JP3226767B2 - 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法 - Google Patents
非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法Info
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Description
ンジおよびウェブで構成された橋梁I桁のウェブならび
にウェブと交差する下フランジおよび上フランジの交差
部とを連続的に溶接する非消耗ノズル式エレクトロスラ
グ溶接方法に関する。
しては、ソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを
使ったガスシールドアーク溶接法で半自動または自動の
多層盛り溶接を行う方法が多く採用されている。また、
単層溶接としては細径のフラックス入りワイヤを使った
エレクトロガス溶接法が採用されている。また、通常で
は下フランジと上フランジの突き合わせ溶接を行うため
のスカラップをウェブの下部と上部に設けなければなら
ない。したがってそのスカラップは溶接終了後、穴埋め
用のプレートで埋めなければならないため非能率的であ
る。いずれの溶接法もウェブのみの溶接はできるがウェ
ブと連続して下フランジおよび上フランジを溶接するこ
とは現状の技術では非常に難しい。
公報に開示されている方法では、非消耗ノズル支持部が
固定されているため母材溶接長以上の非消耗ノズルが必
要となる。しかし、2m以上の長尺の非消耗ノズルの製
作は困難であり、製作できたとしても剛性が低下し非消
耗ノズルが曲がり良好な溶接ができない。一方ウェブの
溶接長は最大3m程度ある。したがって、短尺の溶接は
可能であるが、2m以上の長尺溶接は困難である。
決するため、上フランジ、下フランジおよびウェブで構
成された橋梁I桁の長尺ウェブならびにウェブと交差す
る下フランジおよび上フランジの交差部とを連続的に溶
接可能な非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法を提
供することを目的とする。
ろは、上フランジ、下フランジおよびウェブで構成され
る橋梁I桁のウェブを立向突き合わせ溶接する非消耗ノ
ズル式エレクトロスラグ溶接方法において、ウェブと交
差した下フランジと上フランジに穴状の空隙部を設け、
湾曲した給電ノズルを搭載した台車をウェブの溶接線に
平行に配置したレールに沿って自動上昇させながら前記
給電ノズルが上フランジと干渉して溶接を続行できなく
なる位置まで溶接した後、上フランジ上に固定配置した
真直な給電ノズルを有する別の装置でスラグ浴が完全に
固まる前に再び溶接を開始し、下フランジとウェブと上
フランジとを連続的に溶接することを特徴とする非消耗
ノズル式エレクトロスラグ溶接方法にある。
に説明する。図1は本発明方法の一実施態様を示す説明
図で、1は上フランジ、2は下フランジ、3はウェブ開
先部、4は台車、5は固定式溶接装置、6は台車4に搭
載した湾曲した形状の給電ノズル、7は固定式溶接装置
5の真直な形状の給電ノズル、8は溶接ワイヤ、9は表
側用固定水冷銅板、10は裏側用固定水冷銅板、11は
スタート用銅タブ、12はエンド用銅タブ、13は下フ
ランジ空隙部、14は上フランジ空隙部、15はレー
ル、16はノズル自動上下移動用ローラ、18は装置固
定具、19はノズル固定具、20,21はレール固定具
である。台車4に搭載した湾曲した形状の給電ノズル6
および固定式溶接装置5の真直な形状の給電ノズル7
は、銅あるいは銅合金のごとき通電性の良好な材料で給
電部が構成されているノズルである。
は、上フランジ1および下フランジ2の突き合わせ溶接
が終了した後、ウェブとの交差部に穴あけドリル等で穴
状の空隙部13,14を設ける。次に上フランジの端部
および下フランジの端部にレール固定具20,21でレ
ール15を取り付ける。次に台車4をレール15に取り
付ける。上フランジのもう一方の端部に装置固定具18
により固定式溶接装置5を設置する。台車4に給電ノズ
