JPH09205429A - ネットワーク故障診断装置及び故障予測装置並びにその診断及び予測方法 - Google Patents

ネットワーク故障診断装置及び故障予測装置並びにその診断及び予測方法

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JPH09205429A
JPH09205429A JP8013033A JP1303396A JPH09205429A JP H09205429 A JPH09205429 A JP H09205429A JP 8013033 A JP8013033 A JP 8013033A JP 1303396 A JP1303396 A JP 1303396A JP H09205429 A JPH09205429 A JP H09205429A
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JP
Japan
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abnormal
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JP8013033A
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English (en)
Inventor
Mitsuko Kobayashi
光子 小林
Yasuhisa Shiobara
康壽 塩原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 障害が発生した場合に、その障害の原因を試
験フレームを使うことなく、真の障害原因を導き出すこ
とを可能とする。 【解決手段】 ネットワークシステム上の伝送フレーム
の状態から得られる情報又はそのフレーム内容に基づ
き、システム状態データを作成するシステム状態データ
生成手段と、システム状態データの内容が、異常現象の
何れかに適合するか否かを判定する異常検出手段と、適
合すると判定された場合に、当該異常現象に対応し、か
つ設定された異常原因の中から推定される異常原因を選
択する異常原因推定手段と、推定される異常原因を有す
る場合におけるネットワークシステムの挙動をシミュレ
ーションするシミュレータ手段と、そのシミュレーショ
ン結果と、システム状態データの内容とを比較して、推
定される異常原因の正誤を判定する異常原因判定手段と
を備えたことネットワーク故障診断装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネットワークシステ
ムの障害診断及び障害予測を行うネットワーク故障診断
装置及び故障予測装置並びにその診断及び予測方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年ネットワークシステムが重要なイン
フラとして導入されてきており、ユーザに常時、サービ
スを提供できることが要求されてきている。それに伴
い、ネットワークシステムの故障等によるサービスの停
止を回避するため、ネットワーク管理ツールの導入が増
えてきた。これら管理ツールでは、障害が発生すると、
その障害の原因候補の一覧をネットワーク管理者に提示
するか、あるいは、真の原因をつきとめるため、実際の
ネットワークへ試験フレームを流すことでテストを実施
し、その結果より真の原因を導出しようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の、障害
の原因候補の一覧をネットワーク管理者に提示する方法
では、ネットワーク管理者自身が、何らかの手段を用い
て真の障害原因をつきとめなければならない。
【0004】また、後者のように、実際のネットワーク
に試験フレームを流すのでは、それまでの安定したネッ
トワークの稼働状態をトラヒックの増加等により一時乱
すことになり、通常の通信のレスポンスを落とすことに
なる。
【0005】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、障害が発生した場合に、その障害の原因を
試験フレームを使うことなく、即ち安定稼動あるいは通
常稼動を維持したままで真の障害原因を導き出し、さら
には、これらの障害診断過程から得られるデータより障
害予測を可能としたネットワーク故障診断装置及び故障
予測装置並びにその診断及び予測方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、複数のノードと、この
ノード間を接続するデータ伝送路とを有するネットワー
クシステムにおいて、データ伝送路上の伝送フレームを
受信し、当該伝送フレームの状態から得られる情報又は
その伝送フレームの内容に基づいて、システム状態デー
タを作成するシステム状態データ生成手段と、システム
状態データの内容が、予め設定された異常現象の何れか
に適合するか否かを判定する異常検出手段と、異常検出
手段により何れかの異常現象に適合すると判定された場
合に、当該異常現象に対応し、かつ予め設定された少な
くとも一つの異常原因の中から推定される異常原因を選
択する異常原因推定手段と、推定される異常原因を有す
る場合におけるネットワークシステムの挙動をシミュレ
ーションするシミュレータ手段と、シミュレータ手段に
よるシミュレーション結果と、システム状態データの内
容とを比較して、推定される異常原因の正誤を判定する
異常原因判定手段とを備えたことネットワーク故障診断
装置である。
【0007】さらに、請求項2に対応する発明は、請求
項1に対応する発明において、異常原因判定手段により
推定される異常原因が誤りであると判定された場合に、
異常原因推定手段による新たな前記推定される異常原因
の選択,この新たな推定される異常原因に対応する前記
シミュレーション,シミュレーション結果に基づく正誤
判定の一連動作が、正しい正誤判定結果が得られるまで
繰り返し行われるネットワーク故障診断装置である。
【0008】さらにまた、請求項3に対応する発明は、
複数のノードと、このノード間を接続するデータ伝送路
とを有するネットワークシステムにおいて、データ伝送
路上の伝送フレームを受信し、当該伝送フレームの状態
