JPH0920451A - シート後処理方法、及び、シート後処理装置 - Google Patents

シート後処理方法、及び、シート後処理装置

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JPH0920451A
JPH0920451A JP7189801A JP18980195A JPH0920451A JP H0920451 A JPH0920451 A JP H0920451A JP 7189801 A JP7189801 A JP 7189801A JP 18980195 A JP18980195 A JP 18980195A JP H0920451 A JPH0920451 A JP H0920451A
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JP
Japan
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sheet
tray
sheet bundle
gripper
take
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Pending
Application number
JP7189801A
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English (en)
Inventor
Misao Kobayashi
美佐夫 小林
Kimihiko Furuya
公彦 古屋
Hideki Mimura
英樹 三村
Satoru Matsuki
悟 松木
Takehiko Saito
岳彦 斉藤
Toshihiko Fujita
俊彦 藤田
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Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
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Publication date
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  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Collation Of Sheets And Webs (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】コンパクト化を達成しつつ、効率よくシート後
処理を実行する。 【解決手段】ソートトレイ駆動機構により複数のソート
トレイをシート取込位置に順次移動させる。シート取込
位置にあるソートトレイ上に、画像形成装置から排出さ
れたシートSをシート取り込み方向Xに沿って取り込ま
せるシート搬送機構を備える。ソートトレイ上に集積し
たシート束Pを一括把持するグリッパ機構32、グリッ
パ機構32を取出方向Yに沿うとともに上方に引き上げ
るように移動させるグリッパ駆動機構、グリッパ駆動機
構により所定の引き上げ位置まで引き上げたグリッパ機
構32の直下方に位置し、取出方向Yに沿って先端が上
方に向かうように傾斜するとともに、引上位置でグリッ
パ機構32による把持状態が解放されたシート束Pを順
次集積するスタックトレイ16とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機,O
A機器プリンタ,印刷機等の画像形成装置から排出され
た画像記録済シートの後処理機能、特に複数のソートト
レイ上に順次分配集積したシート束についての後処理機
能を有するシート後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、画像形成装置の排出部側にソー
ト機能を主体とするシート後処理装置を設置したシステ
ムにおいては、システム全体をできるだけコンパクト化
することが重要な技術課題の一つとなっている。
【0003】近年この種のシート後処理装置は、画像形
成装置から排出された画像記録済シートを複数のソート
トレイ上に順次分配集積させた後、集積枚数が所定枚数
に達した各シート束について、一部ずつ綴じ合わせるス
テープル打ちを行ったり、更には、スタックトレイ上に
改めて区分け状態に排出させるいわゆるジョギング処理
を行う構成を採用する傾向にあり、ますますそのコンパ
クト化の要請が大きくなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、シート後処理装置においてソートトレイのシート搬
送方向後方にスタッカーを位置させると、両者がシート
取り込み方向に沿って横一列に並ぶことになり複写機等
の本体まで含めると非常に大型になり、システムの設置
スペースを大きく取ってしまう。また、オペレータが複
写機等の本体操作部でコピー動作入力後、コピー終了後
のスタックトレイ上のシート束を取り出す際には、操作
部とスタッカーが離れた位置関係となるため、オペレー
タはスタッカーの取出口側に回り込まなければならず、
作業性を非常に悪くしてしまう問題点が指摘されてい
る。
【0005】また、コンパクトに構成しようとするがた
めに、後処理の実行に際して種々の制約が発生し、効率
のよい後処理を実行することが出来なくなってしまう問
題点や、作業性の悪化の問題点も指摘されている。
【0006】逆に、後処理の実行に際して効率を重視す
ると、コンパクト化が損なわれる問題もある。
【0007】この発明は、上述した事情に鑑みなされた
もので、コンパクト化を達成しつつ、効率よくシート後
処理を実行することの出来るシート後処理方法、及び、
シート後処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるシート
後処理方法は、請求項1の記載によれば、画像形成装置
より排出された画像記録済シートを所定の取り込み方向
に沿ってシート受け位置にあるソートトレイに分配集積
させる第1の工程と、取り出し位置にあるソートトレイ
に集積されたシート束を一括して把持する第2の工程
と、一括把持したシート束を、前記取り込み方向に直交
する取り出し方向に沿うと共に上方に向けて引き上げ
て、前記取り出し位置にあるソートトレイ上から所定の
引き上げ位置まで引きあげて、前記取り出し方向に沿っ
て突出すると共に突出先端が基端部より上方に偏倚する
ように傾斜した収容トレイの直上方に移動させる第3の
工程と、引き出されたシート束の把持を解除して、前記
収容トレイ上に集積させる第4の工程とを具備すること
を特徴としている。
【0009】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項2の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第1の工程の前に、前記シートにパンチ穴を開
けさせるパンチ工程を更に具備することを特徴としてい
る。
【0010】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項3の記載によれば、請求項1又は2に記載の方法
において、前記第3の工程の実行中に、一括把持したシ
ート束をステイプルさせるステイプル工程を更に具備す
ることを特徴としている。
【0011】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項4の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第1の工程中において、前記シートは、ソート
処理又はグループ処理されることを特徴としている。
【0012】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項5の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第4の工程において、前記収容トレイに集積さ
れる前記シート束の量に応じて、該収容トレイを下降さ
せる下降工程を備えることを特徴としている。
【0013】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項6の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第3の工程において、前記シート束の一部の下
面は、前記ソートトレイから取り出されている最中にお
いて、前記収容トレイ上にシート束がない状態におい
て、該収容トレイの上面にバックアップされることを特
徴としている。
【0014】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項7の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第3の工程において、前記シート束の一部の下
面は、前記ソートトレイから取り出されている最中にお
いて、前記収容トレイ前記収容トレイ上にシート束が集
積されている状態において、該収容トレイ上に既に集積
されたシート束の上面にバックアップされることを特徴
としている。
【0015】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項8の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第3の工程において、前記シート束の後端は、
前記ソートトレイから取り出された後、前記収容トレイ
上にシート束がない状態において、前記収容トレイの上
面に摺接する状態で引き上げられることを特徴としてい
る。
【0016】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項9の記載によれば、請求項1に記載の方法におい
て、前記第3の工程において、前記シート束の後端は、
前記ソートトレイから取り出された後、前記収容トレイ
前記収容トレイ上にシート束が集積されている状態にお
いて、前記収容トレイ上に既に集積されたシート束の上
面に摺接する状態で引き上げられることを特徴としてい
る。
【0017】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項10の記載によれば、請求項1に記載の方法にお
いて、前記第3の工程が終了した後、前記第4の工程の
前に、前記把持されたシート束を所定量だけ戻して、該
シート束の後端を、前記収容トレイの基端部に形成され
た立ち面に当接させる戻し工程を更に具備することを特
徴としている。
【0018】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項11の記載によれば、請求項10に記載の方法に
おいて、前記戻し工程において、前記シート束の後端
は、前記収容トレイ上にシート束がない状態において、
前記収容トレイの上面に摺接することを特徴としてい
る。
【0019】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項12の記載によれば、請求項10に記載の方法に
おいて、前記戻し工程において、把持を解除された前記
シート束の後端は、前記収容トレイ上にシート束が集積
されている状態において、該収容トレイ上に既に集積さ
れたシート束の上面に摺接することを特徴としている。
【0020】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項13の記載によれば、画像形成装置より排出され
た画像記録済シートをシート受け位置にあるソートトレ
イに分配集積させる第1の工程と、取り出し位置にある
ソートトレイに集積されたシート束をグリッパ手段によ
り一括して把持する第2の工程と、前記グリッパ手段を
駆動させて、該グリッパ手段により一括把持されたシー
ト束を、前記取り込み方向に直交する取り出し方向に沿
うと共に上方に向けて引き上げて、前記取り出し位置に
あるソートトレイ上から所定の引き上げ位置まで移動さ
せて、前記取り出し方向に沿って突出すると共に突出先
端が基端部より上方に偏倚するように傾斜した収容トレ
イの直上方に移動させる第3の工程と、前記グリッパの
把持を解除して、前記収容トレイ上に集積させる第4の
工程とを具備することを特徴としている。
【0021】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項14の記載によれば、請求項13に記載の方法に
おいて、前記第1の工程中において、前記シートは、ソ
ート処理又はグループ処理されることを特徴としてい
る。
【0022】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項15の記載によれば、請求項13に記載の方法に
おいて、前記第3の工程が終了した後、前記第4の工程
の前に、前記グリッパ手段を所定量だけ戻して、該シー
ト束の後端を、前記収容トレイの基端部に形成された立
ち面に当接させる第5の工程を更に具備することを特徴
としている。
【0023】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項16の記載によれば、請求項15に記載の方法に
おいて、前記第5の工程において、前記シート束の後端
は、前記収容トレイ上にシート束がない状態において、
前記収容トレイの上面に摺接することを特徴としてい
る。
【0024】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項17の記載によれば、請求項15に記載の方法に
おいて、前記第5の工程において、把持を解除された前
記シート束の後端は、前記収容トレイ上にシート束が集
積されている状態において、該収容トレイ上に既に集積
されたシート束の上面に摺接することを特徴としてい
る。
【0025】また、発明に係わるシート後処理方法は、
請求項18の記載によれば、請求項13に記載の方法に
おいて、前記第4の工程において、前記グリッパの把持
を解除した後、前記グリッパ手段を引き上げ位置に向け
て所定量だけ再び引き上げ動作させる第6の工程を更に
具備することを特徴としている。
【0026】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項19の記載によれば、画像形成装置から排出され
た画像記録済シートが順次分配集積されると共に、集積
方向に沿って複数配設され、該集積方向に沿って移動自
在に支持された複数のソートトレイと、前記複数のソー
トトレイを前記シートが取り込まれるシート取り込み位
置に順次移動させるトレイ駆動手段と、前記シート取り
込み位置にあるソートトレイ上に、前記画像形成装置か
ら排出された前記シートを所定のシート取り込み方向に
沿って取り込ませるシート取り込み手段と、前記トレイ
駆動手段によりシート取り出し位置に移動されたソート
トレイ上に集積されたシートの束を一括して把持するグ
リッパ手段と、前記グリッパ手段を、前記取り込み方向
に直交する取り出し方向に沿うと共に、上方に引き上げ
られるように移動させるグリッパ駆動手段と、前記グリ
ッパ駆動手段により所定の引き上げ位置まで引き上げら
れたグリッパ手段の直下方に位置し、前記取り出し方向
に沿って先端が上方に向かうように傾斜すると共に、前
記引き上げ位置で前記グリッパ手段による把持状態を解
放された前記シート束を順次集積する収容トレイとを具
備することを特徴としている。
【0027】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項20の記載によれば、請求項19に記載の装置に
おいて、前記取り込み方向は、前記画像形成装置におけ
る前記シートの排出方向と平行に設定されていることを
特徴としている。
【0028】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項21の記載によれば、請求項20に記載の装置に
おいて、前記収容トレイは、前記ソートトレイの前記取
り出し方向に関して下流側に配設されていることを特徴
としている。
【0029】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項22の記載によれば、請求項19に記載の装置に
おいて、前記収容トレイは、これへの前記シート束の集
積方向に沿って移動自在に支持され、該収容トレイを移
動駆動させる収容トレイ駆動手段と、該収容トレイ駆動
手段を制御して、該収容トレイの高さ位置を変更させる
制御手段とを更に具備することを特徴としている。
【0030】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項23の記載によれば、請求項22に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記収容トレイ上にシート束
がない場合には、前記収容トレイ駆動手段を制御して、
前記グリッパ手段に把持されて前記グリッパ駆動手段に
より取り出し位置にあるソートトイレから引き出されて
いる途中の前記シート束の一部に前記収容トレイの上面
が摺接して、該一部を下方からバックアップすることが
できる高さ位置に、該収容トレイを移動させることを特
徴としている。
【0031】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項24の記載によれば、請求項22に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記収容トレイ上にシート束
が集積されている場合には、前記収容トレイ駆動手段を
制御して、前記グリッパ手段に把持されて前記グリッパ
駆動手段により取り出し位置にあるソートトイレから引
き出されている途中の前記シート束の一部に前記収容ト
レイ上に既に集積されているシート束の上面が摺接し
て、該一部を下方からバックアップすることができる高
さ位置に、該収容トレイを移動させることを特徴として
いる。
【0032】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項25の記載によれば、請求項24に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記収容トレイ上にシート束
がない場合には、前記収容トレイ駆動手段を制御して、
前記グリッパ手段に把持されて前記グリッパ駆動手段に
より取り出し位置にあるソートトレイから引き出された
シート束の後端が前記収容トレイの上面に摺接しつつ引
き上げられるような高さ位置に、該収容トレイを移動さ
せることを特徴としている。
【0033】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項26の記載によれば、請求項22に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記収容トレイ上にシート束
が集積されている場合には、前記収容トレイ駆動手段を
制御して、前記グリッパ手段に把持されて前記グリッパ
駆動手段により取り出し位置にあるソートトレイから引
き出されたシート束の後端が前記収容トレイ上に既に集
積されているシート束の上面に摺接しつつ引き上げられ
るような高さ位置に、該収容トレイを移動させることを
特徴としている。
【0034】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項27の記載によれば、請求項22に記載の装置に
おいて、前記収容トレイ上に集積されたシート束を、所
定の押圧力で該収容トレイに押しつける押圧手段を更に
具備することを特徴としている。
【0035】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項28の記載によれば、請求項27に記載の装置に
おいて、前記押圧手段は、前記グリッパ手段に把持され
たシート束が前記引き上げ位置まで引き上げられた時点
で、前記押圧力を解除することを特徴としている。
【0036】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項29の記載によれば、請求項28に記載の装置に
おいて、前記押圧手段は、前記シート束が取り出し位置
にあるソートトイレから引き出されている途中であっ
て、前記収容トレイ上に既に集積されたシート束にその
一部が摺接して下方からバックアップされる位置に該収
容トレイがもたらされている状態において、把持されて
いるシート束の下面と前記収容トレイ上に集積されてい
るシート束の上面との間の摩擦係合力よりも大きな摩擦
係合力を、前記収容トレイ上に集積されているシート束
の上面との間に発生させることを特徴としている。
【0037】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項30の記載によれば、請求項28に記載の装置に
おいて、前記押圧手段は、前記シート束が取り出し位置
にあるソートトレイから引き出された後であって、前記
収容トレイが該シート束の下端が摺接しつつ引き上げら
れるような位置に前記収容トレイがもたらされている状
態において、把持されているシート束の後端部と前記収
容トレイ上に集積されているシート束の上面との間の摩
擦係合力よりも大きな摩擦係合力を、前記収容トレイ上
に集積されているシート束の上面との間に発生させるこ
とを特徴としている。
【0038】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項31の記載によれば、請求項27に記載の装置に
おいて、前記押圧手段は、前記収容トレイ上に集積され
たシート束の上面の上限位置に対応した高さ位置周りに
回動自在に軸支され、前記上限位置にあるシート束の上
面を押圧可能になされた押圧部材と、該押圧部材を、前
記シート束の上面を押圧する方向とは反対方向に付勢す
るリターンばね部材と、励磁により前記押圧部材を前記
シート束の上面を前記リターンバネ部材の付勢力に抗し
て押圧する方向にする付勢すると共に、消磁により前記
リターンバネ部材の付勢力により前記押圧部材の押圧を
解除される電磁ソレノイドとを備え、前記制御手段によ
り、この電磁ソレノイドの励磁・消磁が切り替え制御さ
れることを特徴としている。
【0039】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項32の記載によれば、請求項31に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記グリッパ手段に把持され
たシート束が前記引き上げ位置まで引き上げられる間
は、前記電磁ソレノイドを励磁させ、引き上げられた時
点で、消磁させることを特徴としている。
