JPH09210876A - 電子顕微鏡用試料保管容器 - Google Patents

電子顕微鏡用試料保管容器

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JPH09210876A
JPH09210876A JP8014389A JP1438996A JPH09210876A JP H09210876 A JPH09210876 A JP H09210876A JP 8014389 A JP8014389 A JP 8014389A JP 1438996 A JP1438996 A JP 1438996A JP H09210876 A JPH09210876 A JP H09210876A
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JP
Japan
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opening
closing lid
storage container
electron microscope
sample
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JP8014389A
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Inventor
Tadanori Yoshioka
忠則 吉岡
Mikio Naruse
幹夫 成瀬
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NIPPON DENSHI DEETAMU KK
Jeol Ltd
Original Assignee
NIPPON DENSHI DEETAMU KK
Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空排気容器を利用して、試料を真空に
保持し且つ運搬できるようにすること。 【解決手段】 本発明、電子顕微鏡用試料保管容器1
は、電子顕微鏡用試料Sの出入可能な開口3が形成され
た試料保管室4を有する保管容器本体2、セットされた
時間が経過した時に所定の位置に移動する作動部材を有
するタイマ装置Tを連結するタイマ装置連結部材24、
前記タイマセット位置から密封位置に向けて移動させる
付勢力が作用する開閉蓋23、前記開閉蓋を前記タイマ
セット位置および開閉蓋の密封位置の間で移動可能且つ
前記作動部材に係合する係合部を有し、前記係合部に係
合して移動する前記作動部材29により前記密封許容位
置に移動させられる開閉蓋位置制御部材(18+19)
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子顕微鏡で観察
するための小さな試料(電子顕微鏡用試料、すなわち、
電顕用試料)を保管するための容器に関し、特に、電子
顕微鏡用試料を真空状態で保管するための電子顕微鏡用
試料保管容器に関する。
【0002】
【従来の技術】前記電顕用試料は、通常大気中に保管さ
れている。その場合、試料が汚染、酸化等により、状態
が変化し、試料観察時に正しい試料情報が得られないこ
とがある。前記状態が変化する試料は、従来、真空蒸着
装置等の内部が真空に保持される装置に入れて保管され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の試料の真空保管方法では、次の問題点がある。 (1)試料保管に高価な真空蒸着装置を独占使用するた
め、真空蒸着装置本来の作業ができなくなる。 (2)真空蒸着装置は持ち運びできず、試料を真空状態
に保持したまま運搬することができない。
【0004】本発明は、前述の事情に鑑み、下記の記載
内容を課題とする。 (O01)真空蒸着装置等の真空排気容器を利用して、試
料を真空に保持できるようにすること。 (O02)真空蒸着装置等の真空排気容器を本来の作業に
使用できるようにすること。 (O03)試料を真空に保持した状態で運搬できるように
すること。