から得られる情報又はその伝送フレームの内容に基づい
て、システム状態データを作成するシステム状態データ
生成手段と、システム状態データの内容が、予め設定さ
れた種類の異常現象の何れかの前段階にあることを示す
異常前段階条件に適合するか否かを判定する異常予測手
段と、異常予測手段により何れかの異常現象の前段階に
あると判定された場合には、当該異常現象に対応する各
異常原因を出力する予測原因出力手段とを備えたネット
ワーク故障予測装置である。
【0009】次に、請求項4に対応する発明は、複数の
ノードと、このノード間を接続するデータ伝送路とを有
するネットワークシステムにおいて、データ伝送路上の
伝送フレームを受信し、当該伝送フレームの状態から得
られる情報又はその伝送フレームの内容に基づいて、シ
ステム状態データを作成し、システム状態データの内容
が、予め設定された異常現象の何れかに適合するか否か
を判定し、何れかの異常現象に適合すると判定された場
合に、当該異常現象に対応し、かつ予め設定された少な
くとも一つの異常原因の中から推定される異常原因を選
択し、推定される異常原因を有する場合におけるネット
ワークシステムの挙動をシミュレーションし、シミュレ
ーション結果と、システム状態データの内容とを比較し
て、推定される異常原因の正誤を判定するネットワーク
故障診断方法である。
【0010】また、請求項5に対応する発明は、複数の
ノードと、このノード間を接続するデータ伝送路とを有
するネットワークシステムにおいて、データ伝送路上の
伝送フレームを受信し、当該伝送フレームの状態から得
られる情報又はその伝送フレームの内容に基づいて、シ
ステム状態データを作成し、システム状態データの内容
が、予め設定された種類の異常現象の何れかの前段階に
あることを示す異常前段階条件に適合するか否かを判定
し、何れかの異常現象の前段階にあると判定された場合
には、当該異常現象に対応する各異常原因を出力するネ
ットワーク故障予測方法である。
【0011】したがって、まず、請求項1又は4に対応
する発明のネットワーク故障診断装置又は方法において
は、システム状態データ生成手段によって、データ伝送
路上の伝送フレームが受信され、当該伝送フレームの状
態から得られる情報又はその伝送フレームの内容に基づ
いて、システム状態データが作成される。
【0012】ここで、伝送フレームの状態から得られる
情報とは、例えばCRCエラーチェックやパリティチェ
ック等によって得られる情報を示している。一方、その
伝送フレームの内容とは、例えば他のノードから伝送さ
れる当該他のノードの状態(ステータス)等のノード状
態データ等を示す。
【0013】次に、異常検出手段によって、システム状
態データの内容が、予め設定された異常現象の何れかに
適合するか否かが判定される。この異常現象とは、例え
ばネットワーク上で生じる障害やある種のエラー発生頻
度が設定値を越えるような場合を示しており、異常検出
手段には想定される異常現象の種類が予め設定されてい
る。
【0014】また、異常検出手段により何れかの異常現
象に適合すると判定された場合に、異常原因推定手段に
よって、当該異常現象に対応し、かつ予め設定された少
なくとも一つの異常原因の中から推定される異常原因が
選択される。
【0015】さらに、シミュレータ手段によって、その
推定される異常原因を有する場合におけるネットワーク
システムの挙動がシミュレーションされる。そして、異
常原因判定手段によって、当該シミュレーション結果
と、対応するシステム状態データの内容とが比較され、
例えば両者の相関係数を求めて一定以上相関があるか否
かを判定する等により、その推定される異常原因の正誤
が判定される。
【0016】したがって、推定した異常原因が正しかっ
た場合には、ネットワークシステムで発生した異常現象
の原因が解明できることになる。これにより、ある異常
原因候補について、シミュレータ上で異常動作の模擬を
行い、その原因候補が真の異常原因であるかを判定する
ので、実システムに試験フレームを流すことなく、即
ち、実システムの動作に影響を与えることなく異常原因
を特定することができる。
【0017】さらに、請求項2に対応する発明のネット
ワーク故障診断装置においては、請求項1に対応する発
明と同様に作用する他、異常原因判定手段により推定さ
れる異常原因が誤りであると判定された場合には、異常
原因推定手段により新たな推定される異常原因が選択さ
れ、さらに、この新たな推定される異常原因に対応する
シミュレーション,シミュレーション結果に基づく推定
される異常原因の正誤判定が行われる。
【0018】そして、この一連の動作は、推定された異
常原因が正しいと判定されるまで繰り返される。したが
って、当初に異常原因であろうと仮定した要因が異常原
因と判定されなかった場合でも、別の異常原因候補に着
目し、シミュレーション,正誤判定等の同じ診断処理を
繰り返すことで、実システムの動作に影響を与えること
なく異常原因を確実に特定することができる。
【0019】さらにまた、請求項3又は5に対応する発
明のネットワーク故障予測装置又は方法においては、シ
ステム状態データ生成手段によって、データ伝送路上の
伝送フレームが受信され、当該伝送フレームの状態から
得られる情報又はその伝送フレームの内容に基づいて、
システム状態データが作成される。
【0020】次に、異常予測手段によって、システム状
態データの内容が、予め設定された種類の異常現象の何
れかの前段階にあることを示す異常前段階条件に適合す
るか否かが判定される。
【0021】ここで、例えば異常現象がCRCエラーの
多発により検出されるものであれば、例えばその発生頻
度を異常現象検出のための閾値として用いることができ
るから、このような場合に、上記閾値を異常現象発生に
至るよりも小さな値(異常前段階条件の一例)に設定す
ることで、その前段階を検出できることになる。
【0022】そして、異常予測手段により何れかの異常
現象の前段階にあると判定された場合には、予測原因出
力手段によって、当該異常現象に対応する各異常原因が
出力される。
【0023】したがって、異常が発生する前の状態を指
定することで異常を引き起こしそうな状態を検出し、こ
れによる異常発生予測をし、かつ、その異常原因の各候
補を出力するので、オペレータはこれらの情報からその
