する前記実験式に入力して、各々残存破壊
値を求め、予め求められた残存破壊値と径時変化との相
関関係により、余寿命を求めることにより診断を行う。
本発明の典型的態様は、電気機器の絶縁診断システムで
あって、現地において、少なくとも、入力データの異常
有無をチェックする機能と、得られた測定データを、予
め与えられた余寿命推定式にあてはめて、余寿命を推定
して、余寿命を含む状況報告を行なう端末装置と、前記
得られた実験データにより、余寿命および劣化要因を推
論して、総合評価を行なうホスト装置とを備えて構成さ
れる。
[作用] 本発明は、点検対象の機器または設備についてデータを
収集する端末装置と、該端末装置が収集したデータに基
づいて、前記点検対象の機器または設備について診断を
行なうホスト装置とを主要な要素として構成される。こ
のような構成によれば、大量のデータを有するデータベ
ースをホスト装置側に設けて、ホスト装置側で精密な診
断を行なうことができる。端末装置は、大量のデータを
有するデータベースを持たなくて済むと共に、このデー
タベースのデータによる大量・高速の演算も必要としな
いので、装置を小規模に構成できる。従って、端末装置
を、可搬型とすること、あるいは、可搬型の汎用コンピ
ュータを用いて構成することが可能となる。
また、端末装置とホスト装置とにデータの授受を行なう
手段を設けることにより、端末装置の動作において必要
なデータ等をホスト装置から転送できる。一方、端末装
置において収集されたデータをホスト装置に供給でき
る。
この場合、着脱自在の記憶媒体を用いてデータの授受を
行なうことができる。これにより、通信事情の悪い地域
にある点検対象についても、容易にデータの収集が可能
となる。
本発明では、端末装置に測定支援手段を備えることがで
きる。この手段が、データの収集方法を、オペレータに
教示する機能を持たせている場合には、未熟練者であっ
ても、熟練者と同様にデータの収集を行なうことが可能
となる。従って、得られたデータの信頼性が高くなり、
後の診断の信頼性も向上される。
測定支援に、測定データのチェック機能を持たせている
場合には、得られたデータが、測定法の悪さによる異常
か、本来の異常であるかを区別でき、前記と同様にデー
タの信頼性を向上できる。
端末装置に、余寿命演算および推論機能を設けることに
より、端末装置側で、一応の結論を得られ、これに基づ
いて状況報告を行なうことができる。これは、通信回線
を用いてホスト側に診断を求めてその結果を出力するこ
とができない場合に好適である。
すなわち、点検後に、当該機器の運転再開や、使用再開
を決断することが容易になると共に、危険な状態に陥る
心配なく運転や使用を再開でき、仮りに危険性があれ
ば、ホスト装置における精密な余寿命推定がなされるま
で、再開を保留することによって、事故発生を防止でき
る。
また、本発明において、余寿命の推定に際して、非破壊
試験データ、および、運転経歴データにより余寿命を算
出することにより、異なる観点から余寿命を求めるた
め、余寿命の信頼性が高くなる。この場合、これらのデ
ータは、新しいものが補充されていることが好ましい。
さらに、本発明は、劣化要因推論機能を備えることによ
り、ここで、類似の部品の劣化データを参照して、推論
を行なうことにより、余寿命の推定の信頼性が向上す
る。
[実施例] 以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明す
る。
第1図に、高圧回転機を対象機器とする絶縁診断システ
ムの構成図を示す。
第1図に示すシステムは、工場その他に設置されるホス
ト装置1と、現地において用いる可搬型の端末装置2と
を主構成要素として有する。
ホスト装置1は、高速で、大容量のデータ処理が可能な
コンピュータであって、内部機能として、推論部5、デ
ータベース11、知識ベースエディタ24およびインタフェ
ース28を有する。これらは、コンピュータのハードウェ
アとソフトウェアによって実現されるものであることは
いうまでもない。
前記インタフェース28には、外部装置として、データ、
指示等を入力する入力装置21と、記憶装置の一例である
フロッピディスク装置87と、処理結果、メッセージ等を
表示出力する出力装置19とが接続されている。また、端
末装置2との間で通信線23を介して通信を行なう通信装
置(図示せず)が必要に応じて接続される。
一方、ホスト装置1内の推論部5には、非破壊測定支援
7、目視点検結果判定8、余寿命演算9、余寿命推定15
および劣化要因推論14の各推論機能が用意されている。
これらは、各々プログラムの形で供給される。例えば、
これらの推論機能の1または2以上を記憶媒体に記憶さ
せた状態で供給することができる。なお、各推論機能の
詳細については後述する。
なお、推論部5において、非破壊測定支援7および目視
点検結果判定8は、ホスト装置1に直接データ入力を行
なわない場合には、省略することができる。
データベース11には、モデルコイルデータ16、巻替コイ
ルデータ17および実機データ18が格納されている。
モデルコイルデータ16は、種々の形態のコイルについ
て、例えば、機種、線径、曲率、絶縁、使用条件等につ
いて、予め解析して得られたデータである。巻替コイル
データ17は、実際に巻替が行なわれて、取り外されたコ
イルについて、種々測定、分析等を行なって得られたデ
ータである。また、実機データ18は、診断対象となる機
器についての点検時に得らた点検情報3を集めたもので
あって、過去から現在までに点検の都度保存されたもの
であり、当該診断システムが対象とするすべての機器に
ついてのデータである。なお、モデルコイルデータ16お
よび巻替コイルデータ17についても、新たなデータを補
充することが好ましい。
これらのデータは、例えば、機種別、コイル形態別、絶
縁クラス別、経年数別等の種々の観点からの検索が可能
となるよう分類されている。これらのデータの検索は、
推論部の各部が必要に応じて行なう。
入力装置21は、例えば、キーボード、マウス等により構
成される。
フロッピディスク装置87と共に、または、それに代えて
他の1種または2種以上の記憶装置を用いることができ
る。これらに用いられる媒体は、端末装置2とのデータ
授受を行なう関係では、着脱自在の記憶媒体であるべき
である。例えば、光磁気ディスク、光ディスク、磁気テ
ープ、ICカード、光カード等が挙げられる。
前記フロッピディスク他の着脱自在の記憶媒体の主要な
用途の一つは、後述する点検情報3の抽出および搬送に
ある。この他には、データベース11または6の内容、推
論部5または4の内容の一部の移植等にも用いることが
できる。勿論、診断結果の格納も可能である。
