JPH09208581A - ピロリルベンズイミダゾール誘導体 - Google Patents
ピロリルベンズイミダゾール誘導体Info
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- JPH09208581A JPH09208581A JP8316083A JP31608396A JPH09208581A JP H09208581 A JPH09208581 A JP H09208581A JP 8316083 A JP8316083 A JP 8316083A JP 31608396 A JP31608396 A JP 31608396A JP H09208581 A JPH09208581 A JP H09208581A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 新しい構造をもち、抗癌剤として有用な化合
物を提供すること。 【解決手段】 式(1)で表される化合物。
物を提供すること。 【解決手段】 式(1)で表される化合物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNAに結合し細
胞増殖を抑制する新規なベンズイミダゾール誘導体であ
る化合物と、それを含む医薬組成物、特に抗癌剤への利
用に関する。
胞増殖を抑制する新規なベンズイミダゾール誘導体であ
る化合物と、それを含む医薬組成物、特に抗癌剤への利
用に関する。
【0002】
【従来の技術】DNAに作用する化合物の中には抗癌剤
として用いられるものがある。例えば、アドリアマイシ
ン(Adriamycin)はDNAにインターカレー
トする抗癌剤として有用である。また、シスプラチン
(Cisplatin)、マイトマイシン(Mitom
ycin)のようなDNAと反応する化合物もよく用い
られている。このようにDNAに作用することによる抗
癌作用は、そのすべてを説明できないまでも、一応確立
されているものと考えられる。一方、近年、ディスタマ
イシン(Distamycin)、あるいはネトロプシ
ン(Netropsin)はDNAに結合し、抗腫瘍活
性をもつ物質として知られている(Nature、19
64年、203巻、1064−65頁)。これらは、従
来の抗癌剤とはDNAとの結合様式が異なるグルーブバ
インダーとして注目されている。
として用いられるものがある。例えば、アドリアマイシ
ン(Adriamycin)はDNAにインターカレー
トする抗癌剤として有用である。また、シスプラチン
(Cisplatin)、マイトマイシン(Mitom
ycin)のようなDNAと反応する化合物もよく用い
られている。このようにDNAに作用することによる抗
癌作用は、そのすべてを説明できないまでも、一応確立
されているものと考えられる。一方、近年、ディスタマ
イシン(Distamycin)、あるいはネトロプシ
ン(Netropsin)はDNAに結合し、抗腫瘍活
性をもつ物質として知られている(Nature、19
64年、203巻、1064−65頁)。これらは、従
来の抗癌剤とはDNAとの結合様式が異なるグルーブバ
インダーとして注目されている。
【0003】ところが、これまでの抗癌剤に関する知見
では、DNAとの相互作用に関して、化合物の中のどの
部分構造が本当に必要な構造であるか、あるいは他にど
の様な構造が代替しうるかを予想することは、現在のと
ころ全く不可能である。しかし、この他に望ましい構造
をもつ化合物の存在を予測し、探索することは価値があ
る。この様な新たな構造の探索は、新規な抗癌剤の創製
のために特に求められていると考えられる。
では、DNAとの相互作用に関して、化合物の中のどの
部分構造が本当に必要な構造であるか、あるいは他にど
の様な構造が代替しうるかを予想することは、現在のと
ころ全く不可能である。しかし、この他に望ましい構造
をもつ化合物の存在を予測し、探索することは価値があ
る。この様な新たな構造の探索は、新規な抗癌剤の創製
のために特に求められていると考えられる。
【0004】また、ディスタマイシン誘導体にアルキル
化剤を結合させた化合物が知られている。典型的な例を
示せば、J.Am.Chem.Soc.1985年10
7巻8266頁、EP246868、WO93−137
39、J.Med.Chem.1989年32巻774
頁等がある。N−メチルイミダゾールを部分構造とし
て、それをアミド結合でつないだ、ディスタマイシンと
類似の化合物にアルキル化剤を結合した化合物も知られ
ている(US5273991)。これらの中でアルキル
化剤として、ビス(2−クロロエチル)アミノ残基が用
いられているものがあるが、この残基は既に抗癌剤の構
造の一部であることが知られている。例えば、クロラム
ブシル(Chlorambucil)はビス(2−クロ
ロエチル)アミノ残基を分子内にもつ抗癌剤として知ら
れている。この化合物の抗癌活性はDNA、酵素等への
アルキル化を行う結果であると想像されている。しかし
ながら、クロロエチルアミン構造をもつアルキル化剤
を、DNAと結合する抗癌剤の一部の構造として付加す
ることの価値は未だ確立されたものとは言い難い。
化剤を結合させた化合物が知られている。典型的な例を
示せば、J.Am.Chem.Soc.1985年10
7巻8266頁、EP246868、WO93−137
39、J.Med.Chem.1989年32巻774
頁等がある。N−メチルイミダゾールを部分構造とし
て、それをアミド結合でつないだ、ディスタマイシンと
類似の化合物にアルキル化剤を結合した化合物も知られ
ている(US5273991)。これらの中でアルキル
化剤として、ビス(2−クロロエチル)アミノ残基が用
いられているものがあるが、この残基は既に抗癌剤の構
造の一部であることが知られている。例えば、クロラム
ブシル(Chlorambucil)はビス(2−クロ
ロエチル)アミノ残基を分子内にもつ抗癌剤として知ら
れている。この化合物の抗癌活性はDNA、酵素等への
アルキル化を行う結果であると想像されている。しかし
ながら、クロロエチルアミン構造をもつアルキル化剤
を、DNAと結合する抗癌剤の一部の構造として付加す
ることの価値は未だ確立されたものとは言い難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、DN
Aに作用する新しい化合物あるいはDNAに作用する部
分構造をもつ新しい化合物であって抗癌剤、抗菌剤、抗
ウイルス剤として有用な化合物を提供することである。
Aに作用する新しい化合物あるいはDNAに作用する部
分構造をもつ新しい化合物であって抗癌剤、抗菌剤、抗
ウイルス剤として有用な化合物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述のディスタマイシン
がDNAに結合する化合物の典型例である。ディスタマ
イシンは、ピロールという芳香環がアミド結合によって
結ばれているという構造上の特徴をもつ。しかしなが
ら、DNAに結合する構造と、それぞれの有用性の優劣
について検討された例は見えない。このことから本発明
者は、ピロールあるいは他の5員環ヘテロ構造を一部に
も、既知の化合物と異なる構造の化合物であり、かつ抗
癌作用を示す化合物が他にも存在することを予想して、
新しい構造の探索を行った。その結果、われわれは、既
にEP0711768としてこのような構造の化合物を
含む化合物群を示している。
がDNAに結合する化合物の典型例である。ディスタマ
イシンは、ピロールという芳香環がアミド結合によって
結ばれているという構造上の特徴をもつ。しかしなが
ら、DNAに結合する構造と、それぞれの有用性の優劣
について検討された例は見えない。このことから本発明
者は、ピロールあるいは他の5員環ヘテロ構造を一部に
も、既知の化合物と異なる構造の化合物であり、かつ抗
癌作用を示す化合物が他にも存在することを予想して、
新しい構造の探索を行った。その結果、われわれは、既
にEP0711768としてこのような構造の化合物を
含む化合物群を示している。
【0007】さらにピロールとベンズイミダゾールを直
接結合した構造をもち、かつアミド結合で別の置換基を
付加した構造をもつ新規化合物を探索したところ、1H
−2−(4−ニトロピロール−2−イル)ベンズイミダ
ゾール−5−カルボキサミド誘導体がDNAに結合しう
る有用な化合物であることがわかっている。
接結合した構造をもち、かつアミド結合で別の置換基を
付加した構造をもつ新規化合物を探索したところ、1H
−2−(4−ニトロピロール−2−イル)ベンズイミダ
ゾール−5−カルボキサミド誘導体がDNAに結合しう
る有用な化合物であることがわかっている。
【0008】今回これらの結果をもとに、この化合物に
アルキル化剤を付加し、かつ、このピロールの4位に新
たにイミダゾリニル基、N−メチルピペリジノ基をもつ
置換基を導入した化合物を合成した。これらの化合物の
効果を検討したところインビボの抗腫瘍活性試験で強力
な抗癌剤であるアドリアマイシンに匹敵する高活性を示
したことから、抗癌剤として有用であることがわかっ
た。以上のことから、われわれは新たな抗癌剤の発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、 [1] 一般式(1)[化2]
