JPH09208452A - クール化粧料 - Google Patents

クール化粧料

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JPH09208452A
JPH09208452A JP33274996A JP33274996A JPH09208452A JP H09208452 A JPH09208452 A JP H09208452A JP 33274996 A JP33274996 A JP 33274996A JP 33274996 A JP33274996 A JP 33274996A JP H09208452 A JPH09208452 A JP H09208452A
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monomer
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琢也 花田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 清涼感の持続性に優れ、かつべたつかず、良
好な感触を有する液状ないしジェル状のクール化粧料を
提供する。 【解決手段】 増粘剤用モノマー組成物を重合したカチ
オン性増粘剤と、清涼剤と、エタノールと、さらに好ま
しくは粉末を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清涼感を有するク
ール化粧料に関し、さらに詳細には、清涼感の持続性に
優れ、かつべたつかず良好な感触を有する液状ないしジ
ェル状のクール化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に人体の皮膚、粘膜、特に口腔、
鼻、のどの粘膜に対して生理的に冷たい感じを与える、
いわゆる冷感作用の性質を有する化合物が知られてい
る。その代表的なものがメントールであり、この物質の
冷感作用は化合物の蒸発潜熱によるものではなく、人体
における神経末端の冷覚受容器に対する直接刺激として
作用し、中枢神経系を刺激して冷たい感じを与えるもの
であると信じられている。メントールは冷感物質として
広い用途を有し、食品、飲料、歯磨き、うがい剤等に、
あるいは化粧品類、擦剤、ローション等に、さらには煙
草の添加剤等として広く使用されている。しかしなが
ら、メントールはかなり揮発性であり、したがって早く
空気中に揮散してしまい効果の持続性が少ないことが欠
点である。
【0003】また、従来広く用いられている液状ないし
ジェル状基剤には、水溶性高分子が配合されているもの
が多く見られる。これらの高分子はある特定量配合され
ることにより、系を増粘させ、安定化させる。配合量に
よって増粘の程度が変わり、これに応じて基剤を塗布し
たときののびが変化してくるのが特徴である。これらの
高分子は、全身あるいは部分使用マッサージ製剤等のボ
ディー用製品、パック等のスキンケア製品等での配合頻
度が高い。こうした優れた機能を持っている一方で、基
剤を塗布後乾燥するまでの過程でべたつきが感じられる
というのが水溶性高分子の欠点でもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、メントールのよ
うにいわゆる人体に対して冷感作用を示す物質を配合し
た基剤を塗布すると、やがて清涼感を感じるようになる
が、その持続性は乏しかった。また、通常液状ないしジ
ェル状基剤を使用する場合、例えば、全身マッサージ用
基剤として使用する場合、入浴前後、適量を身体全体に
塗布後なじませながらのばし、マッサージを併用する。
高分子を基剤中に適量配合することによって、マッサー
ジに適した粘度を作り出すことができ、また系も安定化
する。高分子がこうした非常に優れた機能を有している
一方、乾燥後にべたつくという欠点もみられている。し
たがって、塗布直後に適度なマッサージ行為ができ、か
つ乾燥後にべたつかない液状ないしジェル状基剤の開発
が期待される。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、鋭意
研究を行った結果、特定のカチオン性増粘剤に清涼剤を
配合し、かつエタノールを配合することにより、液状な
いしジェル状であって、清涼感の持続性が高く、かつ乾
燥後のべたつきが極めて少ないクール化粧料が得られる
ことを見い出した。さらにこれに粉末を配合することに
より、さらさらした感触が付与され、より一層べたつか
ず、使用感が極めて良好なクール化粧料が得られること
を見い出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、次の成分(A)、清涼
剤およびエタノールを含有することを特徴とする液状な
いしジェル状のクール化粧料である。
【0007】(A)次の〜を含有する増粘剤用モノ
マー組成物を重合してなるカチオン性増粘剤。 一般式(I):
【0008】
【化7】
【0009】(式中、R1は水素原子またはメチル基、
2およびR3はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、
エチル基またはt−ブチル基、Aは酸素原子または−N
H−基、Bは直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜4の
アルキレン基を示す。)で表されるアミン含有(メタ)
アクリル系モノマー 15.0〜85.0重量%、 一般式(II):
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1は前記と同じ意味、R4は一般
式:
【0012】
【化9】
【0013】(式中、pは3または4を示す。)で表さ
れる基または式:
【0014】
【化10】
【0015】で表される基を示す。)で表されるビニル
モノマー 0〜80.0重量%、 一般式(III):
【0016】
【化11】
【0017】(式中、R1およびAは前記と同じ意味、
5は直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜17のアル
キレン基または一般式(IV):
【0018】
【化12】
【0019】(式中、nは1〜4の整数、qは1〜25
の整数を示す。)で表される基、R6は水素原子または
メチル基を示す。)で表される(メタ)アクリロイル基
含有モノマー 1.0〜60.0重量%、 架橋性ビニルモノマー 0.1〜20.0重量%
【0020】次に、本発明の構成について説明する。ま
ず、(A)成分のカチオン性増粘剤は、前記した〜
を含有する増粘剤用モノマー組成物を重合して得られる
ものである。以下、このカチオン性増粘剤を構成する各
成分について詳述する。
【0021】前記一般式(I)で表されるアミン含有
(メタ)アクリル系モノマーは、増粘剤用モノマー組成
物を共重合することによってえられた共重合体を適当な
酸で中和したときに、該共重合体にカチオンイオンの性
質を与える役割を有する成分である。
