JPH09206681A - 超音波振動子の駆動装置 - Google Patents

超音波振動子の駆動装置

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JPH09206681A
JPH09206681A JP1683996A JP1683996A JPH09206681A JP H09206681 A JPH09206681 A JP H09206681A JP 1683996 A JP1683996 A JP 1683996A JP 1683996 A JP1683996 A JP 1683996A JP H09206681 A JPH09206681 A JP H09206681A
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circuit
frequency
voltage
transistor
drive
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JP1683996A
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Toshiharu Tsubata
敏晴 津幡
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、所定の位相差を待った複数の駆動
電圧を必要とする超音波振動子を駆動し得る駆動装置を
提供する。 【解決手段】 複数の端子を構成する圧電セラミックス
1、11を有する超音波振動子に駆動電圧を供給してこ
の超音波振動子を駆動する駆動装置において、前記圧電
セラミックス1に、前記超音波振動子の共振周波数で発
振する自励発振回路により駆動電圧を供給する第1の波
形生成回路と、位相同期ループにより前記第1の波形生
成回路の駆動電圧の周波数に対して整数倍の周波数を持
つ複数の信号を発生するPLL回路と、このPLL回路
からの前記複数の信号を基に、前記第1の波形生成回路
の駆動電圧に対して所定の位相差を有する1又は複数の
駆動電圧を生成し、前記圧電セラミックス11に供給す
る第2の波形生成回路とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、超音波振動子の
駆動装置に関する。
【従来の技術】電気エネルギーを電気−機械エネルギー
変換素子を用いて超音波振動に変換する超音波洗浄機の
駆動装置の一例として、東京大学出版会編「超音波技
術」の50頁、図2.34に記載されたものが知られてい
る。
【0002】この駆動装置は、電気−機械エネルギー変
換素子として圧電磁器(セラミックス)を用いた超音波
洗浄機(超音波振動子)の駆動回路であり、図11にそ
の概要を示す。
【0003】この駆動回路は、超音波振動子を機械的共
振周波数で駆動するために自励発振回路から構成されて
いる。
【0004】ここで、発振回路の基本構成について図5
乃至図10を参照し、前記自励発振回路について図11
を参照して各々説明する。
【0005】一般に、発振回路の基本構成は図5に示す
ようになる。この発振回路は、ゲイン(増幅率)がαの
増幅器41とゲインがβの帰還回路42とからなり、こ
の発振回路の出力Voは増幅器41から取り出される。
そして、α×β=1のときに安定的に発振する。また、
α×β>1のときには、振動振幅は増幅器41の電源電
圧Vsにより制限され、図6に示す発振波形において点
線のように発散せずに実線のように振幅Vsで安定す
る。つまり、増幅器41のゲインが制限されたことにな
り、見かけ上α×β=1となる。
【0006】また、電源電圧Vsによりゲインが制限さ
れなくても、何らかのゲイン制限回路を付加すれば、や
はり見かけ上α×β=1となる。そして、図7に示すよ
うに前記帰還回路42の移相量に周波数特性を持たせる
と、移相量が0度になる周波数foで発振する。
【0007】一方、機械的共振特性を持つ圧電セラミッ
クスを用いた超音波振動子は、図8のようなインダクタ
L、コンデンサC、抵抗Rの直列回路にコンデンサCd
