JPH09208434A - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents

毛髪処理剤組成物

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JPH09208434A
JPH09208434A JP8014670A JP1467096A JPH09208434A JP H09208434 A JPH09208434 A JP H09208434A JP 8014670 A JP8014670 A JP 8014670A JP 1467096 A JP1467096 A JP 1467096A JP H09208434 A JPH09208434 A JP H09208434A
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formula
group
hair
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carbon atoms
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JP8014670A
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English (en)
Inventor
Makoto Sukegawa
誠 助川
Yukiko Harada
夕紀子 原田
Norimasa Shinoda
法正 篠田
Hiroaki Tamaya
玉谷  弘明
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時には、優れた整髪特性−特に湿時及び
乾燥時における優れたすべり性、櫛通り性及びコンディ
ショニング効果−と、生体に対する高い生体適合性(バ
イオコンパティビリティー)(例えば、マウス、ラッ
ト、家兎等の実験動物の眼や皮膚等に対するin vi
vo又はex−vivoにおける生体適合性、線維芽細
胞等に対するin vitroにおける生体適合性を包
含する)や低い変異原性(例えば、エームス・テスト等
によるin vitroにおける変異原性を包含する)
が期待され、かつ、使用後又は廃棄後には、容易に分解
して環境に優しい、毛髪用化粧料の原料を提供するこ
と。 【解決手段】 単量体単位の少なくとも一部にカチオン
をペンダント残基として有するポリアミノ酸誘導体の毛
髪処理剤組成物への応用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単量体単位の少な
くとも一部にカチオン基をペンダント残基として有する
重合体を含む、毛髪処理剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
[技術的背景]従来、毛髪を整えるために使用する頭髪
化粧料としては油脂、ワックス等を主成分とするヘアリ
キッド、ヘアチック、ポマード等の油性化粧料が使用さ
れていた。しかし、このような油性化粧料では、使用時
に頭皮がベタついたり、洗髪時に落ちが悪いといった問
題があり、近年では代わって、合成高分子化合物を主成
分とするセットローションやヘアースプレー等の使用へ
と変化してきている。このような高分子化合物として
は、ノニオン系、アニオン系及び両イオン系の高分子化
合物が使用されているが、滑り性、櫛通り性、コンディ
ショニング効果が必ずしも十分に満足すべきものではな
い。また、カチオン性高分子化合物も知られていたが、
整髪効果が劣るために、コンディショニング効果を付与
するために毛髪化粧料に使用される程度であった。
【0003】[高分子化合物の毛髪化粧料への応用]特
開平5−310538号には、整髪効果を有するカチオ
ン性樹脂含有毛髪化粧用組成物が開示されている。しか
しながら、このカチオン性高分子化合物は、生体に対す
る安全性が十分とはいえず、処理後の残留物が河川等の
自然界に放出された場合、殆ど分解されずに環境に蓄積
するおそれがある点で問題がある。このような背景か
ら、使用時には、優れた整髪特性−特に湿時及び乾燥時
における優れたすべり性、櫛通り性及びコンディショニ
ング効果−と、高い生体適合性を同時に発現し、かつ、
使用後又は廃棄後には、容易に分解して環境に優しい、
毛髪化粧料の創出が望まれていた。
【0004】[ポリアミノ酸の毛髪化粧料への応用]ポ
リアミノ酸は合成高分子でありながら化学構造上、生体
高分子モデルとして古くより研究が行われている。そし
て、天然皮革、絹といった汎用の天然蛋白の代替素材と
しての用途に加え、人工皮膚、酸素固定化担体、圧電素
子、香粧品等への用途研究も行われてきた(「ポリアミ
ノ酸−応用と展望−」講談社(1974年)。水溶性の
ポリアミノ酸を香粧品分野へ応用する技術について、研
究開発が進められてきた。
【0005】特開昭59−209635号には、ポリグ
ルタミン酸塩を有してなる湿潤剤を、化粧用保湿剤とし
て用いた場合、皮膚に適度な潤いと滑らかさを付与し、
皮膚あれを防ぐ効果があることが開示されている。特開
昭63−35698号には、ポリグルタミン酸及びその
塩ならびにポリアスパラギン酸及びその塩から選ばれる
少なくも1種類の皮膚刺激抑制剤を配合することを特徴
とする界面活性剤組成物は、アニオン界面活性剤が本来
備えている界面活性能を損なうことなく、十分な刺激抑
制効果が得られ、しかも安価で工業規模での実施が容易
であることが開示されている。
【0006】米国特許第4,363,797号には、チ
オール基を有するポリアスパラギン酸誘導体が、シャン
プー、ローション、染料、入浴剤に適していることが開
示されている。特開平6−248072号には、チオー
ル基及び/又はジスルフィド基を有する水溶性ポリアミ
ノ酸誘導体よりなる毛髪処理剤組成物は、シャンプー添
