JPH09206076A - C型肝炎ウイルスプロテアーゼに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

C型肝炎ウイルスプロテアーゼに対するモノクローナル抗体

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JPH09206076A
JPH09206076A JP2032196A JP2032196A JPH09206076A JP H09206076 A JPH09206076 A JP H09206076A JP 2032196 A JP2032196 A JP 2032196A JP 2032196 A JP2032196 A JP 2032196A JP H09206076 A JPH09206076 A JP H09206076A
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amino acid
gly
thr
val
ala
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JP2032196A
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Yoichi Oba
洋一 大場
Satoru Misawa
悟 三沢
Shinsuke Chiba
伸介 知場
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Japan Energy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 C型肝炎ウイルスの診断に用いることができ
るモノクロ−ナル抗体の提供。 【解決手段】 C型肝炎ウイルス由来であってそのセリ
ンプロテア−ゼNS3領域のペプチド鎖に内在される特
定配列を有するアミノ酸配列をその分子中に含んでなる
ポリペプチドと特異的に反応するIgGのクラスに属す
るモノクロ−ナル抗体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C型肝炎ウイルス
に由来するプロテア−ゼと特異的に反応するIgGのク
ラスに属するモノクロ−ナル抗体に関する。特に、該C
型肝炎ウイルスに由来するプロテア−ゼ中において、そ
のプロテア−ゼ活性を示すに必要なアミノ酸配列部分と
反応するモノクロ−ナル抗体に関する。具体的には、C
型肝炎ウイルスのNS3領域のペプチド鎖のN末に存在
する、C型肝炎ウイルスに由来するキモトリプシン様の
セリンプロテア−ゼであって Cpro-2 と称されるペプチ
ド部分鎖中に含まれる、該セリンプロテア−ゼに必須な
アミノ酸配列の一部であるペプチド鎖を免疫抗原とし
て、創製されるハイブリド−マ細胞の産生するIgGの
クラスに属するモノクロ−ナル抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】C型肝炎は、血液を介してC型肝炎ウイ
ルス〔以下、HCV(hepatitis C virus)という〕が感
染することにより引き起こされる。患者の血液から分離
されたHCVに関して、分子生物学的手法によりその遺
伝子がクロ−ニングされ、約9400核酸塩基からなる
プラス一本鎖RNAをゲノムとすることが確認された。
HCVは日本脳炎ウイルスや黄熱病ウイルスとの類似性
をもち、フラビノウイルス科に分類されている。現状知
られているHCVの各株から得られたゲノムの核酸塩基
配列、そこにコ−ドされているアミノ酸配列の比較検討
から、大きく6つのグル−プ分けができ、即ち、Type
1、 Type 2、及び Type3の3種のタイプに大別でき、更
に各タイプには2つのサブタイプ、subtype 1aと subty
pe 1b 、subtype 2aと subtype 2b 、並びに subtype 3
a と subtype 3b をそれぞれ有することが判っている
(細胞工学 Vol.14 No.3 (1995) p.260-267 、細胞工学
Vol.10 No.11 (1991) p.835-844 などを参照)。表1
に、個々の研究者が用いている分類の対応関係を参考と
して示す。
【0003】
【表1】
【0004】HCV遺伝子には、3010アミノ酸残基
を連続してコ−ドする翻訳領域が存在しており、一旦ポ
リプロテインとして翻訳合成された後、このウイルス自
体がコ−ドしている2種のプロテア−ゼ或いは宿主細胞
由来のシグナルペプチダ−ゼにより切断を受けて、それ
ぞれの機能蛋白質となるとされている。この翻訳領域
は、表2及び図1に示すとおり、ウイルス粒子の構成要
素に利用される構造蛋白質;コア蛋白質(C)とエンベ
ロ−プ蛋白質(E1とE2)、ウイルス粒子の生成過程で
用いられる酵素蛋白質と考えられる非構造蛋白質;NS
2、NS3、NS4a、NS4b、NS5a及びNS5bの各領域
に分けられる。HCV由来のプロテア−ゼ2種は、NS
2とNS3にまたがってコードされている仮想的な蛋白質
である亜鉛依存的な金属プロテア−ゼ活性を示すメタロ
プロテア−ゼ Cpro-1 と呼ばれるものと、NS3蛋白質
( p70)のN末端側に存在するセリンプロテア−ゼ活性
を示す領域のセリンプロテア−ゼ Cpro-2 と呼ばれるも
のである。このNS3蛋白質( p70)の中央部には NTPa
se 活性を有する領域が存在し、更にC末端側には、ヘ
リカ−ゼ(eIF4A, p68 蛋白質など)やフラビウイルス
のNS3蛋白質と比較してよく保存される領域が認めら
れ、NTPase 活性を有する領域とともに、ウイルス遺伝
子複製の際にヘリカ−ゼとして作用する可能性が高いと
考えられている。
【0005】
【表2】
【0006】なお、前記のRNAヘリカ−ゼ活性が推定
される部分には、ポリプロテインのN末端より 1225 〜
1493 番目のアミノ酸残基にある、 GSGK-x80-DEと AQR
RGRxGRの特徴的な配列があり、一方、セリンプロテア−
ゼ Cpro-2 の領域には、ポリプロテインのN末端より 1
075 〜 1185 番目のアミノ酸残基にある、 H-x22-VxxD-
x55-GxSGxP-x9-G のフラビウイルス科のウイルスゲノム
NS3領域から産生されるキモトリプシン様セリンプロ
テア−ゼに特徴的な配列が存在している。従って、セリ
ンプロテア−ゼ Cpro-2 の領域とは、このNS3蛋白質
( p70)のN末端から 190アミノ酸残基の部分、多くと
も、ポリプロテインのN末端より 1027〜 1224 番目の
アミノ酸残基の部分を指すものである。
【0007】C型肝炎の診断、或いは輸血用血液、血液
製剤用血液のHCVによる汚染の検定には、これらの研
究成果を基に開発されたHCV抗体検査法やHCV-R
NA測定法が利用されている(医薬ジャ−ナル Vol.31
No.8 (1995) p.1987-1992 を参照)。更に、HCV変異
株が次々に同定されるに従い、抗体検査法の改善、HC
V-RNA定性・定量、遺伝子型分類に汎用される方法
の改良も進められている。これまで報告されているHC
V抗体検査法では、ウイルス粒子自体に含まれるコア蛋
白質(C)に対する抗体、非構造蛋白質のNS4(NS4
aとNS4b)、NS5(NS5aとNS5b)、及びNS3 の
RNAヘリカ−ゼ領域のそれぞれに対する抗体の存在を
検出するものである。上記の領域は、HCV変異株間の
遺伝子塩基配列の比較からも、最も保存性が高い 5'非
翻訳領域を除くと、相同性が高いことが判明している領
域であり、相同性が高い順に、コア蛋白質(C)領域、
NS3 領域、NS4 領域、NS5 領域となっている。し
かしながら、NS3 蛋白質( p70)のN末端側に存在す
るセリンプロテア−ゼ Cpro-2 に対する抗体の存在、そ
のHCV抗体検査法における利用は報告されていない。
【0008】コア蛋白質(C)或いはHCV-RNA
は、エンベロ−プ蛋白質(E1とE2)と同様に、血液中
に存在するウイルス粒子自体に含まれるもので、ウイル
ス粒子が破砕された結果遊離し、該コア蛋白質(C)を
免疫抗原とする抗体ができる。NS4(NS4aとNS4
b)蛋白質とNS5(NS5aとNS5b)蛋白質は、宿主細
胞が損傷される際に、漏出するものが免疫抗原となり、
それぞれ抗体ができると推断される。また、NS3 のR
NAヘリカ−ゼ領域も、同じくNS3 蛋白質( p70)と
して漏出した後、非自己と認識されるRNAヘリカ−ゼ
部分が抗原となり、この部分に特異的な抗体ができる。
C型肝炎に罹患した直後、HCVウイルス粒子が患部の
肝臓細胞で活発に生成する時期、あるいは、その後持続
感染して慢性化するものでは、ある程度のHCVウイル
ス粒子が血液中に存在する。従って、これら抗体の産生
が継続しており、HCV抗体検査法やHCV-RNA測
定法で検出が有効に行なえるものである。
【0009】これらの抗体検査法を補完する新たなHC
Vウイルスの存在を検査する方法の開発もなお望まれて
いる。例えば、HCVに由来する酵素蛋白質自体を検出
することにより、HCVウイルスの存在を検証する可能
性は従来より提唱はされていたものの、それに利用され
るモノクロ−ナル抗体はさほどには用意されていないの
が現状である。特には、変異株間において、保存される
HCV由来の酵素蛋白質であり、患者自らがそれに対す
る抗体を高い頻度で生産しないものは、その酵素蛋白質
自体を検出する目的によく適合するものである。この観
点から、相同性が高い、NS3 領域のN末端側に存在す
るHCV由来のセリンプロテア−ゼ Cpro-2 は、注目さ
れるものであるが、このセリンプロテア−ゼ Cpro-2 に
対するモノクロ−ナル抗体は未だその創製に成功した報
告を目にしていない。少なくとも、このセリンプロテア
−ゼ Cpro-2 のプロテア−ゼ活性に不可欠なアミノ酸配
列に結合するモノクロ−ナル抗体は未だその報告はな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、HC
Vに由来するプロテア−ゼの一つであるセリンプロテア
−ゼ Cpro-2 と称されるペプチド部分鎖、即ちNS3 領
域のN末端側に存在するペプチド部分鎖と特異的に反応
するIgGのクラスに属するモノクロ−ナル抗体を提供
することにある。即ち、該HCVに由来するプロテア−
ゼ中において、そのプロテア−ゼ活性を示すに必要なア
ミノ酸配列部分と反応する非ヒトモノクロ−ナル抗体を
提供するものである。このモノクロ−ナル抗体は、HC
Vに感染された患者から採取された血液中に、該HCV
に由来するセリンプロテア−ゼ Cpro-2 が存在するか否
か、又はそれを内在しているNS3 蛋白質( p70)が存
在するか否かの検定に利用することができるものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、HCVに
由来するプロテア−ゼの一つであるセリンプロテア−ゼ
Cpro-2 のプロテア−ゼ活性に不可欠なペプチド鎖を特
定するべく鋭意研究を進めて、そのプロテア−ゼ活性に
不可欠なペプチド鎖は、従来より提唱されていた p70
のN末部分、特にはそのN末より35アミノ酸残基〜1
72アミノ酸残基(35Val 〜 172 Val)に存在すること
を見い出し、公表した(第7回日本蛋白工学会年会 (199
5年 5月) 講演番号o-35 及びその講演予稿集を参
照)。その研究とともに、係るプロテア−ゼ活性に不可
欠なペプチド鎖に特異的に結合するモノクロ−ナル抗体
を得ることを目的として、 p70のN末部分、即ちそのN
末より190アミノ酸残基までの間(1Ala〜 190Pro)
で、N末又は/及びC末を欠損する種々ペプチド鎖を免
疫抗原とするモノクロ−ナル抗体の創製を試みた。本発