システムの傾向に沿った対処を取ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係るネットワーク故障診断装置のハードウェア構成例
を示すブロック図である。
【0025】このネットワーク故障診断装置は、例えば
各々複数のデータ伝送路とノードを有するネットワーク
システムのノード内の構成の一部として設けられ、同図
に示すように、通信制御回路87と、データストレージ
88と、フレーム解析CPU89と、接続装置90と、
解析・表示システム91と、データストレージ92と、
その他の図示しない周辺要素とから構成されている。
【0026】ここで、通信制御回路87は、伝送路を監
視してフレームを検出したり、他ノードとの通信のため
の送受信制御を行う。また、通信制御回路87が検出し
たフレームは、取り込まれてデータストレージ88に蓄
えられる。フレーム解析CPU89は、フレーム検出信
号を通信制御回路87より受けると、データストレージ
88中の検出フレームからシステム状態データの更新を
行い、それをデータストレージ88に保存する。
【0027】次に、フレーム解析CPU89は、システ
ム状態データの更新を終えると、接続装置90を介して
解析・表示システム91にシステム状態データ生成完了
信号を送る。
【0028】そして、解析・表示システム91は、デー
タストレージ88中のシステム状態データより、異常検
出、仮説推定、仮説設定、シミュレーションなど、診断
あるいは予測処理、およびそのための処理制御を行う。
【0029】また、データストレージ92は、後述する
システム履歴データ、診断データ等を保存するする。こ
のようなハードウェア構成を有する装置において、上記
各ハードウェア資源と、それを制御する制御プログラム
と、また、これらの結合と、ハードウェア資源内の各デ
ータファイルとによって、本実施の形態に係るネットワ
ーク故障診断装置が構成されており、そのシステム図を
図2に示す。
【0030】図2は本実施の形態におけるネットワーク
故障診断装置のシステム構成図である。このネットワー
ク故障診断装置のシステム構成は、伝送フレーム監視部
1と、システム状態データ生成部2と、システム状態デ
ータ3と、異常検出部4と、仮説推定部5と、システム
履歴データ6と、仮説設定部7と、シミュレーションデ
ータ生成部8と、相関判定部9と、仮定検出部10と、
シミュレータ部11とからなっている。
【0031】これらの各部は、上記ハードウェア構成と
以下のように対応し、また、動作する。伝送フレーム監
視部1は、通信制御回路87によって構成され、伝送路
をモニタし、伝送路上を流れるフレームを取り込んで、
システム状態データ生成部2に受信フレームを通知す
る。
【0032】システム状態データ生成部2は、通信制御
回路87及びフレーム解析CPU89によって構成さ
れ、伝送フレーム監視部1からの受信フレーム通知を受
けるたび、また、他ノードからのノード状態データを受
け取るたび、システム状態データ3を作成し、これをデ
ータストレージ88に保存する。ここで、ノード状態デ
ータとは、各ノードが保持する該ノードの稼働状態に関
するデータである。
【0033】また、システム状態データ生成部2は、シ
ステム状態データ3の更新を完了すると、異常検出部4
にシステム状態データ生成完了通知を出力する。異常検
出部4は、その動作がフレーム解析CPU89により実
現されるものであり、システム状態データ生成完了通知
を受けると、更新されたシステム状態データ3より、異
常状態が発生しているかどうかを調べ、異常状態発生と
判断すると、その結果を仮説推定部5へ通知する。
【0034】仮説推定部5は、解析・表示システム91
に設けられており、異常検出部4から異常状態発生との
通知を受けると、データストレージ92に保存されてい
るシステム履歴データ6よりその異常状態を引き起こし
ている原因を推定し、その推定結果を仮説設定部7に通
知する。
【0035】仮説設定部7は、解析・表示システム91
に設けられており、推定結果を検証するための仮定シナ
リオを作成し、その仮定シナリオをシミュレーションデ
ータ生成部8、相関判定部9、仮定検出部10に通知す
る。
【0036】シミュレーションデータ生成部8は、解析
・表示システム91に設けられており、仮定シナリオを
受け取ると、そのシナリオに応じたシミュレーション実
行のための入力データを作成し、それをシミュレータ部
11に通知する。
【0037】シミュレータ部11は、解析・表示システ
ム91に設けられており、シミュレーションデータ生成
部8からの入力データをもとに当該ネットワークシステ
ムを模擬するシミュレーションを実行する。
【0038】相関判定部9は、解析・表示システム91
に設けられており、シミュレータ部11のシミュレーシ
ョン結果とシステム履歴データ6内の現実に過去に生じ
た履歴データとについて、仮定シナリオの内容に応じた
比較、例えば相関判定値を算出し、その比較結果を仮定
検出部10に通知する。
【0039】仮定検出部10は、解析・表示システム9
1に設けられており、また、相関判定部9の比較結果に
対する判定基準を備えている。そして、その比較結果を
対応する判定基準に当てはめ、推定された異常原因が正
しいか否かを判定する。また、この判定基準は、推定す
る異常原因によりその基準値が異なるので、各異常原因
に対応して設けられている。
【0040】なお、本実施の形態における各構成と請求
項の各手段とは、例えば以下のように対応している。ま
ず、システム状態データ生成手段は、例えば伝送フレー
ム監視部1とシステム状態データ生成部2とによって構
成されている。また、異常検出手段は、例えば異常検出
部4からなり、異常原因推定手段は、例えば仮説推定部
5からなっている。
【0041】さらに、シミュレータ手段は、例えば仮説
設定部7と、シミュレーションデータ生成部8と、シミ
ュレータ部11とによって構成されており、異常原因判
定手段は、例えば相関判定部9と仮定検出部10とによ
って構成されている。
【0042】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係るネットワーク故障診断装置の動作につい
て、図2に示すシステム構成の内容に沿って説明する。
まず、伝送路上を流れるフレームあるいは他ノードから