【0005】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。ま
た、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0006】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明の電子顕微鏡用試料保管容器は、下記
の要件を備えたことを特徴とする、(Y01)電子顕微鏡
用試料(S)の出入可能な開口(3)が形成された試料
保管室(4)を有する保管容器本体(2)、(Y02)セ
ットされた時間が経過した時に所定の位置に移動する作
動部材を有するタイマ装置(T)を前記保管容器本体
(2)に連結するタイマ装置連結部材(24)、(Y0
3)前記保管容器本体(2)により、前記開口(3)を
密封する密封位置および前記開口(3)を通じて前記試
料保管室(4)の内外が連通する状態のタイマセット位
置の間で移動可能に支持された開閉蓋(23)、(Y0
4)前記タイマセット位置から密封位置に向けて移動さ
せる付勢力が作用する前記開閉蓋(23)、(Y05)前
記開閉蓋(23)を前記タイマセット位置に保持するタ
イマセット位置および開閉蓋(23)の密封位置への移
動を許容する密封許容位置の間で移動可能且つ前記作動
部材(29)に係合する係合部を有し、前記係合部に係
合して移動する前記作動部材(29)により前記密封許
容位置に移動させられる開閉蓋位置制御部材(18+1
9)。
【0007】(第2発明)また、本出願の第2発明の電
子顕微鏡用試料保管容器(1)は、下記の要件を備えた
ことを特徴とする、(Y01)電子顕微鏡用試料(S)の
出入可能な開口(3)が形成された試料保管室(4)を
有する保管容器本体(2)、(Y02)セットされた時間
が経過した時に所定の位置に移動する作動部材(29)
を有するタイマ装置(T)を前記保管容器本体(2)に
連結するタイマ装置連結部材(24)、(Y03)前記保
管容器本体(2)により前記開口(3)を密封する密封
位置および前記開口(3)を開放する開放位置の間で移
動可能に支持された開閉蓋(23)、(Y06)前記作動
部材(29)に係合する係合部を有し、前記係合部に係
合して移動する前記作動部材(29)により前記密封位
置に移動させられる前記開閉蓋(23)。
【0008】(本発明の実施態様1)また、本発明の実
施態様1の電子顕微鏡用試料保管容器(1)は、前記第
1または第2発明の電子顕微鏡用試料保管容器(1)に
おいて、下記の要件を備えたことを特徴とする、(Y0
7)前記保管容器本体(2)に支持されるとともにセッ
トされた時間が経過するまで回転する回転部材、および
前記回転部材の回転に応じて回転する前記作動部材(2
9)を有する機械式の前記タイマ装置(T)。
【0009】(本発明の実施態様2)また、本発明の実
施態様2の電子顕微鏡用試料保管容器(1)は、前記第
1発明、第2発明、または本発明の実施態様1のいずれ
かの電子顕微鏡用試料保管容器(1)において、下記の
要件を備えたことを特徴とする、(Y08)前記保管容器
本体(2)に着脱自在に支持された前記タイマ装置
(T)。
【0010】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。 (第1発明の作用)前述の特徴を備えた第1発明の電子
顕微鏡用試料保管容器(1)では、保管容器本体(2)
の試料保管室(4)に形成された開口(3)から電子顕
微鏡用試料(S)の出入を行うことができる。前記保管
容器本体(2)により支持された開閉蓋(23)は、前
記開口(3)を密封する密封位置および前記開口(3)
を開放する開放位置の間で移動可能である。前記開閉蓋
(23)を開放位置に保持した状態で、前記試料保管室
(4)に電子顕微鏡用試料(S)を入れてから、前記開
閉蓋位置制御部材(18+19)をセット保持位置(す
なわち、開閉蓋(23)を前記タイマセット位置に保持
する位置)に移動させる。そして、開閉蓋(23)をタ
イマセット位置に保持した状態で、タイマ装置(T)に
時間をセットする。その状態で、前記電子顕微鏡用試料
保管容器(1)を真空蒸着装置等の真空排気容器内に入
