JPH09204694A - 記録媒体 - Google Patents
記録媒体Info
- Publication number
- JPH09204694A JPH09204694A JP8035527A JP3552796A JPH09204694A JP H09204694 A JPH09204694 A JP H09204694A JP 8035527 A JP8035527 A JP 8035527A JP 3552796 A JP3552796 A JP 3552796A JP H09204694 A JPH09204694 A JP H09204694A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- copolymer
- parts
- substrates
- transparent resin
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- Pending
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- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 2枚の透明樹脂基板をエチレンとアクリ
レート系及び/又はメタクリレート系モノマーとマレイ
ン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体を主成分と
する熱硬化性接着剤により接合してなることを特徴とす
る記録媒体。 【効果】 本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、信号
の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもので、高
信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造することがで
きる。
レート系及び/又はメタクリレート系モノマーとマレイ
ン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体を主成分と
する熱硬化性接着剤により接合してなることを特徴とす
る記録媒体。 【効果】 本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、信号
の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもので、高
信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造することがで
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルビデオデ
ィスク等の大容量の文字、音声、動画像といった情報を
デジタル信号により記録する記録媒体に関する。
ィスク等の大容量の文字、音声、動画像といった情報を
デジタル信号により記録する記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】両面に
記録層を持つデジタルビデオディスクには、図1に示す
ようにそれぞれ片面に信号ビットを形成した2枚の透明
樹脂基板1,2の該信号ビット形成面にそれぞれ反射層
1a,2aを形成し、これら反射層1a,2aを互いに
対面させた状態で基板1,2を接着剤層3を介して貼り
合わせ、接合した両面読み出し方式のもの、及び、図2
に示すように、それぞれ片面に信号ビットを形成した基
板1,2において、一方の基板1の信号ビット面に半透
明層1bを形成すると共に、他方の基板2の信号ビット
面に反射層2aを形成し、これら半透明層1bと反射層
2aとを対面させた状態で基板1,2を接着剤層3を介
して貼り合わせ、接合した片面読み出し方式のものとが
知られている。
記録層を持つデジタルビデオディスクには、図1に示す
ようにそれぞれ片面に信号ビットを形成した2枚の透明
樹脂基板1,2の該信号ビット形成面にそれぞれ反射層
1a,2aを形成し、これら反射層1a,2aを互いに
対面させた状態で基板1,2を接着剤層3を介して貼り
合わせ、接合した両面読み出し方式のもの、及び、図2
に示すように、それぞれ片面に信号ビットを形成した基
板1,2において、一方の基板1の信号ビット面に半透
明層1bを形成すると共に、他方の基板2の信号ビット
面に反射層2aを形成し、これら半透明層1bと反射層
2aとを対面させた状態で基板1,2を接着剤層3を介
して貼り合わせ、接合した片面読み出し方式のものとが
知られている。
【0003】従来、上記基板1,2を接合する接着剤と
しては、ホットメルト系接着剤及び紫外線硬化性樹脂接
着剤が使用されている。しかし、これら接着剤は、下記
のような欠点があった。
しては、ホットメルト系接着剤及び紫外線硬化性樹脂接
着剤が使用されている。しかし、これら接着剤は、下記
のような欠点があった。
【0004】即ち、ホットメルト系接着剤は、耐候性が
劣るという問題があり、また耐熱性も劣るため、湿熱耐
久試験、冷熱サイクル耐久試験、耐熱耐久試験等の信頼
性試験において剥離やズレ等の外観異常が発生し、従っ
て、高温雰囲気、例えば車載用には使えず、用途が限定
されるという問題があった。
劣るという問題があり、また耐熱性も劣るため、湿熱耐
久試験、冷熱サイクル耐久試験、耐熱耐久試験等の信頼
性試験において剥離やズレ等の外観異常が発生し、従っ
て、高温雰囲気、例えば車載用には使えず、用途が限定
されるという問題があった。
【0005】一方、紫外線硬化性樹脂接着剤は、 液状であるため、接着層の均一な厚み制御が困難であ
る。特に再生光を片面から照射して読み取る片面読み出
し方式では、円周方向の接着層厚みのミクロンオーダー
での極めて精密な制御が要求されるが、液状の紫外線硬
化性樹脂の場合は、樹脂ディスクを回転テーブルの上で
高速回転させながら液を塗布するスピンコート方式をと
るため、液が遠心力により広がる際に流紋ができ、希望
の膜厚精度が出しにくい、 硬化前の仮圧着時に接着剤が積層体の周辺からはみ出
し垂れる、 硬化後の接着層の弾性率が高く(硬く)、柔軟性に欠
け、脆いため、落とした時に割れる、 硬化膜の伸びがないため、冷熱サイクル耐久試験、耐
熱耐久試験等の信頼性試験において、透明樹脂基板の熱
膨張に接着層が耐えきれず剥離が発生するなどの問題が
あった。
る。特に再生光を片面から照射して読み取る片面読み出
し方式では、円周方向の接着層厚みのミクロンオーダー
での極めて精密な制御が要求されるが、液状の紫外線硬
化性樹脂の場合は、樹脂ディスクを回転テーブルの上で
高速回転させながら液を塗布するスピンコート方式をと
るため、液が遠心力により広がる際に流紋ができ、希望
の膜厚精度が出しにくい、 硬化前の仮圧着時に接着剤が積層体の周辺からはみ出
し垂れる、 硬化後の接着層の弾性率が高く(硬く)、柔軟性に欠
け、脆いため、落とした時に割れる、 硬化膜の伸びがないため、冷熱サイクル耐久試験、耐