ル6をノズル固定具19により取り付け、ノズル先端か
ら溶接ワイヤ8を約40mm出してウェブ開先中央にセ
ットする。次に固定式溶接装置5において給電ノズル7
をノズル自動上下移動用ローラ16の中央に挿入し、ノ
ズル位置がウェブ開先中央になるように調整し、ノズル
先端から溶接ワイヤを約40mm出して、ノズル先端が
上フランジ1の位置になるよう引き上げてセットしてお
く。
定水冷銅板10を数個組み合わせてウェブ開先部裏面全
長に押し当て、くさびまたはマグネット等で固定する。
次にスタート用銅タブ11をセットし、この上にたとえ
ば1.6mm径のワイヤを長さ約1mmにカットしたア
ークスタート安定剤(図示せず)を10mm程度の高さ
に散布する。前記した給電ノズル6の溶接ワイヤ8の先
端がアークスタート安定剤に接触しないよう約2〜3m
m離して再セットする。次に長さ約300〜600mm
の表側用固定水冷銅板9の1個をウェブ開先部表面に押
し当て、くさびまたはマグネット等で固定する。図1に
示す台車4や給電ノズル6は上記の溶接開始時の位置を
示している。
6から開始する。通電と同時に溶接ワイヤ8の先端とス
タート用銅タブ11の中に散布したアークスタート安定
剤との間にアークが発生するのでフラックスを投入して
スラグ浴を作り、エレクトロスラグ溶接が開始される。
溶接が開始進行すると溶接ワイヤ8のワイヤ突き出し長
さ(ノズル先端とスラグ浴上面の間の距離)を通常30
〜40mmに保つように溶接電流を検知し、この信号に
より溶融金属の上昇に伴なって台車4を駆動させて給電
ノズル6を引き上げ、立向上進溶接を行う。溶接が進行
し表側用固定水冷銅板9の長手方向の中央部を溶融スラ
グ浴が通過後、表側用固定水冷銅板9と同形状の別の表
側固定水冷銅板を上記表側固定水冷銅板9の上端部に密
接して取り付ける。以後、同様な手順を繰り返し長尺溶
接を行う。
1を干渉して溶接を続行できなくなる位置まで進んだと
き、台車4に搭載した給電ノズル6による溶接を停止さ
せ、給電ノズル6をウェブ開先部から取り除く。この位
置はウェブ長にもよるがたとえば溶接が3分の2の長さ
程度まで進んだ所になる。図1において2点鎖線で示し
た台車4aや給電ノズル6aはこのときの位置を示して
いるが、溶接が続行できないぎりぎりの位置まで溶接を
行なうか、余裕をもって停止するかはウェブの寸法等を
考慮し適宜変更できる。その後ただちに前述の上フラン
ジ1に設置した固定式溶接装置5の真直な形状の給電ノ
ズル7の溶接ワイヤ先端をスラグ浴の位置まで下降させ
セットした後、固定式溶接装置5により再び溶接を開始
する。ここで特に注意を要することは、スラグ浴が完全
に固まってしまうと通電ができず再溶接が不可能なこと
である。したがって、できるだけ早く溶接を開始する必
要があるが、一旦溶接を停止し再溶接をして欠陥の発生
しない停止から再溶接の限界時間は約80秒であること
が判っており、この時間内に再溶接を行えば良好な溶接
部が得られる。固定式溶接装置5についても前記の台車
搭載型溶接装置と同様に、電流検知により給電ノズル7
はノズル自動上下移動用ローラ16を駆動して自動的に
引き上げられる。
ジ1の下側近傍にきたときに、エンド用銅タブ12をセ
ットし、溶融スラグ浴の上面がエンド用銅タブ12のほ
ぼ上面にきたときに溶接を終了させる。溶接終了後、ス
タート部およびエンド部の不要溶接金属はガス切断等で
削除した後グラインダー研磨で仕上げる。
上昇させるので短尺から長尺のウェブの溶接が可能であ
る。表側用固定水冷銅板9の1個の長さは、密着性を考
慮して300〜600mmが好ましい。いずれの装置も
比較的小型軽量化が可能であり、特に台車4は、レール
15を上フランジ1および下フランジ2に取り付けてセ
ットし給電ノズル6をノズル固定具19で固定すること
により簡単にセットできる。また、本溶接方法を厚板に
適用する場合は、板厚方向に揺動するノズル揺動装置を
台車4に取り付けることにより可能であるとともに、揺
動時の停止時間を調整することにより開先の表裏の溶け
込み不良等の欠陥の無い良好な溶接部が得られる。
m、長さ1,300mmの銅管で作製した水冷ノズルを
使用した。固定式溶接装置の給電ノズルとして内径2.