を並列接続した等価回路で示される。そして、この等価
回路のインピーダンスの絶対値|Z|と周波数との関係
は図9に示すようなる。
【0008】前記絶対値|Z|は、機械的共振周波数f
r近傍で極小になり、これよりやや高い反共振周波数f
a近傍で極大になる。また、位相φは図10に示すよう
に機械的共振周波数fr近傍と反共振周波数fa近傍で
0度になる。このような周波数特性を持つ圧電セラミッ
クスを、図5の帰還回路42の一部として使用し、機械
的共振周波数fr近傍で前記絶対値|Z|が小さくなっ
たときに、α×β=1になるような構成を採用すれば、
位相φが0度である周波数で発振する。同様に、反共振
周波数fa近傍で前記絶対値|Z|が大きくなったとき
に、α×β=1になるような構成を採用すれば、位相φ
が0度である周波数で発振する。
【0009】次に、図11に示す前記自励発振回路にお
いては、帰還回路の一部にトランス51と圧電磁器振動
子(セラミックス)52とを直列に接続している。既述
したように、圧電磁器振動子52の機械的共振周波数f
r 近傍でそのインピーダンスの絶対値が極小になるた
め、トランス51の一次巻線(2T)に流れる電流が極
大になり、この結果、このトランス51の二つの二次巻
線(12T)に誘起される電圧が極大になる。尚、前記
自励発振回路は、AC100(V)の電源に接続されラ
インフィルタ53、ブリッジ回路54を介して駆動電圧
が供給される。
【0010】前記帰還回路の帰還量が機械的共振周波数
frの近傍で極端に大きくなり、また、帰還回路の移相
量も機械的共振周波数frの近傍で0度になる。この帰
還回路の出力は、二つのトランジスタQ1 、Q2 を使用
した増幅回路53の入力端子であるトランジスタQ1 、
Q2 の各ベースに電流として入力される。
【0011】そして、前記帰還回路の帰還量と増幅回路
43のゲインとの積が1となり、かつ、移相量が0度と
なる周波数、即ち、機械的共振周波数frの近傍で発振
することになる。このため、例え機械的共振周波数fr
が変動しても、発信周波数は自動的に機械的共振周波数
frと略一致する。
【0012】
【発明が解決しとようする課題】前記自励発振回路は、
非常に効率よく超音波振動子の機械的共振周波数を追尾
することができる。しかし、複数の位相の異なる電圧を
必要とするような超音波振動子、例えば超音波モータに
用いられる複数の超音波振動子を駆動することはできな
い。即ち、超音波モータは適度な位相差を待った2相電
圧を必要とする場合が多く、このような場合には従来例
の自励発振回路を使用することは困難である。
【0013】そこで、本発明は、所定の位相差を待った
複数の駆動電圧を必要とする超音波振動子を駆動し得る
駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数の端子を有する超音波振動子に駆動電圧を供給して
この超音波振動子を駆動する駆動装置において、前記超
音波振動子の1の端子に、前記超音波振動子の共振周波
数で発振する自励発振回路により駆動電圧を供給する第
1の波形生成回路と、位相同期ループにより前記第1の
波形生成回路の駆動電圧の周波数に対して整数倍の周波
数を持つ複数の信号を発生するPLL回路と、このPL
L回路からの前記複数の信号を基に、前記第1の波形生
成回路の駆動電圧に対して所定の位相差を有する1又は
複数の駆動電圧を生成し、前記超音波振動子の他の端子
に供給する第2の波形生成回路とを有することを特徴と
するものである。
【0015】請求項2記載の発明は、複数の端子を有す
る超音波振動子に駆動電圧を供給してこの超音波振動子
を駆動する駆動装置において、前記超音波振動子の1の
端子に、前記超音波振動子の反共振周波数で発振する自
励発振回路により駆動電圧を供給する第1の波形生成回
路と、位相同期ループにより前記第1の波形生成回路の
駆動電圧の周波数に対して整数倍の周波数を持つ複数の
信号を発生するPLL回路と、このPLL回路からの前
記複数の信号を基に、前記第1の波形生成回路の駆動電
圧に対して所定の位相差を有する1又は複数の駆動電圧
