JP2002025110A - 記録媒体 - Google Patents

記録媒体

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JP2002025110A
JP2002025110A JP2000212643A JP2000212643A JP2002025110A JP 2002025110 A JP2002025110 A JP 2002025110A JP 2000212643 A JP2000212643 A JP 2000212643A JP 2000212643 A JP2000212643 A JP 2000212643A JP 2002025110 A JP2002025110 A JP 2002025110A
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ethylene
meth
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Application number
JP2000212643A
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English (en)
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Takahito Inamiya
隆人 稲宮
Hideshi Kotsubo
秀史 小坪
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 1枚の透明樹脂基板に(メタ)アクリル
樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする
フィルム状の光硬化性接着剤による保護層を形成してな
ることを特徴とする記録媒体。 【効果】 本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、信号
の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもので、高
信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造することがで
きるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルビデオデ
ィスク等の大容量の文字、音声、動画像といった情報を
デジタル信号により記録する記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一枚の
透明樹脂基板を使用した光ディスク等の製造に際して
は、保護層として液状の紫外線硬化性樹脂接着剤を記録
層に塗布した後に、光を照射して光重合硬化させる方法
が提案されている。しかし、液状の紫外線硬化性接着剤
を使用する方法は、下記のような欠点があった。
【0003】即ち、紫外線硬化性樹脂接着剤は、液状
であるため保護層の均一な厚み制御が困難である。特
に、本記録媒体は再生光を片面から照射して読み取る方
式のため、円周方向の接着層の厚みのミクロンオーダー
での極めて精密な制御が要求されるが、液状の紫外線硬
化性樹脂の場合は、樹脂ディスクを回転テーブルの上で
高速回転させながら液を塗布するスピンコート方式を取
るため、液が遠心力により広がる際に流紋ができ、希望
の膜厚精度が出しにくい。また、透明樹脂基板との接
着力が低く、耐久性の面で問題を抱えており、このた
め、かかる問題のない接着剤が望まれていた。
【0004】本発明は、上記要望に応えたもので、上記
欠点を解消し、高精度で製造し得、信頼性の高い記録媒
体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行っ
た結果、1枚の透明樹脂基板と記録層を保護するコート
剤として、(メタ)アクリル樹脂又はエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を主成分とするフィルム状の光硬化性接着
剤を用いることにより、上記紫外線硬化性樹脂接着剤に
見られるような欠点を解消し得、高信頼性の記録媒体が
得られること、またかかる記録媒体を容易にかつ高精度
で製造し得ることを知見したものである。
【0006】従って、本発明は、下記記録媒体を提供す
る。 請求項1:1枚の透明樹脂基板に(メタ)アクリル樹脂
又はエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とするフィ
ルム状の光硬化性接着剤による保護層を形成してなるこ
とを特徴とする記録媒体。 請求項2:透明樹脂基板が、反射層を有するデジタルビ
デオディスク用基板である請求項1記載の記録媒体。 請求項3:光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹脂又
はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、
光増感剤を0.1〜10重量部、光重合性オリゴマーを
10〜300重量部添加してなることを特徴とする請求
項1又は2記載の記録媒体。 請求項4:光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹脂又
はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、
アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合
物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを10
〜200重量部添加してなることを特徴とする請求項
1,2又は3記載の記録媒体。 請求項5:光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹脂又
はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、
シランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してな
ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載
の記録媒体。 請求項6:フィルム状の光硬化性接着剤の厚さの合計が
1〜1,000μmであることを特徴とする請求項1乃
至5のいずれか1項記載の記録媒体。
【0007】本発明による1枚の透明樹脂基板との貼り
合わせに用いられるフィルム状接着剤は、膜厚精度を精
密に制御したフィルム状で提供することができるため、
記録保護層の成型を容易にかつ精度よく、しかも紫外線
硬化性樹脂接着剤の場合に見られるような端部からのは
みだしが一切なく貼り合わせが可能である。また、透明
樹脂基板との貼り合わせは、圧着ロールや簡易プレスな
どの簡便な方法で20〜100℃で仮圧着した後、光に
より常温で1〜10数秒で硬化できる上、本接着剤特有
の自着力によりその積層体にずれや剥離が起きにくいた
め、光硬化まで自由にハンドリングができるという特徴
を有している。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の記録媒体は、上述したように、透明樹脂基板に
(メタ)アクリル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合
体を主成分とするフィルム状の光硬化性接着剤による保
護層を形成してなるものである。
【0009】この記録媒体としては、図1に示したよう
に、上記接着剤による保護層1を反射層3を片面に有す
る透明樹脂基板2の該片面に形成したものが挙げられ、
また図2に示したように、両面にそれぞれ反射層3を有
する透明樹脂基板2の両面にそれぞれ保護層1を形成し
たものが挙げられる。
【0010】ここで、記録媒体を形成する透明樹脂基板
としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明の有機樹
