JP2002025116A - 記録媒体 - Google Patents

記録媒体

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JP2002025116A
JP2002025116A JP2000212647A JP2000212647A JP2002025116A JP 2002025116 A JP2002025116 A JP 2002025116A JP 2000212647 A JP2000212647 A JP 2000212647A JP 2000212647 A JP2000212647 A JP 2000212647A JP 2002025116 A JP2002025116 A JP 2002025116A
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resin
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JP2000212647A
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English (en)
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Takahito Inamiya
隆人 稲宮
Hideshi Kotsubo
秀史 小坪
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 少なくとも1枚の基板に(メタ)アクリ
ル樹脂を主成分とするフィルム状のカチオン重合系紫外
線硬化性接着剤層を積層してなることを特徴とする記録
媒体。 【効果】 本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、信号
の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもので、高
信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造することがで
きるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルビデオデ
ィスク等の大容量の文字、音声、動画像といった情報を
デジタル信号により記録する記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一枚の
透明樹脂基板を使用した光ディスク等の製造に際して
は、保護層として液状の紫外線硬化性樹脂接着剤を記録
層に塗布した後に、光を照射して光重合硬化させる方法
が提案されている。しかし、液状の紫外線硬化性接着剤
を使用する方法は、下記のような欠点があった。
【0003】即ち、紫外線硬化性樹脂接着剤は、液状
であるため保護層の均一な厚み制御が困難である。特
に、本記録媒体は再生光を片面から照射して読み取る方
式のため、円周方向の接着層の厚みのミクロンオーダー
での極めて精密な制御が要求されるが、液状の紫外線硬
化性樹脂の場合は、樹脂ディスクを回転テーブルの上で
高速回転させながら液を塗布するスピンコート方式を取
るため、液が遠心力により広がる際に流紋ができ、希望
の膜厚精度が出しにくい。また、透明樹脂基板との接
着力が低く、耐久性の面で問題を抱えており、このた
め、かかる問題のない接着剤が望まれていた。また、デ
ィスクが不透明樹脂基板やメタル等で紫外線を透過しな
い場合には接着できないという問題があった。
【0004】本発明は、上記要望に応えたもので、上記
欠点を解消し、高精度で製造し得、信頼性の高い記録媒
体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行っ
た結果、(メタ)アクリル樹脂を主成分とするフィルム
状のカチオン重合系紫外線硬化性接着剤を用いることに
より、上記紫外線硬化性樹脂接着剤に見られるような欠
点を解消し得、高信頼性の記録媒体が得られること、ま
たかかる記録媒体を容易にかつ高精度で製造し得ること
を知見したものである。
【0006】即ち、本発明は、下記記録媒体を提供す
る。 請求項1:少なくとも1枚の基板に(メタ)アクリル樹
脂を主成分とするフィルム状のカチオン重合系紫外線硬
化性接着剤層を積層してなることを特徴とする記録媒
体。 請求項2:透明もしくは不透明樹脂基板又は金属基板
と、透明もしくは不透明樹脂基板又は金属基板又は透明
樹脂シートとを上記フィルム状のカチオン重合系紫外線
硬化性接着剤により接合してなることを特徴とする請求
項1記載の記録媒体。 請求項3:基板が、反射層を有するデジタルビデオディ
スク用基板である請求項1又は2記載の記録媒体。 請求項4:光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹脂1
00重量部に対し、光増感剤を0.1〜10重量部、光
重合性オリゴマーを10〜300重量部添加してなるこ
とを特徴とする請求項1,2又は3記載の記録媒体。 請求項5:光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹脂1
00重量部に対し、エポキシ樹脂と多官能性ビニルエー
テルのうち少なくとも1つを10〜200重量部添加し
てなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
記載の記録媒体。 請求項6:光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹脂1
00重量部に対し、シランカップリング剤を0.01〜
5重量部添加してなることを特徴とする請求項1乃至5
のいずれか1項記載の記録媒体。 請求項7:フィルム状のカチオン重合系紫外線硬化性接
着剤の厚さが1〜1,000μmであることを特徴とす
る請求項1乃至6のいずれか1項記載の記録媒体。
【0007】本発明によれば、カチオン重合系紫外線硬
化性樹脂を用いたことにより、膜厚精度を精密に制御し
て提供することができるため、記録保護層の成型を容易
にかつ精度よく、しかも紫外線硬化性樹脂接着剤の場合
に見られるような端部からのはみだしが一切なく貼り合
わせが可能である。また、基板との貼り合わせは、圧着
ロールや簡易プレスなどの簡便な方法で20〜100℃
で仮圧着した後、光により常温で1〜10数秒で硬化で