【0040】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項33の記載によれば、請求項31に記載の装置に
おいて、前記収容トレイ上に集積されたシート束の上面
が、前記上限位置に至ったことを検出する上限検出手段
を更に具備することを特徴としている。
【0041】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項34の記載によれば、請求項33に記載の装置に
おいて、前記上限検出手段は、前記押圧部材に一体的に
取り付けられた被検出部と、この被検出部によりオン・
オフ動作される検出センサとを備え、前記電磁ソレノイ
ドが励磁された状態で、前記検出センサがオンする位置
まで前記収容トレイが上昇される事により、前記上限位
置が規定されることを特徴としている。
【0042】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項35の記載によれば、請求項22に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記取り出し位置にあるソー
トトレイから取り出されるシート束の湾曲軌跡を、シー
トサイズに関係なく一定に保持するように、前記収容ト
レイの高さ位置を変更制御することを特徴としている。
【0043】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項36の記載によれば、請求項22に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記取り出し位置にあるソー
トトレイから取り出されるシート束の湾曲軌跡を、前記
収容トレイ上に集積されたシート束の集積高さに関係な
く一定に保持するように、前記収容トレイの高さ位置を
変更制御することを特徴としている。
【0044】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項37の記載によれば、請求項19に記載の装置に
おいて、前記グリッパ駆動手段を制御して、前記グリッ
パ手段の前記引き上げ位置を変更させる制御手段を更に
具備することを特徴としている。
【0045】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項38の記載によれば、請求項37に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記シート束の前記取り出し
方向に沿うサイズに応じて前記グリッパ手段の前記引き
上げ位置が変更されるように、前記グリッパ駆動手段を
制御することを特徴としている。
【0046】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項39の記載によれば、請求項37に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記収容トレイ上にシート束
がない場合には、前記グリッパ手段に把持されたシート
束の後端部が前記収容トレイの上面に摺接するように規
制された状態で、前記引き上げ位置を規定することを特
徴としている。
【0047】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項40の記載によれば、請求項37に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記収容トレイ上にシート束
が集積されている場合には、前記グリッパ手段に把持さ
れたシート束の後端部が前記収容トレイ上に既に集積さ
れているシート束の上面に摺接するように規制された状
態で、前記引き上げ位置を規定することを特徴としてい
る。
【0048】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項41の記載によれば、請求項37に記載の装置に
おいて、前記収容トレイは、その基端部に起立した立ち
面を備えることを特徴としている。
【0049】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項42の記載によれば、請求項41に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記グリッパ手段における前
記シート束の把持の解除に先立ち、前記把持されたシー
ト束を所定量だけ戻して、該シート束の後端を、前記収
容トレイに形成された前記立ち面に当接させるように、
前記グリッパ駆動手段を制御することを特徴としてい
る。
【0050】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項43の記載によれば、請求項42に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記グリッパ手段の戻し動作
の後、前記グリッパ手段における前記シート束の把持が
解除されると、前記グリッパ手段が所定量だけ前記引き
上げ位置に向けて再び引き上げられるように、前記グリ
ッパ駆動手段を制御することを特徴としている。
【0051】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項44の記載によれば、請求項42に記載の装置に
おいて、前記グリッパ手段により把持されたシート束
を、前記引き上げ動作中においてステープルするステー
プル手段を更に具備することを特徴としている。
【0052】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項45の記載によれば、請求項44に記載の装置に
おいて、前記ステープル手段は、1個のステープルを前
記シート束に打ち込む1個打ちモードと、2個のステー
プルを前記シート束に順次打ち込む2個打ちモードとに
共通に用いられることを特徴としている。
【0053】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項46の記載によれば、請求項45に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、ステープル手段を介してステ
ープルを前記シート束に打ち込まないノンステープルモ
ード、及び、前記1個打ちモードにおいては、前記シー
ト束の前記取り出し方向に沿うサイズが同一である場合
には、前記戻し量を同一の状態で戻し動作を実行させる
ことを特徴としている。
【0054】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項47の記載によれば、請求項46に記載の装置に
おいて、前記戻し量は、前記シート束の前記取り出し方
向に沿うサイズに応じて異なるように設定されることを
特徴としている。
【0055】また、発明に係わるシート後処理装置は、
請求項48の記載によれば、請求項45に記載の装置に
おいて、前記制御手段は、前記1個打ちモードと2個打
ちモードにおいて、前記シート束の前記取り出し方向に
沿うサイズが同一であっても、前記戻し量を異ならせた
状態で戻し動作を実行させることを特徴としている。
【0056】
【実施例】以下に、この発明に係わるシート後処理装置
の一実施例の構成を添付図面を参照して詳細に説明す
る。
【0057】[シート後処理装置10の構成の概略説
明]図1に概略的に示すように、このシート後処理装置
10は、画像形成装置としての例えば電子写真複写装置
1000に接続され、この電子写真複写装置1000の
排出部側に形成された排出口(図示せず)を介して排出
されてきた複写済み(即ち、画像記録済み)シートを受
けて(以下、単にシートSと呼ぶ。)、これらシートに
所定の後処理を施すように構成されている。
【0058】ここで、この実施例における後処理として
は、ノンソート状態が設定されている場合において、全
てのシートSをノンソートトレイ12上に順次集積させ
て一括して収容するノンソート処理と、ソート状態が設
定されている場合において、ソートモードが設定されて
いる場合には、複数のソートトレイ14の中で複写部数
に対応したソートトレイの各々に全ての頁のシートSが
揃う状態で集積させるソート処理、及び、グループモー
ドが設定されている場合には、複写頁数に対応したソー
トトレイ14の各々に、同一頁のシートSが順次揃う状
態で集積させるグループ処理と、ソート状態が設定され
ている場合において、ソート処理又はグループ処理する
前の(即ち、ソートトレイ14に分配集積させる前の)
シートSの縁部に一対の綴じ孔(パンチ穴)を穿設する
デュアルパンチ処理と、複数のソートトレイ14上に分
配集積されたシート束Pをシート取り出し位置から、順
次、スタックトレイ(収容トレイ)16上に排出させる
スタック処理と、このスタック処理の最中において、排
出途中のシート束Pをステープルするステープル処理
と、スタック処理の実行に際して、順次排出されてくる
複数のシート束Pを、スタックトレイ16上に互い違い
に集積させるジョグ処理とを含んでいる。
【0059】複写装置1000には図示してないが自動
原稿送り装置が備えられており、この自動原稿送り装置
を介して、複写装置1000は、所定のプログラム制御
の下で、複数頁の原稿について所望部数のコピーを作成
して、そのコピー済みのシートSを排出口から順次に排
出するように構成されている。以下の説明においは、そ
の説明の便宜上、この排出されるシートSの向きは、図
1に示すように、その短辺(即ち、長手方向に直交する
辺)が排出方向Xと平行な状態(縦長状態)となるよう
に設定されているものとする。
【0060】[シート後処理装置10の各構成要素の概
略説明]図1乃至図3に示すように、シート後処理装置
10は、(A):複写装置1000から排出されたシー
トSを受けるシート受け口18(図2のみに示す)が形
成された装置本体20と、(B):シート受け口18に
もたらされたシートSをノンソートトレイ12又はシー
ト取り込み位置にもたらされたソートトレイ14まで選
択的に搬送するシート搬送機構80C、80Dと、
(C):装置本体20の上部に固定されると共に、上方
が全面的に開放されたノンソートトレイ12と、
(D):このノンソートトレイ12の下方において装置
本体20に上下方向に沿って移動可能に取り付けられた
複数の、この実施例においては、20段のソートトレイ
14(個々を区別して説明する必要がある場合には、1
4A乃至14T)と、(E):ソートトレイ14をシー
ト取り込み位置又はシート取り出し位置に順次移動させ
るソートトレイ駆動機構24と、(F):ソートトレイ
14の姿勢を変更する姿勢変更機構26と、(G):ソ
ートトレイ14上に集積されたシート束Pの集積状態を
ソート方向X及び取り出し方向Yについて整合させる整
合機構28と、(H):上述したデュアルパンチ処理を
実行するデュアルパンチ機構30と、(I):シート取
り出し位置に移動されてきたソートトレイ14を一括し
て把持するグリッパ機構32と、(J):このグリッパ
機構32を、シート束Pを一括把持した状態で、シート
取り込み位置にあるソートトレイ14′上にシートPを
取り込むシート取り込み方向(以下、ソート方向と呼
ぶ。)Xに沿って移動させて、上述したジョグ処理を実
行するジョグ駆動機構34と、(K):グリッパ機構3
2を、シート束Pを一括把持した状態で、ソート方向X
と交差(この実施例においては、略直交)する取り出し
方向Yに沿って手前側、即ち、複写装置1000の操作
部1002が配設されて操作者が立つ位置側に引き出す
とともに、そのまま上方向Zに移動させて、一括把持し
たシート束Pをシート取り出し位置にあるソートトレイ
14″から取り出して手前側上方の引き上げ位置まで引
き上げさせるグリッパ駆動機構36と、(L):グリッ
パ駆動機構36により引き上げ位置まで引き上げられた
シート束Pの直下方に配設されたスタックトレイ16
と、(M):このスタックトレイ16をこれへのシート
の集積厚さ(即ち、スタックトレイ16上に集積された
シート束Pの上面の高さ位置)に応じて下降させるスタ
ックトレイ昇降機構38と、(N):グリッパ駆動機構
36により引き上げ途中のシート束Pをステープルする
ステープル機構40と、(O):ステープル機構40
を、上述したグリッパ機構32により一括把持されたシ
ート束Pにステープル可能なステープル位置とグリッパ
機構32の移動経路から退避する退避位置との間で進退
駆動させるステープル進退機構42と、(P):シート
後処理装置10の全体制御を司る制御機構44と、を概
略備えて構成されている。以下に、上述したシート後処
理装置10の種々の構成要素につき、順次個別に詳細に
説明する。
【0061】[A:装置本体20の説明]この装置本体
20は、その正面に上述したスタックトレイ16が配設
されており、図2及び図3に示すように、このスタック
トレイ16は、正面カバー部材50により非使用状態に
おいて隠されている。この正面カバー部材50は、上下
方向に沿って移動自在になされており、スタックトレイ
16を完全に閉塞する上方位置においてその位置を弾性
的に保持されている。また、この正面カバー部材50
は、下方に押し下げられることにより、その下端を徐々
に内方に引き込まれ、図4に示すように、スタックトレ
イ16を完全に開放する、即ち、スタックトレイ16上
に集積されたシート束Pを取り出し可能になされてい
る。
【0062】装置本体20の左側面は、図3に示すよう
に、その上下方向に沿って開放されており、20段のソ
ートトレイ14の上下方向の移動が許容されるようにな
されている。ここで、装置本体20の上面は略全面にわ
たり開放されており、左側面の開放空間と連通して、左
側面及び上面が大きく開放された内部空間が規定されて
いる。これにより、詳細は後述するが、ソートトレイ1
4は、ソートトレイ駆動機構24の駆動に伴い、この内
部空間から上方に突出することができるようになされて
いる。尚、ノンソートトレイ12は、図示する位置に図
示する傾斜状態で固定されており、ソートトレイ14が
内部空間から上方に最も突出する状態において、最上位
のソートトレイ14Aとの間には、所定のギャップが確
保されるように設定されている。
【0063】[B:シート搬送機構80C、80Dの説
明]このシート搬送機構80C、80Dは、図2に示す
ように、装置本体20の右側面上部において、着脱自在
にユニット化された状態で取り付けられている。即ち、
このシート搬送機構80C、80Dは、図5に示すよう
に、装置本体20から上方に引き出すことにより、装置
本体20から取り外すことができるように構成されてい
る。
【0064】このシート搬送機構80C、80Dは、図
5及び図6に示すように、略中央部に上述したシート受
け口18が形成されたユニット本体52と、シート受け
口18の直内方に配設された上下一対の入口ローラ54
A、54Bと、これら入口ローラ54A、5Bの直内方
に揺動自在に配設され、入口ローラ54A、54Bの回
転に応じてユニット本体52内に取り込まれたシートP
の搬送経路を、上方のノンソートトレイ12に向かうノ
ンソート搬送路56A又は下方のシート取り込み位置に
あるソートトレイ14′に向かうソート搬送路56Bに
選択的に切り替えるフラッパ58と、このフラッパ58
を、シートPをノンソート搬送路45Aに向かうように
搬送経路を切り替えさせるノンソート切り替え位置と、
ソート搬送路56Bに向かうように搬送経路を切り替え
させるソート切り替え位置とに択一的に揺動駆動させる
フラッパ揺動機構60と、上述したユニット本体52の
内側に配設され、下端回りに揺動自在に軸支され、ユニ
ット本体52との間でシートPの搬送路(ノンソート搬
送路56A及びソート搬送路56B)を規定する搬送支
持板62とを概略備えて構成されている。
【0065】上述したフラッパ揺動機構60は、図示し
ていないが駆動モータを備え、この駆動モータが一方向
に回転駆動することにより、フラッパ58を図6におい
て反時計方向に回動させて、シートPを上方のノンソー
ト搬送路56Aに向かうように切り替え駆動し、一方向
と反対の他方向に回転駆動することにより、フラッパ5
8を図6において時計方向に回動させて、シートPを下
方のソート搬送路56Bに向かうように切り替え駆動す
るように構成されている。
【0066】また、このシート搬送機構80C、80D
においてシートPがジャムした際において、このシート
搬送機構80C、80Dを図5に示すように上方に引き
上げて、搬送支持板62をユニット本体52から離れる
方向に揺動させることにより、搬送路は開放され、ジャ
ムしたシートPを容易に取り出すことが可能となる。こ
のようにシート搬送機構80C、80Dをユニット化し
て、装置本体20から着脱自在とすることにより、ジャ
ムしたシートPの取り出しを、きわめて容易になすこと
ができ、ジャム解除の操作性がきわめて向上することに
なる。
【0067】また、このようにシート搬送機構80C、
80Dをユニット化して着脱自在とすることにより、シ
ート排出位置の異なる複写装置に、このシート後処理装
置10を適用する場合において、シート受け口18の形
成高さのみを変更したシート搬送機構80C、80Dの
みを用意しておき、これに取り替えることにより、容易
に異なる種類の複写装置にこのシート後処理装置を適用
させることができることになる。このようにして、シー
ト搬送機構80C、80Dをユニット化して着脱自在な
構成、換言すれば、交換可能な構成を採用することによ
り、種々の複写装置に適用することが簡易に達成され、
生産効率が向上に、コストの低廉化に大きく寄与するこ
とができることになる。
【0068】尚、図5に示すように、フラッパ58の直
下方であって、ソート搬送路56Bに搬送経路に臨んだ
状態で、このソート搬送路56Bを搬送されてきたシー
トPに2個のパンチ穴を穿設させるためのパンチ機構3
0が配設されている。このパンチ機構30の構成は、後
に詳細に説明する。
【0069】また、図5及び図7に示すように、ノンソ
ート搬送路56Aの終端には、ここまで搬送されてきた
シートPをノンソートトレイ12上にソート方向(即
ち、シート取り込み方向)Xに沿って取り込ませるため
の上下一対の第1の取り込みローラ64A、64Bが互
いに転接した状態で配設されている。一方、ソート搬送
路56Bの終端には、ここまで搬送されてきたシートP
をシート取り込み位置にあるソートトレイ14′上にソ
ート方向(即ち、シート取り込み方向)Xに沿って取り
込ませるための上下一対の第2の取り込みローラ66
A、66Bが互いに転接した状態で配設されている。
【0070】[C:ノンソートトレイ12の説明]この
ノンソートトレイ12は、既に説明したように、装置本
体20の上部に固定されているが、詳細には、ノンソー
ト搬送路46Aの出口部に臨んだ状態で固定されてい
る。このノンソートトレイ12は、傾斜状態で取り付け
られており、その先端が基端部よりも所定高さだけ上方
に偏倚した傾斜姿勢に設定されている。この傾斜角度
は、後述するソートトレイ14がシート取り込み位置に
置いて設定される傾斜角度と略同一に設定されている。
また、このノンソートトレイ12には、後に詳細に説明
する整合機構28による整合動作を受けないように構成
されている。従って、このノンソートトレイ12上に取
り込まれたシートPは、その傾斜状態に従って、基端部
側に滑り落ち、図示していないが、ノンソートトレイ1
2の基端部に形成された立ち壁に当接することにより、
ソート方向Xに沿う整合のみがなされることになる。
【0071】[D:ソートトレイ14の説明]各ソート
トレイ14は、図8乃至図10に示すように、平板状に
形成され、この上に取り込まれてきたシートPが集積さ
れる載置板68と、この載置板68の基端部側の端縁、
即ち、ソート方向Xに関して上流側の端縁から一体的に
立ち上がった状態で形成された立ち壁70、載置板68
の先端部側の両側縁、即ち、ソート方向Xに関して下流
側の部分の両側縁に、ソート方向Xに沿って移動可能に
夫々取り付けられた一対のリテイナ72A、72Bと、
載置板68の立ち壁70ら所定距離だけソート方向から
偏倚した位置に形成され、後述する整合機構28の整合
ロッド74挿通される開口76と、立ち壁70左右両端
の夫々の上部に、取り出し方向Yに沿って延出する状態
で夫々外方に向けて突出する状態で固定された一対の係
合部材としての係合ピン78A、78Bと、一対のリテ
イナ72A、72Bの夫々の先端部に、取り出し方向Y
に沿って延出する状態で夫々外方に向けて突出する状態
で固定された一対の係合部材としての係合ピン78C、
78Dとを備えて、概略構成されている。
【0072】この載置板68は、図9に示すように、シ
ート取り出し方向Yに関して下流側の側縁の、ソート方
向Xに関して上流側に位置する部位に形成された第1の
凹部68aと、ソート方向Xに関して下流側に位置する
側縁の、シート取り出し方向Yに関して略中央部に位置
する部位に深く形成された第2の凹部68bとを備えて
いる。ここで、この第1の凹部68aは、載置板68上
に集積されたシート束Pにおいて、ここに臨む部位(換
言すれば、張り出す部位)が、後述するグリッパ機構3
2により把持されるようにするために設けられている。
【0073】尚、この第1の凹部68aのソート方向X
に沿う形成範囲は、後述するグリッパ機構32のジョグ
動作を阻害しないように設定されている。また、第2の
凹部68bは、ソートトレイ14上に集積されたシート
束Pを、スタックトレイ16に排出させた状態で取り出
すのではなく、このソートトレイ14から直接取り出そ
うとする際に、操作者の手により、ソートトレイ14上
のシート束Pが容易に把持されるようにするために設け
られている。
【0074】ここで、ソートトレイ14の機能からみれ
ば、トレイ本体が、載置板68と一対のリテイナ72
A、72Bとから構成されると表現することが出来るも
のである。この場合、このトレイ本体は、ソート方向X
に関して上流側及び下流側に2分割されると共に、この
ソート方向Xに沿って伸縮自在な構成となっている。換
言すれば、この実施例におけるソートトレイ14におい
ては、ソート方向Xに関して上流側に位置する一対の係
合ピン78A、78Bと、ソート方向Xに関して下流側
に位置する一対の係合ピン78C、78Dとの間の距離
は、可変に設定されている。
【0075】尚、この実施例において20段に渡り配設
れているソートトレイ14は、全て同一形状に形成され
ている。これにより、ソートトレイ14の生産性が向上
し、コストの低廉化を達成することが可能となる。ま
た、後に説明するソートトレイ14の姿勢変更に際し
て、各ソートトレイ14は、ソート方向Xに関して上流
側に位置する係合ピン78A、78Bを揺動中心とし
て、揺動することにより、その姿勢(即ち、傾斜状態)
を変更されることになる。
【0076】[E:ソートトレイ駆動機構24の説明]