加剤、ヘアクリーム、ヘアローション、ヘアブラッシン
グの剤等の用途に好適であることが開示されている。し
かしながら、これまでポリアミノ酸は優れた保湿性と自
然な滑らかさ等の特性を活かしてシャンプー添加剤、ヘ
アクリーム、ヘアローション等の毛髪化粧料に利用され
てきたが、これらの特性を有しながら、同時に、高い整
髪セット力を有するポリアミノ酸系の毛髪化粧料は得ら
れていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用時に
は、優れた整髪特性−特に湿時及び乾燥時における優れ
たすべり性、櫛通り性及びコンディショニング効果−
と、生体に対する高い生体適合性(バイオコンパティビ
リティー)(例えば、マウス、ラット、家兎等の実験動
物の眼や皮膚等に対するin vivo又はex−vi
voにおける生体適合性、線維芽細胞等に対するin
vitroにおける生体適合性を包含する)や低い変異
原性(例えば、エームス・テスト等によるin vit
roにおける変異原性を包含する)が期待され、かつ、
使用後又は廃棄後には、容易に分解して環境に優しい、
カチオン基を有するポリアミノ酸誘導体を含む毛髪処理
剤組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題に鑑み、鋭意検討を進めた結果、カチオン基
をペンダント基として有する構造を単量体単位の少なく
とも一部に含むポリアミノ酸誘導体が、湿時及び乾燥時
における優れたすべり性、櫛通り性及びコンディショニ
ング効果を有することを見い出し本発明を完成するに至
った。また、本発明者らは、上記従来技術の問題に鑑
み、鋭意検討を進めた結果、カチオン構造を単量体単位
の少なくとも一部に含むポリアミノ酸誘導体が、カチオ
ン構造をペンダント基として有する単量体単位のみなら
ず、疎水基(例えば、ラウリル基等)をペンダント基と
して有する単量体単位をも、同時に併せ有すると、毛髪
用化粧料としての優れた整髪特性−特に、高湿度条件に
おける高い整髪保持力−を発現することを見い出し本発
明を完成するに至った。本発明は、以下の〜の何れ
かに記載されている毛髪処理剤組成物である。 式(1)(化7)
【0009】
【化7】 及び式(2)(化8)
【0010】
【化8】 (式(1)(化7)及び式(2)(化8)において、R
1は炭素数1〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を、R2
及びR3は水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を、
それぞれ、示す。)で表される化学修飾したα型及びβ
型ポリアスパラギン酸並びにそれらの塩の単量体単位か
らなる群から選択される少なくとも1種類の単量体単位
を分子内に1モル%以上有するポリアミノ酸誘導体を、
一般式XR 4[式中、Xは臭素原子、塩素原子、ヨウ素
原子又は硫酸アルキル残基(そのアルキル基の炭素数が
1〜4個である)であり、R4は炭素数1〜12個のア
ルキル基、ベンジル基又は炭素数1〜3個の脂肪酸のア
ルキルエステル残基(そのアルキル基の炭素数が1〜4
個である)である]で示されるカチオン化剤で変性させ
てなるポリアミノ酸誘導体を含むことを特徴とする毛髪
処理剤組成物。 式(3)(化9)
【0011】
【化9】 及び式(4)(化10)
【0012】
【化10】 [式(3)(化9)及び式(4)(化10)において、
1は炭素数1〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を、
2及びR3は水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基
を、R4は炭素数1〜12個のアルキル基、ベンジル基
又は炭素数1〜3個の脂肪酸のアルキルエステル残基
(そのアルキル基の炭素数が1〜4個である)を、Xは
臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子又は硫酸アルキル残基
(そのアルキル基の炭素数が1〜4個である)を、それ
ぞれ、示す。]で表される化学修飾したα型及びβ型ポ
リアスパラギン酸並びにそれらの塩の単量体単位からな
る群から選択される少なくとも1種類の単量体単位を分
子内に1モル%以上有するポリアミノ酸誘導体を含むこ
とを特徴とする毛髪処理剤組成物。 式(5)(化11)
【0013】
【化11】 及び式(6)(化12)
【0014】
【化12】 (式(5)(化5)及び式(6)(化6)において、R
5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1
〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を示す。)で表され
る化学修飾したα型及びβ型ポリアスパラギン酸並びに
それらの塩の単量体単位からなる群から選択される少な
くとも1種類の単量体単位を分子内に99モル%以下有
することを特徴とする、又は記載の毛髪処理剤組成
物。
【0015】
【発明の実施の形態】本出願の特許請求の範囲及び明細
書において用いる「ポリアミノ酸」なる語の概念は、ア
ミノ酸がペプチド縮重合した重合体を包含する。本出願
の特許請求の範囲及び明細書において用いる「重合体」
及び「ポリマー」なる語の概念は、相互に等価で、重合
体(ポリマー)を構成する単量体単位の配列の様式は、
共重合体(コポリマー)である場合はランダム共重合
体、交替共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合
体のいずれでも良い。重合体又はポリマーは、線状、大
環状、分岐状、星状、三次元編目状のいずれでもよい。
本出願の特許請求の範囲及び明細書において用いる「炭
化水素基」なる語の概念には、直鎖状のみならず、分枝
