JPH0920885A - 有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子Info
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- JPH0920885A JPH0920885A JP7171740A JP17174095A JPH0920885A JP H0920885 A JPH0920885 A JP H0920885A JP 7171740 A JP7171740 A JP 7171740A JP 17174095 A JP17174095 A JP 17174095A JP H0920885 A JPH0920885 A JP H0920885A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 高輝度であり、発光劣化が少なく信頼性の高
いエレクトロルミネッセンス素子を提供する。 【解決手段】 一般式1の有機エレクトロルミネッセン
ス素子材料、および一対の電極間に一層または複数層の
有機化合物薄膜よりなる発光層を備えた有機エレクトロ
ルミネッセンス素子において一層以上が上記材料を含有
する層である有機エレクトロルミネッセンス素子。 一般式[1] [環A1 〜A3 はそれぞれ置換基を有しても良い縮合し
た6員芳香族環構造を(ただし環A1 もしくは環A2 は
1つ以上の窒素を含むか、又は環A3 は更なる窒素を含
む複素環式芳香族環基)、Lは−R,−Ar,−OR、
−OAr (Rはアルキル基であり、Arは窒素を含んで
も良いアリール基である。)の配位子を、Mは金属原子
を、mは1から3の整数を、nは0かm+n=2または
3を構成する正の整数を表す。]
いエレクトロルミネッセンス素子を提供する。 【解決手段】 一般式1の有機エレクトロルミネッセン
ス素子材料、および一対の電極間に一層または複数層の
有機化合物薄膜よりなる発光層を備えた有機エレクトロ
ルミネッセンス素子において一層以上が上記材料を含有
する層である有機エレクトロルミネッセンス素子。 一般式[1] [環A1 〜A3 はそれぞれ置換基を有しても良い縮合し
た6員芳香族環構造を(ただし環A1 もしくは環A2 は
1つ以上の窒素を含むか、又は環A3 は更なる窒素を含
む複素環式芳香族環基)、Lは−R,−Ar,−OR、
−OAr (Rはアルキル基であり、Arは窒素を含んで
も良いアリール基である。)の配位子を、Mは金属原子
を、mは1から3の整数を、nは0かm+n=2または
3を構成する正の整数を表す。]
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平面光源や表示に使
用される有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に
関するものである。
用される有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機物質を使用したEL素子は、固体発
光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が
有望視され、多くの開発が行われている。一般にEL
は、発光層および該層をはさんだ一対の対向電極から構
成されている。発光は、両電極間に電界が印加される
と、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入
される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結
合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際に
エネルギーを光として放出する現象である。
光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が
有望視され、多くの開発が行われている。一般にEL
は、発光層および該層をはさんだ一対の対向電極から構
成されている。発光は、両電極間に電界が印加される
と、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入
される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結
合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際に
エネルギーを光として放出する現象である。
【0003】従来の有機EL素子は、無機EL素子に比
べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。
また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率
を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL
素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィ
ジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年
参照)。この方法では、金属キレート錯体を蛍光体層、
アミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色
発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は1000
cd/m 2 、最大発光効率は1.5lm/Wを達成し
て、実用領域に近い性能を持っている。しかしながら、
現在までの有機EL素子は、構成の改善により発光強度
は改良されているが、未だ充分な発光輝度は有していな
い。また、繰り返し使用時の安定性に劣るという大きな
問題がある。
べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。
また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率
を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機EL
素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィ
ジクス・レターズ、51巻、913ページ、1987年
参照)。この方法では、金属キレート錯体を蛍光体層、
アミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色
発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は1000
cd/m 2 、最大発光効率は1.5lm/Wを達成し
て、実用領域に近い性能を持っている。しかしながら、
現在までの有機EL素子は、構成の改善により発光強度
は改良されているが、未だ充分な発光輝度は有していな
い。また、繰り返し使用時の安定性に劣るという大きな
問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発光
輝度が高く、繰り返し使用時での安定性の優れた有機E
L素子の提供にある。本発明者らが鋭意検討した結果、
一般式[1]で示される化合物の少なくとも一種の有機
EL素子材料を少なくとも一層に使用した有機EL素子
の発光効率が高く、繰り返し使用時での安定性も優れて
いることを見いだし本発明に至った。
輝度が高く、繰り返し使用時での安定性の優れた有機E
L素子の提供にある。本発明者らが鋭意検討した結果、
一般式[1]で示される化合物の少なくとも一種の有機
EL素子材料を少なくとも一層に使用した有機EL素子
の発光効率が高く、繰り返し使用時での安定性も優れて
いることを見いだし本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記一
般式[1]で示される化合物からなる有機エレクトロル