明者らは、 p70のN末から160アミノ酸残基のみを残
し、プロテア−ゼ活性を失ったペプチド鎖を免疫抗原と
して用いても、モノクロ−ナル抗体を得ることができ、
且つ得られたモノクロ−ナル抗体は、 p70のN末より1
90アミノ酸残基までの間(1Ala〜 190Pro)からなる
セリンプロテア−ゼ Cpro-2 のプロテア−ゼ活性を阻害
することを見い出し、本発明を完成させた。
【0012】即ち、本発明は、C型肝炎ウイルス由来で
あって配列番号5のアミノ酸配列を有するセリンプロテ
ア−ゼNS3領域のペプチド鎖に内在される配列番号1
のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列(II)をその分子
中に含んでなるポリペプチドと特異的に反応するIgG
のクラスに属するモノクロ−ナル抗体である。上記モノ
クロ−ナル抗体は、C型肝炎ウイルス由来であって配列
番号5のアミノ酸配列を有するセリンプロテア−ゼNS
3領域のペプチド鎖に内在される配列番号1のアミノ酸
配列を有するアミノ酸配列(II)をその分子中に含んで
なる組換え型C型肝炎ウイルスプロテア−ゼ様蛋白質で
免疫した哺乳動物の免疫細胞と当該哺乳動物の骨髄腫細
胞との融合細胞により生産されるものである。
【0013】また、上記アミノ酸配列(II)をその分子
中に含んでなるポリペプチドとしては、配列番号3のア
ミノ酸配列を有するアミノ酸配列(III)で示されるペ
プチド鎖を大腸菌由来のマルト−ス結合蛋白質のC末に
連結してなる融合蛋白質が挙げられ、融合細胞として
は、ハイブリド−マ細胞 JE-7E3 、 JE-7E9 、 JE-8D4
などが挙げられる。
【0014】なお、本発明のモノクロ−ナル抗体の製造
に好適に利用されるハイブリド−マ細胞である前記3種
の細胞は、工業技術院生命工学工業技術研究所(生命
研)に、本発明者の定めた識別のための表示 JE-7E3 の
株を受託番号 FERM BP-5279 、JE-7E9 の株を受託番号
FERM BP-5280 および JE-8D4 の株を受託番号 FERM BP-
5281 としてそれぞれ寄託されている。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。HCVの
NS3 蛋白質( p70)は、HCVゲノムから翻訳される
ポリプロテインのN末端より、 1027 アミノ酸残基 〜
1658 アミノ酸残基の間に存在するものであり、HCV
各株においてそのアミノ酸配列、ならびにそれをコ−ド
する遺伝子核酸塩基配列に若干の差違はあるが、例え
ば、日本において高い頻度で見られるHCVの既知変異
株HCV-J株においては、配列番号5のアミノ酸配列
で示されるアミノ酸配列(I)とそれをコ−ドする配列
番号6の塩基配列で示される塩基配列(IV)が既に報
告されている。
【0016】前記するハイブリド−マ細胞の創製におい
て利用した免疫抗原は、該アミノ酸配列(I)[配列番
号5]の一部分として存在する、アミノ酸配列(II)
[配列番号1]で示されるペプチド鎖からなるHCVの
セリンプロテア−ゼ様蛋白質である。具体的には、HC
Vゲノムから翻訳されるポリプロテインのN末端より、
1027 アミノ酸残基〜 1186 アミノ酸残基に位置するも
のである。該ペプチド鎖は、セリンプロテア−ゼ Cpro-
2 のプロテア−ゼ活性を保持するに不可欠である、その
N末より35アミノ酸残基〜172アミノ酸残基(35Va
l 〜 172Val)間のC末の一部を欠失しており、もはや
プロテア−ゼ活性を示さないものである。
【0017】本発明のモノクロ−ナル抗体は、免疫抗原
として上記のアミノ酸配列(II)で示されるペプチド鎖
の組み換え蛋白質を用いて、下記する方法により創製す
るハイブリド−マ細胞を培養することにより製造するこ
とができる。
【0018】また、該モノクロ−ナル抗体を産生するハ
イブリド−マ細胞を、同種の哺乳動物の腹腔隙に注射し
て、適当な時間経過後、極めて高い抗体価の均質抗体を
含む腹水を採取する。そして、この腹水から該モノクロ
−ナル抗体を単離することによっても大量に製造するこ
とができる。更には、ハイブリド−マ細胞の創製に換え
て、一旦分離した該モノクロ−ナル抗体産生能を有する
Bリンパ球細胞に、例えばヒトBリンパ球に対して、E
Bウイルスのようなウイルスを感染させ、形質転換させ
ることにより永久性セルライン化を行なう方法を用いる
こともできる。
【0019】本発明のモノクロ−ナル抗体を産生するハ
イブリド−マ細胞を創製する工程において用いられる一
連の手段、即ち、免疫用抗原の調製方法、それを用いる
免疫処置、免疫された哺乳動物の脾臓細胞の単離とその
抗体産生能の評価、並びに該脾臓細胞と骨髄腫細胞との
融合手段、これらの概要を以下に述べる。
【0020】〔A〕免疫用抗原の調製 免疫用抗原とするペプチド鎖は、HCVに由来するNS
3 蛋白質( p70)のN末端から 160アミノ酸残基からな
るペプチド鎖であり、そのアミノ酸配列(II)[配列番
号1]は、既に公表されているHCVの既知変異株HC
V-J株のNS3蛋白質( p70)部分のアミノ酸配列
(I)[配列番号5]を参照して選別されたものであ
る。即ち、該 p70のN末端から 190アミノ酸残基までの
アミノ酸配列を示す、アミノ酸配列(I)に含まれるセ
リンプロテア−ゼ Cpro-2 のプロテア−ゼ活性を保持す
るに不可欠である、そのN末より 35 アミノ酸残基〜 1
72アミノ酸残基(35Val 〜 172Val)の間に存在する、
前記特徴的な配列 H-x22-VxxD-x55-GxSGxP-x9-G (57Hi
s 〜 152Gly)を含む部分ペプチド鎖を選別するもので
ある。アミノ酸配列(I)自体、その部分をコ−ドして
いるウイルス遺伝子の核酸塩基配列を基に解明されたも
のであり、図1に表すウイルス遺伝子中のNS3領域の
塩基配列、即ち上記塩基配列(IV)[配列番号6]等
を参照することにより、その一部を選択することでアミ
ノ酸配列(II)をコ−ドする塩基配列[配列番号2]を
選定することができる。
【0021】具体的には、例えば塩基配列(IV)[配
列番号6]に示すアミノ酸配列(I)をコ−ドするDN
A断片を予め調製し、これを基にPCR法を用いて、図
5に示すアミノ酸配列(II)をコ−ドするDNA断片を
選択的に増幅して調製することができる。なお、その両
端には、開始コドン(Met: ATG)及びストップコドン(T
AA)を人為的に付加してあり、更には、他のDNA断片
と連結するに利用される制限酵素切断部位配列をも付加
した形状とされている。その後、発現のためのプロモ−
タ−として、汎用の trpプロモ−タ−を持ち、マ−カ−
として、アンピシリン耐性遺伝子( Ampr )を持つプラ
スミド pMT1 のクロ−ニングサイト EcoR I - Hind III
部位にに連結する。この発現ベクタ−においては、 tr
pプロモ−タ−によりmRNAへの転写、その後の翻訳
が行なわれる。HCV由来のセリンプロテア−ゼ Cpro-
2 のC端欠失体に相当する、組換え変異体ペプチド Cpr
o-2 1-160 の調製する手順の一例を以下に説明する。
【0022】(1) C端欠失体 Cpro-2 1-160 発現ベクタ
−の構築 先ず、 Cpro-2 1-160 のアミノ酸配列(II)をコ−ドす
るDNA断片、即ち図2に示す塩基配列のDNA断片を
調製する。例えば、文献(N. Kato et al. Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, 87, (1990) 9524-9528 を参照)に公
表されているHCV-J株のゲノム遺伝子核酸塩基配列
を基に、そのNS3 領域に相当するDNAを構築し、該
NS3 領域のN末端( 1026Leu-1027Ala)に開始コドン
を導入する( Met-1027Alaに変換する)ため、図5に示
す合成リンカ−配列、また、該 NS3 領域のC末端(
1658Thr-1659Ser)に終止コドンを導入する(1658Thr-S
TOP Codon に変換する)ため、図6に示す合成リンカ−
配列をそれぞれ作製する。この合成リンカ−配列のDN
A断片をそれぞれ制限酵素 Bgl Iと EcoT22 I の切断部
位を利用して、該NS3 領域に相当するDNA主部に連
結し、プラスミド pMT1 の EcoR I - Hind III 部位に
挿入連結し、プラスミド pMTCP3 を得る。
【0023】該プラスミド pMTCP3 を保持する形質転換
大腸菌を用いて、NS3 領域に相当するDNA( EcoR
I - Hind III間)を大量に調製する。その後、既知の塩
基配列情報を利用して、適当なプライマ−を作製し、例
えば、表3に示す CPF1 及びCPR7 の二種類のプライマ
−を組にして用いて、PCR法を適用して、目的とする
部分DNA断片のみを増幅することで、図2に示す塩基
配列のDNA断片を大量に調製する。
【0024】
【表3】
【0025】分子量により、当該DNA断片のみを単離
し、精製する。次いで、この図 に示す塩基配列のDN
A断片をプラスミド pMT1 の EcoR I - Hind III 部位
に挿入連結し、プラスミドベクタ− pMTCP160を構築す
る。図6に概要を示すプラスミドベクタ− pMTCP160に
は、プラスミド pMT1 に存在する汎用の trpプロモ−タ
−の下流に Cpro-2 1-160 のアミノ酸配列(II)をコ−
ドするDNA断片が挿入されており、その下流には汎用
の転写終了点配列の rrnB タ−ミネ−タ−が存在する。
【0026】(2) 組換え大腸菌の創製及びC端欠失体 C
pro-2 1-160 の生産 得られる Cpro-2 1-160 発現用プラスミドベクタ− pMT
CP160を用いて、宿主大腸菌 JM109株を形質転換する。
該ベクタ− pMTCP160に存在するマ−カ−(耐性)遺伝
子( Ampr)のアンピシリン耐性を用いて、選別したコ
ロニ−より、再度アンピシリン 100μg/mlを含むLB培
地上で培養し、二次スクリ−ニングを行なう。最終的に
は、選別された組換え菌を培養して、そのプラスミドを
分取し、それに含まれる塩基配列を解析し、予め定めて
あるアミノ酸配列(II)をコ−ドするDNA断片、即ち
図2に示すDNA断片が存在するか否かを確認する。該
ベクタ− pMTCP160を保持する形質転換大腸菌複数株が
選別でき、その1株に E. coli JM109/pMTCP160の識別
のための呼称を与えた。なお、DNA断片の塩基配列解
析は、図4に示す既知の塩基配列よりシ−クエンスプラ
−マ−を合成し、市販のキット宝酒造(株) 製 BcaBEST
TM Dideoxy Sequencing Kit を用いて、該キットの方法
に従って行なう。
【0027】上記のC端欠失体 Cpro-2 1-160 の発現ベ
クタ− pMTCP 160を種々の大腸菌菌株に導入して、形質
転換大腸菌複数株を創製し、各菌株のC端欠失体 Cpro-
2 1-160 生産性を比較し、良好な生産能を示す株を選別
する。大腸菌 E. coli SCS-1株を宿主とするとき、得ら
れる形質転換大腸菌の総蛋白質について、その分子量を
分析した結果、C端欠失体 Cpro-2 1-160 の分子量約 1
8 kDa に、高い発現量が確認された。この形質転換大腸
菌菌株に、 E. coli SCS-1/pMTCP160の識別のための呼
称を与えた。
【0028】組換え菌 E. coli SCS-1/pMTCP160 をア
ンピシリン 100μg/mlを含む 2×YT培地 500 ml を加え
た5 l容三角フラスコを用いて、37℃で振とう培養す
る。菌体生育が対数増殖期を終え、増殖速度の減衰が明
確になる時点(培養開始後、約14時間経過)で培養を