アルキル化剤を付加し、かつ、このピロールの4位に新
たにイミダゾリニル基、N−メチルピペリジノ基をもつ
置換基を導入した化合物を合成した。これらの化合物の
効果を検討したところインビボの抗腫瘍活性試験で強力
な抗癌剤であるアドリアマイシンに匹敵する高活性を示
したことから、抗癌剤として有用であることがわかっ
た。以上のことから、われわれは新たな抗癌剤の発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、 [1] 一般式(1)[化2]
【0009】
【化2】 [式中、mは0〜5の整数を示し、R1はイミダゾリニ
ル基、N−メチルピペリジノ基であり、R2は水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコ
キシ基、ハロゲン原子を示す。]で表される化合物およ
びその塩であり、また、
ル基、N−メチルピペリジノ基であり、R2は水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコ
キシ基、ハロゲン原子を示す。]で表される化合物およ
びその塩であり、また、
【0010】[2] R2が水素原子、メチル基、メト
キシ基、クロル基である[1]の化合物およびその塩で
あり、また、
キシ基、クロル基である[1]の化合物およびその塩で
あり、また、
【0011】[3] 1H−2−[1−メチル−4−
[(2−イミダゾリニル)アセチルアミノ]ピロール−
2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩であり、また、
[(2−イミダゾリニル)アセチルアミノ]ピロール−
2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩であり、また、
【0012】[4] 1H−2−[1−メチル−4−
[4−(2−イミダゾリニル)ブチリルアミノ]ピロー
ル−2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩であり、また、
[4−(2−イミダゾリニル)ブチリルアミノ]ピロー
ル−2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩であり、また、
【0013】[5] N−[N−[1−メチル−2−
[5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルバモイル]−1H−ベン
ズイミダゾール−2−イル]ピロール−4−イル]カル
バモイルエチル−N−メチルピペリジニウムアイオダイ
ドであり、また、
[5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルバモイル]−1H−ベン
ズイミダゾール−2−イル]ピロール−4−イル]カル
バモイルエチル−N−メチルピペリジニウムアイオダイ
ドであり、また、
【0014】[6] [1]〜[5]のいずれか1項に
記載の化合物およびその塩を有効成分として含有する抗
癌剤である。
記載の化合物およびその塩を有効成分として含有する抗
癌剤である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
炭素数1〜5のアルキル基とは、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基が好ましい。
炭素数1〜5のアルキル基とは、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基が好ましい。
【0016】炭素数1〜5のアルコキシ基とは、メトキ
シ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピ
ルオキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブ
トキシ基、n−ペンチルオキシ基が好ましい。
シ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピ
ルオキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブ
トキシ基、n−ペンチルオキシ基が好ましい。
【0017】ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子である。N−メチルピペリジ
ノ基とは、1−位で置換したN−メチルピペリジル基を
示す。
子、臭素原子、ヨウ素原子である。N−メチルピペリジ
ノ基とは、1−位で置換したN−メチルピペリジル基を
示す。
【0018】それぞれの基にカウンターアニオンとして
結合している酸残基としては、医薬品として使用できる
ものであればよく、塩酸、ヨウ化水素酸、臭化水素酸、
四弗化ほう素酸、過塩素酸、リン酸等の無機酸残基、メ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ
ン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、カンファースルホン
酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸等の有機スルホン
酸残基および乳酸、マレイン酸、マロン酸等のカルボン
酸残基が挙げられる。
結合している酸残基としては、医薬品として使用できる
ものであればよく、塩酸、ヨウ化水素酸、臭化水素酸、
四弗化ほう素酸、過塩素酸、リン酸等の無機酸残基、メ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ
ン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、カンファースルホン
酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸等の有機スルホン
酸残基および乳酸、マレイン酸、マロン酸等のカルボン
酸残基が挙げられる。
【0019】薬理学的に許容される塩としては、医薬品
として使用できるものであればなんでもよく、例えばこ
れらの塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸
塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩あるいはメタンスル
ホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン
酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸
塩、シュウ酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
として使用できるものであればなんでもよく、例えばこ
れらの塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸
塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩あるいはメタンスル
ホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン
酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸
塩、シュウ酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
【0020】これらの化合物の合成について説明する。
以下の説明あるいは実施例の中で、DCCはN,N’−
ジシクロヘキシルカルボジイミド、CDIはN,N’−
カルボニルジイミダゾール、EDCIは1−(3−ジメ
チルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸
塩、DECPはジエチルシアノホスホネート、HOBt
は1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、HOSuはN−
ヒドロキシこはく酸イミド、DMFはジメチルホルムア
ミド、THFはテトラヒドロフランを示す。DMSOは
ジメチルスルホキサイド、IPAはイソプロパノールを
示す。Pd/Cはパラジウム付活性炭を示し、通常その
パラジウムは、5〜10%である。
以下の説明あるいは実施例の中で、DCCはN,N’−
ジシクロヘキシルカルボジイミド、CDIはN,N’−
カルボニルジイミダゾール、EDCIは1−(3−ジメ
チルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸
塩、DECPはジエチルシアノホスホネート、HOBt
は1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、HOSuはN−
ヒドロキシこはく酸イミド、DMFはジメチルホルムア
ミド、THFはテトラヒドロフランを示す。DMSOは
ジメチルスルホキサイド、IPAはイソプロパノールを
示す。Pd/Cはパラジウム付活性炭を示し、通常その
パラジウムは、5〜10%である。
【0021】一般式(1)において、R1がイミダゾリ
ニル基である化合物を例にとって合成法を説明する。主
