JPH09208361A - 単結晶製造装置 - Google Patents
単結晶製造装置Info
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- JPH09208361A JPH09208361A JP1615196A JP1615196A JPH09208361A JP H09208361 A JPH09208361 A JP H09208361A JP 1615196 A JP1615196 A JP 1615196A JP 1615196 A JP1615196 A JP 1615196A JP H09208361 A JPH09208361 A JP H09208361A
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Abstract
堝から流出した溶融液による事故および酸化珪素の除去
作業にともなう事故の発生を防止する下部構造を有する
単結晶製造装置を提供する。 【解決手段】成長させるべき単結晶の原料溶融液を収容
する坩堝1と、この溶融液を加熱するヒーター2と、前
記部材を収容する金属チャンバー4とを具備するチョク
ラルスキー法による単結晶製造装置であって、前記金属
チャンバーの底面4a上に、金属チャンバーの円筒内壁面
4bに近接して配置される有効内径が80mm以上の複数のガ
ス排出管5と、これら複数のガス排出管の内周に配置さ
れる液漏れ受皿6とが設けられていることを特徴とする
単結晶製造装置。
Description
(以下、単に「CZ法」という)による単結晶製造装置
に関し、さらに詳しくは、坩堝から流出した溶融液によ
る事故および酸化珪素の除去作業に伴う事故の発生を防
止する単結晶製造装置の下部構造に関するものである。
が、量産が可能な方式で広く応用されているものとして
CZ法がある。この方法に用いられる単結晶製造装置
は、円筒状の金属チャンバー内に結晶形成用材料を収容
する坩堝と、この坩堝の周囲に配設される加熱ヒーター
が配設されて構成される。
置の下部構造を説明する縦断面図である。通常、シリコ
ン単結晶の製造に使用される坩堝1は二重構造であっ
て、内側の石英容器1aと外側の黒鉛容器1bとで構成さ
れ、坩堝支持軸1c上に設置される。坩堝1の外側には加
熱ヒーター2が配設されており、坩堝1内にはこの加熱
ヒーターによって溶融された結晶形成用材料、つまり原
料となる多結晶シリコンの溶融液3が収容されている。
その溶融液3の表面に、図示しない引上げ手段の先端に
取り付けた種結晶の下端を接触させ、この種結晶を上方
へ引き上げることによって、その下端に溶融液が凝固し
た単結晶を成長させていく。これらの部品、部材は金属
チャンバー4内に収納され、全体として単結晶製造装置
を構成している。
場合、石英容器内のシリコン溶融液から引上げて育成さ
せるため、坩堝に収納されるシリコン溶融液4は坩堝容
器の石英(SiO2)から溶出した多くの酸素を含んでい
る。そのため、単結晶の引上げ中は、溶融液の表面から
蒸発する一酸化珪素(SiO )およびこの一酸化珪素と加
熱ヒーター2や黒鉛容器1b等の高温の黒鉛部材との反応
により生成される一酸化炭素(CO)が発生する。特に、
一酸化珪素(SiO )の微粉または塊状の析出物は金属チ
ャンバー4の上面または側面に付着し、単結晶の引上げ
の進行にともなって溶融液3の表面上に落下し、これが
結晶成長界面に取り込まれて、結晶の有転位化の原因と
なる。
等の除去を図るため、金属チャンバー4の上方の中央部
から常時不活性ガスとして高純度のアルゴンガスを供給
して、金属チャンバー4内にガス流れを形成させる。こ
のガス流れは、坩堝に収納されるシリコン溶融液3の表
面から蒸発する一酸化珪素および黒鉛部材との反応によ
り生成される一酸化炭素などを伴ってガス排出管5から
排出される。図2に示すように、このガス排出管5は液
漏れ受皿6とともに、金属チャンバーの底面4aに設けら
れている。
される坩堝は二重構造であって、内側の石英容器と外側
の黒鉛容器とで構成されているが、これらの容器は耐熱
性に優れるものの、脆くて耐衝撃性が乏しいという欠点
を有している。そのため、初期チャージ時に多結晶シリ
コン原料を坩堝に投入すると、そのときの衝撃によって
坩堝に亀裂が発生して、引上げ過程で高温の溶融液がそ
の亀裂部分から坩堝の外に流出する場合がある。また、
リチャージ時に多結晶シリコン原料を投入すると、坩堝
内に収容された溶融液が周囲に飛散することもある。こ
のため、前記の液漏れ受皿6が金属チャンバーの底面4a
に設けられている。
坩堝の外へ流出或いは飛散すると、溶融液3は金属チャ
ンバーの底面に設けられる液漏れ受皿6に回収されるも
のの、新たな事故を誘発させるおそれがある。すなわ
ち、流出した高温のシリコン溶融液3は浸食作用が強
く、液漏れ受皿6とガス排出管5との間に設けられたシ
ール部分7を浸食する。また、最近の大重量単結晶の引
上げにともなって、多量のシリコン溶融液が流出する
