JP2009110281A - 医用機器故障解析装置、医用機器故障解析方法、及び医用機器故障解析システム - Google Patents

医用機器故障解析装置、医用機器故障解析方法、及び医用機器故障解析システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のユニット又は部品から取得したログファイルを解析し、それにより生成された複数のアラートを基に、故障部品を特定する医用機器故障解析装置及び医用機器故障解析方法を提供する。
【解決手段】動作の履歴であるログを複数同時に出力する医用機器001とネットワーク002を介して接続している医用機器故障解析装置100であって、医用機器001が出力したログを受信するログ収集部101、予めキーワードと故障箇所と推定される故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているログ解析用データベース106と、同時に出力されたログ内に含まれるキーワードに対応する動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する故障箇所と推定される故障部品の情報を含む故障情報を出力するログ解析部102と、出力された故障情報を受けて故障している確率の高い故障部品の特定を行う故障部品特定部104とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、障害が発生した医用機器の故障部品を特定するために用いられる医用機器故障解析装置、医用機器故障解析方法、及び医用機器解析システムに関する。特に、遠隔地(リモート地)で故障箇所を特定する技術に関する。
医療施設に据付けされた医用機器の故障・修理に関して、電話回線、インターネット等の公衆網を利用するリモートメンテナンスが普及している。例えば、病院などに設置されて医用機器において故障の通知がリモートメンテナンスシステムに送られてきた場合、その医用機器の修理サービスセンタのコンピュータを病院内の対象の医用機器に接続し、該医用機器の動作記録(以下では、「ログ」という。)を読み出したり(例えば、特許文献1参照。)、医用機器側から送られてきたログを修理サービスセンタのコンピュータで取得したりする。これらの取得したログを、修理サービスセンタにおいて解析し、故障の原因を特定し、医療機器の修理を行うサービスエンジニアに修理作業の指示をする。
ここで、障害箇所特定の手順を具体的に説明する。医用機器の内、例えばX線CT装置では、同じタイミングでエラーログファイル、XCログファイル、システムログファイルなどを自動解析装置へ転送する。ここで、XCログファイルとはX線の放射や検出における動作の記録などのX線関係のログである。自動解析装置は受信したログファイルを、各々の解析情報を記載したデータベースを参照しながら障害を解析する。この、データベースには解析するための情報(解析情報、エラーコードなど。)、その状況(障害情報、X線管球エラーなど。)と共に想定される故障部品(故障部品リスト、故障の可能性のある部品名など。)が登録されており、自動解析装置は、エラーを検知するとこれらの情報をアラートファイルに書き込み、サービスセンタへ送信する。エラーログファイルの解析からはアプリケーションレベルのアラートが生成され送信される。XCログファイルの解析からはXCユニットレベルのアラートが生成される。サービスエンジニアはエラーログファイルの解析により送信されたアラートからXC動作で障害があったことを認識すると、関係するXCログに関するアラートや、XCログファイルを収集などして、障害の状況及び故障部品を特定していく。
この点、修理を実際に行う場所では原因解析の機材や技術が不充分となりがちであり故障部分の特定が困難である。そこで、このように前もってログの解析を行なっておくことで、サービスエンジニアが現地に赴くときには故障原因がすでに特定され、サービスエンジニアはその対策の部材を持参することができ、修理対応の時間の短縮を図ることができる。
しかしながら、ログの解析を最初から人間に任せた場合、故障部品の特定に時間が掛かってしまうし、解析を行う人の技術に依存することも多いため修理対応に掛かる時間がまちまちになってしまう。そこで、故障部分の特定を早くするため医用機器から送られてきたログを解析し、故障の原因の特定を行う技術(例えば、特許文献2参照。)も提案されている。
特開2001−209724号公報 特開2005−128714号公報
しかし、特許文献2に記載されたような技術では、医用機器は複数のユニットやソフトウェアから構成されており、各ユニットは個別にログ情報を出力しているため、各ユニットの障害は把握できるが、他のユニットとはログ上では独立してしまっており、出力されるログにより他のユニットとの連携による障害の把握は困難である。また、あるユニットを制御するソフトウェアからは、ユニットの異常を検知することはできても、異常の原因となった故障部品までは特定できない。