ミネッセンス素子材料に関する。
般式[1]で示される化合物からなる有機エレクトロル
ミネッセンス素子材料に関する。
【0006】一般式[1]
【化2】 [式中、環A1 〜A3 は、それぞれ置換基を有しても良
い互いに縮合した6員芳香族環構造表し(ただし、環A
1 もしくは環A2 は少なくとも1つの窒素原子を含む
か、又は環A3 は更なる窒素原子を含む複素環式芳香族
環基であり、隣接する置換基どうしが結合して更なる縮
合芳香族環を形成してもよい。)、Lは、−R,−A
r,−OR、−OAr (Rは炭素数1から10のアルキ
ル基であり、Arは炭素数6から20の窒素原子を含ん
でも良いアリール基である。)で表される配位子を表
し、Mは金属原子を表し、mは1から3の整数を表し、
nは0かm+n=2または3を構成する正の整数を表
す。]
い互いに縮合した6員芳香族環構造表し(ただし、環A
1 もしくは環A2 は少なくとも1つの窒素原子を含む
か、又は環A3 は更なる窒素原子を含む複素環式芳香族
環基であり、隣接する置換基どうしが結合して更なる縮
合芳香族環を形成してもよい。)、Lは、−R,−A
r,−OR、−OAr (Rは炭素数1から10のアルキ
ル基であり、Arは炭素数6から20の窒素原子を含ん
でも良いアリール基である。)で表される配位子を表
し、Mは金属原子を表し、mは1から3の整数を表し、
nは0かm+n=2または3を構成する正の整数を表
す。]
【0007】更に、本発明は、一対の電極間に発光層を
含む有機化合物薄膜層を備えた有機エレクトロルミネッ
センス素子において、上記発光層が一般式[1]で記載
された有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含有す
る層である有機エレクトロルミネッセンス素子である。
含む有機化合物薄膜層を備えた有機エレクトロルミネッ
センス素子において、上記発光層が一般式[1]で記載
された有機エレクトロルミネッセンス素子材料を含有す
る層である有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【0008】更に、本発明は、一対の電極間に発光層も
しくは発光層を含む複数層の有機化合物薄膜層を備えた
有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層も
しくは発光層と陰極の間の少なくとも一層が、一般式
[1]記載の有機エレクトロルミネッセンス素子材料を
含有する層である有機エレクトロルミネッセンス素子で
ある。
しくは発光層を含む複数層の有機化合物薄膜層を備えた
有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層も
しくは発光層と陰極の間の少なくとも一層が、一般式
[1]記載の有機エレクトロルミネッセンス素子材料を
含有する層である有機エレクトロルミネッセンス素子で
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】一般式[1]で示される環の置換
基の具体的な例を挙げると、塩素、臭素、ヨウ素、フッ
素のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステ
アリル基、トリクロロメチル基等の置換もしくは未置換
のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、3ーメチルフ
ェニル基、3ーメトキシフェニル基、3ーフルオロフェ
ニル基、3ートリクロロメチルフェニル基、3ートリフ
ルオロメチルフェニル基、3ーニトロフェニル基等の置
換もしくは未置換のアリール基、メトキシ基、n−ブト
キシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ
基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロプロポキ
シ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポ
キシ基、6−(パーフルオロエチル)ヘキシルオキシ基
等の置換もしくは未置換のアルコキシ基、フェノキシ
基、p−ニトロフェノキシ基、p−tert−ブチルフ
ェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、ペンタフルオ
ロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基等
の置換もしくは未置換のアリールオキシ基、メチルチオ
基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシル
チオ基、オクチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等
の置換もしくは未置換のアルキルチオ基、フェニルチオ
基、p−ニトロフェニルチオ基、p−tert−ブチル
フェニルチオ基、3−フルオロフェニルチオ基、ペンタ
フルオロフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェ
ニルチオ基等の置換もしくは未置換のアリールチオ基、
シアノ基、ニトロ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ
プロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミ
ノ基等のモノまたはジ置換アミノ基、ビス(アセトキシ
メチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)アミノ
基、ビスアセトキシプロピル)アミノ基、ビス(アセト
キシブチル)アミノ基等のアシルアミノ基、水酸基、シ
ロキシ基、アシル基、メチルカルバモイル基、ジメチル
カルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジエチルカル
バモイル基、プロイピルカルバモイル基、ブチルカルバ
モイル基、フェニルカルバモイル基等のカルバモイル
基、カルボン酸基、スルフォン酸基、イミド基、シクロ
ペンタン基、シクロヘキシル基等の脂肪族環基、フェニ
ル基、ナフチル基、ビフェニル基等の炭素環式芳香族
基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジ
ン基、トリアジン基、インドール基、キノリン基、アク
リジン基等の複素環式芳香族基、ピロリジン基、ジオキ
サン基、ピペリジン基、モルフォリン基、ピペラジン
基、トリチアン基等の複素環基等がある。また、以上の
置換基同士が結合してさらなる6員芳香族環を形成して
も良い。
基の具体的な例を挙げると、塩素、臭素、ヨウ素、フッ
素のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステ
アリル基、トリクロロメチル基等の置換もしくは未置換
のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、3ーメチルフ
ェニル基、3ーメトキシフェニル基、3ーフルオロフェ
ニル基、3ートリクロロメチルフェニル基、3ートリフ
ルオロメチルフェニル基、3ーニトロフェニル基等の置
換もしくは未置換のアリール基、メトキシ基、n−ブト
キシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ
基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロプロポキ
シ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポ
キシ基、6−(パーフルオロエチル)ヘキシルオキシ基
等の置換もしくは未置換のアルコキシ基、フェノキシ
基、p−ニトロフェノキシ基、p−tert−ブチルフ
ェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、ペンタフルオ
ロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基等
の置換もしくは未置換のアリールオキシ基、メチルチオ
基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシル
チオ基、オクチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等
の置換もしくは未置換のアルキルチオ基、フェニルチオ
基、p−ニトロフェニルチオ基、p−tert−ブチル
フェニルチオ基、3−フルオロフェニルチオ基、ペンタ
フルオロフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェ
ニルチオ基等の置換もしくは未置換のアリールチオ基、
シアノ基、ニトロ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ
プロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミ
ノ基等のモノまたはジ置換アミノ基、ビス(アセトキシ
メチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)アミノ
基、ビスアセトキシプロピル)アミノ基、ビス(アセト
キシブチル)アミノ基等のアシルアミノ基、水酸基、シ
ロキシ基、アシル基、メチルカルバモイル基、ジメチル
カルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジエチルカル
バモイル基、プロイピルカルバモイル基、ブチルカルバ
モイル基、フェニルカルバモイル基等のカルバモイル
基、カルボン酸基、スルフォン酸基、イミド基、シクロ
ペンタン基、シクロヘキシル基等の脂肪族環基、フェニ
ル基、ナフチル基、ビフェニル基等の炭素環式芳香族
基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジ
ン基、トリアジン基、インドール基、キノリン基、アク
リジン基等の複素環式芳香族基、ピロリジン基、ジオキ
サン基、ピペリジン基、モルフォリン基、ピペラジン
基、トリチアン基等の複素環基等がある。また、以上の
置換基同士が結合してさらなる6員芳香族環を形成して
も良い。
【0010】一般式[1]の配位子Lの代表例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメ
チル基等の置換基を有して良いアルキル基、フェニル
基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基
等の置換基を有して良いアリール基、メトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、1,1,2,
2−テトラフルオロエトキシ基等の置換基を有して良い
アルコキシ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、アン
トラセニル基、ピレニル基等の置換基を有して良いアリ
ールオキシ基、そして、8−キノリノ−ル、2−メチル
−8−キノリノール等の置換基を有して良い8−キノリ
ノール誘導体、10−ヒドロキシベンゾキノリノール、
4−メチル−10−ヒドロキシベンゾキノリノール等の
置換基を有して良い10−ヒドロキシベンゾキノリノー
ル誘導体等が挙げられる。
は、メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメ
チル基等の置換基を有して良いアルキル基、フェニル
基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基
等の置換基を有して良いアリール基、メトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、1,1,2,
2−テトラフルオロエトキシ基等の置換基を有して良い
アルコキシ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、アン
トラセニル基、ピレニル基等の置換基を有して良いアリ
ールオキシ基、そして、8−キノリノ−ル、2−メチル
−8−キノリノール等の置換基を有して良い8−キノリ
ノール誘導体、10−ヒドロキシベンゾキノリノール、
4−メチル−10−ヒドロキシベンゾキノリノール等の
置換基を有して良い10−ヒドロキシベンゾキノリノー
ル誘導体等が挙げられる。
【0011】金属Mは、二価もしくは三価の金属原子で
あればいずれでも良いが、Be、Zn、Mg、Co、C
u、Ni、Al、GaまたはInが好ましい。
あればいずれでも良いが、Be、Zn、Mg、Co、C
u、Ni、Al、GaまたはInが好ましい。
【0012】本発明の一般式[1]の化合物の合成方法
の例を以下に示すが、これらに限られるものではない。
まず、配位子を(李ら、化学学報、1984年、42
巻、823頁)等の方法により合成し、さらに(吉野
ら、日本化学会誌、1957年、78巻、108頁)等
の方法により、上記配位子と、金属もしくは金属アルコ
キシド、金属ハロゲン化物、金属アセチル化合物等の金
属化合物等を、トルエン、アルコール、エーテル等の有
機溶媒中で反応させることにより、一般式[1]で示さ
れる金属錯体を得ることができる。
の例を以下に示すが、これらに限られるものではない。
まず、配位子を(李ら、化学学報、1984年、42
巻、823頁)等の方法により合成し、さらに(吉野
ら、日本化学会誌、1957年、78巻、108頁)等
の方法により、上記配位子と、金属もしくは金属アルコ
キシド、金属ハロゲン化物、金属アセチル化合物等の金
属化合物等を、トルエン、アルコール、エーテル等の有
機溶媒中で反応させることにより、一般式[1]で示さ
れる金属錯体を得ることができる。
【0013】本発明の化合物の代表例を表1に具体的に
例示するが、これらに限定されるものではない。
例示するが、これらに限定されるものではない。
【0014】
【表1】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】有機EL素子は、陽極と陰極間に一層もし
くは多層の有機薄膜を形成した素子である。一層型の場
合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層
は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した
正孔もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送
させるために正孔輸送材料もしくは電子輸送材料を含有
しても良い。多層型は、(陽極/正孔注入層/発光層/
陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極
/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)の多層構成
で積層した有機EL素子がある。一般式[1]の化合物
は、電子輸送性化合物であるので、その電子輸送性を使
用して電子注入層、電子輸送層および電子輸送性発光層
等に使用出来る。また、この化合物を含有した有機薄膜
を使用した有機EL素子は、電界を印加した際に強い青
色から緑色の蛍光を発するので、発光材料として使用す
ることも可能であり、高い発光輝度および発光波長の最
適な選択が可能になった。
くは多層の有機薄膜を形成した素子である。一層型の場
合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層
は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した
正孔もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送
させるために正孔輸送材料もしくは電子輸送材料を含有