【0022】前記アミン含有(メタ)アクリル系モノマ
ーの代表例としては、たとえばN,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドなどがあげられるが、
本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。な
お、本発明においては、前記アミン含有(メタ)アクリ
ル系モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して用い
られる。
【0023】前記増粘剤用モノマー組成物におけるアミ
ン含有(メタ)アクリル系モノマーの割合は、15.0
〜85.0重量%、好ましくは25.0〜75.0重量
%、さらに好ましくは35.0〜65.0重量%となる
ように調製される。かかるアミン含有(メタ)アクリル
系モノマーの割合が前記範囲未満である場合には、得ら
れる共重合体において該アミン含有(メタ)アクリル系
モノマーの部分が酸によって中和される量が少なくなり
すぎて充分なゲル粘度を有するものが得られにくくな
り、また前記範囲をこえる場合には、得られるカチオン
性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフィルムの柔軟性
が失われるようになる。
【0024】前記一般式(II)で表されるビニルモノマ
ーは、カチオン性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフ
ィルムに柔軟性、光沢およびなめらかさを付与する成分
である。
【0025】前記ビニルモノマーの代表例としては、た
とえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルピぺリドン、
アクリルアミド、メタアクリルアミドなどがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。なお、本発明においては、前記ビニルモノマーは単
独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0026】前記増粘剤用モノマー組成物におけるビニ
ルモノマーの割合は80.0重量%以下、好ましくは7
5.0重量%以下、さらに好ましくは60.0重量%以
下となるように調製される。かかるビニルモノマーの割
合が前記上限値をこえる場合には、得られるカチオン性
増粘剤のゲル粘度がいちじるしく低下する。なお、前記
ビニルモノマーを配合することによって奏される効果、
すなわちカチオン性増粘剤が乾燥したあとに形成される
フィルムに柔軟性、光沢およびなめらかさを充分に付与
するためには、前記増粘剤用モノマー組成物における前
記ビニルモノマーの割合は0.1重量%以上、特に3.
0重量%以上、好ましくは5.0重量%以上、さらに好
ましくは20.0重量%以上であることが望ましい。
【0027】前記一般式(III)で表される(メタ)ア
クリロイル基含有モノマーは、カチオン性増粘剤が乾燥
したあとに形成されるフィルムの光沢の向上、ゲル粘度
の向上および種々のセッティング用ポリマーとの相溶性
の向上を図るための成分である。
【0028】前記(メタ)アクリロイル基含有モノマー
の具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、 イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−t−ブ
チル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチ
レン(一般式(IV)中、nが2、qが2〜9の整数)
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(一般式(IV)中、nが3、qが2〜23の整数)
(メタ)アクリレートなどがあげられるが、本発明はか
かる例示のみに限定されるのものではない。なお、本発
明においては、前記(メタ)アクリロイル基含有モノマ
ーは、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0029】前記増粘剤用モノマー組成物における(メ
タ)アクリロイル基含有モノマーの割合は1.0〜6
0.0重量%、好ましくは1.0〜55.0重量%、さ
らに好ましくは2.0〜30.0重量%となるよう調製
される。かかる(メタ)アクリロイル基含有モノマーの
割合が前記範囲をこえる場合には、得られる共重合体中
の疎水性基の割合が大きくなり、中和後であっても水に
対する溶解性が小さくなり、滑らかなジェルが得られに
くくなり、前記範囲未満では、ゲル粘度が低下するた
め、カチオン性増粘剤の使用量を増す必要があり、種々
のセット用樹脂の配合可能な量が低下すると同時に、カ
チオン性増粘剤が乾燥したあとに形成されるフィルムの
光沢が低下する。
【0030】前記架橋性ビニルモノマーは、1分子中に
2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する化合物であ
り、他の単量体と架橋する性質を有するものである。
【0031】前記架橋性ビニルモノマーの代表例として
は、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレートなどの1分子中
に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する(メタ)
アクリル系モノマー;メチレンビス(メタ)アクリルア
ミド、1,2−ビス(メタ)アクリルアミドエタン、
1,5−ビス(メタ)アクリルアミドペンタンなどの1
分子中に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を有する
(メタ)アクリルアミド系モノマー;ジビニルベンゼン
などの1分子中に2以上の炭素−炭素不飽和二重結合を
有するビニルモノマーなどがあげられるが、本発明はか
かる例示のみに限定されるものではない。なお、本発明
においては、前記架橋性ビニルモノマーは、1種または
2種以上を混合して用いられる。
【0032】前記増粘剤用モノマー組成物における架橋
性ビニルモノマーの割合は、0.1〜20.0重量%、
好ましくは1.0〜10.0重量%、さらに好ましくは
2.0〜8.0重量%となるように調製される。かかる
架橋性ビニルモノマーの割合は、前記範囲未満である場
合には、得られるカチオン性増粘剤の架橋密度が小さく
なりすぎるため、カチオン性増粘剤の粘度を高くするこ
とができなくなり、また前記範囲をこえるばあいには、
カチオン性増粘剤の粘度が高くなるが、ゲル中に細かい
凝集物が生じ、均一なジェルが得られにくくなる。
【0033】前記アミン含有(メタ)アクリル系モノマ
ー、ビニルモノマー、(メタ)アクリロイル基含有モノ
マーおよび架橋性ビニルモノマーを含有した増粘剤用モ
ノマー組成物の重合反応は、一般的な溶液重合法や塊重
合法によって行うことができるが、たとえば粉体を得る
