JPH09205078A - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JPH09205078A
JPH09205078A JP1126496A JP1126496A JPH09205078A JP H09205078 A JPH09205078 A JP H09205078A JP 1126496 A JP1126496 A JP 1126496A JP 1126496 A JP1126496 A JP 1126496A JP H09205078 A JPH09205078 A JP H09205078A
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JP
Japan
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etching
thin film
compound
dry etching
gas
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JP1126496A
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Junichi Sato
淳一 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスク材との選択比を確保することができ、
被エッチング材料が再付着することがなく、しかもエッ
チングが速やかに進んでレジストマスクが十分に耐え得
るドライエッチング方法を提供する。 【解決手段】 分子内にカルボニル基またはカルボキシ
ル基を有する化合物を含む雰囲気中においてNi系金属
薄膜をプラズマエッチングする。ここで、Ni系金属薄
膜がNi薄膜であること、又、Ni−Fe合金薄膜であ
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電極用薄膜や
機能素子膜等として用いられるNi系金属薄膜のドライ
エッチング方法に関するものであり、詳細には、特定の
官能基を有する有機化合物雰囲気中での反応性エッチン
グを利用した新規なドライエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の分野においては、使用環境
の多様化等に伴い、単結晶Si半導体ばかりでなく、他
の半導体結晶の採用も検討されている。
【0003】そのひとつに炭化珪素(SiC)があり、
近年、良好な単結晶薄膜が得られるようになってきたこ
とから、その使用範囲が急速に拡大されつつある。炭化
珪素は、単結晶Siと比較して広いバンドギャップを有
し、高温域での使用にも耐えることから、例えば宇宙空
間や原子炉周辺等で使用される半導体装置への応用が期
待される。
【0004】ところで、この炭化珪素を半導体基板に用
いた場合にも、電極を形成して素子として機能させる必
要があることは単結晶Siを用いた場合と同様である
が、電極用薄膜には、通常のAl薄膜ではなく、一般に
ニッケル(Ni)薄膜が用いられる。
【0005】これは、炭化珪素を用いた場合には、電極
用薄膜形成後、オーミックコンタクトを取るために、比
較的高温で基板を熱処理する必要があるからである。電
極用薄膜が耐熱性のある金属薄膜でないと、前記熱処理
の際に様々な不都合が生ずる虞れがある。
【0006】また、これに限らず、例えば特開平7−9
9169号公報に記載されているように、オーミックコ
ンタクトのための熱処理時のグラファイト析出を避ける
ために、NiSiのようなNi合金を使用する場合もあ
る。
【0007】一方、磁気記録の分野においても、Ni系
金属薄膜の重要性が増している。
【0008】例えば、磁気記録方式では、大容量記録化
を目指して狭トラック化が進められており、これに対応
して磁気ヘッドの作動ギャップのトラック幅も非常に微
少に設定されるようになってきている。従来の,いわゆ
るバルクヘッドでは、このような微細化に対応すること
は不可能であり、例えば薄膜技術を利用した磁気抵抗効
果型磁気ヘッド(いわゆるMRヘッド)が開発され、既
に実用化されている。この磁気抵抗効果型磁気ヘッドの
機能素子膜(磁気抵抗効果膜)は、一般にNi−Fe合
金薄膜である。以上のように、Ni系金属薄膜は、半導
体装置や磁気ヘッド等、広範な分野で利用されるように
なってきており、高集積度化、高密度記録化を考えたと
きに、その微細加工が重要な技術となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記Ni系金属薄膜を
微細加工するための手法としては、先ず第1に、イオン
源の中にアルゴン等の不活性ガスを導入し、減圧下で放
電させ、そこから正イオンを電圧により引き出して加速
し、試料に衝突させてエッチングする、いわゆるスパッ
タエッチング法が考えられる。
【0010】しかしながら、このスパッタエッチング法
は、全くの物理的作用のみを利用したものであるので、
マスク材との選択比を確保することが困難である。ま
た、被エッチング材料の加工パターン側壁への再付着に
よる寸法変換差が大きく、これにより微細加工が阻害さ
れるという問題も有している。
【0011】あるいは、ハロゲンガスである塩素ガスを
用いたドライエッチングプロセスも知られているが、N
iの塩化物は蒸気圧が低く、被エッチング物を高温にし
ないとエッチングが進まないので、レジストマスクがも
たないという問題がある。
【0012】そこで本発明は、上述の問題点に鑑みて提
案されたものであって、マスク材との選択比を確保する
ことができ、被エッチング材料が再付着することがな
く、しかもエッチングが速やかに進んでレジストマスク