と、液漏れ受皿6に回収された溶融液3がガス排出管5
内に流れ込む場合もある。一旦、シール部分が浸食を受
けたり、ガス排出管内に溶融液が流れ込む事態が発生す
ると、金属チャンバーに設けられた冷却配管が容易に損
傷し、冷却水が蒸発して金属チャンバー内が高圧の蒸気
で満たされて、水蒸気爆発を起こすことになる。
清掃作業が行われるが、この作業の際にも問題がある。
前述の通り、単結晶の引上げ中は、常時、シリコン溶融
液3の表面から蒸発する一酸化珪素を伴ったアルゴンガ
スがガス排出管5から排出される。そのため、ガス排出
管5の内面には一酸化珪素が付着し易く、付着が甚だし
くなると金属チャンバー内のガス流れを阻害することに
なる。これを防ぐため、定期的にガス排出管に付着した
一酸化珪素を除去する作業が行われる。しかし、付着し
た一酸化珪素は酸化反応を生じ易いので、一酸化珪素の
除去作業の際に粉塵爆発が発生することがある。特に、
大重量の単結晶を引上げる場合には、引上げ毎の一酸化
珪素の付着量が増加する傾向にあり、留意しなければな
らない問題となっている。
来技術の問題点を克服して、大重量の単結晶を引上げる
ときであっても、坩堝から流出した溶融液による事故お
よび一酸化珪素の除去作業にともなう事故の発生を防止
する下部構造を有する単結晶製造装置を提供することを
目的としてなされたものである。
うな、下記の単結晶製造装置を要旨としている。
融液を収容する坩堝1と、この溶融液を加熱するヒータ
ー2と、前記部材を収容する金属チャンバー4とを具備
するチョクラルスキー法による単結晶製造装置であっ
て、前記金属チャンバーの底面4a上に、金属チャンバー
の円筒内壁面4bに近接して配置される有効内径が80mm以
上の複数のガス排出管5と、これら複数のガス排出管の
内周に配置される液漏れ受皿6とが設けられていること
を特徴とする単結晶製造装置である。
近接して配置される」とは、ガス排出管を金属チャンバ
ーの円筒内壁面に接するように配置しても良いし、円筒
内壁面と一定の間隔を設けて配置しても良いことを意味
する。また、「複数のガス排出管の内周に配置される」
とは、液漏れ受皿が金属チャンバーの底面の中心位置に
配置され、その外周に複数のガス排出管が設置されてい
ることを意味する。
造を図を用いて説明する。
造の一例を示す縦断面図である。同図から明らかなよう
に、製造装置の外観を構成する金属チャンバー4は、図
示を省略した冷却配管が施された円筒状の真空容器であ
って、単結晶の引上げ軸を中心として配置されている。
金属チャンバー4の中央位置に坩堝1が配設され、その
外周にはこれを囲んで坩堝内の溶融液3を加熱するヒー
ター2が配設されている。坩堝1は内側を石英容器1aと
し、外側を黒鉛容器1bとした二重構造で構成され、坩堝
支持軸1c上に設置され、回転および昇降が可能となる。
一方、金属チャンバーの底面4aには、坩堝支持軸1cを基
準とする中心位置に液漏れ受皿6が配置されるととも
に、液漏れ受皿と金属チャンバーの円筒内壁面4bとの間
であって液漏れ受皿の外周に複数のガス排出管5が設置
されている。
皿6の外周であって、金属チャンバーの円筒内壁面4bに
近接して配置されていることが特徴となる。ガス排出管
を金属チャンバーの円筒内壁面に近接して配置させるよ
うにしたのは、ガス排出管の配置位置を液漏れ受皿から
外し、ガス排出管が液漏れ受皿を囲むように配置させる
ためである。このように構成することによって、たと
え、引上げ過程で高温の溶融液が坩堝の外へ流出或いは
飛散しても、溶融液は液漏れ受皿に回収されるだけであ
って、ガス排出管が溶融液に浸食されたり、溶融液がガ
ス排出管内に流れ込むことはない。このため、金属チャ
ンバーの冷却配管が損傷され、水蒸気爆発の事故を未然
に防止することができる。ガス排出管を金属チャンバー
の円筒内壁面に近接させて配置する位置は、円筒内壁面
に接するようにしても良いし、円筒内壁面と一定の間隔
を設けて配置しても良い。いずれの場合であっても、複
数のガス排出管が液漏れ受皿を囲むように配置されてい
れば良い。
80mm以上にする必要がある。従来、ガス排出管の内径が
小さい場合には、例えば、直径8インチおよび12インチ
の大重量の単結晶(重量115Kg 〜190Kg )を引上げる場
合、有効内径が60mmのガス排出管を用いる場合には、ガ
ス排出管の内面に付着した一酸化珪素の除去作業の際に
粉塵爆発が発生する事態が多発した。
径は80mm以上が必要とされた。しかし、単結晶製造装置
の構造上の理由から、その上限は 150mmとするのが望ま
しい。
周方向に複数本必要とされる。ガス排出管の本数は、ア
ルゴンガスの流通状況によって定められる。一般に、ア
ルゴンガスの流速Vgは、ガス供給圧力Pg、ガス流量
Qg、ガス通過空間断面積Agおよび炉内圧力Pfに依
存し、次の(1)式によって表される。
わち、ガス流速Vgおよびガス流量Qgを確保するに
は、ガス通過空間断面積Agが必要になることが分か
る。したがって、所定のガス通過空間断面積Agを確保