出力装置19は、好ましくはカラー表示が可能なディスプ
レイを有する表示装置である。表示媒体としては、CR
T、プラズマ、液晶、エレクトロルミネッセンス等を用
いることができる。モノクローム表示であってもよい。
端末装置2は、大容量ではないが、小型軽量で容易に持
ち歩けるコンピュータ装置であって、例えば、ラップト
ップ型のコンピュータを用いることができる。この端末
装置2は、内部機能として、推論部4、データベース6
およびインタフェース29を有する。これらは、コンピュ
ータのハードウェアとソフトウェアによって実現される
ものであることはいうまでもない。
前記インタフェース29には、外部装置として、データ、
指示等を入力する入力装置20と、記憶装置の一例である
フロッピィデスク装置13と、処理結果、メッセージ等を
表示出力する出力装置12とが接続されている。また、ホ
スト装置1との間で通信線23を介して通信を行なう通信
装置(図示せず)が必要に応じて接続される。
一方、端末装置2内の推論部4には、非破壊測定支援
7、目視点検結果判定8、余寿命演算9および余寿命推
定10の各推論機能が用意されている。これらは、各々プ
ログラムの形で供給される。例えば、これらの推論機能
の1または2以上を記憶媒体に記憶させた状態で供給す
ることができる。なお、各推論機能の詳細については後
述する。
データベース6は、当該試験対象の回転機の前回までの
点検情報3(ホスト装置1の実機データ18中に格納され
ている)が格納される。このデータは、記憶媒体を介し
てホスト装置1から受け取る。この点検情報3は、でき
る限り多くの情報があることが好ましいが、少なくとも
前回までのデータが必要である。
この過去から前回の点検までの点検情報は、今回の点検
情報と共に、時系列にグラフ化され、点検情報の経時変
化を示すことに使用される。後述する非破壊測定支援
は、この経時変化の延長線上からのずれの大小によっ
て、測定データの異常の有無を判定する。
フロッピディスク装置13および出力装置12は、各々前述
したホスト装置1に接続したものと同様の機能を有す
る。従って、ここではこれらについて説明を繰り返さな
い。もっとも、可搬型のコンピュータであることを考慮
すれば、これに適したものが用いられる。例えば、出力
装置12には、パネル形のディスプレイとして、プラズマ
ディスプレイ、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネセ
ッンスディスプレイ等が好ましく用いられる。
入力装置20は、キーボード22を有する他、自動測定装置
25を信号線26を介して接続できるものであることが好ま
しい。
ホスト装置1と端末装置2との間で通信によりデータの
授受ができる。この場合、信号線26としては、通常の信
号伝送ケーブルの他、光信号伝送ケーブルを好ましく用
いることができる。勿論、データの授受が可能であれ
ば、これらに限らず、他の媒体を用いてもよい。
次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例においては、保守点検対象の回転機に関する詳
細関連情報を、工場その他に設置されるホスト装置1の
データベース11中に有する。そのうち、保守点検対象機
の前回までの点検情報3を、着脱式記憶装置の一例であ
るフロッピディスク装置87を用いてフロッピディスク
(図示せず)に抽出し、現地の端末装置2のフロッピデ
ィスク装置13からデータベース6中に格納される。な
お、前述したように、点検情報3の抽出および転送に関
しては、フロッピディスク装置に限定されず、外部記憶
装置ならば、ICカード、光磁気ディスク、光ディスク等
携帯可能な媒体ならば何でもよい。
現地では、端末装置2で回転機の絶縁診断システムを起
動し、保守点検対象機の仕様、測定データを入力装置20
により入力し、データベース6を構成するメモリ中に格
納する。
次に、推論部4において、非破壊測定支援7、目視点検
結果判定8、余寿命演算9および余寿命推定10の各項目
の処理を実行し、出力装置12の表示画面に、非破壊試験
データおよびその異常の有無、目視点検結果およびその
判定による対策処理法、余寿命値などの状況報告を行な
う。
各推論実行時には、最終結果を出力表示するのみなら
ず、各推論過程において診断または判定の途中結果を、
逐次オペレータに示し、オペレータに具体的な対処方法
を指示する。これについては後述する。
一方、工場のホスト装置1では、定期検査等により、現
地から持ち帰った保守点検対象機の各種測定データを入
力装置21から入力し、データベース11中に格納する。こ
の場合、推論結果も併せて格納することが好ましい。
推論部5は、余寿命演算9、余寿命推定15および劣化要
因推論14の各推論を実行する。前記端末装置2の推論部
4と異なる点は、劣化要因推論14が追加されると共に、
測定データを端末装置を介さずに入力する場合の他、非
破壊測定支援7および目視結果判定8を省略することが
できることにある。
なお、端末装置とホスト装置との機能の差異は、必然的
なものではなく、両者が共通の機能を有していてもよ
い。
前記劣化要因推論14は、データベース11のモデルコイル
データ16、巻替コイルデータ17、実機データ18中から保
守点検対象機の類似コイルデータを選択し、今回の定期
点検での測定値と比較し、劣化要因を推論し、推定余寿
命値と併せて、巻替要否を決定する。
出力装置19の表示画面には、端末装置2で出力された結
果の他に、巻替要否、劣化要因を表示し、定期点検にお
ける総合報告を行なう。
なお、端末装置2の入力装置20では、第2図に示すよう
に、キーボード22による手動入力と自動測定装置25から
信号線26を通しての自動入力が可能である。また、端末
装置2とホスト装置1とは、通信線23を介してデータの
やり取りが可能であり、保守点検対象機の前回までの点
検情報3は、通信線23を通して端末装置2に入力可能で
ある。一方、端末装置2に入力された今回の点検におけ
る測定データを、通信線23を通してホスト装置1に入力
可能である。
さらに、ホスト装置1には、知識ベースエディタ24があ
り、推論部5の知識ベースの内容が最新のデータを基に
書き換え可能であると共に、最新の入力データにより、
知識ベースが自動的に書き換えられる。
次に、非破壊測定支援7の一例について、第3図を用い
て説明する。
この非破壊測定支援7は、測定データの異常有無の判定
機能と、測定方法の指示機能とを有する。
測定値である非破壊試験データの、外部ノイズによる異
常、または、測定法の間違いによる異常のチェックは、
第3図に示すような手順で行なわれる。
すなわち、入力装置20より測定値と測定回数が入力され