れ、真空排気容器内を真空にする。このとき、前記電子
顕微鏡用試料保管容器(1)内も真空になる。
【0011】タイマ装置(T)にセットされた時間が経
過した時は、タイマ装置(T)の前記作動部材(29)
は所定の位置に移動する。この作動部材(29)に係合
する係合部を有する前記開閉蓋位置制御部材(18+1
9)は、前記作動部材(29)が所定の位置に移動した
時に前記密封許容位置(すなわち、開閉蓋(23)の密
封位置への移動を許容する位置)に移動する。この時、
密封位置に向けて移動させる付勢力を受けている開閉蓋
(23)は、密封位置に移動し、前記開口(3)が密封
される。この開口(3)が密封された試料保管室(4)
は、その内部に試料が保管された状態で真空に密封され
ることになる。この電子顕微鏡用試料保管容器(1)
は、前記真空排気容器内から取り出して運搬可能であ
る。すなわち、電子顕微鏡用試料保管容器(1)は真空
の試料保管室(4)内に試料を密封した状態で、保管、
および運搬が可能である。前記電子顕微鏡用試料保管容
器(1)を取り出した後の前記真空蒸着装置等の真空排
気容器は、本来の使用目的で使用可能である。
【0012】(第2発明の作用)前述の特徴を備えた第
2発明の電子顕微鏡用試料保管容器(1)では、保管容
器本体(2)の試料保管室(4)に形成された開口
(3)から電子顕微鏡用試料(S)の出入を行うことが
できる。前記保管容器本体(2)により支持された開閉
蓋(23)は、前記開口(3)を密封する密封位置およ
び前記開口(3)を開放する開放位置の間で移動可能で
ある。前記開閉蓋(23)を開放位置に保持した状態
で、前記試料保管室(4)に電子顕微鏡用試料(S)を
入れて、開閉蓋(23)を開けた状態(タイマセット位
置)で、タイマ装置(T)に時間をセットする。その状
態で、前記電子顕微鏡用試料保管容器(1)を真空蒸着
装置等の真空排気容器内に入れ、真空排気容器内を真空
にする。このとき、前記電子顕微鏡用試料保管容器
(1)内も真空になる。
【0013】タイマ装置(T)にセットされた時間が経
過した時は、タイマ装置(T)の前記作動部材(29)
は所定の位置に移動する。この作動部材(29)に係合
する係合部を有する開閉蓋(23)は前記作動部材(2
9)が所定の位置に移動した時に前記密封位置に移動す
る。この時、前記開口(3)が密封される。この開口
(3)が密封された試料保管室(4)は、その内部に試
料が保管された状態で真空に密封されることになる。こ
の電子顕微鏡用試料保管容器(1)は、前記真空排気容
器内から取り出して運搬可能である。すなわち、電子顕
微鏡用試料保管容器(1)は真空の試料保管室(4)内
に試料を密封した状態で、保管、および運搬が可能であ
る。前記電子顕微鏡用試料保管容器(1)を取り出した
後の前記真空蒸着装置等の真空排気容器は、本来の使用
目的で使用可能である。
【0014】(本発明の実施態様1の作用)また、本発
明の実施態様1の電子顕微鏡用試料保管容器(1)で
は、タイマ装置(T)として機械式のタイマ装置(T)
が使用される。機械式のタイマ装置(T)は、タイマ装
置(T)がセットされてから、セットされた時間が経過
するまで回転する回転部材を有している。この機械式タ
イマ装置(T)の作動部材(29)も、前記回転部材の
回転に応じて、タイマ装置(T)がセットされてから、
セットされた時間が経過するまで回転する。そして、前
記作動部材(29)は、前記回転の間に、開閉蓋(2
3)の係合部に係合して開閉蓋(23)を前記密封位置
に向けて移動させる。そして、前記タイマ装置(T)に
セットされた時間が経過した時には、前記開閉蓋(2
3)は密封位置に移動する。密封された電子顕微鏡用試
料保管容器(1)はその試料保管室(4)内を真空に保
持した状態で自由に運搬、保管が可能である。
【0015】(本発明の実施態様2の作用)また、本発
明の実施態様2の電子顕微鏡用試料保管容器(1)で
は、前記タイマ装置(T)は、前記保管容器本体(2)
に着脱自在に支持されている。したがって、1個のタイ
マ装置(T)と複数の保管容器本体(2)を準備して、
1個の保管容器本体(2)の試料保管室(4)内に試料