送られた当該ノードのステータス等のノード状態データ
を含むフレームは、伝送フレーム監視部1により取り込
まれ、システム状態データ生成部2によりシステム状態
データ3が作成され、データストレージ88に保存され
る。
【0043】図3は本実施の形態のネットワーク故障診
断装置におけるシステム状態データの構成図である。こ
のシステム状態データ3は、CRCエラー発生頻度21
(CRC:cyclic redundancy check )等や各ノードの
現在のステータス22により構成される。
【0044】ここで、CRCエラーとは、データの最後
に数ビットの検査用ビットが設けられており、何らかの
原因でビット化けが起きるとこの検査用ビットが合わな
くなるが、そのときのエラーをいう。このCRCエラー
は、本発明で推定されるべき異常原因として取り扱うこ
とができる。
【0045】また、CRCエラーの他、パリティチェッ
クやチェックサム等の他の種々の現象も上記推定される
べき異常原因として取り扱うことができるが、本実施の
形態では、CRCエラーを例にとって説明し、各図面上
では、その表示を省略する。
【0046】図4は本実施の形態のネットワーク故障診
断装置におけるシステム状態データの生成フローの一例
を示す流れ図である。まず、システム状態データ生成部
2が伝送フレーム監視部1より受信フレーム通知を受け
ると、受信したフレームがCRCエラーフレーム等であ
るか否かを調べる(ステップS1)。
【0047】ここでCRCエラーフレームである場合
は、CRCエラー発生頻度を計算し(ステップS2)、
その値をシステム状態データ3のCRCエラー発生頻度
21とする(ステップS3)。
【0048】一方、他ノードよりノード状態データを受
信すると、対応するノードステータス22を更新する
(ステップS4)。このようにして、フレームが受信さ
れるたび、また、他ノードからのノード状態データを受
け取るたびにシステム状態データ3の更新処理が実行さ
れる。
【0049】そして、システム状態データ3を更新した
場合には、システム状態データ生成部2は、異常検出部
4にシステム状態データ3の生成完了通知を出力する。
以降CRCエラーに着目して本発明の適用を述べる。
【0050】図5は本実施の形態のネットワーク故障診
断装置の異常検出テーブル23を示す図である。この異
常検出テーブル23は、データストレージ88に設定さ
れており、異常状態を定義している。また、その異常状
態各々に対応して異常現象IDを与え、また、異常診断
を行うのに必要なシステム状態データ中のデータをスタ
ートポインタ値及びスタートポインタ値からのデータサ
イズにより指定している。このスナップショット範囲
は、必要な場合に、後述するように仮説推定部5により
システム履歴データ6にコピーされる。
【0051】まず、システム状態データ3の生成完了通
知が出力されると、異常検出部4は、システム状態デー
タ3を調べ、この異常検出テーブル23を用いて異常状
態が起こっていないかを判定する。ここで、異常状態が
検出された場合には、異常検出部4により、その異常現
象IDが仮説推定部5に通知される。
【0052】この通知を受けた場合に、仮説推定部5
は、図6に示す推定原因テーブル24を用いて仮説推定
を行う。図6は本実施の形態のネットワーク故障診断装
置の推定原因テーブル24を示す図である。
【0053】この推定原因テーブル24は、データスト
レージ88に設定されており、異常現象とそれを引き起
こす原因候補を対応づけている。推定原因テーブル24
では、各異常現象について、システム状態に対応させて
推定原因を絞り込んでいる。
【0054】例えば異常状態が異常現象ID「1」の
「CRCエラー発生頻度が設定値以上」であった場合に
は、まず、仮説推定部5によりノードステータス22が
異常となっているノードの有無がシステム状態データ3
より調べられる。この場合、さらに、その有無ごとに図
6に示すような種々の推定原因が設定されている。これ
らの推定原因の各々には、原因IDが与えられている。
【0055】さらに、仮説推定部5がこれらの種々の推
定原因のうち何れの原因がその異常原因であるかを推定
決定するために、データストレージ92内に、図7に示
す診断統計テーブル25及び図8に示すシステム履歴ブ
ロック26が設けられている。
【0056】すなわち、システム履歴データ6は、診断
統計テーブル25及び複数のシステム履歴ブロック26
により構成される。図7は本実施の形態のネットワーク
故障診断装置の診断統計テーブルを示す図である。
【0057】図8は本実施の形態のネットワーク故障診
断装置のシステム履歴ブロックを示す図である。図7に
示すように、診断統計テーブル25には、原因IDに対
応して、過去に異常現象を引き起こした原因の発生率が
記録されている。
【0058】一方、図8に示すように、システム履歴ブ
ロック26は、その各異常現象について、それを検出し
た時刻27、異常現象ID28、それを引き起こした原
因ID29、診断データを表す診断データポインタ3
0、本異常現象に関するスナップショットスタート値3
1を構成要素とし、このブロックの集合体としてシステ
ムの履歴を記録する。
【0059】なお、スナップショットスタート値31
は、図5で示した異常検出テーブル23中の値と同じで
あり、このスナップショットスタート値31と異常現象
ID28とが決まることにより、異常検出テーブル23
からデータサイズがより一意に決まり、コピーすべきシ
ステム状態データの内容を確定させることができる。
【0060】仮説推定部5は、異常検出部4からの異常
現象IDの通知を受けると、推定原因テーブル24と、
システム状態データ3より、まず、推定原因候補を決定
する。例えば異常ステータスのノードの有無により推定
原因候補を絞り込むことになる。
【0061】次に、仮説推定部5は、診断統計テーブル
25より、それらの推定原因候補の中で、最も発生率の
高い原因IDを選び、それを異常の原因と推定決定し、
システム状態データ3中のスナップショット範囲のデー
タをシステム履歴データ6にコピーする。
【0062】そして、推定した推定原因の原因IDを原
因ID29とするシステム履歴ブロック26をシステム
履歴データ6に作成する。その後、仮説推定部5は作成
したシステム履歴ブロック26のアドレスを仮説設定部
7に通知する。