脂が好ましく、このような透明樹脂基板としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンM
XD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等
のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフ
ォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリ
ル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド
イミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニ
ルクロライド等の有機樹脂を主成分とする透明樹脂基板
を用いることができる。特にこの中で、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライ
ド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが転写
性、複屈折の点で好適に用いられる。なお、必要によっ
ては、透明樹脂基板の代りに不透明樹脂基板又は金属基
板を用いることもできる。
【0011】本発明の記録媒体に用いられる接着剤層の
主成分である(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂)は、メチルアクリレート、メチルアクリ
レート等のアルキルアクリレート、アルキルメタクリレ
ートのホモポリマーやコポリマー、これらのモノマーと
これに共重合可能な透明ポリマーを得ることができるほ
かのアクリレート、メタクリレートを共重合したものを
挙げることができる。特に、光硬化時の反応性や硬化後
の耐久性、透明性の点からポリメタクリル酸メチルが望
ましい。
【0012】また、接着剤層の主成分としては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体でもよく、光硬化時の反応性や
硬化後の可撓性、耐久性の点から酢酸ビニル含有率が1
0〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは
15〜45重量%である。
【0013】ラジカル光重合開始剤のうち水素引き抜き
型開始剤としては、ベンゾフェノン、オルソベンゾイル
安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェ
ニルサルファイド、イソプロピルチオキサントン、ジエ
チルチオキサントン、エチル−4−(ジエチルアミノ)
−ベンゾエート等が用いられる。ラジカル光重合開始剤
のうち分子内開裂型開始剤としては、ベンゾインエーテ
ル、ベンジルジメチルケタールなど、α−ヒドロキシア
ルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリオ
キシレート、ジエトキシアセトフェノンなどが使用でき
る。更に、α−アミノアルキルフェノン型として、2−
メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
リフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチル
アミノ−1−(4−モリフォリノフェニル)−ブタノン
−1などが、またアシルフォスフィンオキサイドなどが
用いられる。
【0014】光増感剤としては、これらのうち1種を単
独で又は2種以上を混合して用いることができ、その添
加量は、(メタ)アクリル樹脂又はエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体100重量部に対して0.1〜10重量部で
十分である。
【0015】また、本発明の接着剤には、粘着性付与、
硬化性付与のために光重合性オリゴマーを配合すること
ができる。このような、光重合性オリゴマーとしては、
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリ
オールポリアクリレート、変性ポリエーテルアクルレー
ト、メラミンアクリレート、ポリブタジエンアクリレー
ト等を用いることができる。特に、強靭性の点でウレタ
ンアクリレートが好適に用いられる。その配合量は、
(メタ)アクリル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合
体100重量部に対して10〜300重量部、特に50
〜150重量部とすることができる。
【0016】更に、本発明の光硬化性接着剤の物性(機
械的強度、光学的特性、接着性、耐熱性、耐湿熱性、耐
候性、架橋速度)などの改良や調節のために、本発明に
おいては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はアリ
ル基含有化合物を添加することができる。
【0017】この目的に供せられる化合物としては、ア
クリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、(メタ)アクリル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共
重合体100重量部に対して10〜200重量部、好ま
しくは20〜150重量部添加して用いられる。10重
量部未満であると耐熱性、機械的強度向上という改良効
果を低下させることがあり、200重量部を超えると接
着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させることがあ
る。
【0018】また、本発明の接着剤には、接着促進剤と
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、(メタ)アクリ
ル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部
に対して通常0.01〜5重量部で十分である。
【0019】更に、本発明の接着剤には、同様に接着性
を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加するこ
とができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリ
シジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アク
リルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノール
グリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フ
タル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレー
ト;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、
エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマ
ーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加
することによっても同様の効果が得られる。これらエポ
キシ基含有化合物の添加量は、(メタ)アクリル樹脂又
はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して
0.1〜20重量部で十分で、上記エポキシ基含有化合
物の少なくとも1種を単独で又は混合して添加すること
ができる。
【0020】なおまた、本発明の接着剤には、加工性や
貼り合わせ等の加工性向上や硬化収縮の減少等の目的で
炭化水素樹脂を添加することができる。この場合、添加
される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれ
でも差支えない。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導
