JPH09206964A - エレクトロスラグ溶接方法 - Google Patents
エレクトロスラグ溶接方法Info
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- JPH09206964A JPH09206964A JP3706496A JP3706496A JPH09206964A JP H09206964 A JPH09206964 A JP H09206964A JP 3706496 A JP3706496 A JP 3706496A JP 3706496 A JP3706496 A JP 3706496A JP H09206964 A JPH09206964 A JP H09206964A
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Abstract
された橋梁I桁の長尺ウェブならびにウェブと交差する
下フランジおよび上フランジの交差部とを連続的に溶接
可能なエレクトロスラグ溶接方法を提供する。 【解決手段】 ウェブと交差した下フランジと上フラン
ジに穴状の空隙部を設け、湾曲した非消耗給電ノズルを
搭載した台車をウェブの溶接線に平行に配置したレール
に沿って自動上昇させながら前記非消耗給電ノズルが上
フランジと干渉して溶接を続行できなくなる位置まで溶
接した後、上フランジ上に固定配置した真直な消耗給電
ノズルを有する別の装置でスラグ浴が完全に固まる前に
再び溶接を開始し、下フランジとウェブと上フランジと
を連続的に立向突き合わせ溶接する。
Description
ンジおよびウェブで構成された橋梁I桁のウェブならび
にウェブと交差する下フランジおよび上フランジの交差
部とを連続的に溶接するエレクトロスラグ溶接方法に関
する。
しては、ソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを
使ったガスシールドアーク溶接法で半自動または自動の
多層盛り溶接を行う方法が多く採用されている。また、
単層溶接としては細径のフラックス入りワイヤを使った
エレクトロガス溶接法が採用されている。また、通常で
は下フランジと上フランジの突き合わせ溶接を行うため
のスカラップをウェブの下部と上部に設けなければなら
ない。したがってそのスカラップは溶接終了後、穴埋め
用のプレートで埋めなければならないため非能率的であ
る。いずれの溶接法もウェブのみの溶接はできるがウェ
ブと連続して下フランジおよび上フランジを溶接するこ
とは現状の技術では非常に難しい。
公報に開示されている方法では、非消耗ノズル支持部が
固定されているため母材溶接長以上の非消耗ノズルが必
要となる。しかし、2m以上の長尺の非消耗ノズルの製
作は困難であり、製作できたとしても剛性が低下し非消
耗ノズルが曲がり良好な溶接ができない。また、天井の
ある建屋内で溶接した場合、ノズルを上に引き上げるた
めの非消耗ノズルの長さ分のスペースが必要となる。一
方、消耗給電ノズルの場合、ノズルの長さが2.0m程
度までは特に問題ないが、ノズルの長さが2.0mを超
えるとノズルが湾曲したり、溶接中にノズルが焼けて曲
がり母材と短絡を起こし溶接が中断することがある。こ
のためノズル焼けを防止するために、中継給電部等の使
用が必要となる。ところで橋梁I桁においてはウェブの
溶接長は最大3m程度ある。したがって、短尺の溶接は
可能であるが、2m以上の長尺溶接は困難である。
決するため、上フランジ、下フランジおよびウェブで構
成された橋梁I桁の長尺ウェブならびにウェブと交差す
る下フランジおよび上フランジの交差部とを連続的に溶
接可能なエレクトロスラグ溶接方法を提供することを目
的とする。
ろは、上フランジ、下フランジおよびウェブで構成され
る橋梁I桁のウェブを立向突き合わせ溶接するエレクト
ロスラグ溶接方法において、ウェブと交差した下フラン
ジと上フランジに穴状の空隙部を設け、湾曲した非消耗
給電ノズルを搭載した台車をウェブの溶接線に平行に配
置したレールに沿って自動上昇させながら前記非消耗給
電ノズルが上フランジと干渉して溶接を続行できなくな
る位置まで溶接した後、上フランジ上に固定配置した真
直な消耗給電ノズルを有する別の装置でスラグ浴が完全
に固まる前に再び溶接を開始し、下フランジとウェブと
上フランジとを連続的に溶接することを特徴とするエレ
クトロスラグ溶接方法にある。
に説明する。図1は本発明方法の一実施態様を示す説明
図で、1は上フランジ、2は下フランジ、3はウェブ開
先部、4は台車、5は固定式溶接装置、6は台車4に搭
載した湾曲した形状の非消耗給電ノズル、7は固定式溶
接装置5の真直な形状の消耗給電ノズル、8は溶接ワイ
ヤ、9は表側用固定水冷銅板、10は裏側用固定水冷銅
板、11はスタート用銅タブ、12はエンド用銅タブ、
13は下フランジ空隙部、14は上フランジ空隙部、1
5はレール、16、19はノズル固定具、18は装置固
定具、20、21はレール固定具である。台車4に搭載
した湾曲した形状の非消耗給電ノズル6は、銅あるいは
銅合金のごとき通電性の良好な材料で、また固定式溶接
装置5の真直な形状の消耗給電ノズル7は、鉄パイプあ
るいは鉄パイプにフラックスを塗布した通電性の良好な
