JPH09206707A - キャリヤー洗浄装置 - Google Patents

キャリヤー洗浄装置

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Publication number
JPH09206707A
JPH09206707A JP1996796A JP1996796A JPH09206707A JP H09206707 A JPH09206707 A JP H09206707A JP 1996796 A JP1996796 A JP 1996796A JP 1996796 A JP1996796 A JP 1996796A JP H09206707 A JPH09206707 A JP H09206707A
Authority
JP
Japan
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carrier
cleaning
gripping
rinse
drying
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Withdrawn
Application number
JP1996796A
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English (en)
Inventor
Kunio Takahashi
邦夫 高橋
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P SU EITO KK
P-SU EITO KK
Original Assignee
P SU EITO KK
P-SU EITO KK
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Publication date
Application filed by P SU EITO KK, P-SU EITO KK filed Critical P SU EITO KK
Priority to JP1996796A priority Critical patent/JPH09206707A/ja
Publication of JPH09206707A publication Critical patent/JPH09206707A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数のキャリヤーを短時間で洗浄することが
できる小型のキャリヤー洗浄装置を提供すること。 【解決手段】 キャリヤー収容手段と、洗浄手段と、乾
燥手段と、キャリヤー収容手段から洗浄手段にキャリヤ
ーを移送し、洗浄手段から乾燥手段へとキャリヤーを移
送し、また乾燥手段からキャリヤー収容手段にキャリヤ
ーを移送する移送手段と、これら各手段の動作を制御す
る制御手段とを有することを特徴とするキャリヤー洗浄
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はキャリヤー洗浄装
置に関する。さらに詳しくは、多量のキャリヤーを短時
間で自動的に洗浄することのできる小型のキャリヤー洗
浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンウェハー等を収納するキ
ャリヤーは図13および図14に示されるような洗浄装
置により、洗浄されていた。
【0003】まず、洗浄前のキャリヤーを複数個収納し
た洗浄前キャリヤーストッカ100を洗浄装置の所定の
位置にセットする。次いで、ローダユニット101によ
り、純水で満たされたブラシ洗浄槽102にキャリヤー
を搬送し、ブラシ洗浄槽102中でキャリヤーのブラシ
洗浄を行なう。キャリヤーをブラシ洗浄した後、トラン
スファユニット103により、キャリヤーがブラシ洗浄
槽102から純水で満たされた水洗槽104へ搬送さ
れ、水洗槽104中に収容され、配置される。配置後、
純水中で窒素ガスを泡立たせることによりキャリヤーを
洗浄する。洗浄後、前記のトランスファユニット103
により、キャリヤーが水洗槽104中から乾燥槽105
へ搬送され、乾燥槽105内に収容配置される。配置
後、窒素ガスブローを行なって乾燥させる。乾燥後、ア
ンロードユニットにより、乾燥槽105内に収容配置さ
れていたキャリヤーが乾燥槽105から取り出され、前
記乾燥槽105に隣接して予め配置されている洗浄後キ
ャリヤーストッカ107内に収納される。
【0004】しかしながら、上記の洗浄装置には以下の
ような欠点があった。
【0005】洗浄前キャリヤーストッカおよび洗浄後キ
ャリヤーストッカという二台のストッカを用意しなけれ
ばならないので、装置が大型化してしまうこと、前記ロ
ーダユニット、トランスファユニットおよびアンロード
ユニットと言った各種搬送手段が並列に設置されている
のでこれらによりかなりのスペースが占有され、洗浄装
置を小型化するが困難であった。
【0006】さらにまた、従来の前記洗浄装置において
は、洗浄槽としてキャリヤ洗浄槽および水洗槽との2基
を必要とするので、この点においても装置の大型化を免
れないという問題があった。また、乾燥槽においては窒
素ガスをブローするのであるから、窒素ガスボンベ、窒
素ガス噴出装置などが必要となり、このような付帯設備
も装置の大型化の原因になっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、多
数のキャリヤーを短時間で自動的に洗浄することのでき
る小型のキャリヤー洗浄装置を提供することにある。
【0008】この発明の目的は、簡単な機構で動作し、
かつ容易に操作することのできるキャリヤー洗浄装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、円板状物を収納するキャリ
ヤーを搭載するキャリヤー収容手段と、前記キャリヤー
を洗浄する洗浄手段と、前記キャリヤーを乾燥する乾燥
手段と、前記キャリヤー収容手段におけるキャリヤーを
前記洗浄手段に移送し、前記洗浄手段で洗浄されたキャ
リヤーを前記乾燥手段に移送し、前記乾燥手段で乾燥さ
れたキャリヤーをキャリヤー収容手段に移送するキャリ
ヤー移送手段と、前記洗浄手段、乾燥手段およびキャリ
ヤー移送手段の動作を制御する制御手段とを有すること
を特徴とするキャリヤー洗浄装置であり、請求項2に記
載の発明は、前記キャリヤー収容手段は、運搬台車と、
前記キャリヤーを載置可能に形成され、かつ水平面内で
回転可能な載置台とを有してなる前記請求項1に記載の
キャリヤー洗浄装置であり、請求項3に記載の発明は、
前記洗浄手段は、前記キャリヤーを搭載可能に形成さ
れ、かつ回転可能な回転装着台と、前記キャリヤーを洗
浄し、リンスするように形成されたシャワースクラブ機
構およびリンス機構とを有してなる前記請求項1〜2の
いずれかに記載のキャリヤー洗浄装置であり、請求項4
に記載の発明は、前記乾燥手段は、前記移送手段によっ
て移送されたキャリヤーを搭載可能に形成され、かつ回
転可能な遠心分離台を有してなる前記請求項1〜3のい
ずれかに記載のキャリヤー洗浄装置であり、請求項5に
記載の発明は、前記移送手段は、前記キャリヤー収容手
段にあるキャリヤーを移送して前記洗浄手段に装填し、
前記乾燥手段で乾燥されたキャリヤーを前記キャリヤー
収容手段に移送する第1移送手段と、前記洗浄手段で洗
浄されたキャリヤーを前記乾燥手段に装填する第2移送
手段とを有する前記請求項1〜4のいずれかに記載のキ
ャリヤ洗浄装置であり、請求項6に記載の発明は、前記
第1移送手段は、前記キャリヤーを把持する第1把持手
段と、前記第1把持手段の回動、水平移動および昇降移
動を行うことができるように第1把持手段回動機構、第
1把持手段水平移動機構および第1把持手段昇降機構と
を有してなり、前記第2移送手段は、キャリヤーを把持
する第2把持手段と、キャリヤーを把持した第2把持手
段を前記洗浄手段から前記乾燥手段に移送する第2把持
手段移動手段とを有してなる前記請求項1〜4のいずれ
かに記載のキャリヤ洗浄装置であり、請求項7に記載の
発明は、前記円板状物は、シリコンウェハーである記請
求項1〜6のいずれかに記載のキャリヤー洗浄装置であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】
(一般的説明)この発明のキャリヤー洗浄装置は、キャ
リヤー収容手段と、洗浄手段と、乾燥手段と、移送手段
と、制御手段とを有する。
【0011】(1) キャリヤー収容手段 前記キャリヤー収容手段は、キャリヤーを搭載ないし収
容可能に形成されてなる。通常、この発明のキャリヤ洗
浄装置で次々と多数のキャリヤーを効率良く洗浄するた
めには、このキャリヤー収容手段は、複数のキャリヤー
を収納することができるように形成されるのが好まし
い。複数のキャリヤーを搭載するためには、このキャリ
ヤー収容手段は、たとえば上下に所定間隔を設けて配置
されたところの、キャリヤーを載置することのできる複
数の載置台を、水平面内で回転可能に有するのが良い。
【0012】また、このキャリヤー収容手段は、この発
明のキャリヤー洗浄装置に固定的に(換言するとキャリ
ヤー洗浄装置から分離不可能に)配置され、かつ形成さ
れていても良いのであるが、別の部署に配置ないし保管
されているキャリヤを迅速にこの発明のキャリヤー洗浄
装置に装填することができるようにするために、このキ
ャリヤー収容手段自体が走行手段たとえばキャスター等
を有することが好ましい。
【0013】したがって、好適なキャリヤー収容手段
は、走行手段を備えた運搬台車と、前記キャリヤーを搭
載することができるように形成され、かつ水平面内で回
転可能に形成された載置台とを備えてなり、さらに好適
なキャリヤー収容手段は、走行手段を備えた運搬台車
と、複数のキャリヤーを搭載することができるように形
成され、かつ回転可能に形成され、かつ相互に所定間隔
を有して上下に配列された複数の水平な載置台とを備え
てなり、特に好適なキャリヤー収容手段は、たとえばキ
ャスターなどの走行手段を有してそれ自体移動可能に形
成された運搬台車と、この運搬台車上に回転可能に配置
され、かつキャリヤー洗浄装置本体に設けられた回転手
段により回転駆動される回転基台と、この回転基台の上
方に所定間隔を有して上下に配置され、前記キャリヤー
を搭載することができ、かつ前記回転基台の回転に伴っ
て回転することができるように形成された複数の水平な
載置台とを備えてなる。
【0014】ここで、この発明のキャリヤー洗浄装置で
洗浄されるのに好適なキャリヤーとしては、相対向する
内壁面を備え、その内壁面に、円盤状物を支持する支持
部を備えてなるキャリヤーを挙げることができる。さら
に好適なキャリヤーは、複数の円盤状物たとえばシリコ
