JP2002110078A - 試料ホルダ - Google Patents

試料ホルダ

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JP2002110078A
JP2002110078A JP2000304223A JP2000304223A JP2002110078A JP 2002110078 A JP2002110078 A JP 2002110078A JP 2000304223 A JP2000304223 A JP 2000304223A JP 2000304223 A JP2000304223 A JP 2000304223A JP 2002110078 A JP2002110078 A JP 2002110078A
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sample holder
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JP2000304223A
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Hiroaki Fukuda
浩章 福田
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料表面と底面とが平行でない場合にも試料
表面に垂直に電子ビームを照射できる試料ホルダを提供
すること。 【解決手段】試料ホルダHは、ホルダベースH1とホル
ダ本体H2とを有している。ホルダベースH1のベース
本体1は連結ネジ穴1a、アリ溝1b、傾斜面1cが形
成されている。傾斜面1cには収容溝1dおよび収容部
1eが、プレート2には収容溝2aおよび収容穴2bが
形成されている。収容溝1dと収容溝2aとで形成され
る収容溝部3にはリング部材4が収容されている。収容
部1eと収容穴2bとにより構成される球面軸受け5に
支持される球体8にはネジ孔8aが形成されている。試
料装着部9のネジ溝9cがネジ孔8aに螺合されてい
る。試料装着部9bに収容される試料保持部材Haはネ
ジ孔9dに螺合されたネジでネジ止めされて、球体8お
よび試料装着部9は一体的に回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型電子顕微
鏡、X線マイクロアナライザー等において使用される、
試料を保持する試料ホルダに関し、特に、ホルダ本体に
保持された試料表面を傾斜させた状態で観察、分析でき
るようにした試料ホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走査型電子顕微鏡、X線マイクロ
アナライザー等によって観察および分析する試料を装着
する試料ホルダがある。図5は、試料ステージが設置さ
れた真空試料室および試料ホルダの試料を交換する試料
交換室の一従来例を示す概略説明図で、図5Aは真空試
料室および試料交換室の平面図、図5Bは真空試料室お
よび試料交換室の側面図である。図6は、図5の真空試
料室内における試料ホルダの拡大説明図である。
【0003】図5において、真空試料室Aは外壁01を
備えており、外壁01は、上壁02および側壁03を有
している。前記上壁02には走査型電子顕微鏡D(図5
B参照)が設置されている。真空試料室Aの側壁03に
接して試料交換室Bが配置されている。真空試料室Aと
試料交換室Bとは仕切弁Vによって仕切られており、仕
切弁Vが開くと真空試料室Aと試料交換室Bとは連通さ
れる。真空試料室A内には試料ステージSTが配置され
ている。前記試料ステージSTは図示しないXYテーブ
ル、回転テーブル、あるいは傾斜テーブル等を備えてい
る。試料ステージSTには試料ホルダ装着部(カンナ
台)STaが設けられている。
【0004】図6において、試料ホルダHは、上面に試
料装着部05を有しており、前記試料装着部05内には
試料Sを保持した試料保持部材Haが収容される。試料
装着部05に収容される試料保持部材Haはネジ孔06
に螺合するネジにより固定される。試料ホルダH下面に
は、アリ溝07が前後方向に延びて形成されている。試
料Sを装着した試料ホルダHは、連結ネジ孔08に交換