状、環状のものも包含し、原子団中に、N、O、S等の
CやH以外の原子が含まれていても良い。
【0016】本発明は、式(1)又は式(2)で表され
る化学修飾したα型又はβ型ポリアスパラギン酸又はそ
の塩の単量体単位からなる群から選択される少なくとも
1種類の単量体単位を分子内に有するポリアミノ酸誘導
体を、一般式XR4で示されるカチオン化剤で変性させ
てなるポリアミノ酸誘導体を含むことを特徴とする毛髪
処理剤組成物である。
【0017】また、本発明は、式(3)又は式(4)で
表される化学修飾したα型又はβ型ポリアスパラギン酸
又はその塩の単量体単位からなる群から選択される少な
くとも1種類の単量体単位を分子内に有するポリアミノ
酸誘導体含むことを特徴とする毛髪処理剤組成物であ
る。置換基は以下の通りである。
【0018】R1は炭素数1〜20の飽和又は不飽和炭
化水素基を示す。R1の具体例としては、例えば、メチ
レン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基等のアルキレン基、シクロブチレ
ン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等のシ
クロアルキレン基、ヒドロキシエチレン基、ヒドロキシ
トリメチレン基、ヒドロキシテトラメチレン基、ヒドロ
キシペンタメチレン基等のヒドロキシアルキレン基、ビ
ニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレ
ン基等のアルケニレン基などが挙げられる。他の具体例
としては、例えば、アザテトラメチレン基、アザペンタ
メチレン基等のアザアルキレン基、アザアルケニレン基
や、オキサトリメチレン基、オキサテトラメチレン基、
オキサペンタメチレン基等のオキサアルキレン基、オキ
サアルケニレン基、さらに、チオテトラメチレン基、チ
オペンタメチレン基等のチオアルキレン基、チオアルケ
ニレン基等も挙げられる。これらの中では、例えば、炭
素数1〜20のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン
基、アルケニレン基等が好ましいく、例えば、炭素数2
〜18のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基、ア
ルケニレン基等がより好ましく、例えば、トリメチレン
基等がさらに好ましい。
【0019】R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜4の
飽和又は不飽和炭化水素基を示す。R2及びR3は同一で
あっても、異なっても良い。R2及びR3の具体例として
は、例えば、アルキル基又はヒドロキシアルキル基が挙
げられ、より具体的には、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキメチル基、ヒドロ
キシプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
これらの中では、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0020】カチオン化剤を表す一般式XR4におい
て、R4は炭素数1〜12のアルキル基、ベンジル基又
は炭素数1〜3の脂肪酸のアルキルエステル残基(その
アルキル基の炭素数が1〜4である)を示す。R4の具
体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ベンジル基、エトキシカルボニルメチル
基、プロポキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニ
ルメチル基等が挙げられる。これらの中では、例えば、
アルキル基が好ましく、例えば、メチル基がより好まし
い。Xは臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子又は硫酸アル
キル残基(そのアルキル基の炭素数が1〜4個である)
を示す。
【0021】本発明は、式(5)又は式(6)で表され
る化学修飾したα型又はβ型ポリアスパラギン酸又はそ
の塩の単量体単位からなる群から選択される少なくとも
1種類の単量体単位を分子内に併せ有すると、高湿度条
件における高い整髪保持力を発現することができる毛髪
処理剤組成物である。
【0022】本発明において、ポリアミノ酸誘導体の置
換基のR5、R6はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数
1〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を示す。R5、R6
の具体例としては、例えば、水素、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ドデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシク
ロアルキル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒド
ロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシ
ドデシル基、ヒドロキシオクタデシル基等のヒドロキシ
アルキル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル
基、ヘキセニル基等のアルケニル基が挙げられる。他の
具体例としては、アザプロピル基、アザブチル基、アザ
ペンチル基、アザヘキシル基等のアザアルキル基やアザ
アルケニル基、オキサエチル基、オキサプロピル基、オ
キサブチル基、オキサペンチル基、オキサヘキシル基、
オキサヘプチル基、オキサオクチル基等のオキサアルキ
ル基やオキサアルケニル基、さらに、チオブチル基、チ