次に、上述した構成の20段のソートトレイ14を、シ
ート取り込み位置又はシート取り出し位置に順次移動さ
せるソートトレイ駆動機構24の構成を、図7及び図1
1乃至図16を参照して説明する。
【0077】E−1)リードねじ棒の説明 このソートトレイ駆動機構24は、図11及び図12に
概略的に示すように、ソートトレイ14の四隅に夫々対
応した状態で配設された4本のリードねじ棒80A、8
0B、80C、80Dと、ソート方向Xに関して上流側
に位置する2本のリードねじ棒80A、80Bを互いに
同期した状態で回転させる第1の回転駆動機構82と、
ソート方向Xに関して下流側に位置する2本のリードね
じ棒80C、80Dを互いに同期した状態で回転させる
第2の回転駆動機構84とを概略備えている。
【0078】尚、これら4本のリードねじ棒80A、8
0B、80C、80Dは、夫々の上端位置が略同一高さ
となるように設定されている。これにより、合計20段
ものソートトレイ14が内蔵された装置本体20の配設
高さを従来と比較して低く設定することが可能となり、
図1に示すように、これが取り付けられる複写装置10
00の配設高さと略同一高さに設定することが可能とな
る。このようにして、シート後処理装置10の全体構成
をコンパクトに収めることができると共に、これが取り
付けられる複写装置1000と上面を面一に設定して、
外見をよくレイアウトすることができることになる。
【0079】一方、この実施例においては、ソート方向
Xに関して上流側に位置する一対のリードねじ棒80
A、80Bは、垂直線に対して約9度の傾斜角度で傾斜
するように設定され、ソート方向Xに関して下流側に位
置する一対のリードねじ棒80C、80Dは、略垂直方
向に沿って延出するように設定されている。尚、リード
ねじ棒80A、80Bを傾斜させることに関しての効果
は、後に詳細に説明する。
【0080】E−2)リード溝86、88の概略説明 この4本のリードねじ棒80A、80B、80C、80
Dのうち、ソート方向Xに関して上流側に位置する2本
のリードねじ棒80A、80Bの外周面には、対応する
係合ピン78A、78Bが夫々係合するリード溝86が
刻設されており、ソート方向Xに関して下流側に位置す
る24本のリードねじ棒80A、80B、80C、80
Dの外周面には、対応する係合ピン778C、78Dが
夫々係合するリード溝88が夫々刻設されている。ま
た、ソート方向Xに関して下流側に位置するリードねじ
棒80C、80Dのリード溝88は、夫々の上端で上方
に開放されている。換言すれば、これらリードねじ棒8
0C、80Dのリード溝88に夫々係合する係合ピン7
8C、78Dは、対応するリード溝88から抜け出て、
上方に持ち上げられ得る状態となる。
【0081】E−3)係合ピンガイド90A乃至90D
の説明 ここで、各リードねじ棒80A、80B、80C、80
Dの夫々内側には、夫々に係合する係合ピン78A、7
8B、78C、78Dを、対応するリードねじ棒80
A、80B、80C、80Dの長手方向に夫々沿った状
態で移動するように規制するための係合ピンガイド90
A、90B、90C、90Dが配設されている。各係合
ピンガイド90A、90B、90C、90Dには、夫
々、対応するリードねじ棒80A、80B、80C、8
0Dの長手方向に沿って延出する長溝が形成されてお
り、係合ピン78A、78B、78C、78Dは、夫々
対応する係合ピンガイド90A、90B、90C、90
Dの長溝を介して、対応するリードねじ棒80A、80
B;80C、80Dのリード溝86;88に係合してい
る。
【0082】尚、図示の都合上、ソート方向Xに関して
上流側に位置する一対の係合ピンガイド90A、90B
は図面に示されておらず、ソート方向Xに関して下流側
に位置する一対の係合ピンガイド90C、90Dのみが
図面に示されている。また、この実施例において、ソー
ト方向Xに関して上流側に位置する一対の係合ピンガイ
ド90A、90Bは、その位置を固定された状態で取り
付けられており、一方、ソート方向Xに関して下流側に
位置する一対の係合ピンガイド90C、90Dは、対応
するリードねじ棒80C、80Dに対して夫々の長手方
向に沿ってのみ移動自在となるように支持されている。
【0083】このように、ソート方向Xに関して下流側
に位置する一対のリードねじ棒80C、80Dに、夫々
長手方向に沿ってのみ移動自在な係合ピンガイド90
C、90Dを設けたので、ソートトレイ14が傾斜状態
を維持されたままで、上昇され、対応するリード溝88
の上端に至ったた場合には、直下に位置するソートトレ
イ14が下方から当接して押し上げられることになるた
め、係合ピン78C、78Dは、対応するリード溝88
から上方に抜け出て、対応する係合ピンガイド90C、
90Dの長溝にのみソート方向Xに沿う位置を拘束され
た状態で、係合ピンガイド90C、90Dを上方に押し
上げつつ、更に上昇されることになる。
【0084】この結果、この実施例においては、係合ピ
ン78C、78Dの移動範囲の全域に渡りリード溝88
を配設しなくとも、換言すれば、上流側のリードねじ棒
80A、80Bの上端位置よりも、下流側のリードねじ
棒80C、80Dの上端位置を高く設定しなくとも、最
上段のソートトレイ14Aは、その傾斜状態を維持した
まま、最上位置(即ち、上流側のリード溝86の上端に
係合ピン78A、78Bが係合する位置)まで上昇する
ことができることになる。このようにして、上述したよ
うに、装置本体20のコンパクト化を達成することが可
能となる。
【0085】E−4)リード溝86、88の詳細説明 ここで、両リードねじ棒80A、80Bのリード溝86
のリード角(リードピッチ)は、図7に示すように、下
端から上端に向けて3種類の部分86a、86b、86
cに区分され、略中央部分86bは上述した第2の取り
込みローラつい66A、66Bに臨む部分として規定さ
れ、この略中央部分86bのリード角(リードピッチ)
は、他の部分86a、86cにおけるリード角(リード
ピッチ)より大きく設定されている。
【0086】一方、両リードねじ棒80C、80Dのリ
ード溝88のリード角(リードピッチ)は、図7に示す
ように、下半分と上半分とで2種類の部分88a、88
bに区分され、下半分の部分88aの上端は、上述した
リードねじ棒80A、80Bのリード溝86の下方部分
86aの上端と、略同一高さとなるように設定されてい
る。尚、リード溝88における下半分の部分88aのリ
ード角(リードピッチ)は、対応するリード溝86にお
ける下方部分86aのそれと同一に設定され、リード溝
88における上半分の部分88bのリード角(リードピ
ッチ)は、対応するリード溝86における略中央部分8
6bのそれと同一に設定されている。
【0087】このように、ソート方向Xに関して上流側
及び下流側に夫々位置するリード溝86、88を上述し
たように形成することにより、少なくとも第2の取り込
みローラ対66A、66Bに対向する位置(即ち、シー
ト取り込み位置)にあるソートトレイ14の直上に位置
するソートトレイ14との間の上下高(上下間隔)と、
直下に位置するソートトレイ14との上下高とが、他の
ソートトレイ14の上下高よりも大きく開拡することに
なる。これにより、シート取り込み位置にあるソートト
レイ14′へのシートの分配を容易になし、かつ、この
シート取り込み位置にあるソートトレイ14′上に集積
されたシート束Pの操作者の手による取り出しを容易に
なすことができる。
【0088】ここで、シート取り込み位置にあるソート
トレイ14′の直下のソートトレイ14との上下間隔も
拡開させる理由は、第2の取り込みローラ対66A、6
6Bに臨む位置及びその上下に隣接する位置にもたらさ
れたソートトレイ14A、14B、14Cについては、
後述するグリッパ機構32の下アゴを入れる余裕をソー
トトレイ14上下高(上下間隔)にもたせるためであ
る。尚、この実施例では、シート取り込み位置及びこれ
の上下に位置するソートトレイ14A、14B、14C
での拡開動作に先だって、予め、ソートトレイ14Cと
これの直下方に位置するソートトレイ14Dとの間の上
下の間隔を拡げておき、追従動作が円滑にできるように
している。
【0089】E−5)上流側のリードねじ棒80A、8
0Bの傾斜態様の説明 また、ソートトレイ14の嵩高な積み重ね状態を避ける
ため、リードねじ棒80A、80B、80C、80Dの
中で、ソート方向Xに関して上流側に位置する一対のリ
ードねじ棒80A、80Bは、図12及び図13に示す
ように、その縦軸中心線(即ち、長手軸線)が垂直線か
ら所定角度α(この実施例では、では約9゜)だけ下流
側の一対のリードねじ棒80C、80D側に傾斜してい
る。尚、これらリードねじ棒80A、80Bは、側面視
の状態においては、図14に示すように、互いに平行
に、且つ、直立した状態で起立している。
【0090】ここで、各ソートトレイ14は、その係合
ピン78A、78B、78C、78Dが対応するリード
溝86、88に夫々係合している。このため、各ソート
トレイ14は、上流側のリードねじ棒80A、80Bの
上方に位置するものほど、その先端部が下流側の第2の
リードねじ棒80C、80D側にソート方向Xに沿って
ずれ込むことになる。
【0091】しかしながら、既に説明したように、各ソ
ートトレイ14には、ソート方向Xに沿うこのずれ量
は、ソートトレイ14自身が有する伸縮構造により、問
題なく吸収され、ソートトレイ14の昇降動作に何ら影
響を与えるものではない。
【0092】このように、上流側のリードねじ棒80
A、80Bをソート方向Xに沿って下流側に垂直から約
9゜傾けることにより、各ソートトレイ14は下側のも
のの内側に上側のものを順次入り込ませてコンパクトな
積み重ね状態を達成しているため、それだけ装置の上下
方向の占有空間が小さくなっている。詳細には、互いに
上下に隣接するソートトレイ14同士において、下方に
位置するソートトレイ14の立ち壁70の斜め前方に、
上方に位置するソートトレイ14の立ち壁70が入り込
むことになるため、両者の載置板68の上下間隔は、き
わめて小さいものとなる。
【0093】一方、上流側リードねじ棒80A、80B
が垂直であった場合を仮定すると、各ソートトレイ14
が角度を変えながら上昇、下降する為、その上下のソー
トトレイ14の立ち壁70同士がぶつかり合ってしまう
という不具合があるが、上記のようにトレイ移動軌跡を
垂直から約9゜傾けることにより、この問題が解消でき
る。換言すれば、本実施例の場合、上記上流側リードね
じ棒80A、80Bの傾斜角α(約9゜)は、ソートト
レイ14の角度θの変化があっても立ち壁70の立ち面
が接触し合わなくする角度に設定され、また、装置全体
がなるべくコンパクトとなる角度となっている。
【0094】E−6)第1及び第2の回転駆動機構8
2、84の説明 また、上述した第1の回転駆動機構82は、可逆転可能
な第1の駆動モータ92と、この第1の駆動モータ92
の駆動力をソート方向Xに関して上流側に位置する一対
のリードねじ棒80A、80Bに同時に伝達するための
第1のエンドレスの伝達ベルト94とを備えて概略構成
されている。一方、上述した第2の回転駆動機構84
は、可逆転可能な第2の駆動モータ96と、この第2の
駆動モータ96の駆動力をソート方向Xに関してした側
に位置する一対のリードねじ棒80C、80Dに同時に
伝達するための第2のエンドレスの伝達ベルト98とを
備えて概略構成されている。尚、第1及び第2の駆動モ
ータ92、96は、互いに独立した状態で後述する制御
機構44により駆動制御されるように設定されている。
【0095】E−7)駆動動作の説明 次に、以上のように構成されたソートトレイ駆動機構2
4におけるソートトレイ14を駆動する駆動動作を説明
する。
【0096】第1及び第2の回転駆動機構82、84が
同時に駆動することにより、4本全てのリードねじ棒8
0A、80B、80C、80Dが回転させられる、これ
らの回転に応じて、リードねじ棒80A、80B;80
C、80Dはソートトレイ14の対応する係合ピン78
A、78B;78C、78Dが係合するリード溝86;
88の部分の高さ位置を徐々に変更させ、これにより、
現在の姿勢を維持したままの状態で、全てのソートトレ
イ14は一斉に上下に移動させられることになる。これ
により、例えば図7に符号14B、14C、14Dで夫
々示されるソートトレイ14は、リードねじ棒80A、
80B、80C、80Dの矢印A方向(即ち、図中反時
計方向)の1回転で、夫々、符号14A、14B、14
Cで示される位置まで上昇させられる。勿論、リードね
じ棒80A、80B、80C、80Dの矢印A方向とは
反対の方向(即ち、図中時計方向)の1回転で、ソート
トレイ14は下降させられることになる。
【0097】また、上述した説明から明らかなように、
第1の回転駆動機構82のみを駆動することにより、ソ
ート方向Xに関して上流側に位置する一対のリードねじ
棒88A、88Bのみを回転させて、ソートトレイ14
の基端部側のみを昇降駆動することもできるし、また、
第2の回転駆動機構84のみを駆動することにより、ソ
ート方向Xに関して下流側に位置する一対のリードねじ
棒88C、88Dのみを回転させて、ソートトレイ14
の先端部側のみを昇降駆動することもできるものであ
る。
【0098】[F:姿勢変更機構26の説明]上述した
ソートトレイ駆動機構24の説明から明らかなように、
ソート方向Xに関して上流側に位置する一対のリードね
じ棒80A、80Bと、下流側に位置する一対のリード
ねじ棒80C、80Dとは、互いに独立した状態で回転
駆動され、これにより、ソートトレイ14の基端部(即
ち、ソート方向Xに関して上流側の端部)と、先端側の
端部(即ち、ソート方向Xに関して下流側の端部)の相
対高さ位置が任意に変更され、この結果、ソートトレイ
14の姿勢が任意に変更されることになる。即ち、上述
した姿勢変更機構26は、上述したように、ソート方向
Xに関して上流側及び下流側に夫々位置するリードねじ
棒80A、80B:80C、80Dを夫々独立に回転駆
動する構造により規定されることになる。
【0099】このように、制御機構44がソートトレイ
14の姿勢を変更する際の姿勢変更制御を司るものであ
るが、傾斜姿勢にあるソートトレイ14を水平状態に姿
勢変更する場合には、制御機構44は、ソートトレイ1
4の先端側の端部が、基端部側の端部に対して相対的に
下降するように、第1及び第2の回転駆動機構82、8
4を独立して駆動制御する。この場合、第1の回転駆動
機構82の駆動を停止した状態で、第2の回転駆動機構
84を対応するリードねじ棒80C、80Dを回転させ
てソートトレイ14の先端側の端部が降下するように制
御してもよいし、第1及び第2の回転駆動機構82、8
4を共に駆動しつつ、ソートトレイ14の先端側の端部
の下降量が、基端側の端部の下降量よりも大きくなるよ
うに制御してもよい。
【0100】この実施例においては、ソートトレイ14
の姿勢を、図7に示す傾斜姿勢から図13に示す水平姿
勢に変更する場合には、制御機構44は、ソート方向X
に関して上流側に位置する一対のリードねじ棒80A、
80Bが0.5回転だけソートトレイ14の基端部(即
ち、ソート方向Xに関して上流側の端部)が下がる方向
に回転するように、第1の回転駆動機構82を駆動制御
し、ソート方向Xに関して下流側に位置する一対のリー
ドねじ棒80C、80Dが5.5回転だけソートトレイ
14の先端部(即ち、ソート方向Xに関して下流側の端
部)が下がる方向に回転するように、第2の回転駆動機
構84を駆動制御する。
【0101】一方、制御機構44が水平状態にあるソー
トトレイ14を傾斜状態(詳細には、先端部が基端部よ
りも上方に偏倚した傾斜状態)に姿勢変更する場合に
は、上述した傾斜状態から水平状態に姿勢変更する場合
と逆方向に駆動制御するように設定されている。
【0102】ここで、この実施例においては、図7に示
すように、シート搬送機構22を介して搬送されてきた
シートSがソートトレイ14に取り込まれるシート取り
込みモードが設定されている場合には、図中破線で示す
ように、少なくともシート取り込み位置にあるソートト
レイ14′を含みこれよりも高い位置にもたらされたソ
ートトレイ14を所定の傾斜角度(例えば、この実施例
においては約30度)で傾斜する傾斜姿勢をとるように
設定されており、一方、ソートトレイ14からこの上に
集積されたシート束Pを取り出す取り出しモードが設定
されている場合には、図中実線で示すように、少なくと
もシート取り出し位置にあるソートトレイ14″が略水
平状態となるように、その姿勢を変更されるように設定
されている。
【0103】[G:整合機構28の説明]この実施例に
おいて、シートSのソートトレイ14上での位置を所定
の正規の位置に整合させるために、ソートトレイ14の
ソート方向Xに沿うシートの整合を行うための第1の整
合機構28Aと、ソートトレイ14のソート方向Xに直
交する方向(即ち、シート取り出し方向Y)に沿うシー
トの整合を行うための第2の整合機構28Bとを備えて
構成されている。
【0104】G−1)第1の整合機構28Aの説明 上述したように、ソート方向Xに関して下流側に位置す
る一対のリードねじ棒80C、80Dのリード溝88に
おけるリード角(リードピッチ)が拡大された上半分の
部分88bの上端位置は、ソート方向Xに関して上流側
に位置する一対のリードねじ棒80A、80Bのリード
溝86におけるリード角(リードピッチ)が拡大された
略中間部分86bの上端位置より、高い位置に設定され
ている。このため、少なくともシート取り込み位置より
も上方に位置するソートトレイ14は、図7に示すよう
に、その先端部(即ち、ソート方向Xに関して下流側の
端部)が、基端部(即ち、ソート方向Xに関して上流側
の端部)よりも高い位置になる傾斜状態に維持され得る
ことになる。
【0105】従って、第2の取り込みローラ対66A、
66Bを介して搬送されるシートSは、シート取り込み
位置において上述したように傾斜したソートトレイ14
上に取り込まれることになる。尚、上述したように、ソ
ートトレイ14の傾斜角θはここでは30゜に設定され
ているが、シートSの自重による滑り出しが可能な角度
であればよく、例えば、20〜45゜程度の他の角度も
採用され得る。
【0106】このように、シート取り込み位置にある傾
斜状態のソートトレイ14に対して、シートSが第2の
取り込みローラ66A、66Bの回転に応じてソート方
向Xに沿って送り込まれることになるが、シート取り込
み位置にあるソートトレイ14′上に落下した状態で、
シートSの後端縁(即ち、ソート方向Xに関して上流側
の端縁)は、取り込み時の勢いにより、立ち壁70より
もソート方向Xに関して下流側に偏倚した位置となって
いる。このため、シート取り込み位置にあるソートトレ
イ14′上に落下したシートSは、ソートトレイ14の
傾斜に基づき、自重によりソート方向Xとは逆方向に滑
って移動し、立ち壁70に当たって止まることになる。
このようにして、シートSはそのソート方向Xに沿う上
流側の端縁(後端縁)が立ち壁70に当接してこれによ
り揃えられることになる。このように、この実施例にお
いては、ソートトレイ14の立ち壁70の内面が、シー
トSのソート方向Xに関する位置を整合する際の、整合
基準面として機能するようになされている。
【0107】要するに、ソートトレイ14の傾斜及び立
ち壁70が、シートSのソート方向Xに関してシートを
整合させる第1のシート整合機構28Aを構成する。な
お、この立ち壁70はシートSのズレ落ち防止としても
機能する。
【0108】G−2)第2の整合機構28Bの説明 この第2のシート整合機構28Bは、ソートトレイ14
の載置板68に形成した開口76を上下に貫通する整合
ロッド74と、ソートトレイ14のシート取り出し方向
Yに沿う手前側、換言すれば、シート取り出し方向Yに
関して下流側に配設され、ソートトレイ14の手前側部
分を全面的に覆う正面遮蔽板100(図15及び図16
に示す。)と、この整合ロッド74をソート方向Xに直
交するシート取り出し方向Yに沿って1往復動させる整
合ロッド駆動機構102とを備え、整合ロッド74をシ
ート取り出し方向Yに沿って手前側に揺動移動させて、
ソートトレイ14上のシートS(又はシート束P)を正
面遮蔽板100に押しつけるように構成されている。こ
のようにして、シート束Pはそのシート取り出し方向Y
に関して下流側の端縁(前端縁)が正面遮蔽板100に
当接してこれにより揃えられることになる。このよう
に、この実施例においては、正面遮蔽板100が、シー
ト束Pのシート取り出し方向Yに関する位置を整合する
際の、整合基準面として機能するようになされている。
【0109】ここで、整合機構28の整合ロッド駆動機
構102は、制御機構44の制御の下で駆動制御される
ようになされているが、この制御機構44は、シート取
り込み状態においてのみ整合ロッド駆動機構102を動
作するように設定され、シート取り出し状態において
は、この整合ロッド駆動機構102を動作させないよう
に設定されている。換言すれば、ソートトレイ14が傾
斜状態にある場合にのみ、整合ロッド駆動機構102が
駆動されて、ソートトレイ104上のシート束Pをシー
ト取り出し方向Yに沿って整合するように設定され、ソ
ートトレイ14が水平上にある場合には、整合ロッド駆
動機構102は駆動されることなく、ソートトレイ14
上のシート束Pは、その位置に止め置かれることにな
る。
【0110】尚、このようにソートトレイ14が水平状
態にある場合に整合動作が実施されないように設定され
ているが、既にソートトレイ14が傾斜状態にある際に
おいて、このソートトレイ14上のシート束Pはソート
方向X及びシート取り出し方向Yに関して整合されてい
るものであり、単に、シート取り込み状態からシート取
り出し状態への変更に伴い、ソートトレイ14が傾斜状
態から水平状態に、上述した姿勢変更機構26を介して
その姿勢を変更されるだけのものであるため、水平状態
にもたらされたソートトレイ14上のシート束Pの整合
状態は、そのまま維持されることになる。
【0111】G−3)取り出し開口104の説明 上述したように、ソートトレイ14のシート取り出し方
向Yに関して下流側には、正面遮蔽板100が配設され
いる。この正面遮蔽板100は、シート取り出し位置に
あるソートトレイ14″からシート束Pを取り出す際に
おいては、邪魔になる。このため、図15及び図16に
示すように、シート取り出し位置にあるソートトレイ1
4″に対応した状態で、このシート取り出し位置にある
ソートトレイ14″上に集積されたシート束Pのグリッ
パ機構32による把持、及び、このシート束Pを一括把
持したグリッパ機構32のシート取り出し方向Yに沿う
移動を許容するために、この正面遮蔽板100には、取
り出し開口104が略水平に延出した状態で形成されて
いる。
【0112】この取り出し開口104のサイズは、図1
3に示すように、その幅方向(即ち、ソート方向X)に