棒Kが螺合して連結されて試料交換室Bから真空試料室
Aに搬送される。真空試料室A内で試料ステージSTの
試料ホルダ装着部(カンナ台)STaに試料ホルダHの
アリ溝07が嵌合されて、試料ステージST上に試料ホ
ルダHが装着される。前記試料Sの表面を電子ビームC
により走査しながら試料Sの表面の観察、分析作業等が
行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記図5、図6に示す
従来の試料ホルダHでは、試料Sの表面の傾斜を調節す
る機構が設けられていないので、傾斜した試料S表面の
観察、分析を行うことができない。従来、試料Sの表面
を傾斜させた状態で観察、分析するためには、傾斜テー
ブルを有する試料ステージを使用して、試料ホルダHを
傾斜テーブルの傾斜軸回りに回転させていた。このよう
に、従来の傾斜テーブルを備えていない試料ステージで
は、所定角度傾斜した試料S表面を手軽に観察したり、
分析することができなかった。
【0006】また、傾斜テーブルを備えている試料ステ
ージにおいて、試料Sの表面の凹凸を観察、分析する場
合に、試料ステージの傾斜軸に対して垂直な方向に試料
表面を傾斜させることは可能であるが、前記傾斜軸に沿
う方向に試料S表面を傾斜させることは不可能である。
なお、傾斜テーブルおよび回転テーブルの両テーブルを
備えた試料ステージでは試料S表面をあらゆる方向に傾
斜させた状態で観察、分析が可能であるが、傾斜テーブ
ルおよび回転テーブルの両方を備えていない試料ステー
ジでは不可能である。
【0007】また、前記図5、図6に示す従来の試料ホ
ルダHでは、試料Sの底面と表面(観察および分析面)
とが平行でない場合、試料S底面を保持する部分は、普
通、ビームCに垂直になるように形成されているので、
試料S表面に対して電子ビームCを垂直に照射すること
ができない。このような場合、試料ホルダHの傾斜が調
節可能であれば、試料S表面に対して電子ビームCを垂
直に照射することが可能となる。
【0008】本発明は、前述の事情に鑑み、下記の記載
内容(O01),(O02)を課題とする。(O01)試料表
面と底面とが平行でない場合に試料表面に垂直に電子ビ
ームを照射できる試料ホルダを提供すること。(O02)
所定角度傾斜した試料表面の観察、分析を容易に行える
試料ホルダを提供すること。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の説明において本発明の
構成要素の後に付記したカッコ内の符号は、本発明の構
成要素に対応する後述の実施例の構成要素の符号であ
る。なお、本発明を後述の実施例の構成要素の符号と対
応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするた
めであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0010】(第1発明)前記課題を解決するために、
第1発明の試料ホルダは、下記(A01)〜(A03)の構
成要件を備えたことを特徴とする、(A01)XYテーブ
ルを有する試料ステージ(ST)に設けた試料ホルダ装
着部(STa)に着脱可能に装着される被装着部(1
b)と、試料ホルダ搬送部材(K)に着脱可能に連結さ
れる搬送部材連結部(1a)と、球面体支持部(5)
と、球面体回転位置保持部材(4)とを有するホルダベ
ース(H1)、(A02)前記球面体支持部(5)により
直交する3軸回りに所定範囲で回転可能に支持される球
面体(8)、(A03)前記球面体(5)に連結されて前
記球面体(5)と一体的に回転する試料装着部(9)。
【0011】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の試料ホルダ(H)では、球面体(8)をホルダベ
ース(H1)の球面体支持部(5)で直交する3軸回り
に球面体回転位置保持部材(4)の摩擦力に抗して回転
させることにより、試料装着部(9)に装着された試料
(S)の表面の傾斜角を調節することができる。試料
(s)を装着した試料ホルダ(H)は、その搬送部材連
結部(1a)に着脱可能に連結した試料ホルダ搬送部材
(K)により試料ステージ(ST)に搬送される。試料