終了する。培養を終了した後、速やかに、次の Cpro-2
1-160 の分離・精製工程を実施する。なお、C端欠失体
Cpro-2 1-160 の発現の確認は、 SDS-ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動により行なう。
【0029】(3) Cpro-2 1-160の精製 培養を終了した後、計2 lの培養液から集菌した組換え
大腸菌は、 1 mM EDTAを含むリン酸緩衝液( PBS; 10 m
M Na-phosphate, pH 7.2/ 150 mM NaCl)に懸濁し、超
音波処理する。その後、 18,000 rpm で 30 分間遠心し
て、その沈殿画分を回収する。該 Cpro-2 1-160 は、互
いに集合し封入体を形成しており、該沈殿画分に大腸菌
由来の膜分画とともに存在する。回収した沈殿画分をア
セトンに分散し、膜分画を可溶化する。遠心により、可
溶化した膜分画を分離し、沈殿画分を回収する。該 Cpr
o-2 1-160 の封入体は、このアセトン処理によっても、
可溶化されず沈殿画分に残留する。このアセトン処理操
作の後、沈殿画分を一旦減圧乾燥し、 8 M尿素/ 50 mM
トリス塩酸, pH 8.5 / 25 mMジチオトレイト−ルで可溶
化する。 8 M尿素/ 50 mMトリス塩酸, pH 8.5 / 25 mM
ジチオトレイト−ルで平衡化したセファクリル S-300
HR によりゲル濾過する。濾過の後、17.5%アクリルア
ミドを含む SDS-PAGE による泳動法において、該 Cpro-
2 1-160のアミノ酸配列(II)から算定される分子量約
16 kDa に単一バンドが得られることを確認し、純度の
評価をする。精製された Cpro-2 1-160は、分子量分画
12,000〜 14,000の透析膜を用いて、水に対して透析濃
縮した後、凍結乾燥する。
【0030】〔B〕免疫処置およびハイブリド−マ細胞
の創製 上記の手段で調製される Cpro-2 1-160を免疫用抗原と
して、哺乳動物を免疫して、該 Cpro-2 1-160に対する
抗体を産生能を有する細胞を、該哺乳動物から採取す
る。一般に、免疫された動物から、その脾臓を摘出し、
脾臓リンパ球である脾細胞を分取する。この脾細胞と骨
髄腫細胞とを常法に従い融合させて、ハイブリド−マ細
胞を創製することができる。該 Cpro-2 1-160に対する
抗体産生能を指標に、スクリ−ニングを行ない、高い抗
体産生能を有するものをクロ−ニングする。通常、2回
以上のスクリ−ニング、クロ−ニングを施し、高い抗体
産生能を有し、且つその均一性も高いモノクロ−ナル抗
体を産生するセルラインが得られる。
【0031】なお、本発明においては、得られる抗体を
含む培養上清などの試料の抗体価の評価は、用いた免疫
用抗原である Cpro-2 1-160自体は封入体を形成してい
るため、定量性に問題が残る点を考慮して、該 Cpro-2
1-160のペプチド鎖を大腸菌由来のマルト−ス結合蛋白
質( Maltose-binding Protein : MBP )のC末に連結
した融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160を抗原として利用す
る。即ち、融合蛋白質MBP-Cpro-2 1-160は、その MBP部
分のために、封入体を形成することなく、単体として水
溶性を有するもので、ELISA 法における定量を容易にす
る。また、得られるモノクロ−ナル抗体が、HCVセリ
ンプロテア−ゼ Cpro-2 の酵素活性を中和することを検
証する試験には、NS3 蛋白質に換えて、アミノ酸配列
(III)で示される Cpro-2 1-190のペプチド鎖を大腸菌
由来の MBPのC末に連結した融合蛋白質 MBP-Cpro-2
1-190を利用する。この融合蛋白質 MBP-Cpro-2
1-190は、水溶性であり、且つ Cpro-2 の酵素活性を有
するものである。
【0032】次に、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160、或
いは、それに類似する Cpro-2 1-190のペプチド鎖(即
ち、1Ala〜 190Pro のペプチド鎖)を MBPのC末に連結
した融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-190などを調製する方法
を概説する。先ず、 Cpro-2 1-160のアミノ酸配列(I
I)をコ−ドするDNA断片、即ち図2に示す塩基配列
のDNA断片を上で述べた手順で調製する。市販されて
いる大腸菌由来のマルト−ス結合蛋白質( Maltose-bin
ding Protein: MBP)の発現ベクタ− pMAL-c2を制限酵
素 EcoR I と Hind III で切断し(C.-D. Guan et al.G
ene 67, 21-30 (1988) , C. V. Maina et al. Gene 74,
365-373 (1988) などを参照)、得られる MBPをコ−ド
するDNA( mal E)を含むベクタ−断片を精製する。
このベクタ−断片と、図2に示す塩基配列のDNA断片
とを連結して、プラスミドベクタ− pCP160を得る。該
プラスミドベクタ− pCP160は、融合蛋白質 MBP-Cpro-2
1-160をコ−ドするDNAを pMAL-c2に由来する tacプ
ロモ−タ−の下流に有し、マ−カ−遺伝子として、アン
ピシリン耐性遺伝子( Ampr)を有するものとなる。
【0033】このプラスミドベクタ− pCP160を宿主大
腸菌に導入した形質転換株を作製し、アンピシリン耐性
により選別する。得られる形質転換された組み換え菌を
培養して、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160を生産させ、
該融合蛋白質のN末に含まれるマルト−ス結合蛋白質部
分を利用して、アミロ−スカラムを用いたカラム精製を
施し、 MBP-Cpro-2 1-160を単離する。融合蛋白質 MBP-
Cpro-2 1-190は、 Cpro-2 1-190のペプチド鎖[配列番
号3]をコ−ドするDNA、図4に示すDNA断片を用
いて、同様の手順で調製することができる。
【0034】本発明のモノクロ−ナル抗体は、何れも前
記アミノ酸配列(II)でしめされるペプチド鎖と特異的
に反応し、強固に結合する。従って、HCVに由来する
セリンプロテア−ゼ Cpro-2 のアミノ酸配列(I)で示
されるペプチド鎖部分とも結合することができ、セリン
プロテア−ゼ Cpro-2 のプロテア−ゼ活性を効果的に阻
害する。即ち、C型肝炎ウイルスに由来するセリンプロ
テア−ゼ Cpro-2 に対する阻害剤(中和剤)の作用を持
ち、また、一般に抗原・抗体反応の反応速度は高いの
で、極めて有効な酵素活性阻害剤(中和剤)として用い
ることができる。
【0035】この反応性を利用することにより、試料中
にHCVに由来するセリンプロテア−ゼ Cpro-2 が存在
するか否か、或いはHCVに由来する NS3 蛋白質(
p70)が存在するか否かを、本発明のモノクロ−ナル抗
体が結合して複合体を形成するペプチドの有無により検
定することができる。より具体的には、血液中、或いは
それから調製した血漿中に、本発明のモノクロ−ナル抗
体が反応するペプチドの有無を調べることにより、HC
Vにより汚染されているか否かを判断する方法にも利用
することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明のモノクロ−ナル抗体を産
生するハイブリド−マ細胞を創製する手順、得られるモ
ノクロ−ナル抗体の単離、その性質の同定について、実
施例により説明する。ただし、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0037】
【実施例1】本発明のモノクローナルの製造に係わる一
連の手段、即ち、免疫用抗原の調製方法、それを用いる
免疫処置、免疫された哺乳動物の脾臓細胞の単離とその
抗体産生能の評価、並びに該脾臓細胞と骨髄腫細胞との
融合手段について、以下に説明する。
【0038】〔1.1〕免疫用抗原の調製 免疫用抗原には、HCVに由来するNS3 蛋白質( p7
0)のN末端から160アミノ酸残基からなるペプチド
鎖を、大腸菌組換え蛋白質として製造したものを用い
る。即ち、HCV由来のセリンプロテア−ゼ Cpro-2 の
C端を欠失させた変異体である Cpro-2 1-160 を用い
た。該組換え変異体ペプチド Cpro-2 1-160 は下記する
手順で調製した。
【0039】(1) C端欠失体 Cpro-2 1-160 発現ベクタ
−の構築 先ず、 Cpro-2 1-160 のアミノ酸配列(II)をコ−ドす
るDNA断片、即ち図2に示す塩基配列のDNA断片を
調製する。本実施例では、文献(N. Kato et al. Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, 87, (1990) 9524-9528 を参
照)に公表されているHCV-J 株のゲノム遺伝子核酸
塩基配列を基に、そのNS3 領域に相当するDNAを構
築する。次に、該NS3 領域のN末端(1026Leu-1027Al
a)に開始コドンを導入する( Met-1027Alaに変換する)
ため、図5に示す合成リンカ−配列、また、該NS3 領
域のC末端( 1658Thr-1659Ser)に終止コドンを導入す
る( 1658Thr-STOP Codon に変換する)ため、図6に示
す合成リンカ−配列をそれぞれ作製した。この合成リン
カ−配列のDNA断片をそれぞれ制限酵素 Bgl Iと Eco
T22 I の切断部位を利用して、上記NS3 領域に相当す
るDNA主部に連結し、プラスミド pMT1 の EcoR I -
Hind III 部位に挿入連結し、プラスミド pMTCP3 を得
た。
【0040】該プラスミド pMTCP3 を保持する形質転換
大腸菌を用いて、NS3 領域に相当するDNA( EcoR
I - Hind III間)を大量に調製した。その後、既知の塩
基配列情報を利用して、前記表3に示す二種のプライマ
− CPF1 及び CPR7 を作製し、それを用いて、PCR法
を適用して、目的とする部分DNA断片のみを増幅する
ことで、図5に示す塩基配列のDNA断片を大量に調製
する。分子量により、当該DNA断片のみを単離し、精
製した。次いで、この図2に示す塩基配列のDNA断片
をプラスミド pMT1 の EcoR I - Hind III 部位に挿入
連結し、プラスミドベクタ− pMTCP160(図3)を構築
した。図中、矢印の向きは、各遺伝子における転写方向
を示し、Ptrpは、トリプトファンプロモーターを、rrnB
T1T2は、rrnB転写終了点( ターミネータ) を、Amp
R は、アンピシリン耐性遺伝子を、pUC18 の複製開始点
をそれぞれ示す。
【0041】(2) 組換え大腸菌の創製及びC端欠失体 C
pro-2 1-160 の生産 得られた Cpro-2 1-160 発現用プラスミドベクタ− pMT
CP160を用いて、宿主大腸菌の菌株複数種〔 E. coli SC
S-1株(STRATAGENE社)など〕を形質転換し
た。該ベクタ− pMTCP160に存在するマ−カ−(耐性)
遺伝子のアンピシリン耐性遺伝子を用いて、アンピシリ
ン耐性を有するコロニ−を選別した。この一次スクリ−
ニングで選別したコロニ−より、再度アンピシリン 100
μg/mlを含むLB培地上で培養し、二次スクリ−ニング
を行なった。最終的には、選別された組換え菌を培養し
て、そのプラスミドを分取し、それに含まれる塩基配列