ンウエハーを縦にしてそのシリコンウエハーを複数並列
に配列することができるように、円盤状物の端部を挿入
することのできる溝状の支持部を、相対向する内壁面に
複数形成してなる枠体である。
【0015】(2) 洗浄手段 前記洗浄手段は、前記キャリヤーを洗浄することによ
り、キャリヤーの表面に付着するパーティクル等の汚れ
を除去するように形成される。
【0016】さらに具体的に言うと、好適な洗浄手段
は、シャワースクラブ機構と、リンス機構とを有し、前
記シャワースクラブ機構によりキャリヤを洗浄し、その
後に前記リンス機構により洗浄後のキャリヤーを濯ぐこ
とができるようになっている。
【0017】このシャワースクラブ機構は、キャリヤの
表面に洗浄液を散布しつつキャリヤの表面をブラシで摺
擦することができるように構成されるのが好ましい。こ
のシャワースクラブ機構は前記したように構成される限
り特に制限がないのであるが、好ましいシャワースクラ
ブ機構は、キャリヤの表面をブラシで摺擦するブラシ装
置と、キャリヤーに洗浄水を噴射するシャワー装置と、
洗浄のためにキャリヤーを収容するキャリヤー収容槽と
を有する。
【0018】前記ブラシ装置の中でも好適なブラシ装置
は、キャリヤーの内壁面を摺擦する回転ブラシと、前記
回転ブラシを、キャリヤーの上方からキャリヤーの内部
に移動し、またキャリヤーの内部からキャリヤーの上方
へと少なくとも昇降動作可能にする回転ブラシ移動機構
とを有する。前記回転ブラシは、それ自身が回転するこ
とによりキャリヤーの内壁面を摺擦して前記内壁面の汚
れを落とすことのできるような形状、構造を有する。回
転ブラシとしては、縦方向に延在する回転軸の周面に植
設された多数の繊維状物を有する円筒形の回転ブラシを
採用することもできるが、装置構成を簡単にするために
は、水平方向に延在する回転軸の周面に植設された多数
の繊維状物を有する円筒形の回転ブラシを採用するのが
良い。
【0019】水平方向に延在する回転軸を有する回転ブ
ラシを採用する場合、回転ブラシの直径がキャリヤーの
相対向する内壁面間の寸法よりも小さい場合がある。こ
の場合、回転ブラシがキャリヤーの内部に挿入配置さ
れ、かつ回転ブラシがキャリヤーの一方の内壁面を摺擦
するときには、キャリヤーの他方の内壁面は回転ブラシ
で摺擦されていないことになる。回転ブラシでキャリヤ
ーの相対向する内壁面全ての洗浄を完成するには、回転
ブラシのキャリヤー内における位置を変える必要があ
る。したがって、回転ブラシのキャリヤー内における位
置を可変可能に構成された回転ブラシ移動機構として
は、回転ブラシ自体を昇降させる回転ブラシ昇降機構
と、回転ブラシを水平面内で180度反転させ、あるい
は反転させずに、回転ブラシを水平移動可能にする回転
ブラシ位置変換機構とを備えてなる回転ブラシ昇降移動
装置が挙げられる。
【0020】前記シャワー装置は、キャリヤーに洗浄液
を散布することができるように構成されていれば良い。
好ましいシャワー装置は、キャリヤーの上方に配置さ
れ、キャリヤーに向かって洗浄液を散布することのでき
るシャワーノズルを備えてなる。また、より好ましいシ
ャワー装置は、少なくとも前記ブラシ装置が駆動してい
るときに、そのブラシ装置の駆動に連動して洗浄液がキ
ャリヤーに散布されることができるように構成される。
【0021】キャリヤー収容槽としては、キャリヤーを
収容することができ、好ましくは、キャリヤーを収容
し、かつ内部でキャリヤーを固定することのできるキャ
リヤー収容容器を挙げることができる。このキャリヤー
収容槽では、その内部に収容されたキャリヤーに、前記
シャワー装置により洗浄液を散布し、かつ、前記キャリ
ヤーを、前記ブラシ装置により洗浄する。このような機
能を実現するための一例として、キャリヤー収容槽に
は、洗浄液が排出される排出手段たとえば排出口が設け
られるのが好ましい。
【0022】より一層好ましいキャリヤー収容槽は、前
記シャワー装置で洗浄液をキャリヤーに散布しつつ、前
記ブラシ装置でキャリヤーを洗浄することの他に、キャ
リヤー収容槽内でシャワー装置における回転ブラシに付
着する汚れを洗い落とす機能を備えている。この機能を
満たすための一例としてのキャリヤー収容槽は、キャリ
ヤー収容槽の底面に設けられた開口部と、その開口部を
開閉自在とする底蓋とを有してなる。この底蓋は、キャ
リヤー収容槽の底部にある開口部を閉鎖し、あるいは開
放するように形成されているのが好ましく、前記キャリ
ヤー収容槽とは独立の部材で形成されていてもよい。
【0023】前記洗浄手段におけるリンス機構は、キャ
リヤーにリンス液を散布し、キャリヤーを濯ぐことがで
きるように構成されるのが好ましい。このリンス機構は
前記したように構成される限り特に制限がないのである
が、好ましいリンス機構は、キャリヤー収容槽内に配置
されたキャリヤーにリンス液を散布するリンス装置を有
する。
【0024】前記リンス装置は、キャリヤー収容槽内に
配置されたキャリヤーにリンス液を散布することができ
るように構成されていれば良い。好ましいリンス装置と
しては、キャリヤーの上方に配置され、キャリヤーに向
かってリンス液を散布することのできるリンスシャワー
ノズルを備えてなる。より一層好ましいリンス装置は、
前記シャワースクラブ機構でキャリヤーが洗浄されたあ
とに、前記キャリヤーにリンス液を散布することができ
るように制御される。
【0025】このリンス機構に組み込まれるところの前
記キャリヤー収容槽は、前記キャリヤーを収納すること
ができる槽である。このキャリヤー収容槽では、内部に
収容されたキャリヤーに、前記リンス装置によるリンス
液を散布する。このような機能を実現するための好適な
一例として、キャリヤー収容槽には、リンス液が排出さ
れる排出手段たとえば排出口が設けられるのが好まし
い。
【0026】より一層好ましいキャリヤー収容槽は、キ
ャリヤー収容槽の底面に設けられた開口部と、その開口
部を開閉自在とする底蓋とを有してなる。この底蓋は、
キャリヤー収容槽の底部にある開口部を閉鎖し、あるい
は開放するように形成されているのが好ましく、キャリ
ヤー収容槽とは独立の部材で形成されていても良い。
【0027】さらに一層好ましいリンス機構は、底部に
リンス液の排出口を備えたキャリヤー収容槽と、前記排
出口を開閉する開閉部材と、このキャリヤー収容槽内に
収容されたキャリヤーにリンス液を散布するリンスシャ
ワーノズルとを有し、前記排出口を開閉部材で閉鎖した
状態でリンスシャワーノズルからキャリヤーにリンスを
散布し、キャリヤー収容槽内に所定量のリンス液が貯留
された後に前記リンス液排出口を開放することにより、
貯留されたリンス液を排出するように構成された第1リ
ンス機構と、底部にリンス液の排出口を備えたキャリヤ
ー収容槽と、このキャリヤー収容槽内に収容されたキャ
リヤーにリンス液を散布するリンスシャワーノズルとを
有する第2リンス機構とを有する。なお、この第2リン
ス機構は第1リンス機構で兼用されても良い。つまり、
第1リンス機構における開閉部材で排出口を開放した状
態でリンスシャワーノズルからキャリヤーにリンス液を
散布することは、それ自体で第2リンス機構となる。
【0028】また、さらに好適な洗浄手段は、キャリヤ
ーを保持しつつ水平面内で回動する回転装着台と、この
回転装着台を回転させた所定の位置でこの回転装着台に
保持されたキャリヤーの表面に洗浄液を散布しつつキャ
リヤーの表面をブラシ特に回転ブラシで摺擦することが
できるように設けられた前記シャワースクラブ機構と、
このシャワースクラブ機構で洗浄されたキャリヤーを、
この回転装着台を回転させた所定の位置で、濯ぐことが
できるように設けられたリンス機構と、前記回転装着台
を回転駆動させる回転装着台駆動手段とを有する。
【0029】(3) 乾燥手段 この発明における乾燥手段は、前記洗浄手段で洗浄され
たキャリヤーを乾燥すする手段であり、好適な乾燥手段
は、前記キャリヤーを水平面内で高速回転させることに
よりキャリヤー表面の付着洗浄液を遠心力で除去するよ
うに形成される。さらに具体的に言うと、好適な乾燥手
段は、高速回転機構を有し、キャリヤーを高速回転する
ことにより遠心力で洗浄液を振り切ることができるよう
になっている。
【0030】前記高速回転機構は、高速回転により、キ
ャリヤー表面の付着洗浄液を除去することができるよう
に構成されるのが好ましい。この高速回転機構は、キャ
リヤー表面の付着液が除去可能に構成される限り特に制
限がないのであるが、好ましい高速回転機構は、遠心分
離台を有する。また、この高速回転機構は、前記遠心分
離台にキャリヤーと前記キャリヤーと同じ形状および重
量を有するダミーを対称位置に設置して、キャリヤー1
個でもガタつきなく高速回転して乾燥ができるように構
成することができる。なお、この遠心分離台に偶数個の
キャリヤーを遠心分離台の回転軸を中心にして対称の位
置に取りつけることができるように形成すると、特にダ
ミーを使用する必要がなくなる。
【0031】(4) 移送手段 この発明における移送手段は、前記キャリヤー収容手段
におけるキャリヤーを前記洗浄手段に移送し、前記洗浄
手段で洗浄されたキャリヤーを前記乾燥手段に移送し、
前記乾燥手段で乾燥されたキャリヤーをキャリヤー収容
手段に移送することができるように形成される。
【0032】好ましい移送手段は、前記キャリヤー収容
手段にあるキャリヤーを移送して前記洗浄手段に装填
し、前記乾燥手段で乾燥されたキャリヤーを前記キャリ
ヤー収容手段に移送する第1移送手段と、前記洗浄手段
で洗浄されたキャリヤーを前記乾燥手段に装填する第2
移送手段との組み合わせからなる。
【0033】前記第1移送手段としては種々の形態を採
用することができるのであるが、好ましい第1移送手段
は、前記キャリヤーを把持する第1把持手段と、キャリ
ヤーを把持した第1把持手段をキャリヤー収容手段から
前記洗浄手段に移動させ、キャリヤーを把持した第1把
持手段を前記乾燥手段から前記キャリヤー収容手段に移
動させる第1把持手段移動手段とを有して形成される。
前記第1把持手段としては、キャリヤーの両サイドを挟
み付けることができるように水平に延在する一対の把持
片、およびキャリヤーの端辺の外側と内側とを挟み付け
る一対の把持片のいずれを有する機構であっても良い
が、キャリヤーの両サイドを挟み付けることができるよ
うに水平に延在する一対の把持片を有する構造を有する
のが好ましい。
【0034】前記第1移送手段としては、前記キャリヤ
ー収容手段、前記洗浄手段および乾燥手段の位置関係に
応じて、前記キャリヤー収容手段から前記洗浄手段へキ
ャリヤーを移送することができるように、しかも前記乾
燥手段から前記キャリヤー収容手段へとキャリヤーを移
送することができるように、前記第1把持手段、この第
1把持手段を昇降させる第1把持手段昇降機構、第1把
持手段を一方から他方へと水平面内でその向きを変える