ホルダ(H)のホルダベース(H1)の被装着部(1
b)は、XYテーブルを有する試料ステージ(ST)に
設けた試料ホルダ装着部(STa)に、着脱可能に装着
される。
【0012】(第2発明)また、第2発明の試料ホルダ
は、下記(B01)〜(B03)の構成要件を備えたことを
特徴とする、(B01)XYテーブルを有する試料ステー
ジ(ST)に設けた試料ホルダ装着部(STa)に着脱
可能に装着される被装着部(1b)と、試料ホルダ搬送
部材(K)に着脱可能に連結される搬送部材連結部(1
a)と、円筒面を有するシャフト支持部(14)と、シ
ャフト回転位置保持部材(18)とを有するホルダベー
ス(H1)、(B02)前記シャフト支持部(14)の円
筒面により、軸回りに所定範囲で回転可能に支持される
シャフト(15)、(B03)前記シャフト(15)に連
結されて前記シャフト(15)と一体的に回転する試料
装着部(9)。
【0013】(第2発明の作用)前記構成を備えた第2
発明の試料ホルダ(H)では、ホルダ本体(H2)のシ
ャフト(15)をホルダベース(H1)のシャフト支持
部(14)でシャフト(15)の軸回りにシャフト回転
位置保持部材(18)の摩擦力に抗して回転させること
により、ホルダ本体(H2)の試料装着部(9)に装着
された試料(S)の表面の傾斜角を調節することができ
る。試料(S)を装着した試料ホルダ(H)は、その搬
送部材連結部(1a)に着脱可能に連結した試料ホルダ
搬送部材(K)により試料ステージ(ST)に搬送され
る。試料ホルダ(H)のホルダベース(H1)の被装着
部(1b)は、XYテーブルを有する試料ステージ(S
T)に設けた試料ホルダ装着部(STa)に着脱可能に
装着される。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1の試料ホルダは、前記第2発明において下記の構
成要件(B04)を備えたことを特徴とする。(B04)外
部から移動操作および回転操作される回転操作部材(2
2)の先端部を挿入する、着脱可能な回転操作部材着脱
部(15c)が設けられた前記ホルダ本体(H2)。
【0015】(実施の形態1の作用)前記構成を備えた
第2発明の試料ホルダの実施の形態1では、回転操作部
材(22)の先端部をホルダ本体(H2)の回転操作部
材着脱部(15c)に挿入し、ホルダ本体(H2)を外
部から移動操作および回転操作できる。これにより、試
料ホルダ(H)に装着された試料(S)を観察、分析し
ているときでも、試料ホルダ(H)のホルダ本体(H
2)を傾斜させて、ホルダ本体(H2)の試料装着部
(9)に装着された試料(S)の表面の傾斜角を調節す
ることができる。
【0016】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施の態
様の例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例
に限定されるものではない。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の試料ステージが
設置された真空試料室および試料ホルダの試料を交換す
る試料交換室の概略説明図で、図1Aは真空試料室およ
び試料交換室の平面図、図1Bは真空試料室および試料
交換室の側面図である。図2は本発明の実施例1の試料
ホルダの説明図で、図2Aは実施例1の試料ホルダの側
断面図、図2Bは実施例1の試料ホルダの平面図で前記
図1Aの矢印IIBから見た図、図2Cは実施例1の試料
ホルダの後面図で前記図1Aの矢印IICから見た図であ
る。なお、図1に示す本実施例1の試料ホルダの説明に
おいて、前記図5に示す従来技術の構成要素と同一の構
成要素には、前記図5で使用した符号と同一の符号を付
して、その詳細な説明は省略する。
【0017】図1、図2において、試料ホルダHは、ホ
ルダベースH1と、それに傾斜可能に支持されたホルダ
本体H2とを有している。ホルダベースH1はベース本
体1を備えている。ベース本体1は側面(図2Aで右側
面)に交換棒連結ネジ孔1a、底部にアリ溝1b、そし
て上部には傾斜面1cがそれぞれ形成されている。前記
傾斜面1cにはリング部材収容溝1dと球体収容部1e
とがそれぞれ形成されている。前記球体収容部1eは底