ると(ブロック27a)、推論部27で基準値またはパター
ンとの比較がなされ(ブロック27b)、正常または異常
が判定される。この時、測定回数も参照され(ブロック
27d)、例えば、2回までの異常に対しては、異常とし
て再測定を指示する(ブロック27e)。しかし、3回以
上の測定に対しては、コメント付正常(例えば、基準値
より大きいまたはパターンが異なるなど)として、次の
推論処理を行なう(ブロック27c)。この例では、正常
・異常の判定は、3回までの再測定によることになる。
勿論、本発明はこの回数に限定されるものではないが、
発明者の経験によれば、3回で十分と考えられる。
次に、この試験データのチェックの一例について、第13
A図〜第13G図を参照して説明する。
本実施例の診断対象である回転機を例として、非破壊測
定支援7のデータ正誤判定および評価に関し、測定項目
である絶縁抵抗(R),成極指数(PI),誘電正接(ta
),誘電正接変化率(Δtanδ),第1電流急増
点(Pi1),第2電流急増点(Pi2),交流電流増加率
(ΔI),誘電正接−電圧特性の傾向,最大放電電荷
(Qmax)について、第13A図〜第13G図のフローチャート
を用いて説明する。なお、データ異常の有無の判定は測
定値の大小および測定値のパターンにより判定する。
第13A図に絶縁抵抗(R)のデータチェックのフローチ
ャートを示す。
入力データ125は、大小判定でR≦aMΩ,aMΩ<R<bM
Ω,R≧bMΩの3つの場合に判別される(ステップ12
6)。
aMΩ<R<bMΩの場合には、「測定値異常無」と判定表
示されると共に、通常の経年劣化の範囲内と評価される
(ステップ127)。
一方、R≧bMΩの場合には、「測定値異常有配線チェッ
ク」が判定表示される(ステップ128)。ここで、オペ
レータが測定回路の配線チェックを行ない、異常有りの
場合には、再配線後再測定を行ない(ステップ129)、
データ再入力を行なう。また、配線チェックを行ない、
異常が無い場合には、「配線異常無し」を入力し(ステ
ップ130)、「測定値異常無し」が判定される(ステッ
プ127)。
さらに、R≦aMΩの場合には、「測定値異常コイルエン
ド部汚損の可能性有清掃後再測定」を表示する(ステッ
プ131)。
第13B図に成極指数(RI)のデータチェックのフローチ
ャートを示す。
入力データ132は、大小判定でPI≦d,d<PI<c,PI≧cの
3通りに区別される(ステップ133)。
d<PI<cの場合には、「測定値異常無」と表示される
(ステップ134)。
PI≦dの場合には、測定値異常有りと判断し、吸湿して
いる可能性が有ると考えられるので、「乾燥後再測定」
と表示される(ステップ136)。
また、PI≧cの場合には、測定値異常有りと判断し、
「スロット内コイルとコア間接触不良、スロット内点検
後再測定」と表示される(ステップ135)。
第13C図に誘電正接(tanδ)のデータチェックのフロ
ーチャートを示す。
入力データ137は、大小判定で、tanδ≦g,g<tanδ
<f,tanδ≧fの3通りに区別される(ステップ13
8)。
g<tanδ<fの場合には、「測定値異常無」と表示
される(ステップ139)。
一方、tanδ≦gの場合には、測定値異常有りと判断
し、「回路チェック後再測定」が指示される(ステップ
140)。
また、tanδ≧fの場合には、測定温度(T)の高低
を判定する(ステップ141)。これにより、T≧T1℃の
場合には、「冷却後再測定」を指示する(ステップ14
2)。
T<T1℃の場合には、湿度の高低を判定する(ステップ
143)。これにより、湿度>S%の場合には、「コイル
エンド表面吸湿の可能性有、乾燥後再測定」を指示する
(ステップ144)。また、湿度<S%の場合には、測定
値異常と判断し、「異常放電の可能性有、配線チェック
後再測定」を指示する(ステップ145)。
次に、第13D図に誘電正接−電圧特性の傾向のデータ評
価のフローチャートを示す。
入力データ146は、パターン形状、例えば、正のカーブ
か負のカーブかによって、「測定値異常無」と、「吸湿
による異常放電の可能性有」に区別して表示される(ス
テップ147〜149)。
次に、第13E図に誘電正接変化率(Δtanδ)のデータ
評価のフローチャートを示す。
入力データ150は、大小の判定で2通りに区別され(ス
テップ151)、Δtanδ<eの場合には、「測定値異常
無」と表示され(ステップ152)、Δtanδ≧eの場合
には、「老化が進んでいる可能性大」と表示される(ス
テップ153)。
次に、第13F図に電流増加率ΔIのデータ評価のフロー
チャートを示す。
入力データ154は、ΔIの大小判定で2通りに区別され
(ステップ155)、ΔI<Kの場合には、「測定値異常
無」と表示され(ステップ156)、ΔI≧Kの場合に
は、「老化の可能性有り」が表示される(ステップ15
7)。
次に、第13G図に最大放電電荷(Qmax)のデータチェッ
クのフローチャートを示す。
入力データ158として、Q0(0KVのときの放電電荷量)、
Q2(2KVのときの放電電荷量)およびQ3(3KVのときの放
電電荷量)と、Qmaxとが、同時に入力される。Qmaxと
Q0,Q2およびQ3とが比較により(ステップ159)、まず、
区別される。
場合には、測定値異常と判断し、「ノイズレベル大、再
測定」を指示する(ステップ160)。
場合には、さらに、Q2とQ3の比較をし(ステップ16
1)、Q2<Q3の場合には、「ノイズレベルに電圧特性
有、再測定」を指示し(ステップ162)、Q2≧Q3の場合
には、「測定値異常無」を表示する(ステップ163)。
この他、第1電流急増点(Pi1)および第2電流急増点
(Pi2)についても、値の大小により、異常、正常が判
定され表示される。
以上の測定値に異常が有った場合には、前述したよう
に、3回まで再測定指示を行なう。それ以降は、測定は
正常として動作する。
前述の測定データチェックが済むと、本実施例のシステ
ムは、例えば、第14図に示すように、入力測定データを
出力装置12(ホスト装置では19)により一覧表として示
す。勿論、同図に示す数値は、例示に過ぎないものであ
って、測定によって、また、対象によって種々の値とな
るものである。
なお、測定データの入力は、前述した測定支援7を介さ
ず、直接入力することも可能である。その場合には、同
図に示すように、入力すべき項目の番号および値を、入
力装置20(ホスト装置1では21)により入力すればよ
い。
本実施例の非破壊測定支援7は、前述したように、測定
方法の指示等の機能をも有している。この機能につい
て、tanδの測定を例として説明する。第16図は、出力
装置12(ホスト装置1では19)により表示される画像の
