JP3058771B2 - 試料パーキング装置 - Google Patents

試料パーキング装置

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JP3058771B2 JP4338816A JP33881692A JP3058771B2 JP 3058771 B2 JP3058771 B2 JP 3058771B2 JP 4338816 A JP4338816 A JP 4338816A JP 33881692 A JP33881692 A JP 33881692A JP 3058771 B2 JP3058771 B2 JP 3058771B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観察や分析を行う試料
や探針を保持する試料パーキング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の試料パーキング装置の例を
示す図であり、61は保持台、62は試料保持部、63
は探針保持部、64はMGL、65は試料交換部、66
はMGL装置、67は観察室を示す。
【0003】超高真空走査トンネル顕微鏡やそれらの複
合装置において、試料や探針の交換を効率よく行うた
め、真空室や仕切弁等で隔離させた別の真空室にそれら
を一時保管し、真空排気の時間短縮やゴミの付着防止を
図り、適宜観察室の試料台又は探針取付部にそれらを着
脱させられるような方法が採用される。
【0004】従来は、例えば図4に示すような保持台6
1をMGL(磁気結合式駆動軸)64の端部に固定した
一時保持装置(試料パーキング装置)が用いられ、この
保持台61に試料保持部62や探針保持部63を直線状
に並べて設け、試料や探針を保持させていた。MGL6
4は、真空外部からの操作により軸方向及び軸を中心と
した回転方向に動作可能にしたものである。
【0005】この保持台61に対し、試料や探針の着脱
を行う試料交換室65、試料及び探針を装着して試料の
観察を行う観察室67、この観察室に試料や探針を出し
入れするためのMGL装置66は、図示のようにMGL
64の軸と直角方向に配置されている。そして、保持台
61は、試料交換室65とMGL装置66との間を移動
し、MGL64の軸の回転により試料交換室65とMG
L装置66の方向に試料保持部62、探針保持部63を
向けて、それぞれの受渡しができる構造となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の試料パ
ーキング装置は、上記のように保持台61が軸方向に試
料保持部62や探針保持部63を並べて保持しMGL6
4の軸方向の移動、あるいはMGL64の軸を中心とし
た回転方向の動きに限定されていたため、試料保持部6
2や探針保持部63に対する試料や探針の着脱姿勢が規
制され、装置設計の自由度を狭めていた。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、試料交換室やMGL装置、真空室の配置の設計が
自由にでき、操作性のよい試料パーキング装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、観
察や分析を行う試料や探針を保持して試料観察室や試料
処理室に搬送する試料パーキング装置であって、試料や
探針を保持する複数の受け台を備えた回転台、該回転台
を回転させる駆動機構、該駆動機構と共に回転台を回
転、傾斜、移動可能に保持する基台、及び試料や探針を
受け台に保持し試料観察室や試料処理室に搬送するため
の搬送手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明の試料パーキング装置では、試料や探針
を保持する複数の受け台を備えた回転台、該回転台を回
転させる駆動機構、及び該駆動機構と共に回転台を回
転、傾斜、移動可能に保持する基台を備えたので、立体
放射状にMGL(磁気結合式駆動軸)装置や試料観察
室、試料処理室等を配置することができる。したがっ
て、配置の設計が自由にでき、操作性のよい試料パーキ
ング装置を提供することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の試料パーキング装置の1実施例
を示す図であり、2は試料装着用ホルダ、3は探針装着
用ホルダ、4と5は受け台、6は回転台、7は歯車、8
は傘歯車、9は基台、10は外軸、11は中軸を示す。
【0011】図1において、回転台6は、試料装着用ホ
ルダ2とその受け台4、探針装着用ホルダ3とその受け
台5を複数取り付け外周で歯車7と噛合するものであ
り、この歯車7と共に軸受を介して基台9に回転可能に
取付けられる。歯車7は、同軸で一体となって回転する
傘歯車8を有し、この軸とほぼ直角方向の軸を有する傘
歯車12と傘歯車8が噛み合っている。そして、傘歯車
12は、中軸11を軸として回転可能に基台9の一方の
外軸10に組み立てられている。
【0012】上記構成により、外軸10を固定して中軸
11を回転させると、中軸11の先端で傘歯車12と傘
歯車8が回転するので、傘歯車8と同軸で一体となった
歯車7も回転する。この歯車7の回転により、歯車7と
噛み合っている回転台6も基台9上で回転する。また、
中軸11を固定し外軸10のみを回転させると、回転台
6の傾斜と同時にその傾斜に応じて回転台6が基台9に
対して回転する。