熱耐久試験等の信頼性試験において、透明樹脂基板の熱
膨張に接着層が耐えきれず剥離が発生するなどの問題が
あった。
【0006】また、ホットメルト系接着剤及び紫外線硬
化性樹脂接着剤に共通する問題として、透明樹脂基板と
の接着力が低く、耐久性の点で問題を抱えており、この
ためかかる問題のない接着剤が望まれていた。
化性樹脂接着剤に共通する問題として、透明樹脂基板と
の接着力が低く、耐久性の点で問題を抱えており、この
ためかかる問題のない接着剤が望まれていた。
【0007】本発明は上記要望に応えたもので、透明樹
脂基板相互を強固にしかも操作性良く接合でき、信頼性
の高い記録媒体を提供することを目的とする。
脂基板相互を強固にしかも操作性良く接合でき、信頼性
の高い記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、2枚の透明樹脂基板を接合する接着剤として、
エチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレート系
モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共
重合体を主成分とする熱硬化性接着剤を用いることによ
り、上記ホットメルト系接着剤や紫外線硬化性樹脂接着
剤に見られるような欠点を解消し得、高信頼性の記録媒
体が得られること、またかかる記録媒体を容易にかつ高
精度で製造し得ることを知見したものである。
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、2枚の透明樹脂基板を接合する接着剤として、
エチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレート系
モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共
重合体を主成分とする熱硬化性接着剤を用いることによ
り、上記ホットメルト系接着剤や紫外線硬化性樹脂接着
剤に見られるような欠点を解消し得、高信頼性の記録媒
体が得られること、またかかる記録媒体を容易にかつ高
精度で製造し得ることを知見したものである。
【0009】即ち、本発明は、(1)2枚の透明樹脂基
板をエチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレー
ト系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸と
の共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤により接合し
てなることを特徴とする記録媒体、(2)2枚の透明樹
脂基板が、それぞれ反射層を有するデジタルビデオディ
スク用基板、又は一方が反射層、他方が半透明層を有す
るデジタルビデオディスク用基板である(1)記載の記
録媒体、(3)熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シ
ランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなる
ことを特徴とする(1)又は(2)記載の記録媒体、
(4)熱硬化性接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含
有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つ
を0.1〜50重量部添加してなることを特徴とする
(1),(2)又は(3)記載の記録媒体、(5)熱硬
化性接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、炭化
水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴と
する(1)乃至(4)のいずれか1項記載の記録媒体、
及び、(6)上記共重合体のアクリレート系及び/又は
メタクリレート系単位の含有率が1〜50重量%、マレ
イン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率が0.0
1〜10重量%であることを特徴とする(1)乃至
(5)のいずれか1項記載の記録媒体を提供する。
板をエチレンとアクリレート系及び/又はメタクリレー
ト系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイン酸と
の共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤により接合し
てなることを特徴とする記録媒体、(2)2枚の透明樹
脂基板が、それぞれ反射層を有するデジタルビデオディ
スク用基板、又は一方が反射層、他方が半透明層を有す
るデジタルビデオディスク用基板である(1)記載の記
録媒体、(3)熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シ
ランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなる
ことを特徴とする(1)又は(2)記載の記録媒体、
(4)熱硬化性接着剤が、上記共重合体100重量部に
対し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含
有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つ
を0.1〜50重量部添加してなることを特徴とする
(1),(2)又は(3)記載の記録媒体、(5)熱硬
化性接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、炭化
水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴と
する(1)乃至(4)のいずれか1項記載の記録媒体、
及び、(6)上記共重合体のアクリレート系及び/又は
メタクリレート系単位の含有率が1〜50重量%、マレ
イン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率が0.0
1〜10重量%であることを特徴とする(1)乃至
(5)のいずれか1項記載の記録媒体を提供する。
【0010】本発明による2枚の透明樹脂基板との貼り
合わせに用いられる接着剤は、膜厚精度を精密に制御し
たフィルム状で提供することができるため、2枚の透明
樹脂基板との貼り合わせを容易にかつ精度良く、しかも
紫外線硬化性樹脂接着剤の場合に見られるような端部か
らの接着剤のはみ出しが一切なく貼り合わせが可能であ
る。また、2枚の透明樹脂基板との貼り合わせは、80
〜130℃の比較的低温で可能であり、更に本発明に用
いられる接着剤には自着性(表面タック)があり、この
ため2枚の透明樹脂基板を圧着ロールや簡易プレス等の
簡便な方法で圧着するなどして積層体を形成すれば、本