一例である。
同図には、tanδの測定回路と共に、測定上の注意事項
が示されている。オペレータは、この画面を参照しつ
つ、測定回路を組むことができ、しかも、例えば、配線
をシールド線とすべき旨の注意事項があるので、誤差に
対する配慮もなし得る。熟練者でなくとも、熟練者と同
等に誤差の少ない測定が確実に行ない得る。これは、ま
た、オペレータによる測定データの偏りが少なくできる
ことにつながり、過去の測定値の蓄積を用いて余寿命等
の推定を行なう場合に、高い精度を期待できて、好まし
い。
また、本実施例の非破壊測定支援7は、例えば、tanδ
の測定の場合、どのようなパターンになるかの標準パタ
ーンを、例えば、第15図に示すように、表示する機能を
有している。
さらに、測定のフローチャートに従い、測定が完了する
と、tanδの測定結果パターンが、第17図の如く表示さ
れ、同時に、tanδ測定結果より推定される劣化に対す
るコメントが表示される。
なお、他のパラメータも同様に表示される。
次に、目視点検結果判定8について説明する。
目視点検は、オペレータが検査対象機について、その各
部を目視によりチェックし、異常の有無を判定し、その
データを入力することにより行なわれる。従来は、オペ
レータがマニュアルの指示を読みながら、必要箇所の状
態をチェックしていたが、本実施例では、出力装置12
(ホスト装置1では19)の表示に従って、点検を実施で
きる。
ここでは、発電機固定子コア端部を例として、説明す
る。
出力装置12(ホスト装置1では19)の画面に、第20図に
示すような点検対象部の構造図が示される。この例で
は、点検対象部位の名称を併記しているが、これを後述
する質問番号としてもよく、さらに、番号をも併記して
もよい。また、画面のレイアウトによっては、省略して
もよく、あるいは、余白部にリストとして示す構成とし
てもよい。
また、この画面には、第20図では図示していないが、点
検事項が質問形式で表示される。この質問は、例えば、 コア締付ボルトのゆるみは有りますか。
コアに発錆がありますか。
コイル端部は汚損していますか。
等のように画面に表示される。
この場合質問は、1項目ずつ順を追って表示する形式で
あっても、また、一覧形式で表示してもよい。
また、前述した点検部位の名称に代えて、質問を表示す
るようにしてもよい。
この他、点検部位や、点検内容を、その手順と共に表示
することができる。その好ましい例として、次の手段が
ある。
この手段は、第20図に示すように、構造図中の点検部位
を、点検の順に従って、明暗反転するものである。第20
図では、コア締付ボルトについて、斜線を付して示すよ
うに、明暗反転を行なって、現在は、この部位について
点検すべきことを示している。この場合、部位名称につ
いても明暗反転を行なってもよい。また、部位名称につ
いてのみ明暗反転を行なってもよい。
これに対して、オペレータがデータを入力すると、次の
質問事項に移り、この部位の明暗反転は解除され、次の
部位について明暗反転が行なわれる。なお、既に点検を
終えた部位については、例えば、輝度を異ならせる等に
より、未点検部位と区別できるようにしてもよい。
なお、この実施例では、明暗反転を用いたが、出力装置
の表示能力に合わせて、輝度変化、色変化、フリッカま
たはこれらの組み合わせにより、表示してもよい。
このような画面表示に対して、オペレータが、(YES,N
O)、または、程度を表わす符号、例えば、1,2,3…、あ
るいは、A,B,C…を入力すると、この目視点検結果判定
8は、各項目に対する判定と対策内容を表示する。この
場合、例えば、異常部位を、その程度に応じて、色表
示、輝度表示等によって明示する構成としてもよい。
なお、質問に対するオペレータの入力は、キーボードに
よる入力の他、マウスを用いる構成としてもよい。
次に、余寿命演算9の一例について、第4図,第5図を
用いて説明する。
余寿命演算9では、2通りの方法で、点検対象機の工場
出荷時の初期破壊電圧に対する現在の破壊電圧の残存割
合を示す残存破壊電圧を求める。
その方法として、非破壊試験データに基づく方法(以下
Dマップ法と称する)と、運転経歴データに基づく方法
(以下NYマップ法と称する)とを用いる。
まず、Dマップ法では、コイルの残存破壊電圧VDが、最
大放電電荷量(Qmax)、(交流電流増加率(ΔI)+誘
電正接変化率(Δtanδ))とに依存していることを
利用する。すなわち、この方法では、第4図のような残
存破壊電圧VDのカーブを多くの実験データを基にして描
き、例えば、第(1)式の如く実験式を求め、知識ベー
ス化しておく。
余寿命演算実行時には、点検対象機の定期点検時の非破
壊試験データであるQmaxと(ΔI+Δtanδ)の値
を、第(1)式に入力し、VDを求める。また、試験デー
タを、第4図上にプロットして出力装置12(ホスト装置
1では19)に表示される。なお、Dマップとそれに対応
する式は、機種または絶縁種別にそれぞれ用意されるも
のとする。
次に、NYマップ法とは、残存破壊電圧VNYが、累積運転
年数Yと累積起動停止回数Nとに依存していることを利
用する。すなわち、この方法は、第5図のような残存破
壊電圧VNYのカーブを多くの実験データを基にして描
き、例えば、第(2)式の如く実験式を求め知識ベース
化しておく。
VNY=100(1−6×10-5N)(1−7×10-3Y)…(2) 余寿命演算実行時には、NおよびYの値を、(2)式に
入力し、VNYを求めると共に、第5図上にプロットして
表示する。なお、NYマップ法の場合にも、Dマップ法の
場合と同様に、図面と計算式は、機種または絶縁種別ご
とにそれぞれ用意されるものとする。
なお、Dマップ法およびNYマップ法のいずれについて
も、当該機種のデータのみならず、他機種について得ら
れたデータであっても、利用可能である。また、データ
ベースのデータをどのように検索してもよく、それによ
って、異なる関係式が得られる可能性がある。
以上DマップおよびNYマップの結果は、表示画面との対
話指示により表示出力される。
なお、前述したDマップ法およびNYマップ法の各関係式
は、多くの実験データに基づいて求められるが、この基
本になったデータ、例えば実機データが定期点検等で新
たに得られたならば、このデータを含めて、再度カーブ
を求めなおすことが、余寿命推定の精度を向上させるた
めに好適である。もっとも、この作業は、装置に負担が
かかるので、特に、端末装置の場合、省略してもよい。
その場合、関係式は固定される。
次に、余寿命推定10(ホスト装置1では15)では、余寿
命演算9で得られた残存破壊電圧VD,VNYを基にして、余
寿命値YRを求める。以下、第6図のフローチャートおよ