要な中間体である一般式(2)に示す化合物の合成法は
特願平07−154074に説明されている。まず、一
般式(2)のアミノ体と3−シアノ酢酸等のシアノ基を
含むカルボン酸誘導体を、一般の縮合剤(DCC,CD
I、EDCI、DECP等)で結合する。この反応系に
HOBtまたはHOSuを加えることもできる。この反
応に用いられる溶媒は、一般的なものでよいが、DMF
あるいはそれを含む混合溶媒がよい結果を与える。反応
時間は1〜24時間が望ましい。反応温度は0〜40℃
で行うのが望ましい。これをエタノールに溶解あるいは
懸濁し、塩酸ガスを吹き込むことによりイミデート体を
得る。これを溶媒に溶解あるいは懸濁し、さらにエチレ
ンジアミンと反応させることにより一般式(3)の化合
物が合成できる。この反応に用いられる溶媒は、エタノ
ール、メタノールあるいはこれらの混合溶媒等が用いら
れる。反応時間は1〜60時間が望ましい(反応式
(1)[化3])。
ニル基である化合物を例にとって合成法を説明する。主
要な中間体である一般式(2)に示す化合物の合成法は
特願平07−154074に説明されている。まず、一
般式(2)のアミノ体と3−シアノ酢酸等のシアノ基を
含むカルボン酸誘導体を、一般の縮合剤(DCC,CD
I、EDCI、DECP等)で結合する。この反応系に
HOBtまたはHOSuを加えることもできる。この反
応に用いられる溶媒は、一般的なものでよいが、DMF
あるいはそれを含む混合溶媒がよい結果を与える。反応
時間は1〜24時間が望ましい。反応温度は0〜40℃
で行うのが望ましい。これをエタノールに溶解あるいは
懸濁し、塩酸ガスを吹き込むことによりイミデート体を
得る。これを溶媒に溶解あるいは懸濁し、さらにエチレ
ンジアミンと反応させることにより一般式(3)の化合
物が合成できる。この反応に用いられる溶媒は、エタノ
ール、メタノールあるいはこれらの混合溶媒等が用いら
れる。反応時間は1〜60時間が望ましい(反応式
(1)[化3])。
【0022】
【化3】 また、一般式(4)に示す化合物を適当なメチル化剤、
例えばヨウ化メチル、ジメチル硫酸、フルオロ硫酸メチ
ル、ジアゾメタン等を用いてメチル化して、一般式
(5)に示す化合物を得ることができる。この時の溶媒
は普通の溶媒例えば、メタノール、エタノール、IP
A、THF、ジオキサン、酢酸エチル、アセトン、クロ
ロホルム、塩化メチレン等が用いられる。反応は−5〜
50℃で行うのが望ましい。また反応時間は1〜50時
間が望ましい(反応式(2)[化4])。
例えばヨウ化メチル、ジメチル硫酸、フルオロ硫酸メチ
ル、ジアゾメタン等を用いてメチル化して、一般式
(5)に示す化合物を得ることができる。この時の溶媒
は普通の溶媒例えば、メタノール、エタノール、IP
A、THF、ジオキサン、酢酸エチル、アセトン、クロ
ロホルム、塩化メチレン等が用いられる。反応は−5〜
50℃で行うのが望ましい。また反応時間は1〜50時
間が望ましい(反応式(2)[化4])。
【0023】
【化4】 その他の化合物も、上記と同様の反応で原料を変更すれ
ば合成できる。
ば合成できる。
【0024】本発明の化合物は、優れた活性をもつ抗癌
剤として使用できる。使用される癌腫は、白血病、骨肉
腫、乳癌、卵巣癌、胃癌、大腸癌、肺癌、頭頸部癌等で
ある。また、これらの化合物は抗菌剤、抗ウイルス剤と
しても用いることができる。
剤として使用できる。使用される癌腫は、白血病、骨肉
腫、乳癌、卵巣癌、胃癌、大腸癌、肺癌、頭頸部癌等で
ある。また、これらの化合物は抗菌剤、抗ウイルス剤と
しても用いることができる。
【0025】製剤化は公知の方法によって可能である。
剤形としては、各種の形態が治療目的に応じて選択で
き、その代表的なものとして固形製剤、液剤、その他坐
剤等が挙げられる。より詳しくは、次のような各種製剤
である。すなわち、固形製剤としては、錠剤、丸剤、散
剤、顆粒剤、カプセル剤等、液剤としては、溶液として
の注射剤の他、懸濁剤、シロップ剤、乳剤等、その他の
製剤としては、坐剤等である。
剤形としては、各種の形態が治療目的に応じて選択で
き、その代表的なものとして固形製剤、液剤、その他坐
剤等が挙げられる。より詳しくは、次のような各種製剤
である。すなわち、固形製剤としては、錠剤、丸剤、散
剤、顆粒剤、カプセル剤等、液剤としては、溶液として
の注射剤の他、懸濁剤、シロップ剤、乳剤等、その他の
製剤としては、坐剤等である。
【0026】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来よりよく知られている各種のものを
広く使用することができる。その例としては、乳糖、白
糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、
水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖
液、デンプン液、ゼラチン溶液、セラック溶液、メチル
セルロース溶液、ヒドロキシプロピルセルロース溶液、
ポリビニルピロリドン溶液、カルボキシメチルセルロー
ス溶液等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウ
ム、カンテン末、
してこの分野で従来よりよく知られている各種のものを
広く使用することができる。その例としては、乳糖、白
糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、
水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖
液、デンプン液、ゼラチン溶液、セラック溶液、メチル
セルロース溶液、ヒドロキシプロピルセルロース溶液、
ポリビニルピロリドン溶液、カルボキシメチルセルロー
ス溶液等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウ
ム、カンテン末、
【0027】炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デン
プン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン酸、カカオバ
ター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム
塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセ
リン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリ
ン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸、結晶性セルロー
ス、軽質無水ケイ酸等の吸着剤、タルク、ステアリン酸
塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等で
ある。
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デン
プン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン酸、カカオバ
ター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム
塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセ
リン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリ
ン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸、結晶性セルロー
ス、軽質無水ケイ酸等の吸着剤、タルク、ステアリン酸
塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等で
ある。
【0028】さらに錠剤の場合、必要に応じ通常の剤皮
を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被
錠、フィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠と
することができる。
を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被
錠、フィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠と
することができる。
【0029】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来この分野で公知のものを広く使用できる。その
例としては、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ
脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビ
アゴム末、トラガント末、ゼラチン等の結合剤、カルメ
ロースカルシウム、カンテン等の崩壊剤等を挙げること
ができる。
して従来この分野で公知のものを広く使用できる。その
例としては、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ
脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビ
アゴム末、トラガント末、ゼラチン等の結合剤、カルメ
ロースカルシウム、カンテン等の崩壊剤等を挙げること
ができる。
【0030】カプセル剤は、常法に従い通常有効成分化
合物を上記で例示した各種の担体と混合して硬質ゼラチ
ンカプセル、軟質カプセル等に充填して調製される。
合物を上記で例示した各種の担体と混合して硬質ゼラチ
ンカプセル、軟質カプセル等に充填して調製される。
【0031】注射剤として調製する場合、液剤、乳剤お
よび懸濁剤の形態に調製するに際しては、希釈剤として
この分野において汎用されているもの、例えば水、エタ
ノール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキ
シ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステ
アリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル類、綿実油、トウモロコシ油、ラッカセイ
油、オリーブ油等が使用できる。さらに本発明の化合物
に水を加え、適切な界面活性剤の存在下に懸濁性水溶
液、さらにはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-6
0)、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール等
の界面活性剤等を用いた乳濁液として使用される。な
お、食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に
含有させてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無
痛化剤等を添加してもよい。
よび懸濁剤の形態に調製するに際しては、希釈剤として
この分野において汎用されているもの、例えば水、エタ
ノール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキ
シ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステ
アリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル類、綿実油、トウモロコシ油、ラッカセイ
油、オリーブ油等が使用できる。さらに本発明の化合物
に水を加え、適切な界面活性剤の存在下に懸濁性水溶
液、さらにはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO-6
0)、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール等
の界面活性剤等を用いた乳濁液として使用される。な
お、食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に
含有させてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無
痛化剤等を添加してもよい。
【0032】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来公知のものを広く使用することができる。その
例としては、例えばポリエチレングリコール、カカオ
脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼ
ラチン、半合成グリセライド等を挙げることができる。
して従来公知のものを広く使用することができる。その
例としては、例えばポリエチレングリコール、カカオ
脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼ
ラチン、半合成グリセライド等を挙げることができる。
【0033】さらに必要に応じて着色剤、保存剤、香
料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有
させることもできる。
料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有
させることもできる。
【0034】本発明のこれら医薬製剤の投与方法は特に
制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の
条件、疾患の程度に応じた方法で投与される。例えば、
錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、散剤、顆粒剤、シロ
ップ剤およびカプセル剤の場合には、経口投与される。
注射剤の場合には、単独でまたはブドウ糖、アミノ酸等
の通常の補液と混合して静脈内投与され、さらに必要に
応じて単独で筋肉内、皮下もしくは腹腔内投与される。
坐剤の場合は直腸内投与される。本発明のこれら医薬製
剤の投与量は、用法、患者の年齢、性別その他の条件、
疾患の程度により適宜選択されるが、通常有効成分化合
物の量が成人1日当たり、0.001〜1,000mg程度とする
のがよい。また投与単位形態の製剤中には有効成分化合
物が約0.001〜1,000mgの範囲で含有されるのが望まし
い。
制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の
条件、疾患の程度に応じた方法で投与される。例えば、
錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、散剤、顆粒剤、シロ
ップ剤およびカプセル剤の場合には、経口投与される。
注射剤の場合には、単独でまたはブドウ糖、アミノ酸等
の通常の補液と混合して静脈内投与され、さらに必要に
応じて単独で筋肉内、皮下もしくは腹腔内投与される。
坐剤の場合は直腸内投与される。本発明のこれら医薬製
剤の投与量は、用法、患者の年齢、性別その他の条件、
疾患の程度により適宜選択されるが、通常有効成分化合
物の量が成人1日当たり、0.001〜1,000mg程度とする
のがよい。また投与単位形態の製剤中には有効成分化合
物が約0.001〜1,000mgの範囲で含有されるのが望まし
い。
【0035】抗癌剤は一般的に言って、例えばアドリア
マイシン、シスプラチン等の汎用される薬剤であっても
副作用が小さいとは言いがたい。現在の技術レベルから
言って、副作用は作用強度との関係を考慮して判断され
るべきであって、ある程度は避けがたい問題である。本
発明の化合物の副作用は、抗癌剤として用いる程度には
問題のないレベルである。以下に本発明を参考製造例、
実施例および試験例をもって説明するが、本発明はこれ
らによって制限されるものではない。
マイシン、シスプラチン等の汎用される薬剤であっても
副作用が小さいとは言いがたい。現在の技術レベルから
言って、副作用は作用強度との関係を考慮して判断され
るべきであって、ある程度は避けがたい問題である。本
発明の化合物の副作用は、抗癌剤として用いる程度には
問題のないレベルである。以下に本発明を参考製造例、
実施例および試験例をもって説明するが、本発明はこれ
らによって制限されるものではない。
【0036】
実施例1(化合物1)[化5] 1H−2−[1−メチル−4−[(2−イミダゾリニ
ル)アセチルアミノ]ピロール−2−イル]ベンズイミ
ダゾール−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロ
ロエチル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド2塩酸
塩
ル)アセチルアミノ]ピロール−2−イル]ベンズイミ
ダゾール−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロ
ロエチル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド2塩酸
塩
【0037】
【化5】 (反応1) 1H−2−[1−メチル−4−(シアノア
セチルアミノ)ピロール−2−イル]ベンズイミダゾー
ル−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルボキサミドの合成 1H−2−(1−メチル−4−ニトロピロール−2−イ
ル)ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド 0.41g(0.82mmol)をDMF7
mL−メタノール7mLに溶解し、4N塩酸0.24m
Lを加え、10%Pd/C(wet)0.21gを触媒
として常圧水添により対応するアミノ体へと導いた。
セチルアミノ)ピロール−2−イル]ベンズイミダゾー
ル−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルボキサミドの合成 1H−2−(1−メチル−4−ニトロピロール−2−イ
ル)ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド 0.41g(0.82mmol)をDMF7
mL−メタノール7mLに溶解し、4N塩酸0.24m
Lを加え、10%Pd/C(wet)0.21gを触媒