を生成し、前記超音波振動子の他の端子に供給する第2
の波形生成回路とを有することを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項1記載の発明に係る駆動装置によれ
ば、第1の波形生成回路の自励発振により、超音波振動
子の共振周波数と略一致した周波数の駆動電圧を生成し
て超音波振動子の1の端子に供給し、位相同期ループに
より前記第1の波形生成回路の駆動電圧の周波数に対し
て整数倍の周波数を持つ複数の信号を発生し、第2の波
形生成回路により、前記第1の波形生成回路の駆動電圧
に対して所定の位相差を有する1又は複数の駆動電圧を
生成して、この駆動電圧を前記超音波振動子の他の端子
に供給するものである。これにより、超音波振動子を、
その共振周波数持ちかつ所定の位相差を待った複数の駆
動電圧により駆動することができる。
【0017】請求項2記載の発明に係る駆動装置によれ
ば、第1の波形生成回路の自励発振により、超音波振動
子の反共振周波数と略一致した周波数の駆動電圧を生成
して超音波振動子の1の端子に供給し、位相同期ループ
により前記第1の波形生成回路の駆動電圧の周波数に対
して整数倍の周波数を持つ複数の信号を発生し、第2の
波形生成回路により、前記第1の波形生成回路の駆動電
圧に対して所定の位相差を有する1又は複数の駆動電圧
を生成して、この駆動電圧を前記超音波振動子の他の端
子に供給するものである。これにより、超音波振動子
を、その反共振周波数を持ちかつ所定の位相差を待った
複数の駆動電圧により駆動することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0019】(実施の形態1) [構成]図1は本実施の形態1の超音波振動子の駆動装
置の回路構成図、図2はこの駆動装置の各部の信号波形
図を示すものである。
【0020】本実施の形態1において、超音波振動子は
特に図示しないが、超音波振動子に対して交播電圧を印
加する第1の端子としての圧電セラミックス1と、第2
の端子としての圧電セラミックス11とを用いて構成さ
れる。
【0021】図1に示す駆動装置は、第1の波形生成回
路と、PLL(Phase Locked Loop)
回路と、第2の波形生成回路とを備えている。
【0022】第1の波形生成回路は、電源(直流電圧
源)16に一次巻線の一端が接続されたトランス2と、
トランス2の二次巻線の他端がコレクタに接続されたト
ンジスタ3と、トランス2の一次巻線の一端とトンジス
タ3のベースとの間に接続された抵抗4と、トンジスタ
3のベースとトランス2の二次巻線の中間タップとの間
に接続されたコンデンサ5とを具備し、前記トランス2
の二次巻線に圧電セラミックス1を接続して、超音波振
動子の共振周波数で発振する自励発振回路を構成してい
る。
【0023】PLL回路は、位相比較器6、積分器7、
VCO(電圧制御発振器)8、分周器9を直列接続して
構成され、分周器9は、位相が90度づつ異なり周波数
が入力(VCO8の出力)周波数の1/4であるφ1 乃
至φ4 の4個の信号を出力するようになっている。前記
分周器9が出力する信号φ1 は、位相比較器6に入力さ
れるようになっている。また、位相比較器6は、前記第
1の波形生成回路におけるトランジスタ3のベースとも
接続されている。
【0024】第2の波形生成回路は、前記分周器9が出
力する信号φ2 、φ4 を切り替えていずれかを選択する
切替スイッチ10と、この切替スイッチ10に抵抗14
を介してベースを接続したトランジスタ13と、ベース
抵抗15と、トランジスタ13のコレクタと前記第1の
波形生成回路の入力端子(電源16との接続端子)との
間に一次巻線の一端及び二次巻線の一端を接続したトラ
ンス12とを具備し、トランス12の二次巻線に前記セ
ラミックス11を接続している。
【0025】このような構成により、前記2つの圧電セ
ラミックス1、11には、各々第1、第2の波形生成回
路を介して駆動電圧である交番電圧が印加される。
【0026】(作用)次に、前記駆動装置の作用を図2
をも参照して説明する。
【0027】最初に、第1の波形生成回路である自励発