体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガ
ム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いること
ができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素
化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを
用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、
β−ピネンなどのテルペン系樹脂のほか、テルペンフェ
ノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然
樹脂としてダンマル、コーバル、シェラックを用いても
差支えない。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノ
ール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油
系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環
族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純
モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いるこ
とができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール
樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシ
レン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用い
ることができる。
【0021】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、(メタ)アクリル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル
共重合体100重量部に対して1〜200重量部が好ま
しく、より好ましくは1〜150重量部である。
【0022】以上の添加剤の他、本発明の光硬化性接着
剤は紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を少
量含んでいてもよい。また、場合によってはシリカゲ
ル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の添
加剤を少量含んでもよい。
【0023】本発明の光硬化性接着剤は、(メタ)アク
リル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体と上述の添
加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で混練した
後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーショ
ン等の製膜法により所定の形状に製膜して用いることが
できる。より好ましい本発明の光硬化性接着剤の製膜方
法は、各構成成分を良溶媒に均一に混合溶解し、この溶
液をシリコーンやフッ素樹脂を精密にコートしたセパレ
ーターにフローコート法、ロールコート法、グラビアロ
ール法、マイヤバー法、リップダイコート法等により塗
工し、溶媒を乾燥することにより製膜する方法である。
【0024】なお、製膜に際してはブロッキング防止、
基材(透明樹脂基板)との圧着時の脱気を容易にするた
め、エンボス加工を施してもよい。エンボス加工の方法
としては公知の手法が採用でき、例えばエンボスロール
での型付け等がある。また、溶液塗工法の場合、離型性
を有するエンボスフィルム(紙)上に塗工することによ
り、そのエンボスを転写することができる。このエンボ
スの平均粗さ(Ra)は50μm以下、より好ましくは
0.01〜50μm、更に好ましくは0.1〜20μm
の凸凹を形成することが好ましく、これによりデバイス
との接着面において空気が抜け易く、デバイス表面の複
雑な凸凹を埋めることが可能である。0.01μmより
小さいと脱気不良を起こし易く、また50μmより大き
いと仮圧着時に凸凹が残ってしまうこともある。
【0025】ここで、透明樹脂基板の厚さは1〜10,
000μm、特に100〜5,000μmとすることが
好ましい。
【0026】また、接着剤層の厚さは1〜1,000μ
m、特に5〜500μmとすることが好ましい。1μm
より薄いと封止性が劣り、透明樹脂基板の凹凸を埋め切
れない場合が生ずる。一方、1,000μmより厚いと
レーザー光の吸収が大きくなり、正しく読み取れない可
能性があり、更に記録媒体の厚みが増し、記録媒体の収
納、アッセンブリー等に問題を生じるおそれがある。
【0027】なお、透明樹脂基板と接着剤層の全体の厚
みは、1〜10,000μm、特に100〜5,000
μmとすることが好ましい。
【0028】本発明の光硬化性接着剤を硬化する場合
は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが
採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカル
ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリ
ーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザ
ー光等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源
の強さによって一概には決められないが、数十秒〜数十
分程度である。
【0029】また、硬化促進のために、予め積層体を3
0〜80℃に加温し、これに紫外線を照射してもよい。
【0030】本発明における記録媒体の製造方法を以下
に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定されるもの
ではなく、本発明の目的を達成し得る方法であればいず
れの方法を用いてもよい。
【0031】まず、信号面を転写した金属板(スタン
パ)に前記透明樹脂の溶融物を流し込み固める。透明樹
脂基板には、金属膜からなる反射層を形成する。予め、
セパレーター上に形成させたディスク上にローラーで圧
着させる。前記光硬化性接着剤フィルムを透明樹脂基板
の信号面側に転写する。その後、まとめて大型或いは連
続の光(UV)照射装置を通して光硬化させる。この
時、硬化促進のために30〜80℃に熱を加えてもよ
い。本発明の記録媒体に用いられる光硬化性接着剤フィ
ルムは予め所定の厚みに精度よくセパレーター上に形成
させることができるため、記録信号の読み出し時のエラ
ーのない記録媒体を提供することができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0033】[実施例、比較例I]下記の成分を酢酸エ
チル中で均一に混合溶解し、溶質濃度30%の酢酸エチ
ル溶液を調製した。この溶液を、シリコン離型処理した
セパレーター上にリバースロールコーターを用いて塗布
し、ドライ厚みで100±1μmの膜厚精度を有する光
硬化性接着剤フィルムを作製した。 メタクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート) 100重量部 U−4HA[ウレタンアクリレート(新中村化学社製)] 100重量部 A−TMPT(トリメチロールプロパントリアクリレート) 60重量部 イルガキュア819[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾ 2重量部 イル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Ciba社製)]
【0034】1枚のポリカーボネート製透明樹脂基板の
片面に予め信号面を転写し、信号面側に誘電材料を設け