を解析し、予め定めてあるアミノ酸配列(II)をコ−ド
するDNA断片、即ち、DNA断片が存在するか否かを
確認した。なお、DNA断片の塩基配列解析は、図4に
示す既知の塩基配列よりシ−クエンスプラ−マ−を合成
し、市販のキット宝酒造(株) 製 BcaBESTTM Dideoxy Se
quencing Kitを用いて、該キットの方法に従って行なっ
た。
【0042】該ベクタ− pMTCP160を保持する形質転換
大腸菌複数株が選別でき、それらの形質転換株を培養
し、破菌して、生産された蛋白質を SDS-PAGE で分析し
た。分子量約 18 kDa に位置するC端欠失体 Cpro-2
1-160 のバンド強度を測定して、各形質転換株のC端欠
失体 Cpro-2 1-160 の生産能を比較した。その結果、宿
主大腸菌として、 E. coli SCS-1株を用いたものが、発
現量が格段に高く、該形質転換株に E. coli SCS-1/pM
TCP160の識別のための呼称を与えた。
【0043】高発現株として選別された、組換え菌 E.
coli SCS-1/pMTCP160を、アンピシリン 100μg/mlを含
む 2×YT培地 500 ml を加えた5 l容三角フラスコ中
で、37℃で振とう培養した。培養開始後、約14時間
経過した時点で、培養を終了し、速やかに培養液中の組
換え大腸菌を集菌した。集菌した組換え大腸菌から、次
の手順でC端欠失体 Cpro-2 1-160 の分離・精製工程を
実施した。
【0044】(3) C端欠失体 Cpro-2 1-160 の精製 培養を終了した後、計2 lの培養液から集菌した組換え
大腸菌は、 1 mM EDTAを含むリン酸緩衝液( PBS; 10 m
M Na-phosphate, pH 7.2/ 150 mM NaCl)に懸濁し、超
音波処理した。その後、 18,000 rpm で 30 分間遠心し
て、その沈殿画分を回収した。該 Cpro-2 1-160 は、互
いに集合し封入体を形成しており、該沈殿画分に大腸菌
由来の膜分画とともに存在する。回収した沈殿画分をア
セトンに分散し、膜分画を可溶化した。遠心により、可
溶化した膜分画を分離し、沈殿画分を再び回収した。該
Cpro-2 1-160 の封入体は、このアセトン処理によって
も、可溶化されず沈殿画分に残留する。このアセトン処
理操作の後、沈殿画分を一旦減圧乾燥し、 8 M尿素/ 5
0 mMトリス塩酸, pH 8.5 / 25 mM ジチオトレイト−ル
で可溶化した。 8 M尿素/ 50 mMトリス塩酸, pH 8.5 /
25 mMジチオトレイト−ルで平衡化したセファクリル S
-300 HR によりゲル濾過した。濾過の後、17.5%アクリ
ルアミドを含む SDS-PAGE による泳動法において、該 C
pro-2 1-160のアミノ酸配列(II)から算定される分子
量約 16 kDa に単一バンドが得られることを確認し、純
度の評価を行なった(図7参照)。図中、レイン1は、
宿主 E.coli SCS-1 の全菌体破砕物、レイン2は、組み
換え菌 E.coli SCS-1/pMTCP160の全菌体破砕物、レイン
3は、 E.coli SCS-1/pMTCP160の菌体破砕物上清、レイ
ン4は、 E.coli SCS-1/pMTCP160の菌体破砕物不溶性画
分、レイン5は、 E.coli SCS-1/pMTCP160の菌体破砕物
不溶性画分を、Triton X-100で洗浄した上清分、レイン
6は、Triton X-100で洗浄した不溶性の残留分における
それぞれの試料のSDS-PAGE分析結果を示す。精製された
Cpro-2 1-160 は、分子量分画 12,000 〜14,000の透析
膜を用いて、水に対して透析濃縮した後、凍結乾燥し
た。
【0045】〔1.2〕免疫処置 被免疫哺乳動物として、 BALB/c マウスメス 6〜 7週齢
に達するものを用いた。上記〔1.1〕に記載する工程で
得られる大腸菌組換え蛋白質 Cpro-2 1-160を免疫用抗
原として用いた。該組換え蛋白質 Cpro-2 1-160を生理
食塩水に懸濁した液とFCA(Freud's complete adjuv
ant)とを1:1(V/V)の比率で混合・攪拌して、エマ
ルジョンに調製する。初回免疫に用いる抗原量は、用い
るマウスの体重に応じて定めるものであるが、一匹1回
当たり、該組換え蛋白質 Cpro-2 1-160の投与量を、50
〜 100μg/匹の範囲、該エマルジョンの容量で、0.2
〜 0.4ml の範囲に選択した。初回免疫は、このエマル
ジョンを各マウスの背部皮下注射により投与した。
【0046】その後、該組換え蛋白質 Cpro-2 1-160
FIA(Freud's incomplete adjuvant)とからなるエ
マルジョンを用いて、2〜3週間毎に追加免疫を施す。
追加免疫の各回においては、該組換え蛋白質の投与量
を、20〜 50 μg/匹の範囲に選択し、同じく背部皮下
に投与した。この追加免疫後、一週間経過する時点で採
血し、血清中の抗体価を測定する。追加免疫の回が進む
に随い、抗体価の上昇はみられるものの、その上昇率が
僅かになり、ほぼ平坦化しプラト−に達するまで追加免
疫を繰り返した。なお、抗体価の測定は、下記〔1.3〕
ELISA法による抗体価の測定法に従い行なった。
【0047】〔1.3〕ELISA法による抗体価の測定 被験物質として、該免疫処置に用いた抗原ペプチド鎖 C
pro-2 1-160を用いた。該被験物質を濃度 1 mg/mlとな
るように、8 M urea- 50 mM DTT 含有 50 mM Tris-HCl
バッファ(pH 7.6)に溶解し、被験物質溶液を調製す
る。この被験物質溶液の所定量に PBS液を加えて、20
0倍希釈して、該被験物質濃度 5μg/mlの希釈液の調製
した。市販の 96 ウエルマイクロプレ−ト(Falcon 391
2)に、該希釈液 100μl/ウエルを各ウエルに注入し、
4℃にて1晩(約14時間)静置し、被験物質である抗
原の固相化を行なった。次いで、表4の組成の Tween-P
BS液で洗浄した後、5mg/ml BSA 含有 Tween-PBS液 200
μl/ウエルを加え、37℃にて1時間静置し、ブロッキン
グを施す。その後、 Tween-PBS液で洗浄した。
【0048】
【表4】
【0049】測定すべき免疫処置を施したマウス血清、
並びに対照とする無免疫処理のマウス血清を、1 mg/ml
BSA 含有 Tween-PBS液によりそれぞれ段階希釈した。各
血清希釈液 100μl/ウエルを加え、室温(約 25 ℃)に
て、2時間静置し、抗原抗体反応を行なう。なお、各血
清希釈液とも、duplicate にて測定を実施した。この
後、 Tween-PBS液でよく洗浄を繰り返した後、1 mg/ml
BSA 含有 Tween-PBS液により希釈した所定濃度のHRP
標識抗マウスIgG・ウサギIgG抗体溶液 100μl/ウエ
ルを加え、室温(約 25 ℃)にて、1時間インキュベ−
トした。
【0050】Tween-PBS液でよく洗浄した後、表5の組
成のHRP反応液 100μl/ウエルを加え、標識酵素HR
Pと室温(約 25 ℃)にて酵素反応を行なった。適当な
時間(約 5〜 15 分間)が経過した後、6 N H2SO4 50μ
l/ウエルを加え、反応を停止する。各ウエルについて、
EIAプレ−トリ−ダ−により 492 nm の吸光度を測定
した。被測定試料と対照との吸光度を基に、測定すべき
免疫処置を施したマウス血清の抗体価を算定した。
【0051】
【表5】
【0052】上記化合物をクエン酸緩衝液(pH 5.0)に
溶解して 1 mg/ml溶液に調製する。使用直前に、1.7 %
H2O2 水溶液を 120μl/10 ml の比率で添加する。
【0053】〔1.4〕細胞融合 免疫処置を施し、ELISA法により測定した血清中の
抗体価が数千〜数十万倍程度の高抗体価に達しており、
また、プラト−に達するまでに到ったマウスを選別し
た。このマウスに、免疫用抗原である該組換え蛋白質 C
pro-2 1-160 溶液を、該組換え蛋白質 Cpro-2 1-160
投与量 50 μg/匹で腹腔内投与する。その3日後に、脾
臓を摘出して脾細胞を調製した。該マウス脾臓リンパ球
である脾細胞と融合パ−トナ−のマウスミエロ−マ(骨
髄腫ライン P3U1 )とを、ポリエチレングリコ−ル 400
0 を用いて融合させた。ポリエチレングリコ−ルを RPM
I 1640培地(10% FBS含有)により洗浄除去した後、細
胞を HAT培地に懸濁する。該細胞懸濁液を、96ウエル培
養プレ−トに 2〜3×105 cells/ウエルずつ分注し、37
℃、7 % CO2中で培養した。
【0054】ハイブリド−マの増殖が十分に認められる
まで培養を継続し、その時点で各ウエルより培養上清
(培地)を一部採取し、該上清に含まれる抗体価を測定
して、抗体産生活性に基づき、一次スクリ−ニングを行
なった。陽性対照として、該ハイブリド−マの創製に利
用した哺乳動物より採取した抗血清、即ち抗体価が判明
しているマウス抗血清の希釈液を用い、参照として、融
合パ−トナ−のマウスミエロ−マ(骨髄腫ライン P3U1
)を培養した培養上清を用いて、同時に抗体価を測定
した。抗体産生活性による一次スクリ−ニングにおい
て、培養上清が抗体の高い力価を示すウエルを選択し、
クロ−ニングを行なった。
【0055】クロ−ニング操作は、フィ−ダ−細胞とし
てマウス腹腔滲出細胞を用いて、各ウエルに1細胞/ウ
エルに希釈を限定する限定希釈法を用いた。コロニ−形
成が認められ、陽性のハイブリド−マ増殖を示すウエル
について、そのウエルより培養上清を一部採取し、培養
上清の抗体価を測定する。抗体価の高いウエルを選別
し、再度限定希釈法によりクロ−ニングを行なった。こ
の二次クロ−ニング後、培養上清の抗体価に基づき、二
次スクリ−ニングを行なう。二次スクリ−ニングにおい
て、コロニ−形成が認められる各ウエル間で、その培養
上清の抗体価がほぼ均一でなく、低い力価を示すものが
見い出された場合には、追加のクロ−ニングを行なっ
た。陽性のハイブリド−マ増殖を示すウエルについて、
高い抗体価が得られ、且つ各ウエル間で抗体価がほぼ均
一となることを確認し、この段階で選別されたコロニ−
のクロ−ンを継代培養して、セルラインとして保持し
た。上記する工程により、免疫抗原である Cpro-2
1-160 に対するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリ
ド−マ複数株を樹立することができた。
【0056】〔1.5〕産生されるモノクロ−ナル抗体の
クラス、サブクラスの同定 樹立されたハイブリド−マの各株について、その産生す
るモノクロ−ナル抗体は、抗マウスIgG・ウサギIgG
抗体を用いて、その抗体価を測定した結果を基に選別さ
れたものであるので、クラスはIgGであるのは当然の
ことである。そのサブクラスの同定は、市販されている
同定キット Mouse MonoAB ID kit (HRP); ZYMED社製
品を用いて、該同定キットに指示されている操作に従い
行なった。即ち、抗原 Cpro-2 1-160 を固相化した ELI
SA用プレ−トに、ハイブリド−マ各株の培養液(上清)を
加えて、該抗原と検査するモノクロ−ナル抗体を結合さ
せ、マウスイムノグロブリンの各クラス、サブクラスそ
れぞれに特異的なウサギ抗体を反応させる。この過程で
固定されたウサギ抗体の量を、HRP標識した抗ウサギ
抗体を更に反応させ、各ウエルでのHRP反応の強弱に
基づき、モノクロ−ナル抗体のクラス、サブクラスを決
定した。
【0057】本例では、上記の工程に従い、免疫抗原 C
pro-2 1-160 に対するモノクロ−ナル抗体を産生するハ
イブリド−マ複数株を樹立し、また、その各株の産生す