振回路の作用について説明する。前記トランジスタ3は
抵抗4で正極に接続され、ベース電位がエミッタ電位よ
り高いため、コレクタ−エミッタ間は導通する。この結
果、トランス2の一次巻線に電流が流れ、二次巻線側に
昇圧された電圧が発生して圧電セラミックス1に電流が
流れる。
【0028】トランス2の二次巻線の中間タップの出力
は、コンデンサ5で直流的に絶縁されて交流的にトラン
ジスタ3のベースに入力される。そして、抵抗4からコ
ンデンサ5の方向に電流が流れることにより、トランジ
スタ3のベース電位が上がり、コレクタ−エミッタ間が
非導通となる。すると、前記トランス2の二次巻緩に発
生する逆起電力によセラミックス1に上述した場合と逆
方向に電流が流れる。同時に、コンデンサ5から抵抗4
の方向に電流が流れて、トランジスタ3のベース電位が
高くなり、コレクタ−エミッタ間が導通する。以上の動
作の操り返しにより自励発振が起こる。
【0029】このときの発振周波数は、抵抗4とコンデ
ンサ5に流れる帰還電流が大きく位相が0度となる超音
波振動子の共振周波数frと略一致する周波数になる。
【0030】次に、前記PLL回路の作用を説明する。
トランジスタ3のベース電圧をφoとして位相比較器6
の一方の入力端子に入力し、分周器9の一つの出力であ
る信号φ1 を位相比較器6の他方の入力端子に入力す
る。位相比較器6でベース電圧φo と信号φ1 との位相
差が比較され、比較結果を積分器7で積分することによ
り、この位租差が電圧の大小に変換される。前記VCO
8は、積分器7の出力電圧により発振周波数が変化し、
最終的にはベース電圧φo と信号φ1 との位相差がなく
なる周波数、つまり、ベース電圧φo と信号φ1 が等し
くなる周波数で安定する。
【0031】VCO8の出力は、分周器9により周波数
が1/4に分周されて位相比較器6に入力されるため、
VCO8の発振周波数は超音波振動子の共振周波数の4
倍になる。以上説明したベース電圧φo 、VCO8の出
力、信号φ1 乃至φ4 の波形を図2に示す。
【0032】前記第2の波形生成回路の動作は以下の通
りである。前記VCO8の出力は、ベース電圧φo の4
倍の周波数であるから、VCO8の出力波形を基準にし
て、図2に示すように信号φ1 、φ2 、φ2 、φ4 の波
形が生成可能である。信号φ1 、φ2 、φ2 、φ4 は、
ベース電圧φo に対して周波数が同じで、位相差がそれ
ぞれ0度、90度、180度、270度(−90度)に
なる。前記切替スイッチ10によりこの中から必要な位
相を選択する。
【0033】例えば、ベース電圧φo に対して+90度
の位相差を持つ波形を生成したければ信号φ2を、同様
に−90度の位相差を持つ波形を生成したければ信号φ
4をを選択すればよい。切替スイッチ10により信号φ2
、信号φ4 のいづれか一つつを選択した後、この信号
φ2 又は信号φ4 を前記抵抗14を介してトランジスタ
13のべースに入力する。トランジスタ13のベース電
位がエミッタ電位より高ければ、コレクタ−エミッタ間
は導通し、トランス12の1次巻線に電流が流れ、2次
巻線側に発生する電圧により圧電セラミックス11に電
流が流れる。
【0034】前記トランジスタ13のベース電位がエミ
ッタ電位より低ければ、コレクタ−エミッタ間は非導通
になり、トランス12の2次巻線側に発生する逆起電力
により、圧電セラミックス11に上述した場合と逆の方
向の電流が流れる。
【0035】以上説明したように、第1の波形生成回路
のベース電圧φo を基に、PLL回路により周波数が同
じで位相が90度、270度異なる波形を出力し、これ
を第2の波形生成回路で選択し、かつ、昇圧して圧電セ
ラミックス11を駆動するものである。
【0036】[効果]本実施の形態1の駆動装置によれ
ば、超音波振動子を、その共振周波数frを持ちかつ9
0度、270度(−90度)のいずれかの位相差を待っ
た複数の駆動電圧により駆動することができる。
【0037】(実施の形態2) [構成]次に、図3を参照して本実施の形態2の構成を
説明する。図3は本実施の形態1の超音波振動子の駆動