第1把持手段回動機構、および第1把持手段を水平移動
させる第1把持手段水平移動機構からなる組み合わせを
挙げることができる。
【0035】このような第1移送手段として、多関節ロ
ボットアームなどを挙げることができ、また、キャリヤ
ーを前記のように把持する一対の第1把持部材と、第1
把持部材を水平面内で一方から他方へとその向きを変え
る第1把持部材回動機構と、この第1把持部材回動機構
を保持して水平に走行する第1水平走行体、およびその
第1水平走行体の走行をガイドする第1水平ガイドを有
する第1把持部材水平移動機構と、前記第1水平ガイド
を垂直方向に昇降させる第1垂直走行体、およびその第
1垂直走行体の走行を案内する第1垂直ガイドを有する
第1把持手段昇降機構とを有する組み合わせを挙げるこ
とができる。
【0036】前記第2移送手段は、洗浄後のキャリヤー
を、前記洗浄手段から前記乾燥手段へ移送するように形
成される。さらに具体的に言うと、好適な第2移送手段
は、洗浄手段に装填ないし配置されているキャリヤーを
把持する第2把持手段と、キャリヤーを把持した第2把
持手段を前記洗浄手段から前記乾燥手段に移送する第2
移送手段とを有して形成される。
【0037】前記第2把持手段は、前記第1把持手段と
同様に、キャリヤーの両サイドを挟み付ける一対の把持
片、およびキャリヤーの端辺の外側と内側とを挟み付け
る一対の把持片のいずれを有する機構であっても良い
が、キャリヤーの両サイドを広げるようにしてキャリヤ
ーを確保するところの、縦方向に延在する一対の把持片
を有する機構が好ましい。
【0038】前記第2移送手段は、前記洗浄手段から前
記乾燥手段へとキャリヤーを移送することができるよう
に、前記第2把持手段自体を昇降させる第2把持手段昇
降機構、および第2把持手段を水平移動させる第2把持
手段水平移動機構からなる組み合わせを挙げることがで
きる。
【0039】このような第2移送手段として、多関節ロ
ボットアームなどを挙げることができ、また、キャリヤ
ーを前記のように確保する一対の第2把持部材と、第2
把持部材を水平に走行させる第2水平走行部、およびそ
の第2水平走行部の走行をガイドする第2水平案内部を
有する第2把持部材水平移動機構と、前記第2水平案内
部を垂直方向に昇降させる第2垂直走行部、およびその
第2垂直走行部の走行を案内する第2垂直案内部を有す
る第2把持手段昇降機構とを有する組み合わせを挙げる
ことができる。
【0040】(5) 制御手段前記制御手段は、前記洗浄手
段と、前記乾燥手段と、前記移送手段との、一連の動作
を制御するように形成され、たとえばコンピュータを利
用して形成される。
【0041】前記制御手段は、前記移送手段に制御信号
を出力して、キャリヤー収容手段に収容ないし搭載され
ているキャリヤーを前記洗浄手段に移送し、前記洗浄手
段に制御信号を出力して、前記洗浄手段に収容されたキ
ャリヤーを洗浄し、前記乾燥手段に制御信号を出力し
て、キャリヤーを乾燥させ、また前記移送手段に制御信
号を出力して、乾燥手段にあるキャリヤーを前記キャリ
ヤー収容手段に移送するように、前記各手段を制御す
る。
【0042】前記制御手段によるさらに具体的な制御
は、以下の作用説明において明かにされる。
【0043】(6) 作用 先ず、キャリヤー収容手段にキャリヤーが収容される。
このキャリヤー収容手段が載置台を有するときには、こ
の載置台に複数のキャリヤーが搭載される。このキャリ
ヤー収容手段が走行手段たとえば運搬台車を有するとき
には、キャリヤーの保管されている場所でキャリヤー収
容手段にキャリヤーを収容し、キャリヤーを収容したキ
ャリヤー収容手段をこのキャリヤー洗浄装置にまで人力
によりあるいはロボットにより移送し、キャリヤー洗浄
装置にこのキャリヤー収容装置をセットする。
【0044】制御手段から制御信号が移送手段に出力さ
れて、移送手段がキャリヤー収容手段中のキャリヤーを
洗浄手段に移送し、洗浄手段にキャリヤーを装填する。
【0045】移送手段が第1移送手段と第2移送手段と
からなるときには、制御手段から出力される制御信号に
よって第1移送手段が駆動され、この第1移送手段によ
り、キャリヤー収容手段中のキャリヤーを洗浄手段に移
送し、洗浄手段にキャリヤーを装填する。
【0046】前記第1移送手段が、第1把持手段、第1
把持手段昇降機構、第1把持手段回動機構、および第1
把持手段水平移動機構を有するときには、前記制御手段
から制御信号がこれら機構に出力されて、第1把持手段
でキャリヤーを先ず把持する。たとえば、第1把持手段
でキャリヤーを把持させるために、前記第1把持手段昇
降機構、第1把持手段回動機構および第1把持手段水平
移動機構を駆動してキャリアーに第1把持手段を対峙さ
せ、第1把持手段水平移動機構を駆動して第1把持手段
を前進させ、第1把持手段における把持片でキャリヤー
を把持する。キャリヤーを把持した第1把持手段の向き
を第1把持手段回動機構により洗浄手段側に変え、第1
把持手段水平移動機構と第1把持手段昇降機構を駆動し
て第1把持手段により把持されたキャリヤーを洗浄手段
における所定の位置にセットする。
【0047】洗浄手段にキャリヤーがセットさせると、
制御手段から洗浄手段に制御信号が出力される。制御信
号を入力する洗浄手段によりキャリヤーが洗浄される。
【0048】前記洗浄手段が、シャワースクラブ機構
と、リンス機構とを有するときには、これら機構に前記
制御手段から制御信号が出力されて、シャワースクラブ
機構によりキャリヤーが洗浄され、洗浄が終了した後
に、リンス機構によりキャリヤーがリンスされる。
【0049】特にこのシャワースクラブ機構がブラシ装
置とシャワー装置とキャリヤー収容槽とを有するときに
は、キャリヤー収容槽内に配置したキャリヤーに前記シ
ャワー装置により洗浄水を噴射しつつ、前記キャリヤー
の表面を前記ブラシ装置によりブラッシングしてキャリ
ヤーを洗浄する。前記ブラシ装置が回転ブラシと回転ブ
ラシ移動機構とを有するときには、回転ブラシ移動機構
を駆動させることにより、キャリヤーの上方に位置する
回転ブラシをキャリヤー内に移動させ、回転ブラシを回
転駆動することにより、回転ブラシでキャリヤーの内壁
を摺擦する。回転ブラシで摺擦しているときには前記シ
ャワー装置によりキャリヤーに洗浄水を散布ないし噴霧
する。回転ブラシとして水平方向に延在する回転軸を有
する回転ブラシを採用する場合、回転ブラシの直径がキ
ャリヤーの相対向する内壁面間の寸法よりも小さいとき
には、回転ブラシでキャリヤーの一方の内壁を摺擦した
後、回転ブラシ移動機構を駆動することにより回転ブラ
シの向きを変えて、次いで回転ブラシでキャリヤーの他
方の内壁を摺擦してこれを洗浄する。これらの動作中、
前記シャワー装置によりキャリヤーに洗浄水が散布ない
し噴射されるのが好ましい。
【0050】なお、洗浄層が排出手段たとえば排出口を
有するときには、シャワー装置により散布された洗浄水
は前記排出手段たとえば排出口からキャリヤー収容槽外
に排出される。
【0051】キャリヤーをこのシャワースクラブ機構に
より洗浄した後に、キャリヤーがリンス機構によって濯
がれる。また、シャワースクラブ機構によりキャリヤー
を洗浄した後に、このシャワースクラブ機構におけるブ
ラシ装置をシャワー装置で洗浄することにより、回転ブ
ラシに付着する汚れを落とすことが好ましい。
【0052】リンス機構により、キャリヤーにリンス液
が散布され、キャリヤーが濯がれる。このリンス機構
が、リンス装置と、キャリヤー収容槽とを有し、このリ
ンス装置がリンスシャワーノズルを備えてなるときに
は、キャリヤー収容槽内のキャリヤーにリンスシャワー
ノズルからリンス液が散布される。
【0053】リンス機構が、前記第1リンス機構と前記
第2リンス機構とを備えているときには、第1リンス機
構により、リンス液排出口を閉鎖した状態でリンスシャ
ワーノズルからキャリヤーにリンスを散布し、キャリヤ
ー収容槽内に所定量のリンス液が貯留された後に前記リ
ンス液排出口を開放することにより、貯留されたリンス
液を排出し、第2リンス機構により、常開の開口部を底
部に備えたキャリヤー収容槽内に収容されたキャリヤー
にリンス液をリンスシャワーノズルで散布する。
【0054】洗浄手段が、キャリヤーを保持しつつ水平
面内で回動する前述の回転装着台と、この回転装着台を
回転させた所定の位置でこの回転装着台に保持されたキ
ャリヤーの表面に洗浄液を散布しつつキャリヤーの表面
をブラシで摺擦することができるように設けられた前記
シャワースクラブ機構と、このシャワースクラブ機構で
洗浄されたキャリヤーを、この回転装着台を回転させた
所定の位置で、濯ぐことができるように設けられたリン
ス機構と、前記回転装着台を回転駆動させる回転装着台
駆動手段とを有するときには、この回転装着台を間欠的
に回動させて、キャリヤーをシャワースクラブ機構で洗
浄し、リンス機構でキャリヤーを濯ぐ。この動作は、制
御手段により制御される。
【0055】洗浄手段でキャリヤーを洗浄した後、乾燥
手段でキャリヤーの乾燥が行われる。洗浄手段から乾燥
手段へのキャリヤーの移動は、移送手段で行われ、移送
手段が第1移送手段と第2移送手段とを有するときに
は、第2移送手段で行われる。
【0056】前記第2移送手段が、第2把持手段、第2
把持手段昇降機構、および第2把持手段水平移動機構を
有するときには、洗浄手段にセットされているキャリヤ
ーを第2把持手段が把持し、キャリヤーを把持した第2
把持手段が、第2把持手段水平移動機構および第2把持
手段昇降機構により、洗浄手段から乾燥手段へと移送さ
れ、乾燥手段にキャリヤーがセットされる。このような
一連の動作は、制御手段から出力される制御信号により
実現される。
【0057】前記第2移送手段が、第2把持部材、第2
把持部材水平移動機構、第2把持部材昇降機構を有する
ときには、洗浄手段にセットされているキャリヤーを第
2把持部材が把持してこれを確保した後に、制御手段に
より駆動制御される第2把持部材水平移動機構および第
2把持部材昇降機構の駆動により、たとえば第2水平走
行部が第2水平案内部に沿って水平走行し、また第2垂
直走行部が第2垂直案内部に沿って走行することによ
り、キャリヤーが乾燥手段に移送され、セットされる。
【0058】前記乾燥手段にキャリヤーがセットされる
と、制御手段から出力される制御信号を入力する乾燥手
段により、キャリヤーが乾燥される。
【0059】好適な乾燥手段においては、前記キャリヤ
ーを水平面内で高速回転させることによりキャリヤー表
面の付着洗浄液を遠心力で除去する。特にこの乾燥手段
が、高速回転機構を有するときには、キャリヤーが高速
回転機構により高速回転され、遠心力によりキャリヤー
に付着する水分が除去され、乾燥される。
【0060】この高速回転機構が遠心分離台を有すると
きには、回転バランスを調整するために遠心分離台上に