オペンチル基、チオヘキシル基、チオヘプチル基、チオ
オクチル基等のチオアルキル基やチオアルケニル基など
も挙げられる。これらの中では、例えば、R5及びR6
一方が水素原子で他方がアルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基、又はアルケニル基などが好ましい。
【0023】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体は、分
子内にα−アミド型単量体単位及びβ−アミド型単量体
単位が存在するが、α−アミド型単量体単位及びβ−ア
ミド型単量体単位の比率は、特に限定されず、α−アミ
ド型単量体単位及びβ−アミド型単量体単位が各々単独
でもよく混在していても良い。本発明で用いるポリアミ
ノ酸誘導体の分子量は、所望する作用効果が実質的に発
現すれば、特に制限されない。分子量が低すぎる場合に
は、高分子独特のコンフォメーションに問題が生じてポ
リマーである効果が薄れてしまい、ポリアミノ酸誘導体
としての整髪効果や整髪セット力効果が低下する場合が
ある。分子量が高すぎる場合には、溶媒への溶解性が低
下したり、溶液粘度が高くなりすぎたりして取扱いが困
難となる場合がある。
【0024】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体の分子
量は、一般的には、GPC(例えば、クロロホルム溶媒
系)による重量平均分子量換算で、5000以上50万
以下程度が好ましく、7000以上40万以下程度がよ
り好ましく、8000以上35万以下程度がさらに好ま
しく、1万以上30万以下程度が特に好ましい。
【0025】本出願の特許請求の範囲及び明細書におい
て用いる「毛髪化粧料」なる語の概念には、例えば、
「第26回新入社員化粧品技術講習会テキスト」(東京
化粧品工業会・東京化粧品技術者会共同主催、財団法人
日本粧業会主催、平成6年6月、朝日生命ホール)第3
4頁及び第35頁記載の「表ー化粧品の種類と効能の範
囲」記載の種別及び品目、並びに、同テキスト64頁記
載の「毛髪化粧品の分類」記載の化粧品及び医薬部外品
を含有する。その記載は全て、引用文献及び引用範囲を
明示したことにより本出願明細書の開示の一部とし、明
示した引用範囲を参照することにより、本発明に係る出
願明細書に記載した事項又は開示からみて、当業者が直
接的かつ一義的に導き出せる事項又は開示とする。
【0026】本出願の特許請求の範囲及び明細書におい
て用いる「毛髪処理剤」なる語の概念は、「毛髪化粧
料」や「毛髪化粧品」と相互に等価であり、例えば、シ
ャンプー、フケ取りシャンプー、リンス/コンディショ
ナー、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアクリー
ム、ヘアオイル、枝毛コート剤、ブラッシング剤、トリ
ートメントフォーム剤、ブロースタイリング剤、スタイ
リングフォーム、スタイリングジェル、ヘアスプレー、
ヘアリキッド、ポマード、チック、一時染毛剤、半永久
染毛剤、永久染毛剤、ヘアブリーチ、パーマネントウェ
ーブ剤、育毛・養毛剤等も含有する。
【0027】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体の製造
方法において用いるポリこはく酸イミドは、その製造方
法としては、公知の方法を用いることができる。例え
ば、J.Amer.Chem.Soc,80,3361
(1958年)に、アスパラギン酸を原料として200
℃で2〜3時間加熱縮合させる方法が開示されている。
特公昭48−20638号には、85%燐酸を触媒とし
てロータリーエバポレーターを用いて薄膜状で反応を行
うことにより、高分子量のポリこはく酸イミドを得る方
法が開示されている。米国特許第5057597号に
は、工業的にポリこはく酸イミドを得る方法として、流
動床によりポリアスパラギン酸を加熱縮合させる方法が
開示されている。また、さらに高分子量のポリコこはく
酸イミドを必要する場合には、上記の方法のようにして
得られたポリこはく酸イミドを、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド等の縮合剤で処理することもできる。
【0028】本発明において使用するポリこはく酸イミ
ドの分子量は、所望する特性を有する生成物が実質的に
得られれば、特に制限されない。使用するポリこはく酸
イミドの分子量が必要以上に低すぎると、得られるポリ
アミノ酸誘導体の分子量も低くなり、高分子としての性
質を発揮しなくなり、香粧品、頭髪化粧料等や他の種々
の用途として適さない場合がある。分子量が必要以上に
高すぎる場合には、反応溶剤への溶解性が低下したり、
反応粘度が高すぎたりして好ましくない場合がある。分
子量の観点からは、一般的には、使用するポリこはく酸
イミドの分子量は5000以上50万以下程度が好まし
く、7000以上40万以下がより好ましく、9000
以上30万以下がさらに好ましく、1万以上20万以下
が特に好ましい。
【0029】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体の製造
方法は、特に制限されないが例えば以下の様に得ること
ができる。溶媒中でポリこはく酸イミドのイミド環に対
し、例えば、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジア
ミン、N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン、
N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン等のジア
ミン類及び又は(3−アミノプロピル)トリメチルアン
モニウムクロライド等のカチオン性アミン類とブチルア
ミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン等の疎水性ア
ミン類を反応させる。アミン類は、フリー型でも、塩酸
塩、硫酸塩等の鉱酸塩の型でもよい。
【0030】ジアミン類を反応させた場合は、一度単離
を行ってからカチオン化を行うのが好ましい。カチオン
基をペンダント基として有するポリアミノ酸誘導体を得
るために用いるカチオン化剤の具体例としては、例え
ば、塩化メチル、塩化ブチル、ヨウ化エチルなどのハロ
ゲン化アルキル類;塩化ベンジル、臭化ベンジルなどの
ハロゲン化ベンジル類;硫酸ジメチル、硫酸ジエチルな
どの硫酸エステル類;モノクロル酢酸エチル、モノ臭化
プロピオン酸プロピル、モノクロル酢酸ブチルなどのモ
ノハロゲン化エステルなどがあげられる。
【0031】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体の製造
方法について、ポリこはく酸イミドのイミド環のモル数
に対して、ジアミン類及び又はカチオン性アミン類と疎
水性アミン類(以下アミン類という)の使用量の合計が
1倍モル未満で反応を行うと、一般的に未反応のイミド
環がポリアミノ酸誘導体中に残存する。この場合、ポリ
こはく酸イミドにアミン類を反応させる前後又は同時
に、活性水素を有する他の物質(以下活性水素物質とい
う)によりポリこはく酸イミドの一部のイミド環を開環
させても良い。活性水素物質としては、イミド環を開環
させるものであればよいが、例示するならば、アンモニ
ア、アミン、水等を挙げることができ、これら単独でも
組み合わせても使用することができる。具体的に、アミ
ンとしてはエタノールアミン、トリエチルアミン、トリ
エタノールアミン、N−メチルモルホリン、ジブチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基等が挙
げられる。また、水によりイミド環を開環する場合に
は、塩基水溶液を用いてアルカリ加水分解することによ
り、ポリこはく酸イミドのイミド環を開環させることも
できる。アルカリ加水分解反応において用いるアルカリ
化合物は、ポリこはく酸イミドの分子量を実質的に低下
させずに、ポリこはく酸イミド分子中のイミド環を所望
の程度までに開環するものであれば、特に限定されない
が、使用する塩基の具体例としては、例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭酸塩が挙げら
れ、これらは単独で又は組み合わせて使用することがで
き、水溶液として加えられる方が好ましい。ポリこはく
酸イミドのイミド環を開環させるのに使用される活性水
素物質の量は、所望の程度とポリこはく酸イミドのイミ
ド環のモル数により適宜決定する。
【0032】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体の単量
体単位は、式(1)及び式(2)の単量体単位からなる
群から選択される少なくとも1種類の単量体単位をカチ
オン化剤で変性させてなる単量体単位が1〜100モル
%、式(5)及び式(6)の単量体単位からなる群から
選択される少なくとも1種類の単量体単位が0〜99モ
ル%である。また、本発明で用いるポリアミノ酸誘導体
の単量体単位は、式(3)及び式(4)の単量体単位か
らなる群から選択される少なくとも1種類の単量体単位
が1〜100モル%、式(5)及び式(6)の単量体単
位からなる群から選択される少なくとも1種類の単量体
単位が0〜99モル%である。
【0033】ポリアミノ酸誘導体としての整髪特性や整
髪セット力効果を考慮すると、式(1)及び又は式
(2)の単量体単位をカチオン化剤で変性させてなる単
量体単位が1〜95モル%、式(5)及び又は式(6)
の単量体単位が1〜95モル%、残部は、ポリこはく酸
イミド単量体単位及び活性水素物質によりポリこはく酸
イミドのイミド環を開環させて得られる単量体単位から
なる群から選択される少なくとも1種類の単量体単位が
好ましい。また、式(3)及び又は式(4)の単量体単
位が1〜95モル%、式(5)及び又は式(6)の単量
体単位が1〜95モル%、残部は、ポリこはく酸イミド
単量体単位及び活性水素物質によりポリこはく酸イミド
のイミド環を開環させて得られる単量体単位からなる群
から選択される少なくとも1種類の単量体単位が好まし
い。
【0034】高温高湿度条件下で高い整髪セット力効果
の発現を所望する場合は、式(1)及び又は式(2)の
単量体単位をカチオン化剤で変性させてなる単量体単位
が10〜90モル%、式(5)及び又は式(6)の単量
体単位が10〜90モル%、残部は、ポリこはく酸イミ
ド単量体単位及び活性水素物質によりポリこはく酸イミ
ドのイミド環を開環させて得られる単量体単位からなる
群から選択される少なくとも1種類の単量体単位が好ま
しい。また、式(3)及び又は式(4)の単量体単位が
10〜90モル%、式(5)及び又は式(6)の単量体
単位が10〜90モル%、残部は、ポリこはく酸イミド
単量体単位及び活性水素物質によりポリこはく酸イミド
のイミド環を開環させて得られる単量体単位からなる群
から選択される少なくとも1種類の単量体単位が好まし
い。
【0035】本発明で用いるポリアミノ酸誘導体は、溶
液として得られた場合にはそのまま、あるいは溶媒を除
去してから、又は、ポリアミノ酸誘導体を単離してか
ら、整髪剤等の頭髪化粧料として使用することができ
る。溶液としてそのまま用いる場合には、エタノール及
びエタノール混合溶媒が好ましい。
【0036】本発明に係る毛髪処理剤組成物は、公知又
は公用の常法により、所望の成分と混合、攪拌すること
により製造することができる。本発明の毛髪処理剤組成
物は、カチオン基をペンダント残基として有するポリア
ミノ酸誘導体を含むことを特徴とした組成物であるが、
組成物中のポリアミノ酸誘導体の含有量は、通常、0.