接着剤特有の自着力により積層体にズレや剥離がなく、
加熱硬化まで自由にハンドリングができるという特長を
有している。更に、前記積層体の加熱一体化のためには
特に加圧の必要はなく、通常の加熱オーブン等で加熱硬
化が可能である。また、本発明の記録媒体に用いられる
接着剤は、上記共重合体を主成分としているため、紫外
線硬化性樹脂接着剤に比べ、硬化後の弾性率が低く、可
撓性に富むため、記録媒体の取り扱いも容易で、誤って
落としたりぶつけたりしても、割れたり接着剥離を起こ
したりすることがない。
合わせに用いられる接着剤は、膜厚精度を精密に制御し
たフィルム状で提供することができるため、2枚の透明
樹脂基板との貼り合わせを容易にかつ精度良く、しかも
紫外線硬化性樹脂接着剤の場合に見られるような端部か
らの接着剤のはみ出しが一切なく貼り合わせが可能であ
る。また、2枚の透明樹脂基板との貼り合わせは、80
〜130℃の比較的低温で可能であり、更に本発明に用
いられる接着剤には自着性(表面タック)があり、この
ため2枚の透明樹脂基板を圧着ロールや簡易プレス等の
簡便な方法で圧着するなどして積層体を形成すれば、本
接着剤特有の自着力により積層体にズレや剥離がなく、
加熱硬化まで自由にハンドリングができるという特長を
有している。更に、前記積層体の加熱一体化のためには
特に加圧の必要はなく、通常の加熱オーブン等で加熱硬
化が可能である。また、本発明の記録媒体に用いられる
接着剤は、上記共重合体を主成分としているため、紫外
線硬化性樹脂接着剤に比べ、硬化後の弾性率が低く、可
撓性に富むため、記録媒体の取り扱いも容易で、誤って
落としたりぶつけたりしても、割れたり接着剥離を起こ
したりすることがない。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の記録媒体は、2枚の透明樹脂基板、例えば図
1,2に示したように、それぞれ反射層1a,2aを信
号ビット面に形成した両面読み出し方式のデジタルビデ
オディスク用基板1,2相互、或いは、半透明層1b及
び反射層2aをそれぞれ信号ビット面に形成した片面読
み出し方式のデジタルビデオディスク用基板1,2相互
の接合に、エチレンとアクリレート系及び/又はメタク
リレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイ
ン酸との共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤を用い
るものである。この場合、この接着剤は、その厚みを確
実に制御して高精度で基板相互を接合し得るので、特に
片面読み出し方式の基板の接合に有効である。
本発明の記録媒体は、2枚の透明樹脂基板、例えば図
1,2に示したように、それぞれ反射層1a,2aを信
号ビット面に形成した両面読み出し方式のデジタルビデ
オディスク用基板1,2相互、或いは、半透明層1b及
び反射層2aをそれぞれ信号ビット面に形成した片面読
み出し方式のデジタルビデオディスク用基板1,2相互
の接合に、エチレンとアクリレート系及び/又はメタク
リレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無水マレイ
ン酸との共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤を用い
るものである。この場合、この接着剤は、その厚みを確
実に制御して高精度で基板相互を接合し得るので、特に
片面読み出し方式の基板の接合に有効である。
【0012】ここで、記録媒体を形成する透明樹脂基板
としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明の有機樹
脂が好ましく、このような透明樹脂基板としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンM
XD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等
のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリ
ル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニ
ルクロライド等の有機樹脂を主成分とする透明樹脂基板
を用いることができる。特にこの中で、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライ
ド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが転写
性、複屈折の点で好適に用いられる。
としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明の有機樹
脂が好ましく、このような透明樹脂基板としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンM
XD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等
のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリ
ル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニ
ルクロライド等の有機樹脂を主成分とする透明樹脂基板
を用いることができる。特にこの中で、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライ
ド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが転写
性、複屈折の点で好適に用いられる。
【0013】一方、本発明の記録媒体に用いられる接着
剤層の主成分であるエチレンとアクリレート系及び/又
はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無
水マレイン酸との共重合体において、熱硬化時の反応性
や硬化後の可撓性、耐久性の点からアクリレート系及び
/又はメタクリレート系単位の含有率は1〜50重量%
であることが好ましく、更に好ましくは1〜40重量%
である。また、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単
位の含有率は0.01〜10重量%、特に0.05〜5
重量%であることが好ましい。この含有率が0.01重
量%より低いと接着力の改善効果が低下し、10重量%
を超えると加工性の低下を招く場合がある。
剤層の主成分であるエチレンとアクリレート系及び/又
はメタクリレート系モノマーとマレイン酸及び/又は無
水マレイン酸との共重合体において、熱硬化時の反応性
や硬化後の可撓性、耐久性の点からアクリレート系及び
/又はメタクリレート系単位の含有率は1〜50重量%
であることが好ましく、更に好ましくは1〜40重量%