を真空状態で密封した後、その保管容器本体(2)から
前記タイマ装置(T)を離脱させることができる。この
タイマ装置(T)を用いて、他の保管容器本体(2)の
試料保管室(4)内に試料を真空状態で密封することが
できる。前述のように、本発明の実施態様2では、1個
のタイマ装置(T)で複数の保管容器本体(2)の試料
保管室(4)内に真空状態で試料を密封することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に図面を参照しながら、本発明
の電子顕微鏡用試料保管容器の実施の形態の例(実施
例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。なお、以後の説明の理解を容易にするた
めに、図面において互いに直交する矢印X,Y,Zの方
向に直交座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向
を前方、矢印Y方向を左方、 矢印Z方向を上方とす
る。この場合、X方向(前方)と逆向き(−X方向)は
後方、Y方向(左方)と逆向き(−Y方向)は右方、Z
方向(上方)と逆向き(−Z方向)は下方となる。ま
た、前方(X方向)及び後方(−X方向)を含めて前後
方向又はX軸方向といい、左方(Y方向)及び右方(−
Y方向)を含めて左右方向又はY軸方向といい、上方
(Z方向)及び下方(−Z方向)を含めて上下方向又は
Z軸方向ということにする。さらに図中、「○」の中に
「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印
を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面
の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0017】(実施例1)図1は本発明の電子顕微鏡用
試料保管容器の実施例1の説明図で、図1Aは開閉蓋2
3が開放位置の全開位置まで開いた状態の正断面図、図
1Bは前記図1Aの矢印IBから見た図である。図2は
同実施例1の説明図で、図2Aは開閉蓋23がタイマセ
ット位置に保持された状態の正断面図、図2Bは前記図
2Aの矢印IIBから見た図である。図3は同実施例1の
説明図で、図3Aはタイマ装置Tが連結された状態の電
子顕微鏡用試料保管容器の正断面図、図3Bは前記図3
Aの矢印IIIBから見た図である。図4は前記図3AのI
V−IV線から見た作用説明図である。図5は前記図3
AのV−V線から見た作用説明図である。
【0018】図1、図2において、電子顕微鏡用試料保
管容器1は、アルミニウム製の円柱部材から形成された
保管容器本体2を有している。保管容器本体2には、円
柱部材の中央部上面に開口3を有する円筒状の試料保管
室4が形成されている。前記開口3は、電子顕微鏡用試
料Sを試料保管室4に出入させるための開口である。開
口3の周囲にはOリング溝6が形成されており、Oリン
グ溝6内にはゴム製のOリング7が収容されている。ま
た保管容器本体2を形成する前記円柱部材の一側面は、
切り落とされて平面状側面8が形成されている。また、
保管容器本体2には前記試料保管室4と外部とを連通さ
せるネジ孔9が形成されており、ネジ孔9の外端部にお
いて前記保管容器本体2外側面にはネジ頭部収容部11
が形成され、ネジ頭部収容部11にはOリング溝12が
形成されている。前記Oリング溝12にはゴム製のOリ
ング13が収容されている。また、前記ネジ頭部収容部
11にはネジ孔9にねじ込まれるネジ14の頭部が収容
されている。ネジ14がネジ孔9にねじ込まれた状態で
は、ネジ14の頭部が前記Oリング13を押圧して、ネ
ジ孔9および試料保管室4と、ネジ孔9の外側とが気密
に保持されるようになっている。
【0019】前記保管容器本体2の上面にはカム収容溝
16が形成されており、カム収容溝16内には偏心軸1
7回りに回転可能な偏心カム18が収容されている。偏
心カム18の外周面には操作ロッド19が外方に延びる
ように設けられている。軸17の左端周囲には皿バネ2
1が配置されており、この皿バネ21により偏心カム1