部が略円形で傾斜面1cに向かって広がるように形成さ
れている。前記アリ溝1bから球体収容部1e底部に向
けてネジ孔1fが形成されている。
【0018】前記ベース本体1の傾斜面1cに接する球
体支持プレート2には、前記ベース本体1のリング部材
収容溝1dと球体収容部1eとに対向してリング部材収
容溝2aと球体収容穴2bとがそれぞれ形成されてい
る。前記ベース本体1のリング部材収容溝1dと球体支
持プレート2のリング部材収容溝2aとで形成されるリ
ング部材収容溝部3にはリング部材(球面体回転位置保
持部材)4が収容されている。前記リング部材4は、後
述の球体を摺動可能に支持し、且つ摺動時の摩擦抵抗が
適当な大きさを有する材料により構成される。前記ベー
ス本体1の球体収容部1eと球体支持プレート2の球体
収容穴2bとによって球面軸受け(球面体支持部)5が
構成されている。前記球体支持プレート2は前記ベース
本体1にネジ6でネジ止めされている。また、前記ホル
ダベースH1のネジ孔1fにネジ7が螺合されている。
【0019】ホルダ本体H2は、前記ホルダベースH1
に所定の傾斜角度で支持されるとともに、試料Sを保持
する試料保持部材Ha(図2A参照)を支持する部材で
あり、球体8および試料装着部9から構成されている。
前記球体8は前記球面軸受け5により、直交する3軸回
りに所定範囲で回転可能に支持されており、球体8には
ネジ孔8aが形成されている。前記試料装着部9は、下
面に球体連結部9aを有し、かつ上面に前記試料保持部
材Haを収容する保持部材収容部保持部材収容部9bを
有している。前記球体連結部9aにはオスネジ9cが形
成されている。前記球体連結部9aのオスネジ9cが球
体8のネジ孔8aに螺合されている。これにより、球体
8と試料装着部9とは一体的に連結されている。前記保
持部材収容部9b周面には、2つのネジ孔9dが形成さ
れており、試料Sを保持する試料保持部材Ha(図2A
参照)は、保持部材収容部9bにが収容された状態で、
ネジ孔9dに螺合されたネジ(図示せず)によりネジ止
めされる。
【0020】(実施例1の作用)試料Sが装着された試
料保持部材Haを保持部材収容部9bに収容してネジ孔
9dに螺合されたネジ(図示せず)でネジ止めする。ホ
ルダ本体H2の球体8を球面軸受け5内でリング部材4
の摩擦抵抗に抗して回転させて、試料Sが所定の姿勢、
例えば、試料Sの表面が走査型電子顕微鏡DのビームC
に垂直に照射される傾きになるようにする。ついで、試
料Sが所定の姿勢をとった状態で、球面軸受け5内の球
体8の表面に、ホルダベースH1の孔1fから螺合され
たネジ7先端を押し付ける。これにより、球体8はホル
ダベースH1の球面軸受け5内に固定されて、試料ホル
ダHに装着された試料Sの姿勢が保持される。
【0021】次に、試料Sを装着した試料ホルダHは、
交換棒Kが連結されて試料交換室Bから真空試料室Aに
搬送される。前記真空試料室Aの試料ステージSTの試
料ホルダ装着部STa(図2C参照)に試料ホルダHの
アリ溝1bが嵌合されて、試料ステージST上に試料ホ
ルダHが装着される。前記真空試料室A内で、走査型電
子顕微鏡Dの電子ビームCが試料ホルダHの試料Sを照
射して、試料Sが観察、分析される。この際、試料ホル
ダHの試料Sは所定の姿勢、例えば、試料Sの表面が前
記ビームCに垂直に照射される傾きとなっているので、
前記ビームCが、試料ホルダHの試料Sに、例えば垂直
に当たって、試料Sの観察、分析ができる。
【0022】以上説明したように、本実施例1において
は、試料ホルダHをホルダベースH1とホルダ本体H2
とから構成し、ベース本体1の傾斜面1cに球面軸受け
5を設け、この球面軸受け5によってホルダ本体H2の
球体8を支持し、保持装着部9が球体8の回転中心を中
心として上方から側方に大きく傾斜できる(図2Aの2
点鎖線で示した部分参照)。すなわち、ホルダベースH
1の上面を水平にした場合には試料ホルダHを大きく傾
斜させるためには、球体連結部9aの長さを長くしてホ
ルダ本体H2がホルダベースH1の上面と干渉しないよ
うにする必要があるが、本実施例1のようにホルダベー
スH2を傾斜面1cとしたことにより、球体連結部9a
の長さが短くてもホルダ本体H2を大きく傾斜させるこ