関しては、ソートトレイ14のソート方向Xに沿う略全
長に渡り、これを露出するように、また、その高さ方向
(即ち、後述する引き上げ方向Z)に関しては、その上
端縁がシート取り出し位置にあるソートトレイ14″の
直上方に位置するソートトレイ14の直下に位置し、そ
の下端縁がシート取り出し位置にあるソートトレイ1
4″直下方に位置するソートトレイ14の直上に位置す
るように、設定されている。これにより、シート取り出
し位置にあるソートトレイ14″上から後述するグリッ
パ機構32により、この取り出し開口104を介して、
シート束Pはシート取り出し方向Yに沿って取り出され
ることになる。その際、シート取り出し位置にあるソー
トトレイ14″の上下に隣接するソートトレイ14から
は、この取り出し開口104を介してシート束Pが誤っ
て落下等により取り出される虞は無い。
【0113】一方、ソートトレイ14が傾斜状態にある
場合に、上述したシート取り出し方向Yに沿う整合動作
をした際に、この取り出し開口104を斜めに横切るソ
ートトレイ14上のシート束Pに対しても、所定の整合
動作が実行されるように、この取り出し開口104のサ
イズは設定されている。詳細には、図15に示すよう
に、取り出し開口104を斜めに横切るソートトレイ1
4上に最小サイズのシートS(又はシート束P)が受け
られ(又は集積され)ている状態において、その最小サ
イズのシートSのソート方向Xに関して上流側の端部及
び下流側の端部が、夫々、取り出し開口104の周縁を
規定する正面遮蔽板100の部分に当接可能な状態を維
持されるように、この取り出し開口104のサイズは設
定されている。
【0114】このように取り出し開口104の位置及び
サイズは設定されているので、このように正面遮蔽板1
00に取り出し開口104が形成されているとしても、
この正面遮蔽板100が整合動作に際して、全てのソー
トトレイ上のシート束Pに対するシート取り出し方向Y
に関しての整合基準面として確実に機能することにな
る。換言すれば、この実施例においては、従来必要とさ
れていたような整合シャッタ機構を設けて、取り出し開
口を開放自在に閉塞する必要が無くなり、その構成が簡
略化されると共に、制御動作も簡略化され、コストの低
廉化を達成することが出来ることになる。
【0115】G−4)整合ロッド駆動機構102の説明 揺動機構100は、詳細は図示していないが、整合ロッ
ド74と平行に上下に延出する回転軸106と、この回
転軸106をエンドレスベルト108を介して正逆両方
向に回転駆動する揺動モータ110と、回転軸106の
上下両端と整合ロッド74の上下両端を夫々連結すると
共に、所定長さを有する上下一対の連結アーム112
A,112Bとを備えて概略構成されている。
【0116】尚、この整合ロッド駆動機構102が整合
ロッド74を正面遮蔽板100から最も離間する位置に
揺動させた状態で、この整合ロッド74の待機位置が規
定される。この待機位置は、このシート後処理装置10
において用いられ得る最大サイズのシートSを受けた場
合において、この最大サイズのシートSのシート取り出
し方向Yに関して上流側の端縁よりも、更にシート取り
出し方向Yに関して上流側に位置するように設定されて
いる。また、このように整合ロッド74が待機位置に揺
動されたことを検出するために、整合ロッド待機位置セ
ンサ114が配設されており、これは、制御機構44に
接続されている。
【0117】一方、この整合ロッド駆動機構102は、
制御機構44の制御の下で、待機位置から、これから整
合しようとするソートトレイ14上のシートSのシート
取り出し方向Yに沿う長さ分だけ、正面遮蔽板100か
らシート取り出し方向Yに関して上流側に偏倚した位置
まで、整合ロッド74を揺動駆動するように動作する。
尚、このシートSのサイズ情報は、複写装置1000の
図示しない制御機構から伝送されてきた種々の制御情報
の中に含まれており、制御機構44は、この制御情報に
基づいて、整合ロッド駆動機構102の駆動量を算出す
るように構成されている。
【0118】上述したように整合機構28は構成されて
いるため、従来のシート整合機構として上下方向の整合
棒を水平面内でスイングさせる機構がシートの縦方向
(即ち、ソート方向X)と横方向(即ち、シート取り出
し方向Y)の整合用に2種類必要であったが、この実施
例においては、そのうちシートの縦方向を整合させるた
めのシート整合棒及びそのスイング機構が不要となって
いる。従って、この実施例によれば、シートの縦方向を
整合させるために各ソートトレイ14にシート縦方向整
合用の整合棒を貫通させるための開口又は切欠を設ける
必要もない。このようにして、ソートトレイ14の傾斜
付けと立ち壁70とで構成した第1のシート整合機構2
8Aによれば、シートの縦方向及び横方向の2種類の整
合棒を用いた構成に比べ、装置構造が大いに簡略化さ
れ、低コスト化を図ることができる。尚、第1のシート
整合機構28Aの構成要素として、ソートトレイ14の
全体に傾斜を持たせる代わりに、ソートトレイ14の面
領域の一角を折曲げてシートを立ち壁70に滑らせる構
成としても良い。
【0119】[H:デュアルパンチ機構30の説明]図
1及び図7に示すように、複写装置1000より排出さ
れたシートSは、入口ローラ対54A、54Bよりシー
ト搬送機構22内に取り入れられ、フラッパ58がソー
ト切り替え位置に回動されている場合には、このフラッ
パ58により下方のソート搬送路56Bに向けて搬送路
を切り替えられ、このソート搬送路56B(長さL)を
通り、途中でパンチ機構30により1枚づつ穴開けさ
れ、ソートトレイ14にソート方向Xに沿って取り込ま
れるように設定されている。
【0120】ここで、このソート搬送路56Bの、パン
チ機構30と第2の取り込みローラ対66A、66Bと
の間には、この搬送路56Bを挟んで転接する一対の搬
送ローラ114A、114Bが介設されており、この搬
送ローラ対118A、118Bはいわゆるレジストロー
ラとしても機能するように構成されている。即ち、回転
を停止されて待機中の搬送ローラ対118A、118B
の転接部にシートSの先端が当接することにより、シー
トSの向きが修正されるように設定されている。この待
機期間を利用して、パンチ機構30が穴開け動作をす
る。従って、パンチ処理を実行するために、シートSの
搬送時間が長くかかることはない。
【0121】このデュアルパンチ機構30は、図17、
図18に示すように、用紙Sを通すことが可能な通路1
20を有する閉ループ状の枠体122に、電磁石124
を駆動源とし、この電磁石124により復帰バネ126
に抗して吸引される鉄片128の先端に刃130を形成
してなるアクチュエータ132を、2個取り付けて構成
されている。この2個の電磁石124を同時に通電する
と大きな突入電流が流れるので、若干通電タイミングを
ずらせて通電される。これにより、パンチ処理に一度に
かかる負荷を軽減している。パンチ処理で開けられるパ
ンチ穴は、パンチ処理時の用紙の横方向に多少ズレがあ
ってもこれに対応できるものとするため、シート搬送方
向と直交する方向の長穴となっている。しかし、単に径
の大きい円穴とすることもできる。図7に示すように、
デュアルパンチ機構30により2個のパンチ穴の開けら
れた用紙Sは、第2の取り込みローラ66A、66Bの
回転に伴い、シート取り込み位置にあるソートトレイ1
4′上に取り込まれることになる。
【0122】尚、このデュアルパンチ機構30は、オプ
ション機器として選択的に装着されるものであり、これ
が取り付けられていないシート後処理装置10において
は、単に、パンチ処理が実行されないだけで、他の動作
に何らの影響も与えないものである。
【0123】[I:グリッパ機構32の説明]上述した
ように、シート取り出し位置にあるソートトレイ14″
上のシート束Pを一括把持するためにグリッパ機構32
が設けられている。このグリッパ機構32には、ジョグ
機構34を内蔵した状態で図19に示すように構成さ
れ、図20に示すように、所定の湾曲した移動軌跡を通
って、後述するグリッパ駆動機構36を介して、シート
取り出し位置にあるソートトレイ14″上のシート束P
を一括把持する把持位置と、この把持位置よりもシート
取り出し方向Yに関して下流側に偏倚すると共に、上方
向Zに所定距離だけ偏倚した待機位置(上限位置)との
間で往復駆動されるように構成されている。
【0124】尚、詳細は後述するが、上述した制御機構
44の制御の下で、グリッパ駆動機構36はグリッパ機
構32を移動経路の途中の任意の位置に停止させて、そ
の位置に保持することが出来るように設定されている。
【0125】I−1)グリッパ機構32の構成の説明 以下に、図19乃至図23を参照して、グリッパ機構3
2の構成を説明する。まず、図19に示すように、この
グリッパ機構32は、後述するグリッパ駆動機構36に
より所定の移動経路に沿って移動駆動されるグリッパハ
ウジング134を備えている。このグリッパハウジング
134は、図示する状態(即ち、把持するシート束Pが
略水平状態となる水平把持状態)で、その下面及び前面
(即ち、ソートトレイ14に対向する面、換言すれば、
シート取り出し方向Yに関して上流側に位置する面)が
夫々開放される状態で形成されている。
【0126】また、グリッパ機構32は、グリッパハウ
ジング134内に、ソート方向Xに沿って延出するよう
に取り付けられたスライドガイドシャフト136と、こ
のグリッパハウジング134内に配設され、スライドガ
イドシャフト136を介して、ソート方向X(即ち、シ
ート取り出し方向Yに直交する方向)に沿ってスライド
自在に支持されたグリッパユニット138とを備えて構
成されている。このグリッパユニット138は、後述す
るジョグ機構34によりソート方向X(即ち、シート取
り出し方向Yに直交する方向)に沿ってスライド駆動さ
れる。
【0127】このグリッパユニット138は、スライド
ガイドシャフト136に、ソート方向X(即ち、シート
取り出し方向Yに直交する方向)に沿ってスライド自在
に軸支されたスライドケース140と、このスライドケ
ース140内に収納され、これの両側壁に、上側支軸1
42を介して揺動自在に軸支された上あご部材144及
び下側支軸148を介して揺動自在に軸支された下あご
部材148と、上側支軸142に揺動自在に軸支された
中間部材150と、上あご部材144の先端に取り付け
られた上把持片152と、下あご部材148の先端に取
り付けられた下把持片154と、上下の把持片154、
154を互いに近接する方向又は離間する方向に揺動駆
動させるための揺動機構156とを備えている。
【0128】この揺動機構156は、ソート方向Xに沿
って延出すると共に、シート取り出し方向Yに沿って往
復移動可能に支持された駆動ロッド158と、揺動駆動
モータ160と、この揺動駆動モータ160の回転駆動
力を、シート取り出し方向Yに沿う駆動力として変換し
た状態で駆動ロッド158に伝達する駆動力伝達機構1
62とを備えて構成されている。即ち、この揺動駆動モ
ータ160の一方向の回転により、駆動ロッド158は
シート取り出し方向Yに沿って押し出され、他方向の回
転により、シート取り出し方向Yとは反対の方向に沿っ
て引き込まれることになる。
【0129】一方、図21A乃至図21Dにも示すよう
に、上あご部材144の両側壁には、円弧溝164が夫
々形成され、この円弧溝164には、中間部材150の
両側壁に渡り取り付けられた中間ロッド166の夫々の
両端が夫々スライド自在に嵌入している。また、この中
間部材150の両側壁には、略「へ」の字状の第1の駆
動溝168が夫々形成されると共に、この第1の駆動溝
168と上下反転した形状の第2の駆動溝170が、下
あご部材148の両側壁に夫々形成されている。これら
第1及び第2の駆動溝168、170には、上述した駆
動ロッド158が共に嵌入している。
【0130】尚、中間部材150は上あご部材144に
対して上側支軸142回りに反時計方向に回動する回動
付勢力をバネ部材172(図21Cに示す)により常時
受けている。即ち、中間ロッド166が円弧溝164の
反時計方向側の端縁に当接する状態で、その位置を弾性
的に保持されることになる。
【0131】I−2)グリッパ機構32のグリップ動作
の説明 このようにグリッパ機構32は構成されているので、制
御機構44の制御の下で、揺動駆動モータ160が一方
向に回転駆動することにより、図21Aに示すように、
駆動ロッド158はシート取り出し方向Yに沿って押し
出され、これにより、この駆動ロッド158は第1及び
第2の駆動溝168、170の先端部に押し出される。
この結果、上あご部材144は上側支軸142回りに反
時計方向に回動され、一方、下あご部材148は下側支
軸148回りに時計方向に回動される。このようにし
て、上把持片152と下把持片154とは、互いに離間
する方向に移動されて、両者は大きく開かれることにな
る。この状態で、把持可能状態となる。尚、この把持可
能状態が、グリッパ機構32における待機状態として規
定されている。
【0132】このように、グリッパ機構32が待機状態
に保持された姿勢で、シート取り込み位置にあるソート
トレイ14′へのシートSの取り込み動作が終了し、シ
ート取り出し動作が起動されると、制御機構44は、上
述した姿勢変更機構26を動作させて、ソート方向Xに
関して上流側に位置するリードねじ棒80A、80Bを
0.5回転だけ回転させると共に、下流側に位置するリ
ードねじ棒80C、80Dを5.5回転だけ回転させ
る。この結果、図15に示すように傾斜状態にあったソ
ートトレイ14を、図22に示すように水平状態になる
ように、その姿勢を変更させる。
【0133】ここで、以上の説明から明白なように、制
御機構44は、第1及び第2の回転駆機構82、84を
互いに同期した状態で駆動して、ソートトレイ14が下
降するように、0.5回転だけ(即ち、180度だけ)
回転駆動させることになる。即ち、仮に、制御機構44
が、ソート方向Xに関して上流側に位置するリードねじ
棒80A、80Bを全く回転させずに、下流側に位置す
るリードねじ棒80C、80Dを5回転だけ回転させる
と、これにより、図15に示す傾斜状態にあったソート
トレイ14は、図16に示す水平状態にもたらされるこ
とになる。この図16に示す水平状態では、取り出し開
口104に臨むソートトレイ14と取り出し開口104
の上端縁との間は、小さくしか開かれず、この取り出し
開口104に臨むソートトレイ14と取り出し開口10
4の下端縁との間が大きく開かれることになるしかしな
がら、制御機構44は、第1及び第2の回転駆機構8
2、84を互いに同期した状態で駆動して、ソートトレ
イ14が図16に示す状態から更に下降するように、
0.5回転だけ(即ち、180度だけ)回転駆動させる
ことにより、取り出し開口104に臨むソートトレイ1
4は、図22に示すように、取り出し開口104に臨ん
だ状態を維持されたままの状態で、半リードピッチ分だ
け下降され、シート取り出し位置にもたらされることに
なる。これにより、シート取り出し位置にあるソートト
レイ14″と取り出し開口104の上端縁との間は、大
きく開かれることになる。この結果、上方に大きく揺動
された上あご部材144が容易に、且つ、確実に、取り
出し開口104内に進入することが可能となる。尚、こ
のソートトレイ14の反リードピッチ分の下降に伴い、
シート取り出し位置にあるソートトレイ14″と取り出
し開口104の下端縁との間は狭められることになる
が、下あご部材148の下方への揺動量は小さく設定さ
れているので、何ら問題が発生することはない。
【0134】一方、グリッパ機構32は、後述するグリ
ッパ駆動機構36の動作により、図23に2点鎖線で示
す上方引き上げ位置から、図23に実線で示すように、
シート取り出し位置にあるソートトレイ14″上のシー
ト束Pを把持可能な把持位置にもたらされる。このグリ
ッパ機構32が把持位置に下降されてきた状態におい
て、グリッパ機構32の上把持片152は、図23で2
点鎖線で示すように、シート取り出し位置にあるソート
トレイ14″上ののシート束Pの、上述した載置板68
に形成した第1の凹部68aに張り出している部位の上
面から上方に大きく離間した位置(この離間量は、シー
ト束Pの厚さに応じて変化することはいうまでもな
い。)にあり、下把持片154は、この部位の下面から
下方にわずかに離間した位置にあるように、夫々設定さ
れている。
【0135】この待機状態(即ち、把持可能状態)か
ら、制御機構44の制御の下で、揺動駆動モータ160
が他方向に回転駆動されると、駆動ロッド158はシー
ト取り出し方向Yとは反対方向に沿って徐々に引き込ま
れることになる。これにより、第1及び第2の駆動溝1
68、170の溝形状に従って、上あご部材144は中
間部材150の上側支軸142回りの時計方向の回転に
伴い、同様に、上側支軸142回りに時計方向に回動さ
れ、一方、下あご部材148は直接に下側支軸148回
りに反時計方向に回動される。このようにして、把持片
152と下把持片154とは、互いに近接する方向に移
動されて、両者は徐々に閉じられることになる。
【0136】そして、図21Bに示すように、シート取
り出し位置にあるソートトレイ14″上のシート束Pの
下面に当接すると、これ以降は、第2の駆動溝170の
溝形状に従って、駆動ロッド158が更に引き込まれた
としても、下あご部材148はその位置に保持され、上
あご部材144のみが図中時計方向に沿って回動される
ことになる。このようにして、上把持片152は下把持
片154にたいして、近接する方向に移動されて、両者
は更に徐々に閉じられることになる。
【0137】そして、図23において実線で及び図21
Cに示すように、上下一対の把持片154、154が、
これから把持しようとするシート束Pの上下の面に夫々
当接する状態で、駆動ロッド158は、図21Cに示す
ように、第1及び第2の駆動溝168、170の後端部
よりもわずかに前方に偏倚した位置にもたらされること
になる。
【0138】この図21Cに示す状態から、更に、揺動
駆動モータ160が他方向に回転駆動されることによ
り、駆動ロッド158は更にシート取り出し方向Yとは
反対方向に沿って引き込まれ、最終的に、図21Dに示
すように、第1及び第2の駆動溝168、170の後端
部に到達することになる。この図21Cに示す状態から
図21Dに示す状態に駆動ロッド158が変位すること
により、第1の駆動溝168の溝形状に従って、中間部
材150は上側支軸142回りにバネ部材172の付勢
力に抗して更に時計方向に沿って回動させられ、中間ロ
ッド166は円弧溝164内を時計方向に沿って移動さ
せられることになり、更に、円弧溝164の時計方向側
の端縁に当接し、これを時計方向に沿って強く押しつけ
ることになる。一方、下あご部材148は、第2の駆動
溝170の溝形状に従って、何ら回動されることなく、
図21Cに示す位置に保持されることになる。
【0139】この結果、図21Dに示す把持状態におい
て、上把持片152は下把持片154に向けて強く押し
付けられ、この結果、両把持片154、154に挟持さ
れたシート束Pは、強力に一括して把持されることにな
る。
【0140】尚、上述した説明から明らかなように、把
持のための揺動範囲は、上あご部材144の大きく、下
あご部材148は小さく、夫々設定されている。換言す
れば、下あご部材148の把持のための揺動範囲は、上
あご部材144の把持のための揺動範囲よりも小さく設
定されている。ここで、下あご部材148の把持のため
の揺動量は、図21Cに示すように、下あご部材148
の揺動動作終了状態において、下把持片154の上面と
シート取り出し位置にあるソートトレイ14″の載置板
68の上面とが、略面一になるように設定されている。
【0141】このような構成により、グリッパ機構32
の上下の把持片154、154は、図21Aに示す把持
動作開始状態で、シート取り出し位置にあるソートトレ
イ14″上のシート束Pに近接する状態において、夫々
シート束Pの上面及び下面から所定ギャップだけ上下に
夫々離間する状態となり、シート束Pの積載状態を何ら
阻害することがない。また、シート取り出し位置にある
ソートトレイ14″上のシート束Pは、その把持される
部位を、その上下方向高さ位置を実質的に変更されるこ
となく、グリッパ機構32により把持されることにな
る。
【0142】[J:ジョグ駆動機構34の説明] Jー1)ジョグ駆動機構34の構成の説明 上述したように、このグリッパユニット138は、スラ
イドケース140内に上下一対のあご部材144、14
8を備えた状態で、スライドガイドシャフト136を介
して、ソート方向X(即ち、シート取り出しYに直交す
る方向)に沿って往復移動自在に支持されている。ジョ
グ駆動機構34は、このグリッパユニット138を往復
駆動するための機構として構成されており、図19に示
すように、ジョグ動作用の可逆転可能な駆動モータ17
4と、この駆動モータ174によりシート取り出し方向
Yに沿って延出する軸線回りに回転駆動される駆動プー
リ176と、この駆動プーリ176よりも、ソート方向
Xに沿って下流側に偏倚した位置において、シート取り
出し方向Yに沿って延出する軸線回りに回転自在に軸支
された従動プーリ178と、駆動プーリ176と従動プ
ーリ178とに掛け渡されたエンドレスのタイミングベ
ルト180と、このタイミングベルト180の一部をス
ライドケース140に固定させる固定具182とを備え
て概略構成されている。
【0143】Jー2)ジョグ駆動機構34のジョグ動作
の説明 このように、ジョグ駆動機構34は構成されているの
で、駆動モータ174の駆動に伴い、上下一対のあご部
材144、148(即ち、上下一対の把持片154、1
54)を内蔵したグリッパユニット138は、ソート方
向Xに沿って往復移動駆動され、任意の位置で停止され
ることになる。
【0144】尚、この実施例においては、グリッパユニ
ット138は、図22に示すように、シート取り出し位
置にある水平状態のソートトレイ14上のシート束Pを
一括して把持するホーム位置(グリップ位置)P0又
は、、このホーム位置P0からソート方向Xに関して下
流側に第1の距離L1だけ偏倚したシート取り出し位置
(又は、第1ジョグ位置)P1又は、ホーム位置P0か
らソート方向Xに関して下流側に第1の距離L1よりも
長い第2の距離L2だけ偏倚したジョグ位置(又は、第
2ジョグ位置)P2に移動して、移動位置に停止させら
れるように設定されている。
【0145】ここで、ホーム位置P0はグリッパユニッ
ト138の待機位置として規定されており、図23にお
いて2点鎖線で示すように、後述するグリッパ駆動機構
36によりグリッパ機構32が上方の待機位置に引き上
げられている状態において、グリッパユニット138は
このホーム位置P0に保持され、且つ、グリッパ機構3
2が上方の待機位置からシート取り出し位置にあるソー
トトレイ14″上のシート束Pを一括把持すべく把持位