装置の回路構成図、図2はこの駆動装置の各部の信号波
形図を示すものである。
【0038】本実施の形態2において、超音波振動子は
特に図示しないが、超音波振動子に対して交番電圧を印
加する第1の端子としての圧電セラミックス21と、第
2の端子としてのセラミックス33とを用いて構成され
る。
【0039】図3に示す駆動装置は、第1の波形生成回
路と、PLL回路と、第2の波形生成回路とを備えてい
る。
【0040】第1の波形生成回路は、電源(直流電圧
源)39にコレクタが接続されたNPN型のトランジス
タ23と、このトランジスタ23のエミッタに、エミッ
タが接続されコレクタが接地されたPNP型のトランジ
スタ24と、前記トランジスタ23、24の各ベースに
コレクタが接続され、エミッタが接地されたトランジス
タ25と、前記トランジスタ23のコレクタ−ベース間
に接続された抵抗26と、前記トランジスタ23、24
の各エミッタに一端が接続され、抵抗27を介して前記
トランジスタ25のベースに他端が接続されたインダク
タ22と、前記トランジスタ25のベースと接地との間
に接続された抵抗28とを具備し、前記インダクタ22
の他端に圧電セラミックス21を接続して、超音波振動
子の反共振周波数で発振する自励発振回路を構成してい
る。
【0041】PLL回路は、位相比較器29、積分器3
0、VCO(電圧制御発振器)31、分周器32を直列
接続して構成され、分周器32は、位相が30度異なり
周波数が入力(VCO31の出力)周波数の1/12で
あるφ5 乃至φ6 の2個の信号を出力するようになって
いる。前記分周器32が出力する信号φ5 は、位相比較
器29に入力されるようになっている。また、位相比較
器6は、前記第1の波形生成回路におけるトランジスタ
23、24の各ベースとも接続されている。
【0042】第2の波形生成回路は、分周器32の出力
である信号φ6が抵抗37を経て各ベースに入力される
NPN型のトランジスタ35、PNP型のトランジスタ
36を有し、これらトランジスタ35、36の各エミッ
タの接続点にインダクタ34の一端を接続して、このイ
ンダクタ34の他端に接続した圧電セラミックス33を
駆動するようになっている。前記トランジスタ35のコ
レクタは前記電源39に接続されている。尚、図3中、
38はトランジスタ35、36のベース抵抗である。
【0043】このような構成とすることにより、2つの
圧電セラミックス21、33には各々第1、第2の波形
生成回路により駆動電圧である交番電圧が印加される。
【0044】(作用)次に、実施の形態2の作用を説明
する。
【0045】始めに、第1の波形生成回路である自励発
振回路の作用について説明する。前記トランジスタ23
は、抵抗26によりそのベース電位がエミッタ電位より
高いためにコレクタ−エミッタ間は導通し、また、トラ
ンジスタ24は、ベース電位がエミッタ電位より高いた
めにコレクタ−エミッタ間は非導通になる。このときト
ランジスタ25のコレクタ−エミッタ間は非導通であ
る。
【0046】この結果、電源39からトランジスタ2
3、インダクタ22を介して圧電セラミックス21に電
流が流れる(以下正方向の電流の流れと呼ぶ)。する
と、インダクタ22と圧電セラミックス21との接続点
の電位が上がり、これにより、トランジスタ24のベー
ス電位も上がって、トランジスタ25のコレクタ−エミ
ッタ間が導通する。
【0047】トランジスタ25のコレクタ−エミッタ間
が導通すると、トランジスタ23のベース電位がエミッ
タ電位より低くなるため、トランジスタ23のコレクタ
−エミッタ間は非導通になり、トランジスタ24のベー
ス電位がエミッタ電位より低くなってそのコレクタ−エ
ミッタ間は導通する。
【0048】このとき、圧電セラミックス21の制動容
量に蓄えられた電荷がインダクタ22、トランジスタ2
4を介して接地ヘ移動し、電流が流れる(以下負方向の
電流の流れと呼ぶ)。これにより、インダクタ22と圧
電セラミックス21との接続点の電位が下がり、トラン
ジスタ24のべース電位も下がって、トランジスタ25
のコレクタ−エミッタ間が非導通になる。これにより、