しても良い。多層型は、(陽極/正孔注入層/発光層/
陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極
/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)の多層構成
で積層した有機EL素子がある。一般式[1]の化合物
は、電子輸送性化合物であるので、その電子輸送性を使
用して電子注入層、電子輸送層および電子輸送性発光層
等に使用出来る。また、この化合物を含有した有機薄膜
を使用した有機EL素子は、電界を印加した際に強い青
色から緑色の蛍光を発するので、発光材料として使用す
ることも可能であり、高い発光輝度および発光波長の最
適な選択が可能になった。
【0020】有機EL素子は、多層構造にすることによ
り、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことが
できる。また、必要があれば、発光材料、ドーピング材
料、キャリア輸送を行う正孔輸送材料や電子輸送材料を
二種類以上組み合わせて使用することも出来る。また、
正孔注入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上
の層構成により形成されても良く、正孔もしくは電子が
効率よく電極から注入され、層中で輸送される素子構造
が選択される。
り、クエンチングによる輝度や寿命の低下を防ぐことが
できる。また、必要があれば、発光材料、ドーピング材
料、キャリア輸送を行う正孔輸送材料や電子輸送材料を
二種類以上組み合わせて使用することも出来る。また、
正孔注入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上
の層構成により形成されても良く、正孔もしくは電子が
効率よく電極から注入され、層中で輸送される素子構造
が選択される。
【0021】有機EL素子の陽極に使用される導電性材
料は、4eVより大きな仕事関数を持つものが好適であ
り、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、
ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等
およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板と称さ
れる酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらには
ポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用
いられる。陰極に使用される導電性材料は、4eVより
小さな仕事関数を持つものが好適であり、マグネシウ
ム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、
リチウム、ルテニウム、マンガン等およびそれらの合金
が用いられるが、これらに限定されるものではない。陽
極および陰極は、必要があれば二層以上の層構成により
形成されていても良い。
料は、4eVより大きな仕事関数を持つものが好適であ
り、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、
ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等
およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板と称さ
れる酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらには
ポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用
いられる。陰極に使用される導電性材料は、4eVより
小さな仕事関数を持つものが好適であり、マグネシウ
ム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、
リチウム、ルテニウム、マンガン等およびそれらの合金
が用いられるが、これらに限定されるものではない。陽
極および陰極は、必要があれば二層以上の層構成により
形成されていても良い。
【0022】有機EL素子では、効率良く発光させるた
めに、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充
分透明であることが望ましい。また、基板も透明である
ことが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用
して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性を
確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を
10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱
的強度を有し、透明であれば限定されるものではない
が、例示すると、ガラス基板、ポリエチレン板、ポリエ
ーテルサルフォン板、ポリプロピレン板等の透明性樹脂
があげられる。
めに、少なくとも一方は素子の発光波長領域において充
分透明であることが望ましい。また、基板も透明である
ことが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用
して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性を
確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を
10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱
的強度を有し、透明であれば限定されるものではない
が、例示すると、ガラス基板、ポリエチレン板、ポリエ
ーテルサルフォン板、ポリプロピレン板等の透明性樹脂
があげられる。
【0023】本発明に係わる有機EL素子の各層の形成
は、真空蒸着、スパッタリング等の乾式成膜法やスピン
コーティング、ディッピング等の湿式成膜法のいずれの
方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるも
のではないが、各層は適切な膜厚に設定する必要があ
る。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大き
な印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎ
るとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な
発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μ
mの範囲が好適であるが、10nmから0.2μmの範
囲がさらに好ましい。
は、真空蒸着、スパッタリング等の乾式成膜法やスピン
コーティング、ディッピング等の湿式成膜法のいずれの
方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるも
のではないが、各層は適切な膜厚に設定する必要があ
る。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大き
な印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎ
るとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な
発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μ
mの範囲が好適であるが、10nmから0.2μmの範
囲がさらに好ましい。
【0024】湿式成膜法の場合、各層を形成する材料