び第7図により、余寿命値YRを求める方法の一例につい
て説明する。
まず、機種選定30で機種および仕様を入力し、その機種
に対応するDマップとNYマップの残存破壊電圧計算を行
なう(ブロック31)。そこで得られた残存破壊電圧VD,V
NYを基にして、DマップとNYマップとを、機種により重
み付判定を行ない(ブロック32)、VDとVNYのどちらか
を点検対象機の残存破壊電圧VRとして決定し、その根拠
表示を次に行なう(ブロック33)。
次に決定した残存破壊電圧VRより、その時間特性(VR
t)特性を求める(ブロック34)。さらに、第7図に示
す如く、VRの誤差Sを考慮したVRの最小値の時間特性
(VR−S)−t特性を求める(ブロック35)。これによ
り、残存破壊電圧がα%に達するときの時間tαと定検
のときの時間t定検との差より、余寿命値YRを、 YR=tα−t定検 として求める(ブロック36)。
以上に述べた推論部の各機能は、基本的には、端末装置
2の推論部4と、ホスト装置1の推論部5とで、同一に
機能するものを設けることが好ましい。もっとも、端末
装置2とホスト装置1とで役割分担する構成としてもよ
い。
例えば、前述したように、非破壊測定支援7および目視
点検結果判定8は、主として、現地においてオペレータ
が点検作業や測定等を実行して、データを収集すること
に寄与するので、端末装置2側に設けることが必要な機
能である。
また、余寿命演算9および余寿命推定10についても、現
地にて一応の結論が出せるようにするため、端末装置2
側にも必要である。ただし、これらの機能は、正確さを
求めると、多くのデータと演算とを要し、可搬型の端末
装置2の場合、処理容量が足りないことも考えられるの
で、現地で簡易に実行でき、ホスト装置1側で精密に行
なうよう役割分担することが好ましい。この場合には、
端末装置2側では、例えば、前述した(1),(2)式
を固定的に備えて、演算を実行する簡易なものでよい。
特に、データベース中のモデルコイルのデータを用いて
推論を行なう場合には、大容量のデータベースを必要と
するため、現地用の可搬型の端末装置2には負担が大き
くなるので、本実施例では、そのような機能は、ホスト
装置1の余寿命推定15に設けている。
さらに、劣化要因推論14は、主としてホスト装置1側に
備えているが、端末装置2側にも設けることができる。
本実施例では、端末装置2側には、非破壊測定支援7お
よび余寿命推定10に、各事項毎に、劣化要因の推論を行
なう機能を有する。
次に、劣化要因推論部14での、推論法の一例を第8図に
より説明する。
データベース11に格納された今回の定期点検時に得られ
た非破壊試験データは、非破壊試験データの基準値また
は基準パターンとの比較を行ない(ブロック41)、比較
結果の組み合わせによる劣化−健全判定により(ブロッ
ク42)、種々の劣化要因を列挙するかまたは健全と結論
される。
一方、今回の定期点検時に得られた非破壊試験データ
は、同時にデータベース11中のモデルコイルデータ16、
巻替コイルデータ17、実機データ18などの中の類似コイ
ルの非破壊試験データとの比較も行なわれる(ブロック
43)。データベース11中から選び出された複数の類似コ
イルの中から最もデータの近い類似コイルの選定が実施
され(ブロック44)、1ないし2の類似コイルが選定さ
れる。このとき類似コイルに劣化があれば、劣化要因抽
出が行なわれる(ブロック45)。
以上のように、非破壊試験データの基準値または基準パ
ターンとの比較(ブロック41)により、得られた劣化−
健全の結論と、類似コイルの非破壊試験データとの比較
(ブロック43)により得られた劣化−健全の結論とよ
り、総合劣化要因判定が決定される(ブロック46)。こ
こで、判定の結論が両者で異なる場合には、厳しい判定
の方を優先し、表示する。もう一方は、参考結論として
表示される。
第8図は非破壊試験データのみを用いた劣化要因推論で
あったが、通常の場合には、さらに目視点検結果に対し
ても同様の判定を行ない、両者を総合した劣化要因判定
が下される。
また、劣化要因は、結論が表示されると共に、結論に至
る根拠・過程も表示画面との対話により出力表示できる
ものとすることが好ましい。
前述したように、本実施例は、ホスト装置1の推論部5
に、残存破壊値を求める場合、予め設定した相関演算式
を用いる場合と、メニュー選択により、類似機を機種ま
たは仕様から選ぶことによりデータベース中のデータに
より各種パラメータと残存破壊値間の相関関数を求め用
いる場合とを設けている。
次に、残存破壊値をデータベースから求める方法の一実
施例を示す。
ホスト装置1では、例えば絶縁種別、電圧階級、容量な
どから一つ以上の類似機検索パラメータを入力し、ホス
ト装置1のコンピュータは、所定の類似判定機能によ
り、データベース中を検索し、該当する残存破壊値とパ
ラメータ値のデータを呼び出す。そして、これらの値
を、第18図の如く、画面上にプロット表示すると共に、
例えば、最小二乗法により、相関関数を求める。
さらに、求めた相関関数により、残存破壊値の推定値を
パラメータの実測データに対して計算し、第19図のよう
な残存破壊値と推定値の相関図を表示すると共に、95%
信頼区間を計算して、表示する。
オペレータは、類似機検索のパラメータを変更すること
により、複数の第19図の如き相関図を得る。さらに、そ
のうち、最も95%信頼区間の幅が狭い、すなわち、信頼
度の高い相関関数に、定期検査時に得たデータを入力す
ることにより、最も信頼度の高い残存破壊値を得ること
ができる。なお、相関関数は、予め係数を除いた相関形
を決めておいてもよい。
以上説明した本実施例の診断システムのメニュー画面の
一例を第12図に示す。
同図では、システムを起動すると、まず、当該システム
の名称を表示すると共に、推論を開始するか、終了する
かの選択部(1001および1002)が表示される(ブロック
1000)。
ここで、推論開始1001を選択すると、ジョブ選択画面11
00が表示され、この中に、本システムにおいて実行可能
なメニューが示される。なお、選択は、マウスまたはキ
ーボードにより行なうことができる。
終了以外のメニューを選択すると、それに対応して、各
々の詳細が表示される。そして、各ブロック1110〜1140
の各々において、さらに選択可能な画面が表示され、必
要事項の入力等の処理が実行される構成となっている。
以上説明した本実施例の診断システムのメニュー画面の
一例を第12図に示す。
第12図に示すメニューは、端末装置2とホスト装置1の
いずれにも用いることができる。ただし、搭載していな
い機能については、当該項目をマスクして選択不能とし
