JPH09210161A - 遊星ローラ式動力伝達装置 - Google Patents

遊星ローラ式動力伝達装置

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JPH09210161A
JPH09210161A JP1561196A JP1561196A JPH09210161A JP H09210161 A JPH09210161 A JP H09210161A JP 1561196 A JP1561196 A JP 1561196A JP 1561196 A JP1561196 A JP 1561196A JP H09210161 A JPH09210161 A JP H09210161A
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JP
Japan
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planetary roller
carrier
thermal conductivity
transmission device
sliding contact
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Withdrawn
Application number
JP1561196A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Kawase
達夫 川▲瀬▼
Takashi Nozaki
孝志 野▲崎▼
Tomoaki Makino
智昭 牧野
Satoshi Utsunomiya
聡 宇都宮
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑剤の熱劣化を防止して、装置全体の長寿
命化を図る。 【解決手段】 遊星ローラ2がキャリア3とすべり接触
することにより遊星ローラ2の公転をキャリア3に伝達
する遊星ローラ式動力伝達装置において、キャリア3を
遊星ローラ2より熱伝導率が大きい材料で形成すること
により、遊星ローラ2とキャリア3のすべり接触部Dで
発生した熱の多くをキャリア3側に流れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊星ローラがキャ
リアとすべり接触することにより遊星ローラの公転をキ
ャリアに伝達する遊星ローラ式動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている遊星ローラ式動力
伝達装置として、図1に示すものがある。この遊星ロー
ラ式動力伝達装置は、丸棒からなる入力軸1と、入力軸
1の外周面上に円周等間隔に配置された複数(例えば4
個)の遊星ローラ2と、円筒部に円周等間隔に設けた複
数(遊星ローラと同数)のキャリアポケット3aにそれ
ぞれ遊星ローラ2を回転自在に保持するベルエンド状の
キャリア3と、入力軸1と同心状に固定され、入力軸1
との間に各遊星ローラ2を転がり摩擦接触状態に介装さ
せる固定輪4(外輪)とからなり、入力軸1が回転する
ことによって、それぞれの遊星ローラ2が入力軸1との
転がり摩擦接触により自転および公転し、これによって
キャリア3が遊星ローラ2とのすべり接触により遊星ロ
ーラ2の公転回転数をもって回転するようになってい
る。
【0003】ちなみに、上記遊星ローラ式動力伝達装置
において、入力軸1の回転方向を、図1(a)中の矢印
Uに示すように右回りとすると、遊星ローラ2は図1
(a)中の矢印Vに示すように左回りに自転するととも
に、図1(a)中の矢印Wに示すように右回りに公転
し、キャリア3は図1(a)において右回りに回転する
ことになる。この場合、遊星ローラ2はキャリア3の反
回転側でキャリア3とすべり接触することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1に示す遊星ローラ
式動力伝達装置では、それぞれの遊星ローラ2と入力軸
1の転がり摩擦接触部Cにおいて入力軸1の回転が遊星
ローラ2に伝えられ、それぞれの遊星ローラ2とキャリ
ア3のすべり接触部Dを介して遊星ローラ2の公転回転
成分が出力軸であるキャリア3に伝達される。
【0005】ちなみに、潤滑状態に関しては、それぞれ
の遊星ローラ2と入力軸1および固定輪4の転がり摩擦
接触部CおよびEは1%以下のすべりを伴うが、純転が
りに近い状態にある。一方、遊星ローラ2とキャリア3
とのすべり接触部Dは完全なすべり接触となる。このよ
うに図1の構造のものは、潤滑の観点に立てば純転がり
と純すべりという極端に異なる潤滑下で運転が行われ
る。
【0006】また、このような遊星ローラ式動力伝達装
置において、シール機構の簡略化と低コスト化のため、