とができる。したがって、ホルダ本体H2を大きく傾斜
できるようにする場合、ホルダベースH1上面を傾斜面
1cとすることにより、水平面とする場合よりも試料ホ
ルダHの高さを低くすることができる。このように、上
記試料ホルダHによれば、傾斜テーブルを備えていない
試料ステージSTでも、所定角度傾斜した試料Sの表面
を観察したり、分析したりすることが簡単に行える。
【0023】(実施例2)上記実施例1では、1つの試
料ホルダHに1個の試料Sを装着するようにしている。
実施例2では観察、分析等の効率を上げるために、試料
ホルダHに複数個の試料Sを装着できるようにする。図
3は本発明の実施例2の試料ホルダの説明図で、図3A
は実施例2の試料ホルダの側断面図、図3Bは実施例2
の試料ホルダの平面図で前記図3Aの矢印IIIBから見
た図、図3Cは実施例2の試料ホルダの後面図で前記図
3Aの矢印IIICから見た図である。なお、この実施例
2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する
構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省
略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相
違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成さ
れている。
【0024】図3において、この実施例2の試料ホルダ
Hは、1個のホルダベースH1に3つのホルダ本体H2
が支持されている。すなわち、ホルダベースH1のベー
ス本体1の傾斜面1cには3つのリング部材収容溝1d
と球体収容部1eとがそれぞれ形成されており、前記各
球体収容部1eには、それぞれホルダ本体H2が前記実
施例1と同様に傾斜可能に支持される。
【0025】(実施例2の作用)試料Sをそれぞれ装着
した試料保持部材Haを保持部材収容部9bにそれぞれ
収容してネジ孔9dに螺合されたネジ(図示せず)でそ
れぞれネジ止めする。各ホルダ本体H2の球体8を球面
軸受け5内でリング部材4の摩擦抵抗に抗してそれぞれ
回転させて、試料Sが所定の姿勢、例えば、試料Sの表
面が走査型電子顕微鏡DのビームCに垂直に照射される
傾きになるようにする。ついで、試料Sが所定の姿勢を
とった状態で、各球面軸受け5内の球体8の表面に、ホ
ルダベースH1の孔1fから螺合されたネジ7の先端を
それぞれ押し付ける。これにより、各球体8は球面軸受
け5内でそれぞれ固定されて、試料ホルダHに装着され
た3個の試料Sは所定の姿勢にそれぞれ保持される。
【0026】試料Sを保持する試料保持部材Ha(図2
A参照)をそれぞれ収容した3個のホルダ本体H2とこ
れを所定の傾斜角度で支持する1個ホルダベースH1と
を有する試料ホルダHは、試料ステージSTの試料ホル
ダ装着部STaに装着される。試料ステージST上にお
いて、走査型電子顕微鏡Dの電子ビームCが試料ホルダ
Hの3つのホルダ本体H2に支持された試料Sを1つず
つ照射して、各試料Sが観察、分析される。この際、試
料ホルダHの各試料Sは所定の姿勢、例えば、試料Sの
表面が前記ビームCに垂直に照射される傾きとなってい
るので、前記ビームCは、試料ホルダHの各試料Sに、
例えば垂直に当たって、各試料Sの観察、分析ができ
る。以上説明したように、本実施例2においては、試料
ホルダHに複数個の試料Sを装着できるようしたので、
試料ホルダHに装着された試料Sの観察、分析作業の効
率を上げることができる。
【0027】(実施例3)図4は本発明の実施例3の試
料ホルダの説明図で、図4Aは実施例3の試料ホルダの
側断面図、図4Bは実施例3の試料ホルダの平面図で、
図4Aの矢印IVBから見た図、図4Cは実施例3の試料
ホルダの後面図で、図4Aの矢印IVCから見た図、図4
Dは実施例3の試料ホルダのシャフトおよびボールプラ
ンジャの説明図である。なお、この実施例3の説明にお
いて、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には
同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この
