JPH09206195A - 簡単に離脱できる吸盤による保持方法 - Google Patents

簡単に離脱できる吸盤による保持方法

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JPH09206195A
JPH09206195A JP29835496A JP29835496A JPH09206195A JP H09206195 A JPH09206195 A JP H09206195A JP 29835496 A JP29835496 A JP 29835496A JP 29835496 A JP29835496 A JP 29835496A JP H09206195 A JPH09206195 A JP H09206195A
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suction cup
suction
fixed
holding method
cup
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JP29835496A
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Setsu Akiyama
節 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着脱が容易な吸盤による保持方法を提供し
て、着脱作業性の改善及び被固定物の外観向上を行い、
新用途展開を可能とすることである。 【構成】 被固定物の平行移動、回転、傾斜等によって
簡単に離脱させられる吸盤を用いる。白板、黒板、パネ
ル、ポスター、表示板等々の平板状体は2個以上の該吸
盤で保持する。また、壁掛け花瓶、シャワーヘッド・ホ
ルダー、ヘアードライヤー・ホルダー、壁掛け照明具、
壁掛け灰皿等々は、重力方向に並べた2個以上の該吸盤
で保持する。あるいは、三角コーナー、面状玩具、ロー
ルカーテン、安全ロック具、芳香剤容器等を該吸盤で保
持する。該吸盤を両面吸盤とすると、特に大きな効果が
期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸盤による保持方法
の改良に関し、さらに詳しくは、吸盤によって固定され
た被固定物の平行移動、回転、傾斜等によって容易に離
脱させることのできる吸盤を用いた保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、壁面等に固定する方法としては、
ピンやマグネットや粘着剤や吸盤の使用が知られている
が、比較的頻繁に着脱を行う使い方に対しては、いずれ
も満足できるものではなかった。
【0003】すなわち、ピンは壁面を傷付けるし、マグ
ネットは金属面にしか固定できなくて、固定する力と離
脱させる力とが等しいため、固定力を大きくすると取り
外すのが困難になるという問題があった。また、粘着剤
は繰り返しの使用には適さないが、剥がして外す時に壁
面を傷付けたり、粘着剤が壁面に付着したまま残って壁
面を汚したりする問題もあった。
【0004】吸盤を用いて固定する方法は、滑らかな面
でさえあれば良く、水平面にでも垂直面にでも強固に固
定できるので非常に有効な方法であるが、吸盤を離脱さ
せるには、吸盤の端部を指で変形させなければなら無か
った。このため、頻繁な着脱を必要とする用途において
は、吸盤を露出して使用しなければならず、被固定物の
デザインが制約される問題があった。吸盤の端部に設け
られた突起を引っ張って離脱させる方法もあるが、同様
にデザインが制限されるし、離脱の作業性が悪く、使用
方法が限定されていた。
【0005】例えば、トイレや浴室や台所や玄関で用い
られる壁掛け花瓶の場合、水を入れ替える時に花瓶を壁
面から外さなくてはならないが、そのためには吸盤の端
部を露出させておかなければならない。このため、イン
テリア性に優れた外観の花瓶にすることはできず、実用
できない状態にあった。花瓶の重さを支えるために2個
以上の吸盤を用いると、離脱の作業性、外観がさらに悪
くなってしまう。
【0006】また、シャワーヘッドやヘアードライヤー
等は、使用者の背丈、あるいは、使用目的に応じて高さ
を調節して使用されるのが望ましいが、従来の吸盤によ
る保持方法では、着脱の作業性が悪くて実施できなかっ
た。また、吸盤が露出されているので、優れたデザイン
のホルダーとすることができなかった。
【0007】あるいは、面積が比較的大きい平板を固定
する場合、従来の吸盤による保持方法では手指の届く端
部にしか使うことができず、使用方法に大きな制限があ
った。2個以上の吸盤を用いて固定した物を外す場合に
は、吸盤を1個毎に外さなければならないという不便が
あり、頻繁に着脱を必要とする用途において、吸盤を使
用するのは難しかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術の問題点を鑑み、容易に離脱できる吸盤による保持
方法を提供して、従来、実用上の問題があった各種用途
において、作業性の改善と外観デザインの向上を行おう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次の手段を取るものである。すなわち、吸
盤によって固定される被固定物の中央部に、少なくとも
2個の吸盤を重力方向に並べ、該吸盤を、吸盤の吸着面
に沿った前記被固定物の平行移動によって離脱させられ
る吸盤とすることである。
【0010】さらに、前記被固定物を、壁掛け花瓶又は
シャワーヘッド・ホルダー又はヘアードライヤー・ホル
ダー又は照明具又は壁掛け灰皿とすることである。
【0011】あるいは、少なくとも2個の吸盤を用いる