が十分に耐え得るドライエッチング方法を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、分子内にカ
ルボニル基あるいはカルボキシル基を有する化合物を用
いた反応性エッチングにより、NiやNi合金が速やか
にエッチングされるとの知見を得て、本発明を完成する
に至った。
【0014】すなわち、本発明のドライエッチング方法
は、分子内にカルボニル基、カルボキシル基を有する化
合物を含む雰囲気中においてNi系金属薄膜をプラズマ
エッチングすることを特徴とするものである。
【0015】本発明において、エッチング加工の対象と
なるNi系金属薄膜は、Ni薄膜、あるいはNi−Fe
合金薄膜、Ni−Si合金薄膜等のNi合金薄膜であ
る。
【0016】例えばNi薄膜は、n型SiC系半導体装
置の電極用薄膜として用いられるもので、したがって本
発明は、この電極用Ni薄膜の配線パターンをパターニ
ングする際に適用される。また、Ni−Fe合金薄膜
は、MRヘッドの感磁膜(磁気抵抗効果膜)に用いら
れ、したがって本発明は、この磁気抵抗効果膜のトラッ
ク幅出しのためのパターニング等に適用される。勿論、
本発明は、これらに限らず、Ni系金属薄膜の微細加工
全般に適用できることは言うまでもない。
【0017】また、本発明においては、カルボニル基あ
るいはカルボキシル基を有する化合物を含む雰囲気中で
Ni系金属薄膜のプラズマエッチングを行うが、ここ
で、カルボニル基を有する化合物としては、アセチルア
セテートやセロソルブアセテート、さらにはホスゲン等
のハロゲン化カルボニル化合物等が挙げられる。また、
カルボキシル基を有する化合物としては、マロン酸(プ
ロパン二酸)、2,4−ジメチルペンタン酸、ブタン酸
(酪酸)、2−メチルヘキサン酸等が挙げられる。これ
ら化合物のいずれを用いてもよいが、実用性の点から
は、アセチルアセテートやマロン酸が好適である。
【0018】一方、プラズマエッチングの手法として
は、プラズマを利用したものであればその種類は問わ
ず、例えば有磁場マイクロ波プラズマエッチング(EC
Rプラズマエッチング)等を採用することができる。
【0019】本発明のドライエッチング方法において
は、次のような機構によってエッチングが進行するもの
と推測される。
【0020】すなわち、NiやNi合金は、有機金属化
合物であるNix(CO)yを作ることが知られている。
【0021】そして、本発明においては、一般式RR´
(CO)n(ただし、nは1以上の整数であり、R、R
´は有機残基を表す。)で表される化合物(カルボニル
基を有する化合物)や、一般式RH4-m(COOH)
m(ただし、mは1以上の整数であり、Rは有機残基を
表す。)で表される化合物(カルボキシル基を有する化
合物)がプラズマエッチング雰囲気中に含まれており、
これら化合物がNi系金属薄膜の成分であるNiと反応
し、その結果、反応生成物としてNix(CO)yが生成
され、エッチングが進む。
【0022】上記の反応は、カルボニル基を有する化合
物、カルボキシル基を有する化合物のいずれを用いた場
合にも進行するが、カルボニル基を有する化合物をその
まま用いた場合、カルボニル基が分子末端に存在するた
め、プラズマ中でC=O結合が切れやすく、反応生成物
であるカルボニル錯体を形成する効率が低下する懸念が
ある。これに対して、カルボキシル基を有する化合物で
は、カルボキシル基が末端に存在しても、プラズマ中で
C=O結合が切れる前にO−H結合やC−O結合が切れ
てC=O結合が保存され、エッチングの反応生成物であ
るNix(CO)yが形成されやすい。したがって、エッ
チング効率の観点からは、カルボキシル基を有する化合
物を用いる方が有利である。
【0023】本発明においては、上記の反応によりエッ
チングが進行するが、このとき、上記反応生成物が分解
してできるカーボンポリマーが側壁保護の役割を果た
し、異方性加工が可能となる。
【0024】また、ホスゲンに代表されるようなハロゲ
ン化カルボニル化合物も、分子内にカルボニル基を有す
るので、これを用いても同様の作用によってエッチング
が進行するが、この場合には、蒸気圧の低いハロゲン−
Ni反応生成物が側壁保護の役割を果たす。
【0025】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて説明する。
【0026】プラズマエッチング装置の構成 先ず、以下の各実施例において使用した有磁場マイクロ
波プラズマエッチング装置について、図1を参照しなが
ら説明する。
【0027】この有磁場マイクロ波プラズマエッチング
装置は、主として、反応室1を構成する石英ベルジャ2
と、この反応室1にマイクロ波MWを導入するためのマ
イクロ波導入機構3、及び反応室1の周囲を囲む形で設
置されるソレノイドコイル6とから構成される。
【0028】上記マイクロ波導入機構3は、マイクロ波
を発生するマグネトロン4と、発生したマイクロ波MW
を移送する導波管5とからなり、さらに、この導波管5
の解放端側が拡張され、上記反応室1を覆うような構造
とされている。
【0029】一方、上記石英ベルジャ2には、排気管7
が設けられており、ここから排気することで反応室1内
が低圧に保たれる。
【0030】また、反応室1内には、加熱用のヒータ8
や高周波電源に接続されたRFバイアス用電極が埋設さ
れたサセプタ9や、ガスを導入するためのガス導入管1
0が設置されている。したがって、上記高周波電源14
によりRFバイアス用電極13に高周波電圧を印加する
ことで、基板11に対してイオンシースとなるRFバイ
アスを印加することができる。
【0031】なお、前記サセプタ9は、エッチングの対
象となる被加工物を載置するためのもので、したがっ
て、ここではNi系金属薄膜が成膜された基板(例えば