おいて対称の位置に同じキャリヤーを配置し、あるいは
対称の位置にキャリヤーとダミーとを配置し、このよう
に回転バランスの取れた遠心分離台を回転させることに
より、キャリヤーが乾燥される。
【0061】乾燥後に、移送手段により、乾燥手段から
キャリヤー収容手段にキャリヤーが移送される。
【0062】この移送においては、移送手段が第1移送
手段と第2移送手段とからなるときには、制御手段から
出力される制御信号によって第1移送手段が駆動され、
この第1移送手段により、乾燥手段中のキャリヤーがキ
ャリヤー収容手段に移送される。
【0063】前記第1移送手段が、第1把持手段、第1
把持手段昇降機構、第1把持手段回動機構、および第1
把持手段水平移動機構を有するときには、前記制御手段
から制御信号がこれら機構に出力されて、第1把持手段
で乾燥手段中のキャリヤーが先ず把持される。たとえ
ば、第1把持手段でキャリヤーを把持させるために、前
記第1把持手段昇降機構、第1把持手段回動機構および
第1把持手段水平移動機構を駆動してキャリアーに第1
把持手段を対峙させ、第1把持手段水平移動機構を駆動
して第1把持手段を前進させ、第1把持手段における把
持片でキャリヤーを把持する。キャリヤーを把持した第
1把持手段の向きを第1把持手段回動機構により洗浄手
段からキャリヤー収容手段に変え、第1把持手段水平移
動機構と第1把持手段昇降機構とを駆動して第1把持手
段により把持されたキャリヤーをキャリヤー収容手段に
おける所定の位置にセットする。
【0064】以上の一連の動作により、このキャリヤー
洗浄装置により、キャリヤーが洗浄され、乾燥される。
【0065】(具体例)以下、この発明の一具体例につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0066】図1はこの発明の一実施例であるキャリヤ
ー洗浄装置1を示す平面図である。
【0067】図1に示されるように、キャリヤー洗浄装
置1は、キャリヤー収容手段2と、第1移送手段3と、
洗浄手段4と、第2移送手段5と、乾燥手段6と、制御
手段(図示せず)とを有する。この具体例においては、
前記第1移送手段3と第2移送手段5とがこの発明にお
ける移送手段の一例である。
【0068】−キャリヤー−このキャリヤー洗浄装置1
により洗浄されるキャリヤー7は、図2に示される形状
を有する。
【0069】すなわち、キャリヤー7は、図2に示され
るように、平坦な底面部7aと、底面部7aの両端部で
垂直に相対向するように立設する一対の第1垂直面部7
bと、一対の第1垂直面部7bそれぞれの先端部で互い
に離反するように外側に斜向する一対の斜面部7cと、
それら一対の斜面部7cそれぞれの端部で垂直に立設す
る一対の第2垂直面部7dと、前記一対の斜面部7cお
よび一対の第2垂直面部7dそれぞれの相向かい合う面
に形成された溝部7eとを有して形成される枠体であ
る。さらに言うと、一対の第1垂直面部7bは互いに相
対向して配置され、一対の第2垂直面部7dも互いに相
対向するように形成される。そして、円板状物であるシ
リコンウエハーの円周縁部分を前記溝部7eに挿入する
ことにより、複数のシリオンウエハーが前記キャリヤー
7に装着される。前記溝部7eは、シリコンウエハーの
端部を挿入してこのシリコンウエハーを支持する支持部
でもある。
【0070】−各手段の配置関係− 図1に示されるように、前記第1移送手段3は前記キャ
リヤー洗浄装置1の中央部に配置される。前記洗浄手段
4は前記第1移送手段3の側方部に配置される。前記乾
燥手段6は前記洗浄手段4の背後に配置され、しかも前
記第1移送手段3に沿って配置される。前記第2移送手
段は、前記洗浄手段4と前記乾燥手段6との間に配置さ
れる。前記キャリヤー収容手段2は前記洗浄手段4と反
対の側方部に配置される。
【0071】このような配置関係は、このキャリヤー洗
浄装置1を空間的に無駄のないコンパクトな形状に形成
するのに役立つ。また、後述するように、各手段の動き
を合理的なものにするのにも役立つ。
【0072】−キャリヤー収容手段− 前記キャリヤー収容手段2は、図1および図5に示され
るように、キャリヤー7を搭載しかつ運搬することので
きるように形成され、複数の載置台8と、回転基台9
と、運搬台車10とを有する。
【0073】図1および図5に示されるように、前記運
搬台車10は、キャスター11を下面に有する走行基台
12と、その走行基台12の側面に立設形成した側面部
把手13と、前記走行基台12の正面に立設形成した正
面部把手14とを有してなり、前記側面部把手13ある
いは正面部把手14を押してこの運搬台車10を移動さ
せることができるようになっている。
【0074】図5に示されるように、この運搬台車10
における走行基台12の上面中心部には支持体9Bが立
設され、この支持体9Bには回転基台5が回転可能に設
けれられている。
【0075】この回転基台5は円盤状に形成され、キャ
リヤー洗浄装置1に設けられた回転手段15により、回
転可能になっている。
【0076】図1に示されるように、回転基台5の上面
には、その中心部に支持柱9Aが立設される。その支持
柱9Aには複数の載置台8が上下に所定間隔を設けて取
り付けられる。前記載置台8は、複数のキャリヤー7を
搭載するのに十分な面積を有し、かつ前記キャリヤー7
を搭載しても変形しない程度に十分な厚みないし機械的
強度を有するところの、八角形板である。このような形
状の載置台8の中心部を前記支持柱9Aが貫通するよう
にして、複数の載置台8がこの支持柱9Aに固定的に装
着されている。また、これら複数の載置台8それぞれの
上面には、複数のキャリヤー7を、互いに対称となるよ
うな位置に搭載している。したがって、前記回転基台5
が回転すると、載置台8も回転し、載置台8上のキャリ
ヤー7を所定の位置に移動させることができるようにな
っている。なお、前記回転基台5はその上面にキャリヤ
ー7を載置するので、この回転基台5は最下段に位置す
る載置台8としての機能を有する。
【0077】図1に示されるように、前記回転手段15
は、このキャリヤー収容手段2をキャリヤー洗浄装置1
に装填したときに、前記回転基台5を回転させることが
できるように、図示しない駆動手段たとえばモータによ
り回転可能に形成されたローラ15Aと、このローラ1
5Aを一端に回転可能に結合し、他端をキャリヤー洗浄
装置1に回動可能に結合してなる可動腕体15Bと、常
時はキャリヤー洗浄装置1の内部に収納されているが、
前記キャリヤー収容手段2がキャリヤー洗浄装置2にセ
ットされると、前記ローラ15Aが回転基台5の周面に
接触することができるように、前記可動腕体15Bを回
動させるシリンダー装置15Cとを有して形成される。
この回転手段15は制御手段によりその駆動が制御され
る。
【0078】−第1移送手段− 図1および図3に示されるように、前記第1移送手段3
は、載置台8に搭載されたキャリヤー7を洗浄手段4に
移動させ、また、乾燥手段6によって乾燥されたキャリ
ヤー7を載置台8に戻すように形成される。この第1移
送手段3は、第1把持手段16と、第1把持手段移動手
段17とを有する。この第1移送手段3の動作は制御手
段により制御される。
【0079】前記第1把持手段16は、図1、図3およ
び図4に示されるようにキャリヤー7における一対の第
2垂直面部7dをそれらの外側から把持するように延在
する一対の把持片18と、これら把持片18それぞれを
支持する把持片支持部材19と、一対の把持片支持部材
19を水平に保持する駆動ボックス20とを有する。前
記把持片18は、図4に示されるように、把持片支持部
材19に一体に結合されている。前記把持片支持部材1
9は、前記駆動ボックス20内に設けられた図示しない
駆動源たとえば小型モータによりこの駆動ボックス20
内に引き込まれたり、あるいは引き出されたりして、一
対の把持片18が互いに接近したり、あるいは互いに離
反したりすることができるようになっている。その結
果、この把持片18によりキャリヤー7の第2垂直面部
7dの外側をこれら一対の把持片18で挟み付けてキャ
リヤー7を保持することができるようになっている。
【0080】前記第1把持手段移動手段17は、前記第
1把持手段16の回動、水平移動、および昇降移動を行
わせるように形成され、第1把持手段回動機構(第1把
持部材回動機構)、第1把持手段水平移動機構(第1把
持部材水平移動機構)および第1把持手段昇降機構(第
1把持部材昇降機構)を有する。
【0081】前記第1把持手段回動機構は、前記駆動ボ
ックス20とこれを水平面内で回動可能に懸垂する円柱
状の懸垂支持体21とを有する。この駆動ボックス20
内には、図示しない駆動源たとえば小型モータを備え、
この駆動源の駆動により駆動ボックス20が前記懸垂支
持体21を中心にして水平面内で回動可能になってい
る。したがって、この第1把持手段回動機構により、た
とえばキャリヤー7を把持したこの第1把持手段16の
向きを180度変えて、把持するキャリヤー7をキャリ
ヤー収容手段2から洗浄手段4に向かわせることができ
る。
【0082】前記第1把持手段水平移動機構は、第1把
持手段16を前記洗浄手段5および乾燥手段6の並びに
沿う方向、すなわち図1および図3に示されるX方向に
沿って移動させる第1把持手段X方向移動機構と、第1
把持手段16を前記キャリヤー収容手段2と前記洗浄手
段4および乾燥手段6との並びに沿う方向、すなわち図
1および図3に示されるY方向に沿って移動させる第1
把持手段Y方向移動機構とを有する。
【0083】この第1把持手段X方向移動機構は、図3
にも示されるように、前記キャリヤー収容手段2と洗浄
手段4との間であって前記キャリヤー収容手段2よりも
高い位置に、前記洗浄手段4と前記乾燥手段6との並び
に平行になるように配置された第1X方向ガイドである
第1X方向レール22と、この第1X方向レール22を
支持する長尺状の第1X方向レール支持部材23と、こ
の第1X方向レール22上を走行可能に第1X方向レー
ル22に取り付けられた第1X方向走行体24と、この
第1X方向走行体24を駆動するために第1X方向走行
体24に螺合された第1スクリュー螺子25と、前記第
1X方向走行体24に装着された前記懸垂支持体21と
を有する。前記第1スクリュー螺子25は駆動源たとえ
ば小型モータにより回転し、この第1スクリュー螺子2
5の回転により第1X方向走行体24が前記第1X方向
レール22上を水平に移動することができるようになっ
ている。
【0084】前記第1把持手段昇降機構は、図3にも示
されるように、前記第1X方向レール支持部材23の端
部に設けられた第1垂直走行体26と、この第1垂直走
行体26の走行をガイドする第1垂直ガイドであり、垂
直に配置された第1垂直レール27と、この第1垂直レ
ール27を支持する第1垂直レール支持体28と、前記