平板状体の保持方法において、該吸盤を、吸盤の吸着面
に沿った前記平板状体の平行移動によって離脱させられ
る吸盤とすることである。
【0012】さらに、前記平板状体を、白板又は黒板又
はパネル又はポスター又は表示板又は額又は鏡又は遮光
板又は食器トレー又はCRTフィルターとすることであ
る。
【0013】あるいは、三角コーナーを吸盤で固定する
保持方法において、該吸盤を、吸盤の吸着面に沿った、
前記面状玩具の平行移動によって離脱させられる吸盤と
することである。
【0014】あるいはまた、面状玩具を吸盤で固定する
保持方法において、該吸盤を、吸盤の吸着面に沿った前
記面状玩具の平行移動又は回転によって離脱させられる
吸盤とすることである。
【0015】さらに、前記吸盤を、吸着面を外向きにし
て2個の吸盤が重ねられてなる両面吸盤とすることであ
る。
【0016】あるいは、ロールカーテンの開閉状態を、
カーテン端部に備えた吸盤の固定位置によって調整する
ことを目的とする、カーテン端部の保持方法において、
該吸盤を、前記カーテン端部の吸盤の吸着面に沿った平
行移動、あるいは、該吸着面に対する傾斜によって離脱
させられる吸盤とすることである。
【0017】あるいはまた、開き戸又は引き戸を開かな
いようにする安全ロック具を吸盤で固定する保持方法に
おいて、該吸盤を、前記安全ロック具の、吸盤の吸着面
に沿った平行移動又は回転、あるいは、該吸着面に対す
る傾斜によって離脱させられる吸盤とすることである。
【0018】あるいは、消臭剤容器又は芳香剤容器又は
防カビ剤容器を吸盤で固定する保持方法において、該吸
盤を、前記消臭剤容器又は芳香剤容器又は防カビ剤容器
の、吸盤の吸着面に沿った平行移動又は回転、あるい
は、該吸着面に対する傾斜によって離脱させられる吸盤
とすることである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係わる、吸盤によ
る保持方法の実施の形態について詳しく説明する。
【0020】本発明において用いられる吸盤は、その機
能を満足するものであればよく、形状、材質等には限定
されないが、特願平8−244642に記載の吸盤を用
いるのが好ましい。例えば、図3に示される吸盤10は
平行移動で離脱させられる吸盤の一例であり、離脱の機
構は次の通りである。すなわち、図4に示されるよう
に、被固定物22を矢印の方向に平行移動することによ
って、吸盤10の中央柱状部分12が傾むき、変位伝達
部材14が傾斜することによって、吸盤10の端部18
に設けられた突起20が引き上げられ、吸着部16の減
圧状態が解放され吸盤10は離脱に至るのである。矢印
以外の方向への平行移動では離脱されないので、本発明
の実施に当たっては、離脱させる方向を適切に設定しな
ければならない。
【0021】平行移動で離脱する吸盤の一例を、図5及
び図6に示す。図5は吸着している時の側面図であり、
図6は被固定物22を省略した平面図である。吸盤10
の上部に保持されている被固定物22を、図6の矢印方
向へ平行移動すると、吸盤の中央柱状部分12に連結さ
れている棒状の変位伝達部材14が、吸盤端部18の棒
状突起20に接触し、突起20を曲げ、吸盤端部18を
めくるように変形させ、吸盤内部の減圧状態が解放され
て吸盤10は離脱する。
【0022】また、図7に示される吸盤10も平行移動
で離脱させられる吸盤の他の例であり、図8に示される
ように矢印の方向に被固定物22を平行移動することに
よって、吸盤は離脱させられる。図9、図10も、矢印
方向の平行移動で離脱させられる吸盤の例を示してい
る。
【0023】図7に示された吸盤は、被固定物の回転に
よっても離脱させられる。すなわち、図11に示される
ように、被固定物(図示されていない)の回転により、
吸盤端部18に設けられた突起20が、変位伝達部材1
4によって斜めに引っ張られ、離脱に至るのである。ま
た、図12に示される吸盤は、吸盤カバー34を矢印A
方向への平行移動、又は、B方向へ回転させることによ
り、吸盤カバー34に設けられた突起状の変位伝達部材
14が、吸盤端部18に設けられた突起20に突き当た
り吸盤端部18をめくるので、吸盤は離脱させられる。
【0024】図13は、回転変位によってのみ離脱させ
られる吸盤の一例を、その一部を拡大して示している。
図3に示される吸盤10において、変位伝達部材14の
先端部15に紐状体13を連結し、突起20に通し、ス
トッパー30を設ける。変位伝達部材14が回転され、
その先端部15が矢印A又はBの方向に移動すれば、先
端部15又はストッパー30が突起20を引っ掛けて吸
盤の端部18をめくり、吸盤10は離脱させられる。
【0025】図3に示された吸盤は、図14に示される
ように、被固定物22を矢印の向きに傾斜することによ
っても離脱される。同様にして、図7に示された吸盤
も、被固定物22を傾斜することによって離脱させるこ
とができる。
【0026】図15は、本発明に用いることのできる両
面吸盤の一例である。図3に示される吸盤に、吸着部1
7を重ねた構成となっている。吸着部17によって連結
された被固定物(図示されていない)を矢印の方向に平
行移動することによって、吸着部16は吸着面から離脱
させられる。同様にして、図5、図7、図9、図10図
12、図13等に例示された片面吸盤と同一の離脱機構
を備えた、種々の両面吸盤を製作することができる。
【0027】請求項1は比較的重い物の保持方法に関
し、被固定物の中央部に、2個以上の吸盤を重力方向に
並べて使用する工夫である。吸盤を少なくとも2個用い
ることの目的は、吸着力を2倍以上にすることと、吸着
面や吸盤がゴミ等で汚れていて吸着されない時のスペア
の意味がある。1個が外れても、残りの吸盤で確実に保
持するという考えである。この目的にそって、吸盤は被