置(図23に実線で示す位置)まで下降されている間
も、このホーム位置P0に保持されるように設定されて
いる。
【0146】一方、シート取り出し位置P1は、上述し
たジョグ処理が実行されない際の共通のシート取り出し
位置として規定されると共に、ジョグ処理が実行される
際には、第1ジョグ位置として規定されている。このよ
うに、この実施例において、ジョグ処理が実行されない
状態においても、ジョグ駆動機構34が起動されて、グ
リッパ機構32がソート方向Xに沿ってホーム位置P0
から第1の所定距離L1だけ移動され、シート取り出し
位置P1まで移動されるように構成されているのは、装
置本体20をコンパクトに構成したため、ソート方向X
に関して上流側に位置する2本のリードねじ棒80A、
80Bの中の、シート取り出し方向Yに関して下流側に
位置するリードねじ棒80Aが、シート束Pの取り出し
範囲内に入り込み、シート束Pの取り出し動作の邪魔に
なるので、このリードねじ棒80Aを避けるために、一
旦、ソート方向Xに沿って移動させて、このリードねじ
棒80Aをかわすことが出来るようになされている。
【0147】また、ジョグ位置P2は、ジョグ処理が実
行される際において、第1ジョグ位置から取り出された
シート束Pに対して、スタックトレイ16上に排出され
た状態で、ソート方向Xに関して所定距離(L2ーL
1)だけずれた状態で、排出される(即ち、積み重ねら
れる)ようになす位置として規定されている。
【0148】ここで、制御機構44は、グリッパユニッ
ト138の停止位置を制御するためにホーム位置センサ
182と2つの停止位置センサ184、186を備えて
おり、ホームポジションセンサ182は、グリッパユニ
ットこ138がホーム位置P0にある際にオン動作する
ように位置決めされ、第1の停止位置センサ184は、
グリッパユニット138がシート取り出し位置P1にあ
る際にオン動作するように位置決めされ、そして、第2
の停止位置センサ186は、グリッパユニット138が
ジョグ位置P2にある状態でオン動作するように位置決
めされている。
【0149】[K:グリッパ駆動機構36の説明]次
に、図19、図20、図23乃至図29を参照して、上
述した構成のグリッパ機構32を、図20において2点
鎖線で示す上方の待機位置と、実線で示す下方の把持位
置との間で往復移動駆動するためのグリッパ駆動機構3
6を説明する。
【0150】Kー1)グリッパ駆動機構36の移動経路
(移動軌跡)の説明 図23に示すように、グリッパ駆動機構36によりグリ
ッパ機構32は、シート取り出し位置にあるソートトレ
イ14″上のシート束Pを把持可能な把持位置から、シ
ート引き出し方向Yに沿って下流側に、即ち、図1にお
いてこのシート後処理装置10及び複写装置1000を
操作する操作者が立つ位置である手前側に向けて略水平
に引き出され、この把持位置から引き出た直後からこの
引き出し動作に伴い徐々に上方に偏倚するように持ち上
げられ、途中から、斜め上方にまっすぐ引き上げられ、
上限位置としての待機位置まで引き上げられると共に、
同一経路を反対に、引き上げ位置から把持位置まで下降
させるように設定されている。換言すれば、この実施例
においては、グリッパ機構32の移動軌跡は、把持位置
からは最初、湾曲する経路をたどり、その後、上方に向
かうにつれて徐々に正面遮蔽板100(即ち、ソートト
レイ14)から離れるように傾斜する(具体的には、こ
の実施例では、垂直軸線に対して約9度で傾斜する)略
直線状の経路を通って、上方の待機位置に至るように設
定されている。即ち、上方の待機位置は、下方の把持位
置に対して、シート取り出し方向Yに関して下流側に所
定距離だけ偏倚し、且つ、上下方向Zに関して上方に所
定距離だけ偏倚した位置に設定されている。
【0151】また、この実施例においては、このグリッ
パ駆動機構36は、グリッパ機構32の向きを、下方の
把持位置において、これが把持するシート束Pが水平状
態となるように、上位方の待機位置に置いて、Kれが把
持するシート束Pが略垂直下方を向くように、設定さ
れ、上述した移動経路を通って、把持位置から待機位置
にグリッパ機構32が移動するにつれて、その姿勢を水
平状態から略垂直状態に徐々に変更されるように、ま
た、待機位置から把持位置に移動するにつれて、その姿
勢を略垂直状態から水平状態に徐々に変更されるよう
に、設定されている。
【0152】K−2)グリッパ駆動機構36の構成の説
明 上述したような移動経路を通って上述したような姿勢を
変更された状態で、グリッパ機構32を移動駆動するた
めのグリッパ駆動機構36は、グリッパ機構32の移動
経路及び姿勢を規定するために、図20に示すように、
グリッパ機構32の移動経路の両側に位置した状態で、
共にシート取り出し方向Yに沿って延出する両側板18
8A、188Bと、各側板188A、188Bに形成さ
れた3本のガイド溝190A、190B、190Cと、
図19に示すように、各ガイド溝190A、190B、
190Cに夫々スライド可能に嵌入されるガイドピン1
92A、192B、192Cを備えている。
【0153】ここで、図23において最も右側に位置す
るガイド溝190A、即ち、3本のガイド溝190A、
190B、190Cの中で、最も正面遮蔽板100に近
接する(換言すれば、向こう側の)ガイド溝190A
は、上述した傾斜経路に平行に設定され、全長に渡り直
線状に延出するように形成されている。このガイド溝1
90Aに嵌入するガイドピン192Aは、図19に示す
ように、グリッパハウジング134の側面に植設されて
いる。
【0154】一方、真ん中のガイド溝190B及び図2
0において最も左側に位置する、即ち、手前側のガイド
溝190Cの下部は、夫々下がるにつれてシート取り出
し位置にあるソートトレイ14″に近づくように、湾曲
する状態に形成されている。真ん中2のガイド溝190
Bに嵌入するガイドピン192B及び手前側のガイド溝
190Cに嵌入するガイドピン192Cは、グリッパハ
ウジング134の両側の上部に回動自在に取り付けられ
たブラケット194に所定間隔離間した状態で植設され
ている。
【0155】このように3本のガイドピン192A、1
92B、192Cが夫々ガイド溝190A、190B、
190Cに嵌入して、グリッパ機構32の昇降動作に応
じてこれらガイド溝190A、190B、190Cない
をスライドするので、上述したように、グリッパ機構3
2の移動経路は規定されると共に、その姿勢も高さ位置
に応じて変更制御されることになる。
【0156】また、上述したグリッパ駆動機構36は、
グリッパ機構32を移動駆動するために、移動駆動用の
可逆転可能な駆動モータ200と、この駆動モータ20
0の出力軸に同軸に固定されたモータプーリ202と、
一方の側板188Aに、上述した上方の待機位置に対応
してこれよりもわずかに高い位置に取り付けられた駆動
プーリ204と、この駆動プーリ204及びモータプー
リ202の近くに配設された付勢プーリ206と、上述
した下方の把持位置に対応してこれよりもわずかに高い
位置に取り付けられた従動プーリ208とを、各々、ソ
ート方向Xに沿って延出する軸線回りに回転可能に備え
ている。ここで、付勢プーリ206は、側板188Aに
植設された支軸210に回転自在に軸支されており、支
軸210には、弦巻バネ(図示せず)が緩く巻回され、
この弦巻バネの一端は支軸210に、多端は付勢プーリ
206に、夫々係止されている。そして、この弦巻バネ
は、付勢プーリ206を常時、グリッパ機構32が上方
に引きゲラれる方向に付勢する付勢力を発揮するよう
に、支軸210に巻回されている。
【0157】一方、モータプーリ202と駆動プーリ2
04と付勢プーリ206とに渡り、エンドレスの第1の
駆動力伝達ベルト212が掛け渡されており、駆動プー
リ204と従動プーリ208とに渡り、エンドレスの第
2の駆動力伝達ベルト214が掛け渡されている。そし
て、この第2の駆動力伝達ベルト214の一部が、固定
具216(図23に示す)を介して、ブラケット194
に固定されている。
【0158】このようにグリッパ駆動機構36は構成さ
れているので、駆動モータ200の駆動に伴い、グリッ
パ機構32は下方の把持位置と上方の待機位置との間で
所定の移動経路に沿って往復移動駆動されることにな
る。詳細には、駆動モータ200がモータプーリ202
を一方向に回転させることに伴い、グリッパ機構32は
上方の待機位置から下方の把持位置に向けて移動駆動さ
れ、他方向他方向に回転させることに伴い、下方の把持
位置から上方の待機位置に向けて移動駆動されることに
なる。
【0159】尚、上述した側板188A、188Bの下
端面は、図20に示すように、搬送経路に対応した状態
で、湾曲した状態に形成され、これら側板188A、1
88Bの下端部は、搬送途中のシート束Pの両端を案内
ガイドするガイド部218A、218Bとして機能する
ことになる。即ち、後述するステープル機構40との間
で関係することであるが、搬送途中のシート束Pの一側
をステープル機構40のステープル用通路250(後述
する)内に挿通させなければならないものであるが、グ
リッパ機構32により一括把持されているのは、シート
束Pの略中央部分であり、仮に、このようなガイド部2
18A、218Bが設けられていないとすると、シート
束Pの一側がステープル機構40のステープル用通路2
50内に挿通される保証がない。しかしながら、この実
施例においては、このように側板188A、188Bの
下部に、ガイド部218A、218Bを夫々設けている
ので、後述するステープル処理が実行される際において
は、グリッパ機構32により一括把持されたシート束P
の一側は、確実に、ステープル機構40のステープル用
通路250内に案内されて、これに挿通されることにな
る。
【0160】尚、このステープル処理が実行されない状
態において、後述するステープル進退機構42により、
ステープル機構40はグリッパ機構32の移動経路、即
ち、このグリッパ機構32により一括把持されたシート
束Pの搬送経路から退避する退避位置に移動されてお
り、搬送途中のシート束Pの一側とステープル機構42
のステープル用通路250との位置関係は、何ら問題と
されるものではない。
【0161】Kー3)グリッパ駆動機構36によるシー
ト束Pの取り出し動作の説明 以下に、図23乃至図29を参照して、上述した構成の
グリッパ駆動機構36によりグリッパ機構32を移動駆
動して、シート取り出し位置にあるソートトレイ14″
上のシート束Pの取り出し動作について、詳細に説明す
る。
【0162】上述したように、ソートトレイ14上のシ
ート束Pの取り出し動作が起動されると、制御機構44
はグリッパ駆動機構36の駆動モータ200をモータプ
ーリ202が一方向に回転するように駆動制御して、図
23に2点鎖線で示す上方の待機位置にあるグリッパ機
構32を所定の移動経路に沿って下降させ、図23に実
線で示す把持位置まで移動させる。この把持位置におい
て、グリッパ機構32の上下の把持片152、154
は、図23に2点鎖線で示すように、上下に開いた把持
可能状態に設定されている。即ち、把持位置に移動され
た状態で、上下の把持片152、154は、図21Aを
参照して既に説明したように、シート取り出し位置にあ
るソートトレイ14″上のシート束Pの、第1の開口6
8Aに張り出した部分を間に入れ込んだ状態で、このシ
ート束Pの被把持部分の上下に夫々離間した把持可能位
置にもたらされることになる。
【0163】この後、図21A乃至図21Dを参照して
その把持動作を説明したように、このグリッパ機構32
により、図23に実線で示すように、シート取り出し位
置にあるソートトレイ14″上のシート束Pはその先端
部を一括把持されることになる。この把持動作の完了に
伴い、制御機構44は、ジョグ駆動機構34を起動し
て、グリッパユニット138を、図22に示すホーム位
置P0から、距離L1だけソート方向Xに沿ってスライ
ド移動させ、シート取り出し位置P1に移動させる。
【0164】ここで、説明の簡略化のため、ジョグ処理
もステープル処理も実行されない状態での取り出し動作
として説明する。尚、ステープル処理又はジョグ処理が
実行される中での取り出し動作は、別途、制御機構44
における制御動作の中で説明する。
【0165】この後、制御機構44は、駆動モータ20
0をモータプーリ202が他方向に回転するように駆動
制御して、シート束Pを一括把持したグリッパ機構32
を、最初、シート取り出し方向Yに沿ってのみ引き出し
移動させ、3本のガイド溝190A、190B、190
Cと夫々に嵌入するガイドピン192A、192B、1
92Cとにより規定される所定の移動経路に沿って上方
に向けて引き上げ動作する。換言すれば、グリッパ駆動
機構36の動作として表現すれば、このグリッパ駆動機
構36は、グリッパ機構32を、シート引き出し方向Y
に沿って引き出し移動が開始された直後から、上方に向
けて徐々に上昇させながら湾曲経路を移動させ、、その
把持姿勢を水平状態から徐々に下方を向くようにして、
上方の待機位置に向けて引き上げ駆動する。
【0166】このグリッパ駆動機構36によるグリッパ
機構32の引き出し動作に伴い、シート束Pの後端部
(即ち、シート引き出し方向Yに関して下流側に位置す
る端部)は、シート引き出し位置にあるソートトレイ1
4から手前側に引き出され、これから脱落することにな
る。この状態で、図24に示すように、シート束Pの中
間部分は、後述するスタックトレイ16にその下面を支
持された状態で、搬送途中の湾曲状態を維持させられる
ことになる。このようにして、この実施例においては、
スタックトレイ16により搬送途中、具体的には、シー
ト引き出し位置にあるソートトレイ14から引き出され
た直後のシート束Pの搬送姿勢を、グリッパ機構32の
移動経路と近似した湾曲した状態に保持されることにな
り、搬送途中のシート束Pへの無理な力の作用が極力抑
えられ、良好な引き出し状態が達成されることになる。
【0167】そして、制御ユニット44は、複写装置1
000の制御機構から伝送されてきたシートSのサイズ
情報に基づき、図25に示すように、シート束Pの後端
が、スタックトレイ16の上面(スタックトレイ16上
に既にシート束Pが積載されている場合には、この積載
されたシート束Pの上面、以下同じ)に僅かに接触した
状態となるように、このシート束Pを一括把持したグリ
ッパ機構32が引き上げられたことが検出された時点
で、駆動モータ200の駆動を停止して、グリッパ機構
32の引き上げ動作を終了し、グリッパ機構32をその
引き上げ位置に保持する。
【0168】この図25に示す状態から、制御機構44
は、駆動モータ200をモータプーリ202が一方向に
回転するように駆動制御し、図26に示すように、シー
ト束Pの後端が、スタックトレイ16の後述する立ち壁
220として機能する部分(以下、説明の簡略化のた
め、単に、立ち壁220として説明する。)に当接する
まで、グリッパ機構32を引き下げ動作する。尚、この
グリッパ機構32の引き下げ量は、制御機構44内の図
示しない演算部において、上述した複写装置1000か
らのシートサイズ情報や、上述した引き上げ位置の位置
情報や、ステープル処理時の1個打ちモード/2個打ち
モード情報等に基づいて演算されるように設定されてい
る。
【0169】この図26に示す状態において、制御機構
44は、グリッパ機構32の揺動駆動モータ160を起
動して、駆動ロッド158を押し出し駆動し、図21D
に示す位置から図21Aに示す位置まで移動させる。こ
れにより、上下の把持片152、154は互いに離間
し、この結果、シート束Pの把持状態が解除される。こ
の把持解除に伴い、通常の場合には、自重により、シー
ト束Pは全体としてスタックトレイ16上に集積される
ように倒れ込むことように落下することになるが、今ま
でグリッパ機構32により強く把持されていたため、こ
の状態で外側に位置する把持片154に密着して係止さ
れた場合には、この把持片154に寄りかかったままの
状態が維持されて、スタックトレイ16上に落下するこ
とが損なわれる虞がある。
【0170】このため、この実施例においては、図26
に示す状態においてグリッパ機構32における把持動作
を解除すると共に、モータプーリ202が他方向に回転
するように駆動モータ200を駆動制御して、図27に
示すように、グリッパ機構32を所定量だけ引き上げて
退避位置に移動させる。これにより、把持を解除された
シート束Pは、寄りかかるよりどころが無くなるため、
強制的に、スタックトレイ16上に倒れ込むように落下
することになる。尚、この実施例においては、グリッパ
機構32が所定量だけ引き上げられた退避位置は、上述
した待機位置に一致するように設定されている。
【0171】このようにして、図28にまとめて示すよ
うに、グリッパ機構32は、シート引き出し位置にある
ソートトレイ14上のシート束Pを一括把持して、上方
の待機位置までシート取り出し方向Yに沿って引き出さ
れ、且つ、上方向Zに向けて引き上げ位置まで引き上げ
られると、今度は、シート束Pの後端がスタックトレイ
16の立ち壁220に当接するまで下降され、この状態
で把持を解除されると共に所定位置まで引き上げられる
ように駆動される。これにより、シート取り出し位置に
あるソートトレイ14″上のシート束Pは、確実に、ス
タックトレイ16上に排出され、既にシート束Pが集積
されている場合には、その既集積のシート束の上面上
に、新たに積み重ねられることになる。
【0172】Kー4)グリッパ駆動機構36によるシー
ト束Pの取り出し時における効果 上述した引き上げ位置は、上述した説明から明らかなよ
うに、シートSのシート取り出し方向Yに沿うサイズに
応じて可変となっている。このため、図25に示す引き
上げ位置が例えば、A4サイズのシートSが縦向き(即
ち、シートSの長手軸が、シート引き出し方向Yに沿っ
ている向き)で取り出されている場合と仮定すると、図
29に実線で示すように、B5サイズのシートSが縦向
きで取り出される場合、又は、B4サイズのシートSが
横向き(即ち、シートSの短手軸が、シート引き出し方
向Yに沿っている向き)で取り出される場合の引き上げ
位置は、図29に2点鎖線で示すように、A4サイズの
シートSが縦向きで取り出される場合の引き上げ位置よ
りも低い位置に自動的に設定されることになる。
【0173】また、上述したように、グリッパ機構32
に一括把持されたシート束Pが引き上げ位置まで引き上
げられた状態で、常に、シート束Pの後端は、図25又
は図29に示すように、スタックトレイ16の上面に僅
かに接触した状態が維持されている。ここで、仮に、引
き上げ位置にもたらされたシート束Pの後端が、スタッ
クトレイ16の上面から僅かにでも上方に浮いている場
合を想定すると、シートSの所謂「癖」により、後端が
シート後処理装置10から離れる方向(即ち、外方)に
曲がるように湾曲している場合には、このシート束Pを
スタックトレイ16上に積載すべく、下降させると、こ
の外方に湾曲した後端は、図25や図29に示すように
はスタックトレイ16の上面に当接せずに、逆方向に向
いた状態でスタックトレイ16の上面に当接することに
なる。この結果、シートSは折れ曲げられた状態で、ス
タックトレイ16上に積載されることになり問題とな
る。
【0174】しかしながら、この実施例においては、シ
ート束Pの後端は、決してソートトレイ16の上面(ソ
ートトレイ16上に既にシート束Pが積載されている場
合には、既積載のシート束Pの上面)から上方に浮いた
状態になされることはないので、たとえ、シートSに外
方への曲がり癖があったとしても、これにより、シート
Sが折れ曲がった状態でスタックトレイ16上に積載さ
れる虞はなく、良好な積載状態が達成されることにな
る。
【0175】また、引き上げ位置まで持ち上げたシート
束Pの把持を解除するに先立ち、グリッパ機構32を下
降させて、シート束Pの後端をスタックトレイ16の立
ち壁220に当接させてから、把持解除を実行するよう
にしている。ここで、仮に、シート束Pの後端をスタッ
クトレイ16の立ち壁220に当接させる前に、図25
またはず29に示す状態で、シート束Pの把持を解除し
たとすると、この把持を解除されたシート束Pは、自重
により、スタックトレイ16(ソートトレイ16上に既
にシート束Pが積載されている場合には、既積載のシー
ト束P)上を滑り落ちて、立ち壁220に当接すること
により、停止することになる。このため、把持解除の状
態や滑り状態の相違に基づき、シート取り出し方向Yと
は反対方向に沿って真っ直ぐに滑り落ちる保証はない。
このため、先に積載されているシート束Pと、今回積載
されるシート束Pとが、シート取り出し方向Yに直交す
る方向に沿ってずれて積載される虞があり、スタックト
レイ16上の積載状態が良好に維持され得ないことにな
る。
【0176】しかしながら、この実施例においては、こ
のシート束の後端がスタックトレイ16の立ち壁220
に当接するまでの移動を、これを一括把持するグリッパ
機構32の移動により強制的に実行するようにしている
ので、今回積載されるシート束Pは、前回積載されたシ
ート束Pの上に、真っ直ぐ上側に積み重ねられた状態で
積載されることになり、積載状態が良好に維持されるこ
とになる。
【0177】また、グリッパ機構32がシート束Pを一
括把持した状態で、シート束Pの後端がスタックトレイ
16の立ち壁220に当接する位置まで移動された状態
で、図26に示すように、シート束Pの先端部分は垂直
面に対して所定角度だけ傾斜した状態で傾斜している。
換言すれば、シート束Pは、その上端が外方に(即ち、
正面遮蔽板100から離間する方向に)変位する状態で
その傾斜姿勢を保持させられている。これにより、この
図26に示す状態においてグリッパ機構32の把持が解
除された場合には、シート束Pは正面遮蔽板100側に
倒れ込むことなく、確実に、スタックトレイ16上に倒
れ込むことになり、間違えなくスタックトレイ16上
(ソートトレイ16上に既にシート束Pが積載されてい
る場合には、既積載のシート束Pの上面)に積載される
ことになる。
【0178】[L:スタックトレイ16の説明]上述し
たように、ソートトレイ14から取り出されたシート束
Pが集積された状態で排出されるスタックトレイ16
は、図1に示すように、装置本体20の手前側の面(即
ち、前面)、換言すれば、ソートトレイ14のシート取
り出し方向Yに関して下流側に位置した状態で配設さ
れ、これの先端部が基端部に対して上方に偏倚するよう
に傾斜した状態で取り付けられている。換言すれば、こ
のスタックトレイ16は、上述したグリッパ機構32に
より一括把持されて引き上げ位置まで移動されたシート
束Pの直下方に配設され、把持を解除されたシート束P
を受けてこれが集積されるように構成されている。
【0179】このようにスタックトレイ16は傾斜状態
で配設されているので、これの配設面積(即ち、このシ
ート後処理装置10が載置されている床への投影面積)
を小さく設定することが出来、これを内蔵する装置本体