【0063】仮説設定部7は、仮説推定部5よりシステ
ム履歴ブロック26のアドレスを受けると、これを基づ
き、シミュレーションを行うための仮定シナリオ32を
データストレージ92内に作成する。
【0064】図9は本実施の形態のネットワーク故障診
断装置の仮定シナリオを示す図である。図8に示すシス
テム履歴ブロック26の診断データポインタ30は、こ
の仮定シナリオ32の先頭アドレスを表している。
【0065】すなわち仮定シナリオ32は、システム履
歴ブロックポインタ33、異常現象ID34、原因ID
35、正誤結果36、相関判定値37、推定回数38、
全仮定シナリオポインタ39、次仮定シナリオポインタ
40により構成される。
【0066】システム履歴ブロックポインタ33は、仮
説設定部7が受け取ったシステム履歴ブロック26のア
ドレスであり、異常現象ID34及び原因ID35は、
受け取ったシステム履歴ブロック26のそれと同じとな
る。また、正誤結果36、および相関判定値37は、シ
ミュレーション実行後設定入力される。
【0067】ここで、相関判定値37は、その相関判定
部9が算出した相関判定値である。また、正誤結果36
は当該推定された異常原因が正しかったか否かの結果が
表わされており、上記相関判定値から正誤結果を判定し
た仮定検出部10により設定される。
【0068】仮説設定部7により仮定シナリオ32が作
成されると、仮定設定部7は、さらに、当該仮定シナリ
オ32のアドレスをシミュレーションデータ生成部8、
相関判定部9、仮定検出部10に通知する。
【0069】次に、シミュレーションデータ生成部8
は、受け取った仮定シナリオ32のアドレスより、異常
現象ID34、原因ID35及びシステム履歴ブロック
ポインタ33からスナップショットスタート値31を知
り、シミュレーション実行のための入力データ、すなわ
ち図10に示すシミュレーションデータテーブル図をデ
ータストレージ92内に作成する。
【0070】図10は本実施の形態のネットワーク故障
診断装置のシミュレーションデータテーブル41を示す
図である。このシミュレーションデータテーブル41に
は、当該ネットワークを模擬するシミュレーションに必
要なデータが格納されている。
【0071】ここで、仮定シナリオポインタ42は、シ
ミュレーションデータ生成部8が受け取った仮定シナリ
オ32のアドレスである。また、ネットワークアーキテ
クチャ43は、監視の対象となっているネットワークシ
ステムの通信プロトコルスタックを表す。ノード数44
は監視対象となっているネットワークシステムのノード
数であり、ノードパラメータブロックポインタ45は、
各ノードのネットワークパラメータ値、トラヒック設
定、ステータスを格納するノードパラメータを指してい
る。
【0072】ここで、ノードパラメータブロックポイン
タ45は、ノード数44だけある。シミュレーション時
間46は、シミュレーション実行時間を表し、イベント
ファイルポインタ47は、シミュレーション実行におけ
るイベント生起指定ファイルを指している。ノードパラ
メータ、イベント生起指定ファイルはシミュレーション
データ生成部8にて作成される。
【0073】次に、シミュレーションデータ生成部8
は、シミュレーションデータテーブルを作成すると、そ
れをシミュレータ部11に入力する。シミュレータ部1
1は、シミュレーションデータテーブル41が示すデー
タを取り込んでシミュレーションを実行し、推定した異
常原因によるネットワークシステムの振り舞いをシミュ
レートする。シミュレーションが終了すると、相関判定
部9にそのシミュレーション結果と共に終了を通知す
る。
【0074】次に、相関判定部9は、仮定設定部7から
受け取った仮定シナリオ32のアドレスから、異常現象
ID34、原因ID35を知り、注目すべきパラメー
タ、判定処理内容を決定する。これらは異常現象IDと
原因IDにより注目すべきパラメータ及び判定処理対象
が決まるから一意に決まるものである。
【0075】ここで相関判定部9における判定処理と
は、実システムの注目パラメータ値とシミュレーション
における注目パラメータ値とを入力値として例えば相関
係数などの相関判定値を算出する処理である。
【0076】相関判定部9は、仮定設定部7から仮定シ
ナリオ32のアドレスを受け取ると、システム履歴デー
タ6中のスナップショットより実システムの注目パラメ
ータ値を算出し、さらにシミュレータ部11よりシミュ
レーション終了通知を受けとると、上記判定処理を実行
し、その判定処理結果を仮定シナリオ32の相関判定値
37に格納するとともに、その判定処理結果を仮定検出
部10に通知する。
【0077】つまり、注目パラメータとして、例えばC
RCエラーの場合を考えると、CRCエラー発生頻度、
つまり時間に対するCRCエラー数の変化の実績値をシ
ステム履歴データ6から取り出し、これをシミュレーシ
ョンにより算出された,時間に対するCRCエラー数の
変化のシミュレーション値と比較する。すなわち両者の
相関係数を算出し、相関判定値として仮定検出部10に
出力する。
【0078】なお、この場合は、相関判定値は相関係数
であるが、これは相関係数に限らず、注目パラメータに
より異なる場合がある。すなわち判定処理は、注目パラ
メータに応じて複数種類用意されている。
【0079】次に、仮定検出部10は、仮説設定部7か
ら受け取った仮定シナリオ32のアドレスより、異常現
象ID34、原因ID35を知り、判定基準を決定す
る。これは、異常現象IDと原因IDにより一意に決ま
るものであり、相関判定部9の判定処理結果より、推定
原因が真の原因であるか否かを判定する基準である。例
えばCRCエラーの場合で考えると、この判定基準は相
関係数に対する閾値などである。
【0080】仮定検出部10は、相関判定部9より結果
を受け取ると、判定基準より推定原因の正誤を決定し、
それを仮定シナリオ32の正誤結果36に格納する。ま
た、仮定検定部10は、正誤結果が記入された仮定シナ
リオ32のアドレスを仮説推定部5に通知する。仮説推
定部5では、正誤結果36が誤りであった場合には、シ
ステム履歴ブロック26の原因ID29を、原因不明に
書き直す。
【0081】つまり、システム履歴ブロック26の原因
ID29は、異常発生の真の原因が確定したときのみ最
終的に確定することになり、このように扱うことで、上