Ni電極膜が成膜されたSiC半導体基板や、磁気抵抗
効果膜が成膜された磁気ヘッド基板)が載置されること
になる。
【0032】このプラズマエッチング装置においては、
分子内にカルボニル基やカルボキシル基を有する化合物
のガスが導入された反応室1にマグネトロン4で発生さ
れたマイクロ波MWを導波管を通じて移送するととも
に、反応室1を囲む形で設置されているソレノイドコイ
ル6によりマイクロ波MWの周波数(2.45GHz)
でいわゆるECR放電を起こす磁場を印加し、反応室1
内にガスプラズマGPを生じせしめる。
【0033】そして、このガスプラズマGPに基板11
を曝すことにより、前記ガスがNi系金属薄膜と反応
し、エッチングが進行する。
【0034】エッチングプロセス 次に、Ni系金属薄膜をエッチングする際のエッチング
プロセスについて説明する。Ni系金属薄膜のエッチン
グに至るまでのプロセスは、SiC半導体装置と磁気抵
抗効果型磁気ヘッドとでは大きく異なるが、ここでは簡
略化してNi系金属薄膜のエッチングについてのみ説明
する。
【0035】なお、SiC半導体装置や磁気抵抗効果型
磁気ヘッドにおけるその他の工程は、常法に従えばよ
く、また、これらSiC半導体装置や磁気抵抗効果型磁
気ヘッドの構造としては、従来公知のものがいずれも採
用可能である。
【0036】エッチングに際しては、先ず、図2(a)
に示すように、基板上21にNi系金属薄膜22を全面
に成膜し、この上に、所望もパターンに応じてエッチン
グマスクとなるレジストパターンを形成する。なお、レ
ジストパターンの形成は、通常のフォトリソ技術によれ
ばよい。
【0037】次いで、図2(b)に示すように、前記レ
ジストパターンをマスク22とし、先のプラズマエッチ
ング装置を用いてNi系金属薄膜22に対してドライエ
ッチングを施し、これをパターニングする。
【0038】最後に、図2(c)に示すように、レジス
トパターンを溶解除去し、エッチングプロセスを完了す
る。
【0039】実施例1 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。
【0040】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
薄膜を通常の電子ビーム蒸着法で形成し、この上に通常
のリソグラフィ法でマスクパターンを形成した。なお、
Ni薄膜の膜厚は50nmとした。
【0041】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、アセチルアセテートを加熱し、Heバブリングし
て前述のエッチング装置に供給した。
【0042】ガス流量 :CH3COCH2COCH3
=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントが分解してできる
カーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工ができ
た。
【0043】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0044】実施例2 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。ただし、実施例1とは異なるガス系
を用いた。
【0045】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
薄膜を通常の電子ビーム蒸着法で形成し、この上に通常
のリソグラフィ法でマスクパターンを形成した。なお、
Ni薄膜の膜厚は50nmとした。
【0046】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。アセチルアセテート
は液体を多少加熱し、Heバブリングして前述のエッチ
ング装置に供給した。Arは別途、ガス配管で供給し
た。
【0047】ガス流量 :CH3COCH2COCH3
/Ar=30/10sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この例ではArを添加したことによって、よりイオンの
照射効果が進み、より異方性の形状が進んだ。
【0048】この時、多少、高い温度でエッチングした
ので前述のようにエッチングガスとNiが反応生成物で
あるNix(CO)yを作るため、エッチングが進み、イ
オンの照射のないところではこのエッチャントが分解し
てできるカーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工
ができた。
【0049】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0050】実施例3 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。ただし、実施例1とは異なるガス系
を用いた。
【0051】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
薄膜を通常の電子ビーム蒸着法で形成し、この上に通常
のリソグラフィ法でマスクパターンを形成した。なお、
Ni薄膜の膜厚は50nmとした。
【0052】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、アセチルアセテートを加熱し、Heバブリングし
て前述のエッチング装置に供給した。
【0053】ガス流量 :n−ブチルアセテートガス
=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントが分解してできる
カーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工ができ
た。
【0054】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0055】実施例4 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。ただし、実施例1とは異なるガス系
を用いた。すなわち、ここでは、ホスゲンガスを用い
た。
【0056】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
薄膜を通常の電子ビーム蒸着法で形成し、この上に通常
のリソグラフィ法でマスクパターンを形成した。なお、
Ni薄膜の膜厚は50nmとした。
【0057】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。 ガス流量 :COCl2=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントとNiが反応して
できる反応生成物の堆積作用で異方性加工ができた。
【0058】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0059】実施例5 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。そして、本例は、Ni合金をエッチ
ングしたものである。なお、実施例4と同様、ホスゲン
ガスを用いた。
【0060】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
合金薄膜(NiSi薄膜)を通常の電子ビーム蒸着法で
形成し、この上に通常のリソグラフィ法でマスクパター
ンを形成した。なお、NiSi薄膜薄膜の膜厚は50n
mとした。
【0061】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、アセチルアセテートを加熱し、Heバブリングし
て前述のエッチング装置に供給した。
【0062】 ガス流量 :COCl2=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、同じように
SiとはClラジカルがSiClxを作って、反応が進
む。また、イオンの照射のないところでは塩素とNiの
反応生成物の堆積作用で異方性加工ができた。
【0063】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0064】実施例6 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。なお、本実施例6から実施例7は、
カルボキシル基を有する化合物を含む雰囲気中において
Ni系金属薄膜をプラズマエッチングしたものである。
【0065】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
薄膜を通常の電子ビーム蒸着法で形成し、この上に通常
のリソグラフィ法でマスクパターンを形成した。なお、
Ni薄膜の膜厚は50nmとした。
【0066】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、マロン酸を多少加熱し、Heバブリングして前述
のエッチング装置に供給した。
【0067】 ガス流量 :HOOCCH2COOH=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNix
(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントが分解してできる
カーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工ができ
た。
【0068】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0069】実施例7 本例は、SiC半導体装置のNi電極のパターニングに
適用した例である。この実施例も、実施例6と同様、カ
ルボキシル基を有する化合物を含む雰囲気中においてN
i系金属薄膜をプラズマエッチングしたものである。
【0070】拡散層等を形成したSiC基板上に、Ni
薄膜を通常の電子ビーム蒸着法で形成し、この上に通常
のリソグラフィ法でマスクパターンを形成した。なお、
Ni薄膜の膜厚は50nmとした。
【0071】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。アセチルアセテート
は液体を多少加熱して、Heバブリングして前述のエッ
チング装置に供給した。Arは別途、ガス配管で供給し
た。
【0072】ガス流量 :HOOCCH2COOH/
Ar=30/10sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この例ではArを添加したことによって、よりイオンの
照射が進み、より異方性の形状が進んだ。
【0073】この時、多少、高い温度でエッチングした
ので前述のようにエッチングガスとNiが反応生成物で
あるNix(CO)yを作るため、エッチングが進み、イ
オンの照射のないところではこのエッチャントが分解し
てできるカーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工
ができた。
【0074】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0075】実施例8 本例から実施例13までは、磁気抵抗効果膜のエッチン
グに適用した例である。
【0076】基板上に、Ni−Fe薄膜を通常の電子ビ