である。また、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単
位の含有率は0.01〜10重量%、特に0.05〜5
重量%であることが好ましい。この含有率が0.01重
量%より低いと接着力の改善効果が低下し、10重量%
を超えると加工性の低下を招く場合がある。
【0014】なお、アクリレート系モノマー、メタクリ
レート系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、これらのエステル等が挙げられ、具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルのほか、(メ
タ)アクリル酸グリシジルなどが例示される。これらは
その1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
レート系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、これらのエステル等が挙げられ、具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルのほか、(メ
タ)アクリル酸グリシジルなどが例示される。これらは
その1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
【0015】本発明の記録媒体に用いられる接着剤層の
硬化のために添加される有機過酸化物としては、70℃
以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば
いずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度
が50℃以上のものが好ましく、接着剤の調製条件、製
膜温度、硬化(貼り合わせ)条件、接着剤の貯蔵安定性
等を考慮して選択される。
硬化のために添加される有機過酸化物としては、70℃
以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば
いずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度
が50℃以上のものが好ましく、接着剤の調製条件、製
膜温度、硬化(貼り合わせ)条件、接着剤の貯蔵安定性
等を考慮して選択される。
【0016】使用可能な過酸化物としては、例えば2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオ
キサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3;ジ−t−ブチルパーオキサ
イド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;
ジクミルパーオキサイド;α,α´−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,
4−ビス−(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,
2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
アセテート;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチ
ルケトンパーオキサイド;t−ブチルハイドロパーオキ
サイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;ヒドロ
キシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオ
キサイド;オクタノイルパーオキサイド;デカノイルパ
ーオキサイド;ラウロイルパーオキサイド;クミルパー
オキシオクトエート;サクシニックアシッドパーオキサ
イド;アセチルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
(2−エチルヘキサノエート);m−トルオイルパーオ
キサイド;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパー
オキシイソブチレート;2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイドなどが挙げられる。
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオ
キサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3;ジ−t−ブチルパーオキサ
イド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;
ジクミルパーオキサイド;α,α´−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,
4−ビス−(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,
2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
アセテート;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチ
ルケトンパーオキサイド;t−ブチルハイドロパーオキ
サイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;ヒドロ
キシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオ
キサイド;オクタノイルパーオキサイド;デカノイルパ
ーオキサイド;ラウロイルパーオキサイド;クミルパー
オキシオクトエート;サクシニックアシッドパーオキサ
イド;アセチルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
(2−エチルヘキサノエート);m−トルオイルパーオ
キサイド;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパー
オキシイソブチレート;2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイドなどが挙げられる。
【0017】有機過酸化物としては、これらのうちの1
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、
その添加量は、上記共重合体100重量部に対し0.1
〜10重量部で十分である。
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、
その添加量は、上記共重合体100重量部に対し0.1
〜10重量部で十分である。
【0018】また、本発明の接着剤には、接着促進剤と