述したように、システム履歴ブロック26は、システム
の履歴を記録するデータブロックの集合体として機能す
ることになる。
【0082】上述したように、本発明の実施の形態に係
るネットワーク故障診断装置及びその方法によれば、シ
ステム状態データ生成部2で生成されたシステム状態デ
ータ3をもとに、システム障害などの異常現象が生じた
場合に、異常検出部4によってその異常現象を検出し、
仮定推定部5で異常現象の原因を推定、すなわち予め設
定された異常原因の中から選択し、その推定原因に沿っ
て当該ネットワークシステムの動作を模擬し、すなわち
シミュレートして、その推定原因が真の異常原因である
か否かを判定するようにしたので、実システムに試験フ
レームを流すことなく、即ち、ネットワークの実システ
ムの動作に影響を与えることなく異常原因を特定するこ
とができる。
【0083】したがって、例えば安定したネットワーク
の稼働状態をトラヒックの増加等により一時乱すことも
なく、通常の通信のレスポンスを落とすことになく異常
原因を特定が可能である。 (第2の実施の形態)図11は本実施の形態におけるネ
ットワーク故障診断装置のシステム構成図であり、図2
と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0084】このネットワーク故障診断装置には、第1
の実施の形態と同様な構成の他、データストレージ92
内に診断データ50が設けられている。診断データ50
は、仮定シナリオ32を保存するようになっており、そ
の仮定シナリオ32は仮説推定部5から入出力される。
【0085】本実施の形態の装置においては、診断デー
タ50に仮定シナリオ32を逐次記憶していくことで、
推定した異常原因がシミュレーションにより正しいと判
定されるまで、すなわち正誤結果36に“正“と入るま
で、次々と新しい異常原因を推定して処理を継続させる
ことができる。
【0086】この様子を図12に示す。図12は本実施
の形態におけるネットワーク故障診断装置のシステム履
歴ブロック26と仮定シナリオ32との関係を示す図で
ある。
【0087】なお、本実施の形態における各構成と請求
項の各手段とは、第1の実施の形態の場合と同様に対応
する他、異常原因推定手段に例えば診断データ50が付
加されている。
【0088】以下に、図11,12を用いて、本実施の
形態のネットワーク故障診断装置の動作を説明する。ま
ず、仮説推定部5が推定した異常原因を診断するため、
仮説設定部7が仮定シナリオ32を作成する。この際、
システム履歴データ6内のシステム履歴ブロック26の
診断データポインタ30から判断して、当該診断が仮説
設定部7の受け取った初めての診断である場合は、仮説
設定部7は、推定回数38が1で、前仮定シナリオポイ
ンタ39が先頭シナリオであることを表す仮定シナリオ
32を診断データ50内に作成し、作成した仮定シナリ
オ32aの先頭アドレスを診断データポインタ30に格
納する。
【0089】この仮定シナリオ32に関して、シミュレ
ーションデータ生成部8、相関判定部9、仮定検出部1
0、シミュレータ部11が検証を行い、その結果を格納
した仮定シナリオ32aのアドレスが仮説推定部5に通
知されると、仮説推定部5は、次のような処理を行う。
【0090】まず、仮定シナリオ32aの正誤結果36
が“誤り”であった場合には、システム履歴ブロックポ
インタ33の示すシステム履歴ブロック26内の原因I
D29を原因不明を表すIDとし、続いて新しい原因を
システム履歴データ6より推定し、それを検証するため
の新しい仮定シナリオ32bを診断データ50に作成す
る。
【0091】作成された新仮定シナリオ32bの推定回
数は、今回、仮説推定部5に通知された仮定シナリオ3
2aのそれに1を加えたものであり、前仮定シナリオポ
インタ39は、この通知された仮定シナリオ32aのア
ドレスになる。さらに、通知された仮定シナリオ32a
の次仮定シナリオポインタ40は、新仮定シナリオ32
bのアドレスとなる。
【0092】あるいは、仮定シナリオ32aの正誤結果
36が“正”であった場合には、その原因ID35をシ
ステム履歴ブロックポインタ33が示すシステム履歴ブ
ロック26の原因IDに格納し、また、診断統計テーブ
ル25の発生率を更新し、診断を終了する。
【0093】このようにして、正誤結果36が“正”で
あるような仮定シナリオ32が通知されるまで、あるい
は、推定できる原因候補がなくなるまで、異常現象の診
断が行われる。即ち、診断データ50には、検証が行わ
れた仮定シナリオ32が図12に示すように蓄えられ
る。
【0094】また、仮説推定部5は、新しく異常原因を
推定する際、診断データに蓄積された各仮定シナリオ3
2を参照し以前に試された異常原因を除いた新しい異常
原因を推定する。
【0095】上述したように、本発明の実施の形態に係
るネットワーク故障診断装置及びその方法によれば、第
1の実施の形態の場合と同様な構成を備えた他、診断デ
ータを有し、これを参照することにより、ある推定した
異常原因が“誤り“であった場合には、次の異なる異常
原因を推定し、再びシミュレータ部11により当該ネッ
トワークシステムの動作を模擬し、すなわちシミュレー
トしてその異常原因の正誤を判定し、推定する原因が真
の異常原因であることをつきとめるまで上記動作を繰り
返すことができるので、実システムに試験フレームを流
すことなく、即ち、実システムの動作に影響を与えるこ
となく異常原因を確実に特定することができる。 (第3の実施の形態)図13は本実施の形態におけるネ
ットワーク故障予測装置のシステム構成図であり、図2
及び図11と同一部分には同一符号を付して説明を省略
し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0096】このネットワーク故障予測装置には、第1
及び第2の実施の形態と同様な構成の他、解析・表示シ
ステム91に検出範囲設定部60が設けられ、また、図
14に示すデータストレージ88に検出範囲テーブル6
1が設けられている。
【0097】図14は本実施の形態のネットワーク故障
予測装置における検出範囲テーブル61を示す図であ
る。さらに、特に図示しないが、解析・表示システム9
1には、ネットワーク故障予測の結果を表示出力できる