第1垂直走行体26を駆動する図示しない駆動源たとえ
ば小型モータとを有する。
【0085】前記第1把持手段Y方向移動機構は、図3
に示されるように、前記第1垂直レール支持体28に取
り付けられた第1Y方向走行体29と、この第1Y方向
走行体29をY方向に走行させるために、このキャリヤ
ー洗浄装置1の背面部に取り付けられた第1Y方向ガイ
ドである第1Y方向レール30と、この第1Y方向走行
体29を走行させる図示しない駆動源たとえば小型モー
タとを有する。この第1把持手段Y方向移動機構によ
り、第1把持手段16をキャリヤー収容手段2に向かっ
て接近させ、第1把持手段16を洗浄手段4の所定位置
に水平移動させ、第1把持手段16を乾燥手段6の所定
位置に水平移動させることができる。
【0086】このような第1移送手段は、制御手段によ
りその動作が制御される。
【0087】−洗浄手段− 前記洗浄手段4は、図6に示されるように、キャリヤー
7を洗浄する手段であり、回転装着台31と、シャワー
スクラブ機構と、リンス機構とを有する。
【0088】この回転装着台31は円盤状をなし、その
中心部に設けられた回転軸32を中心にして図示しない
回転装着台駆動手段ないし駆動機構により90度づつ間
欠的に回転駆動される。この回転装着台駆動手段ないし
駆動機構は、制御手段によりその動作が制御される。
【0089】そして、この回転装着台31には、回転装
着台31の回転中心と配置位置とが互いに90度をなす
ように配置された4個のキャリヤー収容槽33が取り付
けられる(図10参照)。換言すると、回転装着台31
上に回転軸32を中心にして上下左右対称に4個のキャ
リヤー収容槽33が配置される。この4個のキャリヤー
収容槽33はいずれもその底部に開口部34が設けら
れ、この開口部に対応して回転装着台31にも貫通口3
5が設けられている。この開口部34および貫通口35
は、液を排出する排出口としての機能を有する。
【0090】なお、前記回転装着台駆動手段により回転
されるこの回転装着台31が停止する位置は、このキャ
リヤー収容槽33が前記第1X方向レール22に最も近
くなる位置である。この位置を、この具体例では洗浄位
置aと称する(図1および図6参照)。前記回転装着台
31は、前記回転装着台駆動手段により前記洗浄位置a
から更に90度回転した位置を第1リンス位置b(図1
および図6参照)と称し、この第1リンス位置bから更
に90度回転した位置を第2リンス位置c(図1および
図6参照)と称し、この第2リンス位置cから更に90
度回転した位置を待機位置d(図1および図6参照)と
称する。
【0091】前記洗浄位置aにおいて回転装着台31に
装着されたキャリヤー収容槽33の下方には、図10に
示されるように、キャリヤー収容槽33の底部に設けら
れた開口部34に対応する貫通口35を閉鎖する閉鎖部
材である底板36と、この底板36を上下動させるピス
トンロッド37およびシリンダー38からなる底板駆動
手段39とが設けられ、ピストンロッド37を上昇させ
ると、このピストンロッド37の先端部に装着された底
板36がキャリヤー収容槽33の開口部34に対応する
貫通口35を閉塞することができるようになっている。
このピストンロッド37の駆動は制御手段により制御さ
れる。
【0092】前記シャワースクラブ機構は、回転装着台
31の前記洗浄位置aに配置された前記キャリヤー収容
槽33と、そのキャリヤー収容槽33の上方に配置され
たブラシ装置およびシャワー装置とを有する。
【0093】このブラシ装置は、図9に示されるよう
に、回転軸の外周面に繊維束を植設してなる回転ブラシ
40と、図7に示されるように、この回転ブラシ40
を、洗浄位置aにあるキャリヤー収容槽33内に配置さ
れたキャリヤー7内に挿入するようにこれを下降させ、
またキャリヤー7内にある回転ブラシ40を上昇させる
回転ブラシ移動機構41を有する。
【0094】この回転ブラシ40は、図9に示されるよ
うにブラシ全体が円筒形をなし、その直径はキャリヤー
7における第2垂直面部7d間の長さよりも短い。した
がって、このキャリヤー7内に回転ブラシ40を挿入す
るだけでは、キャリヤー7の一方の内壁を摺擦しても他
方の内壁を摺擦することができない。しかしながら、以
下の回転ブラシ移動機構41を有するので、最終的には
キャリヤー7の内壁を完全に摺擦して完全にキャリヤー
の内壁を洗浄することができるようになっている。
【0095】この回転ブラシ44は、図示しない回転ブ
ラシ回転機構により回転駆動される。この回転ブラシ回
転機構は図示しない駆動手段たとえば小型モータとこの
小型モータの回転軸の回転を回転ブラシ44の回転軸に
伝達する回転伝達手段たとえばギヤあるいはプーリとベ
ルトとの組み合わせ等とで形成される。
【0096】この回転ブラシ移動機構41は、図9に示
されるように、回転ブラシ40を下端で支持する長尺状
の支持部材42と、図8に示されるように、この支持部
材42の上端部に設けられたベース43と、このベース
43を回動可能に支持する回動軸44を備え、かつこの
支持部材42を上下に昇降させるために、図示しない駆
動手段により駆動される上下走行部材45と、この上下
走行部材45の走行を案内する昇降ガイドレール46と
を備え、前記上下走行部材45を下降させることにより
回転ブラシ40を下降させ、前記上下走行部材45を上
昇させることにより回転ブラシ40を上昇させることが
でき、また前記キャリヤー7内にあり、そのキャリヤー
7の一方の内壁を摺擦する回転ブラシ40を一旦上昇さ
せてから前記回動軸44を180度回動し、次いでこの
回転ブラシ40を下降させると、キャリヤー7の他方の
内壁をこの回転ブラシ40が摺擦することができるよう
になっている。
【0097】この回動軸44およびこの回動軸44を駆
動する駆動源は、回転ブラシ40の水平面内でのその位
置を変えるのであるから、回転ブラシ位置変換機構とな
っている。また、前記支持部材42、ベース43、駆動
手段により駆動される上下走行部材45および昇降ガイ
ドレール46は、回転ブラシ40を上下に昇降させる回
転ブラシ昇降機構を形成する。
【0098】前記シャワー装置は、キャリヤー収容槽3
3に装填されたキャリヤー7に洗浄水を散布することが
できるように形成される。このシャワー装置は、図7に
示されるように、キャリヤー収容槽33の上部に配置さ
れ、キャリヤー7に散布する洗浄水を噴射するシャワー
ノズル47を有する。このシャワー装置の駆動は、制御
手段により制御される。
【0099】前記リンス機構は、前記シャワースクラブ
機構で洗浄されたキャリヤー7の表面をリンス液で濯ぐ
ように形成される。すなわち、このリンス機構は、第1
リンス装置と第2リンス装置とを有する。
【0100】この第1リンス装置は、キャリヤー収容槽
33と、回転装着台31における前記第1リンス位置b
の上方に配置されたところの、キャリヤー7にリンス液
を散布するリンスシャワーノズル(図示せず。)と、回
転装着台31における前記第1リンス位置bの下方に配
置され、キャリヤー収容槽33の底部に設けられた開口
部34に対応して回転装着台31に設けられた貫通口を
閉鎖する閉鎖部材である底板と、この底板を上下動させ
るピストンロッドおよびシリンダーからなる底板駆動手
段とが設けられ、ピストンロッドを上昇させると、この
ピストンロッドの先端部に装着された底板がキャリヤー
収容槽33の開口部34および貫通口を閉塞することが
できるようになっている。この底板、ピストンロッドお
よびシリンダーは、図10に示されるように、洗浄位置
aに設けられた底板36および底板駆動手段39と同様
の構造を有する。この第1リンス装置におけるピストン
ロッドの駆動も制御手段により制御される。
【0101】第2リンス装置は、キャリヤー収容槽33
と、回転装着台31における前記第2リンス位置cの上
方に配置されたところの、キャリヤー7にリンス液を散
布するリンスシャワーノズル(図示せず。)を有し、キ
ャリヤー7をリンス液で濯ぐことができるようになって
いる。この第2リンス装置が第1リンス装置と異なると
ころは、第2リンス装置においては、キャリヤー収容槽
33の底部にある開口部34に対応して回転装着台31
に設けられた貫通口を閉鎖する底板および底板駆動手段
が設けられていないことである。換言すると、前記第1
リンス装置では、キャリヤ収容槽の開口部34および回
転装着台31の貫通口を底板で閉鎖した状態でキャリヤ
ー7にリンス液を散布し、散布するリンス液がキャリヤ
ー収容槽33内の所定の水位に達すると、前記底板を下
降させて開口部を開放することにより一挙にキャリヤー
収容槽33内のリンス液を排出し、その後に要すれば開
口部を開放した状態のまま所定時間かけてリンス液をキ
ャリヤー7に散布するのに対して、第2リンス装置で
は、キャリヤー収容槽33の開口部34および回転装着
台31の貫通口を開放した状態のままにキャリヤー収容
槽33内にあるキャリヤー7にリンス液を散布する。
【0102】このように第1リンス装置と第2リンス装
置とを有することにより、キャリヤー7の洗浄をより一
層完全に行うことができる。
【0103】回転装着台31における待機位置dにおい
ては、キャリヤー収容槽33を次ぎの乾燥手段6に第2
移送手段5で移送するために、待機状態としてキャリヤ
ー7が単に放置される。この待機位置dでキャリヤー7
が自然乾燥されることは、あり得る。
【0104】−第2移送手段−第2移送手段5は、洗浄
手段4におけるキャリヤー7を乾燥手段6に移送する手
段であり、さらに詳しくは、回転装着台31における待
機位置dにあるキャリヤー7を洗浄手段4における所定
位置に移送する手段である。
【0105】この第2移送手段5は、キャリヤー7を把
持する第2把持手段と、この第2把持手段を洗浄手段4
4の所定位置から乾燥手段6の所定位置に移送する第2
把持手段移動手段とを有する。
【0106】前記第2把持手段は、図5および図7に示
されるように、キャリヤー7の相対向する第2垂直面部
7dをその内側から互いに広げるようにしてこれを把持
するように垂直に延在する一対の板状の把持部48と、
これら把持部48をそれらの上端で支持し、かつこの把
持部48を互いに接近させ、あるいは離反するように駆
動する駆動部49(図7参照)とを有する。前記一対の
把持部48は、前記駆動部49内に設けられた図示しな
い駆動源たとえば小型モータにより互いに接近したり、
あるいは離反したりすることができるようになってい
る。図7においては、前記一対の把持部48が図中のY
方向(図中、X方向に直交する方向)に広がったり縮小
したりするように描かれているが、これは説明の便宜の
ためにそのように描かれているのであって、正確には、
図5に示されるように、一対の把持部48がY方向に広
がったり縮小したりする。
【0107】前記第2把持手段移動手段は、図5に示さ