て表示すればよい。このようにすれば、診断システムの
いずれかの要素によって、当該項目が処理可能であるこ
とを知ることができて便利である。
また、本実施例の端末装置2は、1台のホスト装置1に
対して複数台用意することができ、この場合、各端末装
置2毎に診断対象機を異ならせてもよい。このようにす
ると、端末装置2毎に、搭載機能が異なることがあり得
るため、メニュー画面の表示状態も変化する。
さらに、本実施例は、回転機絶縁診断エキスパートシス
テムとしてまとめられているので、同様の診断を他機種
に適用する場合、測定支援、目視点検結果判断、実機デ
ータ等に当該機種のものを用意することにより、そのま
ま適用できる。また、回転機に限らず、静止機について
も同様である。勿論、他の機器、設備等についても、ま
た、異なる試験内容についても、当該機器等の試験すべ
き項目に対するデータベースおよび知識ベースを与える
ことにより、本実施例のエキスパートシステムと同様の
システムが構築できる。
この場合、データベースの内容は、対象に応じたものと
なる。例えば、モデルコイルデータは、当該機器または
設備に用いられる部品等の構成要素についてのモデルデ
ータとなり、巻替コイルデータは、同様に、交換されて
外された部品等の構成要素についての試験データとな
る。
次に、測定値の異常の有無または劣化度の推論におい
て、ファジー推論を用いる場合の一実施例について、第
9図〜第11図により説明する。
第9図を用いてファジー推論の一例を説明する。
測定値の、異常度および正常度、または、劣化および健
全の程度を、連続のメンバーシップ関数91で与える。横
軸に測定値、縦軸に劣化度(または異常度)および健全
度(または正常度)を、0〜1の値(グレード)でと
り、測定値に対するあいまい度を各々のメンバーシップ
関数で与える。さらに、測定値の劣化または健全に対
し、余寿命値または残存破壊値の信頼度を各々連続の関
数で与える。測定値x10に対し、劣化および健全度のと
る値(グレード)を、余寿命値側の信頼度として与え、
それぞれに対し、ハッチングを施した領域(本明細書で
は信頼度分布領域と称する)を重ね合わせて、その面積
の重心の値を余寿命または残存破壊値yとして求める。
これを一般化した式で表わすと、グレードをωi,測定値
をxi,事象をAi,余寿命値をyi,事象をBiとすると、 ω=Aii(x10 で表わされる。
ただし、y0:重心のy座標 第10図は、劣化のメンバーシップ関数が劣化度に応じて
複数に存在する場合の例である。
測定値x20は、劣化中と劣化小の2つの事象に属し、各
々の信頼度に対する余寿命の信頼度の面積の和の重心の
y座標y20が得られる。
本例は、1つの測定パラメータに対する例であるが、複
数のパラメータが存在する場合には、各々に対して対応
する信頼度領域分布を求め、平均的な値を測定したい場
合は、各々の信頼度領域分布の和集合をとり、重心の余
寿命座標値を得る。
また、危険度を重視したい場合には、和集合をとらず
に、最も余寿命値の小さなパラメータの場合の値を用い
ればよい。
さらに、メンバーシップ関数としては、連続型のみなら
ず、第11図の如く離散型でもよい。
ファジー推論を行なわせる場合には、通常のディジタル
コンピュータで行なわせてもよいが、推論が遅くなるの
で、本絶縁診断システムでは、ファジー推論専用の集積
回路を端末装置およびホスト装置に搭載してもよい。
専用集積回路としては、アナログ回路を用い、ファジー
推論実行時のみ、コンピュータ内でファジー専用回路を
動作させ、残りの処理は、通常のディジタル処理回路で
行なわせる。
ファジー推論専用集積回路を用いることにより、高速推
論が可能となる。
前述したファジー推論による診断は、前述した回転機を
含む機器や設備の診断に好適である他、各種の診断に広
く適用できる。例えば、医療診断、経営診断等に用いる
ことができる。
本発明は、前述した実施例に限らず、種々の変形が可能
である。以下、その例を示す。
出力装置12としては、前述したように、フルカラーディ
スプレイが使用できる。ディスプレイとしては、例え
ば、液晶型のフルカラーディスプレイを用いればよい。
これにより、ホスト装置と同じ表示法が使用可能とな
る。
また、出力装置12および出力装置19では、端末装置2お
よびホスト装置1の内部に、絶縁診断システム専用の音
声ROMまたは音声合成LSIを内蔵させて、推論の回答およ
びその他指示を、音声で出力させる構成としてもよい。
音声出力により、多人数が同時に絶縁診断状況を見てい
る場合に、ディスプレイが判読不能な人にも、判定の内
容が把握できると共に、ディスプレイの内容の誤解読が
なくなる。
回転機の絶縁診断システムのその他の実施例として、端
末装置、例えば、可搬型コンピュータ内に書き換え可能
な大容量光ディスクを内蔵させる構成とすることができ
る。
記憶容量の大容量化に伴い、今までホスト装置1のコン
ピュータのデータベースに収納していた、点検対象機の
詳細関連情報を、すべて可搬型コンピュータのデータベ
ース中に記憶させると共に、推論知識ベースをすべて可
搬型コンピュータに移すことができる。これにより、現
地で可搬型コンピュータ単独で状況報告から総合判定ま
での推論がすべて行なえるようになる。
もっとも、端末装置とホスト装置とを通信手段で接続
し、オンライン処理を行なえば、端末装置側にホスト装
置のすべての情報を移転しなくとも、前述したと同様に
実行できる。
ところで、本発明の診断システムは、端末装置とホスト
装置との組み合わせで構成されるが、少なくとも端末装
置を、点検対象機器または設備の専用点検装置として付
属させることもできる。この場合、ホスト装置は、汎用
装置を用いてもよく、また、専用装置としてもよい。ま
た、複数の点検対象について共通のホスト装置としても
よい。
このような構成とすることにより、診断機能付の機器ま
たは設備を構築することができる。特に、測定値を自動
入力でき、かつ、データをオンライン転送できれば、よ
り好ましい。
また、1のホスト装置に、複数の端末装置を備えて、複
数の対象機器や設備の保守点検を管理する保守点検シス
テムを構築することができる。
この他、複数台のホスト装置を通信回線で結び、診断の
ネットワークシステムを構築することができる。このよ
うにすると、多数の点検情報を相互に利用することがで
き、余寿命の推定等の信頼度をより向上することができ
る。
なお、前述した実施例において、非破壊測定支援は、一
例であって、本発明は、非破壊測定に限らず、測定一般
の支援が可能である。
[発明の効果] 本発明によれば、現地で定期点検時の測定値の異常の有
無が判定できるので、定期点検が迅速かつ正確に行なえ
る。
また、本発明によれば、状況報告も現地でなし得るた