実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違している
が、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0028】図4Aにおいて、ベース本体1の傾斜面1
cにはシャフト収容部1gが形成されている。前記ベー
ス本体1の上角部からシャフト収容部1gに向けてボー
ルプランジャ用ネジ孔1hが形成されている。前記ベー
ス本体1のシャフト収容部1g等で円筒面軸受け14が
構成されている。円筒面軸受け14にはシャフト15が
支持されている。シャフト15にはボール係合用凹部1
5aが略等間隔で多数形成されている。シャフト15の
一方の軸端にはシャフト15径より大きいフランジ15
bが形成されているとともに、他方の軸端に形成された
ネジ孔にシャフト15の径より大きいサイドプレート1
6がネジ17でネジ止めされている。フランジ15bに
は傾斜調整棒用凹部15cが形成されている。
【0029】ベース本体1のボールプランジャ用ネジ孔
1hには、ボールプランジャ(シャフト回転位置保持部
材)18が螺合されている。ボールプランジャ18は、
円筒部19を有している。前記円筒部19の外周にオス
ネジ19aが形成され、底部に凹部19bが形成されて
いる。円筒部19内には、その底部とボール20との間
に圧縮バネ21が縮設されている。なお、フランジ15
bの傾斜調整棒用凹部15cに傾斜調整棒22の先端を
係合して、真空試料室A外の大気中から傾斜調整棒22
を移動操作および回転操作できるようになっている。
【0030】(実施例3の作用)試料Sが装着された試
料保持部材Haを保持部材収容部9bに収容してネジ孔
9dに螺合されたネジ(図示せず)でネジ止めする。こ
の際、シャフト15のボール係合用凹部15aは、ボー
ルプランジャ18内の圧縮バネ21のバネ力を受けてい
るボール20によって押圧、付勢されている。このた
め、シャフト15はシャフト軸受け14内で所要の力を
加えない限り回転することなく、試料Sは所定の姿勢を
確実に保持できる。
【0031】ついで、ホルダ本体H2のシャフト15を
シャフト軸受け14内で圧縮バネ21のバネ力を受けて
いるボール20の押圧力に抗して回転させて、試料Sが
所定の姿勢、例えば、試料Sの表面が走査型電子顕微鏡
DのビームCが垂直に照射される傾きとする。この際、
シャフト15の回転した位置でボール係合用凹部15a
に、ボールプランジャ18内の圧縮バネ21のバネ力を
受けているボール20が嵌合して押圧、付勢する。この
ため、シャフト15はシャフト軸受け14内で所要の力
を加えない限り回転することなく、試料Sは所定の姿勢
を確実に保持できる。
【0032】次に、試料Sを装着した試料ホルダHは、
交換棒Kが連結されて試料交換室Bから真空試料室Aに
搬送される。試料ステージST上に試料ホルダHが装着
される。前記真空試料室A内で、走査型電子顕微鏡Dの
電子ビームCが試料ホルダHの試料Sを照射して、試料
Sが観察、分析される。この際、試料ホルダHの試料S
は所定の姿勢、例えば、試料Sの表面が前記ビームCに
垂直に照射される傾きとなっているので、前記ビームC
は、試料ホルダHの試料Sに、例えば垂直に当たって、
試料Sの観察、分析ができる。また、試料ホルダHに装
着された試料Sを観察、分析しているときに、試料Sの
姿勢を変えたい場合、真空試料室A等の真空室外から傾
斜調整棒22を操作して、フランジ15bの傾斜調整棒
用凹部15cに傾斜調整棒22の先端を係合させて回転
することにより試料Sの姿勢を変えることができる。
【0033】以上説明したように、実施例3では、シャ
フト15のボール係合用凹部15aにボールプランジャ
18内の圧縮バネ21のバネ力を受けているボール20
によって押圧、付勢するようにしたので、ネジ止め等の
手間を要せずに、試料Sは所定の姿勢を確実に保持でき
る。また、フランジ15bの傾斜調整棒用凹部15cに
傾斜調整棒22の先端を係合して、真空試料室A等の真
空室外から傾斜調整棒22を所定の移動操作および回転
操作できる。これにより、試料ホルダHに装着された試
料Sを観察、分析をしているときに、試料ホルダHに装
着された試料Sの姿勢を真空試料室A外から操作して変
えられる。