8はカム収容溝16の右側壁に非常に小さな押圧力で押
圧されている。したがって、偏心カム18の回転時に
は、偏心カム18の右側面はカム収容溝16の右側壁と
摩擦接触する。この摩擦力は小さいが偏心カム18を任
意の回転位置に保持できるようになっている。前記偏心
カム18に設けた操作ロッド19は、偏心カム18の前
記偏心軸17回りの回転位置を回転移動させる時に作業
者が操作する部材である。
【0020】前記保管容器本体2の前記平面状側面8の
上端にはスプリングを有するヒンジ22により開閉蓋2
3が支持されている。開閉蓋23は、保管容器本体2上
面の前記開口3を密封する密封位置および前記開口を開
放する開放位置の間で移動可能である。前記開閉蓋23
は重力および前記ヒンジ22のスプリングにより、常時
密封位置(図3A参照)に向けて付勢されているが、前
記偏心カム18が図2に示す回転位置に有る時には偏心
カム18によりタイマセット位置(試料保管室4が外部
と連通する位置)に保持されている。すなわち、前記偏
心カム18は、前記開閉蓋23を前記タイマセット位置
に保持するセット保持位置(図2Aの位置および図5の
P2の位置参照)および開閉蓋23の密封位置への移動
を許容する密封許容位置(図1A、図3Aの位置および
図5のP1の位置参照)の間で移動可能である。また、
前記保管容器本体2上面には3本の棒状のタイマ装置連
結部材24が上方に延びて設けられている。前記棒状の
タイマ装置連結部材24は下端部に小径の固定用ネジ2
4aが設けられ、前記固定用ネジ24aは前記保管容器本
体2上面のネジ孔にねじ込まれて固定されている。前記
棒状のタイマ装置連結部材24の上端には小径のタイマ
装置連結ピン(すなわち、タイマ装置連結部)24bが
設けられている。
【0021】図3において、タイマ装置Tは市販の機械
式タイマを利用したものである。タイマ装置Tで利用し
ている市販の機械式タイマは、タイマ本体収容ケース2
6を有している。前記タイマ本体収容ケース26内には
ゼンマイネジ(図示せず)が収容され、タイマ本体収容
ケース26上面の操作部材27により前記ゼンマイネジ
(図示せず)を巻いてタイマをセットするように構成さ
れている。そして、タイマがセットされた後、時間経過
とともにゼンマイネジが解けて行くに従って回転部材
(図示せず)およびその軸28が回転するようになって
いる。前述のような構成の機械式タイマの前記軸28に
は、その軸28とともに回転するロッド状の作動部材2
9が連結されている。また、前記タイマ本体収容ケース
26下面には外形が略3角形状の連結プレート31が固
定されている。連結プレート31の3つのコーナ部には
ピン嵌合孔31aが形成されている。前記ピン嵌合孔3
1aが前記棒状のタイマ装置連結部材24の上端のタイ
マ装置連結ピン24bに嵌合することにより、前記タイ
マ装置Tはタイマ装置連結部材24と連結されるように
構成されている。
【0022】前記ロッド状の作動部材29は、前記偏心
カム18の操作ロッド19に係合して移動するとき、偏
心カム18を、前記セット保持位置(図2Aの位置およ
び図5のP2の位置、すなわち、開閉蓋23をタイマセ
ット位置に保持する位置)から前記密封許容位置(図1
A、図3Aの位置および図5のP1の位置、すなわち、
開閉蓋23の重力による密封位置への移動を許容する位
置)に移動させる機能を有している。したがって、前記
偏心カム18および操作ロッド19は、開閉蓋位置制御
部材(18+19)を構成している。また、操作ロッド
19は前記作動部材29と係合する係合部材としての機
能を有している。
【0023】(実施例1の作用)前述の特徴を備えた実
施例1の電子顕微鏡用試料保管容器1では、保管容器本
体2の試料保管室4の開口3から電子顕微鏡用試料Sの
出入を行うことができる。前記保管容器本体2により支
持された開閉蓋23は、前記開口3を密封する密封位置
(図3A参照)および前記開口3を開放する開放位置
(図1A、図2A参照)の間で移動可能である。前記開
閉蓋23を図1Aに示す開放位置に保持した状態で、前
記試料保管室4に電子顕微鏡用試料Sを入れてから、前
記偏心カム18および操作ロッド19により構成される