め、不具合点に対する迅速な対応が可能となる。さら
に、工場等におけるホスト装置での絶縁診断では、膨大
なデータベースを用い、類似コイルとの比較により劣化
に対する詳細な診断ができるので、劣化要因、巻替要否
などの回転機絶縁診断の総合判定結果の信頼性向上の効
果がある。
さらに、本発明によれば、定期点検での測定法を未熟練
者にも教示することができ、専門家以外にも、測定デー
タのチェック、総合判定が迅速に行なえる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のシステム構成を示すブロッ
ク図、第2図は入力装置の構成例を示すブロック図、第
3図はデータチェック法のフローの一例を示すフローチ
ャート、第4図および第5図は余寿命演算法の例を示す
グラフ、第6図は余寿命推定のフローチャート、第7図
は余寿命値を示すグラフ、第8図は劣化要因推論法の一
例を表わすフローチャート、第9図〜第11図は各々ファ
ジー推論におけるメンバーシップ関数の連続と離散の場
合の例を示すグラフ、第12図は本発明の診断システムの
メニュー画面の一例を示すブロック図、第13A図〜第13G
図は本発明の非破壊測定支援のデータチェックの各機能
の手順の一実施例を示すフローチャート、第14図は非破
壊試験入力データを一覧表示する画面の一実施例を示す
説明図、第15図はtanδ測定における標準パターンを表
示する画面の一実施例を示す説明図、第16図は非破壊測
定支援の測定方法指示画面の一実施例を示す説明図、第
17図はtanδ測定結果を表示する画面の一実施例を示す
説明図、第18図および第19図はデータベースを用いて残
存破壊値を求める手法を示すグラフ、第20図は目視点検
結果判定において点検部位を指示するための画面の一実
施例を示す説明図である。 1……ホスト装置、2……端末装置、4,5……推論部、
6,11……データベース、20,21……入力装置、12,19……
出力装置、13,87……フロッピディスク装置、7……非
破壊データチェック、8……目視点検結果判定、9……
余寿命演算、10,15……余寿命推定、14……劣化要因推
論、24……知識ベースエディタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 泰行 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 武内 良三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 藤岡 慎英 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 神谷 宏之 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鈴木 啓司 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 助田 正巳 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 臼井 崇 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭63−285481(JP,A) 特開 昭62−180221(JP,A) 特開 昭63−186303(JP,A)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】点検対象の機器または設備についてデータ
    を収集する端末装置と、該端末装置が収集したデータに
    基づいて、前記点検対象の機器または設備について診断
    を行なうホスト装置とを含み、 前記端末装置は、情報の表示を行うための出力装置と、
    点検対象について得られたデータの手動入力を含む、情
    報の入力を行なうための入力装置とを有し、かつ、 点検対象について収集した入力データについて、入力デ
    ータ自体の有効性を検査するデータチェック機能を有す
    る測定支援手段と、 余寿命を推定するための関係式および収集したデータに
    基づいて、当該点検対象の余寿命を推論する手段と、 余寿命を含む、点検対象についての状況報告を前記出力
    装置に表示して行なう手段と、 ホスト装置との間でデータの授受を行なうための手段と
    を備え、 前記ホスト装置は、 当該点検対象に関する詳細な情報から余寿命推定のため
    の関係式を生成すると共に、該関係式および前記端末装
    置により収集されたデータに基づいて当該対象物の余寿
    命を推論する手段と、 前記端末装置との間でデータの授受を行なう手段とを備
    え、 前記測定支援手段のデータチェック機能は、点検対象か
    ら収集した入力データについて、予め設定した基準値と
    比較して、異常有無を判定し、異常のない場合には、そ
    のデータを診断に用いることができる有効な入力データ
    として扱い、異常のある場合には、当該点検事項につい
    てデータの再収集の要求を前記出力装置に表示させ、再
    収集された入力データについて異常の有無の判定を行な
    い、異常がある場合には、この手順を繰返し、異常を示
    す入力データの入力が予め設定した回数であるn回続い
    たとき、当該n回目の入力データを診断に用いることが
    できる有効な入力データとして扱うこと を特徴とする機器/設備の診断システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ホスト装置は、 点検ごとに蓄積される点検情報と、モデル部品について
    寿命を解析したモデル部品データと、交換部品について
    の試験データである交換部品データとを有するデータベ
    ースと、 前記データベースから、点検対象についての非破壊試験
    データを検索し、該非破壊試験データに対する残存破壊
    値の相関関係を示す実験式を求め、かつ、前記データベ
    ースから、点検対象についての運転経歴データを検索
    し、該運転経歴データに対する残存破壊値の相関関係を
    示す実験式を求める手段と、 点検時に得られたデータを、各々対応する前記実験式に
    入力して、各々残存破壊値を求める手段と、 予め求められた残存破壊値と経時変化との相関関係によ
    り、余寿命を求める手段とを備えたことを特徴とする機
    器/設備の診断システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記ホスト装置および
    端末装置は、それぞれ、非破壊試験データから得られる