として常圧水添により対応するアミノ体へと導いた。
【0038】このもののDMF溶液を窒素気流下氷冷攪
拌し、トリエチルアミン0.14mL(1.00mmo
l,1,2eq)、シアノ酢酸(95%)0.24g
(2.97mmol,3.6eq)、DCC0.52g
(2.52mmol,3.1eq)を順に加え、室温に
戻し1時間攪拌後一晩放置した。生じた固体を濾別後減
圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
−(クロロホルム/メタノール4%)に付した。メタノ
ールを加え溶け残る固体を濾取することにより標題化合
物82mg(0.15mmol,18.6%)を薄茶色
固体として得た。濾液を濃縮しシリカゲルカラムクロマ
トグラフィ−(クロロホルム/メタノール4〜8%)に
付し、IPAより固化することにより標題化合物48m
g(0.089mmol,10.9%)を薄茶色固体と
して得た。(計0.13g(29.5%)) mp.明確な融点をもたない。
拌し、トリエチルアミン0.14mL(1.00mmo
l,1,2eq)、シアノ酢酸(95%)0.24g
(2.97mmol,3.6eq)、DCC0.52g
(2.52mmol,3.1eq)を順に加え、室温に
戻し1時間攪拌後一晩放置した。生じた固体を濾別後減
圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
−(クロロホルム/メタノール4%)に付した。メタノ
ールを加え溶け残る固体を濾取することにより標題化合
物82mg(0.15mmol,18.6%)を薄茶色
固体として得た。濾液を濃縮しシリカゲルカラムクロマ
トグラフィ−(クロロホルム/メタノール4〜8%)に
付し、IPAより固化することにより標題化合物48m
g(0.089mmol,10.9%)を薄茶色固体と
して得た。(計0.13g(29.5%)) mp.明確な融点をもたない。
【0039】NMR(DMSO−d6)δ:10.34
(s,1H),9.99(m,1H),8.33(s,
0.6H),8.02(s,0.4H),7.80
(m,1H),7.63(m,2.4H),7.52
(d,0.6H),7.27(s,1H),6.94
(s,1H),6.75(d,2H),4.09(s,
3H),3.84(s,2H),3.73(s,8H) IR(KBr)cm-1:3394,2263,169
7,1647,1596,1541,1518,815
(s,1H),9.99(m,1H),8.33(s,
0.6H),8.02(s,0.4H),7.80
(m,1H),7.63(m,2.4H),7.52
(d,0.6H),7.27(s,1H),6.94
(s,1H),6.75(d,2H),4.09(s,
3H),3.84(s,2H),3.73(s,8H) IR(KBr)cm-1:3394,2263,169
7,1647,1596,1541,1518,815
【0040】(反応2)1H−2−[1−メチル−4−
[(2−イミダゾリニル)アセチルアミノ]ピロール−
2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩の合成 1H−2−[1−メチル−4−(シアノアセチルアミ
ノ)ピロール−2−イル]ベンズイミダゾール−5−
[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミ
ノ]フェニル]]カルボキサミド0.14g(0.26
mmol)をエタノール14mLに懸濁し、塩氷浴中攪
拌しながら塩酸ガスを1時間かけて飽和するまで吹き込
んだ(内温−5〜10℃)。
[(2−イミダゾリニル)アセチルアミノ]ピロール−
2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩の合成 1H−2−[1−メチル−4−(シアノアセチルアミ
ノ)ピロール−2−イル]ベンズイミダゾール−5−
[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミ
ノ]フェニル]]カルボキサミド0.14g(0.26
mmol)をエタノール14mLに懸濁し、塩氷浴中攪
拌しながら塩酸ガスを1時間かけて飽和するまで吹き込
んだ(内温−5〜10℃)。
【0041】塩氷浴をはずし、さらに1.5時間攪拌し
た後減圧下濃縮した。残渣にエチルエーテル10mLを
加え3回デカントした後エタノール15mLに溶解し、
氷冷攪拌しながらエチレンジアミン90μL(1.35
mmol,5.2eq)を加え、氷浴をはずし1.5時
間攪拌後一晩放置した。翌日原料が残っていたので45
℃に加熱したが大きな変化は見られなかった。減圧下濃
縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢
酸エチル/エタノ−ル/水=5/2/1)にて精製し、
さらにゲルろ過(Sephadex LH−20、メタ
ノール)に付した。溶出フラクションの濃縮残渣をメタ
ノールに溶解し、4N塩酸/ジオキサンを加えて濃縮
し、残渣をかきとることにより標題化合物47mg
(0.071mmol、27.3%)を黄白色粉末とし
て得た。
た後減圧下濃縮した。残渣にエチルエーテル10mLを
加え3回デカントした後エタノール15mLに溶解し、
氷冷攪拌しながらエチレンジアミン90μL(1.35
mmol,5.2eq)を加え、氷浴をはずし1.5時
間攪拌後一晩放置した。翌日原料が残っていたので45
℃に加熱したが大きな変化は見られなかった。減圧下濃
縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢
酸エチル/エタノ−ル/水=5/2/1)にて精製し、
さらにゲルろ過(Sephadex LH−20、メタ
ノール)に付した。溶出フラクションの濃縮残渣をメタ
ノールに溶解し、4N塩酸/ジオキサンを加えて濃縮
し、残渣をかきとることにより標題化合物47mg
(0.071mmol、27.3%)を黄白色粉末とし
て得た。
【0042】mp.>240℃ NMR(DMSO−d6)δ:11.00(s,1
H),10.28(s,2H),10.22(s,1
H),8.30(s,1H),8.00(d,1H),
7.76(d,1H),7.64(d,2H),7.4
9(s,1H),7.20(s,1H),6.76
(d,2H),4.11(s,3H),3.86(s,
4H),3.82(s,2H),3.74(s,8H) IR(KBr)cm-1:3081,1596,151
7,1396,1328,1059,816
H),10.28(s,2H),10.22(s,1
H),8.30(s,1H),8.00(d,1H),
7.76(d,1H),7.64(d,2H),7.4
9(s,1H),7.20(s,1H),6.76
(d,2H),4.11(s,3H),3.86(s,
4H),3.82(s,2H),3.74(s,8H) IR(KBr)cm-1:3081,1596,151
7,1396,1328,1059,816
【0043】実施例2(化合物2)[化6] 1H−2−[1−メチル−4−[4−(2−イミダゾリ
ニル)ブチリルアミノ]ピロール−2−イル]ベンズイ
ミダゾール−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−ク
ロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド2塩
酸塩
ニル)ブチリルアミノ]ピロール−2−イル]ベンズイ
ミダゾール−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−ク
ロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド2塩
酸塩
【0044】
【化6】 (反応1) 4−シアノ酪酸エチルの合成 リチウムシアニド0.76g(不純物含、20.0mm
olより出発)をTHF(dry)40mLに懸濁し、
4−ブロモ酪酸エチル3.1mL(21.7mmol)
を添加し3時間加熱還流した。減圧下濃縮し残渣に水を
加え酢酸エチルで2回抽出し、水洗後硫酸ナトリウムで
乾燥した。減圧下濃縮することにより標題化合物の粗生
成物1.96gを得た。このものは精製せずそのまま次
反応へ用いた。
olより出発)をTHF(dry)40mLに懸濁し、
4−ブロモ酪酸エチル3.1mL(21.7mmol)
を添加し3時間加熱還流した。減圧下濃縮し残渣に水を
加え酢酸エチルで2回抽出し、水洗後硫酸ナトリウムで
乾燥した。減圧下濃縮することにより標題化合物の粗生
成物1.96gを得た。このものは精製せずそのまま次
反応へ用いた。
【0045】(反応2) 4−シアノ酪酸の合成 4−シアノ酪酸エチル(未精製)1.90gを1N水酸
化ナトリウム水溶液20mL、エタノール20mLに懸
濁し、65℃オイルバス中1時間加熱攪拌した。減圧下
エタノールを濃縮し、水が残った状態の反応液を4N塩
酸にて酸性にした。酢酸エチルにて3回抽出し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮することにより標題
化合物1.54g(13.6mmol,68.0%)を
黄色オイルとして得た。 NMR(CDCl3)δ:2.57(t,2H),2.