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、上記共重合体1
00重量部に対し通常0.01〜5重量部で十分であ
る。
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、上記共重合体1
00重量部に対し通常0.01〜5重量部で十分であ
る。
【0019】更に、本発明の接着剤には、同様に接着性
を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加するこ
とができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリ
シジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アク
リルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノール
グリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フ
タル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレー
ト;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、
エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマ
ーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加
することによっても同様の効果が得られる。これらエポ
キシ基含有化合物の添加量は上記共重合体100重量部
に対し0.1〜20重量部で十分で、上記エポキシ基含
有化合物の少なくとも1種を単独で又は混合して添加す
ることができる。
を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加するこ
とができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリ
シジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アク
リルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノール
グリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フ
タル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレー
ト;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、
エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマ
ーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加
することによっても同様の効果が得られる。これらエポ
キシ基含有化合物の添加量は上記共重合体100重量部
に対し0.1〜20重量部で十分で、上記エポキシ基含
有化合物の少なくとも1種を単独で又は混合して添加す
ることができる。
【0020】更に、本発明の熱硬化性接着剤の物性(機
械的強度、光学的特性、接着性、耐熱性、耐湿熱性、耐
候性、架橋速度)などの改良や調節のために、本発明に
おいては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はアリ
ル基含有化合物を添加することができる。
械的強度、光学的特性、接着性、耐熱性、耐湿熱性、耐
候性、架橋速度)などの改良や調節のために、本発明に
おいては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はアリ
ル基含有化合物を添加することができる。
【0021】この目的に供せられる化合物としては、ア
クリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、上記共重合体100重量部に対し0.1〜50重量
部、好ましくは0.5〜20重量部添加して用いられ
る。0.1重量部未満であると耐熱性、機械的強度向上
という改良効果を低下させることがあり、50重量部を
超えると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させる
ことがある。
クリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、上記共重合体100重量部に対し0.1〜50重量
部、好ましくは0.5〜20重量部添加して用いられ
る。0.1重量部未満であると耐熱性、機械的強度向上
という改良効果を低下させることがあり、50重量部を
超えると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させる
ことがある。
【0022】なおまた、本発明の接着剤には、加工性や
貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天
然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が
好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導
体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、
エステル化、金属塩化したものを用いることができる。
テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテル
ペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天
然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が
好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導
体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、
エステル化、金属塩化したものを用いることができる。
テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテル
ペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0023】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、上記共重合体100重量部に対して1〜200重
量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部であ
る。
るが、上記共重合体100重量部に対して1〜200重