固定物の中央部に重力方向に並べられる。1個の吸盤が
外れても、被固定物は傾くことなく保持される。中央部
とは、被固定物の重心近辺を意味する。
【0028】吸盤を2個以上用いることにより、特に、
タイル壁面への保持を確実に行うことができる。被固定
物の形状によっては、吸盤の位置が被固定物に隠れて見
えなくなり、タイル壁面の目地上に吸盤が位置して吸着
できない恐れがある。2個以上の吸盤を用いれば、全て
の吸盤が目地上に位置する確率は小さく、どれかの吸盤
で保持力を確保できでる。
【0029】吸着面に沿った平行移動で離脱する吸盤を
用いて得られる効果は2つある。1つは、離脱する方向
を、重力とは反対方向の上向きに揃えて、2個以上の吸
盤を上下に配置することによって、安定な保持状態が維
持されることである。すなわち、離脱の方向とは反対の
方向に常に重力が働いているため、多少の外乱力が掛か
っても、吸盤は離脱することがない。しかしながら、本
発明は、離脱する方向を重力とは反対方向の上向きに揃
えることに限定されない。被固定物の性状、用途によっ
ては、横向きの離脱方向を選択することもできる。
【0030】もう1つの効果は、複数個の吸盤を使って
も、各吸盤に同時に離脱力が働くので、被固定物を容易
に外せることである。離脱する方向を上向きに揃えて吸
盤を並べた場合、上向きに被固定物を持ち上げることに
よって、個々の吸盤に平行移動の変位が同時に伝達さ
れ、全ての吸盤が同時に離脱するので、被固定物を簡単
に壁面から外すことができる。
【0031】請求項2は、請求項1に係わる保持方法の
実施によって、特に大きな効果を期待できる用途に関す
る。台所や洗面所や風呂場やトイレや玄関の、タイル壁
面や鏡、窓のガラス面に保持される壁掛け花瓶は、生花
を生けた時の水の取換え等のため頻繁な着脱が必要であ
る。又、壁面装飾のための道具であるから、外観の美し
いことが要請される。本発明の壁掛け花瓶によれば、吸
盤を2個以上用いるので多少重い花瓶でも安定に保持で
きるし、吸盤が全く見えない外観とすることができるの
で、インテリア性に優れたデザインの選択が可能とな
る。また、花瓶を上方に持ち上げるだけで簡単に壁面か
ら取り外すことができるので、水の取換え等が非常に便
利になる。
【0032】本発明に係わる壁掛け花瓶の例を図1及び
図2に示す。図2は外観を示す斜視図であり、図1は中
央を横切る縦断面図である。外部からは見られないよう
に、容器部11の裏面の凹部に2個の吸盤10が備えら
れている。容器部11を吸着壁面に沿って上方へ持ち上
げた時にだけ吸盤が外れるように、吸盤の離脱する方向
を上に揃えて並べられている。吸盤としては、図3、図
5、図7、図9、図10、図15等に示される吸盤を用
いることができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0033】浴場で用いられるシャワーヘッドのホルダ
ー固定を、本発明の保持方法によって実施すれば、シャ
ワー利用者の背丈に応じて高さを自由に調整できるので
非常に便利である。図16にシャワーヘッドのホルダー
について本発明を実施する形態の一例を示す。台座部2
5の裏面に平行移動で離脱させられる両面吸盤2個(図
中省略)が上下方向に並べられて装着されている。
【0034】また、本発明の保持方法によれば、洗面所
等で用いるヘアードライヤ−を洗面台の鏡面等の適当な
位置に安定に固定することができ、用済み後は簡単に外
して格納できる効果が得られる。
【0035】あるいは、本発明の保持方法によれば、タ
イル面やガラス面に照明具を固定することができ、用済
み後は簡単に取り外すことができるので、工事現場の照
明や屋内の移動型照明器具等に実施すれば非常に便利に
なる。
【0036】本発明において、吸盤を両面吸盤とすれば
なお便利である。一般ユーザーとしては、吸着させる壁
面のタイル寸法に合わせて、目地を避けるピッチに吸盤
間隔を調整することができるし、カビや汚れ等の清掃の
時には被固定物から吸盤を外して作業できる。また、吸
盤が傷んだ時には新しい吸盤と交換することもできるメ
リットがある。メーカーとしては、吸盤取り付け部を滑
らかな平面とするだけでよいので、製作の容易な形状に
自由に設計できるうえ、吸盤取り付け工程を省略できる
メリットがある。特に、2個以上の吸盤を取り付けるた
めの、取り付け部の加工は形状が複雑になるので、本請
求項に係わる実施形態においては、両面吸盤とする効果
は非常に大きい。
【0037】あるいはまた、本発明の保持方法によれ
ば、外観が美しく着脱が容易な壁掛け用の灰皿を提供す
ることができる。従来、一般家庭のトイレ等で使用する
灰皿は、タイル壁面等への取り付けに良い方法がなく、
床面に置いて使用する等の不便な状態で使われている。
吸盤を使うのが便利であるが、使用後の灰皿の清掃と
か、喫煙後の整理とかで頻繁に着脱の必要がある。従来
の吸盤による保持方法で対応しようとすれば、吸盤端部
の突起を露出させて手指で引っ張ることになり、作業性
が悪い上に、外観も望ましいものでなくなる。
【0038】図17は本発明の壁掛け灰皿の例を示す斜
視図であり、図18は裏面図、図19は中央部分のA−
A方向縦断面図である。上方への平行移動によって離脱
される2個の吸盤10を、背面部材21の中央部裏面に
上下に並べて取り付けてある。灰皿部分19又は背面部
材21を上方へ持ち上げることにより、2個の吸盤10
は容易に離脱し、灰皿を壁面から取り外すことができ
る。
【0039】両面吸盤を使うメリットについてはすでに
上述したが、灰皿の場合には次の利点も付加される。一
般に、吸盤の取り付けには、吸盤の穴とか横溝等を利用
するが、灰皿で使用する金属材料では、これらの取付方
法を利用するための取り付け部の加工が難しい。両面吸