ための重合法である析出重合法によって行うこともで
き、通常チッ素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で非水系
溶媒中で加温しながら行われる。このように、不活性ガ
ス雰囲気下で非水系溶媒中で重合反応が行われるのは、
単量体または形成された共重合体中に存在するエステル
基が加水分解することを防止するためである。
【0034】本発明においては、前記非水系溶媒として
は、良溶媒単独または良溶媒と貧溶媒の混合溶媒が用い
られる。
【0035】本発明において良溶媒が用いられるのは、
各単量体の反応性の差異による単独重合体の生成を抑制
し、均一な共重合体を得るためである。なお、本明細書
において、前記良溶媒とは、25℃において該良溶媒1
00mlに対して分子量が10000以上の共重合体が
20g以上の範囲で溶解し、濁りが認められないような
溶媒をいう。前記良溶媒の具体例としては、たとえばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレンなどがあげ
られる。これらの良溶媒のなかでは、エタノール、イソ
プロパノールおよびベンゼンは、比較的高分子量の共重
合体を得ることができるものであるのでとくに好まし
い。なお、ベンゼンなどには為害性があるため、エタノ
ールおよびイソプロパノールがもっとも好ましい。
【0036】また、本発明において貧溶媒が用いられる
のは、生成した共重合体を重合溶液から容易に析出させ
るためである。前記貧溶媒とは、25℃において該貧溶
媒100mlに対して分子量が10000以上の共重合
体を5g以下の範囲で溶解する溶媒をいう。前記貧溶媒
の具体例としては、たとえばn−ペンタン、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの炭素数が15以下の直鎖、分
岐鎖または環状の脂肪族炭化水素などがあげられる。こ
れらの貧溶媒のなかでは、比較的沸点が高い炭素数7以
下の直鎖、分岐鎖または環状の脂肪族炭化水素が好まし
い。なかでも、炭素数が6または7の直鎖、分岐鎖また
は環状の脂肪族炭化水素は、沸点が高いのでとくに好ま
しい。また、安価であり、工業的に取扱い性が良好であ
るという点から、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが
好ましい。
【0037】得られるカチオン性増粘剤の特性を損なう
ことなくカチオン性増粘剤を合成するためには、前記良
溶媒および貧溶媒を適切な割合で配合することが好まし
い。前記貧溶媒の割合が大きすぎる場合には、重合がす
みやかに進行し、短時間のうちに粉体が析出して所望の
物性を有するカチオン性増粘剤が得られがたくなる傾向
があるため、良溶媒と貧溶媒との混合溶媒に対して貧溶
媒の割合は、98重量%以下、好ましくは97重量%以
下、また良溶媒の割合は2重量%以上、好ましくは3重
量%以上とすることが望ましい。
【0038】反応溶液からカチオン性増粘剤を効率よく
得るためには、重合時の攪拌を良好にするための反応装
置を用いることが好ましい。かかる反応装置として一般
に用いられている溶液重合用攪拌機を用いる場合には、
前記増粘剤用モノマー組成物の濃度が30重量%以下と
なるように前記溶媒で希釈することが好ましい。なお、
反応に際しては、反応溶液が滞ることがないようにする
ために、攪拌機などを用いて充分に攪拌することが好ま
しい。前記重合反応は、50〜100℃の加温下にて行
うことが好ましく、一般には、反応に用いられる溶媒の
還流温度で行われる。重合反応に要する時間は、通常1
0時間以上である。なお、重合反応は、残存している単
量体量が10重量%以下になった時点で、任意に終了す
ることができる。なお、残存している単量体の量は、た
とえばPSDB法などの公知の方法によってシュウ素を
二重結合に付加し、二重結合含量を測定することによっ
て決定することができる。
【0039】かくしてカチオン性増粘剤の沈殿物を含有
した反応溶液が得られるが、混合溶媒の除去は、たとえ
ば得られたカチオン性増粘剤の沈殿物を濾取したのち、
真空乾燥を施したり、常圧または減圧下で留去すること
によって行うことができる。
【0040】重合反応に際しては、重合触媒を用いても
よい。かかる重合触媒としては、たとえば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメ
チル−2,2′−アゾビスイソブチレートなどのアゾ系
化合物や過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどのジ
アシルパーオキサイドや、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ドなどのジアルキルパーオキサイド、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネートなどのパーオキシカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシ
エステルで代表される過酸化物があるが、これらの触媒
は1種または2種以上を混合して用いられる。また、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。な
お、増粘剤用モノマー組成物中にアミン系モノマーが多
く使用されている場合、過酸化物触媒を多用すると酸化
反応などの好ましくない副反応が併発し、重合を阻害す
るおそれがあるので、使用するときには注意を要する。
一般には、アゾ系触媒を主に使用することが好ましい
が、用いる溶媒の沸点によっても異なり、たとえばエタ
ノールやベンゼンを用いるばあいには、2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリルが取扱い性がよいのでもっとも
好ましい。前記重合触媒の使用量は、増粘剤用モノマー
組成物の単量体全重量に対して0.05〜3.0重量
%、なかんづく0.1〜1.0重量%であることが好ま
しい。
【0041】なお、前記単量体の重合過程においては、
さまざまな様相が呈される。たとえば、前記良溶媒のみ
を用いた場合には、重合反応の初期の段階で一般の溶液
重合を行った場合と同様の様相を呈するが、反応の進行
に伴って架橋反応が進行し、ゲル状を呈するようにな
り、さらに反応が進行するにしたがって沈殿物のないグ
リース状の生成物が得られる。
【0042】また、前記良溶媒と貧溶媒との混合溶液を
用いた場合には、重合の初期の段階では一般の溶液重合
法を採用した場合と同様の様相が呈されるが、反応の進
行に伴って架橋反応が進行し、ゲル状を呈するようにな
り、さらに反応が進行するにしたがって、得られた重合
体はもはや混合溶媒に溶け込めなくなり、不溶化して沈
殿物として析出する。
【0043】かくしてカチオン性増粘剤が得られるが、
該カチオン性増粘剤は、たとえば、特開平5−1405
31号公報、特願平5−298659号に記載されてい