20のサイズをコンパクトに抑えることが可能となる。
【0180】この実施例においては、スタックトレイ1
6の傾斜角度は、常に一定に保持されており(この実施
例においては、約45度に設定されており)、後述する
スタックトレイ昇降機構38により、昇降駆動されるよ
うに、上下方向に沿って移動自在に支持されている。こ
こで、下方位置まで下降された状態で、このスタックト
レイ16上には、多数枚のシートSが、例えば、100
0枚のシートSが集積され得るように、設定されてい
る。
【0181】また、この実施例においては、シート束P
の後端が当接される立ち壁220は、スタックトレイ1
6に一体的に形成されるものではなく、図20及び図2
3乃至図29に示すように、スタックトレイ16の基端
部において起立する正面遮蔽板100の取り出し開口1
04よりも下方部分により規定されるように設定されて
いる。
【0182】また、図30に示すように、このスタック
トレイ16には、この上にシートSが載置されていない
ことを検出するエンプティセンサ222が配設されてい
る。このエンプティセンサ222は、このスタックトレ
イ16上に少なくとも1枚のシートSが載置されている
状態でオフし、全く存在しなくたった状態でオン動作す
るように構成されている。
【0183】また、このスタックトレイ16の上方空
間、即ち、グリッパ機構32の移動経路は、上述した正
面カバー部材50により、使用時(即ち、積載時)にお
いても、全体的に遮蔽されるようになされている。即
ち、シート束Pの排出動作中においては、グリッパ機構
32が把持位置と引き上げ位置との間で往復動作してお
り、操作者が誤って手をこのグリッパ機構32の移動経
路中に差し入れると、移動中のグリッパ機構32に触れ
て安全性の観点で問題となるが、この実施例において
は、この正面カバー部材50によりスタックトレイ16
の上方空間は完全に遮蔽されているので、安全性が確実
に担保されることになる。
【0184】尚、この正面遮蔽板50は、この実施例に
おいては手動により開け閉めされるように構成されてい
るが、駆動機構を介してグリッパ機構32の駆動中のみ
遮蔽するように、自動的に閉じられるように構成しても
よい。
【0185】[M:スタックトレイ昇降機構38の説
明]次に、図20、図30及び図31A乃至図31Eを
参照して、上述したスタックトレイ162を図30に実
線で示す上限位置と2点鎖線で示す下限位置との間で昇
降駆動させるための、換言すれば、スタックトレイ16
の高さ位置を調節するためのスタックトレイ昇降機構3
8を説明する。
【0186】Mー1)スタックトレイ昇降機構38の構
成の説明 図20に示すように、このスタックトレイ昇降機構38
は、昇降駆動用の可逆転可能な駆動モータ224と、こ
の駆動モータ224のモータ軸に同軸に取り付けられた
駆動ギヤ226と、この駆動ギヤ226に常時噛合する
従動ギヤ228と、この従動ギヤ228と同軸に取り付
けられると共に、スタックトレイ16の下限位置よりも
僅かに低い位置に配設された駆動プーリ230と、この
駆動プーリ230の直上方に回転自在に取り付けられる
と共に、スタックトレイ16の上限位置よりも僅かに高
い位置に配設された従動プーリ232と、駆動プーリ2
30と従動プーリ232とに掛け渡されたエンドレスの
タイミングベルト234と、このタイミングベルト23
4の一部に、スタックトレイ16の基端部を固定させる
図示しない固定具とを備えて、概略構成されている。
【0187】また、このスタックトレイ昇降機構38
は、これの下降動作を起動させるための上限センサ23
6を備え、後述するようにして、このセンサ236の検
出結果に基づき、制御機構44は、駆動モータ224を
起動して、スタックトレイ16を下降するように駆動制
御する。
【0188】即ち、この上限センサ236は、次にシー
ト束Pが集積される被集積部(シート束Pが未だ集積さ
れていないスタックトレイ16においては、スタックト
レイ16の上面、又は、シート束Pが既に集積されてい
るスタックトレイ16においては、集積されたシート束
Pの上面)の高さ位置を、所定の高さ位置に一定に保つ
ように、スタックトレイ16を下降制御するために配設
されている。
【0189】尚、図示していないが、スタックトレイ1
6が下限位置まで下降してきた場合にオンする下限セン
サを更に備えており、この下限センサがオンした時点
で、制御機構44は駆動モータ224の駆動を停止し
て、装置本体20の上面の手前側に配設された表示パネ
ル274の警告ランプを点灯させて、これ以上のスタッ
クトレイ16へのシートの排出動作が不可能であること
を操作者に報知させるように設定されている。
【0190】Mー2)シート束押圧機構238の説明 ここで、上述したシート束Pの取り出し動作時におい
て、既に図24及び図25を参照して説明したように、
例えば、図24から図25に示す状態にシート束Pが引
き出される時点において、スタックトレイ16上に既に
シート束Pが集積されている場合には、図24に示すよ
うに、その中央部を下方からスタックトレイ16上のシ
ート束Pにより支持されて湾曲状態を維持されつつシー
ト取り出し位置にあるソートトレイ14″から引き出さ
れているシート束Pと、スタックトレイ16上のシート
束Pとの間に、摩擦係合が発生する。これにより、グリ
ッパ機構32の移動に伴い引き出されるシート束Pの引
き出しにつれて、スタックトレイ16上のシート束Pが
シート取り出し方向Yに沿って移動される事態が発生す
る虞がある。また、同様な摩擦係合が、図25に示すよ
うに、取り出し途中のシート束Pの後端が、グリッパ機
構32の引き上げ位置に向かう上昇に応じて、スタック
トレイ16上のシート束Pの上面を摺動している際にお
いても、この取り出し途中のシート束Pと、スタックト
レイ16上のシート束Pとの間においても発生する。
【0191】このような摩擦係合に基づき、スタックト
レイ16上のシート束Pのシート取り出し方向Yに沿う
移動が発生すると、この摩擦係合が解除された時点で、
スタックトレイ16の傾斜に基づき、スタックトレイ1
6上をシート取り出し方向Yに沿って移動されたシート
束Pは、元の位置に戻ろうとするが、係合解除の状態や
滑り状態の相違に基づき、シート取り出し方向Yとは反
対方向に沿って真っ直ぐに滑り落ちる保証はない。この
ため、後端が立ち壁220に当接した時点で、下に積載
されているシート束Pに対してシート取り出し方向Yに
直交する方向に沿ってずれて積み重なる事態となる虞が
あり、スタックトレイ16上の積載状態が良好に維持さ
れ得ないことになる。
【0192】このため、この実施例においては、グリッ
パ機構32により一括把持されたシート束Pが、シート
取り出し方向Yに沿って取り出されている際には、スタ
ックトレイ16上のシート束Pをスタックトレイ16に
押さえつけて、その移動を禁止するようにするシート束
押圧機構238が配設されている。
【0193】このシート束押圧機構238は、図30に
示すように、スタックトレイ16の上限位置近傍に配設
され、ソート方向Xに沿って延出する支軸240回りに
略中央部で回動自在に取り付けられ、先端がスタックト
レイ16上に積載されたシート束Pの後端に上方から押
圧自在に設けられた押圧部材242と、後端に一体的に
取り付けられ、上述した上限センサ236を横切ること
により、これをオンさせるマスク部材244と、上述し
た支軸240に巻回され、一端が支軸240に係止さ
れ、他端が押圧部材242に形成されて、この押圧部材
242を図中時計方向に回動するように(即ち、スタッ
クトレイ16から離間する方向に回動するように)付勢
するトーションバネ(図示せず)と、コイルスプリング
246を介して押圧部材242に接続され、励磁に伴い
押圧部材242を図中反時計方向に回動するように引き
つける電磁ソレノイド248とを備えて概略構成されて
いる。
【0194】Mー3)シート束押圧機構238の押圧動
作の説明 このようにシート束押圧機構238は構成されているの
で、制御機構44の制御の下で電磁ソレノイド248が
消磁されている状態においては、押圧部材242は図示
しないトーションバネの付勢力によりスタックトレイ1
6上から(又は、スタックトレイ16上に集積されたシ
ート束P上から)離間するように、図中時計方向に回動
され、図30に2点鎖線で示す退避位置にもたらされ
る。一方、制御機構44の制御動作により電磁ソレノイ
ド248が励磁されると、押圧部材242はトーション
バネの付勢力に抗して、電磁ソレノイド248の引きつ
け力によりスタックトレイ16に向けて回動させられ、
スタックトレイ16上にシートSがない場合には、この
スタックトレイ16の上面に所定の弾性力で当接し、
又、スタックトレイ16上にシート束Pが既に集積され
ている場合には、このシート束Pの上面に所定の弾性力
で当接し、これをスタックトレイ16に対して押し付け
ることになる。
【0195】尚、上限センサ236の取り付け位置は、
図30に示すように、上限位置にもたらされたスタック
トレイ16上に何らシートSが排出されていない状態に
おいて、この上限位置のスタックトレイ16の上面に押
圧部材242が電磁ソレノイド248の励磁に伴い弾性
的に当接した状態で、上限センサ236を横切り、これ
をオンさせることが出来る位置に設定されている。ここ
で、上限センサ236は、以上の説明から明白なよう
に、一対の発光素子(LED)及び受光素子(PT)を
備えるフォトインタラプタから構成され、発光素子及び
受光素子間の光路をマスク部材244が横切ることによ
り、オン動作し、光路間が何ら遮られていない状態でオ
フ動作するように構成されている。
【0196】Mー4)シート束押圧機構238における
押圧動作を加味したスタックトレイ16の昇降動作の説
明 次に、スタックトレイ昇降機構38におけるスタックト
レイ16の昇降動作を、シート束押圧機構238におけ
るスタックトレイ16上に集積されたシート束Pの押圧
動作を加味した状態で、図31A乃至図31Eを参照し
て説明する。
【0197】まず、スタックトレイ16を上限位置まで
上昇するに際しては、制御機構44は、エンプティセン
サ222の検出出力を読みとり、これがオンしていてス
タックトレイ16上に何らシートSが存在していないこ
とが確認されると、制御機構44は電磁ソレノイド24
8を励磁して、押圧部材242を図中反時計方向2回転
駆動して、スタックトレイ16の上面に当接され、これ
を押圧する。この押圧動作に伴い、上限センサ236が
マスク部材244によりオンしている場合には、このス
タックトレイ16は既に上限位置にあると判断し、スタ
ックトレイ16をその位置に留めおく。
【0198】一方、この上限センサ236がオフしてい
る場合には、このスタックトレイ16は上限位置よりも
下方に位置していると判断されるので、制御機構44は
駆動モータ224を駆動制御して、スタックトレイ16
を上昇動作させる。この上昇動作に伴い、押圧部材24
2は図中時計方向に回動されることになる。そして、上
限センサ236の光路をマスク部材244が遮断してこ
の上限センサ236がオンすると、スタックトレイ16
が上限位置に至ったと判断されるので、制御機構44は
駆動モータ224の駆動を停止して、スタックトレイ1
6をその上限位置に保持する。このようにして、図31
Aに示すように、スタックトレイ16の上限位置が規定
される。
【0199】このようにスタックトレイ16の上限位置
が規定されると、制御機構44は電磁ソレノイド248
を消磁させる。これにより、図31Bに示すように、押
圧部材242は、トーションバネの付勢力により図中時
計方向に回動されて、スタックトレイ16から大きく離
間する位置にもたらされる。この状態で、スタックトレ
イ16上へのシート束Pの排出を受ける準備動作が完了
する。
【0200】この後、上述したグリッパ駆動機構36を
介してのグリッパ機構32によるシート束Pのシート取
り出し位置にあるソートトレイ14″上からの取り出し
動作に応じて、図31Cに示すように、最初のシート束
Pがソートトレイ16上に排出されてきて、ここに集積
される。このように最初のシート束Pの集積が終了する
と、次のシート束Pの取り出し動作が開始されることに
なるが、この取り出し動作の開始に伴い、制御機構44
は電磁ソレノイド248を励磁して、押圧部材242を
図中反時計方向に回動させ、図31Dに示すように、ソ
ートトレイ16上のシート束Pをソートトレイ16に向
けて押圧する。これにより、ソートトレイ16上のシー
ト束Pは、押圧部材242により押圧されて、ソートト
レイ16上で移動不能に係止されることになる。
【0201】一方、制御機構44は、電磁ソレノイド2
48を励磁させた時点で、上限センサ236の検出状態
を読み取る。この読みとり結果、上限センサ236が、
オフを出力していると判断される場合には、制御機構4
4は駆動モータ224を起動して、スタックトレイ16
を下降させる。この下降動作に伴い、押圧部材242は
図中反時計方向に回動し、図31Eに示すように、マス
ク部材244が上限センサ236の光路を遮り、上限セ
ンサ236がオン動作する時点で、制御機構44は駆動
モータ224の駆動を停止し、スタックトレイ16をそ
の位置に保持する。
【0202】このように図31Eに示す状態において、
スタックトレイ16上のシート束Pの上面の高さは、図
31Aに示す上限位置にあるスタックトレイ16の上面
の高さと同一に設定されることになる。このようにし
て、この後、シート束Pがスタックトレイ16上に順次
集積されたとしても、この操作の繰り返しにより、スタ
ックトレイ16はこれへのシート束Pの載置量に応じて
徐々に降下され、常に、集積されたシート束Pの上面の
高さは、図31Aに示す上限位置にあるスタックトレイ
16の上面の高さと同一の高さに設定されることにな
る。
【0203】この結果、次のシート束Pがシート取り出
し位置にあるソートトレイ14から取り出される際に、
これが摺接するスタックトレイ16上のシート束Pの上
面の高さは、常に一定の高さに保持されることになるの
で、制御機構44は、グリッパ機構32の引き上げ位置
の高さを、シートSのシート取り出し方向Yに沿う長さ
にのみ基づいて規定すればよく、制御動作が簡略化され
ると共に、引き上げ位置まで引き上げられたグリッパ機
構32に一括把持されたシート束Pの後端は、確実に、
スタックトレイ16の上面、又は、スタックトレイ16
上に集積されたシート束Pの上面に接触する状態を維持
されることになる。
【0204】また、図31Eに示す状態で、上述したよ
うにして、既にスタックトレイ16上に集積されたシー
ト束Pの上面を摺動して、次のシート束Pが取り出され
る状態にあっても、この取り出し途中のシート束Pによ
り、スタックトレイ16上のシート束Pの姿勢が狂わさ
れる虞はなく、スタックトレイ16上のシート束の集積
状態が良好に、且つ、安定した状態で保持されることに
なる。
【0205】[N:ステープル機構40の説明]図1、
図8及び図20に示すように、シート引き出し位置にあ
るソートトレイ14″からシート取り出し方向Yに沿っ
て引き出されたシート束Pが、その後、湾曲した移動経
路に沿って徐々に上方を向くようにその移動方向を上方
に変更され、直線状の移動経路を引き上げ位置に向けて
引き上げられ始める位置に、ステープル機構40は配設
されている。このステープル機構40は、周知の構成で
あり、その詳細な説明は省略するが、移動経路に沿って
延出するステープル通路250を移動経路に臨む側の側
面に備え、このステープル通路250を通過中のシート
束Pに対して、1個のステープル(図示せず)を打ち込
み、シート束Pを一体的に結合させることが出来るよう
に構成されている。
【0206】このステープル機構40は、後述するステ
ープル進退機構42により、移動経路にステープル通路
250を位置させて、移動経路を移動中のシート束P
が、ステープル通路250を通過するようになされたス
テープル位置と、移動経路から退避した退避位置との間
で往復動されるように回動自在に支持されている。
【0207】このように、この実施例においては、ステ
ープル機構40は、斜め上方向に向けて移動されるシー
ト束Pの直線状の移動経路の下部に配置されているの
で、グリップ機構32により一括把持されて移動中のシ
ート束Pに、2カ所打ちのステープル処理を行うに際し
て、シート束Pの移動方向に沿って、最初にシート束P
の移動方向に関して下流側の、直線状に延出している部
位に1個目のステープルを打ち込み、このうち込み動作
後、更に、シート束Pを移動させて、シート束Pの移動
方向に関して上流側であって、下流側部位と同一平面状
を直線状に延出する部位に2個目のステープルを打ち込
むことが可能となる。このようにして、ステープル処理
を実行するに際して、シート束P逆方向に移動させる必
要が無く、常に、引き上げ位置に向けて移動されるのみ
で済むため、シート束Pの排出時間を無用に長くする虞
が無く、動作時間の短縮化を図ることが出来ることにな
る。
【0208】ここで、仮に、2カ所打ちのステープル処
理において、カーブしている状態のシート束の部位にス
テープルすると、ステープル処理後のシート束Pを平面
上に載置した場合に、両ステープル部位の中間部で、束
の厚さが膨らんでしまう事態が発生し、好ましくない。
この場合、1個目のステープルを、シート束Pの移動方
向に関して上流側の部位に打ち込み、この後、シート束
Pを引き戻して、2個目のステープルをシート束Pの移
動方向に関して下流側の部位に打ち込み、最終的に、2
個のステープルが打ち込まれたシート束Pを引き上げ位
置に向けて移動させることにより、上述した束中央部の
膨らみの発生を防止することが出来る。しかしながら、
この態様においては、シート束Pを一旦、逆方向に移動
させる動作が必要となり、動作時間の短縮化の観点から
は好ましくない。
【0209】[O:ステープル進退機構42の説明]以
下に、上述の図20を参照して、ステープル機構40
を、上述したグリッパ機構32により一括把持されたシ
ート束Pにステープル可能なステープル位置とグリッパ
機構32の移動経路から退避する退避位置との間で進退
駆動させるステープル進退機構42の構成を説明する。
【0210】このステープル進退機構42は、載置台2
54と、この載置台254上に載置された進退駆動用の
可逆転可能な駆動モータ256と、この駆動モータ25
6の水平軸線回りに回動されるモータ軸に直結されたウ
ォームギヤ258と、このウォームギヤ258に噛合す
ると共に、垂直軸線回りに載置台254上に回動自在に
軸支されたウォームホイール260と、このウォームホ
イール260の上面に回転軸線に対して偏芯した状態で
形成された円周溝262と、この円周溝262に上方か
ら嵌合するカムピン264が一端に取り付けられ、ステ
ープル機構40を上下に貫通するように取り付け固定さ
れた取り付け軸266が他端に取り付けられた揺動アー
ム268と、載置台254から一体的に延出し、先端部
に取り付け軸266の上端が回動自在に軸支される取り
付けステイ270とを概略備えて構成されている。
【0211】尚、この取り付け軸266の下端は、載置
台254に回動自在に軸支されている。また、載置台2
54は、水平に延出する支持軸272回りに回動自在に
軸支されており、作用状態においては、図示するよう
に、水平姿勢をとるように図示しないロック機構を介し
て支軸軸272に固定されている。一方、ステープル機
構40のステープルを補充する際には、このロック機構
のロックを解除し、載置台254を支持軸272回りに
回動させることにより、ステープルの補充しやすい位置
まで回動させることが出来ることになる。このようにし
て、ステープルの補充動作がきわめて容易に実行され得
ることになる。
【0212】このようにステープル進退機構42は構成
されているので、制御機構44の制御の下で、駆動モー
タ256が一方向に駆動されることにより、ウォームホ
イール260は図中時計方向に回動され、これにより、
偏芯円周溝262に嵌合するカムピン264を有する揺
動アーム268は、この偏芯円周溝262の偏芯状態に
従って、取り付け軸266の中心軸線を中心として、図
中時計方向に揺動駆動されることになる。この結果、こ
の揺動アーム268の他端に一体的に固定された取り付
け軸266に一体的に取り付けられたステープル機構4
0も、同様に図中時計方向に揺動され、図示するステー
プル位置から退避位置に退避されることになる。
【0213】一方、ステープル機構40を退避位置から
ステープル位置まで移動させるに際しては、制御機構4
4は、駆動モータ256を上述した一方向に、又は、こ
の一方向とは反対の他方向に駆動する。これにより、カ
ムピン264は円周溝262内の元の位置まで復帰移動
し、これに伴い、揺動アーム268も元の位置まで復帰
揺動する。このようにして、ステープル機構40は退避
位置からステープル位置まで移動されることになる。
【0214】[P:制御機構44によるジョグ処理及び
ステープル処理の制御動作の説明]このシート後処理装
置10の全体制御を司る制御機構44は、図32に示す
ように、上述した種々の機構22、24、28、30、
32、34、36、38、40、422接続されると共
に、上述した表示パネル274に接続され、種々の駆動
制御信号を出力すると共に、各機構から種々の検出信号
を受け、又、複写装置1000とも通信により接続され
て、シートSのサイズ情報や枚数情報等のシート後処理
に必要となる種々の情報を受けるように構成されてい
る。
【0215】この制御機構44におけるジョグ処理及び
ステープル処理が実行されない場合の各機構の制御動作
は、既に説明したので、以下においては、ジョグ処理及
びステープル処理を実行する際のにおける各機構の制御
動作を、図31A乃至図31Eを参照して説明する。
【0216】尚、このようなシート後処理装置における
ノンソート時のシートの搬送処理、ソート処理時のソー
トモード又はグループモードが設定されている場合の複
数枚のシートの複数段のソートトレイ14上への分配集
積動作は、周知であるので、ここでの説明を省略する。
【0217】Pー1)ステープル処理の制御動作の説明 まず、図33Aに示すように、ステープル処理の実行が
指示されると、制御機構44は、ステープル進退機構4
2を起動して、ステープル機構40を退避位置からステ
ープル位置まで揺動駆動する。一方、制御機構44は、
ジョグ駆動機構34を起動して、グリッパユニット13
8をホーム位置に移動させると共に、両把持片152、
154を把持可能位置に大きく開き、この状態を保持し
て、グリッパ機構32を待機位置から把持位置まで移動
させる。そして、グリッパ機構32の揺動機構156を
起動して、両把持片152、154を互いに閉じる方向
に揺動駆動し、シート取り出し位置にあるソートトレイ
14″上のシート束Pの、第1の凹部68aに張り出し
た部分(即ち、先端部分)を一括把持する。
【0218】この後、制御機構44は、ジョグ駆動機構