1重量%以上であり、好ましくは0.2〜10重量%で
ある。
【0037】本発明に係る毛髪処理剤組成物の具体例と
しては、例えば、一般整髪料、ヘアームース、ヘアージ
ェル、ヘアースプレー、シャンプー、リンス、ヘアート
リートメント、セット剤、白髪隠し剤(その機能を有す
る、染毛剤、シャンプー、リンス、ヘアートリートメン
ト等をも包含する)、パーマネントウェーブ液、及びマ
スカラ等の形態とすることもできる。また、本発明に係
る毛髪処理剤組成物は、液状、クリーム状、水性エマル
ジョン状、ゲル状等の種々の剤型状にすることができ
る。
【0038】本発明に係る毛髪処理剤組成物における、
ポリアミノ酸誘導体以外の第三成分(例えば、添加剤成
分、乳化剤成分、配合成分等をも包含する)は、所望の
効果を発現すれば、特に制限されない。一般整髪料の場
合については、本発明のカチオン性樹脂を、唯一のポリ
マー成分としてもよいし、天然系ポリマー、天然系変性
ポリマー、合成ポリマーと併用してもよい。
【0039】本発明に係る毛髪処理剤組成物における第
三成分の具体例としては、例えば、アルコール類、中和
剤、pH調整剤、香料、安定剤、界面活性剤、乳化剤、
着色料、顔料、UVシールド性セラミック粒子、増粘
剤、増量剤、保湿剤、殺菌剤、静菌剤、保存料、防腐
剤、ハドロトロープ、コンディショニング剤、油脂類、
高級脂肪酸エステル、グリセリン、ポリエチレングリコ
ール等の可塑剤等が挙げられる。
【0040】本発明に係る毛髪処理剤組成物における第
三成分の添加量は、第三成分による好ましくない効果が
発現しない範囲で、適宜選択される。また、シャンプ
ー、リンス、ヘアートリートメント、セット剤、パーマ
ネントウェーブ剤、マスカラ等の場合には、従来知られ
ていたようなそれらの剤に、本発明によるポリアミノ酸
誘導体を、0.1重量%以上、好ましくは0.2〜10
重量%添加して、本発明の毛髪処理剤組成物としてのシ
ャンプー、リンス、マスカラ等とすることができる。
【0041】本発明の毛髪処理剤組成物の特に好ましい
使用態様は、セット剤とマスカラである。このセット剤
には、エアゾール系ヘアスプレー、ポンプ方式ヘアスプ
レー、フォーム状エアゾール、ヘアミスト、セットロー
ション、ヘアスタイリングジェル、ヘアリキッド、ヘア
クリーム、ヘアーオイル等の整髪料が含まれ、これら
は、本発明のポリアミノ酸誘導体を、従来公知のアニオ
ン系、ノニオン系、及び両性のセット用ポリマーに代替
して、又はそれらと併用して、調製することができる。
【0042】
【実施例】以下に、実験例及び比較例を示し、本発明の
内容を詳細に説明する。なお、本出願の明細書における
合成例、態様、実施例等の記載は、本発明の内容の理解
を支援するための説明であって、その記載は本発明の技
術的範囲を狭く解釈する根拠となる性格のものではな
い。
【0043】[評価方法]実施例及び比較例において採
用した評価方法を、以下に示す。 (1)カールリテンションテスト 長さ28cmの直毛の毛髪を、0.25重量%ラウリル
硫酸ソーダ水溶液で洗浄し、乾燥させた後、3gづつ束
ねた。この毛髪に、ポンプ型スプレーを用いて毛髪処理
剤組成物を均一に塗布した後、指で強く5回しごいて余
分なポリマー液を除去した後、直径1.4cmのロット
に巻き付けて輪ゴムで固定し、50℃で2時間乾燥させ
た。乾燥後の毛髪をそっとロットから外し、30℃、相
対湿度90%の恒温・恒湿度槽に吊り下げ、5時間後の
カールの長さを測定し、下記式によりカールリテンショ
ン率(%)を算出した。
【0044】カールリテンション率(%)=[(L−L
n)/(L−L0)]×100 ここで、L:もとの直毛の毛髪の長さ(cm)、L0
0時間のカールの長さ(cm)、Ln:n時間後のカー
ルの長さ(cm)、である。 ○:カールリテンション率70%以上。 △:カールリテンション率50〜70%。 ×:カールリテンション率50%以下。 (2)櫛通り性 カールリテンション評価と同様に作成したカール状の毛
髪を、市販の櫛を用いてその櫛通りの状態を下記のよう
に評価した。 ○:ひっかかりがなく、櫛が滑らかに通る。 △:ひっかかりがあり、櫛を通しにくい。 ×:櫛が通らない。 (3)感触 カールリテンション評価と同様に作成したカール状の毛
髪に手で触れたときの感触を下記の様に評価した。 ○:なめらかで手触りがよい、△:ゴワツキ又はべたつ
きが少しある、×:ゴワツキ又はべたつき感が強い。 (4)艶 カールリテンション評価と同様に作成したカール状の毛
髪を見たときの艶を下記の様に評価した。 ○:艶がある、△:やや艶がある、×:艶はない。
【0045】[製造例1] (1)反応 反応器として、攪拌機、ヒーター、温度計及び窒素ライ
ンを備えたセパラブル・フラスコを使用し、反応中は反
応系を充分に攪拌した。原料ポリこはく酸イミド(DM
F系GPCによるMw=81,000)は、60℃の減
圧加熱乾燥により、良く乾燥したものを使用し、このポ
リこはく酸イミド(以下PSIという)19.4g
(0.2mol)をDMF50gに室温で溶解した後、
n−ラウリルアミン9.3g(0.05mol)を滴下
した。反応溶媒であるDMFは、モレキュラシーブと乾
燥窒素ガスを吹き込みで乾燥さたものを用い、反応系内
の水分を800ppm以下にて反応を行なった。
【0046】滴下終了後、反応器の内温を60℃に保ち