盤を使用すれば、吸着座としての平面さえ用意すればよ
いので、取り付け部の加工手間を大幅に軽減できる。
【0040】請求項3は平板状体の保持方法に関し、平
行移動によって離脱させられる吸盤を2個以上使用する
工夫である。平板状体とは、平板部分が50%以上を占
めて全体が板状である物をいう。比較的大きな面積の平
板状体を固定するには、2個以上の吸盤、好ましくは4
個以上の吸盤で固定しなければならない。従来の吸盤保
持方法によれば、平板状体を取り外す時には、吸盤を1
個ずつ指で変形させ離脱させなければならず大変不便で
あった。また、吸盤の位置は、指を差し込んで届く範囲
の平板状体の端部に限定されるので、使い勝手が非常に
悪かった。
【0041】本発明の保持方法においては、平行移動に
よって離脱させられる吸盤2個以上を、離脱する方向を
合わせて平板状体の裏面に配置して固定する。離脱の方
向は、重力方向の反対、上方にするのがよい。固定され
て使用されている時には、平板状体の重量が掛かってい
るので多少の外乱力を受けても外れることがない。取り
外す時には、平板状体を上に持ち上げるように移動させ
れば、平板状体は簡単に外れる。平板状体の平行移動変
位が、各吸盤に等しく、同時に伝達されるので、簡単に
外すことができるのである。特に必要な時には、離脱の
方向を横向きにすることもできる。
【0042】本発明においては、平板状体の回転又は傾
斜によって離脱する吸盤を用いることはできない。何故
なら、2個以上の吸盤に等しく、回転の変位を伝達する
ことができないし、2個以上の吸盤に等しく、傾斜の変
位を伝達して離脱させるためには、平板状体の端部に吸
盤が一列に並んだ場合に限定されるので、実用の可能性
がほとんど無いからである。
【0043】請求項4は、請求項3に記載の保持方法を
実施することによって、特に大きな効果を得ることので
きる用途に関する。白板や黒板がガラス面やタイル面に
固定できて、簡単に外せて移動できれば、いろいろな新
しい使い方が可能となる。例えば、食堂のメニューの掲
示等に使う場合、その時々に応じて、最も適切な場所に
簡単に移動させることができる。窓ガラスの屋外側に掲
示してもよいし、屋内側に掲示することもできる。ある
いは、会議において使用する場合、窓ガラス等に固定し
て臨時の使用が可能となる。2個以上、好ましくは4個
の吸盤を用いて固定された白板や黒板は、しっかり固定
されているので、そのままの状態で書いたり消したりす
ることができる。また、外して書くことも簡単にでき
る。
【0044】図20は、4個の、平行移動で離脱させら
れる吸盤10を白板29に装着した様子を示す裏面図で
ある。各吸盤の離脱の方向を上方に揃えて垂直壁面に固
定して使用し、移動したい時には、上方に白板を持ち上
げることによって簡単に白板を外すことができる。
【0045】同様に、ポスターやパネルや各種表示板
を、ガラス面やタイル面に取り外し自在に固定できれ
ば、従来に無い、いろいろな使われ方が可能となる。例
えば、店舗で用いられるポスターやパネルは一定期間に
限って掲示されることが多いが、本発明の保持方法によ
れば、窓等のガラス面の何処にでも固定することができ
て、簡単に取り外せ、新しいポスターやパネルに替える
ことができるので非常に便利になる。また、営業/休
業、回転/準備中、観光バスの団体名表示板等々の表示
板は、頻繁に裏返されたり、付け替えられたりするもの
であるが、本発明の保持方法によれば、滑らかな面にな
ら何処にでも何時でも簡単に固定することができ、取り
外すのも簡単なので非常に便利である。
【0046】また、本発明の保持方法によって、玄関や
洗面所や風呂場や台所等のガラス面やタイル面に、額又
は鏡を固定すれば、取り外しが簡単にできるし、固定位
置を自由に変更することができるので非常に便利であ
る。
【0047】あるいはまた、建屋の窓や、自動車に用い
られる遮光板の固定を、本発明の保持方法で行えば、陽
射しの強弱に応じて、容易に取り付けたり取り外したり
できるので大変便利である。電車やバス等の運転用の遮
光板取り付けに、本発明の保持方法を実施すれば大きな
効果が期待される。
【0048】また、本発明の保持方法によって食器トレ
ーを机上に固定すれば、食事時にはしっかりと固定され
ているが、食事が終わって片付ける時には簡単に取り外
すことができるので、身体の不自由な身障者や高齢者に
とって非常に便利である。あるいは、本発明の保持方法
によって、飛行機、電車等で、食器トレーを机上に固定
すれば、多少揺れても食器が落下しないようになる。
【0049】また、本発明の保持方法によって、有害電
磁波をカットするためのCRTフィルターの固定を行う
ことができる。CRTのガラス前面に固定してもよい
し、CRTの枠部に固定してもよい。長時間CRTの画
面に向かっている時だけフィルターを使用し、必要がな
くなれば簡単に外すことができるので、CRTを多用途
に使いこなす時に特に便利となる。
【0050】上述したように、本発明の保持方法を用い
て平板状体を固定すれば、非常に大きな効果が期待でき
るが、平行移動で離脱できる吸盤として両面吸盤を用い
るのが特に有用である。通常の片面吸盤の場合、吸盤を
平板状体に取り付けるための取り付け部を設けなければ
ならないが、厚さの薄い材料からなる平板状体では取り
付け部を形成するのが非常に難しい。また、平板状体の
成形方法では、凹凸形状の取り付け部を成形できないこ
ともある。したがって、平板状体に片面吸盤を取り付け
るのは難しく、実用するのに大きな制約がある。これに
対し、両面吸盤では平滑な平面を設けるだけでよいの
で、平板状体自身の成形方法と一致し、簡単に、かつ低
コストで吸盤の取り付けを行うことができる。
【0051】請求項5は、いわゆる三角コーナーと呼ば
れる、台所の流しで用いられる屑受けに関する。三角コ