2mm、外径10mm、長さ1,200mmの銅管で作
製した水冷ノズルを使用した。いずれのノズルも外側に
厚さ1mmの絶縁耐熱チューブを被覆した。供試材とし
て、下フランジおよび上フランジは490N/mm2 、
板厚20mm、空隙部25mm径、ウェブは490N/
mm2 級高張力鋼、板厚12mm、溶接長3m、開先間
隙が25mmのI型開先の試験板を用いた。
定水冷銅板(溝幅:32mm、溝深さ:3mm)6個を
密着させ、表面は長さ500mmの固定水冷銅板(溝
幅:32mm、溝深さ:3mm)を溶融スラグ浴の進行
に合わせて2個を交互に取り付け、取り外しながら溶接
を行なった。ウェブ長の約2mまでを台車に搭載した給
電ノズルで溶接し、溶接を停止した後、約50秒後に残
りを固定式溶接装置の給電ノズルで再び溶接した。
ート部からエンド部まで欠陥の無いビード外観の良好な
溶接部が得られた。
た。供試材として、下フランジおよび上フランジは57
0N/mm2 、板厚50mm、空隙部30mm径、ウェ
ブは570N/mm2 級高張力鋼、板厚28mm、溶接
長3m、開先間隙が25mmのI型開先の試験板を用い
た。ウェブ長の約2mまでを台車に搭載した給電ノズル
で溶接し、溶接を停止した後、約60秒後に残りを固定
式溶接装置の給電ノズルで再び溶接した。
ート部からエンド部まで欠陥の無いビード外観の良好な
溶接部が得られた。
れば簡便な作業手順により、橋梁I桁の長尺ウェブの溶
接においてスカラップが不要となるとともに溶接残し部
が無くなり、ウェブと交差した下フランジから上フラン
ジまでを連続して溶接できる。また内部品質の良好な非
消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接が行えるものであ
り、工業的価値は非常に大きいものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 上フランジ、下フランジおよびウェブで
構成される橋梁I桁のウェブを立向突き合わせ溶接する
非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法において、ウ
ェブと交差した下フランジと上フランジに穴状の空隙部
を設け、湾曲した給電ノズルを搭載した台車をウェブの
溶接線に平行に配置したレールに沿って自動上昇させな
がら前記給電ノズルが上フランジと干渉して溶接を続行
できなくなる位置まで溶接した後、上フランジ上に固定
配置した真直な給電ノズルを有する別の装置でスラグ浴
が完全に固まる前に再び溶接を開始し、下フランジとウ
ェブと上フランジとを連続的に溶接することを特徴とす
る非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25571995A JP3226767B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25571995A JP3226767B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0970677A JPH0970677A (ja) | 1997-03-18 |
JP3226767B2 true JP3226767B2 (ja) | 2001-11-05 |
Family
ID=17282705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25571995A Expired - Fee Related JP3226767B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3226767B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8732038B2 (en) | 2000-07-19 | 2014-05-20 | Sharp Kabushiki Kaisha | Service management method, product-in-circulation to which the same is applied, service management device, service management network system, service management program, and computer readable program product with the program stored thereon |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP25571995A patent/JP3226767B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8732038B2 (en) | 2000-07-19 | 2014-05-20 | Sharp Kabushiki Kaisha | Service management method, product-in-circulation to which the same is applied, service management device, service management network system, service management program, and computer readable program product with the program stored thereon |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0970677A (ja) | 1997-03-18 |
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