49(t,2H),2.01(m,2H) IR(KBr)cm-1:2955,2250,171
1,1421,1245
化ナトリウム水溶液20mL、エタノール20mLに懸
濁し、65℃オイルバス中1時間加熱攪拌した。減圧下
エタノールを濃縮し、水が残った状態の反応液を4N塩
酸にて酸性にした。酢酸エチルにて3回抽出し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮することにより標題
化合物1.54g(13.6mmol,68.0%)を
黄色オイルとして得た。 NMR(CDCl3)δ:2.57(t,2H),2.
49(t,2H),2.01(m,2H) IR(KBr)cm-1:2955,2250,171
1,1421,1245
【0046】(反応3) 1H−2−[1−メチル−4
−[(3−シアノプロピオニル)アミノ]ピロール−2
−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,
N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カ
ルボキサミドの合成 1H−2−(1−メチル−4−ニトロピロール−2−イ
ル)ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド 0.40g(0.80mmol)をDMF7
mL−メタノール7mL中4N塩酸2.2mLを加え、
10%Pd/C(wet)0.17gを触媒として常圧
水添により対応するアミノ体へと導いた。
−[(3−シアノプロピオニル)アミノ]ピロール−2
−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,
N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カ
ルボキサミドの合成 1H−2−(1−メチル−4−ニトロピロール−2−イ
ル)ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド 0.40g(0.80mmol)をDMF7
mL−メタノール7mL中4N塩酸2.2mLを加え、
10%Pd/C(wet)0.17gを触媒として常圧
水添により対応するアミノ体へと導いた。
【0047】このもののDMF溶液を窒素気流下氷冷攪
拌し、トリエチルアミン0.14mL(1.00mmo
l,1,25eq)、3−シアノブチリルイミダゾール
のDMF溶液{3−シアノ酪酸0.16g((純度10
0%として)1.41mmol,1.8eq)をDMF
3.5mLに溶解し、CDI0.23g(1.42mm
ol,1.0eq)を加え、窒素気流下室温4時間攪拌
することにより調製}を順に添加した。室温に戻し5時
間攪拌後一晩放置した。減圧下濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−にて精製し(クロロホルム
/メタノール4〜6%、2回実行)、エチルエーテルで
処理して標題化合物0.16g(0.29mmol、3
6.1%)を白色結晶として得た。
拌し、トリエチルアミン0.14mL(1.00mmo
l,1,25eq)、3−シアノブチリルイミダゾール
のDMF溶液{3−シアノ酪酸0.16g((純度10
0%として)1.41mmol,1.8eq)をDMF
3.5mLに溶解し、CDI0.23g(1.42mm
ol,1.0eq)を加え、窒素気流下室温4時間攪拌
することにより調製}を順に添加した。室温に戻し5時
間攪拌後一晩放置した。減圧下濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−にて精製し(クロロホルム
/メタノール4〜6%、2回実行)、エチルエーテルで
処理して標題化合物0.16g(0.29mmol、3
6.1%)を白色結晶として得た。
【0048】mp.145−150℃ NMR(DMSO−d6)δ:10.00(s,1.5
H),9.95(s,0.5H),8.31(s,0.
5H),8.01(s,0.5H),7.81(d,
0.5H),7.77(d,0.5H),7.65
(d,2H),7.61(d,0.5H),7.50
(d,0.5H),7.27(s,1H),6.94
(s,0.5H),6.90(s,0.5H),6.7
5(d,2H),4.07(s,3H),3.73
(s,8H),2.57(t,2H),2.40(t,
2H),1.88(m,2H)
H),9.95(s,0.5H),8.31(s,0.
5H),8.01(s,0.5H),7.81(d,
0.5H),7.77(d,0.5H),7.65
(d,2H),7.61(d,0.5H),7.50
(d,0.5H),7.27(s,1H),6.94
(s,0.5H),6.90(s,0.5H),6.7
5(d,2H),4.07(s,3H),3.73
(s,8H),2.57(t,2H),2.40(t,
2H),1.88(m,2H)
【0049】(反応4) 1H−2−[1−メチル−4
−[4−(2−イミダゾリニル)ブチリルアミノ]ピロ
ール−2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4
−[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩の合成 1H−2−[1−メチル−4−[(4−シアノブチリ
ル)アミノ]ピロール−2−イル]ベンズイミダゾール
−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド0.21g
(0.38mmol)をエタノール15mLに懸濁し、
塩氷浴中攪拌しながら塩酸ガスを30分かけて飽和する
まで吹き込んだ。(内温−5〜10℃)。塩氷浴をはず
し、さらに1.5時間攪拌した後減圧下濃縮した。残渣
にエチルエーテル10mLを加え3回デカントした後エ
タノール15mLに懸濁し、室温で攪拌しながらエチレ
ンジアミン0.13mL(1.90mmol,5.0e
q)を加え、1時間攪拌後一晩放置した。減圧下濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸
エチル/IPA/水=5/2/1)にて精製し、さらに
ゲルろ過(SephadexLH−20、メタノール)
に付した。溶出フラクションに4N塩酸/ジオキサンを
加えて濃縮し、残渣をエチルエーテルより固化すること
により標題化合物69mg(0.10mmol、26.