る。カチオン性増粘剤は、それ自身、べたつかず、ゲル
形成能を有するもので、全化粧料中に0.05〜10.
0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%配合され
る。0.05重量%未満では、増粘効果が得られず、1
0.0重量%を超えると、皮膚へ塗布したときにべたつ
きを感じるため、好ましくない。
【0044】本発明で用いられる清涼剤としては、l−
メントール、d−メントール、dl−メントール、l−
メントン、d−メントン、dl−メントン、l−イソメ
ントール、d−イソメントール、dl−イソメントー
ル、l−ネオメントール、d−ネオメントール、dl−
ネオメントール、l−ネオイソメントール、d−ネオイ
ソメントール、dl−ネオイソメントール、l−メンチ
ルアセテート、d−メンチルアセテート、dl−メンチ
ルアセテート、l−カンフル、d−カンフル、dl−カ
ンフル、1,8−シネオール等の単体香料成分およびこ
れらを組み合わせたもの等が挙げられる。清涼剤の配合
量は、一般的には0.001〜20.0重量%であり、
好ましくは0.01〜10.0重量%である。
【0045】本発明で用いられるエタノールの配合量
は、0.1〜70.0重量%、好ましくは1.0〜4
0.0重量%である。一般的にメントール等の清涼剤が
有する清涼感はエタノールによって増強される。0.1
重量%未満では、こうした増強効果がみられないばかり
か、使用時にべたつきを感じることもある。また配合量
が70.0重量%を超えると、エタノールによる皮膚刺
激が目立つようになり適当ではない。
【0046】本発明においては、粉末をさらに配合する
ことによりさらさらした感触が付与され、一層べたつき
のない、使用感の極めて優れたクール化粧料とすること
ができる。
【0047】粉末の具体例としては、タルク、カオリ
ン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合
成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライ
ト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マ
グネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金
属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウ
ム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシ
ウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミ
ックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチ
ン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホ
ウ素等の無機粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉
末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉
末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合
体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エ
チレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、
チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐
色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料黒酸化
鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系
顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の
無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸
コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色
系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコー
テッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタル
ク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビス
マス、魚鱗箔等のパール顔料、アルミニウムパウダー、
カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色201号、赤
色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220
号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色
203号、橙色204号、黄色205号、黄色401
号、及び青色404号等の有機顔料、赤色3号、赤色1
04号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、
赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4
号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号
及び青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニ
ウムレーキ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロリン
等の天然色素等が挙げられる。これらの粉末のうち、特
に、ポリアミド樹脂粉末、シリカおよびポリエチレン粉
末が好ましい。
【0048】本発明において粉末を配合する場合、その
配合量は0.01〜20.0重量%であり、好ましくは
0.1〜10.0重量%である。
【0049】本発明のクール化粧料には、前記成分のほ
か、品質を損なわない範囲で他の任意成分を配合するこ
とができる。かかる任意成分としては、例えば次のよう
なものがある。
【0050】粘度やゲル強度を調整するための乳酸,リ
ン酸,クエン酸,マレイン酸,コハク酸等の酸類が挙げ
られる。
【0051】液体油脂としては、アボガド油,ツバキ
油,月見草油,タートル油,マカデミアナッツ油,トウ
モロコシ油,ミンク油,オリーブ油,ナタネ油,卵黄
油,ゴマ油,パーシック油,小麦胚芽油,サザンカ油,
ヒマシ油,アマニ油,サフラワー油,綿実油,エノ油,
大豆油,落花生油,茶実油,カヤ油,コメヌカ油,シナ