ーナーは、野菜屑等の台所屑を受けて水切りするもので
あるから、屑が溜まり次第、直ぐに屑を取り出さなけれ
ばならず、頻繁な取り出し作業が必要とされる。通常
は、流しの底面に置いてあるだけなので、屑の取りだし
作業も比較的簡単に済むが、食器洗い等の時に手に引っ
掛けたりして転倒させることが多い。このため、吸盤を
用いて固定する例もあるが、吸盤の離脱が面倒で、その
改善が望まれている。
【0052】三角コーナーの固定には、流しのコーナー
部の2面に各々1個、計2個の吸盤を使うと安定に固定
できるが、従来の保持方法では、1個、1個の吸盤を手
指で摘んで外さなければならず、大変不便であった。ま
た、手指を三角コーナーと流しの面の間に差し込むため
の隙間を設けなければならず、野菜屑等が隙間に落ち込
む問題があったり、デザイン的にも制約される問題があ
った。本発明の保持方法によれば、流しの使用時にはし
っかりと固定されているので、三角コーナーが倒れて屑
が散らばるというトラブルが発生することはないし、屑
を取り出す時には簡単に流しから取り外すことができ
る。
【0053】図21は請求項5の一例を示す三角コーナ
ーの横断面図であり、図22は縦断面図である。屑受け
部23の裏側の2側面には平行移動で離脱される吸盤1
0が1個ずつ取り付けられている。離脱させられる平行
移動の方向は上方に揃えてある。吸着されて使用されて
いる三角コーナーを、必要な時に下から上方に持ち上げ
るようにずらせば、三角コーナーは容易に外れ、内部に
溜まった屑を捨てることができる。使用目的からして三
角コ−ナ−は不潔になりやすいが、両面吸盤を使えば吸
盤も取り外すことができるし、吸盤取り付け部に凹凸が
無いので洗いやすく、三角コーナー全体の清掃を楽に行
うことができる。
【0054】請求項6を説明する。面状玩具とは、プラ
スチック、金属、木、紙等の板状又はフイルム状材料か
ら、切り出し、打ち抜き、プレス成型、真空成型等々に
よって成型された玩具を意味する。従来は壁掛けとして
しか使われていなかったキャラクターグッズの壁掛けな
ども、吸盤と一体化することによって、玩具として使え
るようになる。
【0055】従来の保持方法によって、面状玩具の裏面
に吸盤を取り付けて壁面に固定すれば、手指が吸盤に届
かないため吸盤を離脱させられない場合があった。本発
明の保持方法によれば、吸着面に沿っての平行移動又は
回転によって離脱する吸盤を用いるので、どんなに大き
な面状玩具でもガラス面やタイル面に保持できるし、容
易に離脱させることもできる。近年、ガラスやタイル等
の建材が多く使われるようになって、一般家庭や保育施
設等での遊び又は教育のために、これらの壁面を有効に
使うことが望まれているので、多様な利用方法が期待で
きる。
【0056】軽い玩具には1個の吸盤を取り付けるだけ
でよい。出来るだけ重心に近い位置とする。吸着面に沿
った平行移動又は回転で離脱する吸盤を使用する。幼児
が扱うには回転によるほうが楽に外せる。重い玩具又は
大きい玩具には複数個の吸盤を用いる。この場合は、平
行移動で離脱される吸盤を使用するとよい。板状材料か
らの加工品であるため、吸盤を取付けるための複雑な加
工は避けるのが望ましく、両面吸盤の使用が望ましい。
【0057】請求項8はロールカーテンの開閉状態を調
整する方法に関し、カーテンの端部に、簡単に外すこと
のできる吸盤を設ける工夫である。ここでいうロ−ルカ
−テンとは、通常はスプリングの力によってロール状に
巻かれていてカーテンは開かれた状態にあるが、外力に
よって、巻かれているカーテンを引きだして窓等を覆
い、その端部をなんらかの方法で固定してカーテンを閉
じた状態とするカーテンをいう。
【0058】従来は、カーテンの端部に設けた止め具と
窓枠等に設けた止め具とを係合させて、カーテンを閉じ
た状態に維持するのが通常の方法であったが、窓枠等に
設けた止め具が凸に出ているために衣服を引っ掛けたり
することがあった。また、予め設けられた止め具の位置
でしかカーテンを固定できないため、カーテンの開き度
を適切に調整できないという不都合があった。
【0059】本発明では、カーテン端部に備えられた吸
盤によって、カーテンを引き出した状態に固定するので
あるが、従来の吸盤とは異なり、吸盤に直接触れないで
も離脱させられる吸盤を用いる。すなわち、吸盤が設け
られたカーテン端部を、吸着面に沿って平行移動させる
か、あるいは、吸着面に対して傾斜させるかによって離
脱する吸盤を用いる。特に好ましいのは、平行移動によ
って離脱させられる吸盤であり、前記スプリングによる
巻き上げ方向と反対の方向に平行移動する時だけ離脱す
るように設けられる。離脱の方向と反対方向に常に引っ
張られているので、多少の外乱力が加えられても吸盤が
外れることはなく安定な状態が保たれる。
【0060】図23は、本発明に係わるロ−ルカ−テン
の一例を示している。カーテン31の端部33には吸盤
10が備えられ、窓枠又は窓ガラスの面の任意の場所に
吸着・固定できるので、カーテンの開き度を自由に調節
できる。窓枠が平滑でない場合には、平滑なフィルムを
貼って吸着させることもできる。
【0061】本発明の保持方法によれば、カーテン端部
に備えられた吸盤を、戸又は窓のガラス面の何処にでも
吸着させられるので、カーテンの開閉度は任意に調節で
きる。また、吸盤に直接触れることなく、カーテン端部
を移動させることによて離脱させられるので、操作が非
常に楽になるし、吸盤を完全に覆い隠すデザインも可能
となり、インテリア性を向上できる。上述した、窓枠等
に設けた止め具の出っ張り等の問題もない。本発明の保
持方法によるロールカーテンは、建物一般及び自動車等
の乗り物に使用される。
【0062】請求項9は、安全ロック具に関し、簡単に