ながら、4時間反応させた。n−ラウリルアミンの反応
終了後、反応器を冷却し、内温が40℃以下になったと
ころでN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン1
5.3g(0.15mol)を滴下し、さらに室温で4
時間反応させた。反応終了後、反応液を単離操作に供し
た。
【0047】(2)単離 上記反応液を、生成ポリアミノ酸誘導体の貧溶媒である
アセトン:ヘキサン=5:2混合溶媒400ml中に、
攪拌しながら排出し、生成ポリアミノ酸誘導体を沈澱さ
せた。このポリアミノ酸誘導体懸濁液を吸引濾過し、生
成ポリアミノ酸誘導体を濾塊として単離した。さらに、
濾塊を上記混合貧溶媒へ分散攪拌し、吸引濾過する操作
を、数回繰り返し行うことにより、生成ポリアミノ酸誘
導体の洗浄を充分に行った。その後、60℃で熱風乾燥
し、生成ポリアミノ酸誘導体を単離した。単離したポリ
アミノ酸誘導体は35.2g(収率80%)得られ、後
述するカチオン化反応に供した。
【0048】(3)カチオン化反応 反応器として、攪拌機、ヒーター、温度計及び窒素ライ
ンを備えたセパラブル・フラスコを使用し、反応中は反
応系を充分に攪拌した。上記の単離したポリアミノ酸誘
導体22.0g(0.1mol)を、DMF100ml
中に室温で溶解した後、反応器に装入した。 次に、上
記の単離したポリアミノ酸誘導体に対し90モル%のヨ
ウ化メチルを滴下ロートにてフラスコに滴下し、滴下終
了後、さらに窒素気流下で20時間反応させ、後述する
単離操作に供した。
【0049】(4)カチオン化後の単離 上記反応液を、生成したカチオンを有するポリアミノ酸
誘導体の貧溶媒であるアセトン:ヘキサン=8:1の混
合溶媒700ml中に、攪拌しながら排出し、生成した
カチオンを有するポリアミノ酸誘導体を沈澱させた。こ
の生成したカチオンを有するポリアミノ酸誘導体懸濁液
を吸引濾過し、生成したカチオンを有するポリアミノ酸
誘導体を濾塊として単離した。さらに、濾塊を上記貧溶
媒へ分散攪拌し、吸引濾過する操作を、数回繰り返し行
うことにより、生成したカチオンを有するポリアミノ酸
誘導体の洗浄を充分に行った。その後、60℃で熱風乾
燥し、生成したカチオンを有するポリアミノ酸誘導体を
単離した。単離したカチオンを有するポリアミノ酸誘導
体は、評価に供した。生成ポリアミノ酸誘導体の収量は
27.8g(収率85%)であった。
【0050】[製造例2]n−ラウリルアミン18.5
g(0.1mol)、N,N−ジメチル−1,3−プロ
パンジアミン10.2g(0.1mol)、ヨウ化メチ
ル60mol%を用い、実施例1と同様の操作を行っ
た。
【0051】[製造例3]n−ラウリルアミンの代わり
にn−ステアリルアミン13.5g(0.05mol)
を用い、カチオン化反応をクロロホルム/メタノール混
合溶媒系で行った他は、製造例1と同様の操作を行っ
た。
【0052】[製造例4]n−ラウリルアミンの代わり
にn−ブチルアミン3.7g(0.05mol)を用い
た他は、製造例1と同様の操作を行った。
【0053】[製造例5]N,N−ジメチル−1,3−
プロパンジアミンの代わりにN,N−ジメチル−1,2
−エタンジアミン13.2g(0.15mol)を用い
た他は、製造例1と同様の操作を行った。
【0054】[製造例6]N,N−ジメチル−1,3−
プロパンジアミンの代わりにN,N−ジブチル−1,3
−プロパンジアミン28.0g(0.15mol)を用
いた他は、製造例1と同様の操作を行った。
【0055】[製造例7]製造例1(1)、(2)と同
様の操作により得られたポリアミノ酸誘導体22.0g
(0.1mol)、及びジメチル硫酸9.5g(ポリア
ミノ酸誘導体に対し75モル%)を、無水エタノール5
0gに添加し、窒素気流下50℃で10時間反応させ、
製造例1と同様な単離操作を行った。
【0056】[製造例8]n−ラウリルアミンの代わり
にn−ステアリルアミン13.5g(0.05mol)
を用いた他は、製造例7と同様の操作を行った。
【0057】[実施例1]製造例1で得られたポリアミ
ノ酸誘導体を用い下記の組成のポンプ型ヘアスプレーを
調製した。 製造例1で得られたポリアミノ酸誘導体 4.0% 香料 適量 純水 20.0% 無水エタノール 残部 合 計 100%
【0058】[実施例2〜8]製造例2〜8で得られた
ポリアミノ酸誘導体を用い、それぞれ実施例1と同様な
組成のポンプ型ヘアスプレーを調製した。
【0059】[実施例9]製造例1で得られたポリアミ
ノ酸誘導体を用い下記の組成のエアゾール型ヘアスプレ
ーを調製した。 製造例1で得られたポリアミノ酸誘導体 5.0% ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体 0.1% 香料 適量 LPG(3Kg/cm2・G) 25.0% 無水エタノール 残部 合 計 100%
【0060】[実施例10]製造例1で得られたポリア
ミノ酸誘導体を用い下記の組成のフォーム状エアゾール
を調製した。 製造例1で得られたポリアミノ酸誘導体 6.0% ポリオキシエチレン(10)セチルエーテル 0.3% ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル 0.1% ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体 0.1% 香料 適量 LPG(3Kg/cm2・G) 10.0% 無水エタノール 5.0% 純水 残部 合 計 100%