ーム蒸着法で形成し、この上に通常のリソグラフィ法で
マスクパターンを形成した。なお、Ni−Fe薄膜の膜
厚は500nmとした。
【0077】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、アセチルアセテートを加熱し、Heバブリングし
て前述のエッチング装置に供給した。
【0078】ガス流量 :CH3COCH2COCH3
=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントが分解してできる
カーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工ができ
た。
【0079】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0080】実施例9 本例は、磁気抵抗効果膜のエッチングに適用した例であ
る。ただし、実施例8とは異なるガス系を用いた。
【0081】基板上に、Ni−Fe薄膜を通常の電子ビ
ーム蒸着法で形成し、この上に通常のリソグラフィ法で
マスクパターンを形成した。なお、Ni−Fe薄膜の膜
厚は500nmとした。
【0082】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。アセチルアセテート
は液体を多少加熱し、Heバブリングして前述のエッチ
ング装置に供給した。Arは別途、ガス配管で供給し
た。
【0083】ガス流量 :CH3COCH2COCH3
/Ar=30/10sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この例ではArを添加したことによって、よりイオンの
照射効果が進み、より異方性の形状が進んだ。
【0084】この時、多少、高い温度でエッチングした
ので前述のようにエッチングガスとNiが反応生成物で
あるNix(CO)yを作るため、エッチングが進み、イ
オンの照射のないところではこのエッチャントが分解し
てできるカーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工
ができた。
【0085】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0086】実施例10 本例は、磁気抵抗効果膜のエッチングに適用した例であ
る。ただし、実施例8とは異なるガス系を用いた。
【0087】基板上に、Ni−Fe薄膜を通常の電子ビ
ーム蒸着法で形成し、この上に通常のリソグラフィ法で
マスクパターンを形成した。なお、Ni−Fe薄膜の膜
厚は500nmとした。
【0088】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、アセチルアセテートを加熱し、Heバブリングし
て前述のエッチング装置に供給した。
【0089】ガス流量 :n−ブチルアセテートガス
=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントが分解してできる
カーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工ができ
た。
【0090】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0091】実施例11 本例は、磁気抵抗効果膜のエッチングに適用した例であ
る。ただし、実施例8とは異なるガス系を用いた。すな
わち、ここでは、ホスゲンガスを用いた。
【0092】基板上に、Ni−Fe薄膜を通常の電子ビ
ーム蒸着法で形成し、この上に通常のリソグラフィ法で
マスクパターンを形成した。なお、Ni−Fe薄膜の膜
厚は500nmとした。
【0093】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。 ガス流量 :COCl2=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントとNiが反応して
できる反応生成物の堆積作用で異方性加工ができた。
【0094】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0095】実施例12 本例は、磁気抵抗効果膜のエッチングに適用した例であ
る。なお、本実施例12から実施例13は、カルボキシ
ル基を有する化合物を含む雰囲気中においてNi系金属
薄膜をプラズマエッチングしたものである。
【0096】基板上に、Ni−Fe薄膜を通常の電子ビ
ーム蒸着法で形成し、この上に通常のリソグラフィ法で
マスクパターンを形成した。なお、Ni−Fe薄膜の膜
厚は500nmとした。
【0097】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。エッチングガスとし
ては、マロン酸を多少加熱し、Heバブリングして前述
のエッチング装置に供給した。
【0098】 ガス流量 :HOOCCH2COOH=30sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この時、多少、高い温度でエッチングしたので前述のよ
うにエッチングガスとNiが反応生成物であるNi
x(CO)yを作るため、エッチングが進み、イオンの照
射のないところではこのエッチャントが分解してできる
カーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工ができ
た。
【0099】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0100】実施例13 本例は、磁気抵抗効果膜のエッチングに適用した例であ
る。