量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部であ
る。
【0024】以上の添加剤の他、本発明の熱硬化性接着
剤は紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を少
量含んでいてもよい。また、場合によってはシリカゲ
ル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の添
加剤を少量含んでもよい。
剤は紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を少
量含んでいてもよい。また、場合によってはシリカゲ
ル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の添
加剤を少量含んでもよい。
【0025】本発明の熱硬化性接着剤は、上記共重合体
と上述の添加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で
混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフ
レーション等の製膜法により所定の形状に製膜して用い
ることができる。なお、製膜に際してはブロッキング防
止、偏光フィルム或いは保護フィルムとの圧着時の脱気
を容易にするため、エンボス加工を施してもよい。ま
た、上記共重合体と上述の添加剤とを基板に何ら影響を
及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、溶液タイプの接着剤
として用いることもでき、基板の表面に均一に塗布し、
仮圧着した後、加熱して接着硬化させることができる
が、より好ましい本発明の熱硬化性接着剤の調製方法
は、各構成成分を良溶媒に均一に混合溶解し、この溶液
をシリコーンやフッ素樹脂を精密にコートしたセパレー
ターにフローコート法、ロールコート法、グラビアロー
ル法、マイヤバー法、リップダイコート法等により塗工
し、溶媒を乾燥することにより製膜する方法である。
と上述の添加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で
混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフ
レーション等の製膜法により所定の形状に製膜して用い
ることができる。なお、製膜に際してはブロッキング防
止、偏光フィルム或いは保護フィルムとの圧着時の脱気
を容易にするため、エンボス加工を施してもよい。ま
た、上記共重合体と上述の添加剤とを基板に何ら影響を
及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、溶液タイプの接着剤
として用いることもでき、基板の表面に均一に塗布し、
仮圧着した後、加熱して接着硬化させることができる
が、より好ましい本発明の熱硬化性接着剤の調製方法
は、各構成成分を良溶媒に均一に混合溶解し、この溶液
をシリコーンやフッ素樹脂を精密にコートしたセパレー
ターにフローコート法、ロールコート法、グラビアロー
ル法、マイヤバー法、リップダイコート法等により塗工
し、溶媒を乾燥することにより製膜する方法である。
【0026】本発明の熱硬化性接着剤の硬化条件として
は、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、70〜1
70℃、特に70〜150℃で2〜60分、特に5〜3
0分とすることが好ましい。この場合、硬化は好ましく
は0.01〜50kgf/cm2、特に0.1〜20k
gf/cm2の加圧下で行うことが推奨される。
は、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、70〜1
70℃、特に70〜150℃で2〜60分、特に5〜3
0分とすることが好ましい。この場合、硬化は好ましく
は0.01〜50kgf/cm2、特に0.1〜20k
gf/cm2の加圧下で行うことが推奨される。
【0027】本発明における記録媒体の製造方法を以下
に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定されるもの
ではなく、本発明の目的を達成し得る方法であればいず
れの方法を用いてもよい。
に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定されるもの
ではなく、本発明の目的を達成し得る方法であればいず
れの方法を用いてもよい。
【0028】まず、異なる信号面を転写した金属板(ス
タンパ)にそれぞれ前記透明樹脂の溶融物を流し込み固
める。一層目の透明樹脂基板には、金属膜或いは誘電体
膜からなる半透明層を形成し、二層目の透明樹脂基板に
は金属膜からなる反射層を形成する。この2枚の透明樹
脂基板の信号面を対向させ、予めセパレーターの上に形
成させた、前記熱硬化性接着剤フィルムを片側の透明樹
脂基板の信号面側に転写し、セパレーターを剥がす。こ
れにもう一枚の透明樹脂基板をかぶせ、加圧プレス、真
空袋、真空ラミネーター等で仮圧着する。仮圧着と同時
に熱を加え、熱硬化させてもよいが、仮圧着を行った積
層体を取り出し、まとめて大型或いは連続の加熱炉を通
して熱硬化させてもよい。本発明の記録媒体に用いられ
る熱硬化性接着剤フィルムは、加熱時の溶融粘度が50
00cps以上であるため、液状の紫外線硬化性樹脂の
ように硬化時に積層体の端部より接着剤がはみ出し垂れ
ることが全くなく、また予め所定の厚みに精度良くセパ
レーター上に形成させることができるため、記録信号の
読み出し時のエラーのない記録媒体を提供することが可
能である。
タンパ)にそれぞれ前記透明樹脂の溶融物を流し込み固
める。一層目の透明樹脂基板には、金属膜或いは誘電体
膜からなる半透明層を形成し、二層目の透明樹脂基板に
は金属膜からなる反射層を形成する。この2枚の透明樹
脂基板の信号面を対向させ、予めセパレーターの上に形
成させた、前記熱硬化性接着剤フィルムを片側の透明樹
脂基板の信号面側に転写し、セパレーターを剥がす。こ
れにもう一枚の透明樹脂基板をかぶせ、加圧プレス、真
空袋、真空ラミネーター等で仮圧着する。仮圧着と同時
に熱を加え、熱硬化させてもよいが、仮圧着を行った積
層体を取り出し、まとめて大型或いは連続の加熱炉を通
して熱硬化させてもよい。本発明の記録媒体に用いられ
る熱硬化性接着剤フィルムは、加熱時の溶融粘度が50
00cps以上であるため、液状の紫外線硬化性樹脂の
ように硬化時に積層体の端部より接着剤がはみ出し垂れ
ることが全くなく、また予め所定の厚みに精度良くセパ
レーター上に形成させることができるため、記録信号の
読み出し時のエラーのない記録媒体を提供することが可
能である。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0030】〔実施例、比較例〕表1に示す配合No.