離脱させられる吸盤を用いる工夫である。台所の調理器
具収納庫、冷蔵庫、食器棚、あるいは、居間や書斎の本
棚、サイドボード等々の開き戸や引き戸について、地震
や幼児に対する対策として、種々の安全ロック具が開発
され使用されている。安全ロック具を固定するには、ネ
ジやボルトを使うこともできるが、開閉操作が面倒だし
固定面を傷付けるので好ましい方法ではない。マグネッ
トによって固定することもできるが固定面が金属に限定
されるし、ロックする力とロックを外す力とが同じなの
で、ロック力を大きくしようとしても限界がある。安全
ロック具は、頻繁に開閉される戸に用いられるものであ
るから、簡単にロックが外せて、かつ、ロック力の大き
いことが要請される。
【0063】吸盤は固定面が滑らかでさえあればよく、
固定面を傷付けることもないので、好ましい固定方法で
あるが、吸盤を離脱させる方法に問題があった。すなわ
ち、離脱させるためには、吸盤を手指で触れて変形させ
なければならず、離脱の作業が面倒であることに加え、
吸盤を露出しておかなければならないため、外観が劣っ
てインテリア性に欠け、使用場所が限定されていた。
【0064】本発明は、吸着機構と離脱機構とが分離さ
れて、吸着力は強いが簡単に離脱される吸盤を用いて、
上述の問題点を解決したものである。本発明の実施態様
の一例では、図24にその構成が示されるような、カバ
ー付き吸盤が用いられる。吸盤10は吸盤カバー39で
覆われて、外部から見えないようにすることができる。
用いられる吸盤10は、吸盤カバー39を吸着面に沿っ
て平行移動したり回転させたり、あるいは、吸着面に対
して傾斜させたりすると簡単に離脱させられる吸盤であ
る。
【0065】例えば図25に示されるように、平行移動
で離脱するタイプの吸盤を装着したカバ−付き吸盤37
の2個を紐41で連結し、開き戸の両側に吸着固定させ
る。離脱する平行移動の方向は紐41を緩める方向であ
る。開き戸を開く方向、すなわち、紐41を引く方向で
は吸盤は離脱せず、安全ロック具として機能している
が、紐41が緩む方向に吸盤カバー39を移動すれば簡
単に吸盤が離脱して、開き戸を開けることができる。回
転で離脱する吸盤、又は傾斜して離脱する吸盤も、同様
にして安全ロック具の固定に用いることができる。
【0066】図26は、上述のカバー付き吸盤37を、
引き戸の安全ロック具として用いる一例を示している。
一方の引き戸45のガラス面にカバ−付き吸盤37を吸
着固定させると、他方の引き戸47はカバー付き吸盤3
7に突き当たって動けなくなる。カバー39を動かして
吸盤10を離脱させれば、通常どおりに引き戸を開くこ
とができる。
【0067】本請求項に係わる安全ロック具の実施態様
は、上述の例に限定されない。吸盤カバーの形状、吸盤
の装着方法、安全ロック具の構成等々について、当業者
が容易に類推することのできる種々の実施態様が可能で
ある。
【0068】請求項10は、消臭剤容器や芳香剤容器や
防カビ剤容器に関し、平行移動又は回転あるいは傾斜に
よって離脱させられる吸盤を使用する工夫である。近
年、生活水準の向上に伴い、自動車、風呂場、トイレ、
洗面所等々において、消臭剤や芳香剤や防カビ剤を使用
することが多くなった。これらの容器を固定する壁面
は、ガラスやタイル面であることが多く、吸盤による固
定が望まれている。しかしながら、従来の吸盤を用いた
固定方法では、移動させたり、消臭剤や芳香剤や防カビ
剤を入れ替えるための、容器の取り外しが面倒であるこ
とや、吸盤が見える外観が好まれない等々の問題があっ
た。
【0069】本発明では、吸着面に沿った平行移動又は
回転又は傾斜によって離脱させられる吸盤を用いて消臭
剤容器や芳香剤容器や防カビ剤容器を壁面に固定する。
吸盤が外部から見えないように、吸盤を完全に覆う容器
の形にすることができるので、外観が著しく向上する。
また、簡単に壁面から外せるので、内容物の入れ替え
や、壁面の掃除もやりやすくなる。図27は、本発明の
実施形態の一例を示しているが、外部から見えないよう
に吸盤10が装着されている。
【0070】以下に本発明の実施例を説明する。
【0071】第1の実施例 図1及び図2に示されるのと同様な壁掛け花瓶を製作し
た。2mm厚の硬質塩ビ板を、曲げ加工や接着等して、
高さ12cm、幅35mm、奥行25mmの容器部11
を製作した。側方裏面には深さ8mm、高さ10cm、
幅31mmの凹部分を設け、図5及び図6に示すのと同
様の、直径25mmの吸盤10を2個、容器部11の上
端から35mm及び85mmの位置に接着した。水を容
器部11の中ほどまで入れてバラを差し、台所のタイル
壁に容器部11を押し付けて吸着させた。容器部11と
壁面との隙間は2mm程であり、吸盤10は容器部11
の影に隠れて見えなかった。壁面に沿って容器部11を
軽く持ち上げると、簡単に外れ、スムーズに水を換える
ことができた。
【0072】第2の実施例 第1の実施例において、吸盤10を、図15に示される
のと同様の直径25mmの両面吸盤に変更した。吸着部
16は平行移動で離脱できるが、吸着部17は離脱でき
ない。容器部11への装着は吸着部17で行い、タイル
壁面へは吸着部16で取付けた。2個の吸盤10の取付
ピッチは、10cm角のタイル面には5cm、7cm角
のタイル面には4cmとした。容器部11を洗う時には
吸盤10を外せるので、全体を隅々まで綺麗に洗うこと
ができた。
【0073】第3の実施例 図16に示されるのと同様なシャワーヘッド・ホルダー
を製作した。高さ80mm,幅50mm、厚さ15mm
の台座部25に、シャワーヘッドを掛ける内径25mm
のリング状部27を設けた。裏面に設けた滑らかな吸盤
取り付け座に、直径30mmの平行移動で離脱させられ
る両面吸盤を上下に2個並べて装着した。離脱の方向は