きる上、本接着剤特有の自着力によりその積層体にずれ
や剥離が起きにくいため、光硬化まで自由にハンドリン
グができるという特徴を有している。
【0008】この場合、特に現在話題となっているデジ
タルビデオディスク(DVD)は、車載用の高温高湿の
環境下での用途にも対応する必要があるため、使用する
接着剤にも高い耐熱性が要求される。
【0009】耐熱性の高い接着剤の種類としては、カチ
オン重合系紫外線硬化性接着剤、ラジカル重合系紫外線
硬化性接着剤及びアクリル系粘着シートが挙げられる。
このうち、カチオン重合系紫外線硬化性接着剤は、ラジ
カル重合系紫外線硬化性接着剤とは異なり、被接着面に
塗布された接着剤に紫外線を照射して重合を開始させる
だけで接着を行うことができる。また、カチオン重合系
紫外線硬化性接着剤は、アクリル系粘着シートよりコス
トが低い。
【0010】このようにカチオン重合系紫外線硬化性接
着剤は、高温高湿の環境下での耐久性、作業性及びコス
ト面のいずれにおいても優れたものである。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の記録媒体は、上述したように、少なくとも1枚
の基板に(メタ)アクリル樹脂を主成分とするフィルム
状の光硬化性接着剤を積層してなるものである。
【0012】この場合、本発明の記録媒体としては、透
明もしくは不透明樹脂基板又は金属基板と透明樹脂シー
トとを上記光硬化性接着剤により接合した構成(図1参
照、図1は反射層2を有する基板1に透明樹脂フィルム
3を接着剤層4により接合した構成を示す)とすること
ができ、また透明樹脂フィルム3の代りに透明もしくは
不透明樹脂基板又は金属基板1を用いた構成(図2参
照)、更に、透明もしくは不透明樹脂基板又は金属基板
1上に接着剤層4を形成した構成等とすることができ
る。
【0013】ここで、記録媒体を形成する透明樹脂基板
としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明の有機樹
脂が好ましく、このような透明樹脂基板としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンM
XD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等
のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリ
ル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニ
ルクロライド等の有機樹脂を主成分とする透明樹脂基板
を用いることができる。特にこの中で、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライ
ド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが転写
性、複屈折の点で好適に用いられる。なお、透明樹脂基
板の代りに、不透明樹脂基板又は金属基板を用いること
もできる。
【0014】一方、透明樹脂シートとしても、ガラス転
移温度が50℃以上の透明の有機樹脂が好ましく、この
ような透明樹脂シートとしては、上記透明樹脂基板で例
示した有機樹脂と同様のものが用いられる。なお、透明
樹脂シートに記録層をつけることも可能である。
【0015】本発明の記録媒体に用いられる接着剤層の
主成分である(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂)は、メチルアクリレート、メチルアクリ
レート等のアルキルアクリレート、アルキルメタクリレ
ートのホモポリマーやコポリマー、これらのモノマーと
これに共重合可能な透明ポリマーを得ることができるほ
かのアクリレート、メタクリレートを共重合したものを
挙げることができる。特に、光硬化時の反応性や硬化後
の耐久性、透明性の点からポリメタクリル酸メチルが望
ましい。
【0016】本発明の記録媒体に用いられる接着剤の硬
化のために添加される光増感剤は、カチオン系光重合開
始剤を用いる。カチオン系光重合開始剤としては、具体
的には、PP−33(旭電化工業社製)のようなアリー
ルジアゾニウム塩、FC−509(3M社製)、UVE
1014(G・E.社製)、UVI−6974,UVI
−6970,UVI−6990,UVI−6950(ユ
ニオン・カーバイト社製)、SP−170,SP−15
0(旭電化工業社製)等のアリールヨードニウム塩、ア
リールスルフォニウム塩或いはCG−24−61(チバ
ガイギー社製)等のアレン−イオン錯体を挙げることが
できる。
【0017】光増感剤としては、これらのうち1種を単
独で又は2種以上を混合して用いることができ、その添
加量は、(メタ)アクリル樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部で十分である。
【0018】また、本発明の接着剤には、粘着性付与、
硬化性付与のために光重合性オリゴマーを配合すること
ができる。このような、光重合性オリゴマーとしては、
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリ
オールポリアクリレート、変性ポリエーテルアクルレー
ト、メラミンアクリレート、ポリブタジエンアクリレー
ト等を用いることができる。特に、強靭性の点でウレタ
ンアクリレートが好適に用いられる。その配合量は、
(メタ)アクリル樹脂100重量部に対して10〜30
0重量部、特に15〜200重量部とすることができ
る。
【0019】更に、本発明の接着剤には、粘着性付与、
硬化性付与のためにエポキシ樹脂、多官能ビニルエーテ
ルの1種又は2種以上を配合することができる。エポキ
シ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブ
ロモ化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック
型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂などが挙げられ、その配合量は、(メタ)アクリ
ル樹脂100重量部に対して10〜200重量部、特に
50〜150重量部が好ましい。
【0020】更に、本発明の光硬化性接着剤の物性(機
械的強度、光学的特性、接着性、耐熱性、耐湿熱性、耐
候性、架橋速度)などの改良や調節のために、本発明に