るモノクロ−ナル抗体のクラス、サブクラスの同定を行
なった結果、何れもIgG1抗体であることが判った。
樹立した該ハイブリド−マ複数株のうち、工業技術院生
命工学工業技術研究所(生命研)に、本発明者が定めた
識別のための表示 JE-7E3 の株を受託番号 FERM BP-527
9 、 JE-7E9 の株を受託番号 FERM BP-5280、 JE-8D4
の株を受託番号 FERM BP-5281 、これらの生命研が付与
した受託番号のもとに、以上3株についてそれぞれ寄託
されている。表6に、各ハイブリド−マとその産生する
モノクロ−ナル抗体のクラス、サブクラスの同定結果を
示す。
【0058】
【表6】
【0059】
【実施例2】実施例1で樹立されたハイブリド−マにつ
いて、ハイブリド−マ各株の産出するモノクロ−ナル抗
体が、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160中のHCVのセリ
ンプロテア−ゼ Cpro-2 のアミノ酸配列(I)に由来す
るアミノ酸配列(II)で示されるペプチド鎖と反応する
ことを確認した。即ち、該融合蛋白質 MBP-Cpro-2
1-160 のN末部分である MBP単体を陰性対照として、免
疫抗原の融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160との反応性との
比較を行なった。
【0060】その結果、 MBP-Cpro-2 1-160とは強く結
合するものの、陰性対照の MBP単体とは、反応しないこ
とが確認された。この結果より、該モノクロ−ナル抗体
は、アミノ酸配列(II)で示されるペプチド鎖と選択的
に結合することが確認された。
【0061】加えて、HCVのセリンプロテア−ゼ Cpr
o-2 のアミノ酸配列(III)に由来する種々のアミノ酸
配列長のペプチド鎖とも、反応するか否かを検証するた
め、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160 と類似する、該 MBP
のC末に、該アミノ酸配列(I)においてアミノ酸存
在位置 1とn2(但し、n2は正の整数であり、160≦
2≦190を満たす。)を両端とする部分ペプチド鎖
を連結してなる融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-n2に対して同
様の反応性を測定した。表7に示す反応性が認められ、
免疫抗原のペプチド鎖を含む融合蛋白質 MBP-Cpro-2
1-160のみでなく、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-n2( 但
し、160≦n2 ≦190を満たす。)に対しても遜色
のない反応性を示すことが判った。表7に、各ハイブリ
ド−マの産生するモノクロ−ナル抗体の反応性を示す。
【0062】
【表7】
【0063】また、各ハイブリドーマの生産するモノク
ロナール抗体の反応性を示す例として、融合蛋白質 MBP
-Cpro-2 1-160(MW=61 KDa)及び融合蛋白質 MBP-p70(MBP
-Cpro-2 1-631)(MW=113KDa) に対するウェスタンブロッ
ティング(Western Blotting)の例を図12及び図13
に、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-190 及び融合蛋白質 MBP
-p70(MBP-Cpro-2 1-631)に対するウェスタンブロッティ
ングの例を図10及び図11にそれぞれ示す。なお、図
10及び図11においては、陰性対象のMBP単体に対す
る結果が、レイン1に示されている。更に、図10、図
11、図12及び図13には、SDS-PAGE法にて分析した
各バンド位置( クマシーブルー染色の結果) を併せて示
している。
【0064】図10において、(A)はSDS-PAGE分析結
果(クマシーブルー染色)を示し、(B)はモノクロー
ナル抗体 7E3によるウェスタンブロッティング法の結果
を示す。図11において、(C)はモノクローナル抗体
7E9による、(D)はモノクローナル抗体 8E4によるそ
れぞれのウェスタンブロッティング法の結果を示す。ま
た、図においてレイン1は、陰性対象のMBP単体、レイ
ン2は、融合蛋白質 MBP-p70、レイン3は、融合蛋白質
MBP-Cpro-2 1-190 である。
【0065】図12において、(A)はSDS-PAGE分析結
果(クマシーブルー染色)を示し、(B)はモノクロー
ナル抗体 7E3によるウェスタンブロッティング法の結果
を示す。図13において、(C)はモノクローナル抗体
7E9による、(D)はモノクローナル抗体 8E4によるそ
れぞれのウェスタンブロッティング法の結果を示す。ま
た、図においてレイン1は、融合蛋白質 MBP-p70、レイ
ン2は、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-160 である。
【0066】更に、モノクロ−ナル抗体はC型肝炎ウイ
ルスのセリンプロテア−ゼ Cpro-2の有するプロテア−
ゼ活性を中和する作用を有すること示す。この作用は、
天然のHCVセリンプロテア−ゼとして働くNS3蛋白
質( p70)においても発揮されること次の方法で確認し
た。前記する融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-n2と同じ手法を
用いて、NS3蛋白質( p70)を MBPのC末に連結した
融合蛋白質 MBP-p70を調製した。モノクロ−ナル抗体を
結合させることにより、この融合蛋白質 MBP-p70 のプ
ロテア−ゼ活性が失われることも確認された。図8に、
該 MBP-p70に対する、添加したモノクロ−ナル抗体のモ
ル比を種々にとり、その際残余するプロテア−ゼ活性を
測定した結果を示す。上記する3種のハイブリド−マが
産生するモノクロ−ナル抗体について、そのプロテア−
ゼ活性の阻害能を比較して示ており、融合蛋白質 MBP-p
70に対して、等モルのモノクロ−ナル抗体を添加すると
き、残余するプロテア−ゼ活性は約40%となってい
た。何れも阻害能に遜色がないことが判る。
【0067】加えて、融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-190
対しても、添加したモノクロナール抗体のモル比を種々
にとり、その際残余するプロテアーゼ活性を測定し、そ
の結果を図9に示す。融合蛋白質 MBP-Cpro-2 1-190
対して、等モルのモノクロナール抗体を添加するとき、
残余するプロテアーゼ活性は約40%となっていた。何
れも阻害能に遜色がないことが判る。
【0068】上記の結果より、該モノクロ−ナル抗体
は、HCV由来のセリンプロテア−ゼCpro-2 のアミノ
酸配列(III)に由来する種々のアミノ酸配列長のペプ
チド鎖とも、反応するものであり、特には、結合を形成
することにより、該セリンプロテア−ゼ Cpro-2 のプロ
テア−ゼ活性を著しく阻害する部位に反応することが判
った。これら結合性から、HCV由来のセリンプロテア
−ゼ Cpro-2 をそのN末に含んでいるNS3蛋白質( p7
0)に対しても、それに含まれるアミノ酸配列(II)で
示される部分において、反応するモノクロ−ナル抗体で
あることが判る。
【0069】
【発明の効果】本発明のHCVプロテア−ゼに対するモ
ノクロ−ナル抗体は、HCVのNS3蛋白質( p70)の
アミノ酸配列(I)或いはセリンプロテア−ゼ Cpro-2
のアミノ酸配列(III)中に内在されるアミノ酸配列(I
I)で示されるペプチド鎖部分をその免疫原とするモノ
クロ−ナル抗体であるので、該免疫原のみならず、HC
Vのセリンプロテア−ゼ Cpro-2 および NS3蛋白質
( p70)のアミノ酸配列(I)で示されるペプチド鎖と
も反応することができる。即ち、C型肝炎ウイルスに感
染する患者において、該セリンプロテア−ゼ Cpro-2 や
NS3蛋白質( p70)が宿主となる肝臓細胞から漏出
し、血液中に存在するとき、その検出に利用することが
できる。加えて、該モノクロ−ナル抗体は、セリンプロ
テア−ゼ Cpro-2 のアミノ酸配列(III)で示されるペ
プチド鎖等と結合することができ、その時に、この特異
的なセリンプロテア−ゼ活性を著しく阻害するので、H
CV由来のセリンプロテア−ゼの活性中和剤としても利
用することができる。
【0070】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:160 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:蛋白質(protein) 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列 Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly 1 5 10 15 Cys Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp 20 25 30 Gly Glu Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala 35 40 45 Thr Cys Val Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly 50 55 60 Ser Lys Thr Leu Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr 65 70 75 Thr Asn Val Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly 80 85 90 Ala Arg Ser Met Thr Pro Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr 95 100 105 Leu Val Thr Arg His Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly 110 115 120 Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu 125 130 135 Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu Cys Pro Ser Gly His Val 140 145 150 Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr 155 160