6%)を吸湿性の黄色粉末として得た。
−[4−(2−イミダゾリニル)ブチリルアミノ]ピロ
ール−2−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4
−[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルボキサミド2塩酸塩の合成 1H−2−[1−メチル−4−[(4−シアノブチリ
ル)アミノ]ピロール−2−イル]ベンズイミダゾール
−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド0.21g
(0.38mmol)をエタノール15mLに懸濁し、
塩氷浴中攪拌しながら塩酸ガスを30分かけて飽和する
まで吹き込んだ。(内温−5〜10℃)。塩氷浴をはず
し、さらに1.5時間攪拌した後減圧下濃縮した。残渣
にエチルエーテル10mLを加え3回デカントした後エ
タノール15mLに懸濁し、室温で攪拌しながらエチレ
ンジアミン0.13mL(1.90mmol,5.0e
q)を加え、1時間攪拌後一晩放置した。減圧下濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸
エチル/IPA/水=5/2/1)にて精製し、さらに
ゲルろ過(SephadexLH−20、メタノール)
に付した。溶出フラクションに4N塩酸/ジオキサンを
加えて濃縮し、残渣をエチルエーテルより固化すること
により標題化合物69mg(0.10mmol、26.
6%)を吸湿性の黄色粉末として得た。
【0050】mp.:明確な融点をもたない。 NMR(DMSO−d6)δ:10.37(s,1
H),10.24(s,1H),10.14(s,2
H),8.30(s,1H),8.02(d,1H),
7.79(d,1H),7.63(d,2H),7.5
2(s,1H),7.18(s,1H),6.77
(d,2H),4.09(s,3H),3.82(s,
4H),3.74(s,8H),2.55(m,2
H),2.39(t,2H),1.94(m,2H) IR(KBr)cm-1:3099,1602,156
7,1517,1461,1397,1327,120
8,1060,816 元素分析(C30H34Cl2N8O2・2HCl・4H2O) 計算値C:47.45、H:5.88、N:14.85、Cl:18.79、 分析値C:47.40、H:5.59、N:14.70、Cl:18.50
H),10.24(s,1H),10.14(s,2
H),8.30(s,1H),8.02(d,1H),
7.79(d,1H),7.63(d,2H),7.5
2(s,1H),7.18(s,1H),6.77
(d,2H),4.09(s,3H),3.82(s,
4H),3.74(s,8H),2.55(m,2
H),2.39(t,2H),1.94(m,2H) IR(KBr)cm-1:3099,1602,156
7,1517,1461,1397,1327,120
8,1060,816 元素分析(C30H34Cl2N8O2・2HCl・4H2O) 計算値C:47.45、H:5.88、N:14.85、Cl:18.79、 分析値C:47.40、H:5.59、N:14.70、Cl:18.50
【0051】実施例3(化合物3)[化7] N−[N−[1−メチル−2−[5−[N−[4−
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール−2
−イル]ピロール−4−イル]カルバモイルエチル−N
−メチルピペリジニウムアイオダイド
[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニ
ル]]カルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール−2
−イル]ピロール−4−イル]カルバモイルエチル−N
−メチルピペリジニウムアイオダイド
【0052】
【化7】 (反応1) 1H−2−[1−メチル−4−(1−ピペ
リジノプロピオニル)アミノピロール−2−イル]ベン
ズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−ビス(2
−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド
の合成 1H−2−[1−メチル−4−ニトロピロール−2−イ
ル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド600mg(1.2mmol)をDMFとメタ
ノールの1:1混合溶媒10mLに溶解し、窒素雰囲気
下10%Pd/C400mgと4N塩酸/ジオキサン溶
液0.36Lを加えた。反応容器内を水素で置換し、室
温で2時間攪拌した。
リジノプロピオニル)アミノピロール−2−イル]ベン
ズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−ビス(2
−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド
の合成 1H−2−[1−メチル−4−ニトロピロール−2−イ
ル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド600mg(1.2mmol)をDMFとメタ
ノールの1:1混合溶媒10mLに溶解し、窒素雰囲気
下10%Pd/C400mgと4N塩酸/ジオキサン溶
液0.36Lを加えた。反応容器内を水素で置換し、室
温で2時間攪拌した。
【0053】Pd/Cを濾別後、濾液を濃縮し、DMF
溶液とした。この溶液に氷冷下トリエチルアミン250
μL(1.79mmol)と、1−ピペリジンプロピオ
ン酸クロリド塩酸塩391mg(1.85mmol)を
順次加え、室温で1時間攪拌した後一晩放置した。溶媒
を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム/メタノール=90/1
0)で精製した。溶媒を減圧溜去した後、残渣をメタノ
ールに溶解し、IPAを加えて再沈澱を行い、褐色粉末
560mg(72%)を得た。
溶液とした。この溶液に氷冷下トリエチルアミン250
μL(1.79mmol)と、1−ピペリジンプロピオ
ン酸クロリド塩酸塩391mg(1.85mmol)を
順次加え、室温で1時間攪拌した後一晩放置した。溶媒
を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム/メタノール=90/1
0)で精製した。溶媒を減圧溜去した後、残渣をメタノ
ールに溶解し、IPAを加えて再沈澱を行い、褐色粉末
560mg(72%)を得た。
【0054】NMR(DMSO−d6)δ:10.55
(s,1H),10.33(bs,1H),10.21
(s,1H),8.28(s,2H),8.00(d,
1H),7.76(d,1H),7.64(d,2
H),7.49(s,1H),6.78(d,2H),
4.09(s,3H),3.73(d,8H),3.4
6−3.33(m,4H),2.90(m,6H),
1.79(m,4H),1.38(m,2H)
(s,1H),10.33(bs,1H),10.21
(s,1H),8.28(s,2H),8.00(d,
1H),7.76(d,1H),7.64(d,2
H),7.49(s,1H),6.78(d,2H),
4.09(s,3H),3.73(d,8H),3.4
6−3.33(m,4H),2.90(m,6H),
1.79(m,4H),1.38(m,2H)
【0055】(反応2) N−[N−[1−メチル−2
−[5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルバモイル]−1H−ベン
ズイミダゾール−2−イル]ピロール−4−イル]カル
バモイルエチル−N−メチルピペリジニウムアイオダイ
ドの合成 1H−2−[1−メチル−4−(N−ピペリジノプロピ
オニル)アミノピロール−2−イル]ベンズイミダゾー
ル−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド(対応する塩
酸塩を濃アンモニア水で処理して得た)136mg
(0.22mmol)をアセトン20mL、ヨウ化メチ
ル0.015mL(0.24mmol)に溶解し、遮光
下室温で2日間攪拌した。減圧下濃縮し、残渣をゲルろ
過カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH
−20、メタノール)にて2回精製した。溶媒を減圧溜
去した後、残渣をメタノールに溶解し,IPAを加えて
再沈澱を行い、白色粉末115mg(52%)を得た。
−[5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルバモイル]−1H−ベン