そのため、複数のユニットが相互に関連した障害や、障害部品の詳細な特定は困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、複数のユニット又は部品から取得したログファイルを解析し、それにより生成された複数の故障情報を基に、故障部品を特定する医用機器故障解析装置及び医用機器故障解析方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の医用機器故障解析装置は、動作の履歴である異なるログを複数同時に出力する医用機器とネットワークを介して接続している医用機器故障解析装置であって、前記医用機器が出力したログを受信するログ収集手段と、予め、キーワードと故障箇所と推定される故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているデータベースと、前記同時に出力されたログを受けて、該ログ内に含まれる前記キーワードを基に前記データベースを参照して該キーワードに対応する前記動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する前記故障箇所と推定される故障部品の情報を含む一つ又は複数の故障情報を出力するログ解析手段と、前記出力された故障情報を受けて故障している確率の高い前記故障部品の特定を行う故障部品特定手段と、前記特定された故障部品を表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
請求項6に記載の医用機器故障解析方法は、医用機器が動作の履歴である異なるログを複数同時に出力する段階と、前記出力されたログをネットワークを介して受信する段階と、前記同時に出力されたログを受けて、予め記憶しているキーワードと故障箇所と推定される故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているデータベースを、前記ログ内のキーワードを基に検索する段階と、該ログ内に含まれる前記キーワードに対応する前記動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する前記故障箇所と推定される故障部品の情報を含む一つ又は複数の故障情報を出力する段階と、前記出力された故障情報を受けて故障している確率の高い前記故障部品の特定を行う段階と、を有することを特徴とするものである。
請求項7に記載の医用機器故障解析システムは、動作の履歴である異なるログを複数同時に出力する医用機器と、前記医用機器の故障の確率の高い故障部品を特定する医用機器故障解析装置とがネットワークを介して接続されている医用機器故障解析システムであって、前記医用機器故障解析装置は、前記医用機器が出力したログを受信するログ収集手段と、予め、キーワードと故障箇所と推定される前記故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているデータベースと、前記同時に出力されたログを受けて、該ログ内に含まれる前記キーワードを基に前記データベースを参照して該キーワードに対応する前記動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する前記故障箇所と推定される故障部品の情報を含む一つ又は複数の故障情報を出力するログ解析手段と、前記出力された故障情報を受けて故障している確率の高い前記故障部品の特定を行う故障部品特定手段と、前記特定された故障部品を表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする
請求項1に記載の医用機器故障解析装置、請求項6に記載の医用機器故障解析方法、又は請求項7に記載の医用機器故障解析システムによると、複数のユニット又は故障部品から出力されるログから生成される故障情報を基に、故障したと推定される部品を特定することができる。これにより、より確率の高い故障部品の特定を行うことが可能となる。
〔第1の実施形態〕
以下、この発明の第1の実施形態に係る医用機器故障解析装置について説明する。図1は本実施形態に係る医用機器故障解析装置の機能を表すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る医用機器故障解析装置100は、ネットワーク002を介して医用機器001と接続されている。ここで、図1では説明の都合上1つの医用機器001のみとネットワークを介して接続されているが、接続される医用機器001は複数であってもよい。医用機器001は、X線CT,MRI、超音波診断装置などである。さらに医用機器001は、1つのユニットで構成されていても、複数のユニットで構成されていても良い。ここで、ユニットとは複数の部品で構成された一つの装置のことをさす。
医用機器001は、所定のタイミングで各部品や部品の集まりである各ユニットの動作の履歴、又は各部品の動作の履歴であるログを複数同時に出力する。ここで、部品からのログとは、直接各部品のドライバが出力するものだけで無く、制御部を介して部品が出力するログも含めたものを指す。また、ユニットからのログであっても部品からのログであっても、本実施形態における医用機器故障解析装置100の動作は同様の動作となるため、以下の説明では、部品からのログについて説明する。この医用機器001とは、X線CT装置、MRI、及び超音波診断装置などが含まれる。ここで、所定のタイミングとは、起動時及び終了時や、予め決められた時刻の定期的なタイミングや、動作不良が発生したときなどのタイミングである。さらに、出力されるログには様々なログがあり、例えば、医用機器001がX線CT装置の場合、該医用機器001が出力するログファイルにはシステムの動作の記録であるシステムログ、エラーが発生したときの動作の記録であるエラーログ、X線の放射や検出における動作の記録であるXCログ、などといったログがある。また、前述の同時とは、ほぼ同じタイミングということを指し、10秒などの予め決められた一定の時間に出力されたものは同時に出力されたログと判断する。