ギリ油,日本キリ油,ホホバ油,胚芽油,トリグリセリ
ン,トリオクタン酸グリセリン,トリイソパルミチン酸
グリセリン等が、固体油脂としては、カカオ脂,ヤシ
油,馬脂,硬化ヤシ油,パーム油,牛脂,羊脂,硬化牛
脂,パーム核油,豚脂,牛骨脂,モクロウ核油,硬化
油,牛脚脂,モクロウ,硬化ヒマシ油等、ロウ類として
は、ミツロウ,カンデリラロウ,綿ロウ,カルナウバロ
ウ,ベイベリーロウ,イボタロウ,鯨ロウ,モンタンロ
ウ,ヌカロウ,ラノリン,カポックロウ,酢酸ラノリ
ン,液状ラノリン,サトウキビロウ,ラノリン脂肪酸イ
ソプロピル,ラウリン酸ヘキシル,還元ラノリン,ジョ
ジョバロウ,硬質ラノリン,セラックロウ,POEラノ
リンアルコールエーテル,POEラノリンアルコールア
セテート,POEコレステロールエーテル,ラノリン脂
肪酸ポリエチレングリコール,POE水素添加ラノリン
アルコールエーテル等、炭化水素油としては、流動パラ
フィン,オゾケライト,スクワレン,プリスタン,パラ
フィン,セレシン,スクワレン,ワセリン,マイクロク
リスタリンワックス等の油分が挙げられる。
【0052】高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステ
アリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン
酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸
(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げら
れる。
【0053】高級アルコールとしては、例えば、ラウリ
ルアルコール,セチルアルコール,ステアリルアルコー
ル,ベヘニルアルコール,ミリスチルアルコール,オレ
イルアルコール,セトステアリルアルコール等の直鎖ア
ルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチル
アルコール),2−デシルテトラデシノール,ラノリン
アルコール,コレステロール,フィトステロール,ヘキ
シルドデカノール,イソステアリルアルコール,オクチ
ルドデカノール等の分岐鎖アルコール等が挙げられる。
【0054】合成エステル油としては、例えば、ミリス
チン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸
オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステア
リン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリ
スチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシ
ルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリ
ン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセ
チル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ
−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタ
エリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸
N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグ
リコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチ
ルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル
酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリ
メチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペ
ンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グ
リセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパ
ン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキ
シルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ
−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂
肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリ
ルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−
ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラ
ウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエ
ステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチ
ルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミ
リスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキ
シルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン
酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル
等が挙げられる。
【0055】シリコーンとしては、例えば、ジメチルポ
リシロキサン,メチルフェニルポリシロキサン,メチル
ハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサ
ン、デカメチルポリシロキサン,ドデカメチルポリシロ
キサン,テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキ
サン等の環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成し
ているシリコーン樹脂,シリコーンゴム等が挙げられ
る。
【0056】ビタミン類としては、ビタミン油,レチノ
ール,酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビ
ン,酪酸リボフラビン,フラビンアデニンヌクレオチド
等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩,ピリドキシ
ンジオクタノエート等のビタミンB6類、L−アスコル