グリースあるいは微量な潤滑油で潤滑される場合があ
り、その場合、潤滑条件が良好でない。
【0007】それ故に、このような遊星ローラ式動力伝
達装置の潤滑において、設計上問題となるのは、特に、
遊星ローラ2がキャリア3にトルクを伝達するすべり接
触部Dである。何故なら、トルクが大きいと遊星ローラ
2からキャリア3に作用する力が大きくなり、結果的に
このすべり接触部Dでの発熱が大きくなるからである。
【0008】しかるに、このすべり接触部Dがグリース
あるいは微量の潤滑油で潤滑される場合、すべり接触部
Dでの潤滑剤の循環はほとんど期待できず、同じ潤滑剤
がすべり接触部Dに留まる。そのため、すべり接触部D
において発熱が大きいと、同じ潤滑剤が常に高温にさら
されることになって潤滑剤の劣化が促進され、遊星ロー
ラ式動力伝達装置本体の寿命が、材料の疲労寿命に至る
ことなく潤滑剤で決定され、寿命が短くなる。
【0009】また、遊星ローラ2とキャリア3が同じ熱
伝導率の材料で形成されているため、遊星ローラ2とキ
ャリア3のすべり接触部Dで発生した熱が遊星ローラ2
とキャリア3に同量伝達される。しかるに、遊星ローラ
2は、キャリア3以外に入力軸1と固定輪4と接触して
いるがいずれも線接触であるため、熱抵抗が大きく通過
する熱量が小さいため結果的に遊星ローラ2の温度が上
昇して潤滑剤の劣化を助長する。
【0010】本発明は、上記のような問題点に鑑みて提
案されたもので、その目的とするところは、潤滑剤の熱
劣化を防止して長寿命化を図るようにした遊星ローラ式
動力伝達装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述した目的を
達成するため、次のような構成を採用したことを特徴と
する。
【0012】すなわち、本発明は、遊星ローラがキャリ
アとすべり接触することにより遊星ローラの公転をキャ
リアに伝達する遊星ローラ式動力伝達装置において、キ
ャリアを遊星ローラより熱伝導率が大きい材料で形成し
た構成としたものである。
【0013】ちなみに、遊星ローラを窒化珪素(Si3
4 )で形成し、キャリアを窒化珪素より熱伝導率の大
きい材料で形成することができる。
【0014】また、遊星ローラをプラスチックで形成
し、キャリアをプラスチックより熱伝導率の大きい材料
で形成することができる。
【0015】さらに、遊星ローラを炭素鋼あるいは工具
鋼もしくは軸受鋼で形成し、キャリアを遊星ローラの材
料より熱伝導率の大きい材料で形成することができる。
【0016】本発明は上記構成により、遊星ローラとキ
ャリアのすべり接触部で発生した熱の多くをキャリア側
に流して、遊星ローラの温度上昇を極めて小さく抑える
ことにより、遊星ローラとキャリアのすべり接触部がグ
リースあるいは微量な潤滑油で潤滑される場合あって
も、遊星ローラの温度上昇による潤滑剤の熱劣化を防止
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】本発明の遊星ローラ式動力伝達装置は、基
本的構成を図1に示すものと同じくするが、キャリア3
が遊星ローラ2より熱伝導率が大きい材料で形成されて
いる点が異なる。
【0019】ちなみに、遊星ローラ2を窒化珪素(Si
3 4 )で形成し、キャリア3を窒化珪素より熱伝導率
の大きい材料、例えば炭素鋼、工具鋼、黄銅、青銅、ア
ルミニウム合金で形成する。
【0020】窒化珪素の熱伝導率は、常温で約30 W/
(m・K)であり、炭素鋼、工具鋼の熱伝導率は約40〜5
0 W/(m・K)、黄銅の熱伝導率は約120 W/(m・K)、青銅
の熱伝導率は約60〜80 W/(m・K)、アルミニウム合金
の熱伝導率は約120〜200W/(m・K)で、いずれも窒
化珪素の熱伝導率より大きい。
【0021】この場合のキャリア3の熱伝導率は、遊星
ローラ2の1.5〜6.6倍となる。
【0022】本発明の遊星ローラ式動力伝達装置は、キ
ャリア3が遊星ローラ2より熱伝導率が大きい材料で形
成されているため、遊星ローラ2とキャリア3のすべり
接触部Dで発生した熱の多くがキャリア3側に流れ、遊
星ローラ2の温度上昇が極めて小さい。そのため、遊星
ローラ2とキャリア3のすべり接触部Dがグリースある
いは微量な潤滑油で潤滑される場合であっても、遊星ロ
ーラ2の温度上昇による潤滑剤の熱劣化の心配はない。
したがって、この遊星ローラ式動力伝達装置にあって
は、潤滑剤の熱劣化を防止して装置全体の長寿命化が図
れる。
【0023】また、もう一つの実施の形態として、遊星
ローラ2をプラスチック、例えばポリアミド(PA6
6)、ポリアセタール(POM)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、
ポリイミド(PI)で形成し、キャリア3をプラスチッ
クより熱伝導率の大きい材料、例えば炭素鋼、工具鋼、