ようになっており、予想される異常現象すなわち予想障
害、その予想原因及びその予想原因の発生率を通知する
出力手段が設けられている。
【0098】なお、本実施の形態における各構成と請求
項の各手段とは、第1の実施の形態の場合と同様に対応
する他、異常予測手段は、例えば異常検出部4及び検出
範囲設定部60とによって構成されており、予測原因出
力手段は、例えば上記図示しない出力手段によって構成
されている。
【0099】以下に、図13,14を用いて、本実施の
形態のネットワーク故障予測装置の動作を説明する。ま
ず、異常検出部4は、システム状態データ3の生成完了
通知をうけると、異常検出テーブル23の各異常現象I
Dの条件1つ1つについて、それが成立するか否かを調
べるが、この際に、異常検出部4は検出範囲設定部60
に異常現象IDを通知し、その異常現象IDについて異
常状態の予測が必要であるかを確認する。
【0100】検出範囲設定部60では、異常現象IDを
受け取るとそのIDと対応する検出範囲と検出の要不要
を調べ、検出要の場合には、検出範囲を異常検出部4に
通知する。例えば、異常検出テーブル23中の異常現象
ID「1」について、その条件が成立しているかを確認
する場合、検出範囲設定部60に対して、異常現象ID
「1」を通知する。異常現象ID「1」を受け取ると、
検出範囲設定部60は検出範囲テーブル61の異常現象
ID「1」の検出の要不要を確認し、要の場合は、その
検出範囲すなわち一種の異常発生予測条件を異常検出部
4に通知する。
【0101】次に、異常検出部4は、検出範囲設定部6
0から受け取った上記検出範囲、および、異常検出テー
ブル23中の条件の両方をシステム状態データ3につい
て調べる。そして、検出範囲設定部60が指定する検出
範囲にシステム状態データ3の内容が適合する場合に
は、検出範囲デーブル61の対応する予想障害が発生す
るものと推測する。
【0102】例えば、異常検出部4は、障害異常検出テ
ーブル23の異常現象ID「1」に関して、通常その異
常を条件「CRCエラー発生頻度が設定値以上」として
検出するが、検出範囲テーブル61にて、異常現象ID
1の検出の要不要が「要」である場合には、検出範囲
「CRCエラー発生頻度が(異常検出設定値−x)以
上」である場合をも検出する。この場合、実際の異常現
象発生の前段階を検出するわけであり、この検出範囲は
異常前段階条件の一例を示している。
【0103】つまり、「CRCエラー発生頻度が設定値
以上」ではなく、検出範囲「CRCエラー発生頻度が
(異常検出設定値−x)以上」であった場合には、異常
は起きていないが、異常状態の発生が予想されるとし
て、検出範囲テーブル61中の、対応する異常現象ID
の予想障害をその予想原因とし、その予想障害,各予想
原因及びその予想原因の発生率を出力し、オペレータに
提示することができる。
【0104】ここで、例えば上記xは、システムの仕様
や過去の運用実績などから設定できる値であり、「x=
異常検出設定値に対する10%」といった値を設定可能
である。
【0105】なお、予想原因の発生率は、システム履歴
データ6の診断統計テーブル25から取り出すことがで
きる。上述したように、本発明の実施の形態に係るネッ
トワーク故障予測装置及びその方法によれば、システム
状態データ生成部2で生成されたシステム状態データ3
を元に、異常検出部4及び検出範囲設定部60により異
常現象検出の前段階でこれを検出し、予想障害,その予
想原因及びその予想原因の発生率を出力するようにした
ので、異常を引き起こしそうな状態が検出され、かつそ
の予想原因の発生率から異常発生の傾向がわかり、当該
ネットワークシステムの傾向を反映した異常発生予測が
できる。
【0106】したがって、当該ネットワークシステムの
傾向に沿った事前の異常対策が可能となる。なお、本実
施の形態においては、予想原因の発生率を出力するよう
にしたが、例えば第2の実施の形態のネットワーク故障
診断装置の場合と同様な動作により、予想原因について
仮定推定部5により推定を行い、さらに、仮定設定部
7、シミュレーションデータ生成部8、シミュレータ部
11によってその予想原因についてのシミュレーション
を行い、さらに、相関判定部9、仮定検出部10により
正誤判定を行って、真の予想原因を確定させるようにし
てもよい。
【0107】このようにすれば、予想原因を絞り込むこ
とができ、より確実なネットワーク故障予測を行うこと
ができる。なお、各実施の形態では、ネットワーク故障
診断もしくは故障予測装置をネットワークシステムのノ
ード内に設けることとしたが、本発明はこれに限定され
るものでなく、例えばデータ伝送路上に設けられ、伝送
フレームを監視可能なネットワーク管理ツール等に設け
るようにしてもよく、また、本装置単体をデータ伝送路
に直接接続するようにしてもよい。さらに、本発明は、
上記各実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0108】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、障
害が発生した場合に、その障害の原因を試験フレームを
使うことなく、即ち安定稼動あるいは通常稼動を維持し
たままで真の障害原因を導き出し、さらには、これらの
障害診断過程から得られるデータより障害予測を可能と
したネットワーク故障診断装置及び故障予測装置並びに
その診断及び予測方法を提供することをができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク
故障診断装置のハードウェア構成例を示すブロック図。
【図2】同第1の実施の形態におけるネットワーク故障
診断装置のシステム構成図。
【図3】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置におけるシステム状態データの構成図。
【図4】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置におけるシステム状態データの生成フローの一例を示
す流れ図。
【図5】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置の異常検出テーブルを示す図。