【0071】配列番号:2 配列の長さ:480 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:cDNA to Genomic RNA 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列 GCG CCT ATC ACG GCC TAT TCC CAA CAA ACG CGG GGC CTG CTT GGC 45 Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly 1 5 10 15 TGT ATC ATC ACT AGC CTC ACA GGT CGG GAC AAG AAC CAG GTC GAT 90 Cys Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp 20 25 30 GGG GAG GTT CAG GTG CTC TCC ACC GCA ACG CAA TCT TTC CTG GCG 135 Gly Glu Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala 35 40 45 ACC TGC GTC AAT GGC GTG TGT TGG ACC GTC TAC CAT GGT GCC GGC 180 Thr Cys Val Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly 50 55 60 TCG AAG ACC CTG GCC GGC CCG AAG GGT CCA ATC ACC CAA ATG TAC 225 Ser Lys Thr Leu Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr 65 70 75 ACC AAT GTA GAC CAG GAC CTC GTC GGC TGG CCG GCG CCC CCC GGG 270 Thr Asn Val Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly 80 85 90 GCG CGC TCC ATG ACA CCG TGC ACC TGC GGC AGC TCG GAC CTT TAC 315 Ala Arg Ser Met Thr Pro Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr 95 100 105 TTG GTC ACG AGG CAT GCC GAT GTC ATT CCG GTG CGC CGG CGA GGC 360 Leu Val Thr Arg His Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly 110 115 120 GAC AGC AGG GGG AGT CTA CTC TCC CCT AGG CCC GTC TCC TAC CTG 405 Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu 125 130 135 AAG GGC TCC TCG GGT GGA CCA CTG CTT TGC CCT TCG GGG CAC GTT 450 Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu Cys Pro Ser Gly His Val 140 145 150 GTA GGC ATC TTC CGG GCT GCT GTG TGC ACC 480 Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr 155 160
【0072】配列番号:3 配列の長さ:190 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:蛋白質(protein) 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列 Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly 1 5 10 15 Cys Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp 20 25 30 Gly Glu Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala 35 40 45 Thr Cys Val Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly 50 55 60 Ser Lys Thr Leu Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr 65 70 75 Thr Asn Val Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly 80 85 90 Ala Arg Ser Met Thr Pro Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr 95 100 105 Leu Val Thr Arg His Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly 110 115 120 Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu 125 130 135 Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu Cys Pro Ser Gly His Val 140 145 150 Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr Arg Gly Val Ala Lys 155 160 165 Ala Val Asp Phe Ile Pro Val Glu Ser Met Glu Thr Thr Met Arg 170 175 180 Ser Pro Val Phe Thr Asp Asn Ser Ser Pro 185 190
【0073】配列番号:4 配列の長さ:570 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:cDNA to Genomic RNA 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列 GCG CCT ATC ACG GCC TAT TCC CAA CAA ACG CGG GGC CTG CTT GGC 45 Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly 1 5 10 15 TGT ATC ATC ACT AGC CTC ACA GGT CGG GAC AAG AAC CAG GTC GAT 90 Cys Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp 20 25 30 GGG GAG GTT CAG GTG CTC TCC ACC GCA ACG CAA TCT TTC CTG GCG 135 Gly Glu Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala 35 40 45 ACC TGC GTC AAT GGC GTG TGT TGG ACC GTC TAC CAT GGT GCC GGC 180 Thr Cys Val Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly 50 55 60 TCG AAG ACC CTG GCC GGC CCG AAG GGT CCA ATC ACC CAA ATG TAC 225 Ser Lys Thr Leu Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr 65 70 75 ACC AAT GTA GAC CAG GAC CTC GTC GGC TGG CCG GCG CCC CCC GGG 270 Thr Asn Val Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly 80 85 90 GCG CGC TCC ATG ACA CCG TGC ACC TGC GGC AGC TCG GAC CTT TAC 315 Ala Arg Ser Met Thr Pro Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr 95 100 105 TTG GTC ACG AGG CAT GCC GAT GTC ATT CCG GTG CGC CGG CGA GGC 360 Leu Val Thr Arg His Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly 110 115 120 GAC AGC AGG GGG AGT CTA CTC TCC CCT AGG CCC GTC TCC TAC CTG 405 Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu 125 130 135 AAG GGC TCC TCG GGT GGA CCA CTG CTT TGC CCT TCG GGG CAC GTT 450 Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu Cys Pro Ser Gly His Val 140 145 150 GTA GGC ATC TTC CGG GCT GCT GTG TGC ACC CGG GGG GTT GCG AAG 495 Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr Arg Gly Val Ala Lys 155 160 165 GCG GTG GAC TTC ATA CCC GTT GAG TCT ATG GAA ACT ACC ATG CGG 540 Ala Val Asp Phe Ile Pro Val Glu Ser Met Glu Thr Thr Met Arg 170 175 180 TCT CCG GTC TTC ACA GAC AAC TCA TCC CCT 570 Ser Pro Val Phe Thr Asp Asn Ser Ser Pro 185 190
【0074】配列番号:5 配列の長さ:631 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:蛋白質(protein) 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列 GCG CCT ATC ACG GCC TAT TCC CAA CAA ACG CGG GGC CTG CTT GGC Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly 1 5 10 15 TGT ATC ATC ACT AGC CTC ACA GGT CGG GAC AAG AAC CAG GTC GAT Cys Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp 20 25 30 GGG GAG GTT CAG GTG CTC TCC ACC GCA ACG CAA TCT TTC CTG GCG Gly Glu Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala 35 40 45 ACC TGC GTC AAT GGC GTG TGT TGG ACC GTC TAC CAT GGT GCC GGC Thr Cys Val Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly 50 55 60 TCG AAG ACC CTG GCC GGC CCG AAG GGT CCA ATC ACC CAA ATG TAC Ser Lys Thr Leu Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr 65 70 75 ACC AAT GTA GAC CAG GAC CTC GTC GGC TGG CCG GCG CCC CCC GGG Thr Asn Val Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly 80 85 90 GCG CGC TCC ATG ACA CCG TGC ACC TGC GGC AGC TCG GAC CTT TAC Ala Arg Ser Met Thr Pro Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr 95 100 105 TTG GTC ACG AGG CAT GCC GAT GTC ATT CCG GTG CGC CGG CGA GGC Leu Val Thr Arg His Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly 110 115 120 GAC AGC AGG GGG AGT CTA CTC TCC CCT AGG CCC GTC TCC TAC CTG Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu 125 130 135 AAG GGC TCC TCG GGT GGA CCA CTG CTT TGC CCT TCG GGG CAC GTT Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu Cys Pro Ser Gly His Val 140 145 150 GTA GGC ATC TTC CGG GCT GCT GTG TGC ACC CGG GGG GTT GCG AAG Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr Arg Gly Val Ala Lys 155 160 165 GCG GTG GAC TTC ATA CCC GTT GAG TCT ATG GAA ACT ACC ATG CGG Ala Val Asp Phe Ile Pro Val Glu Ser Met Glu Thr Thr Met Arg 170 175 180 TCT CCG GTC TTC ACA GAC AAC TCA TCC CCT CCG GCC GTA CCG CAA Ser Pro Val Phe Thr Asp Asn Ser Ser Pro Pro Ala Val Pro Gln 185 190 195 ACA TTC CAA GTG GCA CAT TTA CAC GCT CCC ACT GGC AGC GGC AAG Thr Phe Gln Val Ala His Leu His Ala Pro Thr Gly Ser Gly Lys 200 205 210 AGC ACC AAA GTG CCG GCT GCA TAT GCA GCC CAA GGG TAC AAG GTG Ser Thr Lys Val Pro Ala Ala Tyr Ala Ala Gln Gly Tyr Lys Val 215 220 225 CTC GTC CTA AAC CCG TCC GTT GCT GCC ACA TTG GGC TTT GGA GCG Leu Val Leu Asn Pro Ser Val Ala Ala Thr Leu Gly Phe Gly Ala 230 235 240 TAT ATG TCC AAG GCA CAT GGC ATC GAG CCT AAC ATC AGA ACT GGG Tyr Met Ser Lys Ala His G1y Ile Glu Pro Asn Ile Arg Thr Gly 245 250 255 GTA AGG ACC ATC ACC ACG GGC GGC CCC ATC ACG TAC TCC ACC TAT Val Arg Thr Ile Thr Thr Gly Gly Pro Ile Thr Tyr Ser Thr Tyr 260 265 270 GGC AAG TTC CTT GCC GAC GGT GGA TGC TCC GGG GGC GCC TAT GAC Gly Lys Phe Leu Ala Asp Gly Gly Cys Ser Gly Gly Ala Tyr Asp 275 280 285 ATC ATA ATA TGT GAC GAA TGC CAC TCA ACT GAC TGG ACA ACC ATC Ile Ile Ile Cys Asp Glu Cys His Ser Thr Asp Trp Thr Thr Ile 290 295 300 TTG GGC ATC GGC ACA GTC CTG GAT CAG GCA GAG ACG GCT GGA GCG Leu Gly Ile Gly Thr Val Leu Asp Gln Ala Glu Thr Ala Gly Ala 305 310 315 CGG CTC GTC GTG CTC GCC ACC GCC ACG CCT CCG GGA TCG ATC ACC Arg Leu Val Val Leu Ala Thr Ala Thr Pro Pro Gly Ser Ile Thr 320 325 330 GTG CCA CAC CCC AAC ATC GAG GAA GTG GCC CTG TCC AAC ACT GGG Val Pro His Pro Asn Ile Glu Glu Val Ala Leu Ser Asn Thr Gly 335 340 345 GAG ATT CCC TTC TAT GGC AAA GCC ATC CCC ATT GAG GCC ATC AAG Glu Ile Pro Phe Tyr Gly Lys Ala Ile Pro Ile Glu Ala Ile Lys 350 355 360 GGG GGA AGG CAT CTC ATC TTC TGC CAT TCC AAG AAG AAG TGT GAC Gly Gly Arg His Leu Ile Phe Cys His Ser Lys Lys Lys Cys Asp 365 370 375 GAG CTC GCC GCA AAG CTG ACA GGC CTC GGA CTC AAT GCT GTA GCG Glu Leu Ala Ala Lys Leu Thr Gly Leu Gly Leu Asn Ala Val Ala 380 385 390 TAT TAC CGG GGT CTC GAT GTG TCC GTC ATA CCG ACT AGC GGA GAC Tyr Tyr Arg Gly Leu Asp Val Ser Val Ile Pro Thr Ser Gly Asp 395 400 405 GTC GTT GTC GTG GCA ACA GAC GCT CTA ATG ACG GGC TTT ACC GGC Val Val Val Val Ala Thr Asp Ala Leu Met Thr Gly Phe Thr Gly 410 415 420 GAC TTT GAC TCA GTG ATC GAC TGC AAC ACA TGT GTC ACC CAG ACA Asp Phe Asp Ser Val Ile Asp Cys Asn Thr Cys Val Thr Gln Thr 425 430 435 GTC GAT TTC AGC TTG GAT CCC ACC TTC ACC ATT GAG ACG ACA ACC Val Asp Phe Ser Leu Asp Pro Thr Phe Thr Ile Glu Thr Thr Thr 440 445 450 GTG CCC CAA GAC GCG GTG TCG CGC TCG CAG CGG CGA GGT AGG ACT Val Pro Gln Asp Ala Val Ser Arg Ser Gln Arg Arg Gly Arg Thr 455 460 465 GGC AGG GGC AGG AGT GGC ATC TAC AGG TTT GTG ACT CCA GGA GAA Gly Arg Gly Arg Ser Gly Ile Tyr Arg Phe Val Thr Pro Gly Glu 470 475 480 CGG CCC TCA GGC ATG TTC GAC TCC TCG GTC CTG TGT GAG TGC TAT Arg Pro Ser Gly Met Phe Asp Ser Ser Val Leu Cys Glu Cys Tyr 485 490 495 GAC GCA GGC TGC GCT TGG TAT GAG CTC ACG CCC GCT GAG ACT ACA Asp Ala Gly Cys Ala Trp Tyr Glu Leu Thr Pro Ala Glu Thr Thr 500 505 510 GTC AGG TTG CGG GCT TAC CTG AAT ACA CCA GGG TTG CCC GTC TGC Val Arg Leu Arg Ala Tyr Leu Asn Thr Pro Gly Leu Pro Val Cys 515 520 525 CAG GAC CAT CTG GAG TTC TGG GAA AGC GTC TTC ACA GGC CTC ACC Gln Asp His Leu Glu Phe Trp Glu Ser Val Phe Thr Gly Leu Thr 530 535 540 CAC ATA GAT GCC CAC TTC CTG TCC CAA ACC AAG CAG GCA GGA GAC His Ile Asp Ala His Phe Leu Ser Gln Thr Lys Gln Ala Gly Asp 545 550 555 AAC TTC CCC TAC CTG GTG GCA TAC CAA GCC ACG GTG TGC GCC AGG Asn Phe Pro Tyr Leu Val Ala Tyr Gln Ala Thr Val Cys Ala Arg 560 565 570 GCT CAG GCT CCA CCT CCA TCG TGG GAT CAA ATG TGG AAG TGT CTC Ala Gln Ala Pro Pro Pro Ser Trp Asp Gln Met Trp Lys Cys Leu 575 580 585 ATA CGG CTT AAA CCT ACG CTG CAC GGG CCA ACA CCC CTG CTG TAT Ile Arg Leu Lys Pro Thr Leu His Gly Pro Thr Pro Leu Leu Tyr 590 595 600 AGG CTA GGA GCC GTT CAA AAT GAG ATC ACC CTC ACA CAT CCC ATA Arg Leu Gly Ala Val Gln Asn Glu Ile Thr Leu Thr His Pro Ile 605 610 615 ACC AAA TTC GTC ATG GCA TGC ATG TCG GCC GAC CTG GAG GTC GTC Thr Lys Phe Val Met Ala Cys Met Ser Ala Asp Leu Glu Val Val 620 625 630 ACT Thr 631