材料で給電部が構成されているノズルである。
は、上フランジ1および下フランジ2の突き合わせ溶接
が終了した後、ウェブとの交差部に穴あけドリル等で穴
状の空隙部13、14を設ける。次に上フランジの端部
および下フランジの端部にレール固定具20、21でレ
ール15を取り付ける。次に台車4をレール15に取り
付ける。上フランジのもう一方の端部に装置固定具18
により固定式溶接装置5を設置する。台車4に非消耗給
電ノズル6をノズル固定具19により取り付け、ノズル
先端から溶接ワイヤ8を約40mm出してウェブ開先中
央にセットする。次に固定式溶接装置5において消耗給
電ノズル7をノズル固定具16で固定し、ノズル位置が
ウェブ開先中央になるように調整し、ノズル先端から溶
接ワイヤを約20〜40mm出して、ノズル先端が上フ
ランジ1の位置になるよう消耗ノズル上下移動調整器1
7で引き上げてセットしておく。
定水冷銅板10を数個組み合わせてウェブ開先部裏面全
長に押し当て、くさびまたはマグネット等で固定する。
次にスタート用銅タブ11をセットし、この上にたとえ
ば1.6mm径のワイヤを長さ約1mmにカットしたア
ークスタート安定剤(図示せず)を10mm程度の高さ
に散布する。前記した非消耗給電ノズル6の溶接ワイヤ
8の先端がアークスタート安定剤に接触しないよう約2
〜3mm離して再セットする。次に長さ約300〜60
0mmの表側用固定水冷銅板9の1個をウェブ開先部表
面に押し当て、くさびまたはマグネット等で固定する。
図1に示す台車4や非消耗給電ノズル6は上記の溶接開
始時の位置を示している。
ノズル6から開始する。通電と同時に溶接ワイヤ8の先
端とスタート用銅タブ11の中に散布したアークスター
ト安定剤との間にアークが発生するのでフラックスを投
入してスラグ浴を作り、エレクトロスラグ溶接が開始さ
れる。溶接が開始進行すると溶接ワイヤ8のワイヤ突き
出し長さ(ノズル先端とスラグ浴上面の間の距離)を通
常30〜40mmに保つように溶接電流を検知し、この
信号により溶融金属の上昇に伴なって台車4を駆動させ
て非消耗給電ノズル6を引き上げ、立向上進溶接を行
う。溶接が進行し表側用固定水冷銅板9の長手方向の中
央部を溶融スラグ浴が通過後、表側用固定水冷銅板9と
同形状の別の表側固定水冷銅板を上記表側固定水冷銅板
9の上端部に密接して取り付ける。以後、同様な手順を
繰り返し長尺溶接を行う。
ランジ1を干渉して溶接を続行できなくなる位置まで進
んだとき、台車4に搭載した非消耗給電ノズル6による
溶接を停止させ、非消耗給電ノズル6をウェブ開先部か
ら取り除く。この位置はウェブ長にもよるがたとえば溶
接が3分の2の長さ程度まで進んだ所になる。図1にお
いて2点鎖線で示した台車4aや非消耗給電ノズル6a
はこのときの位置を示しているが、溶接が続行できない
ぎりぎりの位置まで溶接を行なうか、余裕をもって停止
するかはウェブの寸法等を考慮し適宜変更できる。その
後ただちに前述の上フランジ1に設置した固定式溶接装
置5の真直な形状の消耗給電ノズル7の溶接ワイヤ先端
をスラグ浴の位置まで下降させセットした後、固定式溶
接装置5により再び溶接を開始する。ここで特に注意を
要することは、スラグ浴が完全に固まってしまうと通電
ができず再溶接が不可能なことである。したがって、で
きるだけ早く溶接を開始する必要があるが、一旦溶接を
停止し再溶接をして欠陥の発生しない停止から再溶接の
限界時間は約80秒であることが判っており、この時間
内に再溶接を行えば良好な溶接部が得られる。
ジ1の下側近傍にきたときに、エンド用銅タブ12をセ
ットし、溶融スラグ浴の上面がエンド用銅タブ12のほ
ぼ上面にきたときに溶接を終了させる。溶接終了後、ス
タート部およびエンド部の不要溶接金属はガス切断等で
削除した後グラインダー研磨で仕上げる。
車4で上昇させるので短尺から長尺のウェブの溶接が可
能である。表側用固定水冷銅板9の1個の長さは、密着
性を考慮して300〜600mmが好ましい。いずれの
装置も比較的小型軽量化が可能であり、特に台車4は、
レール15を上フランジ1および下フランジ2に取り付
けてセットし非消耗給電ノズル6をノズル固定具19で
固定することにより簡単にセットできる。また、本溶接
方法を厚板に適用する場合は、板厚方向に揺動するノズ
ル揺動装置を台車4に取り付けることにより可能である
とともに、揺動時の停止時間を調整することにより開先
の表裏の溶け込み不良等の欠陥の無い良好な溶接部が得
られる。
10mm、長さ1,300mmの銅管で作製した水冷ノ
ズルを使用し、ノズルの外側に厚さ1mmの絶縁耐熱チ
ューブを被覆した。また固定式溶接装置の消耗給電ノズ
ルとして内径4.0mm、外径10mm、長さ1,20
0mmの鉄パイプ製のノズルを使用し、ノズルの外側に
2mm厚さのフラックスを被覆した。供試材として、下
フランジおよび上フランジは490N/mm2 、板厚2
0mm、空隙部25mm径、ウェブは490N/mm2
級高張力鋼、板厚16mm、溶接長3m、開先間隙が2
5mmのI型開先の試験板を用いた。
定水冷銅板(溝幅:32mm、溝深さ:3mm)6個を
密着させ、表面は長さ500mmの固定水冷銅板(溝
幅:32mm、溝深さ:3mm)を溶融スラグ浴の進行