れるように、前記第2把持手段における駆動部49を支
持する水平腕部50およびこの水平腕部50を支持する
垂直腕部51と、この垂直腕部51に設けられた垂直走
行部(図示せず。)と、この垂直走行部(図示せず。)
を縦方向に昇降するのを案内する垂直走行案内部52
(図5参照)と、この垂直走行案内部52を水平方向に
走行する水平走行部(図示せず。)と、この水平走行部
の水平移動を案内する水平走行案内部53と、前記垂直
走行部52を昇降させるようにこの垂直走行部52を駆
動する駆動源(図示せず。)と、前記水平走行部を走行
駆動する駆動源(図示せず。)とを有する。これらの駆
動源および前記駆動部49内の駆動源は、制御手段によ
り駆動制御される。
【0108】前記水平腕部50、垂直腕部51、垂直走
行部、垂直走行案内部52および垂直走行部を駆動する
図示しない駆動源は、第2把持手段昇降機構を形成し、
前記水平走行部、水平走行案内部、前記水平走行部を駆
動する図示しない駆動源は、第2把持手段水平移動機構
を形成する。
【0109】−乾燥手段− この乾燥手段6は、キャリヤー7を水平面内で高速回転
させて遠心力によりキャリヤー7の表面に付着する液体
を除去し、これによってキャリヤー7を乾燥するように
形成される。この乾燥手段6は、高速回転機構と、キャ
リヤー固定機構とを有する。
【0110】この高速回転機構は、遠心分離台54と、
この遠心分離台54の中心軸を高速回転させる高速駆動
機構とを有する。前記キャリヤー固定機構は、遠心分離
台54を高速回転させたときにこの遠心分離台54から
キャリヤー7が離脱するのを防止し、キャリヤーを遠心
分離台54に固定する機構であり、遠心分離台54にお
いてその回転軸32を中心にして対称となる4つの位置
に設けられる。なお、この高速回転機構を使用する場
合、遠心分離台54における4つの位置のキャリヤー固
定機構それぞれにキャリヤーを装着するのが望ましい
が、場合により4つの位置のキャリヤー固定機構にキャ
リヤーを装着することができないときには、このキャリ
ヤー7と同じ重量および形態のダミーを装着固定するの
が良い。
【0111】−制御手段− この制御手段は、前記各手段の一連の動作を制御する機
能を有し、このキャリヤー洗浄装置1においては、コン
ピュータが使用される。
【0112】前記各部の一連の動作は、次ぎの作用説明
により明かにされる。
【0113】−作用− (1) キャリヤー搬入動作 先ず、キャリヤー収容手段2にキャリヤー7を収容す
る。多くの場合洗浄されるべきキャリヤー7はキャリヤ
ー洗浄装置1とは別の所にある保管場所に保管されてい
るので、その保管場所にこのキャリヤ収容手段2を移動
する。このキャリヤー収容手段2は運搬台車10を有す
るので、側面部把手13あるいは正面部把手14を利用
してこの運搬台車10を所定の保管場所に移動する。そ
の保管場所にて、キャリヤー収容手段2における複数の
載置台8それぞれにキャリヤー7を載置する。キャリヤ
ー7を載置したキャリヤー収容手段2を移動して、キャ
リヤー洗浄装置1の所定部署にこのキャリヤー収容手段
2をセットする。
【0114】キャリヤー収容手段2が第1移送手段3に
隣接する所定部署にセットすると、キャリヤー洗浄装置
1に設けられている検出手段たとえばリミットスイッチ
をキャリヤー洗浄手段2における走行基台12の端部が
押すことにより、キャリヤー洗浄手段2が所定位置にセ
ットされたことを制御手段は検知し、制御手段から制御
信号が回転手段15に出力される。
【0115】回転手段15においては、シリンダー装置
15Cを駆動して可動腕体15Bを回動させ、ローラ1
5Aを回転基台9の外周縁部に転接させる。
【0116】(2) 第1のキャリヤー移送動作 次いで、制御手段から制御信号が回転手段15に出力さ
れて、ローラ15Aが回転し、ローラ15Aの回転によ
り回転基台9が回転する。回転基台9は、たとえば最上
段に位置する載置台8に載置されたキャリヤー7が第1
移送手段3に向かう位置に達するまで、回転し、その位
置で停止する。
【0117】制御手段から、第1移送手段3に制御信号
が出力され、第1移送手段3が駆動する。
【0118】すなわち、第1把持手段移動手段を駆動し
て第1把持手段16を、載置台8に載置されたキャリヤ
ー7に向かわせる。この場合、第1把持手段16の初期
位置がキャリヤー7に臨む位置ではないときには、第1
把持手段回動機構、第1把持手段水平移動機構および第
1把持手段昇降機構を駆動して、載置台8上に載置され
たキャリヤー7に第1把持手段16を向かわせる。次い
で、第1把持手段水平移動機構中の第1把持手段Y方向
移動機構を駆動して、第1把持手段16をキャリヤー7
に向かって前進させる。第1把持手段16における一対
の把持片18間にキャリヤー7が位置するようになった
ところで、第1把持手段Y方向移動機構の駆動を停止す
る。第1把持手段16における駆動ボックス20内の駆
動源を駆動して一対の把持片18を互いに接近させるよ
うにして、キャリヤー7の第2垂直面部7dの外側を一
対の把持片18で挟む。一対の把持片18でキャリヤー
7を把持したまま、この第1把持手段16を、第1把持
手段Y方向移動機構を駆動して後退させ、所定の位置で
停止する。第1把持手段回動機構を駆動して、第1把持
手段16の向きを180度変える。次いで、第1把持手
段Y方向移動機構を駆動して、キャリヤー7を把持した
第1把持手段16を前進させ、洗浄手段4における洗浄
位置aの上方にキャリヤー7が位置したところで、第1
把持手段Y方向移動機構の駆動を停止させることにより
第1把持手段16の前進を停止させる。第1把持手段昇
降機構を駆動して第1把持手段16を下降させる。キャ
リヤー7がキャリヤー収容槽33内に装填されると、一
対の把持片18が互いに離反するように駆動されて第1
把持手段16はキャリヤー7を解放する。キャリヤー7
を解放した第1把持手段16は、第1把持手段昇降機構
により上昇し、次いで、第1把持手段Y方向移動機構の
駆動により後退し、所定の位置で停止した後に、第1把
持手段回動機構が駆動して第1把持手段16の向きが水
平面内で180度反転し、次のキャリヤー7を把持する
ために待機する。
【0119】(3) 洗浄動作 洗浄手段4における回転装着台31の洗浄位置aにある
キャリヤー収容槽33内にキャリヤー7がセットされる
と、制御手段から洗浄手段4に制御信号が出力され、シ
ャワースクラブ機構およびリンス機構が次のように動作
する。
【0120】すなわち、制御手段からは回転装着台駆動
手段ないし駆動機構に制御信号は出力されず、したがっ
て、回転装着台31は静止止状態にある。
【0121】制御手段から底板駆動手段に制御信号(こ
の場合、駆動停止信号)が出力されて、ピストンロッド
37が上昇せず、したがって、キャリヤー収容槽33の
配置されている洗浄位置aにおける貫通口35が底板3
6で閉鎖されずに開放状態になっている。
【0122】制御手段から制御信号がブラシ装置に出力
され、ブラシ装置における回転ブラシ移動機構41が駆
動され、洗浄位置aに固定的に装着されたキャリヤー7
内に回転ブラシ40が挿入される。図12に示されるよ
うに、キャリヤー7内に回転ブラシ40が挿入された状
態では、回転ブラシ40の毛先がキャリヤー7の一方の
内壁に接している。次いで制御手段から制御信号が回転
ブラシ回転機構に出力され、この回転ブラシ回転機構の
駆動により回転ブラシ40が回転駆動する。回転ブラシ
40の回転により、回転ブラシ40がキャリヤー7の内
壁面を摺擦する。
【0123】この回転ブラシ40の回転駆動と共に、制
御手段からシャワー装置に制御信号が出力され、シャワ
ーノズル47から洗浄液がキャリヤー7に散布される。
散布された洗浄水はキャリヤー収容槽33の底部にある
開口部34および回転装着台31における貫通口35か
ら下方に排出される。なお、排出される排液は、適宜の
手段たとえばドレイン装置に集約される。
【0124】所定時間をかけて回転ブラシ40によるキ
ャリヤー7の内壁の摺擦およびシャワーノズル47によ
る洗浄液の散布を終了すると、制御手段からシャワース
クラブ装置に制御信号が出力され、回転ブラシ40の回
転が停止し、回転の停止した回転ブラシ40をキャリヤ
ー収容槽33の上方に上昇させ、また、同時にシャワー
ノズル47からの洗浄液の散布を停止する。
【0125】制御手段からシャワースクラブ装置に制御
信号が出力され、再び回転ブラシ移動機構が動作し、回
転ブラシ40がキャリヤー7内に挿入される。このとき
回転ブラシ40の毛先が、キャリヤー7の他方の内壁を
摺擦する。
【0126】制御手段から回転ブラシ回転機構に制御信
号が出力され、またシャワー装置にも制御信号が出力さ
れることにより、回転ブラシ40が回転しつつキャリヤ
ー7の他方の内壁を摺擦し、同時にシャワーノズル47
からキャリヤー7に洗浄液が散布される。
【0127】所定時間の経過後に、制御手段から底板駆
動手段に制御信号が出力されて、ピストンロッド37が
上昇し、キャリヤー収容槽33の配置されている洗浄位
置aにおける貫通口35が底板36で閉鎖される。貫通
口35が底板36で閉鎖されると、洗浄位置aにあるこ
のキャリヤー収容槽33は1個の容器となる。したがっ
て、シャワーノズル47から散布される洗浄水がこのキ
ャリヤー収容槽33内に貯留する。所定の量の洗浄水が
キャリヤー収容槽33内に貯留されると、制御手段から
シャワー装置に制御信号(この場合駆動停止信号)が出
力されて、シャワーノズル47からの洗浄水の散布が停
止する。このとき、制御手段により回転ブラシ40の回
転動作が継続されている。キャリヤー収容槽33内に貯
留された洗浄水中で回転ブラシ40が回転するので、回
転ブラシ40に付着していた塵埃が洗浄水中に放出され
る。
【0128】所定時間の経過後に、制御手段から回転ブ
ラシ回転機構に制御信号(この場合駆動停止信号)が出
力されて、回転ブラシ40の回転が停止する。同時に、
制御手段からシャワー装置に制御信号(この場合駆動停
止信号)が出力されて、シャワーノズル47からの洗浄
液の散布も停止する。次いで、制御手段から底板駆動手
段に制御信号が出力されてピストンロッド37が下降
し、回転装着台31における貫通口35が開放される。
キャリヤー収容槽33内に貯留されていた洗浄水が、塵
埃と共に排出される。
【0129】制御手段から回転ブラシ移動機構に制御信
号が出力されて、キャリヤー7内に位置していた回転ブ
ラシ40が、洗浄位置aにあるキャリヤー収容槽33の
上方に退避する。
【0130】以上のようにして、シャワースクラブ装置
およびシャワー装置により、キャリヤー7に対する回転
ブラシ40による摺擦および洗浄液の散布が行われてキ
ャリヤー7の洗浄が終了する。
【0131】(4) 第1回回動動作 次いで、制御手段から回転装着台駆動手段ないし駆動機
構に制御信号が出力され、回転装着台31を90度回転