おいては、光重合性モノマーを配合することができる。
光重合性モノマーとしては、脂環式エポキシ樹脂、ビニ
ルエーテルが挙げられる。光重合性モノマーの添加量
は、(メタ)アクリル樹脂100重量部に対して通常1
0〜50重量部で十分である。なお、脂環式エポキシ樹
脂としては下記のものが例示される。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】ビニルエーテルとしては、メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエ
ーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル、sec−ブチ
ルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、
シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビ
ニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、酢酸
ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシ
プロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエー
テル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテ
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエー
テル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレ
ングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコー
ルジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニ
ルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、
ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピ
レングリコールジビニルエーテル、カテコールジビニル
エーテル、レソルシノールジビニルエーテル、ハイドロ
キノンジビニルエーテル、ビニロキシエチル(メタ)ア
クリレートなどが挙げられる。
【0024】また、本発明の接着剤には、接着促進剤と
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、(メタ)アクリ
ル樹脂100重量部に対して通常0.01〜5重量部で
十分である。
【0025】更に、本発明の接着剤には、同様に接着性
を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加するこ
とができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリ
シジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アク
リルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノール
グリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フ
タル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレー
ト;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、
エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマ
ーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加
することによっても同様の効果が得られる。これらエポ
キシ基含有化合物の添加量は、(メタ)アクリル樹脂1
00重量部に対して0.1〜20重量部で十分で、上記
エポキシ基含有化合物の少なくとも1種を単独で又は混
合して添加することができる。
【0026】なおまた、本発明の接着剤には、加工性や
貼り合わせ等の加工性向上や硬化収縮の減少等の目的で
炭化水素樹脂を添加することができる。この場合、添加
される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれ
でも差支えない。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導
体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガ
ム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いること
ができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素
化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを
用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、
β−ピネンなどのテルペン系樹脂のほか、テルペンフェ
ノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然
樹脂としてダンマル、コーバル、シェラックを用いても
差支えない。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノ
ール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油
系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環
族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純
モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いるこ
とができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール
樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシ
レン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用い
ることができる。
【0027】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、(メタ)アクリル樹脂100重量部に対して1〜
200重量部が好ましく、より好ましくは1〜150重
量部である。
【0028】以上の添加剤の他、本発明の光硬化性接着
剤は紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を少
量含んでいてもよい。また、場合によってはシリカゲ
ル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の添
加剤を少量含んでもよい。
【0029】本発明の光硬化性接着剤は、(メタ)アク
リル樹脂と上述の添加剤とを均一に混合し、押出機、ロ
ール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押
出、インフレーション等の製膜法により所定の形状に製
膜して用いることができる。より好ましい本発明の光硬
化性接着剤の製膜方法は、各構成成分を良溶媒に均一に
混合溶解し、この溶液をシリコーンやフッ素樹脂を精密
にコートしたセパレーターにフローコート法、ロールコ
ート法、グラビアロール法、マイヤバー法、リップダイ
コート法等により塗工し、溶媒を乾燥することにより製
膜する方法である。
【0030】なお、製膜に際してはブロッキング防止、
基材(透明樹脂基板)との圧着時の脱気を容易にするた
め、エンボス加工を施してもよい。エンボス加工の方法
としては公知の手法が採用でき、例えばエンボスロール
での型付け等がある。また、溶液塗工法の場合、離型性
を有するエンボスフィルム(紙)上に塗工することによ
り、そのエンボスを転写することができる。このエンボ
スの平均粗さ(Ra)は50μm以下、より好ましくは
0.01〜50μm、更に好ましくは0.1〜20μm
の凸凹を形成することが好ましく、これによりデバイス
との接着面において空気が抜け易く、デバイス表面の複
雑な凸凹を埋めることが可能である。0.01μmより
小さいと脱気不良を起こし易く、また50μmより大き
いと仮圧着時に凸凹が残ってしまうこともある。
【0031】ここで、基板及び透明樹脂シートの厚さは
1〜10,000μm、特に100〜5,000μmと
することが望ましい。
【0032】また、接着剤層の厚さは1〜1,000μ
m、特に5〜500μmとすることが好ましい。1μm
より薄いと封止性が劣り、透明樹脂基板の凹凸を埋め切
れない場合が生ずる。一方、1,000μmより厚いと
記録媒体の厚みが増し、記録媒体の収納、アッセンブリ
ー等に問題を生じるおそれがある。
【0033】なお、基板及び透明樹脂シートと接着剤層
の全体の厚みは、1〜10,000μm、特に100〜
5,000μmとすることができる。
【0034】本発明の光硬化性接着剤を硬化する場合
は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが
採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカル
ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリ
ーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザ
ー光等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源
の強さによって一概には決められないが、数十秒〜数十
分程度である。
【0035】また、硬化促進のために、予め積層体を3
0〜80℃に加温し、これに紫外線を照射してもよい。
【0036】本発明における記録媒体の製造方法を以下
に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定されるもの
ではなく、本発明の目的を達成し得る方法であればいず
れの方法を用いてもよい。
【0037】まず、信号面を転写した金属板(スタン
パ)に前記透明樹脂の溶融物を流し込み固める。透明樹
脂基板には、金属膜からなる反射層を形成する。予め、
透明樹脂シート上に形成させた前記接着剤フィルムに重
合を開始させる紫外線を照射させ、透明樹脂基板の信号
面側に転写する。この時、硬化促進のために30〜80
℃に熱を加えてもよい。本発明の記録媒体に用いられる
光硬化性接着剤フィルムは予め所定の厚みに精度よくセ
パレーター上に形成させることができるため、記録信号
の読み出し時のエラーのない記録媒体を提供することが
できる。
【0038】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0039】[実施例、比較例]下記の成分を酢酸エチ
ル中で均一に混合溶解し、溶質濃度30%の酢酸エチル
溶液を調製した。この溶液を、シリコン離型処理したセ
パレーター上にリバースロールコーターを用いて塗布
し、ドライ厚みで100±1μmの膜厚精度を有する光
硬化性接着剤フィルムを作製した。 メタクリル樹脂 100重量部 エベクリル150(エポキシアクリレート、ダイセルUCB) 100重量部 ダロキュア1173(開始剤、メルクジャパン) 3重量部
【0040】2枚のポリカーボネート製透明樹脂基板の
片面に予め信号面を転写し、信号面側に誘電材料を設け
た厚み1.1mmの透明樹脂基板を準備した。透明樹脂
基板の信号面側に上記光硬化性接着剤フィルムを転写し
た。次に、積層体を3kWの高圧水銀ランプの下で10
秒間照射した後、光硬化性接着剤フィルムの硬化を完了
し、記録媒体からはみだしているポリカーボネートシー
トを打ち抜いて、本発明の記録媒体を得た。
【0041】硬化後の記録媒体の板厚偏差は、いずれも
±3.0μm以下という極めて精度の高い、即ち記録さ
れた信号の再生には申し分の無い板厚偏差であることが
確認できた。
【0042】これに対して、比較例として、市販のカチ
オン重合系紫外線硬化性接着剤(商品名SK−700
0:ソニーケミカル(株)製)を用い、目標膜厚30μ
mでスクリーン印刷により製膜したが、4kWの高圧水
銀ランプを1分間照射後の板厚偏差を測定すると±8.