た厚み1.1mmの透明樹脂基板を準備した。透明樹脂
基板の信号面側に上記光硬化性接着剤フィルムを転写し
た。次に、積層体を3kWの高圧水銀ランプの下で1分
間照射した後、光硬化性接着剤フィルムの硬化を完了し
たセパレーターを剥がして、本発明の記録媒体を得た。
【0035】硬化後の記録媒体の板厚偏差は、いずれも
±3.0μm以下という極めて精度の高い、即ち記録さ
れた信号の再生には申し分の無い板厚偏差であることが
確認できた。
【0036】これに対して、比較例として、市販の光硬
化性接着剤(商品名フォトボンド:サンライズサンセイ
(株)製)を用い、目標膜厚100μmでスピンコート
により製膜したが、4kWの高圧水銀ランプを1分間照
射後の板厚偏差を測定すると±20μmとなり、板厚精
度の点で劣っていた。
【0037】更に、実施例及び比較例の各記録媒体の信
頼性試験を実施した。その結果を表1に示す。信頼性試
験の評価項目としては、耐熱耐久性(85℃×1,00
0時間)、湿熱耐久性(60℃,90%RH×1,00
0時間)、冷熱サイクル耐久試験(−30℃×6時間→
70℃×6時間の50サイクル)の3種類について実施
した。判定基準としては、試験終了後、接着剥離や反
り、ズレ等の有無を目視により観察した。
【0038】
【表1】
【0039】上記配合を用いた実施例の記録媒体は、上
記各信頼性試験で異常が認められず、信頼性に優れた記
録媒体が得られることが確認された。
【0040】[実施例II]表2,3に示す処方で上記
実施例Iと同様にフィルム状接着剤を作製し、実施例I
と同様にして記録媒体を得、その特性を同様に評価し
た。結果を表4に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】 (注) デルペット560F:メタクリル樹脂(旭化成社製) U−4HA,U−6HA:ウレタンアクリレート(新中
村化学社製) EA1020,EA6320:エポキシアクリレート
(新中村化学社製) A−DCP:トリシクロデカンジメタノールアクリレー
ト DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート A−TMPT−3Eo:エトキシ化トリメチロールプロ
パントリアクリレート A−TMPT:トリメチロールプロパントリアクリレー
ト イルガキュアー819:ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(Ci
ba社製)
【0043】
【表4】
【0044】[実施例III]表5,6に示す処方で上
記実施例Iと同様にフィルム状接着剤を作製し、実施例
Iと同様にして記録媒体を得、その特性を同様に評価し
た。結果を表7に示す。
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】 (注) UE750R:エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー
社製)
【0047】
【表7】
【0048】
【発明の効果】本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、
信号の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもの
で、高信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】片面読み出し方式デジタルビデオディスクの一
例を示す概略断面図である。
【図2】両面読み出し方式デジタルビデオディスクの一
例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 保護層 2 透明樹脂基板 3 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 4/06 C09J 4/06 123/08 123/08 133/00 133/00 G11B 7/26 531 G11B 7/26 531 (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン内 Fターム(参考) 4F100 AH02H AH06B AH06H AH08H AK01A AK25B AK45 AK68B AL05 AR00C BA02 BA03 BA10A BA10B CA30B CB04B GB41 GB90 JB14B JG05 JG10 JN01A JN06C YY00B YY00H 4J040 DA051 DE031 DF041 DF042 DF051 DF052 FA102 FA132 FA142 FA152 FA192 FA232 FA242 FA262 FA272 FA282 FA292 GA04 HD31 HD32 HD35 HD36 HD37 JA09 JB07 KA15 MA10 MB03 NA21 5D029 HA05 HA06 LA03 LA07 LB20 RA38 5D121 AA04 AA07 EE28 EE30 FF20 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の透明樹脂基板に(メタ)アクリル
    樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする
    フィルム状の光硬化性接着剤による保護層を形成してな
    ることを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 透明樹脂基板が、反射層を有するデジタ
    ルビデオディスク用基板である請求項1記載の記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹
    脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対
    し、光増感剤を0.1〜10重量部、光重合性オリゴマ
    ーを10〜300重量部添加してなることを特徴とする
    請求項1又は2記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹
    脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対
    し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有
    化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを
    10〜200重量部添加してなることを特徴とする請求
    項1,2又は3記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 光硬化性接着剤が、(メタ)アクリル樹
    脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対
    し、シランカップリング剤を0.01〜5重量部添加し
    てなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 フィルム状の光硬化性接着剤の厚さの合
    計が1〜1,000μmであることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれか1項記載の記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004006235A1 (ja) * 2002-07-05 2004-01-15 Hitachi Chemical Co., Ltd. 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
WO2008126524A1 (ja) 2007-03-30 2008-10-23 Lintec Corporation スタンパー受容層用剥離シートおよび光記録媒体製造用シート

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