上方に揃えてある。本例のシャワ−ヘッド・ホルダ−
は、風呂場のタイル壁面に強固に固定することができ、
幼児でも簡単に固定位置を移動できるので、利用者の背
丈に応じた高さで使用することができて非常に便利であ
った。
【0074】第4の実施例 図17及び図18及び図19に示されるのと同様の壁掛
け灰皿を製作した。厚さ1mmのSUS板を使って、高
さ8cm、幅8cm、奥行5cm、灰皿部分19の深さ
を2cmの灰皿とした。背面部材21の裏面には平行移
動で離脱できる、図15に示されているのと同様の、直
径30mmの両面吸盤10を2個装着した。装着のピッ
チは、上下方向に40mmであり、離脱が困難な吸着部
17を当てた。もう一方の離脱可能な吸着部16をタイ
ル壁面に押し付けて、灰皿を壁面に保持させた。吸盤1
0は、背面部材21の後ろに隠れて外部からは見えな
い。灰皿としての機能は十分であり、上方に少し持ち上
げると簡単に壁面から外れ、吸い殻を始末することがで
きた。
【0075】第5の実施例 図20に示されるように、直径30mmの、平行移動で
離脱される4個の吸盤10を、市販の42cm×30c
mの白板29に取り付けた。白板29の裏面には平滑な
フィルムを貼って、吸盤10が吸着できるようにした。
本例の白板を使って、食堂のメニュー掲示を行ったとこ
ろ、食堂内の窓ガラス面の何処にでも移動して掲示でき
るし、壁に固定したまま記入したり消したりできるので
大変便利であった。
【0076】第6の実施例 高さ35cm、幅30cm、厚さ3cmのミッキーマウ
スの壁掛けを購入した。厚さ0.2mmのプラスチック
フイルムを真空成型して立体化した成型品である。これ
の裏面に厚さ2mmの硬質塩ビ板を接着して吸盤の取付
け座とし、図15に示される両面吸盤を装着した。窓ガ
ラスや風呂場のタイル壁面等に幼児でも簡単に着脱で
き、面白く遊べる玩具として喜ばれた。
【0077】第7の実施例 厚さ1mmのSUS板を用いて図21及び図22に示さ
れるのと同様の三角コーナーを製作した。屑受け部23
の円弧状側面部及び底部は孔径5mmの多孔板とした
が、他の2側面には孔を設けず、上縁部52をつば状に
折り曲げて野菜屑等の侵入を防ぐと共に、吸盤10が外
から見えないようにしてある。図15に示される両面吸
盤2個をこの2側面の各々に装着させ、吸着部16によ
って流しのSUS壁面に三角コーナーを取付けた。屑受
け部23が野菜屑等で一杯になった時に、三角コーナー
を上方に少しずらすと簡単に外れ、清掃の時には吸盤も
外して洗えるので非常に便利であった。
【0078】第8の実施例 図23に示されるのと同様のロールカーテンを製作し
た。幅40cm,引き出した時の長さ50cmの、市販
の自動車用ロールカーテンを購入し、図15に示される
両面吸盤10を、吸着部17によって装着した。吸盤1
0の大きさは30mmである。カーテン巻取部35に取
り付けた2個の吸盤10は、離脱方向を上方に揃えた。
カーテン31を引き出す側の端部33には、離脱方向が
下方になるようにして吸盤10を取り付けた。
【0079】本発明のロールカーテンを、自動車運転席
側方の窓ガラス面に保持させて使用したところ、カ−テ
ン端部33に設けた引き手53を下に引くだけで簡単に
開閉できるので、片手でも操作できて大変便利であっ
た。また、ロールカーテンを取り外す時は、カーテン巻
取部35を上方に持ち上げれば、2個の吸盤10が同時
に外れるので非常に簡単であった。
【0080】第9の実施例 図24に示される構成のカバー付き吸盤37を製作し
た。吸盤カバー39は内径35mm、高さ13mmであ
り、内面を平滑に仕上げてある。この内面に、図15に
示される直径30mmの両面タイプ吸盤10を吸着・固
定させた。本例のカバー付き吸盤37の2個を紐41で
繋ぎ、図25に示されるように、両開き戸の安全ロック
具としてテストした。吸盤10を離脱させることのでき
る平行移動の方向は、紐41を緩める方向にしてある。
把手43を手で引いても、紐41が抵抗して開くことが
できなかったが、紐41が緩む方に吸盤カバー39を動
かすと、吸盤10は簡単に外れ、通常どおり開き戸を開
くことができた。地震発生時の備えとして十分に機能す
ると確信できた。
【0081】第10の実施例 図27に示されるのと同様の、芳香剤容器49を製作し
た。容器上部のキャップ50には、芳香剤を拡散するた
めの細かい孔が開けらており、背面51は両面吸盤10
が使用できるように滑らかに仕上げられている。回転に
よって離脱させられる吸盤を用いて、トイレや自動車内
で使用したところ、吸盤が見えないために外観に優れ、
掃除や芳香剤の詰め換えの時には簡単に壁面から外せる
ので使い勝手がよかった。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の保持方法
によれば、着脱が容易になるのに加えて、形状の設計が
自由になるために被固定物の外観を改善することができ
る。その結果、壁掛け花瓶、シャワーヘッド・ホルダ
ー、ヘアードライヤー・ホルダー、壁掛け照明具、壁掛
け灰皿、白板、黒板、パネル、ポスター、各種表示板、
額、鏡、遮光板、食器トレー、CRTフィルター、面状
玩具、三角コーナー、ロールカーテン、安全ロック具、
消臭剤容器、芳香剤容器、防カビ剤容器等々の利用範囲
が広がり、実用性が格段に向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる壁掛け花瓶の一例を示す縦断面
図である。
【図2】図1に示される壁掛け花瓶の斜視図である。
【図3】本発明に用いることのできる吸盤の一例を示す
斜視図である。
【図4】図3に示される吸盤の離脱機構を説明する模式
図である。
【図5】本発明に用いることのできる吸盤の他の一例を
示す側面図である。
【図6】図5に示される吸盤の平面図である。