5μmとなり、板厚精度の点で劣っていた。
【0043】更に、実施例及び比較例の各記録媒体の信
頼性試験を実施した。その結果を表1に示す。信頼性試
験の評価項目としては、耐熱耐久性(85℃×1,00
0時間)、湿熱耐久性(60℃,90%RH×1,00
0時間)、冷熱サイクル耐久試験(−30℃×6時間→
70℃×6時間の50サイクル)の3種類について実施
した。判定基準としては、試験終了後、接着剥離や反
り、ズレ等の有無を目視により観察した。
【0044】
【表1】
【0045】上記配合を用いた実施例の記録媒体は、上
記各信頼性試験で異常が認められず、信頼性に優れた記
録媒体が得られることが確認された。
【0046】
【発明の効果】本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、
信号の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもの
で、高信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例(片面読み出し方式デジタル
ビデオディスク)を示す概略断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の別の実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 透明樹脂基板 2 反射層 3 透明樹脂フィルム 4 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/04 C09J 133/04 163/00 163/00 G11B 7/26 531 G11B 7/26 531 (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン内 Fターム(参考) 4J040 DF041 DF051 EC041 EC061 EC071 EC151 EC261 FA061 FA072 FA141 FA202 FA231 FA241 FA261 FA271 FA281 FA291 GA02 GA17 HB06 HC14 HD18 HD31 HD35 HD36 HD37 HD43 JA09 JB08 KA13 KA15 LA06 LA10 MA02 MA10 MB05 NA21 PA32 5D029 HA05 HA06 LA04 LB17 LB20 RA30 RA38 5D121 AA04 AA07 EE28 EE30 FF03 FF13 FF20 GG02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1枚の基板に(メタ)アクリ
    ル樹脂を主成分とするフィルム状のカチオン重合系紫外
    線硬化性接着剤層を積層してなることを特徴とする記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 透明もしくは不透明樹脂基板又は金属基
    板と、透明もしくは不透明樹脂基板又は金属基板又は透
    明樹脂シートとを上記フィルム状のカチオン重合系紫外
    線硬化性接着剤により接合してなることを特徴とする請
    求項1記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板が、反射層を有するデジタルビデオ
    ディスク用基板である請求項1又は2記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹
    脂100重量部に対し、光増感剤を0.1〜10重量
    部、光重合性オリゴマーを10〜300重量部添加して
    なることを特徴とする請求項1,2又は3記載の記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹
    脂100重量部に対し、エポキシ樹脂と多官能性ビニル
    エーテルのうち少なくとも1つを10〜200重量部添
    加してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1項記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹
    脂100重量部に対し、シランカップリング剤を0.0
    1〜5重量部添加してなることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか1項記載の記録媒体。
  7. 【請求項7】 フィルム状のカチオン重合系紫外線硬化
    性接着剤の厚さが1〜1,000μmであることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003076541A1 (fr) * 2002-03-13 2003-09-18 Bridgestone Corporation Feuille adhesive photodurcissable, feuille de transfert photocurcissable, et support d'enregistrement d'informations optiques et son procede de preparation
JP2008115319A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Bridgestone Corp 光硬化性転写シート、これを用いた光情報記録媒体の製造方法、及び光情報記録媒体

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