させる。これによって、洗浄後のキャリヤー7を固定的
に収容し、かつ洗浄位置aに位置していたキャリヤー収
容槽33が、第1リンス位置bに移動する。
【0132】そして、待機位置dに位置していたキャリ
ヤー収容槽33が洗浄位置aに移動して来る。
【0133】次いで、洗浄位置aには、前記「(2) 第1
のキャリヤー移送動作」におけるのと同様の動作にて、
キャリヤー収容手段2における載置台8上のキャリヤー
7が、洗浄位置aにおけるキャリヤー収容槽33内に移
送され、固定される。このように、洗浄位置aにおける
キャリヤー収容槽33へキャリヤー7が移送されている
間に、第1リンス位置bにおけるキャリヤー収容槽33
内でキャリヤー7が次のようにしてリンスされる。
【0134】(5) 第1のリンス動作 制御手段から底板駆動手段に制御信号が出力されて、第
1リンス位置bの下方に位置するピストンロッド37が
上昇し、第1リンス位置bにおける貫通口35が底板3
6で閉鎖される。貫通口35が底板36で閉鎖される
と、第1リンス位置bにあるこのキャリヤー収容槽33
は1個の有底の容器となる。
【0135】制御手段から第1リンス装置に制御信号が
出力されて、第1リンス装置におけるリンスシャワーノ
ズルからリンス液がキャリヤー収容槽33内のキャリヤ
ー7に散布される。散布されたリンス液が貯留される。
所定量のリンス液がキャリヤー収容槽33内に貯留され
ると、制御手段から第1リンス装置に制御信号(この場
合駆動停止信号)が出力されて、リンスシャワーノズル
からのリンス液の散布が停止する。
【0136】制御手段から底板駆動手段に制御手段が出
力されて、第1リンス位置bの下方に位置するピストン
ロッド37が下降して、回転装着台31の第1リンス位
置bにおける貫通口35が開放される。これによって第
1リンス位置bにあるキャリヤー収容槽33内に貯留さ
れていたリンス液が貫通口35から排出される。排出さ
れたリンス液の排液は、適宜のドレイン装置により処理
される。
【0137】このようにして第1リンス装置によりキャ
リヤー7のリンスが完了する。
【0138】なお、この第1リンス装置によりキャリヤ
ー7のリンスが行われている間に、前記「(3) 洗浄動
作」にて説明したのと同様の動作が行われて、洗浄位置
aに位置するキャリヤー7が洗浄される。
【0139】(6) 第2回回動動作 次いで、制御手段から回転装着台駆動手段ないし駆動機
構に制御信号が出力され、回転装着台31を90度回転
させる。これによって、第1リンス装置によりリンスさ
れたキャリヤー7を固定的に収容し、第1リンス位置b
に位置していたキャリヤー収容槽33が、第2リンス位
置cに移動する。また、回転装着台31がこのように9
0度回転することにより、洗浄位置aに位置していたキ
ャリヤー収容槽33が、洗浄後のキャリヤー7と共に第
1リンス位置bに移動し、待機位置dに位置していたキ
ャリヤー収容槽33が洗浄位置aに移動して来る。
【0140】次いで、洗浄位置aには、前記「(2) 第1
のキャリヤー移送動作」で説明したのと同様の動作に
て、キャリヤー収容手段2における載置台8上のキャリ
ヤー7が、洗浄位置aにおけるキャリヤー収容槽33内
に移送され、固定される。このように、洗浄位置aにお
けるキャリヤー収容槽33へキャリヤー7が移送されて
いる間に、第1リンス位置bにおけるキャリヤー収容槽
33内でキャリヤー7が次のようにしてリンスされる。
【0141】(7) 第2リンス動作 制御手段から第2リンス装置に制御信号が出力されて、
第2リンス装置におけるリンスシャワーノズルからリン
ス液がキャリヤー収容槽33内のキャリヤー7に散布さ
れる。回転装着台31における第2リンス位置cには貫
通口35が設けられてはいるが、その下方には、底板駆
動手段が特に設けられていない。したがって、散布され
たリンス液は、前記貫通口35から排出される。排出さ
れたリンス液の排液は、適宜のドレイン装置により処理
される。
【0142】所定時間が経過すると、制御手段から第2
リンス装置に制御信号(この場合駆動停止信号)が出力
されて、第2リンス装置の駆動が停止する。
【0143】このようにして第2リンス装置によりキャ
リヤー7のリンスが完了する。
【0144】なお、この第2リンス装置によりキャリヤ
ー7のリンスが行われている間に、前記「(3) 洗浄動
作」にて説明したのと同様の動作が行われて、洗浄位置
aに位置するキャリヤー7が洗浄され、前記「(5) 第1
リンス動作」で説明したのと同様の動作が行われて、第
1リンス位置bに位置するキャリヤー7がリンスされて
いる。
【0145】(8) 第3回回動動作 第2リンス装置によりキャリヤー7のリンスが完了する
と、制御手段から回転装着台駆動手段ないし駆動機構に
制御信号が出力され、回転装着台31を90度回転させ
る。これによって、第2リンス装置によりリンスされた
キャリヤー7を固定的に収容した、かつ第2リンス位置
cに位置していたキャリヤー収容槽33が、待機位置d
に移動する。また、回転装着台31がこのように90度
回転することにより、洗浄位置aに位置していたキャリ
ヤー収容槽33が第1リンス位置bに移動し、第1リン
ス位置bに位置していたキャリヤー収容槽33が第2リ
ンス位置dに移動し、また、待機位置dに位置していた
キャリヤー収容槽33が洗浄位置aに移動して来る。
【0146】次いで、洗浄位置aには、前記「(2) 第1
のキャリヤー移送動作」にて説明したのと同様の動作に
て、キャリヤー収容手段2における載置台8上のキャリ
ヤー7が、洗浄位置aにおけるキャリヤー収容槽33内
に移送され、固定される。このように、洗浄位置aにお
けるキャリヤー収容槽33へキャリヤー7が移送されて
いる間に、第1リンス位置bにおけるキャリヤー収容槽
33内でキャリヤー7が次のようにしてリンスされる。
【0147】(9) 第2のキャリヤー移送動作 制御手段から第2移送手段に制御信号が出力されて、第
2移送手段5により、乾燥位置dにあるキャリヤー収容
槽33内のキャリヤー7が乾燥手段6に移送される。
【0148】すなわち、制御手段から第2移送手段5に
制御信号が出力されると、図示しない駆動源により垂直
走行部および水平走行部を走行させて把持部48を、待
機位置dにあるキャリヤー7上に位置させる。次いで、
垂直走行部を走行させて把持部48を下降させて、キャ
リヤー7内に把持部48を挿入させ、その位置で垂直走
行部を停止させる。次いで、第2把持手段における駆動
部49を駆動することにより一対の把持部48を拡開さ
せて一対の把持部48それぞれがキャリヤー7における
第2垂直面部7dを内部から押圧するようにしてキャリ
ヤー7を確保する。一対の把持部48でキャリヤー7を
確保すると、垂直走行部が上昇してキャリヤー7がキャ
リヤー収容槽33より持ち上げられる。水平走行部を水
平移動させて、把持部48で確保されたキャリヤー7を
図1中のX方向に水平移動させて、乾燥手段6における
遠心分離台54における所定位置の上方にキャリヤー7
を配置する。垂直走行部を下降させて遠心分離台にキャ
リヤー7を配置し、キャリヤー固定機構により遠心分離
台54にキャリヤー7を固定配置する。第2把持手段に
おける駆動部49を駆動することにより一対の把持部4
8を互いに接近するように水平移動させてキャリヤー7
を把持部48から開放する。垂直走行部を走行させて把
持部48を上昇させる。キャリヤー7は遠心分離台54
に固定されたまま残される。
【0149】(10)第4回回動動作 第2移送手段5により待機位置dにあるキャリヤー7を
乾燥手段6へ移動させ終わると、制御手段から回転装着
台駆動手段ないし駆動機構に制御信号が出力され、回転
装着台31を90度回転させる。これによって、待機位
置dにあったキャリヤー収容槽33が洗浄位置aに移動
し、第2リンス位置cに位置していたキャリヤー収容槽
33が、待機位置dに移動する。また、回転装着台31
がこのように90度回転することにより、洗浄位置aに
位置していたキャリヤー収容槽33が第1リンス位置b
に移動し、第1リンス位置bに位置していたキャリヤー
収容槽33が第2リンス位置dに移動する。
【0150】次いで、洗浄位置aには、前記「(2) 第1
のキャリヤー移送動作」にて説明したのと同様の動作に
て、キャリヤー収容手段2における載置台8上のキャリ
ヤー7が、洗浄位置aにおけるキャリヤー収容槽33内
に移送され、固定される。このように、洗浄位置aにお
けるキャリヤー収容槽33へキャリヤー7が移送されて
いる間に、第1リンス位置bにおけるキャリヤー収容槽
33内でキャリヤー7が次のようにしてリンスされる。
【0151】(11)乾燥動作 制御手段から高速回転機構に制御手段を出力することに
より、遠心分離台54を高速回転させる。遠心分離台5
4を高速回転させることにより、遠心分離台54に装着
されたキャリヤー7に付着する水分が除去され、キャリ
ヤー7の乾燥が行われる。なお、遠心分離台54に装着
固定されるキャリヤー7が1基だけであるときには、遠
心分離台54においてそのキャリヤー7が装着される位
置とは回転中心に対して対称の位置に、このキャリヤー
7と同じ形状および重量を有するダミーを装填する。ま
た、このダミーを使用しないときには、遠心分離台54
上において、互いに対称の位置にキャリヤー7が装着固
定されるようにする。
【0152】(12)第2のキャリヤー移送動作 前記乾燥動作が終了すると、遠心分離台54にあるキャ
リヤー7が第1移送手段3によりキャリヤー収容手段2
に移送される。
【0153】制御手段から制御信号が回転手段15に出
力されて、ローラ15Aが回転し、ローラ15Aの回転
により回転基台5が回転する。回転基台5は、載置台8
におけるキャリヤー7の載置されていない位置(空席と
なっている位置)が第1移送手段3に臨むところで、停
止する。
【0154】制御手段から、第1移送手段3に制御信号
が出力され、第1移送手段3が駆動する。すなわち、第
1把持手段移動手段を駆動して第1把持手段16を、遠
心分離台54に載置されたキャリヤー7に向かわせる。
この場合、第1把持手段16の初期位置がキャリヤー7
に臨む位置ではないときには、第1把持手段回動機構、
第1把持手段水平移動機構および第1把持手段昇降機構
を駆動して、遠心分離台54上に載置されたキャリヤー
7に第1把持手段16を向かわせる。次いで、第1把持
手段水平移動機構中の第1把持手段Y方向移動機構を駆
動して、第1把持手段16をキャリヤー7に向かって前
進させる。第1把持手段16における一対の把持片18
間にキャリヤー7が位置するようになったところで、第
1把持手段Y方向移動機構の駆動を停止する。第1把持
手段16における駆動ボックス内の駆動源を駆動して一
対の把持片18を互いに接近させるようにして、キャリ
ヤー7の第2垂直面部7dの外側を一対の把持片18で