ログ収集部101は、ネットワークボードなどのネットワーク接続部(不図示)を有しており、該ネットワーク接続部によってネットワークに接続されている。ログ収集部010は、医用機器001から出力された各ログをネットワーク002を介して取得する。ログ収集部101は、取得したログをログ解析部102へ出力する。このログ収集部101が本発明における「ログ収集手段」にあたる。
ログ解析部102は、ログ解析用データベース106及びアラート生成部103を有する。ここで、ログ解析用データベース106は、図2に示すようなテーブルを有する。図2はログ解析用データベースの一例の図である。具体的には、テーブルの中のレコード(例えば、レコード201〜レコード205)に、アラートレベル211、アラートコメント212、キーワード213、キーワード214、及び故障部品215などの値を含んでいる。この故障部品の値が本発明における「故障部品の情報」にあたる。そして、各レコードには一つの故障部品215の値を含んでいる。例えば、レコード201、レコード202、及びレコード203はそれぞれ同じキーワードに対応するレコードであり、それらは同じエラー、すなわち「画像NG」という同じアラートコメント212を有するレコードである。そして、この同じエラーを示すレコード201、レコード202、及びレコード203は、それぞれに異なる1つの故障部品の値が含まれている。すわなち、1つのエラーを含むアラートに対し複数の故障部品215を値として有する複数のレコードが存在するテーブルである。この、ログ解析用データベースが本発明における「データベース」にあたる。
ログ解析部102は、ログ収集部101から同時に入力されたログを受けて、ログから抽出したキーワードを元にログ解析用データベース106からログに含まれるキーワードに対応したレコードを抽出する。さらに、ログ解析部102はそのレコードに含まれるアラートレベルや、故障部品や、アラートコメントなどを抽出する。アラート生成部103は、抽出されたアラートレベル、故障部品、及びアラートコメントを並べて1つのレコードにしてアラートを生成する。このアラートが本発明における「故障情報」にあたる。ログ解析部102は生成した一つ又は複数のアラートを故障部品特定部104へ出力する。この出力されるアラートは同時に出力されたログに基づくものである。図3はログ解析部102から同時に入力されたアラートを解析したログ毎にまとめた表の図である。解析したログ毎にアラートをまとめると、図3に示すように解析したログ毎にまとめたアラート304に対応するエラー内容305及び故障部品306でまとまる。このように、1つのログには実際には故障部品が複数含まれていることになる。
故障部品特定部104は、ログ解析部102から同時に入力された各アラートを検索し、それらのアラートに含まれる故障部品をリストアップする。故障部品特定部104は、同じ故障部品のリストアップされた回数を求める。故障部品特定部104は、回数の多い順に故障している可能性が高い故障部品とする。このリストアップされた回数を分かり易いよう集合を使用して説明する。図3に示す各解析したログ304に対応する故障部品306を集合で表わすと図4に示すような図になる。ここで、図4は各故障部品のリストアップされた回数の算出を説明するための集合図である。図4の各集合は同じログを基に解析されたアラートの集合である。以下ではこの集合を単に「アラートの集合」という。図4で示すように、領域407は3つのアラートの集合に含まれる領域であり、領域407に含まれる故障部品が最も故障する可能性が高い部品である。また、領域404、領域405、及び領域406は2つのアラートの集合に含まれる領域であり、それらの領域に含まれる故障部品は領域407に含まれるものの次に故障する可能性が高い部品である。さらに、領域401、領域402、及び領域403に含まれる故障部品は1つのアラートの集合に含まれる領域であり、それらの領域に含まれる故障部品はもっとも故障する可能性が低い部品である。実際にはこれらの判断を、故障部品特定部104はそれぞれの故障部品のリストアップされた回数を加算していくことで故障部品に対応するリストアップされた回数を求め、その回数の大きい順に故障の可能性の高い部品と判断する。そして、故障部品特定部104は、故障と推定される故障部品の名前、リストアップされた回数(HIT数)、及び故障の可能性の高さ、を表示制御部105に送信する。故障の可能性の高さとは例えば、3段階の場合には可能性大、可能性中、可能性小などである。