【0101】基板上に、Ni−Fe薄膜を通常の電子ビ
ーム蒸着法で形成し、この上に通常のリソグラフィ法で
マスクパターンを形成した。なお、Ni−Fe薄膜の膜
厚は50nmとした。
【0102】次に、前述のプラズマエッチング装置を用
い、以下の条件でエッチングした。アセチルアセテート
は液体を多少加熱して、Heバブリングして前述のエッ
チング装置に供給した。Arは別途、ガス配管で供給し
た。
【0103】ガス流量 :HOOCCH2COOH/
Ar=30/10sccm 圧力 :1.33Pa 温度 :100°C マイクロ波 :850w(2.45GHz) RFbias:30W この例ではArを添加したことによって、よりイオンの
照射が進み、より異方性の形状が進んだ。
【0104】この時、多少、高い温度でエッチングした
ので前述のようにエッチングガスとNiが反応生成物で
あるNix(CO)yを作るため、エッチングが進み、イ
オンの照射のないところではこのエッチャントが分解し
てできるカーボンやアルキル基の堆積作用で異方性加工
ができた。
【0105】その後、例えば、100°Cに加熱して、
アッシングを行い、レジストマスクを除去した。この時
前記堆積物も除去できた。
【0106】以上、本発明は本実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で構造、条件
等を適宜変更することができる。
【0107】すなわち、カルボニル基を有する化合物と
しては、アセチルアセテートやセロソルブアセテート、
さらにはホスゲン等のハロゲン化カルボニル化合物等が
挙げられる。また、カルボキシル基を有する化合物とし
ては、マロン酸(プロパン二酸)、2,4−ジメチルペ
ンタン酸、ブタン酸(酪酸)、2−メチルヘキサン酸等
が挙げられる。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、Ni薄膜,Ni合金薄
膜、又は、Ni−Fe合金薄膜のドライエッチングが通
常のレジストマスクでもでき、加えて、異方性形状の確
保ができるので、信頼性の高いプロセスで次世代デバイ
スを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【符号の説明】
【図1】本発明の実施例において使用した有磁場マイク
ロ波プラズマエッチング装置を示す模式図である。
【図2】基板上に、Ni系金属薄膜等を電子ビーム蒸着
法で形成し、この上にリソグラフィ法でマスクパターン
を形成する製造工程を示す図である。 1 反応室マグネトロン 2 石英ベルジャ 3 マイクロ波導入機構 6 ソレノイドコイル 7 排気管 9 サセプター 10 ガス導入管 11 基板 13 RFバイアス用電極 14 高周波電源 21 基板 22 Ni系金属薄膜 23 マスク MW マイクロ波 GP ガスプラズマ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にカルボニル基またはカルボキシ
    ル基を有する化合物を含む雰囲気中においてNi系金属
    薄膜をプラズマエッチングすることを特徴とするドライ
    エッチング方法。
  2. 【請求項2】 Ni系金属薄膜がNi薄膜であることを
    特徴とする請求項1記載のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】 Ni薄膜がSiC単結晶を半導体基板と
    する半導体装置の電極用薄膜であることを特徴とする請
    求項2記載のドライエッチング方法。
  4. 【請求項4】 Ni系金属薄膜がNi−Fe合金薄膜で
    あることを特徴とする請求項1記載のドライエッチング
    方法。
  5. 【請求項5】 Ni−Fe合金薄膜が磁気抵抗効果膜で
    あることを特徴とする請求項4記載のドライエッチング
    方法。
  6. 【請求項6】 分子内にカルボニル基を有する化合物が
    アセチルアセテートであることを特徴とする請求項1記
    載のドライエッチング方法。
  7. 【請求項7】 分子内にカルボニル基を有する化合物が
    ハロゲン化カルボニル化合物であることを特徴とする請
    求項1記載のドライエッチング方法。
  8. 【請求項8】 ハロゲン化カルボニル化合物がホスゲン
    であることを特徴とする請求項7記載のドライエッチン
    グ方法。
  9. 【請求項9】 分子内にカルボキシル基を有する化合物
    がマロン酸であることを特徴とする請求項1記載のドラ
    イエッチング方法。
  10. 【請求項10】 プラズマエッチングが有磁場マイクロ
    波プラズマエッチングであることを特徴とする請求項1
    記載のドライエッチング方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7229563B2 (en) * 2002-01-29 2007-06-12 Tokyo Electron Limited Plasma etching of Ni-containing materials
KR101041049B1 (ko) * 2003-07-24 2011-06-13 캐논 아네르바 가부시키가이샤 자성 재료의 드라이 에칭 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7229563B2 (en) * 2002-01-29 2007-06-12 Tokyo Electron Limited Plasma etching of Ni-containing materials
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