挟む。一対の把持片18でキャリヤー7を把持したま
ま、この第1把持手段16を、第1把持手段Y方向移動
機構を駆動して後退させ、所定の位置で停止する。第1
把持手段回動機構を駆動して、第1把持手段16の向き
を180度変える。次いで、第1把持手段X方向移動機
構を駆動して、キャリヤー7を把持した第1把持手段1
6を水平移動させ、キャリヤー収容手段2における前記
空席に臨む位置で、第1把持手段X方向移動機構の駆動
を停止させることにより第1把持手段16の水平移動を
停止させる。次いで第1把持手段Y方向移動機構を駆動
して、キャリヤー7を把持した第1把持手段16をY方
向に水平移動させ、キャリヤ収容手段における前記空席
の上方にキャリヤー7を位置させる。第1把持手段昇降
機構を駆動して第1把持手段16を下降させる。キャリ
ヤー7がキャリヤー収容槽33内に装填されると、一対
の把持片18が互いに離反するように駆動されて第1把
持手段16はキャリヤー7を解放する。キャリヤー7を
解放した第1把持手段16は、第1把持手段昇降機構に
より上昇し、次いで、第1把持手段Y方向移動機構の駆
動により後退し、所定の位置で停止し、次のキャリヤー
7を把持するために待機する。
【0155】(13)繰り返しの連続動作 以上のようにして、たとえば第1番目のキャリヤー7が
洗浄、乾燥され、乾燥後にキャリヤー収容手段2の載置
台8上の元の位置に戻される。そして、キャリヤー収容
手段2の載置台8上に配置されている第2番目のキャリ
ヤー7およびその後に続くキャリヤー7が前述したのと
同様の動作にしたがって、洗浄、乾燥されていく。
【0156】−利点− この発明の具体例であるキャリヤー洗浄装置1による
と、多数のキャリヤー7を収容したキャリヤー収容手段
2から、キャリヤー7を次々と自動的に洗浄手段4、乾
燥手段6に移送し、キャリヤー7を自動的に次々と洗浄
し、乾燥し、そしてキャリヤー収容手段2の元の位置に
戻すことができる。しかもこのキャリヤー洗浄装置1
は、第1移送手段3を挟んでキャリヤー収容手段2と洗
浄手段4および乾燥手段6が配置され、しかもこの第1
移送手段3に平行となるように前記洗浄手段4および乾
燥手段6が配置され、この洗浄手段4と乾燥手段6との
間に第2移送手段5が配置されているので、装置全体を
コンパクトにすることができる。しかも各手段の動作を
無駄のない合理的なものとなっている。
【0157】
【発明の効果】この発明によると、多数のキャリヤーを
短時間で洗浄することのできる小型のキャリヤー洗浄装
置を提供することができる。
【0158】この発明によると、簡単な機構で動作し、
かつ容易に操作することのできるキャリヤー洗浄装置を
提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置の平面における配置関係および各部の構造を示
す概略説明図である。
【図2】図2は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置によりキャリヤーを示す斜視図である。
【図3】図3は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置における第1移送手段を示す概略説明図であ
る。
【図4】図4は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置における第1把持部材を示す概略説明図であ
る。
【図5】図5は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置を正面から見たときのキャリヤー収納手段、洗
浄手段、移送手段の配置関係および各部の構造を示す概
略説明図である。
【図6】図6は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置を俯瞰したときの洗浄手段を示す概略説明図で
ある。
【図7】図7は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置を側面から見たときの洗浄手段および乾燥手段
の配置関係および各部の構造を示す平面図である。
【図8】図8は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置における回転ブラシの駆動部およびその周辺部
分を示す側面図である。
【図9】図9は、この発明の一具体例であるキャリヤー
洗浄装置における回転ブラシを示す斜視図である。
【図10】図10は、この発明の一具体例であるキャリ
ヤー洗浄装置における洗浄手段中の底板駆動手段を、そ
の一部を切欠した断面で示す概略説明図である。
【図11】図11は、この発明の一具体例であるキャリ
ヤー洗浄装置における洗浄手段における第2リンス位置
部分を一部切欠断面をもって示す概略説明図である。
【図12】図12は、この発明の一具体例であるキャリ
ヤー洗浄装置における洗浄手段の一部であるキャリヤー
収容槽内に収容されたキャリヤーを回転ブラシで摺擦洗
浄する作用を示すための概略説明図である。
【図13】図13は、従来のキャリヤー洗浄装置を、そ
の一部を切欠して内部をあらわにして示す概略正面図で
ある。
【図14】図14は、従来のキャリヤー洗浄装置を、装
置各部の配置関係およびその構造を説明するための概略
説明図である。
【符号の説明】
1・・・キャリヤー洗浄装置、2・・・キャリヤー収容
手段、3・・・第1移送手段、4・・・洗浄手段、5・
・・第2移送手段、6・・・乾燥手段、7・・・キャリ
ヤー、7a・・・底面部、7b・・・第1垂直面部、7
c・・・斜面部、7d・・・第2垂直面部、7e・・・
溝部、8・・・載置台、9・・・回転基台、9A・・支
持柱、10・・・運搬台車、11・・・キャスター、1
2・・・走行基台、13・・・側面部把手、14・・・
正面部把手、15・・・回転手段、15A・・・ロー
ラ、15B・・・可動腕体、15C・・・シリンダー装
置、16・・・第1把持手段、17・・・第1把持手段
移動手段、18・・・把持片、19・・・把持片支持部
材、20・・・駆動ボックス、21・・・懸垂支持体、
22・・・第1X方向レール、23・・・第1X方向レ
ール支持部材、24・・・第1X方向走行体、25・・
・第1スクリュー螺子、26・・・第1垂直走行体、2
7・・・第1垂直レール、28・・・第1垂直レール支
持体、29・・・第1Y方向走行体、30・・・第1Y
方向レール、31・・・回転装着台、32・・・回転
軸、33・・・キャリヤー収容槽、34・・・開口部、
35・・・貫通口、36・・・底板、37・・・ピスト
ンロッド、38・・・シリンダー、39・・・底板駆動
手段、40・・・回転ブラシ、41・・・回転ブラシ移
動機構、42・・・支持部材、43・・・ベース、44
・・・回動軸、45・・・上下走行部材、46・・・昇
降ガイドレール、47・・・シャワーノズル、48・・
・把持部、49・・・駆動部、50・・・水平腕部、5
1・・・垂直腕部、52・・・垂直走行案内部、53・
・・水平走行案内部、54・・・遠心分離台。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状物を収納するキャリヤーを搭載す
    るキャリヤー収容手段と、前記キャリヤーを洗浄する洗
    浄手段と、前記キャリヤーを乾燥する乾燥手段と、前記
    キャリヤー収容手段におけるキャリヤーを前記洗浄手段
    に移送し、前記洗浄手段で洗浄されたキャリヤーを前記
    乾燥手段に移送し、前記乾燥手段で乾燥されたキャリヤ
    ーをキャリヤー収容手段に移送するキャリヤー移送手段
    と、前記洗浄手段、乾燥手段およびキャリヤー移送手段
    の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする
    キャリヤー洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリヤー収容手段は、運搬台車
    と、前記キャリヤーを載置可能に形成され、かつ水平面
    内で回転可能な載置台とを有してなる前記請求項1に記
    載のキャリヤー洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記洗浄手段は、前記キャリヤーを搭載
    可能に形成され、かつ回転可能な回転装着台と、前記キ
    ャリヤーを洗浄し、リンスするように形成されたシャワ
    ースクラブ機構およびリンス機構とを有してなる前記請
    求項1〜2のいずれかに記載のキャリヤー洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記乾燥手段は、前記移送手段によって
    移送されたキャリヤーを搭載可能に形成され、かつ回転
    可能な遠心分離台を有してなる前記請求項1〜3のいず
    れかに記載のキャリヤー洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記移送手段は、前記キャリヤー収容手
    段にあるキャリヤーを移送して前記洗浄手段に装填し、
    前記乾燥手段で乾燥されたキャリヤーを前記キャリヤー
    収容手段に移送する第1移送手段と、前記洗浄手段で洗
    浄されたキャリヤーを前記乾燥手段に装填する第2移送
    手段とを有する前記請求項1〜4のいずれかに記載のキ
    ャリヤ洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記第1移送手段は、前記キャリヤーを
    把持する第1把持手段と、前記第1把持手段の回動、水
    平移動および昇降移動を行うことができるように第1把
    持手段回動機構、第1把持手段水平移動機構および第1
    把持手段昇降機構とを有してなり、前記第2移送手段
    は、キャリヤーを把持する第2把持手段と、キャリヤー
    を把持した第2把持手段を前記洗浄手段から前記乾燥手
    段に移送する第2把持手段移動手段とを有してなる前記
    請求項1〜4のいずれかに記載のキャリヤ洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記円板状物は、シリコンウェハーであ
    る記請求項1〜6のいずれかに記載のキャリヤー洗浄装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101382044B1 (ko) * 2012-06-07 2014-04-14 동아산기 주식회사 산업용 세척기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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