を、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
の適切な溶媒に溶解または分散して薄膜を形成するが、
その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの薄膜
においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため
適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。このような樹脂
としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポ
リスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチル
アクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポ
リチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げるこ
とができる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、可塑剤等を挙げることができる。
を、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
の適切な溶媒に溶解または分散して薄膜を形成するが、
その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの薄膜
においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため
適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。このような樹脂
としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポ
リスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチル
アクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポ
リチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げるこ
とができる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、可塑剤等を挙げることができる。
【0025】本発明の有機EL素子に使用できる発光材
料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフ
タレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネ
ン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリ
レン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、
ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェ
ニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダ
ジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジ
ン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキ
ノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニル
アントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピ
ラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレー
ト化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン等お
よびそれらの誘導体があるが、これらに限定されるもの
ではない。
料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフ
タレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネ
ン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリ
レン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、
ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェ
ニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダ
ジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジ
ン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキ
ノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニル
アントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピ
ラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレー
ト化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン等お
よびそれらの誘導体があるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0026】正孔輸送材料としては、正孔を輸送する能
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた正孔注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層ま
たは電子輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニ
ン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ポルフィリン
系化合物、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾ
ール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリ
ン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾ
ール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾ
ン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、
ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型ト
リフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等
と、それらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、
ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等があるが、
これらに限定されるものではない。
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた正孔注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層ま