に合わせて2個を交互に取り付け、取り外しながら、ウ
ェブ長の約2mまでを台車に搭載した非消耗給電ノズル
で溶接し、溶接を停止した後、約40秒後に残りを固定
式溶接装置の消耗給電ノズルで再び溶接した。
6mmのソリッドワイヤ 消耗給電ノズル用溶接ワイヤ :外径2.4mmのソリ
ッドワイヤ 電流 :380A 電圧 :44V 溶接速度 :40〜49mm/min 溶融スラグ浴深さ:30〜40mm 以上の条件による溶接の結果、再溶接部も問題無くスタ
ート部からエンド部まで欠陥の無いビード外観の良好な
溶接部が得られた。
た。供試材として、下フランジおよび上フランジは57
0N/mm2 、板厚50mm、空隙部30mm径、ウェ
ブは570N/mm2 級高張力鋼、板厚28mm、溶接
長3m、開先間隙が25mmのI型開先の試験板を用い
た。ウェブ長の約2mまでを台車に搭載した非消耗給電
ノズルで溶接し、溶接を停止した後、約50秒後に残り
を固定式溶接装置の消耗給電ノズルで再び溶接した。
6mmのソリッドワイヤ 消耗給電ノズル用溶接ワイヤ :外径2.4mmのソリ
ッドワイヤ 電流 :380A 電圧 :46V 溶接速度 :20〜24mm/min 溶融スラグ浴深さ:30〜40mm 以上の条件による溶接の結果、再溶接部も問題無くスタ
ート部からエンド部まで欠陥の無いビード外観の良好な
溶接部が得られた。
れば簡便な作業手順により、橋梁I桁の長尺ウェブの溶
接においてスカラップが不要となるとともに溶接残し部
が無くなり、ウェブと交差した下フランジから上フラン
ジまでを連続して溶接できる。また内部品質の良好なエ
レクトロスラグ溶接が行えるものであり、工業的価値は
非常に大きいものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 上フランジ、下フランジおよびウェブで
構成される橋梁I桁のウェブを立向突き合わせ溶接する
エレクトロスラグ溶接方法において、ウェブと交差した
下フランジと上フランジに穴状の空隙部を設け、湾曲し
た非消耗給電ノズルを搭載した台車をウェブの溶接線に
平行に配置したレールに沿って自動上昇させながら前記
非消耗給電ノズルが上フランジと干渉して溶接を続行で
きなくなる位置まで溶接した後、上フランジ上に固定配
置した真直な消耗給電ノズルを有する別の装置でスラグ
浴が完全に固まる前に再び溶接を開始し、下フランジと
ウェブと上フランジとを連続的に溶接することを特徴と
するエレクトロスラグ溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03706496A JP3226779B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | エレクトロスラグ溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03706496A JP3226779B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | エレクトロスラグ溶接方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09206964A true JPH09206964A (ja) | 1997-08-12 |
JP3226779B2 JP3226779B2 (ja) | 2001-11-05 |
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ID=12487132
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03706496A Expired - Fee Related JP3226779B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | エレクトロスラグ溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3226779B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100431633B1 (ko) * | 2001-06-02 | 2004-05-17 | 대우조선해양 주식회사 | 전기저항 발열용접의 아래보기 자세 용접법 및 용접장치 |
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---|---|---|---|---|
KR102477951B1 (ko) * | 2020-11-13 | 2022-12-15 | 대한민국 | 손의 움직임을 보조해 주는 병 뚜껑용 오프너 |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP03706496A patent/JP3226779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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