開閉蓋位置制御部材(18+19)を図2Aに示すセッ
ト保持位置すなわち、図5の2点鎖線位置)に移動させ
る。そして、開閉蓋23を図2Aに示すタイマセット位
置に保持した状態で、タイマ装置Tを前記タイマ装置連
結部材24に連結して、タイマに時間をセットする。そ
の状態で、前記電子顕微鏡用試料保管容器1を図示しな
い真空蒸着装置等の真空排気容器内に入れ、真空排気容
器内を真空にする。このとき、前記電子顕微鏡用試料保
管容器1の試料保管室4内も真空になる。
【0024】タイマ装置Tにセットされた時間が経過す
るにつれてタイマ装置Tの前記作動部材29は図4に示
す位置29aから回転移動する。図4において、作動部
材29が位置29aからθ回転して位置29bに移動した
時には、作動部材29は、操作ロッド(係合部材)19
と係合する。図5において、作動部材29が位置29b
において操作ロッド19と係合してから後の作動部材2
9の回転により、操作ロッド19および偏心カム18は
偏心軸17回りに回転移動する。そして、操作ロッド1
9および偏心カム18は、図5の2点鎖線の位置P2か
ら実線の位置P1に移動する。このとき、偏心カム18
の上端の高さは、h1からh2に移動する。すなわち、偏
心カム18の上端の高さは、h1−h2=hだけ下降す
る。この状態は、偏心カム18の上端位置が図2Aの位
置から図3Aの位置に移動することに相当する。そし
て、前記作動部材29および操作ロッド19が図3Aに
示す位置に移動したときが、前記タイマ装置Tにセット
された時間が経過した時である。
【0025】すなわち、タイマ装置Tにセットされた時
間が経過した時は、タイマ装置Tの前記作動部材29は
所定の位置(図3A、図4、図5の実線で示す位置)に
移動する。この作動部材29に係合する操作ロッド(係
合部)19および偏心カム18により構成される前記開
閉蓋位置制御部材(18+19)は、前記作動部材29
が前記所定の位置に移動した時に前記密封許容位置(す
なわち、開閉蓋23の密封位置への移動を許容する位
置)に移動する。この時、重力により密封位置(図3A
の位置)に向けて移動させる付勢力を受けている開閉蓋
23は、密封位置に移動し、前記開口3が密封される。
この開口3が密封された試料保管室4は、その内部に試
料Sが保管された状態で真空に密封されることになる。
この電子顕微鏡用試料保管容器1は、前記真空排気容器
内から取り出して運搬可能である。すなわち、電子顕微
鏡用試料保管容器1は真空の試料保管室4内に試料を密
封した状態で、保管、および運搬が可能である。
【0026】前記試料保管室4内部は真空であるため、
開閉蓋23は外側面が大気圧により押されているため、
容易に開くことはない。前記試料保管室4から電子顕微
鏡用試料Sを取り出す際には、前記ネジ14を緩めてネ
ジ孔9から試料保管室4内に空気を導入すれば、開閉蓋
23は容易に開放することができる。前記真空蒸着装置
等の真空排気容器は、前記電子顕微鏡用試料保管容器1
が取り出された後は、本来の使用目的で使用可能であ
る。
【0027】(実施例2)次に図6〜図8により本発明
の電子顕微鏡用試料保管容器の実施例2を説明する。図
6は本発明の電子顕微鏡用試料保管容器の実施例2の説
明図で、図6Aは開閉蓋が開放位置の全開位置まで開い
た状態の正断面図で図6Bの矢印VIA−VIAから見た
図、図6Bは前記図6Aの矢印VIBから見た図であ
る。図7は同実施例2の説明図で、図7Aは開閉蓋23
がタイマセット位置に保持された状態の正断面図、図7
Bは前記図7Aの矢印VIIBから見た図である。図8は
同実施例2の説明図で、図8Aはタイマ装置が連結され
た状態の電子顕微鏡用試料保管容器の正断面図、図8B
は前記図8Aの矢印VIIIBから見た図である。なお、
この実施例2の説明において、前記実施例2の構成要素
に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細
な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実
施例2と相違しているが、他の点では前記実施例2と同
様に構成されている。