【図6】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置の推定原因テーブルを示す図。
【図7】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置の診断統計テーブルを示す図。
【図8】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置のシステム履歴ブロックを示す図。
【図9】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断装
置の仮定シナリオを示す図。
【図10】同第1の実施の形態のネットワーク故障診断
装置のシミュレーションデータテーブルを示す図。
【図11】本発明の第2の実施の形態におけるネットワ
ーク故障診断装置のシステム構成図。
【図12】同第2の実施の形態におけるネットワーク故
障診断装置のシステム履歴ブロックと仮定シナリオとの
関係を示す図。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるネットワ
ーク故障診断装置のシステム構成図。
【図14】同第3の実施の形態のネットワーク故障予測
装置における検出範囲テーブルを示す図。
【符号の説明】
1…伝送フレーム監視部、2…システム状態データ生成
部、3…システム状態データ、4…異常検出部、5…仮
説推定部、6…システム履歴データ、7…仮説設定部、
8…シミュレーションデータ生成部、9…相関判定部、
10…仮定検出部、11…シミュレータ部、23…異常
検出テーブル、24…推定原因テーブル、25…診断統
計テーブル、26…システム履歴ブロック、32…仮定
シナリオ、60…検出範囲設定部、61…検出範囲テー
ブル、87…通信制御回路、88…データストレージ、
89…フレーム解析CPU、90…接続装置、91…解
析・表示システム、92…データストレージ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノードと、このノード間を接続す
    るデータ伝送路とを有するネットワークシステムにおい
    て、 前記データ伝送路上の伝送フレームを受信し、当該伝送
    フレームの状態から得られる情報又はその伝送フレーム
    の内容に基づいて、システム状態データを作成するシス
    テム状態データ生成手段と、 前記システム状態データの内容が、予め設定された異常
    現象の何れかに適合するか否かを判定する異常検出手段
    と、 前記異常検出手段により何れかの異常現象に適合すると
    判定された場合に、当該異常現象に対応し、かつ予め設
    定された少なくとも一つの異常原因の中から推定される
    異常原因を選択する異常原因推定手段と、 前記推定される異常原因を有する場合における前記ネッ
    トワークシステムの挙動をシミュレーションするシミュ
    レータ手段と、 前記シミュレータ手段によるシミュレーション結果と、
    前記システム状態データの内容とを比較して、前記推定
    される異常原因の正誤を判定する異常原因判定手段とを
    備えたことを特徴とするネットワーク故障診断装置。
  2. 【請求項2】 前記異常原因判定手段により前記推定さ
    れる異常原因が誤りであると判定された場合に、前記異
    常原因推定手段による新たな前記推定される異常原因の
    選択,この新たな推定される異常原因に対応する前記シ
    ミュレーション,シミュレーション結果に基づく正誤判
    定の一連動作が、正しい正誤判定結果が得られるまで繰
    り返し行われることを特徴とした請求項1記載のネット
    ワーク故障診断装置。
  3. 【請求項3】 複数のノードと、このノード間を接続す
    るデータ伝送路とを有するネットワークシステムにおい
    て、 前記データ伝送路上の伝送フレームを受信し、当該伝送
    フレームの状態から得られる情報又はその伝送フレーム
    の内容に基づいて、システム状態データを作成するシス
    テム状態データ生成手段と、 前記システム状態データの内容が、予め設定された種類
    の異常現象の何れかの前段階にあることを示す異常前段
    階条件に適合するか否かを判定する異常予測手段と、 前記異常予測手段により何れかの異常現象の前段階にあ
    ると判定された場合には、当該異常現象に対応する前記
    各異常原因を出力する予測原因出力手段とを備えたこと
    を特徴とするネットワーク故障予測装置。
  4. 【請求項4】 複数のノードと、このノード間を接続す
    るデータ伝送路とを有するネットワークシステムにおい
    て、 前記データ伝送路上の伝送フレームを受信し、当該伝送
    フレームの状態から得られる情報又はその伝送フレーム
    の内容に基づいて、システム状態データを作成し、 前記システム状態データの内容が、予め設定された異常
    現象の何れかに適合するか否かを判定し、 何れかの異常現象に適合すると判定された場合に、当該
    異常現象に対応し、かつ予め設定された少なくとも一つ
    の異常原因の中から推定される異常原因を選択し、 前記推定される異常原因を有する場合における前記ネッ
    トワークシステムの挙動をシミュレーションし、 前記シミュレーション結果と、前記システム状態データ
    の内容とを比較して、前記推定される異常原因の正誤を
    判定することを特徴とするネットワーク故障診断方法。
  5. 【請求項5】 複数のノードと、このノード間を接続す
    るデータ伝送路とを有するネットワークシステムにおい
    て、 前記データ伝送路上の伝送フレームを受信し、当該伝送
    フレームの状態から得られる情報又はその伝送フレーム
    の内容に基づいて、システム状態データを作成し、 前記システム状態データの内容が、予め設定された種類
    の異常現象の何れかの前段階にあることを示す異常前段
    階条件に適合するか否かを判定し、 何れかの異常現象の前段階にあると判定された場合に
    は、当該異常現象に対応する前記各異常原因を出力する
    ことを特徴とするネットワーク故障予測方法。
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