表示制御部105は、故障部品特定部104から受信した、故障と推定される故障部品の名前、リストアップされた回数(HIT数)、及び故障の可能性の高さを基に図5に示すような故障と推定される故障部品のリストを表示部107に表示させる。図5は故障と推定される故障部品のリストの図である。図5の推定故障部品501には、アラートに含まれていた故障部品の名称が記載され、Hit個数502には、推定故障部品501に記載された故障部品に対応するリストアップされた回数が記載され、故障の可能性503には推定故障部品501に記載された故障部品の故障の可能性が記載される。例えば推定故障部品501として、インバータ504の場合には、Hit個数502は3であり、故障の可能性は大となる。
次に、図6を参照して本実施形態に係る医用機器故障解析装置における故障部品特定及び表示の動作を説明する。図6は本実施形態に係る医用機器故障解析装置における故障部品特定及び表示のフローチャートの図である。
ステップS001:医用機器から所定のタイミングでログが複数同時に出力される。
ステップS002:ログ収集部101は、同時出力された複数のログを受信する。
ステップS003:ログ解析部102は、ログ解析用データベース106を参照して、ログに含まれるキーワードを基に、エラー内容、故障部品、及びアラートレベルを抽出する。アラート生成部103は、故障部品毎のアラートを複数生成する。ログ解析部102は、生成した複数のアラートを故障部品特定部104へ同時に出力する。
ステップS004:故障部品特定部104は、同時に入力されたアラートのうち1つのアラートを検索し、該アラートに含まれている故障部品の情報を抽出する。
ステップS005:故障部品特定部104は、自己が有する記憶領域(不図示)に抽出したものと同一の故障部品の識別情報が記憶されているか否かを判断する。抽出したものと同一の故障部品の識別情報が記憶されていない場合にはステップS006に進み、抽出したものと同一の故障部品が記憶されている場合にはステップS007に進む。
ステップS006:故障部品特定部104は、抽出したものと同一の故障部品の識別情報を自己が有する記憶領域に記憶し、該故障部品に対し、HIT数=1とする。
ステップS007:故障部品特定部104は、抽出したものと同一の故障部品の識別情報に対し、HIT数=HIT数+1とする。
ステップS008:故障部品特定部104は、同時に入力されたアラート全てにおける故障部品の抽出が終了したかを判断する。全てのアラートについて終了していない場合にはステップS004からステップS008を繰り返す。全てのアラートについて故障部品の抽出が終了している場合にはステップS009に進む。
ステップS009:故障部品特定部104は、HIT数の大きい順に推定される故障部品の故障している可能性が高い故障部品として、表示制御部105に故障部品名、HIT数、及び故障している可能性、などの情報を入力する。表示制御部105は、表示部107に故障と推定される故障部品の名前、リストアップされた回数(HIT数)、及び故障の可能性の高さを基な故障と推定される故障部品のリストを表示させる。
以上で説明した故障の確率の高い故障部品の特定及び表示の動作は、同時に行われる1回のログの出力に対して各ステップが行われるものであり、他のログが出力される場合は、HIT数の初期セットは全てクリアされ、ステップS001からステップS009が行われる。
以上で説明したように、本実施形態に係る医用機器故障解析装置は複数の同時に複数のユニットや故障部品などから出力されるログを基にアラートを作成し、さらにそのアラートを基に故障と推定される可能性の高い故障部品の特定を行うことができる。これにより、複数のユニットや故障箇所などにまたがったログの解析を行うことが可能となり、複数のログを総合的に判断して故障している可能性の高い故障部品を、障害に対応する者の経験によらずに判断することが可能となり、交換部品などの障害に対応するための部品の漏れを防ぐことが可能となる。さらに、自動的に故障している可能性の高い故障部品を特定するため、障害に対処する時間を短縮することが可能となる。
〔第2の実施形態〕
以下、この発明の第2の実施形態に係る医用機器故障解析装置について説明する。図7は本実施形態に係る医用機器故障解析装置の機能を表すブロック図である。
本実施形態に係る医用機器故障解析装置100は、第1の実施形態に係る医用機器故障解析装置と機能的な構成は同様であるが、ログの収集及び解析を行ないアラートを出力する部分と、アラートを解析し故障している可能性の高い故障部品の特定を行う部分とを分け、それぞれがネットワーク002を介して互いに接続している構成のものである。さらに、医用機器故障解析装置100は、ログの収集及び解析を行ないアラートを出力する部分がネットワーク002を介して医用機器001が接続されている構成である。
本実施形態に係る医用機器故障解析装置100において、第1の実施形態と同様の符号を有する各部は同様の機能を有するものであるため、各部の詳細な動作の説明は省略する。以下では、主にログ及びアラートのデータの流れについて説明する。
医用機器001は、所定のタイミングで各部品や部品の集まりである各ユニットの動作の履歴、又は各部品の動作の履歴であるログを複数同時に出力する。
ログ収集部101はネットワーク002を介して、医用機器001が同時に出力したログを受信する。ログ収集部101は、受信したログをログ解析部102へ出力する。
ログ解析部102は、同時に出力されたログをログ解析用データベース106を参照して解析し、アラート生成部103により複数のアラートを生成する。さらに、ログ解析部102は、生成した複数のアラートをネットワーク002を介して同時に故障部品特定部104へ出力する。