【0013】さらに、外軸10及び中軸11を共に同角
度、同方向に一体回転させると、回転台6は、中軸10
及び外軸11を回転中心に振り回される動きが得られ
る。したがって、図1(ロ)において中軸11を中心と
して回転台6が図示左右方向に傾斜させることができ
る。外軸10と中軸11をそれぞれ任意の角度、方向で
回転させると、回転台6の傾斜角と回転台6の基台9に
対する回転角が任意に設定することができる。
【0014】そして、外軸10及び中軸11を共に軸方
向に移動させると、基台9上に組み立てられた回転台6
が軸方向に移動し、回転台6を所定の位置から退避させ
たり挿入することができる。
【0015】なお、上記の実施例では、回転伝達機構に
歯車を用いているが、これらに代えてワイヤーやベルト
等の伝達機構を用いて構成してもよいし、中軸11の中
心線上に試料装着用ホルダ2、探針装着用ホルダ3のそ
れぞれの中心を合わせ、回転台6の傾斜運動がユーセン
トリックな動作を行えるようにしてもよい。また、試料
装着用ホルダ2の試料面を回転台6の回転する外側方向
に向けて取付けることにより、試料ステージとしても利
用できるようにしてもよい。
【0016】図2は本発明の試料パーキング装置の装着
例を示す図である。図2において、試料パーキング室1
8は、中央に試料パーキング装置13が配置され、隣接
して試料観察室19及び試料処理室20等が試料パーキ
ング装置13を中心に放射状に配置されているものであ
る。試料パーキング装置13は、図1に示すように試料
装着用の受け台4と探針装着用の受け台5を複数個有す
るものであり、MGL操作部14により回転、傾斜、軸
方向の移動が可能になっている。さらに、試料パーキン
グ室18の周りには、試料観察室19に挿入可能なMG
L装置16、試料交換室17を有するMGL装置15も
配置されている。
【0017】上記の構成により、まず、試料や探針を試
料パーキング装置13に装着する場合には、試料や探針
を試料交換室17から搬入してMGL装置15により試
料パーキング装置13のそれぞれの試料装着用ホルダ
2、探針装着用ホルダ3に装着することができる。
【0018】試料パーキング装置13に装着された試料
や探針を試料観察装置19に装着する場合には、試料パ
ーキング装置13の回転台6をMGL装置15の位置か
らMGL装置16の位置への角度だけ回転させると、M
GL装置16により試料や探針を受け取ることができ
る。そして、MGL装置14の軸方向へ試料パーキング
装置13を移動させ退避させると、MGL装置16によ
り受け取った試料や探針を試料観察室19へ挿入するこ
とができ、試料観察室19のSTM装置等に試料や探針
を装着させることができる。このようにして試料観察室
19のSTM装置等に装着された試料や探針は、上記一
連の操作手順と逆の操作手順で取り出せばよいことはい
うまでもない。
【0019】また、試料処理室20への試料の搬入は、
MGL装置14の操作により試料パーキング装置13を
直進移動させることにより可能であり、試料処理室20
に放射状に配置された同様の装置により同様な試料や探
針の受渡しも可能である。
【0020】なお、以上の説明では平面配置で説明した
が、試料パーキング装置13は、先に説明したように傾
斜機構をも有しているので、試料観察室19、試料処理
室20、MGL装置15、MGL装置16、試料交換室
17を立体放射状に配置することも可能である。さら
に、この立体放射状配置を拡大利用し、試料パーキング
室18を直接試料観察室として利用することも可能であ
り、この場合、試料パーキング装置13は、試料ステー
ジとしての機能を持つことになる。
【0021】次に、上記本発明の試料パーキング装置に
適用可能なMGL装置の例を説明する。図3はMGL装
置の1実施例を示す図であり、31は駆動軸、32は磁
極ブロック、33は磁石、34は軸受、35はパイプ、
36はフランジ、37はベローズ、38は真空室取付フ
ランジ、39はボルト、40はナット、41は先端部、
42はストッパ、43は軸受リング、44a、44b、
45a、45bは軸、46a、46b、47a、47b
は軸受、48と49はマイクロヘッド、50と51は圧
縮コイルバネを示す。
【0022】MGL装置は、図3に示すように軸受34
で案内された駆動軸31の端部に磁極ブロック32を固
定し、パイプ35を介して外部に磁石33を配置し磁気
結合させ、磁石33の操作により磁気結合した磁極ブロ
ック32を駆動して駆動軸31を平行移動あるいは回転
させるように構成している。
【0023】また、パイプ35の一端は、フランジ36
及びベローズ37を介し真空室取付フランジ38に連結
して大気と遮断している。ストッパ42は、駆動軸31
のストロークを調整するものであり、その取り付け位置
を調整することにより磁石33の当たり位置を加減して
いる。
【0024】軸受リング43は、フランジ36と真空室
取付フランジ38との間にあって、その外周の上下の位
置に軸44a、44b、左右の位置に軸45a、45b
をそれぞれ取り付け固定したものである。そして、この
軸受リング43の外周の上下の位置に取り付け固定した
軸44a、44bに対応してフランジ36に軸受46
a、46bを固定して組み立て、同様に左右の位置に取
り付け固定した軸45a、45bに対応して真空室取付
フランジ38に軸受47a、47bを固定して組み立て
ている。これら軸44aと44b及び軸受46aと46
bは、軸受リング43の中心を通る軸上にあり、フラン