ビン酸,L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル,
L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム,L−アスコ
ルビン酸リン酸エステル,DL-α-トコフェロール−L
−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタ
ミンC類、パントテン酸カルシウム,D−パントテニル
アルコール,パントテニルエチルエーテル,アセチルパ
ントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴ
カルシフェロール,コレカルシフェロール等のビタミン
D類、ニコチン酸,ニコチン酸アミド,ニコチン酸ベン
ジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール,酢酸トコ
フェロール,ニコチン酸DL-α-トコフェロール,コハ
ク酸DL-α-トコフェロール等のビタミンE類、ビタミ
ンP、ビオチン等が挙げられる。
【0057】紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香
酸(以下PABAと略す),PABAモノグリセリンエ
ステル,N,N−ジプロポキシPABAエチルエステ
ル,N,N−ジエトキシPABAエチルエステル,N,
N−ジメチルPABAエチルエステル,N,N−ジメチ
ルPABAブチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収
剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等の
アントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート,
メンチルサリシレート,ホモメンチルサリシレート,オ
クチルサリシレート,フェニルサリシレート,ベンジル
サリシレート,p−イソプロパノールフェニルサリシレ
ート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメ
ート,エチル−4−イソプロピルシンナメート,メチル
−2,5−ジイソプロピルシンナメート,エチル−2,
4−ジイソプロピルシンナメート,メチル−2,4−ジ
イソプロピルシンナメート,プロピル−p−メトキシシ
ンナメート,イソプロピル−p−メトキシシンナメー
ト,イソアミル−p−メトキシシンナメート,オクチル
−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p
−メトキシシンナメート),2−エトキシエチル−p−
メトキシシンナメート,シクロヘキシル−p−メトキシ
シンナメート,エチル−α−シアノ−β−フェニルシン
ナメート,2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェ
ニルシンナメート,グリセリルモノ−2−エチルヘキサ
ノイル−ジパラメトキシシンナメート,3,4,5−ト
リメトキシ桂皮酸3−メチル−4−[メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シリル]ブチル等の桂皮酸系紫外線吸
収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン,2,2’
−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン,2,
2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェ
ノン,2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン,2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン,2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベン
ゾフェノン,2-ヒドロキシ−4メトキシベンゾフェノン
−5−スルホン酸塩,4−フェニルベンゾフェノン,2
−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−
2−カルボキシレート,ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノン,4−ヒドロキシ−3−カルボキシベ
ンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−
(4’−メチルベンジリデン)-d,l−カンファー、3
−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸、
ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチ
ルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−t−オクチルフェニル) ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベ
ンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタ
ン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタ
ン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)
−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。
【0058】保湿剤としては、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチ
レングリコール、ヘキシレングリコール、キシリトー
ル、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫
酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテ
ロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステア
レート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドン
カルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン
(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノ
コギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0059】その他、植物抽出液、薬剤、安定化剤、高
分子化合物等が挙げられる。
【0060】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に説明する。