故障部品特定部104は、ネットワーク002を介して同時に入力された複数のアラートから故障と推定される故障部品を抽出しリストアップする。故障部品特定部104は、リストアップされた回数が大きい順に故障している可能性が高い故障部品する。故障部品特定部104は、表示制御部105に故障部品の名前、リストアップされた回数、及び故障する可能性を入力する。
表示制御部105は、表示部107に故障と推定される故障部品の名前、リストアップされた回数(HIT数)、及び故障の可能性の高さを基に故障と推定される故障部品のリストを表示させる。
以上で説明したように、本実施形態に係る医用機器故障解析装置はログ解析部と、故障している可能性の高い故障部品を特定する部分とを分けて、ネットワークを介して互いに接続している。これにより、故障している可能性の高い故障部品を特定する部分を遠隔地へおいた場合(例えば、インターネットを介して接続するような場合)でも、ログ解析部から送られる情報が少なくてすむためネットワークの負荷を減らすことが可能となる。
〔第3の実施形態〕
以下、この発明の第3の実施形態に係る医用機器故障解析装置について説明する。本実施形態に係る医用機器故障解析装置は、図1に示す第1の実施形態又は図7に示す第2の実施形態に係る医用機器故障解析装置と同様の構成を有している。そして、本実施形態に係る医用機器故障解析装置における第1の実施形態又は第2の実施形態に係る医用機器故障解析装置との違いは、故障部品特定部104における故障する可能性の高い故障部品の特定方法の違いである。そこで、以下では、故障部品特定部104における、故障する可能性の高い故障部品の特定について説明する。
故障部品特定部104は、予めユニットもしくは部品毎に対応した重要度を数値として記憶している。この数値が部品ごとの重み付けなる。例えば、重要度を3段階で表わした場合、重要な部品から順次、3、2、1と数値を与えていく。以下では、A部品が重要度が高で3と与えられており、B部品の重要度が中で値が2と与えられており、C部品の重要度が低で値が1と与えられている場合で説明する。さらに、故障部品特定部104は、部品の故障の可能性の有無を判定するための閾値を記憶している。本実施形態では閾値として3を記憶している場合で説明する。ここで、この閾値は大きいほど故障の可能性のある故障部品の絞込みが行えるが、その反面、推定される故障部品を落としてしまう可能性がある。逆に、閾値が小さいほど多くの故障の可能性のある部品を故障部品としてリストアップできるが、故障部品を絞り込むことが困難となる。そのため、この閾値は絞込みの必要性を考慮して決定することが好ましい。
故障部品特定部104は、ログ解析部102から入力されたアラートを検索し、故障部品をリストアップするとともに、そのリストアップされた回数(HIT回数)を求める。本実施形態では、部品Aが1回、部品B3回、及び部品C2回リストアップされた場合で説明する。
故障部品特定部104は、リストアップされた回数と、記憶している重要度の数値を掛け合わせる。本実施形態では、部品A=3(重要度)×1(HIT回数)=3、部品B=2(重要度)×3(HIT回数)=6、部品C=1(重要度)×2(HIT回数)=2と求められる。
さらに、故障部品特定部104は、閾値と求めた数値を比較し、閾値以上の数値を有する部品を故障の可能性のある故障部品として求める。本実施形態では、部品Aが3、部品Bが6でそれぞれ閾値3以上であるので、部品A及び部品Bが故障の可能性のある故障部品として求められる。
故障部品特定部104は、故障の可能性のある故障部品として求めた部品、本実施形態では部品A及び部品Bと、そのHIT数を表示制御部105へ出力する。
表示制御部105は、故障部品及び該故障部品のHIT数のリストを表示部107に表示させる。本実施形態では、部品Aでその対応するHIT数が3、部品Bでその対応するHIT数が6といったリストが表示される。
ここで、本実施形態では故障部品とHIT数のみを表示させているが、故障部品特定部104に、HIT数とそのHIT数に対応する故障の可能性の値(例えば、大、中、小、などといった段階表示など)のテーブルを記憶させておき、HIT数から可能性の値を求め、その可能性の値も含めて表示部107に表示させる構成にしても良い。
以上のように、本実施形態に係る医用機器故障解析装置では、各部品の重要度に対して重み付けを行ない、リストアップされた回数と組み合わせて、故障の可能性の高い故障部品を求めることができる。これにより、故障してしまっては困るような部品、すなわち医用機器においては患者の命に係わるような部品の障害をもらすことなく、適切に対応することが可能となる。また、故障してもそれほど困らない部品に対しては、リストアップされた数が少ない場合には、故障部品として表示されないため、障害対応のために障害を発した医用機器の場所へ持っていく部品を少なくすることが可能となり、障害対応の煩雑さを軽減することが可能となる。
第1及び第3の実施形態に係る医用機器故障装置におけるブロック図 ログ解析用データベースの一例の図 ログ解析部から同時に入力されたアラートを解析したログ毎にまとめた表の図 各故障部品のリストアップされた回数の算出を説明するための集合図 故障と推定される故障部品のリストの図 第1の実施形態に係る医用機器故障解析装置における故障部品特定及び表示のフローチャートの図 第2及び第3の実施形態に係る医用機器故障装置におけるブロック図