たは電子輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニ
ン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ポルフィリン
系化合物、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾ
ール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリ
ン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾ
ール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾ
ン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、
ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型ト
リフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等
と、それらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、
ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等があるが、
これらに限定されるものではない。
【0027】電子輸送材料としては、電子を輸送する能
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた電子注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層ま
たは正孔輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。例えば、フルオレノン、ア
ントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオ
キシド、オキサジアゾール、チアジアゾール、テトラゾ
ール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメ
タン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの
誘導体があるが、これらに限定されるものではない。ま
た、正孔輸送材料に電子受容物質を、電子輸送材料に電
子供与性物質を添加して増感させることもできる。
力を持ち、発光層または発光材料に対して優れた電子注
入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層ま
たは正孔輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の
優れた化合物が挙げられる。例えば、フルオレノン、ア
ントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオ
キシド、オキサジアゾール、チアジアゾール、テトラゾ
ール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメ
タン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの
誘導体があるが、これらに限定されるものではない。ま
た、正孔輸送材料に電子受容物質を、電子輸送材料に電
子供与性物質を添加して増感させることもできる。
【0028】本発明の一般式[1]の化合物は、発光材
料として発光層内での使用することができ、発光材料、
ドーピング材料、正孔輸送材料および電子輸送材料の少
なくとも一種が同一層に含有されてもよい。また、一般
式[1]の化合物は、高い電子輸送能力を持っているの
で、発光層と陰極との間の電子注入層もしくは電子輸送
層に使用することも可能である。
料として発光層内での使用することができ、発光材料、
ドーピング材料、正孔輸送材料および電子輸送材料の少
なくとも一種が同一層に含有されてもよい。また、一般
式[1]の化合物は、高い電子輸送能力を持っているの
で、発光層と陰極との間の電子注入層もしくは電子輸送
層に使用することも可能である。
【0029】本発明により得られた有機EL素子の、温
度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素
子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル等を封入
して素子全体を保護することも可能である。
度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素
子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル等を封入
して素子全体を保護することも可能である。
【0030】以上のように、本発明では有機EL素子に
一般式[1]の化合物を用いたため発光効率を高くでき
た。また、この素子は熱や電流に対して非常に安定であ
り、さらには、低電圧で実用的に使用可能な発光輝度が
得られるので、従来まで大きな問題であった経時での劣
化、発光時間を大幅に向上させ、有機EL素子の寿命向
上に役立てることができた。。本発明の有機EL素子
は、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや、
平面発光体として、複写機やプリンター等の光源、液晶
ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等へ応
用が考えられ、その工業的価値は非常に大きい。
一般式[1]の化合物を用いたため発光効率を高くでき
た。また、この素子は熱や電流に対して非常に安定であ
り、さらには、低電圧で実用的に使用可能な発光輝度が
得られるので、従来まで大きな問題であった経時での劣
化、発光時間を大幅に向上させ、有機EL素子の寿命向
上に役立てることができた。。本発明の有機EL素子
は、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや、
平面発光体として、複写機やプリンター等の光源、液晶
ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等へ応
用が考えられ、その工業的価値は非常に大きい。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細
に説明する。
に説明する。
【0032】8−ヒドロキシ−1,4−フェナントロリ
ン5部を、100部の無水エタノールに加熱溶解し、こ
れに酢酸亜鉛4部を100部の無水エタノールに溶解し
た液を加える。この混合溶液を50℃で2時間攪拌する
ことにより、黄色蛍光色の結晶が析出する。この結晶を
濾別して、無水エタノールで洗浄することにより、黄色
結晶6部を得た。元素分析、分子量分析、赤外線吸収ス
ペクトル、NMRスペクトルの結果から化合物(6)で
あることを確認した。
ン5部を、100部の無水エタノールに加熱溶解し、こ
れに酢酸亜鉛4部を100部の無水エタノールに溶解し
た液を加える。この混合溶液を50℃で2時間攪拌する
ことにより、黄色蛍光色の結晶が析出する。この結晶を
濾別して、無水エタノールで洗浄することにより、黄色
結晶6部を得た。元素分析、分子量分析、赤外線吸収ス
ペクトル、NMRスペクトルの結果から化合物(6)で
あることを確認した。
【0033】実施例1〜30 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N' ―(4
―メチルフェニル)―N,N' ―(4−n−ブチルフェ
ニル)―フェナントレン―9,10―ジアミンを真空蒸
着して、膜厚50nmの正孔注入層を得た。次いで、表
2に記載した化合物を真空蒸着して膜厚50nmの発光
層を作成し、その上に、マグネシウムと銀を10:1で