するためにガス排出管の必要本数が決定され、これらの
ガス排出管が金属チャンバーの底面の円周方向に配置さ
れる。
配置される。すなわち、金属チャンバーの底面の中心位
置に液漏れ受皿が配置されるとともに、液漏れ受皿の外
周に複数のガス排出管が設置されている。このように構
成することによって、引上げ過程で高温の溶融液が坩堝
の外へ流出或いは飛散しても、溶融液は液漏れ受皿に回
収されるだけであって、ガス排出管が溶融液に浸食され
たり、溶融液がガス排出管内に流れ込むことはなく、水
蒸気爆発を未然に防止することができる。また、液漏れ
受皿が回収できる最大容量は、引上げられる単結晶の重
量から定められる。例えば、直径8インチおよび12イン
チの大重量の単結晶(重量115Kg 〜190Kg )を引上げる
場合には、初期チャージ量を考慮して、溶融液量で120K
g 〜200Kg の回収容量が必要とされる。
い。黒鉛は比較的軽量であって取扱いが簡易であり、昇
華温度も3000℃を超えて耐熱性に優れているので耐熱断
熱材として適している。さらに、黒鉛は高純度で製造す
ることが可能であるから、単結晶製造装置内に配置して
も重金属等による引上げ結晶の汚染のおそれが少ないか
らである。
量の単結晶を引上げるときであっても、坩堝から流出し
た溶融液による水蒸気爆発および酸化珪素の除去作業に
ともなう粉塵爆発の発生を有効に防止することができ
る。
す縦断面図である。
部構造を説明する縦断面図である。
堝支持軸 2…加熱ヒーター、 3…溶融液 4…金属チャンバー、 4a…金属チャンバーの底面、
4b…円筒内壁面 5…ガス排出管、 6…液漏れ受皿、 7…シール部分
Claims (1)
- 【請求項1】成長させるべき単結晶の原料溶融液を収容
する坩堝と、この溶融液を加熱するヒーターと、前記部
材を収容する金属チャンバーとを具備するチョクラルス
キー法による単結晶製造装置であって、前記金属チャン
バーの底面上に、金属チャンバーの円筒内壁面に近接し
て配置される有効内径が80mm以上の複数のガス排出管
と、これら複数のガス排出管の内周に配置される液漏れ
受皿とが設けられていることを特徴とする単結晶製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1615196A JP2947152B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 単結晶製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1615196A JP2947152B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 単結晶製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208361A true JPH09208361A (ja) | 1997-08-12 |
JP2947152B2 JP2947152B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=11908514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1615196A Expired - Lifetime JP2947152B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 単結晶製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2947152B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113458381A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-01 | 中国航发动力股份有限公司 | 一种定向凝固结晶炉用接料盘及其制造方法 |
-
1996
- 1996-01-31 JP JP1615196A patent/JP2947152B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113458381A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-01 | 中国航发动力股份有限公司 | 一种定向凝固结晶炉用接料盘及其制造方法 |
CN113458381B (zh) * | 2021-06-30 | 2022-11-22 | 中国航发动力股份有限公司 | 一种定向凝固结晶炉用接料盘及其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2947152B2 (ja) | 1999-09-13 |
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