符号の説明
001 医用機器
002 ネットワーク
100 医用機器故障解析装置
101 ログ収集部
102 ログ解析部
103 アラート生成部
104 故障部品特定部
105 表示制御部
106 ログ解析用データベース
107 表示部

Claims (7)

  1. 動作の履歴である異なるログを複数同時に出力する医用機器とネットワークを介して接続している医用機器故障解析装置であって、
    前記医用機器が出力したログを受信するログ収集手段と、
    予め、キーワードと故障箇所と推定される故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているデータベースと、
    前記同時に出力されたログを受けて、該ログ内に含まれる前記キーワードを基に前記データベースを参照して該キーワードに対応する前記動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する前記故障箇所と推定される故障部品の情報を含む一つ又は複数の故障情報を出力するログ解析手段と、
    前記出力された故障情報を受けて故障している確率の高い前記故障部品の特定を行う故障部品特定手段と、
    前記特定された故障部品を表示手段に表示する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする医用機器故障解析装置。
  2. 前記ログ解析手段と前記故障部品特定手段とは別体に構成され、互いにネットワークを介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の医用機器故障解析装置。
  3. 前記データベースは、一つの前記故障情報には一つの前記故障部品の情報が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医用機器故障解析装置。
  4. 前記故障部品特定手段は、前記各故障情報を検索し、該故障情報に含まれる前記故障部品の情報をリストアップし、前記特定される故障部品としてリストアップされる回数が多いほど故障している確率が高い部品とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の医用機器故障解析装置。
  5. 前記故障部品特定手段は、前記故障情報に示される前記各故障部品に対し重要度に対応した重み付けの数値を記憶しており、前記各故障情報に示されている前記故障部品の内、発生した全ての前記故障情報において前記故障部品として示されている回数と前記重み付けの数値とを乗算し、算出した数値が予め記憶している閾値を上回った前記故障部品に対し、前記算出した数値が大きい順に故障している可能性が高い前記故障部品として表示手段に表示させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の医用機器故障解析装置。
  6. 医用機器が動作の履歴である異なるログを複数同時に出力する段階と、
    前記出力されたログをネットワークを介して受信する段階と、
    前記同時に出力されたログを受けて、予め記憶しているキーワードと故障箇所と推定される故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているデータベースを、前記ログ内のキーワードを基に検索する段階と、
    該ログ内に含まれる前記キーワードに対応する前記動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する前記故障箇所と推定される故障部品の情報を含む一つ又は複数の故障情報を出力する段階と、
    前記出力された故障情報を受けて故障している確率の高い前記故障部品の特定を行う段階と、
    を有することを特徴とする医用機器故障解析方法。
  7. 動作の履歴である異なるログを複数同時に出力する医用機器と、
    前記医用機器の故障の確率の高い故障部品を特定する医用機器故障解析装置と
    がネットワークを介して接続されている医用機器故障解析システムであって、
    前記医用機器故障解析装置は、
    前記医用機器が出力したログを受信するログ収集手段と、
    予め、キーワードと故障箇所と推定される前記故障部品及び動作不良の種類との対応を記憶しているデータベースと、
    前記同時に出力されたログを受けて、該ログ内に含まれる前記キーワードを基に前記データベースを参照して該キーワードに対応する前記動作不良が存在する場合には、該動作不良に対応する前記故障箇所と推定される故障部品の情報を含む一つ又は複数の故障情報を出力するログ解析手段と、
    前記出力された故障情報を受けて故障している確率の高い前記故障部品の特定を行う故障部品特定手段と、
    前記特定された故障部品を表示手段に表示する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする医用機器故障解析システム。
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