トランジスタ23のコレクタ−エミッタ間は導通し、ト
ランジスタ24のコレクタ−エミッタ間は非導通にな
る。以上の繰り返しにより自励発振が起こる。
【0049】このときの自励発振の発振周波数は以下の
ようにして定まる。上述した正方向の電流の流れと、負
方向の電流の流れが繰り替えされるとき、圧電セラミッ
クス21の両端の電圧の振幅は主にインダクタ22とこ
の圧電セラミックス21のインピーダンスによる分圧比
により決まる。いま、周波数が一定とすれば、インダク
タ22のインピーダンスは一定なので、圧電セラミック
ス21のインピーダンスが一番高くなる反共振周波数
(図9に示すfa)近傍で、電圧振幅が最も大きくな
る。
【0050】従って、抵抗27、28の値を正帰還の帰
還量が適当になるように選べば、反共振周波数fa近傍
で発振することになる。より正確には、反共振周波数f
a近傍で帰還電流の位相が0度になるときの周波数で発
振する。
【0051】次に、前記PLL回路の作用を説明する。
トランジスタ23、24のべース電圧をφ0として位相
比較器29の一方の入力端子に入力し、分周器32の一
つの出力である信号φ5 を位相比較器29の他方の入力
端子に入力する。
【0052】位相比較器29でべース電圧φ0 と信号φ
5 との位相差が比較され、比較結果を積分器30で積分
することにより、この位相差が電圧の大小に変換され
る。VCO31は積分器30の出力電圧により発振周波
数が変化し、最終的にはべース電圧φ0 と信号φ5 との
位相差がなくなるとき、つまり、べース電圧φ0 と信号
φ5 の周波数が一致したときに安定する。
【0053】前記VCO31の出力は、分周器32によ
りその周波数が1/12に分周されて位相比較器29に
入力されるため、VCO31の発振周波数は超音波振動
子の共振周波数の12倍になる。以上説明したべース電
圧φ0 、VCO31の出力、信号φ5 、φ6 の波形は図
4に示すようになる。
【0054】次に、第2の波形生成回路の動作は次のよ
うになる。前記VCO31の出力はべース電圧φ0 の1
2倍の周波数であるから、VCO31の出力波形を基準
にして、360度÷12=30度の間隔で任意の波形の
信号が生成可能である。ここでべース電圧φ0 に対して
位相が30度遅れた信号φ6 を生成すると、図4に示す
ようなタイミングになる。
【0055】この信号φ6 を抵抗37を介してトランジ
スタ35、36のべースに入力すると、信号φ6 がハイ
(High)のときには、トランジスタ35のコレクタ
−エミッタ間は導通し、トランジスタ36のコレクタ−
エミッタ間は非導通になり電源39からトランジスタ3
5、インダクタ34を介して圧電セラミックス33に電
流が流れる。
【0056】また、信号φ6がロー(Low)のときに
は、トランジスタ35のコレクタエミッタ間は非導通に
なり、トランジスタ36のコレクタ−エミッタ間は導通
して、圧電セラミックス33からインダクタ34、トラ
ンジスタ36を介して接地に電流が流れる。
【0057】以上説明したように、実施の形態2におい
ては、第1の波形生成回路、第2の波形生成回路によ
り、超音波振動子の反共振周波数に一致又は略一致し、
位相が30度異なる駆動電圧を生成することができる
【0058】(効果)本実施の形態2の駆動装置では、
超音波振動子を、その反共振周波数を持ちかつ30度の
位相差を待った2個の駆動電圧により駆動することがで
きる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、超音波振
動子の共振周波数と一致し、位相の異なる複数の駆動電
圧によりこの超音波振動子を駆動することができる駆動
装置を提供することができる。
【0060】請求項2記載の発明によれば、超音波振動
子の反共振周波数と一致し、位相の異なる複数の駆動電
圧によりこの超音波振動子を駆動することができる駆動
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の超音波振動子の駆動装
置の回路構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の駆動装置の各部の信号