【0028】この実施例2では、前記実施例1の次の要
素が省略されている。 (a)ネジ孔9〜ネジ14等の試料保管室4の内外を連
通させる要素9〜14。 (b)カム収容溝16〜皿バネ21等の前記開閉蓋23
の位置を制御するための要素。 (c)ヒンジ22。 前記(a)〜(c)の要素が省略された本実施例2では、
電子顕微鏡用試料保管容器1の保管容器本体2上面にお
いて、開閉蓋23は回転軸36回りに回転可能に支持さ
れている。開閉蓋23の前記回転軸36とほぼ反対側の
位置には操作ロッド37が上方に延びて設けられてい
る。操作ロッド37は、開閉蓋23の前記回転軸36回
りの回転位置を回転移動させる時に作業者が操作する部
材であり、また、タイマ装置Tの作動部材が係合して開
閉蓋23を回転させるための係合部材でもある。
【0029】(実施例2の作用)次に前記実施例2の作
用を説明する。前述の特徴を備えた実施例1の電子顕微
鏡用試料保管容器1では、開閉蓋23が図6の開放位置
に有る状態で、前記試料保管室4に電子顕微鏡用試料S
を入れてから、開閉蓋23を図7の開放位置に移動させ
る。この状態で、タイマ装置Tを前記タイマ装置連結部
材24に連結して、タイマに時間をセットする。その状
態で、前記電子顕微鏡用試料保管容器1を図示しない真
空蒸着装置等の真空排気容器内に入れ、真空排気容器内
を真空にする。このとき、前記電子顕微鏡用試料保管容
器1の試料保管室4内も真空になる。
【0030】図8において、タイマ装置Tにセットされ
た時間が経過するにつれてタイマ装置Tの作動部材29
は回転移動し、所定角度回転すると前記操作ロッド37
に係合する。作動部材29が操作ロッド37と係合して
から後の作動部材29の回転により、操作ロッド37お
よび開閉蓋23は回転軸36回りに回転移動する。そし
て、タイマ装置Tにセットされた時間が経過した時には
開閉蓋23は前記開口3を密封する密封位置に移動す
る。
【0031】この開口13が密封された試料保管室4
は、その内部に試料Sが保管された状態で真空に密封さ
れることになる。この電子顕微鏡用試料保管容器1は、
前記真空排気容器内から取り出して運搬可能である。す
なわち、電子顕微鏡用試料保管容器1は真空の試料保管
室4内に試料を密封した状態で、保管、および運搬が可
能である。前記試料保管室4から電子顕微鏡用試料Sを
取り出す際には、前記操作ロッド37を前記回転軸36
回りに回転移動させることにより開閉蓋23を容易に開
放することができる。なお、この実施例2では開閉蓋2
3を保管容器本体2の上面で回転させる構成を採用して
いるので、試料保管室4が真空状態のままでも開閉蓋2
3を開放することができる。
【0032】前記各実施例では機械式のタイマ装置を使
用したので、電気式のタイマ装置と異なり、電源の心配
をする必要がなく、取扱いが簡単である。また、タイマ
装置を着脱自在に構成したので、少ない数のタイマ装置
Tにより多くの電子顕微鏡用試料保管容器に対応するこ
とができる。
【0033】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)タイマ装置は機械的タイマ装置だけでなく、電
気式タイマ装置を使用することが可能である。その場合
には、電池およびソレノイド、モータ等の作動要素を用
いて、タイマ装置にセットされた時間が経過した時点で
前記作動要素を作動させるように構成することが可能で
ある。 (H02)また、タイマ装置を電子顕微鏡用試料保管容器
に対して着脱自在な構成を採用する代わりに、固着した
構成を採用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】前述の本発明の電子顕微鏡用試料保管容
器は、下記の効果を奏することができる。 (E01)真空蒸着装置等の真空排気容器を利用して、試
料を真空に保持することができる。 (E02)真空蒸着装置等の真空排気容器を本来の作業に
使用できる。 (E03)試料を真空に保持した状態で運搬できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の電子顕微鏡用試料保管容器の
実施例1の説明図で、図1Aは開閉蓋が開放位置の全開