34を起動して、グリッパユニット138をソート方向
Xに沿って第1の所定距離L1だけ移動させ、ホーム位
置P0からシート取り出し位置P1まで偏倚させる。こ
の後、制御機構44は、グリッパ駆動機構36を起動し
て、グリッパ機構32をシート取り出し方向Yに沿って
移動させる。これにより、グリッパ機構32に先端を一
括把持されたシート束Pは、シート引き出し位置にある
ソートトレイ14″からシート取り出し方向Yに沿って
引き出され、この後、所定の湾曲した移動経路に沿って
上方向Zに沿って引き上げ位置に向けて引き上げられる
ことになる。この引き上げ動作の途中で、グリッパ機構
32に一括把持されたシート束Pの一側は、ステープル
機構40のステープル通路250を通過することにな
る。
【0219】ここで、シート束Pの先端がステープル通
路250をでてから(又は、ステープル通路250に入
ってから)所定の第1の移動距離だけ移動した時点で、
制御機構44は、グリッパ駆動機構36の駆動を一旦停
止させ、ステープル機構40を起動して、1個のステー
プルの打ち込み動作を実行させる。これにより、シート
束Pには、1個の(又は、1個目の)ステープルが打ち
込まれ、これにより一体化される。尚、この実施例にお
いては、上述した所定の第1の移動距離は、シートサイ
ズに応じて異なると共に、同一サイズであっても、この
ステープル処理において1個打ちのステープルモードが
設定されている場合と、2個打ちのステープルモードが
設定されている場合で、異なるように設定されている。
【0220】この後、このステープル処理において1個
打ちのステープルモードが設定されている場合には、制
御機構44はグリッパ機構32を図25又は図29に示
す位置まで上昇するようにグリッパ駆動機構36を駆動
制御し、以下、上述したようにして、シート引き出し位
置にあるソートトレイ14″上から取り出したシート束
Pを、スタックトレイ16上に排出する。
【0221】一方、ステープル処理において2個打ちの
ステープルモードが設定されている場合には、制御機構
44は第1のステープルの打ち込み動作後、シートサイ
ズに応じた第2の移動距離だけ移動した時点で、グリッ
パ駆動機構36の駆動を一旦停止させ、ステープル機構
40を起動して、2個目のステープルの打ち込み動作を
実行させる。これにより、シート束Pには、2個のステ
ープルが打ち込まれ、これにより1個打ちの場合と比較
して更に確実に一体化されることになる。尚、制御機構
44は、このような2個目のステープルの打ち込み動作
の終了した時点で、図26に示す状態へのグリッパ機構
32の戻し動作を実行する。ここで、この実施例におい
ては、2個目のステープルが打ち込まれる状態で、シー
ト束Pの後端は、図25に示す状態に設定されるよう
に、ステープル機構40の配設高さは設定されている。
【0222】尚、このように、ステープル処理が実行さ
れる場合においては、ジョグ処理は禁止され、同時には
実行されないように設定されている。即ち、ステープル
処理された複数のシート束Pは、スタックトレイ16上
において、互い違いになることなく、そのまま同一位置
で積載されることになる。
【0223】Pー2)ジョグ処理の制御動作の説明 一方、ジョグ処理が実行が指示されると、制御機構44
は、ステープル進退機構42を起動して、ステープル機
構40をステープル位置から退避位置まで揺動駆動す
る。一方、制御機構44は、図33Aに示すように、ジ
ョグ駆動機構34を起動して、グリッパユニット138
をホーム位置に移動させると共に、両把持片152、1
54を把持可能位置に大きく開き、この状態を保持し
て、グリッパ機構32を待機位置から把持位置まで移動
させる。そして、グリッパ機構32の揺動機構156を
起動して、両把持片152、154を互いに閉じる方向
に揺動駆動し、シート取り出し位置にある奇数段目のソ
ートトレイ14″上のシート束Pの、第1の凹部68a
に張り出した部分(即ち、先端部分)を一括把持する。
【0224】この後、制御機構44は、ジョグ駆動機構
34を起動して、グリッパユニット138をジョグ方向
(即ち、ソート方向X)に沿って第1の所定距離L1だ
け移動させ、ホーム位置P0から第1ジョグ位置(即
ち、シート取り出し位置)P1まで偏倚させる。この
後、制御機構44は、グリッパ駆動機構36を起動し
て、グリッパ機構32をシート取り出し方向Yに沿って
移動させる。これにより、グリッパ機構32に先端を一
括把持されたシート束Pは、シート引き出し位置にある
ソートトレイ14″からシート取り出し方向Yに沿って
引き出され、この後、所定の湾曲した移動経路に沿って
上方向Zに沿って引き上げ位置に向けて引き上げられる
ことになる。この後、制御機構44はグリッパ機構32
を図25又は図29に示す位置まで上昇するようにグリ
ッパ駆動機構36を駆動制御し、以下、上述したように
して、シート引き出し位置にあるソートトレイ14″上
から取り出したシート束Pを、スタックトレイ16上の
第1のジョグ位置P1に対応した位置に排出する。
【0225】次に、制御機構44は、ソートトレイ駆動
機構24を起動して、4本のリードねじ棒80A、80
B、80C、80Dを共に1回転させて、直下方に位置
する偶数段目のソートトレイ14をシート引き出し位置
まで移動(上昇又は下降)させる。この後、制御機構4
4は、図33Bに示すように、ジョグ駆動機構34を起
動して、グリッパユニット138をホーム位置に移動さ
せると共に、グリッパ機構32を待機位置から把持位置
まで移動させる。そして、グリッパ機構32の揺動機構
156を起動して、両把持片152、154を互いに閉
じる方向に揺動駆動し、シート取り出し位置にあるソー
トトレイ14″上のシート束Pの、第1の凹部68aに
張り出した部分(即ち、先端部分)を一括把持する。
【0226】この後、制御機構44は、ジョグ駆動機構
34を起動して、グリッパユニット138をジョグ方向
(即ち、ソート方向X)に沿って第2の所定距離L2だ
け移動させ、ホーム位置P0から第2ジョグ位置P2ま
で偏倚させる。この後、制御機構44は、グリッパ駆動
機構36を起動して、グリッパ機構32をシート取り出
し方向Yに沿って移動させる。これにより、グリッパ機
構32に先端を一括把持されたシート束Pは、シート引
き出し位置にあるソートトレイ14″からシート取り出
し方向Yに沿って引き出され、この後、所定の湾曲した
移動経路に沿って上方向Zに沿って引き上げ位置に向け
て引き上げられることになる。この後、制御機構44は
グリッパ機構32を図25又は図29に示す位置まで上
昇するようにグリッパ駆動機構36を駆動制御し、以
下、上述したようにして、シート引き出し位置にあるソ
ートトレイ14″上から取り出したシート束Pを、スタ
ックトレイ16上の第2のジョグ位置P2に対応した位
置に排出する。
【0227】このように、制御機構44は、次のソート
トレイ14がシート取り出し位置に移動され、これから
シート束Pを取り出す毎に、このシート束Pのソート方
向Xに沿う取り出し位置を、第1のジョグ位置P1と第
2のジョグ位置P2とで交互に切り替え制御することに
より、図33Cに示すように、スタックトレイ16上に
は、シート束Pが下から順次、第1及び第2のジョグ位
置に交互に対応した位置に排出され、距離(L2ーL
1)だけジョグ方向(即ち、ソート方向X)に沿ってず
れた状態で、互い違いに積み重ねられることになる。
【0228】尚、このジョグ処理は、ステープル処理が
指示された状態において、ステープル機構40内に、打
ち込みべきステープルが無くなってしまった場合には、
自動的にジョグ処理が実行され、全てのシート束Pの排
出動作後、各シート束Pが容易に識別され得るようにな
されている。
【0229】
【変形例の説明】この発明は、上述した実施例の構成に
限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形可能であることはいうまでもない。
【0230】例えば、上述した実施例においては、この
シート後処理装置10は、複写装置1000に適用され
るようにして説明したが、この発明は、このような適用
に限定されることなく、例えば、プリンタやファクシミ
リ装置等、画像が形成されたシートが排出される画像形
成装置であれば、何でも適用することが出来ることはい
うまでもない。
【0231】又、上述した実施例においては、シート取
り出し方向とソート方向とは一致するように説明した
が、この発明は、このような構成に限定されることな
く、例えば、シート取り出し方向とソート方向とが交差
するように設定されているものにも適用することが出来
ることはいうまでもない。
【0232】又、上述した実施例においては、シート取
り出し方向Yはソート方向Xに対して直交するように説
明したが、この発明はこのような構成に限定されること
なく、例えば、90度以外の任意の角度で交差するもの
であってもよいことはいうまでもない。
【0233】又、上述した実施例においては、ジョグ処
理時のジョグ方向をソート方向Xに沿うように説明した
が、この発明はこのような構成に限定されることなく、
例えば、ジョグ方向をソート方向Xに交差する方向、又
は、直交する方向に設定してもよいことはいうまでもな
い。
【0234】又、上述した実施例においては、上述した
ジョグ方向をシート取り出し方向Yに直交する方向とな
るように説明したが、この発明は、このような構成に限
定されることなく、例えば、90度以外の任意の角度で
交差するものであってもよいことはいうまでもない。
【0235】又、上述した実施例においては、図23に
2点鎖線で示すグリッパ機構32の待機位置と、図27
に実線で示すグリッパ機構32の退避位置とは、同一高
さになるように説明したが、この発明はこのような構成
に限定されることなく、両者が異なるように設定しても
よいことはいうまでもない。
【0236】又、上述した実施例においては、制御機構
44におけるジョグ処理の制御動作の中で、シート取り
出し位置にある奇数段目のソートトレイ14″上のシー
ト束Pは第1のジョグ位置P1から取り出し、シート取
り出し位置にある偶数段目のソートトレイ14″上のシ
ート束Pは第2のジョグ位置P2から取り出すように説
明したが、この発明は、このような構成に限定されるこ
となく、逆に、シート取り出し位置にある偶数段目のソ
ートトレイ14″上のシート束Pは、第1のジョグ位置
P1から取り出し、シート取り出し位置にある奇数段目
のソートトレイ14″上のシート束Pは、第2のジョグ
位置P2から取り出すように構成してもよいことはいう
までもない。
【0237】又、上述した実施例においては、シート取
り出し位置にあるソートトレイ14″から取り出された
シート束Pは、完全に、その後端部がシート取り出し位
置にあるソートトレイ14″取り出されるように説明し
たが、この発明はこのような構成に限定されることな
く、例えば、グリッパ機構32により先端を一括把持さ
れたシート束Pは、その後端部がソートトレイ14″上
に残った状態を維持されたままで引き出され、例えば、
ステープル機構40を介してステープル処理され、この
後、再び、ソートトレイ14″上に戻されるように構成
してもよいものである。即ち、この場合、スタックトレ
イ16は用いられずに、ソートトレイ14が排出トレイ
として機能することになる。
【0238】又、上述した実施例においては、シート束
Pの取り出し動作において、リードねじ棒80Aを避け
るために、シート束Pの把持動作後、グリッパ機構32
をソート方向Xに沿って所定距離L1だけ移動させるよ
うに説明したが、この発明はこのような構成に限定され
ることなく、例えば、リードねじ棒80Aがシート束P
のシート取り出し方向Yに沿う取り出し動作に際して、
何ら邪魔になるものでなければ、ホーム位置P0とシー
ト取り出し位置(又は、第1ジョグ位置P1)とを、互
いに同一の位置から規定するようにしてもよいことはい
うまでもない。
【0239】又、上述した実施例においては、把持位置
でシート取り出し位置にあるソートトレイ14″上のシ
ート束Pを一括把持したグリッパ機構32は、ホーム位
置P0から直接に、ソート方向Xに沿ってシート取り出
し位置(又は、第1グリップ位置)P1に向けて移動さ
れるように説明したが、この発明は、このような構成に
限定されることなく、上述したソートトレイ14の載置
板68に形成された第1の凹部68Aから外れるまで、
ソート取り出し方向Yに沿って引き出すように僅かに移
動させてもよい。
【0240】このようにグリッパ機構32をホーム位置
Pから移動させる際に、ソート取り出し方向Yに沿って
僅かに引き出すことにより、上述したように、シート束
Pのソート方向Xに関して上流側の端縁とリードねじ棒
80Aとの干渉を避けた状態で、且つ、第1の凹部68
aのソート方向Xに関して下流側の端部とグリッパ機構
32との干渉を避けることが出来ることになる。尚、グ
リッパ機構32により把持されるシート束Pの先端部
が、第1の凹部68aよりも手前側であれば、このよう
な動作は不必要であるし、また、第1の凹部68aのソ
ート方向Xに沿う形成領域が、グリッパ機構32のグリ
ッパ動作時の移動領域よりも大きければ、やはり、この
ような動作は不必要となる。
【0241】又、上述した実施例においては、ジョグ処
理における第2ジョグ位置P2からのシート束Pの取り
出し動作に際して、まず、ジョグ駆動機構34を起動さ
せて、グリッパ機構32をホーム位置P0から第2ジョ
グ位置P2までジョグ方向(即ち、ソート方向X)に沿
って移動させてから、次に、グリッパ駆動機構36を起
動させて、シート取り出し方向Yに沿ってグリッパ機構
32を移動させるように説明した。しかしながら、この
発明はこのような構成に限定されることなく、例えば、
図33Dに第1の変形例として示すように、ジョグ機構
34を起動させて、グリッパ機構32をホーム位置P0
からジョグ方向(即ち、ソート方向X)に沿って移動さ
せて、第1のジョグ位置P1を通過した時点で、グリッ
パ駆動機構36を起動させて、シート取り出し方向Yに
沿ってグリッパ機構32を同時に移動させるように構成
してもよい。即ち、グリッパ機構32が第1ジョグ位置
P1から第2ジョグ位置P2までソート方向Xに沿って
距離(L2ーL1)だけ移動している間は、同時に、グ
リッパ機構32は、シート取り出し方向Yに沿って引き
出し移動されることになる。
【0242】このように第1の変形例を構成することに
より、シート束Pの取り出し動作にかかる時間の短縮化
を達成することが出来ることになる。
【0243】又、上述したジョグ処理における第2ジョ
グ位置P2からのシート束Pの取り出し動作に際して、
図33Eに第2の変形例として示すように、ジョグ機構
34を起動させて、グリッパ機構32をホーム位置P0
からジョグ方向(即ち、ソート方向X)に沿って移動さ
せて、第1のジョグ位置P1を通過した時点で、一旦、
ジョグ機構34の駆動を停止させ、グリッパ駆動機構3
6を起動させて、シート取り出し方向Yに沿ってグリッ
パ機構32を移動させ、このシート取り出し方向Yに沿
う移動量が所定の第3の移動量L3となった時点で、再
び、ジョグ機構34を起動させて、グリッパ機構32を
ジョグ方向(即ち、ソート方向X)及びシート取り出し
方向Yに沿って同時に移動させるように構成してもよ
い。
【0244】ここで、この第3の移動量L3は、シート
束Pの後端が、シート取り出し位置にあるソートトレイ
14″からシート取り出し方向Yに沿って外方に取り出
されるに十分な距離として設定してもよい。このように
設定することにより、シート束Pがシート取り出し位置
にあるソートトレイ14″上をジョグ方向(即ち、ソー
ト方向X)に沿って移動される際に、グリッパ機構32
のシート束Pの被把持部位に発生するトルクが極力抑制
されることとなり、ジョグ動作中のシート束Pのグリッ
パ機構32に対する把持姿勢の変更の発生が、効果的に
抑制されることになる。
【0245】又、上述したジョグ処理における第2ジョ
グ位置P2からのシート束Pの取り出し動作に際して、
図33Fに第3の変形例として示すように、ジョグ機構
34を起動させて、グリッパ機構32をホーム位置P0
からジョグ方向(即ち、ソート方向X)に沿って移動さ
せて、第1のジョグ位置P1を通過した後、更に所定の
第4の移動量L4{尚、L4<(L2ーL1)}だけ移
動した時点で、グリッパ駆動機構36を起動させて、シ
ート取り出し方向Yに沿ってグリッパ機構32を同時に
移動させるように構成してもよい。
【0246】このように第3の変形例を構成することに
より、シート束Pの取り出し動作にかかる時間を、上述
の実施例よりも少なくとも短縮化させることが出来るこ
とになる。
【0247】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるシート後処理装置の一実施例
の構成を、複写装置に取り付けた状態で、概略的に示す
斜視図である。
【図2】図1に示すシート後処理装置の構成を、正面カ
バー部材が閉じられた状態で、複写装置から取り外して
単独で示す斜視図である。
【図3】図1に示すシート後処理装置の構成を、図2と
は異なった方向から示す斜視図である。
【図4】図2に示すシート後処理装置の構成を、正面カ
バー部材が開けられた状態で、複写装置から取り外して
単独で示す斜視図である。
【図5】シート搬送機構の構成を、シート後処理装置か
ら上方に取り出して、しかも、搬送支持板をユニット本
体からはなすように回動させた状態で示す斜視図であ
る。
【図6】図5に示すシート搬送機構の構成を、フラッパ
の揺動機構を中心として示す斜視リ図である。
【図7】装置本体内の構成を、ソートトレイが傾斜姿勢
をとる状態で概略的に示す正面図である。
【図8】装置本体内の構成を取り出して概略的に示す斜
視図である。
【図9】ソートトレイの構成を単独で取り出した状態で
示す平面図である。
【図10】図9に示すソートトレイの正面形状を示す正
面図である。
【図11】リードねじ棒及びこれの駆動機構と、ソート
方向下流側に位置する2本のリードねじ棒に夫々取り付
けられた係合ピンガイドとを示す図である。
【図12】装置本体内の構成の平面形状を示す平面図で
ある。
【図13】リードねじ棒の配設状態を示す正面図であ
る。
【図14】リードねじ棒の配設状態を示す右側面図であ
る。
【図15】傾斜姿勢にあるソートトレイと取り出し開口
との関係を示す正面図である。
【図16】図15に示すソートトレイを水平状態に、そ
の姿勢を変更した状態で示す正面図である。
【図17】デュアルパンチ機構の構成を取り出して示す
斜視図である。
【図18】デュアルパンチ機構のアクチュエータを示す
断面図である。
【図19】グリッパ機構とグリッパ駆動機構との構成を
示す斜視図である。
【図20】ソートトレイからシート束を取り出してスタ
ックトレイ上に排出するための構成を概略的に示す斜視
図である。
【図21A】グリッパ機構を把持可能状態で示す側面図
である。
【図21B】グリッパ機構を、これの下把持片がシート
取り出し位置にあるシート束の下面に当接した状態で示
す側面図である。
【図21C】グリッパ機構を、上下の把持片がシート取
り出し位置にあるシート束の上下両面に軽く接触した状
態で示す側面図である。
【図21D】グリッパ機構を、上下の把持片がシート取
り出し位置にあるシート束を強く一括把持した状態で示
す側面図である。
【図22】水平状態に姿勢変更されたソートトレイを、
0.5リードピッチ分だけ下降させて、正規のシート取
り出し位置に移動させた状態で示す正面図である。
【図23】グリッパ駆動機構によりグリッパ機構がシー
ト取り出し位置にあるソートと礼状のシート束を把持し
た状態で示す側面図である。
【図24】グリッパ機構が把持位置から引き上げ位置に
向けて移動されている途中で、グリッパ機構に先端部を
一括把持されたシート束の中間部分がスタックトレイに
下方から支持されて湾曲形状を維持されていることを示
す側面図である。
【図25】グリッパ機構が引き上げ位置まで引き上げら
れた状態で示す側面図である。
【図26】グリッパ機構がこれにより把持されたシート
束の後端が立ちへ基に当接するまで下降された状態で示
す側面図である。
【図27】グリッパ機構による把持が解除されると共
に、このグリッパ機構が上方に所定距離だけ移動される
ことにより、シート束がスタックトレイ上に排出された
状態で示す側面図である。
【図28】グリッパ駆動機構によるグリッパ機構の移動
状態をまとめて示す図である。
【図29】図25における状態と、把持しているシート
束のシートのサイズが異なった状態で示す側面図であ
る。
【図30】スタックトレイ上に排出されたシート束を押
さえるシート束押圧機構の構成を示す側面図である。
【図31A】シート束が全く集積されていない状態で、
シート束押圧機構の構成を示す側面図である。
【図31B】電磁ソレノイドが励磁された状態で、シー
ト束押圧機構の構成を示す側面図である。
【図31C】シート束がスタックトレイ上に排出された
状態で、シート束押圧機構の構成を示す側面図である。
【図31D】スタックトレイ上に排出されたシート束の
上面を押圧部材が押圧下状態で、シート束押圧機構の構
成を示す側面図である。
【図31E】センサがオンするまで、スタックトレイを
下降させた状態で、シート束押圧機構の構成を示す側面
図である。
【図32】このシート後処理装置における制御システム
の構成を示すブロック図である。
【図33A】グリッパ機構32がシート束をシート取り
出し位置(第1ジョグ位置)P1から取り出す状態を簡
略的に示すスケルトン図である。
【図33B】グリッパ機構32がシート束をジョグ位置
(第2ジョグ位置)P2から取り出す状態を簡略的に示
すスケルトン図である。
【図33C】ジョグ処理を実行することによりスタック
トレイ16上に積載されたシート束の積載状態を概略的
に示す図である。
【図33D】グリッパ機構32がシート束をジョグ位置
(第2ジョグ位置)P2から取り出す際における第1の
変形例を簡略的に示すスケルトン図である。
【図33E】グリッパ機構32がシート束をジョグ位置
(第2ジョグ位置)P2から取り出す際における第2の
変形例を簡略的に示すスケルトン図である。
【図33F】グリッパ機構32がシート束をジョグ位置
(第2ジョグ位置)P2から取り出す際における第3の
変形例を簡略的に示すスケルトン図である。
【符号の説明】