【図7】本発明に用いることのできる吸盤の他の一例を
示す側面図である。
【図8】図7に示される吸盤の離脱機構を説明する模式
図である。
【図9】本発明に用いることのできる吸盤の他の一例を
示す平面図である。
【図10】本発明に用いることのできる吸盤の他の一例
を示す側面図である。
【図11】図7に示される吸盤の他の離脱機構を説明す
る模式図であり、図(a)は平面図、図(b)は側面図
である。
【図12】本発明に用いることのできる吸盤の他の一例
を説明する模式図である。
【図13】本発明に用いることのできる吸盤の他の一例
を説明するものであり、突起の近辺を拡大して示す模式
図である。
【図14】図3に示される吸盤の他の離脱機構を説明す
る模式図である。
【図15】本発明に用いることのできる両面吸盤の一例
を示す側面図である。
【図16】本発明に係わるシャワーヘッド・ホルダーの
一例を示す斜視図である。
【図17】本発明に係わる壁掛け灰皿の一例を示す斜視
図である。
【図18】図17に示される壁掛け灰皿の背面図であ
る。
【図19】図17に示される壁掛け灰皿の縦断面図であ
る。
【図20】本発明に係わる白板の一例を示す斜視図であ
る。
【図21】本発明に係わる三角コーナーの一例を示す横
断面図である。
【図22】図21に示される三角コーナーの縦断面図で
ある。
【図23】本発明に係わるロールカーテンの一例を示す
斜視図である。
【図24】本発明に係わり、安全ロック具に用いること
のできる、カバー付き吸盤の構成例を示す説明図であ
る。
【図25】本発明に係わる安全ロック具の使用例を説明
する正面図である。
【図26】本発明に係わる安全ロック具の他の使用例を
説明する正面図である。
【図27】本発明に係わる消臭剤容器の一例を説明する
ものであり、図(a)は斜視図、図(b)は図(a)の
A−A断面図である。
【符号の説明】
10:吸盤 11:容器部 12:中央柱状部分 13、32:紐状体 14:変位伝達部材 15:先端部 16、17:吸着部 18:端部 19:灰皿部分 20:突起 21:背面部材 22:被固定物 23:屑受け部 24:連結点 25:台座部 27:リング状部 29:白板 30:ストッパー 31:カーテン 33:カーテン端部 34、39:吸盤カバー 35:巻取部 37:カバー付き吸盤 41:紐 43:把手 45、47:引き戸 49:芳香剤容器 50:キャップ 51:背面 52:上縁部 53:引き手

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸盤によって固定される被固定物の中央
    部に、少なくとも2個の吸盤を重力方向に並べる保持方
    法であり、該吸盤が、吸盤の吸着面に沿った前記被固定
    物の平行移動によって離脱させられる吸盤であることを
    特徴とする、吸盤による保持方法。
  2. 【請求項2】 前記被固定物が、壁掛け花瓶又はシャワ
    ーヘッド・ホルダー又はヘアードライヤー・ホルダー又
    は照明具又は壁掛け灰皿であることを特徴とする、吸盤
    による保持方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも2個の吸盤を用いる平板状体
    の保持方法において、該吸盤が、吸盤の吸着面に沿った
    前記平板状体の平行移動によって離脱させられる吸盤で
    あることを特徴とする、吸盤による保持方法。
  4. 【請求項4】 前記平板状体が、白板又は黒板又はパネ
    ル又はポスター又は表示板又は額又は鏡又は遮光板又は
    食器トレー又はCRTフィルターであることを特徴とす
    る、吸盤による保持方法。
  5. 【請求項5】 三角コーナーを吸盤で固定する保持方法
    において、該吸盤が、吸盤の吸着面に沿った前記三角コ
    ーナーの平行移動によって離脱させられる吸盤であるこ
    とを特徴とする、吸盤による保持方法。
  6. 【請求項6】 面状玩具を吸盤で固定する保持方法にお
    いて、該吸盤が、吸盤の吸着面に沿った前記面状玩具の
    平行移動又は回転によって離脱させられる吸盤であるこ
    とを特徴とする、吸盤による保持方法。
  7. 【請求項7】 前記吸盤が、吸着面を外向きにして2個
    の吸盤が重ねられてなる両面吸盤であることを特徴とす
    る、請求項1〜6のいずれかに記載の吸盤による保持方
    法。
  8. 【請求項8】 ロールカーテンの開閉状態を、カーテン
    端部に備えた吸盤の固定位置によって調整することを目
    的とする、カーテン端部の保持方法において、該吸盤
    が、前記カーテン端部の吸盤の吸着面に沿った平行移
    動、あるいは、該吸着面に対する傾斜によって離脱させ
    られる吸盤であることを特徴とする、吸盤による保持方
    法。
  9. 【請求項9】 開き戸又は引き戸を開かないようにする
    安全ロック具を、吸盤で固定する保持方法において、該
    吸盤が、前記安全ロック具の、吸盤の吸着面に沿った平
    行移動又は回転、あるいは、該吸着面に対する傾斜によ
    って離脱させられる吸盤であることを特徴とする、吸盤
    による保持方法。
  10. 【請求項10】 消臭剤容器又は芳香剤容器又は防カビ
    剤容器を吸盤で固定する保持方法において、該吸盤が、
    前記消臭剤容器又は芳香剤容器又は防カビ剤容器の、吸
    盤の吸着面に沿った平行移動又は回転、あるいは、該吸
    着面に対する傾斜によって離脱させられる吸盤であるこ
    とを特徴とする、吸盤による保持方法。
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