位置まで開いた状態の正断面図、図1Bは前記図1Aの
矢印IBから見た図である。
【図2】 図2は同実施例1の説明図で、図2Aは開閉
蓋がタイマセット位置に保持された状態の正断面図、図
2Bは前記図2Aの矢印IIBから見た図である。
【図3】 図3は同実施例1の説明図で、図3Aはタイ
マ装置が連結された状態の電子顕微鏡用試料保管容器の
正断面図、図3Bは前記図3Aの矢印IIIBから見た図
である。
【図4】 図4は前記図3AのIV−IV線から見た作用
説明図である。
【図5】 図5は前記図3AのV−V線から見た作用説
明図である。
【図6】 図6は本発明の電子顕微鏡用試料保管容器の
実施例2の説明図で、図6Aは開閉蓋が開放位置の全開
位置まで開いた状態の正断面図で図6Bの矢印VIA−
VIAから見た図、図6Bは前記図6Aの矢印VIBから
見た図である。
【図7】 図7は同実施例2の説明図で、図7Aは開閉
蓋がタイマセット位置に保持された状態の正断面図、図
7Bは前記図7Aの矢印VIIBから見た図である。
【図8】 図8は同実施例2の説明図で、図8Aはタイ
マ装置が連結された状態の電子顕微鏡用試料保管容器の
正断面図、図8Bは前記図8Aの矢印VIIIBから見た
図である。
【符号の説明】
S…電子顕微鏡用試料、T…タイマ装置 1…電子顕微鏡用試料保管容器、2…保管容器本体、3
…開口、4…試料保管室、24…タイマ装置連結部材、
23…開閉蓋、29…作動部材、(18+19)…開閉
蓋位置制御部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えたことを特徴とする電
    子顕微鏡用試料保管容器、(Y01)電子顕微鏡用試料の
    出入可能な開口が形成された試料保管室を有する保管容
    器本体、(Y02)セットされた時間が経過した時に所定
    の位置に移動する作動部材を有するタイマ装置を前記保
    管容器本体に連結するタイマ装置連結部材、(Y03)前
    記保管容器本体により、前記開口を密封する密封位置お
    よび前記開口を通じて前記試料保管室の内外が連通する
    状態のタイマセット位置の間で移動可能に支持された開
    閉蓋、(Y04)前記タイマセット位置から密封位置に向
    けて移動させる付勢力が作用する前記開閉蓋、(Y05)
    前記開閉蓋を前記開放位置に保持するタイマセット位置
    および開閉蓋の密封位置への移動を許容する密封許容位
    置の間で移動可能且つ前記作動部材に係合する係合部を
    有し、前記係合部に係合して移動する前記作動部材によ
    り前記密封許容位置に移動させられる開閉蓋位置制御部
    材。
  2. 【請求項2】 下記の要件を備えたことを特徴とする電
    子顕微鏡用試料保管容器、(Y01)電子顕微鏡用試料の
    出入可能な開口が形成された試料保管室を有する保管容
    器本体、(Y02)セットされた時間が経過した時に所定
    の位置に移動する作動部材を有するタイマ装置を前記保
    管容器本体に連結するタイマ装置連結部材、(Y03)前
    記保管容器本体により前記開口を密封する密封位置およ
    び前記開口を開放する開放位置の間で移動可能に支持さ
    れた開閉蓋、(Y06)前記作動部材に係合する係合部を
    有し、前記係合部に係合して移動する前記作動部材によ
    り前記密封位置に移動させられる前記開閉蓋。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006258742A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Nokodai Tlo Kk 反応装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4595063B2 (ja) * 2005-03-18 2010-12-08 農工大ティー・エル・オー株式会社 反応装置

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