A〜Cの各成分をエチレン−エチルアクリレート−無水
マレイン酸共重合体100重量部に対し所定量を秤量
し、これを40℃のトルエン中で均一に混合溶解し、溶
質濃度20%のトルエン溶液を調製した。この溶液をシ
リコン離型処理したポリエステル製セパレーター上にリ
バースロールコーターを用いて塗布し、ドライ厚みで4
0±1μmの膜厚精度を有する熱硬化性接着剤フィルム
を作製した。
A〜Cの各成分をエチレン−エチルアクリレート−無水
マレイン酸共重合体100重量部に対し所定量を秤量
し、これを40℃のトルエン中で均一に混合溶解し、溶
質濃度20%のトルエン溶液を調製した。この溶液をシ
リコン離型処理したポリエステル製セパレーター上にリ
バースロールコーターを用いて塗布し、ドライ厚みで4
0±1μmの膜厚精度を有する熱硬化性接着剤フィルム
を作製した。
【0031】2枚のポリカーボネート製透明樹脂基板の
それぞれ片面に予め信号面を転写し、それぞれの信号面
側に誘電体材料及びアルミニウムの反射層を設けた厚み
0.6mmの透明樹脂基板を準備した。1枚目の透明樹
脂基板の信号面側に上記熱硬化性接着剤フィルムを転写
し、セパレーターを剥がした。この熱硬化性接着剤フィ
ルム面側に、もう1枚の透明樹脂基板の信号面側を対向
させ重ね合わせた。この積層体を50℃に設定した熱プ
レスを用い、1kgf/cm2の圧力を10分間かけて
仮圧着を行った。次に、プレスから取り出した積層体
を、90℃に設定した熱風循環式加熱オーブンに20分
間入れ、熱硬化性接着剤フィルムの硬化を完了し、本発
明の記録媒体を得た。
それぞれ片面に予め信号面を転写し、それぞれの信号面
側に誘電体材料及びアルミニウムの反射層を設けた厚み
0.6mmの透明樹脂基板を準備した。1枚目の透明樹
脂基板の信号面側に上記熱硬化性接着剤フィルムを転写
し、セパレーターを剥がした。この熱硬化性接着剤フィ
ルム面側に、もう1枚の透明樹脂基板の信号面側を対向
させ重ね合わせた。この積層体を50℃に設定した熱プ
レスを用い、1kgf/cm2の圧力を10分間かけて
仮圧着を行った。次に、プレスから取り出した積層体
を、90℃に設定した熱風循環式加熱オーブンに20分
間入れ、熱硬化性接着剤フィルムの硬化を完了し、本発
明の記録媒体を得た。
【0032】硬化後の記録媒体の板厚偏差は、いずれも
±3.5μm以下という極めて精度の高い、即ち記録さ
れた信号の再生には申し分のない板厚偏差であることが
確認できた。
±3.5μm以下という極めて精度の高い、即ち記録さ
れた信号の再生には申し分のない板厚偏差であることが
確認できた。
【0033】これに対し、比較例として、市販の光硬化
性接着剤(商品名フォトボンド:サンライズサンセイ
(株)製)を用い、目標膜厚40μmでスピンコートに
より製膜したが、4kWのUVランプを1分間照射後の
板厚偏差を測定すると、±8.5μmと板厚精度の点で
劣っていた。
性接着剤(商品名フォトボンド:サンライズサンセイ
(株)製)を用い、目標膜厚40μmでスピンコートに
より製膜したが、4kWのUVランプを1分間照射後の
板厚偏差を測定すると、±8.5μmと板厚精度の点で
劣っていた。
【0034】更に実施例及び比較例の各記録媒体の信頼
性試験を実施した。その結果を表2に示す。信頼性試験
の評価項目としては、耐熱耐久性(85℃×1000時
間)、湿熱耐久性(60℃、90%RH×1000時
間)、冷熱サイクル耐久試験(−30℃×6時間→70
℃×6時間の50サイクル)の3種類について実施し
た。判定基準としては、試験終了後、接着剥離や反り、
ズレ等の外観変化の有無を目視により観察した。
性試験を実施した。その結果を表2に示す。信頼性試験
の評価項目としては、耐熱耐久性(85℃×1000時
間)、湿熱耐久性(60℃、90%RH×1000時
間)、冷熱サイクル耐久試験(−30℃×6時間→70
℃×6時間の50サイクル)の3種類について実施し
た。判定基準としては、試験終了後、接着剥離や反り、
ズレ等の外観変化の有無を目視により観察した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】各配合A〜Cにおいて、エチレン−エチル
アクリレート−無水マレイン酸共重合体として上記〜
のものを用いたいずれの本発明による記録媒体も、上
記各信頼性試験で異常が認められず、信頼性に優れた記
録媒体が得られることが確認された。
アクリレート−無水マレイン酸共重合体として上記〜
のものを用いたいずれの本発明による記録媒体も、上
記各信頼性試験で異常が認められず、信頼性に優れた記
録媒体が得られることが確認された。
【0038】
【発明の効果】本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、
信号の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもの
で、高信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造するこ