ジ36を軸受リング43に回転可能に支持するものであ
る。同様にこれら軸45aと45b及び軸受47aと4
7bは、軸受リング43の中心を通る軸上にあり、真空
室取付フランジ38を軸受リング43に回転可能に支持
するものである。
【0025】さらに、フランジ36において、横の軸4
5b、軸受47bの外側及びこれと角度が90°ずれた
下の軸44b、軸受46bの外側の位置にマイクロヘッ
ド48、49を設けると共に、これらのマイクロヘッド
48、49に対向した位置に圧縮コイルバネ50、51
を設けている。マイクロヘッド48、49は、フランジ
36と真空室取付フランジ38との間の距離を一定に保
持するものであり、圧縮コイルバネ50、51は、フラ
ンジ36と真空室取付フランジ38との間に挟まれた形
で取り付けられる。これらは、フランジ36と真空室取
付フランジ38との面角度を調整する手段である。
【0026】フランジ36の真空室取付フランジ38に
対する面角度に関しては、軸44a、44b及び軸受4
6a、46bにより左右傾斜の調整支点が得られること
になり、同様に軸45a、45b及び軸受47a、47
bにより上下傾斜の調整支点が得られることになる。し
たがって、マイクロヘッド48により真空室取付フラン
ジ38に対する距離を変化させることにより、左右の角
度の微小調整を行うことができ、マイクロヘッド49に
より真空室取付フランジ38に対する距離を変化させる
ことにより、上下の角度の微小調整を行うことができ
る。このとき、圧縮コイルバネ50、51は、その反力
でマイクロヘッド48、49の先端を常に真空室取付フ
ランジ38に押しつけ、フランジ36と真空室取付フラ
ンジ38との正確な傾斜固定を行うようにしている。
【0027】すなわち、マイクロヘッド48を緩める
と、フランジ36と真空室取付フランジ38との間の距
離は、軸44a、44bを支点として圧縮コイルバネ5
0の反力でマイクロヘッド48側が狭くなって圧縮コイ
ルバネ50側が広くなる。逆にマイクロヘッド48を締
めると、フランジ36と真空室取付フランジ38との間
の距離は、軸44a、44bを支点として圧縮コイルバ
ネ50をさらに圧縮してマイクロヘッド48側が広くな
って圧縮コイルバネ50側が狭くなる。このようにマイ
クロヘッド48の調整によりフランジ36と真空室取付
フランジ38との間の左右の距離が変化し、マイクロヘ
ッド49の調整による場合も同様にしてフランジ36と
真空室取付フランジ38との間の上下の距離が変化す
る。この場合の支点は、軸44a、44b、45a、4
5bの交点、つまり駆動軸31の軸点となるので、駆動
軸31を軸方向が固定された状態で任意角度に変化させ
ることができる。
【0028】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、MGL装置を用いて試料パーキング装置
の回転、移動、試料や探針の着脱等を行うようにした
が、ハンドル操作その他の操作駆動軸装置を用いてもよ
いことはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、試料や探針を保持する複数の受け台を備えた
回転台、該回転台を回転させる駆動機構、及び該駆動機
構と共に回転台を回転、傾斜、移動可能に保持する基台
を備えたので、立体放射状にMGL(磁気結合式駆動
軸)装置や試料観察室、試料処理室等を配置することが
できる。しかも、立体的に全方位に姿勢を変化させるこ
とができ、試料パーキング装置の退避も自由にできるの
で、配置の設計が自由にでき、操作性のよい試料パーキ
ング装置を提供することができる。試料観察装置等を取
り付けた場合にも、その取付け位置の方向制限を受けな
いので、他種の同時観察も可能な効率のよい試料ステー
ジとしても利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の試料パーキング装置の1実施例を示
す図である。
【図2】 本発明の試料パーキング装置の装着例を示す
図である。
【図3】 MGL装置の1実施例を示す図である。
【図4】 従来の試料パーキング装置の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
2…試料装着用ホルダ、3…探針装着用ホルダ、4と5
…受け台、6…回転台、7…歯車、8…傘歯車、9…基
台、10…外軸、11…中軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察や分析を行う試料や探針を保持して
    試料観察室や試料処理室に搬送する試料パーキング装置
    であって、試料や探針を保持する複数の受け台を備えた
    回転台、該回転台を回転させる駆動機構、該駆動機構と
    共に回転台を回転、傾斜、移動可能に保持する基台、及
    び試料や探針を受け台に保持し試料観察室や試料処理室
    に搬送するための搬送手段を備えたことを特徴とする試
    料パーキング装置。
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US6238720B1 (en) 1997-02-28 2001-05-29 Nestec S.A. Gelled emulsion products containing chitosan

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