【0061】[比較例1]下記の組成のポンプ型ヘアス
プレーを調製した。 香料 適量 純水 20.0% 無水エタノール 残部 合 計 100%
【0062】[比較例2]ビニルピロリドン/ジメチル
アミノエチルメタクリレート共重合体(GAF社製:ガ
フコート(商品名))を用い下記の組成のポンプ型ヘア
スプレーを調製した。 ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体 4.0% 香料 適量 純水 20.0% 無水エタノール 残部 合 計 100% [表1]表−1に、実施例1〜8、及び、比較例1〜2
の評価結果を示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明は、カチオンを有するポリアミノ
酸誘導体を含む毛髪処理剤組成物を提供する。本発明
は、使用時には、優れた整髪特性−特に湿時及び乾燥時
における優れたすべり性、櫛通り性及びコンディショニ
ング効果−と、生体に対する高い生体適合性(バイオコ
ンパティビリティー)(例えば、マウス、ラット、家兎
等の実験動物の眼や皮膚等に対するin vivo又は
ex−vivoにおける生体適合性、線維芽細胞等に対
するin vitroにおける生体適合性を包含する)
や低い変異原性(例えば、エームス・テスト等によるi
n vitroにおける変異原性を包含する)が期待さ
れ、かつ、使用後又は廃棄後には、容易に分解して環境
に優しい、毛髪用化粧料組成物を提供する。本発明に係
る毛髪用化粧料組成物により、従来技術のカチオン高分
子化合物を毛髪用化粧料として用いた場合の欠点を克服
することができる。本発明に係る毛髪用化粧料組成物
は、高湿度条件でも高いセット力を示し、優れた保湿
性、自然な滑らかさ等の付与のみならず、洗髪等により
失われるポリペプチド鎖を毛髪に補う等の優れたヘアケ
ア効果を有する。
フロントページの続き (72)発明者 玉谷 弘明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 及び式(2)(化2) 【化2】 (式(1)(化1)及び式(2)(化2)において、R
    1は炭素数1〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を、R2
    及びR3は水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を、
    それぞれ、示す。)で表される化学修飾したα型及びβ
    型ポリアスパラギン酸並びにそれらの塩の単量体単位か
    らなる群から選択される少なくとも1種類の単量体単位
    を分子内に1モル%以上有するポリアミノ酸誘導体を、
    一般式XR 4[式中、Xは臭素原子、塩素原子、ヨウ素
    原子又は硫酸アルキル残基(そのアルキル基の炭素数が
    1〜4個である)であり、R4は炭素数1〜12個のア
    ルキル基、ベンジル基又は炭素数1〜3個の脂肪酸のア
    ルキルエステル残基(そのアルキル基の炭素数が1〜4
    個である)である]で示されるカチオン化剤で変性させ
    てなるポリアミノ酸誘導体を含むことを特徴とする毛髪
    処理剤組成物。
  2. 【請求項2】 式(3)(化3) 【化3】 及び式(4)(化4) 【化4】 [式(3)(化3)及び式(4)(化4)において、R
    1は炭素数1〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を、R2
    及びR3は水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を、
    4は炭素数1〜12個のアルキル基、ベンジル基又は
    炭素数1〜3個の脂肪酸のアルキルエステル残基(その
    アルキル基の炭素数が1〜4個である)を、Xは臭素原
    子、塩素原子、ヨウ素原子又は硫酸アルキル残基(その
    アルキル基の炭素数が1〜4個である)を、それぞれ、
    示す。]で表される化学修飾したα型及びβ型ポリアス
    パラギン酸並びにそれらの塩の単量体単位からなる群か
    ら選択される少なくとも1種類の単量体単位を分子内に
    1モル%以上有するポリアミノ酸誘導体を含むことを特
    徴とする毛髪処理剤組成物。
  3. 【請求項3】 式(5)(化5) 【化5】 及び式(6)(化6) 【化6】 (式(5)(化5)及び式(6)(化6)において、R
    5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1
    〜20の飽和又は不飽和炭化水素基を示す。)で表され
    る化学修飾したα型及びβ型ポリアスパラギン酸並びに
    それらの塩の単量体単位からなる群から選択される少な
    くとも1種類の単量体単位を分子内に99モル%以下有
    することを特徴とする、請求項1又は2記載の毛髪処理
    剤組成物。
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