    残存破壊値、および、運転経歴から得られる残存破壊値
    の両者を基に、余寿命を推定する手段をさらに備えるこ
    とを特徴とする機器/設備の診断システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記ホスト装置は、 複数の点検対象について蓄積される点検情報と、モデル
    部品について寿命を解析したモデル部品データと、交換
    部品についての試験データである交換部品データとを有
    するデータベースと、 前記データベースから、点検対象についての非破壊試験
    データを検索し、該非破壊試験データに対する残存破壊
    値の相関関係を示す実験式を求め、かつ、前記データベ
    ースから、点検対象についての運転経歴データを検索
    し、該運転経歴データに対する残存破壊値の相関関係を
    示す実験式を求める手段と、 点検時に得られたデータを、各々対応する前記実験式に
    入力して、各々残存破壊値を求める手段と、 予め求められた残存破壊値と経時変化との相関関係によ
    り、余寿命を求める手段と、 前記データベースから、診断すべき対象に類似する他の
    対象のデータを検索し、当該他の対象に劣化があれば、
    その劣化要因を、診断すべき機器の劣化要因と判定する
    手段と を備える機器/設備の診断システム。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記ホスト装置は、 複数の点検対象についての点検情報を蓄積するデータベ
    ースと、 前記データベースから、診断すべき対象に類似する他の
    対象のデータを検索し、該類似の対象に劣化があれば、
    その劣化要因を、診断すべき機器の劣化要因と判定する
    手段と を有する機器/設備の診断システム。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記測定支援手段は、
    測定値の異常の有無の判定の推論において、判定条件を
    連続または離散のメンバーシップ関数の形で与え、推論
    をファジー推論により実施することを特徴とする機器/
    設備の診断システム。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記ホスト装置は、診
    断すべき機器の劣化要因を判定する手段を備え、この手
    段は、劣化の要因の判定等の推論において、判定条件を
    連続または離散のメンバーシップ関数の形で与え、推論
    をファジー推論により実施することを特徴とする機器/
    設備の診断システム。
  8. 【請求項8】点検対象の機器または設備についてデータ
    を収集する端末装置と、該端末装置が収集したデータに
    基づいて、前記点検対象の機器または設備について診断
    を行なうホスト装置とを含み、 前記端末装置は、情報の表示を行うための出力装置と、
    点検対象について得られたデータの手動入力を含む、情
    報の入力を行なうための入力装置とを有し、かつ、 点検対象について収集した入力データについて、入力デ
    ータ自体の有効性を検査するデータチェック機能を有す
    る測定支援手段と、 データチェック機能によるチェック結果を前記出力装置
    に表示する手段と、 ホスト装置との間でデータの授受を行なうための手段と
    を備え、 前記ホスト装置は、 当該点検対象に関する詳細な情報から余寿命推定のため
    の関係式を生成すると共に、該関係式および前記端末装
    置により収集されたデータに基づいて当該対象物の余寿
    命を推論する手段と、 前記端末装置との間でデータの授受を行なう手段とを備
    え、 前記測定支援手段のデータチェック機能は、点検対象か
    ら収集した入力データについて、予め設定した基準値と
    比較して、異常有無を判定し、異常のない場合には、そ
    のデータを診断に用いることができる有効な入力データ
    として扱い、異常のある場合には、当該点検事項につい
    てデータの再収集の要求を前記出力装置に表示させ、再
    収集された入力データについて異常の有無の判定を行な
    い、異常がある場合には、この手順を繰返し、異常を示
    す入力データの入力が予め設定した回数であるn回続い
    たとき、当該n回目の入力データを診断に用いることが
    できる有効な入力データとして扱うこと を特徴とする機器/設備の診断システム。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記測定支援手段は、
    点検対象からのデータ収集の方法について、オペレータ
    に教示する機能をさらに有し、、このオペレータに教示
    する機能は、データ収集のための測定方法を教示する情
    報として、測定回路および測定上の注意事項を前記出力
    装置に表示するものであることを特徴とする機器/設備
    の診断システム。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記測定支援手段の
    オペレータに教示する機能は、当該測定回路による測定
    結果の標準的なパターンを前記出力装置に表示する機能
    をさらに有するものであることを特徴とする機器/設備
    の診断システム。
  11. 【請求項11】請求項10において、前記測定支援手段
    は、点検対象からのデータ収集の方法について、オペレ
    ータに教示する機能をさらに有し、このオペレータに教
    示する機能は、目視点検を行なうべき対象部分の構造お
    よび点検部位を示す図と、点検事項を示す文字/記号と
    を前記出力装置に表示するものであることを特徴とする
    機器/設備の診断システム。
  12. 【請求項12】請求項11において、オペレータに教示す
    る機能は、予め定めた点検順にしたがって、点検部位の
    表示態様を順次変更させる手段をさらに備えることを特
    徴とする機器/設備の診断システム。
  13. 【請求項13】請求項12において、前記入力装置が現在
    点検すべき点検部位についての点検結果の入力を受け付
    けると、オペレータに教示する機能は、予め定めた点検
    順にしたがって、次の順位にある点検部位の表示態様を
    変更させるものであることを特徴とする機器/設備の診
    断システム。
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