【0075】配列番号:6 配列の長さ:1893 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:cDNA to Genomic RNA 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列 GCG CCT ATC ACG GCC TAT TCC CAA CAA ACG CGG GGC CTG CTT GGC 45 Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly 1 5 10 15 TGT ATC ATC ACT AGC CTC ACA GGT CGG GAC AAG AAC CAG GTC GAT 90 Cys Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp 20 25 30 GGG GAG GTT CAG GTG CTC TCC ACC GCA ACG CAA TCT TTC CTG GCG 135 Gly Glu Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala 35 40 45 ACC TGC GTC AAT GGC GTG TGT TGG ACC GTC TAC CAT GGT GCC GGC 180 Thr Cys Val Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly 50 55 60 TCG AAG ACC CTG GCC GGC CCG AAG GGT CCA ATC ACC CAA ATG TAC 225 Ser Lys Thr Leu Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr 65 70 75 ACC AAT GTA GAC CAG GAC CTC GTC GGC TGG CCG GCG CCC CCC GGG 270 Thr Asn Val Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly 80 85 90 GCG CGC TCC ATG ACA CCG TGC ACC TGC GGC AGC TCG GAC CTT TAC 315 Ala Arg Ser Met Thr Pro Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr 95 100 105 TTG GTC ACG AGG CAT GCC GAT GTC ATT CCG GTG CGC CGG CGA GGC 360 Leu Val Thr Arg His Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly 110 115 120 GAC AGC AGG GGG AGT CTA CTC TCC CCT AGG CCC GTC TCC TAC CTG 405 Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu 125 130 135 AAG GGC TCC TCG GGT GGA CCA CTG CTT TGC CCT TCG GGG CAC GTT 450 Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu Cys Pro Ser Gly His Val 140 145 150 GTA GGC ATC TTC CGG GCT GCT GTG TGC ACC CGG GGG GTT GCG AAG 495 Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr Arg Gly Val Ala Lys 155 160 165 GCG GTG GAC TTC ATA CCC GTT GAG TCT ATG GAA ACT ACC ATG CGG 540 Ala Val Asp Phe Ile Pro Val Glu Ser Met Glu Thr Thr Met Arg 170 175 180 TCT CCG GTC TTC ACA GAC AAC TCA TCC CCT CCG GCC GTA CCG CAA 585 Ser Pro Val Phe Thr Asp Asn Ser Ser Pro Pro Ala Val Pro Gln 185 190 195 ACA TTC CAA GTG GCA CAT TTA CAC GCT CCC ACT GGC AGC GGC AAG 630 Thr Phe Gln Val Ala His Leu His Ala Pro Thr Gly Ser Gly Lys 200 205 210 AGC ACC AAA GTG CCG GCT GCA TAT GCA GCC CAA GGG TAC AAG GTG 675 Ser Thr Lys Val Pro Ala Ala Tyr Ala Ala Gln Gly Tyr Lys Val 215 220 225 CTC GTC CTA AAC CCG TCC GTT GCT GCC ACA TTG GGC TTT GGA GCG 720 Leu Val Leu Asn Pro Ser Val Ala Ala Thr Leu Gly Phe Gly Ala 230 235 240 TAT ATG TCC AAG GCA CAT GGC ATC GAG CCT AAC ATC AGA ACT GGG 765 Tyr Met Ser Lys Ala His G1y Ile Glu Pro Asn Ile Arg Thr Gly 245 250 255 GTA AGG ACC ATC ACC ACG GGC GGC CCC ATC ACG TAC TCC ACC TAT 810 Val Arg Thr Ile Thr Thr Gly Gly Pro Ile Thr Tyr Ser Thr Tyr 260 265 270 GGC AAG TTC CTT GCC GAC GGT GGA TGC TCC GGG GGC GCC TAT GAC 855 Gly Lys Phe Leu Ala Asp Gly Gly Cys Ser Gly Gly Ala Tyr Asp 275 280 285 ATC ATA ATA TGT GAC GAA TGC CAC TCA ACT GAC TGG ACA ACC ATC 900 Ile Ile Ile Cys Asp Glu Cys His Ser Thr Asp Trp Thr Thr Ile 290 295 300 TTG GGC ATC GGC ACA GTC CTG GAT CAG GCA GAG ACG GCT GGA GCG 945 Leu Gly Ile Gly Thr Val Leu Asp Gln Ala Glu Thr Ala Gly Ala 305 310 315 CGG CTC GTC GTG CTC GCC ACC GCC ACG CCT CCG GGA TCG ATC ACC 990 Arg Leu Val Val Leu Ala Thr Ala Thr Pro Pro Gly Ser Ile Thr 320 325 330
【図面の簡単な説明】
【図1】 C型肝炎ウイルスのゲノムにおいて、セリン
プロテア−ゼ Cpro-2 のコ−ドされる領域を示す図。
【図2】 Cpro-2 1-160 のペプチド鎖をコ−ドするD
NA断片の塩基配列を示す図。
【図3】 免疫用抗原ペプチド Cpro-2 1-160 の発現ベ
クタ−の構築過程を示す図。
【図4】 Cpro-2 1-190 のペプチド鎖をコ−ドするD
NA断片の塩基配列を示す図。
【図5】 NS2 とNS3 の切断部位(1026Leu-1027Al
a)に開始コドンを導入する、N-末端合成リンカ−の塩
基配列を示す図。
【図6】 NS3 とNS4 の切断部位(1658Thr-1659Se
r)に終止コドンを導入する、C-末端合成リンカ−の塩
基配列を示す図。
【図7】 免疫用抗原ペプチド Cpro-2 1-160 の分析例
を示す図。
【図8】 C型肝炎ウイルスプロテア−ゼ(融合蛋白質
MBP-p70) に対するモノクロ−ナル抗体によるプロテア
−ゼ活性阻害における、モノクロ−ナル抗体の濃度依存
性を示す図。
【図9】 C型肝炎ウイルスプロテア−ゼ( MBP-Cpro-
2 1-190)に対するモノクロ−ナル抗体によるプロテア−
ゼ活性阻害における、モノクロ−ナル抗体の濃度依存性
を示す図。
【図10】 ウェスタンブロッティング法による、融合
蛋白質 MBP-Cpro-21-190 及び融合蛋白質 MBP-p70(MBP-
Cpro-2 1-631)に対するモノクロ−ナル抗体の結合性の
評価例を示す図。
【図11】 ウェスタンブロッティング法による、融合
蛋白質 MBP-Cpro-21-190 及び融合蛋白質 MBP-p70(MBP-
Cpro-2 1-631)に対するモノクロ−ナル抗体の結合性の
評価例を示す図。
【図12】 ウェスタンブロッティング法による、融合
蛋白質 MBP-Cpro-21-160 及び融合蛋白質 MBP-p70(MBP-
Cpro-2 1-631)に対するモノクロ−ナル抗体の結合性の
評価例を示す図。
【図13】 ウェスタンブロッティング法による、融合
蛋白質 MBP-Cpro-21-160 及び融合蛋白質 MBP-p70(MBP-
Cpro-2 1-631)に対するモノクロ−ナル抗体の結合性の
評価例を示す図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C型肝炎ウイルス由来であって配列番号
    5のアミノ酸配列を有するセリンプロテア−ゼNS3領
    域のペプチド鎖に内在される配列番号1のアミノ酸配列
    を有するアミノ酸配列(II)をその分子中に含んでなる
    ポリペプチドと特異的に反応するIgGのクラスに属す
    るモノクロ−ナル抗体。
  2. 【請求項2】 該モノクロ−ナル抗体が、C型肝炎ウイ
    ルス由来であって配列番号5のアミノ酸配列を有するセ
    リンプロテア−ゼNS3領域のペプチド鎖に内在される
    配列番号1のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列(II)
    をその分子中に含んでなる組換え型C型肝炎ウイルスプ
    ロテア−ゼ様蛋白質で免疫した哺乳動物の免疫細胞と当
    該哺乳動物の骨髄腫細胞との融合細胞により生産される
    ものである請求項1記載のモノクロ−ナル抗体。
  3. 【請求項3】 前記アミノ酸配列(II)をその分子中に
    含んでなるポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列
    を有するアミノ酸配列(III)で示されるペプチド鎖を
    大腸菌由来のマルト−ス結合蛋白質のC末に連結してな
    る融合蛋白質であることを特徴とする請求項1又は2記
    載のモノクロ−ナル抗体。
  4. 【請求項4】 融合細胞が、ハイブリド−マ細胞 JE-7E
    3 、 JE-7E9 又は JE-8D4 の何れかである、請求項2記
    載のモノクロ−ナル抗体。
JP2032196A 1996-02-06 1996-02-06 C型肝炎ウイルスプロテアーゼに対するモノクローナル抗体 Pending JPH09206076A (ja)

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JP2032196A JPH09206076A (ja) 1996-02-06 1996-02-06 C型肝炎ウイルスプロテアーゼに対するモノクローナル抗体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007032376A1 (ja) * 2005-09-14 2007-03-22 Masami Moriyama 分泌型IgA及びIgG抗体誘導剤

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WO2007032376A1 (ja) * 2005-09-14 2007-03-22 Masami Moriyama 分泌型IgA及びIgG抗体誘導剤

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