ズイミダゾール−2−イル]ピロール−4−イル]カル
バモイルエチル−N−メチルピペリジニウムアイオダイ
ドの合成 1H−2−[1−メチル−4−(N−ピペリジノプロピ
オニル)アミノピロール−2−イル]ベンズイミダゾー
ル−5−[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ]フェニル]]カルボキサミド(対応する塩
酸塩を濃アンモニア水で処理して得た)136mg
(0.22mmol)をアセトン20mL、ヨウ化メチ
ル0.015mL(0.24mmol)に溶解し、遮光
下室温で2日間攪拌した。減圧下濃縮し、残渣をゲルろ
過カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH
−20、メタノール)にて2回精製した。溶媒を減圧溜
去した後、残渣をメタノールに溶解し,IPAを加えて
再沈澱を行い、白色粉末115mg(52%)を得た。
【0056】NMR(DMSO−d6)δ:10.22
(s,1H),10.00(s,0.5H),9.94
(s,0.5H),8.32(s,0.5H),8.0
2(s,0.5H),7.84−7.50(m,4
H),7.29(s,1H),6.94(dd,1
H),6.96(d,2H),4.09(s,3H),
3.73(s,8H),3.66(t,2H),3.6
4(t,4H),3.04(s,3H),2.74
(t,2H),1.81(m,4H),1.57(m,
2H)IR(KBr)cm-1:3422,2957,1
648,1518,1327,817
(s,1H),10.00(s,0.5H),9.94
(s,0.5H),8.32(s,0.5H),8.0
2(s,0.5H),7.84−7.50(m,4
H),7.29(s,1H),6.94(dd,1
H),6.96(d,2H),4.09(s,3H),
3.73(s,8H),3.66(t,2H),3.6
4(t,4H),3.04(s,3H),2.74
(t,2H),1.81(m,4H),1.57(m,
2H)IR(KBr)cm-1:3422,2957,1
648,1518,1327,817
【0057】試験例1 これらの化合物の抗腫瘍活性について説明する。方法
は、インビトロの腫瘍細胞増殖抑制作用の測定である。
96穴培養プレートにマウスB16メラノーマ細胞をま
き、1日後に薬物を加え、さらに3日間5%CO2中3
7℃で培養した。Cancer Res.1988年4
8巻589−601頁に示された方法に準じて50%の
増殖抑制を起こすのに必要な薬物の濃度を求めた。表−
1[表1]に代表的な化合物の抗腫瘍活性を示す。単位
はマイクログラム/ミリリットルである。比較例として
ディスタマイシンの結果を同時に示した。
は、インビトロの腫瘍細胞増殖抑制作用の測定である。
96穴培養プレートにマウスB16メラノーマ細胞をま
き、1日後に薬物を加え、さらに3日間5%CO2中3
7℃で培養した。Cancer Res.1988年4
8巻589−601頁に示された方法に準じて50%の
増殖抑制を起こすのに必要な薬物の濃度を求めた。表−
1[表1]に代表的な化合物の抗腫瘍活性を示す。単位
はマイクログラム/ミリリットルである。比較例として
ディスタマイシンの結果を同時に示した。
【0058】
【表1】
【0059】試験例2 Colon26マウス結腸癌細胞1×107cells/mL HBS
S(Hanks' Balanced Salt Solution)の濃度の細胞浮
遊液を調製した。この細胞浮遊液0.1mLをメスCD
F1マウスの側腹部皮下に移植した(day0)。腫瘍
移植の翌日(day1)にマウスの体重を測定した後、
化合物の溶液(5%のTween80を含む5%グルコース溶
液)をマウスの尾静脈内に投与した。day15に腫瘍
を摘出しその重量を測定した。薬物を投与しない対照群
の平均腫瘍重量を100%とした場合の実験群の平均腫
瘍重量の割合をT/C値として算出した。この50%を
示す薬物の濃度を表−2[表2]に示す。
S(Hanks' Balanced Salt Solution)の濃度の細胞浮
遊液を調製した。この細胞浮遊液0.1mLをメスCD
F1マウスの側腹部皮下に移植した(day0)。腫瘍
移植の翌日(day1)にマウスの体重を測定した後、
化合物の溶液(5%のTween80を含む5%グルコース溶
液)をマウスの尾静脈内に投与した。day15に腫瘍
を摘出しその重量を測定した。薬物を投与しない対照群
の平均腫瘍重量を100%とした場合の実験群の平均腫
瘍重量の割合をT/C値として算出した。この50%を
示す薬物の濃度を表−2[表2]に示す。
【0060】
【表2】 表−2 インビボ抗腫瘍効果
【0061】
【発明の効果】本発明の化合物は、DNAに作用する新
しい化合物あるいはDNAに作用する部分構造をもつ新
しい化合物であって抗癌剤として有用である。
しい化合物あるいはDNAに作用する部分構造をもつ新
しい化合物であって抗癌剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枝次 一 千葉県茂原市東郷1900番地の1 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 岩田 大二 千葉県茂原市東郷1900番地の1 三井製薬 工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 [式中、mは0〜5の整数を示し、R1はイミダゾリニ
ル基、N−メチルピペリジノ基であり、R2は水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコ
キシ基、ハロゲン原子を示す。]で表される化合物およ
びその塩。 - 【請求項2】 R2が水素原子、メチル基、メトキシ
基、クロル基である請求項1の化合物およびその塩。 - 【請求項3】 1H−2−[1−メチル−4−[(2−
イミダゾリニル)アセチルアミノ]ピロール−2−イ
ル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,N−
ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カルボ
キサミド2塩酸塩 - 【請求項4】 1H−2−[1−メチル−4−[4−
(2−イミダゾリニル)ブチリルアミノ]ピロール−2
−イル]ベンズイミダゾール−5−[N−[4−[N,
N−ビス(2−クロロエチル)アミノ]フェニル]]カ
ルボキサミド2塩酸塩 - 【請求項5】 N−[N−[1−メチル−2−[5−
[N−[4−[N,N−ビス(2−クロロエチル)アミ
ノ]フェニル]]カルバモイル]−1H−ベンズイミダ
ゾール−2−イル]ピロール−4−イル]カルバモイル
エチル−N−メチルピペリジニウムアイオダイド - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載の化合
物およびその塩を有効成分として含有する抗癌剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8316083A JPH09208581A (ja) | 1995-11-29 | 1996-11-27 | ピロリルベンズイミダゾール誘導体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31072995 | 1995-11-29 | ||
JP7-310729 | 1995-11-29 | ||
JP8316083A JPH09208581A (ja) | 1995-11-29 | 1996-11-27 | ピロリルベンズイミダゾール誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208581A true JPH09208581A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=26566432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8316083A Withdrawn JPH09208581A (ja) | 1995-11-29 | 1996-11-27 | ピロリルベンズイミダゾール誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09208581A (ja) |
-
1996
- 1996-11-27 JP JP8316083A patent/JPH09208581A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20041021 |