10 シート後処理装置 12 ノンソートトレイ 14(14A〜14T) ソートトレイ 16 スタックトレイ 18 シート受け口 20 装置本体 22 シート搬送機構 24 ソートトレイ駆動機構 26 姿勢変更機構 28 整合機構 30 パンチ機構 32 グリッパ機構 34 ジョグ駆動機構 36 グリッパ駆動機構 38 スタックトレイ昇降機構 40 ステープル機構 42 ステープル進退機構 44 制御機構 50 正面カバー部材 52 ユニット本体 54A:54B 入口ローラ 56A ノンソート搬送路 56B ソート搬送路 58 フラッパ 60 フラッパ揺動機構 62 搬送支持板 64A:64B 第1の取り込みローラ 66A:66B 第2の取り込みローラ 68 載置板 70 立ち壁 72A:72B リテイナ 74 整合ロッド 76 開口 78A:78B:78C:78D 係合ピン 80A:80B:80C:80D リードねじ棒 82 第1の回転駆動機構 84 第2の回転駆動機構 86(86a;86b;86c) リード溝 88(88a;88b) リード溝 90A:90B:90C:90D 係合ピンガイド 92 第1の駆動モータ 94 第1の伝達ベルト 96 第2の駆動モータ 98 第2の伝達ベルト 100 正面遮蔽板 102 整合ロッド駆動機構 104 取り出し開口 106 回転軸 108 エンドレスベルト 110 揺動モータ 112A:112B 連結アーム 114A:114B 搬送ローラ 116 整合ロッド待機位置センサ 118A:118B 搬送ローラ 120 通路 122 枠体 124 電磁石 126 復帰バネ 128 鉄片 130 刃 132 アクチュエータ 134 グリッパハウジング 136 スライドガイドシャフト 138 グリッパユニット 140 スライドケース 142 上側支軸 144 上あご部材 146 下側支軸 148 下あご部材 150 中間部材 152 上把持片 154 下把持片 156 揺動機構 158 駆動ロッド 160 揺動駆動モータ 162 駆動力伝達機構 164 円弧溝 166 中間ロッド 168 第1の駆動溝 170 第2の駆動溝 172 バネ部材 174 駆動モータ 176 駆動プーリ 178 従動プーリ 180 タイミングベルト 182 固定具 182 ホーム位置センサ 184 第1の停止位置センサ 186 第2の停止位置センサ 188 側板 190A:190B:190C ガイド溝 192A:192B:192C ガイドピン 194 ブラケット 200 駆動モータ 202 モータプーリ 204 駆動プーリ 206 付勢プーリ 208 従動プーリ 210 支軸 212 第1の駆動路力伝達ベルト 214 第2の駆動力伝達ベルト 216 固定具 218A;218B ガイド部 220 立ち壁 222 エンプティセンサ 224 駆動モータ 226 駆動ギヤ 228 従動ギヤ 230 駆動プーリ 232 従動プーリ 234 タイミングベルト 236 上限センサ 238 シート束押圧機構 240 支軸 242 押圧部材 244 マスク部材 246 コイルスプリング 248 電磁ソレノイド 250 ステープル通路 254 載置台 256 駆動モータ 258 ウォームギヤ 260 ウォームホイール 262 円周溝 264 カムピン 266 取り付け軸 268 揺動アーム 270 取り付けステイ 272 支持軸 274 表示パネルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 534 G03G 15/00 534 (72)発明者 松木 悟 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニ スカ株式会社内 (72)発明者 斉藤 岳彦 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニ スカ株式会社内 (72)発明者 藤田 俊彦 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニ スカ株式会社内

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成装置より排出された画像記録済シ
    ートを所定の取り込み方向に沿ってシート受け位置にあ
    るソートトレイに分配集積させる第1の工程と、 取り出し位置にあるソートトレイに集積されたシート束
    を一括して把持する第2の工程と、 一括把持したシート束を、前記取り込み方向に直交する
    取り出し方向に沿うと共に上方に向けて引き上げて、前
    記取り出し位置にあるソートトレイ上から所定の引き上
    げ位置まで引きあげて、前記取り出し方向に沿って突出
    すると共に突出先端が基端部より上方に偏倚するように
    傾斜した収容トレイの直上方に移動させる第3の工程
    と、 引き出されたシート束の把持を解除して、前記収容トレ
    イ上に集積させる第4の工程と、 を具備することを特徴とするシート後処理方法。
  2. 【請求項2】前記第1の工程の前に、前記シートにパン
    チ穴を開けさせるパンチ工程を更に具備することを特徴
    とする請求項1に記載のシート後処理方法。
  3. 【請求項3】前記第3の工程の実行中に、一括把持した
    シート束をステイプルさせるステイプル工程を更に具備
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート後
    処理方法。
  4. 【請求項4】前記第1の工程中において、前記シート
    は、ソート処理又はグループ処理されることを特徴とす
    る請求項1に記載のシート後処理方法。
  5. 【請求項5】前記第4の工程において、前記収容トレイ
    に集積される前記シート束の量に応じて、該収容トレイ
    を下降させる下降工程を備えることを特徴とする請求項
    1に記載のシート後処理方法。
  6. 【請求項6】前記第3の工程において、前記シート束の
    一部の下面は、前記ソートトレイから取り出されている
    最中において、前記収容トレイ上にシート束がない状態
    において、該収容トレイの上面にバックアップされるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシート後処理方法。
  7. 【請求項7】前記第3の工程において、前記シート束の
    一部の下面は、前記ソートトレイから取り出されている
    最中において、前記収容トレイ前記収容トレイ上にシー
    ト束が集積されている状態において、該収容トレイ上に
    既に集積されたシート束の上面にバックアップされるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシート後処理方法。
  8. 【請求項8】前記第3の工程において、前記シート束の
    後端は、前記ソートトレイから取り出された後、前記収
    容トレイ上にシート束がない状態において、前記収容ト
    レイの上面に摺接する状態で引き上げられることを特徴
    とする請求項1に記載のシート後処理方法。
  9. 【請求項9】前記第3の工程において、前記シート束の
    後端は、前記ソートトレイから取り出された後、前記収
    容トレイ前記収容トレイ上にシート束が集積されている
    状態において、前記収容トレイ上に既に集積されたシー
    ト束の上面に摺接する状態で引き上げられることを特徴
    とする請求項1に記載のシート後処理方法。
  10. 【請求項10】前記第3の工程が終了した後、前記第4
    の工程の前に、前記把持されたシート束を所定量だけ戻
    して、該シート束の後端を、前記収容トレイの基端部に
    形成された立ち面に当接させる戻し工程を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート後処理方法。
  11. 【請求項11】前記戻し工程において、前記シート束の
    後端は、前記収容トレイ上にシート束がない状態におい
    て、前記収容トレイの上面に摺接することを特徴とする
    請求項10に記載のシート後処理方法。
  12. 【請求項12】前記戻し工程において、把持を解除され
    た前記シート束の後端は、前記収容トレイ上にシート束
    が集積されている状態において、該収容トレイ上に既に
    集積されたシート束の上面に摺接することを特徴とする
    請求項10に記載のシート後処理方法。
  13. 【請求項13】画像形成装置より排出された画像記録済
    シートをシート受け位置にあるソートトレイに分配集積
    させる第1の工程と、 取り出し位置にあるソートトレイに集積されたシート束
    をグリッパ手段により一括して把持する第2の工程と、 前記グリッパ手段を駆動させて、該グリッパ手段により
    一括把持されたシート束を、前記取り込み方向に直交す
    る取り出し方向に沿うと共に上方に向けて引き上げて、
    前記取り出し位置にあるソートトレイ上から所定の引き
    上げ位置まで移動させて、前記取り出し方向に沿って突
    出すると共に突出先端が基端部より上方に偏倚するよう
    に傾斜した収容トレイの直上方に移動させる第3の工程
    と、 前記グリッパの把持を解除して、前記収容トレイ上に集
    積させる第4の工程と、 を具備することを特徴とする
    シート後処理方法。
  14. 【請求項14】前記第1の工程中において、前記シート
    は、ソート処理又はグループ処理されることを特徴とす
    る請求項13に記載のシート後処理方法。
  15. 【請求項15】前記第3の工程が終了した後、前記第4
    の工程の前に、前記グリッパ手段を所定量だけ戻して、
    該シート束の後端を、前記収容トレイの基端部に形成さ
    れた立ち面に当接させる第5の工程を更に具備すること
    を特徴とする請求項13に記載のシート後処理方法。
  16. 【請求項16】前記第5の工程において、前記シート束
    の後端は、前記収容トレイ上にシート束がない状態にお
    いて、前記収容トレイの上面に摺接することを特徴とす
    る請求項15に記載のシート後処理方法。
  17. 【請求項17】前記第5の工程において、把持を解除さ
    れた前記シート束の後端は、前記収容トレイ上にシート
    束が集積されている状態において、該収容トレイ上に既
    に集積されたシート束の上面に摺接することを特徴とす
    る請求項15に記載のシート後処理方法。
  18. 【請求項18】前記第4の工程において、前記グリッパ
    の把持を解除した後、前記グリッパ手段を引き上げ位置
    に向けて所定量だけ再び引き上げ動作させる第6の工程
    を更に具備することを特徴とする請求項13に記載のシ
    ート後処理方法。
  19. 【請求項19】画像形成装置から排出された画像記録済
    シートが順次分配集積されると共に、 集積方向に沿って複数配設され、該集積方向に沿って移
    動自在に支持された複数のソートトレイと、 前記複数のソートトレイを前記シートが取り込まれるシ
    ート取り込み位置に順次移動させるトレイ駆動手段と、 前記シート取り込み位置にあるソートトレイ上に、前記
    画像形成装置から排出された前記シートを所定のシート
    取り込み方向に沿って取り込ませるシート取り込み手段
    と、 前記トレイ駆動手段によりシート取り出し位置に移動さ
    れたソートトレイ上に集積されたシートの束を一括して
    把持するグリッパ手段と、 前記グリッパ手段を、前記取り込み方向に直交する取り
    出し方向に沿うと共に、上方に引き上げられるように移
    動させるグリッパ駆動手段と、 前記グリッパ駆動手段により所定の引き上げ位置まで引
    き上げられたグリッパ手段の直下方に位置し、前記取り
    出し方向に沿って先端が上方に向かうように傾斜すると
    共に、前記引き上げ位置で前記グリッパ手段による把持
    状態を解放された前記シート束を順次集積する収容トレ
    イと、 を具備することを特徴とするシート後処理装置。
  20. 【請求項20】前記取り込み方向は、前記画像形成装置
    における前記シートの排出方向と平行に設定されている
    ことを特徴とする請求項19に記載のシート後処理装
    置。
  21. 【請求項21】前記収容トレイは、前記ソートトレイの
    前記取り出し方向に関して下流側に配設されていること
    を特徴とする請求項20に記載のシート後処理装置。
  22. 【請求項22】前記収容トレイは、これへの前記シート
    束の集積方向に沿って移動自在に支持され、 該収容トレイを移動駆動させる収容トレイ駆動手段と、
    該収容トレイ駆動手段を制御して、該収容トレイの高さ
    位置を変更させる制御手段とを更に具備することを特徴
    とする請求項19に記載のシート後処理装置。
  23. 【請求項23】前記制御手段は、前記収容トレイ上にシ
    ート束がない場合には、前記収容トレイ駆動手段を制御
    して、前記グリッパ手段に把持されて前記グリッパ駆動
    手段により取り出し位置にあるソートトイレから引き出
    されている途中の前記シート束の一部に前記収容トレイ
    の上面が摺接して、該一部を下方からバックアップする
    ことができる高さ位置に、該収容トレイを移動させるこ
    とを特徴とする請求項22に記載のシート後処理装置。
  24. 【請求項24】前記制御手段は、前記収容トレイ上にシ
    ート束が集積されている場合には、前記収容トレイ駆動
    手段を制御して、前記グリッパ手段に把持されて前記グ
    リッパ駆動手段により取り出し位置にあるソートトイレ
    から引き出されている途中の前記シート束の一部に前記
    収容トレイ上に既に集積されているシート束の上面が摺
    接して、該一部を下方からバックアップすることができ
    る高さ位置に、該収容トレイを移動させることを特徴と
    する請求項22に記載のシート後処理装置。
  25. 【請求項25】前記制御手段は、前記収容トレイ上にシ
    ート束がない場合には、前記収容トレイ駆動手段を制御
    して、前記グリッパ手段に把持されて前記グリッパ駆動
    手段により取り出し位置にあるソートトレイから引き出
    されたシート束の後端が前記収容トレイの上面に摺接し
    つつ引き上げられるような高さ位置に、該収容トレイを
    移動させることを特徴とする請求項24に記載のシート
    後処理装置。
  26. 【請求項26】前記制御手段は、前記収容トレイ上にシ
    ート束が集積されている場合には、前記収容トレイ駆動
    手段を制御して、前記グリッパ手段に把持されて前記グ
    リッパ駆動手段により取り出し位置にあるソートトレイ
    から引き出されたシート束の後端が前記収容トレイ上に
    既に集積されているシート束の上面に摺接しつつ引き上
    げられるような高さ位置に、該収容トレイを移動させる
    ことを特徴とする請求項22に記載のシート後処理装
    置。
  27. 【請求項27】前記収容トレイ上に集積されたシート束
    を、所定の押圧力で該収容トレイに押しつける押圧手段
    を更に具備することを特徴とする請求項22に記載のシ
    ート後処理装置。
  28. 【請求項28】前記押圧手段は、前記グリッパ手段に把
    持されたシート束が前記引き上げ位置まで引き上げられ
    た時点で、前記押圧力を解除することを特徴とする請求
    項27に記載のシート後処理装置。
  29. 【請求項29】前記押圧手段は、前記シート束が取り出
    し位置にあるソートトイレから引き出されている途中で
    あって、前記収容トレイ上に既に集積されたシート束に
    その一部が摺接して下方からバックアップされる位置に
    該収容トレイがもたらされている状態において、把持さ
    れているシート束の下面と前記収容トレイ上に集積され
    ているシート束の上面との間の摩擦係合力よりも大きな
    摩擦係合力を、前記収容トレイ上に集積されているシー
    ト束の上面との間に発生させることを特徴とする請求項
    28に記載のシート後処理装置。
  30. 【請求項30】前記押圧手段は、前記シート束が取り出
    し位置にあるソートトレイから引き出された後であっ
    て、前記収容トレイが該シート束の下端が摺接しつつ引
    き上げられるような位置に前記収容トレイがもたらされ
    ている状態において、把持されているシート束の後端部
    と前記収容トレイ上に集積されているシート束の上面と
    の間の摩擦係合力よりも大きな摩擦係合力を、前記収容
    トレイ上に集積されているシート束の上面との間に発生
    させることを特徴とする請求項28に記載のシート後処
    理装置。
  31. 【請求項31】前記押圧手段は、 前記収容トレイ上に集積されたシート束の上面の上限位
    置に対応した高さ位置周りに回動自在に軸支され、前記
    上限位置にあるシート束の上面を押圧可能になされた押
    圧部材と、 該押圧部材を、前記シート束の上面を押圧する方向とは
    反対方向に付勢するリターンばね部材と、 励磁により前記押圧部材を前記シート束の上面を前記リ
    ターンバネ部材の付勢力に抗して押圧する方向にする付
    勢すると共に、消磁により前記リターンバネ部材の付勢
    力により前記押圧部材の押圧を解除される電磁ソレノイ
    ドとを備え、 前記制御手段により、この電磁ソレノイドの励磁・消磁
    が切り替え制御されることを特徴とする請求項27に記
    載のシート後処理装置。
  32. 【請求項32】前記制御手段は、前記グリッパ手段に把
    持されたシート束が前記引き上げ位置まで引き上げられ
    る間は、前記電磁ソレノイドを励磁させ、引き上げられ
    た時点で、消磁させることを特徴とする請求項31に記
    載のシート後処理装置。
  33. 【請求項33】前記収容トレイ上に集積されたシート束
    の上面が、前記上限位置に至ったことを検出する上限検
    出手段を更に具備することを特徴とする請求項31に記
    載のシート後処理装置。
  34. 【請求項34】前記上限検出手段は、前記押圧部材に一
    体的に取り付けられた被検出部と、この被検出部により
    オン・オフ動作される検出センサとを備え、 前記電磁ソレノイドが励磁された状態で、前記検出セン
    サがオンする位置まで前記収容トレイが上昇される事に
    より、前記上限位置が規定されることを特徴とする請求
    項33に記載のシート後処理装置。
  35. 【請求項35】前記制御手段は、前記取り出し位置にあ
    るソートトレイから取り出されるシート束の湾曲軌跡
    を、シートサイズに関係なく一定に保持するように、前
    記収容トレイの高さ位置を変更制御することを特徴とす
    る請求項22に記載のシート後処理装置。
  36. 【請求項36】前記制御手段は、前記取り出し位置にあ
    るソートトレイから取り出されるシート束の湾曲軌跡
    を、前記収容トレイ上に集積されたシート束の集積高さ
    に関係なく一定に保持するように、前記収容トレイの高
    さ位置を変更制御することを特徴とする請求項22に記
    載のシート後処理装置。
  37. 【請求項37】前記グリッパ駆動手段を制御して、前記
    グリッパ手段の前記引き上げ位置を変更させる制御手段
    を更に具備することを特徴とする請求項19に記載のシ
    ート後処理装置。
  38. 【請求項38】前記制御手段は、前記シート束の前記取
    り出し方向に沿うサイズに応じて前記グリッパ手段の前
    記引き上げ位置が変更されるように、前記グリッパ駆動
    手段を制御することを特徴とする請求項37に記載のシ
    ート後処理装置。
  39. 【請求項39】前記制御手段は、前記収容トレイ上にシ
    ート束がない場合には、前記グリッパ手段に把持された
    シート束の後端部が前記収容トレイの上面に摺接するよ
    うに規制された状態で、前記引き上げ位置を規定するこ
    とを特徴とする請求項37に記載のシート後処理装置。
  40. 【請求項40】前記制御手段は、前記収容トレイ上にシ
    ート束が集積されている場合には、前記グリッパ手段に
    把持されたシート束の後端部が前記収容トレイ上に既に
    集積されているシート束の上面に摺接するように規制さ
    れた状態で、前記引き上げ位置を規定することを特徴と
    する請求項37に記載のシート後処理装置。
  41. 【請求項41】前記収容トレイは、その基端部に起立し
    た立ち面を備えることを特徴とする請求項37に記載の
    シート後処理装置。
  42. 【請求項42】前記制御手段は、前記グリッパ手段にお
    ける前記シート束の把持の解除に先立ち、前記把持され
    たシート束を所定量だけ戻して、該シート束の後端を、
    前記収容トレイに形成された前記立ち面に当接させるよ
    うに、前記グリッパ駆動手段を制御することを特徴とす
    る請求項41に記載のシート後処理装置。
  43. 【請求項43】前記制御手段は、前記グリッパ手段の戻
    し動作の後、前記グリッパ手段における前記シート束の
    把持が解除されると、前記グリッパ手段が所定量だけ前
    記引き上げ位置に向けて再び引き上げられるように、前
    記グリッパ駆動手段を制御することを特徴とする請求項
    42記載のシート後処理装置。
  44. 【請求項44】前記グリッパ手段により把持されたシー
    ト束を、前記引き上げ動作中においてステープルするス
    テープル手段を更に具備することを特徴とする請求項4
    2に記載のシート後処理装置。
  45. 【請求項45】前記ステープル手段は、1個のステープ
    ルを前記シート束に打ち込む1個打ちモードと、2個の
    ステープルを前記シート束に順次打ち込む2個打ちモー
    ドとに共通に用いられることを特徴とする請求項44に
    記載のシート後処理装置。
  46. 【請求項46】前記制御手段は、ステープル手段を介し
    てステープルを前記シート束に打ち込まないノンステー
    プルモード、及び、前記1個打ちモードにおいては、前
    記シート束の前記取り出し方向に沿うサイズが同一であ
    る場合には、前記戻し量を同一の状態で戻し動作を実行
    させることを特徴とする請求項45に記載のシート後処
    理装置。
  47. 【請求項47】前記戻し量は、前記シート束の前記取り
    出し方向に沿うサイズに応じて異なるように設定される
    ことを特徴とする請求項46に記載のシート後処理装
    置。
  48. 【請求項48】前記制御手段は、前記1個打ちモードと
    2個打ちモードにおいて、前記シート束の前記取り出し
    方向に沿うサイズが同一であっても、前記戻し量を異な
    らせた状態で戻し動作を実行させることを特徴とする請
    求項45記載のシート後処理装置。
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