なお、配合量は重量%である。
【0061】実施例1、比較例1〜4 表1に示す組成のクール化粧料を製造し、べたつき感お
よび清涼感の持続性について評価を行った。その結果
を、べたつき感については表1に、清涼感の持続性につ
いては表2に示す。
【0062】[製法] (1) カチオン性増粘剤の製造方法 温度計、還流管およびチッ素導入管を備えた三つ口フラ
スコに、モノマーとしてN,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート50g、N−ビニルピロリドン47.5
g、ステアリルアクリレート2.5gおよびトリプロピ
レングリコールジアクリレート1.9gと、エタノール
23.1gおよびシクロヘキサン554.3gの混合溶
媒(混合比(重量比)4:96)とを添加し、80℃に
て還流を行いながらチッ素気流下で2時間攪拌して脱気
した。
【0063】次に、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル0.41gを三つ口フラスコに添加し、80℃で重
合を開始した。重合開始45分間経過後にトリプロピレ
ングリコールジアクリレート1.9gを添加し、さらに
45分間経過後にトリプロピレングリコールジアクリレ
ート1.9gを添加した。チッ素気流下で攪拌しながら
約10時間重合反応を行ったのち、得られたポリマース
ラリー溶液を減圧下で濾過し、固型分を減圧下で乾燥し
た。得られた乾燥ポリマーを粉砕機で粉砕し、白色粉末
状のカチオン性増粘剤を得た。
【0064】(2) クール化粧料の製造方法 表1に記載した(1)〜(8)を溶解したのち、(9)あるいは
(10)を加える。
【0065】[評価方法] (1) べたつき感の評価 化粧料評価モニター10名が実施例および比較例の化粧
料を適量肌に塗布し、べたつき感を評価した。評価結果
は、次の表示で表した。 ◎;10名中、8名以上がべたつき感なしと回答。 ○;10名中、6名以上がべたつき感なしと回答。 △;10名中、4名以上がべたつき感なしと回答。 ×;10名中、4名未満がべたつき感なしと回答。
【0066】(2) 清涼感の持続性の評価 化粧料評価モニター10名が実施例および比較例の化粧
料を適量肌に塗布し、塗布1時間後の清涼感の持続性に
ついて比較評価を行った。清涼感の持続性の評価基準は
以下の通りである。各評点の人数を表2に示す。 評点4:強く清涼感を感じる。 評点3:清涼感を感じる。 評点2:わずかに清涼感を感じる。 評点1:全く清涼感を感じない。
【0067】
【表1】 ─────────────────────────────────── 実施例 比較例 ───── ───────────── 1 1 2 3 4 ─────────────────────────────────── (1)イオン交換水 40.0 40.0 40.0 40.0 40.0 (2)エタノール 20.0 20.0 20.0 20.0 20.0 (3)1−メントール 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 (4)カチオン性増粘剤 1.0 − − − − (5)カルボキシメチルセルロース − 1.0 − − − (6)ヒドロキシプロピルセルロース − − 1.0 − − (7)ヒドロキシエチルセルロース − − − 1.0 − (8)カルボキシビニルポリマー − − − − 1.0 (9)乳酸 0.3 − − − − (10)水酸化カリウム − − − − 0.3 ─────────────────────────────────── べたつき感 ○ × △ △ × ───────────────────────────────────
【0068】表1の結果から、本発明のクール化粧料
は、従来用いられている高分子増粘剤を配合したものに
比べ、べたつきがないことが明らかとなった。
【0069】
【表2】
【0070】表2の結果から、本発明のクール化粧料
は、従来の高分子増粘剤を配合したものに比べ、清涼感
の持続性が良いことがわかる。
【0071】実施例2〜7 表3に示す組成のクール化粧料を製造し、さらさら感の
評価を行った。その結果を表3に示す。
【0072】[製法] (1) カチオン性増粘剤の製造 実施例1で製造したものと同じものを使用した。 (2) クール化粧料の製造 表3に記載した(1)〜(4)を溶解したものに(5)を加え、
さらに(6)を加える。
【0073】[評価方法] (1) べたつき感の評価 実施例1と同様の評価方法で評価した。 (2) さらさら感の評価 使用性評価モニター10名が各実施例の化粧料を適量肌
に塗布し、乾燥後のさらさら感を評価した。評価結果
は、次の表示で表すことにする。 ◎;10名中、8名以上がさらさら感ありと回答。 ○;10名中、6名以上がさらさら感ありと回答。 △;10名中、4名以上がさらさら感ありと回答。 ×;10名中、4名未満がさらさら感ありと回答。
【0074】
【表3】 ───────────────────────────────── 実施例番号 2 3 4 5 6 7 ───────────────────────────────── (1)イオン交換水 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 (2)エタノール 20.0 20.0 20.0 20.0 20.0 20.0 (3)d−カンフル 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (4)カチオン性増粘剤 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 (5)ポリアミド樹脂粉末 1.0 3.0 5.0 7.0 10.0 − (6)リン酸 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 ───────────────────────────────── べたつき感 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ さらさら感 △ △ ○ ◎ ○ × ─────────────────────────────────
【0075】表3の結果から明らかなように、粉末を配
合することにより、べたつき感がないだけでなくさらさ
ら感が良好なものが得られた。また、実施例2〜7のク
ール化粧料について、前述した方法に従って清涼感の持
続性を評価したところ、いずれも実施例1と同様の良好
な結果が得られた。