黄銅、青銅、アルミニウム合金で形成する。
【0024】プラスチックの熱伝導率はおおよそ1 W/
(m・K)以下であり、キャリア3を上記金属材料(炭素
鋼、工具鋼、黄銅、青銅、アルミニウム合金)で形成す
れば、この場合のキャリア3の熱伝導率は、遊星ローラ
2の50倍以上になる。したがって、遊星ローラ2とキ
ャリア3のすべり接触部Dで発生した熱が、前述した実
施の形態のものに比べより多くキャリア3側に流れ、遊
星ローラ2の温度上昇がより極めて小さくなる。
【0025】さらに、もう一つの実施の形態として、遊
星ローラ2を炭素鋼、工具鋼、軸受鋼で形成し、キャリ
ア3を遊星ローラ2の材料より熱伝導率が大きい材料、
例えば黄銅、青銅、アルミニウム合金で形成する。
【0026】この場合のキャリア3の熱伝導率は、遊星
ローラ2の1.5〜4.4倍となる。
【0027】なお、以上説明した遊星ローラ2とキャリ
ア3の材料の組み合わせは、本発明の具体例であって、
本発明はこれに制約されるものではなく、キャリア3の
材料が遊星ローラ2の材料より熱伝導率が大きくなるよ
うに、遊星ローラ2とキャリア3の材料の組み合わせを
選択すれば良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャリアを遊星ローラより熱伝導率が大きい材料で形成
したので、遊星ローラとキャリアのすべり接触部で発生
した熱の多くがキャリア側に流れて遊星ローラの温度上
昇が小さく抑えられるため、遊星ローラとキャリアのす
べり接触部がグリースあるいは微量な潤滑油で潤滑され
る場合あっても、遊星ローラの温度上昇による潤滑剤の
熱劣化を防止させることができ、遊星ローラ式動力伝達
装置本体の長寿命化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊星ローラ式動力伝達装置を示し、(a)は正
面図、(b)は(a)のA−O−B線に沿った断面図で
ある。
【符号の説明】
1 入力軸 2 遊星ローラ 3 キャリア 3a キャリアポケット 4 固定輪 C 入力軸1と遊星ローラ2の転がり摩擦接触部 D 遊星ローラ2とキャリア3のすべり接触部 E 遊星ローラ2と固定輪4の転がり摩擦接触部 U 入力軸1の回転方向 V 遊星ローラ2の自転方向 W 遊星ローラ2の公転方向およびキャリア3の回
転方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊星ローラがキャリアとすべり接触する
    ことにより遊星ローラの公転をキャリアに伝達する遊星
    ローラ式動力伝達装置において、 キャリアを遊星ローラより熱伝導率が大きい材料で形成
    したことを特徴とする遊星ローラ式動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 遊星ローラを窒化珪素(Si3 4 )で
    形成し、キャリアを窒化珪素より熱伝導率の大きい材料
    で形成したことを特徴とする請求項1記載の遊星ローラ
    式動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 遊星ローラをプラスチックで形成し、キ
    ャリアをプラスチックより熱伝導率の大きい材料で形成
    したことを特徴とする請求項1記載の遊星ローラ式動力
    伝達装置。
  4. 【請求項4】 遊星ローラを炭素鋼あるいは工具鋼もし
    くは軸受鋼で形成し、キャリアを遊星ローラの材料より
    熱伝導率の大きい材料で形成したことを特徴とする請求
    項1記載の遊星ローラ式動力伝達装置。
JP1561196A 1996-01-31 1996-01-31 遊星ローラ式動力伝達装置 Withdrawn JPH09210161A (ja)

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JPH09210161A true JPH09210161A (ja) 1997-08-12

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104769323A (zh) * 2012-05-25 2015-07-08 詹尼斯高级技术有限公司 变速装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104769323A (zh) * 2012-05-25 2015-07-08 詹尼斯高级技术有限公司 变速装置
CN108843760A (zh) * 2012-05-25 2018-11-20 詹尼斯高级技术有限公司 变速装置

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Effective date: 20030401