とができる。
信号の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもの
で、高信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両面読み出し方式デジタルビデオディスクの一
例を示す概略断面図である。
例を示す概略断面図である。
【図2】片面読み出し方式デジタルビデオディスクの一
例を示す概略断面図である。
例を示す概略断面図である。
1 透明樹脂基板 1a 反射層 1b 半透明層 2 透明樹脂基板 2a 反射層 3 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン技術センター内
Claims (6)
- 【請求項1】 2枚の透明樹脂基板をエチレンとアクリ
レート系及び/又はメタクリレート系モノマーとマレイ
ン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体を主成分と
する熱硬化性接着剤により接合してなることを特徴とす
る記録媒体。 - 【請求項2】 2枚の透明樹脂基板が、それぞれ反射層
を有するデジタルビデオディスク用基板、又は一方が反
射層、他方が半透明層を有するデジタルビデオディスク
用基板である請求項1記載の記録媒体。 - 【請求項3】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シ
ランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の記録媒体。 - 【請求項4】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
重量部に対し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロ
キシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なく
とも1つを0.1〜50重量部添加してなることを特徴
とする請求項1,2又は3記載の記録媒体。 - 【請求項5】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加し
てなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
記載の記録媒体。 - 【請求項6】 上記共重合体のアクリレート系及び/又
はメタクリレート系単位の含有率が1〜50重量%、マ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率が0.
01〜10重量%であることを特徴とする請求項1乃至
5のいずれか1項記載の記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8035527A JPH09204694A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8035527A JPH09204694A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09204694A true JPH09204694A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=12444222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8035527A Pending JPH09204694A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09204694A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100777877B1 (ko) * | 2004-06-03 | 2007-11-28 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 박리력 조정 방법, 광학 부재용 점착제층 및 그의 제조 방법, 및 점착제 구비 광학 부재 |
-
1996
- 1996-01-30 JP JP8035527A patent/JPH09204694A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100777877B1 (ko) * | 2004-06-03 | 2007-11-28 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 박리력 조정 방법, 광학 부재용 점착제층 및 그의 제조 방법, 및 점착제 구비 광학 부재 |
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