【0076】 実施例8 化粧水 (1) ジプロピレングリコール 6.0 重量% (2) 1,3−ブチレングリコール 5.0 (3) ポリオキシエチレン(20)オレイルアルコールエーテル 0.5 (4) カチオン性増粘剤 0.3 (5) 乳酸 0.1 (6) エタノール 15.0 (7) クエン酸 0.1 (8) クエン酸ナトリウム 0.05 (9) ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム 適量 (10) l−メントール 0.05 (11) 香料 適量 (12) メチルパラベン 適量 (13) エデト酸三ナトリウム 適量 (14) イオン交換水 残余 [製法]イオン交換水にクエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、エデト酸三ナトリウム、ヒドロキシメトキシベンゾ
フェノンスルホン酸ナトリウム、ジプロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、カチオン性増粘剤、
乳酸を溶解する(水相)。別にエタノールにポリオキシ
エチレン(20)オレイルアルコールエーテル、l−メント
ール、香料、メチルパラベンを溶解し、これを前述の水
相に加えて可溶化し、クール化粧料を得た。
【0077】 実施例9 乳液 (1) スクワラン 3.0 重量% (2) ポリオキシエチレン(60)グリセリルモノイソステアレート 3.0 (3) エチルパラベン 適量 (4) 香料 適量 (5) ポリアミド樹脂粉末 5.0 (6) 1,8−シネオール 0.1 (7) エタノール 15.0 (8) 1,3−ブチレングリコール 7.0 (9) エデト酸三ナトリウム 0.05 (10) カチオン性増粘剤 1.0 (11) 乳酸 0.3 (12) イオン交換水 残余 [製法](1)〜(6)を加熱溶解し、70℃に加温した(7)
〜(12)に攪拌しながら加える。ホモミキサー処理し、乳
化粒子を細かくした後、攪拌しながら急冷し、クール化
粧料を得た。
【0078】 実施例10 クリーム (1) 流動パラフィン 10.0 重量% (2) ワセリン 5.0 (3) ステアリルアルコール 3.0 (4) ステアリン酸 3.0 (5) グリセリルモノステアレート 3.0 (6) l−メンチルアセテート 1.0 (7) エチルパラベン 適量 (8) 香料 適量 (9) エタノール 3.0 (10) 1,3−ブチレングリコール 7.0 (11) エデト酸三ナトリウム 0.05 (12) シリカ 1.0 (13) カチオン性増粘剤 3.0 (14) リン酸 0.3 (15) イオン交換水 残余 [製法](1) 〜(8)を加熱溶解し、70℃に加温した(9)
〜(15)に攪拌しながら加える。ホモミキサー処理し、乳
化粒子を細かくした後、攪拌しながら急冷し、クール化
粧料を得た。
【0079】 実施例11 マッサージ用ジェル (1) グリセリン 20.0 重量% (2) エタノール 30.0 (3) カチオン性増粘剤 3.0 (4) 乳酸 1.0 (5) l−イソメントール 0.4 (6) ポリエチレン粉末 3.0 (7) ポリオキシエチレン(10)メチルポリシロキサン共重合体 2.0 (8) ミリスチン酸イソプロピル 2.0 (9) スクワラン 1.0 (10) 香料 適量 (11) イオン交換水 残余 [製法]イオン交換水に(1)〜(4)を溶解する。その他の
成分を混合溶解したものを添加し、若干粘性の高いクー
ル化粧料を得た。
【0080】 実施例12 マッサージ用ローション (1) 硬化ヒマシ油 0.2 重量% (2) ジメチルポリシロキサン 1.0 (3) 酢酸トコフェロール 0.05 (4) l−メントール 0.1 (5) 2−ヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン 0.1 (6) 香料 適量 (7) ソルビトール 2.0 (8) ポリエチレングリコール 0.5 (9) グリセリン 1.0 (10) エタノール 60.0 (11) カチオン性増粘剤 0.3 (12) L−アルギニン 0.1 (13) ヒドロキシエチルセルロース 0.1 (14) ヒドロキシプロピルセルロース 0.1 (15) 赤色104号 適量 (16) 黄色4号 適量 (17) イオン交換水 残余 [製法](1)〜(6)を溶解する(油相)。これとは別に
(7)〜(17)を溶解し、先の油相を添加し、ローション状
のクール化粧料を得た。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のクール化
粧料は清涼感の持続性が高く、かつ塗布乾燥後にべたつ
かず、使用性の良好なものである。また粉末を配合した
場合にはさらさらした感触も同時に得られ、使用性は一
層良好なものとなる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)、清涼剤およびエタノー
    ルを含有することを特徴とする液状ないしジェル状のク
    ール化粧料。 (A)次の〜を含有する増粘剤用モノマー組成物を
    重合してなるカチオン性増粘剤。 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2およびR3
    はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基また
    はt−ブチル基、Aは酸素原子または−NH−基、Bは
    直鎖状または側鎖を有する炭素数1〜4のアルキレン基
    を示す。)で表されるアミン含有(メタ)アクリル系モ
    ノマー 15.0〜85.0重量%、 一般式(II): 【化2】 (式中、R1は前記と同じ意味、R4は一般式: 【化3】 (式中、pは3または4を示す。)で表される基または
    式: 【化4】 で表される基を示す。)で表されるビニルモノマー 0
    〜80.0重量%、 一般式(III): 【化5】 (式中、R1およびAは前記と同じ意味、R5は直鎖状ま
    たは側鎖を有する炭素数1〜17のアルキレン基または
    一般式(IV): 【化6】 (式中、nは1〜4の整数、qは1〜25の整数を示
    す。)で表される基、R6は水素原子またはメチル基を
    示す。)で表される(メタ)アクリロイル基含有モノマ
    ー 1.0〜60.0重量%、 架橋性ビニルモノマー 0.1〜20.0重量%
  2. 【請求項2】 成分(A)中の一般式(II)で表される
    ビニルモノマーの配合量が0.1〜80.0重量%であ
    る請求項1記載のクール化粧料。
  3. 【請求項3】 更に粉末を含有する請求項1または2記
    載のクール化粧料。
  4. 【請求項4】 成分(A)を0.05〜10.0重量
    %、清涼剤を0.001〜20.0重量%、エタノール
    を0.1〜70.0重量%、粉末を0.01〜20.0
    重量%含有する請求項3記載のクール化粧料。
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WO2000037028A1 (fr) * 1998-12-18 2000-06-29 Kao Corporation Preparation a usage cosmetique
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