【0034】
【発明の効果】前述の本発明の試料ホルダは、下記の効
果(E01),(E02)を奏することができる。 (E01)試料表面と底面とが平行でない場合に試料表面
に垂直に電子ビームを照射できる。 (E02)所定角度傾斜した試料表面の観察、分析を容易
に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1の試料ステージが設
置された真空試料室および試料ホルダの試料を交換する
試料交換室の概略説明図であり、図1Aは実施例1の真
空試料室および試料交換室の平面図、図1Bは実施例1
の真空試料室および試料交換室の側面図である。
【図2】 図2は本発明の実施例1の試料ホルダの説明
図であり、図2Aは実施例1の試料ホルダの側断面図、
図2Bは実施例1の試料ホルダの平面図で前記図2Aの
矢印IIBから見た図、図2Cは実施例1の試料ホルダの
後面図で前記図2Aの矢印IICから見た図である。
【図3】 図3は本発明の実施例2の試料ホルダの説明
図であり、図3Aは実施例2の試料ホルダの側断面図、
図3Bは実施例2の試料ホルダの平面図で前記図3Aの
矢印IIIBから見た図、図3Cは実施例2の試料ホルダ
の後面図で前記図3Aの矢印IIICから見た図である。
【図4】 図4は本発明の実施例3の試料ホルダの説明
図であり、図4Aは実施例3の試料ホルダの側断面図、
図4Bは実施例3の試料ホルダの平面図で、図4Aの矢
印IVBから見た図、図4Cは実施例3の試料ホルダの後
面図で、図4Aの矢印IVCから見た図、図4Dは実施例
3の試料ホルダのシャフトおよびボールプランジャの説
明図である。
【図5】 図5は試料ステージが設置された真空試料室
および試料ホルダの試料を交換する試料交換室の一従来
例を示す概略説明図であり、図5Aは真空試料室および
試料交換室の平面図、図5Bは真空試料室および試料交
換室の側面図である。
【図6】 図6は図5の真空試料室内における試料ホル
ダの拡大説明図である。
【符号の説明】
A…真空試料室、B…試料交換室、C…電子ビーム、D
…走査型電子顕微鏡、H…試料ホルダ、H1…ホルダベ
ース、H2…ホルダ本体、Ha…試料保持部材、K…交
換棒(試料ホルダ搬送部材)、S…試料、ST…試料ス
テージSTa…試料ホルダ装着部(カンナ台) 1a…交換棒連結ネジ孔(搬送部材連結部)、1b…ア
リ溝(被装着部)、4…リング部材(球面体回転位置保
持部材)、5…球面軸受け(球面体支持部)、8…球体
(球面体)、9b…試料装着部、14…円筒面軸受け
(シャフト支持部)、15…シャフト、15c…傾斜調
整棒用凹部(回転操作部材着脱部)、18…ボールプラ
ンジャ(シャフト回転位置保持部材)、22…傾斜調整
棒(回転操作部材)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構成要件(A01)〜(A03)を備
    えたことを特徴とする試料ホルダ、(A01)XYテーブ
    ルを有する試料ステージに設けた試料ホルダ装着部に着
    脱可能に装着される被装着部と、試料ホルダ搬送部材に
    着脱可能に連結される搬送部材連結部と、球面体支持部
    と、球面体回転位置保持部材とを有するホルダベース、
    (A02)前記球面体支持部により、直交する3軸回りに
    所定範囲で回転可能に支持される球面体、(A03)前記
    球面体に連結されて前記球面体と一体的に回転する試料
    装着部。
  2. 【請求項2】 下記の構成要件(B01)〜(B03)を備
    えたことを特徴とする試料ホルダ、(B01)XYテーブ
    ルを有する試料ステージに設けた試料ホルダ装着部に着
    脱可能に装着される被装着部と、試料ホルダ搬送部材に
    着脱可能に連結される搬送部材連結部と、円筒面を有す
    るシャフト支持部と、シャフト回転位置保持部材とを有
    するホルダベース、(B02)前記シャフト支持部の円筒
    面により、軸回りに所定範囲で回転可能に支持されるシ
    ャフト、(B03)前記シャフトに連結されて前記シャフ
    トと一体的に回転する試料装着部。
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