混合した合金で膜厚150nmの膜厚の電極を形成して
有機EL素子を得た。正孔注入層、発光層および陰極
は、10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下
で蒸着した。この素子は直流電圧5Vで表2に示す発光
輝度が得られた。
―メチルフェニル)―N,N' ―(4−n−ブチルフェ
ニル)―フェナントレン―9,10―ジアミンを真空蒸
着して、膜厚50nmの正孔注入層を得た。次いで、表
2に記載した化合物を真空蒸着して膜厚50nmの発光
層を作成し、その上に、マグネシウムと銀を10:1で
混合した合金で膜厚150nmの膜厚の電極を形成して
有機EL素子を得た。正孔注入層、発光層および陰極
は、10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下
で蒸着した。この素子は直流電圧5Vで表2に示す発光
輝度が得られた。
【0034】
【表2】
【0035】比較例1 発光層の金属錯体を、実施例の化合物から、10−ヒド
ロキシベンゾ〔h〕キノリンベリリウム錯体に変える以
外は、実施例1〜30と同様の方法で有機EL素子を作
製して発光輝度を測定した。この素子は、直流電圧5V
で950cd/m2 の発光輝度が得られた。
ロキシベンゾ〔h〕キノリンベリリウム錯体に変える以
外は、実施例1〜30と同様の方法で有機EL素子を作
製して発光輝度を測定した。この素子は、直流電圧5V
で950cd/m2 の発光輝度が得られた。
【0036】実施例31 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(2)、
ポリ−N−ビニルカルバゾールを3:5の比率でクロロ
ホルムに溶解分散させ、スピンコーティング法により膜
厚100nmの発光層を得た。その上に、マグネシウム
と銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電極
を形成して有機EL素子を得た。発光層および陰極は、
10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸
着した。この素子は直流電圧5Vで350cd/m2 の
発光輝度が得られた。
ポリ−N−ビニルカルバゾールを3:5の比率でクロロ
ホルムに溶解分散させ、スピンコーティング法により膜
厚100nmの発光層を得た。その上に、マグネシウム
と銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電極
を形成して有機EL素子を得た。発光層および陰極は、
10-6Torrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸
着した。この素子は直流電圧5Vで350cd/m2 の
発光輝度が得られた。
【0037】実施例32 洗浄したITO電極付きガラス板上に、化合物(4)、
2−(4−tert−ブチルフェニル)−5−(ビフェ
ニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾールを3:2:5の比率でクロロホルムに
溶解分散させ、スピンコーティング法により膜厚100
nmの発光層を得た。その上に、マグネシウムと銀を1
0:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成し
て有機EL素子を得た。発光層および陰極は、10-6T
orrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。
この素子は直流電圧5Vで510cd/m2 の発光輝度
が得られた。
2−(4−tert−ブチルフェニル)−5−(ビフェ
ニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾールを3:2:5の比率でクロロホルムに
溶解分散させ、スピンコーティング法により膜厚100
nmの発光層を得た。その上に、マグネシウムと銀を1
0:1で混合した合金で膜厚150nmの電極を形成し
て有機EL素子を得た。発光層および陰極は、10-6T
orrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。
この素子は直流電圧5Vで510cd/m2 の発光輝度
が得られた。
【0038】実施例33 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N' ―(4
―メチルフェニル)―N,N' ―(4−n−ブチルフェ
ニル)―フェナントレン―9,10―ジアミンをクロロ
ホルムに溶解分散させ、スピンコーティングにより膜厚
30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(7)を
蒸着して膜厚30nmの発光層を作成し、さらに真空蒸
着法により2−(4−tert−ブチルフェニル)−5
−(ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールの膜
厚20nmの電子注入層を得た。その上に、マグネシウ
ムと銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電
極を形成して有機EL素子を得た。正孔注入層、発光
層、電子注入層および陰極は、10-6Torrの真空中
で、基板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直流
電圧5Vで1400cd/m2 の発光輝度が得られた。
―メチルフェニル)―N,N' ―(4−n−ブチルフェ
ニル)―フェナントレン―9,10―ジアミンをクロロ
ホルムに溶解分散させ、スピンコーティングにより膜厚
30nmの正孔注入層を得た。次いで、化合物(7)を
蒸着して膜厚30nmの発光層を作成し、さらに真空蒸
着法により2−(4−tert−ブチルフェニル)−5
−(ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールの膜
厚20nmの電子注入層を得た。その上に、マグネシウ
ムと銀を10:1で混合した合金で膜厚150nmの電
極を形成して有機EL素子を得た。正孔注入層、発光
層、電子注入層および陰極は、10-6Torrの真空中
で、基板温度室温の条件下で蒸着した。この素子は直流
電圧5Vで1400cd/m2 の発光輝度が得られた。
【0039】実施例34 洗浄したITO電極付きガラス板上に、N,N' ―(4
―メチルフェニル)―N,N' ―(4−n−ブチルフェ
ニル)―フェナントレン―9,10―ジアミンを真空蒸
着して、膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化
合物(7)を蒸着して、の膜厚30nmの発光層を作成
し、さらに真空蒸着法により2−(4−tert−ブチ
ルフェニル)−5−(ビフェニル)−1,3,4−オキ
サジアゾールの膜厚20nmの電子注入層を得た。その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜
厚150nmの電極を形成して有機EL素子を得た。正
孔注入層、発光層、電子注入層および陰極は、10-6T
orrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。
この素子は直流電圧5Vで1510cd/m2 の発光輝
度が得られた。
―メチルフェニル)―N,N' ―(4−n−ブチルフェ
ニル)―フェナントレン―9,10―ジアミンを真空蒸
着して、膜厚30nmの正孔注入層を得た。次いで、化
合物(7)を蒸着して、の膜厚30nmの発光層を作成
し、さらに真空蒸着法により2−(4−tert−ブチ
ルフェニル)−5−(ビフェニル)−1,3,4−オキ
サジアゾールの膜厚20nmの電子注入層を得た。その
上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜
厚150nmの電極を形成して有機EL素子を得た。正
孔注入層、発光層、電子注入層および陰極は、10-6T
orrの真空中で、基板温度室温の条件下で蒸着した。
この素子は直流電圧5Vで1510cd/m2 の発光輝
度が得られた。
【0040】実施例35 電子注入層に[2−(4−tert−ブチルフェニル)
−5−(ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ル]に代えて化合物(15)を使用する以外は実施例2
0と同様の方法で有機EL素子を作製して発光輝度を測
定した。この素子は直流電圧5Vで1550cd/m2
の発光輝度が得られた。
−5−(ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ル]に代えて化合物(15)を使用する以外は実施例2
0と同様の方法で有機EL素子を作製して発光輝度を測
定した。この素子は直流電圧5Vで1550cd/m2
の発光輝度が得られた。
【0041】本実施例で示された全ての有機EL素子
は、初期最高発光輝度として10000cd/m2 以上
の発光輝度を得た。さらに、本実施例で示された全ての
有機EL素子について、3mA/cm2 で連続発光させ
たところ、1000時間以上安定な発光を観測すること
ができたが、同条件で作製した比較例の有機EL素子
は、500時間以下の発光時間で初期の発光輝度の半分
以下になった。本発明の有機EL素子は発光効率、発光
輝度の向上と長寿命化を達成するものであり、併せて使
用される発光物質、ドーピング材料、正孔輸送材料、電
子輸送材料、増感剤、樹脂、電極材料等および素子作製
方法を限定するものではない。
は、初期最高発光輝度として10000cd/m2 以上
の発光輝度を得た。さらに、本実施例で示された全ての
有機EL素子について、3mA/cm2 で連続発光させ
たところ、1000時間以上安定な発光を観測すること
ができたが、同条件で作製した比較例の有機EL素子
は、500時間以下の発光時間で初期の発光輝度の半分
以下になった。本発明の有機EL素子は発光効率、発光
輝度の向上と長寿命化を達成するものであり、併せて使
用される発光物質、ドーピング材料、正孔輸送材料、電
子輸送材料、増感剤、樹脂、電極材料等および素子作製
方法を限定するものではない。
【0042】
【発明の効果】本発明により、従来に比べて高発光効
率、高輝度であり、長寿命の有機EL素子を得ることが
できた。これは、本発明で示した化合物を有機EL素子
に使用することにより、湿式および乾式成膜法が容易で
あり、高い発光効率を持つ有機EL素子を容易に作製す
ることが可能になった。
率、高輝度であり、長寿命の有機EL素子を得ることが
できた。これは、本発明で示した化合物を有機EL素子
に使用することにより、湿式および乾式成膜法が容易で
あり、高い発光効率を持つ有機EL素子を容易に作製す
ることが可能になった。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式[1]で示される有機エレク
トロルミネッセンス素子材料。 一般式[1] 【化1】 [式中、環A1 〜A3 は、それぞれ置換基を有しても良
い互いに縮合した6員芳香族環構造表し(ただし、環A
1 もしくは環A2 は少なくとも1つの窒素原子を含む
か、又は環A3 は更なる窒素原子を含む複素環式芳香族
環基であり、隣接する置換基どうしが結合して更なる縮
合芳香族環を形成してもよい。)、Lは、−R,−A
r,−OR、−OAr (Rは炭素数1から10のアルキ
ル基であり、Arは炭素数6から20の窒素原子を含ん
でも良いアリール基である。)で表される配位子を表
し、Mは金属原子を表し、mは1から3の整数を表し、
nは0かm+n=2または3を構成する正の整数を表
す。] - 【請求項2】 一対の電極間に発光層を含む有機化合物
薄膜層を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子にお
いて、上記発光層が請求項1記載の有機エレクトロルミ
ネッセンス素子材料を含有する層であることを特徴とす
る有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 【請求項3】 一対の電極間に発光層もしくは発光層を
含む複数層の有機化合物薄膜層を備えた有機エレクトロ
ルミネッセンス素子において、発光層もしくは発光層と
陰極の間の少なくとも一層が請求項1記載の有機エレク
トロルミネッセンス素子材料を含有する層であることを
特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17174095A JP3465420B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17174095A JP3465420B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0920885A true JPH0920885A (ja) | 1997-01-21 |
JP3465420B2 JP3465420B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=15928812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17174095A Expired - Fee Related JP3465420B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 有機エレクトロルミネッセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3465420B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1067165A2 (en) * | 1999-07-05 | 2001-01-10 | Konica Corporation | Organic electroluminescent element |
EP1341403A1 (en) * | 2000-11-24 | 2003-09-03 | Toray Industries, Inc. | Luminescent element material and luminescent element comprising the same |
JP2007227951A (ja) * | 1999-07-05 | 2007-09-06 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
KR20140140298A (ko) * | 2013-05-29 | 2014-12-09 | 덕산하이메탈(주) | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
JP2015067602A (ja) * | 2013-10-01 | 2015-04-13 | コニカミノルタ株式会社 | 銅錯体及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
US10745422B2 (en) | 2014-05-01 | 2020-08-18 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Organometallic compound and organic light-emitting device including the same |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP17174095A patent/JP3465420B2/ja not_active Expired - Fee Related
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