波形図である。
【図3】本発明の実施の形態2の超音波振動子の駆動装
置の回路構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2の駆動装置の各部の信号
波形図である。
【図5】発振回路の基本構成を示す回路図である。
【図6】図5に示す発振回路の発振波形図である。
【図7】図5に示す発振回路の移送量と周波数との関係
を示す説明図である。
【図8】超音波振動子の等価回路図である。
【図9】超音波振動子の等価回路のインピーダンスと周
波数との関係を示す説明図である。
【図10】超音波振動子の等価回路の位相と周波数との
関係を示す説明図である。
【図11】従来の自励発信回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 圧電セラミックス 2 トランス 3 トランジスタ 4 抵抗 6 位相比較器 7 積分器 8 VCO 9 分周器 10 切替スイッチ 11 圧電セラミックス 12 トランス 13 トランジスタ 16 電源 21 圧電セラミックス 22 インダクタ 23 トランジスタ 24 トランジスタ 25 トランジスタ 33 圧電セラミックス 34 インダクタ 35 トランジスタ 36 トランジスタ 39 電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の端子を有する超音波振動子に駆動
    電圧を供給してこの超音波振動子を駆動する駆動装置に
    おいて、 前記超音波振動子の1の端子に、前記超音波振動子の共
    振周波数で発振する自励発振回路により駆動電圧を供給
    する第1の波形生成回路と、 位相同期ループにより前記第1の波形生成回路の駆動電
    圧の周波数に対して整数倍の周波数を持つ複数の信号を
    発生するPLL回路と、 このPLL回路からの前記複数の信号を基に、前記第1
    の波形生成回路の駆動電圧に対して所定の位相差を有す
    る1又は複数の駆動電圧を生成し、前記超音波振動子の
    他の端子に供給する第2の波形生成回路と、 を有することを特徴とする超音波振動子の駆動装置。
  2. 【請求項2】 複数の端子を有する超音波振動子に駆動
    電圧を供給してこの超音波振動子を駆動する駆動装置に
    おいて、 前記超音波振動子の1の端子に、前記超音波振動子の反
    共振周波数で発振する自励発振回路により駆動電圧を供
    給する第1の波形生成回路と、 位相同期ループにより前記第1の波形生成回路の駆動電
    圧の周波数に対して整数倍の周波数を持つ複数の信号を
    発生するPLL回路と、 このPLL回路からの前記複数の信号を基に、前記第1
    の波形生成回路の駆動電圧に対して所定の位相差を有す
    る1又は複数の駆動電圧を生成し、前記超音波振動子の
    他の端子に供給する第2の波形生成回路と、 を有することを特徴とする超音波振動子の駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010136150A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Sanyo Electric Co Ltd 高電圧出力ドライバーおよび圧電ポンプ
JP2010131539A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Sanyo Electric Co Ltd 高電圧出力ドライバーおよび圧電ポンプ

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JP2010136150A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Sanyo Electric Co Ltd 高電圧出力ドライバーおよび圧電ポンプ
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