JPH09203999A - 写真用樹脂コーティング紙 - Google Patents

写真用樹脂コーティング紙

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Publication number
JPH09203999A
JPH09203999A JP8012482A JP1248296A JPH09203999A JP H09203999 A JPH09203999 A JP H09203999A JP 8012482 A JP8012482 A JP 8012482A JP 1248296 A JP1248296 A JP 1248296A JP H09203999 A JPH09203999 A JP H09203999A
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JP
Japan
Prior art keywords
resin
paper
polyolefin resin
polyolefin
coated paper
Prior art date
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Pending
Application number
JP8012482A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Miyashita
進 宮下
Kana Sakuma
奏 佐久間
Masaru Hosokawa
優 細川
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも白色度が高く、耐熱変色性、耐光
変色性、耐候変色性に優れる写真用樹脂コーティング紙
を提供すること。 【課題手段】 酸化アルミニウム換算で0.02〜1.
0重量%のAlを含有する酸化チタンとポリオレフィン
系樹脂(1)とを含有するマスターバッチ、およびポリ
オレフィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレフィン系
樹脂組成物を紙または合成紙基体上に溶融押出ラミネー
トしてなる写真用樹脂コーティング紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙等の基体上の少
なくとも一方の面に、酸化チタンを含有する熱可塑性樹
脂組成物を溶融押出ラミネートしてなる写真用樹脂コー
ティング紙に関し、詳しくは平滑性、白色度、耐熱変色
性、耐光変色性、耐候変色性に優れる写真用樹脂コーテ
ィング紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真用樹脂コーティング紙用
のコーティング材料としては、下地を隠蔽し、表面に形
成される画像の質を高めるために、白色度、隠蔽性に優
れる酸化チタンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物
が用いられてきた。
【0003】従来より、酸化チタンは、優れた白さ・高
隠蔽性・高着色力のため樹脂着色用白色顔料として多量
に使用されている。白色度の点では、アナターゼ型が優
れており、ルチル型は黄味を帯びているため、白さを要
求される用途の場合一般的にアナターゼ型が好適に用い
られる。
【0004】プリント画像の鮮鋭度のために極めて高度
な白色度を要求される写真用樹脂コーティング紙の分野
においては、近年、商品の高品質化、意匠性、差別化の
点からより優れた白さへの要求がますます高まってお
り、白さを増す方法として、蛍光増白剤を添加したり、
青味顔料を添加したり、他の白色顔料を添加する方法が
一般的に知られているが、未だ十分に満足出来るレベル
ではなかった。しかも、係る写真用樹脂コーティング紙
は、300℃付近の高温で加工されるため、加工時の熱
によって白さが損なわれやすいという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
よりも白色度が高く、耐熱変色性、耐光変色性、耐候変
色性に優れる写真用樹脂コーティング紙を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、酸化アルミニウム換算で0.02〜1.0重量%の
Alを含有する酸化チタンとポリオレフィン系樹脂
(1)とを含有するマスターバッチ、およびポリオレフ
ィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレフィン系樹脂組
成物を紙または合成紙基体上に溶融押出ラミネートして
なる写真用樹脂コーティング紙である。
【0007】第2の発明は、0.02〜1.0重量%の
Alを含有する酸化チタンとポリオレフィン系樹脂
(1)とを含有するマスターバッチ、およびポリオレフ
ィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレフィン系樹脂組
成物を紙または合成紙基体上に溶融押出ラミネートして
なる写真用樹脂コーティング紙である。
【0008】第3の発明は、結晶内に酸化アルミニウム
換算で0.02〜1.0重量%のAlを含有する酸化チ
タンとポリオレフィン系樹脂(1)とを含有するマスタ
ーバッチ、およびポリオレフィン系樹脂(2)を用いて
なるポリオレフィン系樹脂組成物を紙または合成紙基体
上に溶融押出ラミネートしてなる写真用樹脂コーティン
グ紙である。
【0009】第4の発明は、結晶内に0.02〜1.0
重量%のAlを含有する酸化チタンとポリオレフィン系
樹脂(1)とを含有するマスターバッチ、およびポリオ
レフィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレフィン系樹
脂組成物を紙または合成紙基体上に溶融押出ラミネート
してなる写真用樹脂コーティング紙である。
【0010】第5の発明は、酸化チタンがアナターゼ型
酸化チタンであることを特徴とする第1の発明ないし第
4の発明いずれか記載の写真用樹脂コーティング紙であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる酸化チ
タンは、0.02〜1.0重量%のAlを含有するもの
である。
【0012】本発明者等は、硫酸法酸化チタンに不純物
として残留している金属Nb,Ta,Wが焼成時に酸化
チタンの結晶欠陥に入り、結晶中にNb,Ta,Wを含
有する酸化チタンとなること、そして係る結晶中にN
b,Ta,Wを含有する酸化チタンを用いてなるマスタ
ーバッチを280〜350℃の高温加工を要求される分
野、例えば溶融押出ラミネートの分野で使用すると、低
温で使用した場合に比べ青黒さが顕著になること、そし
て、焼成後の酸化チタン結晶構造の中にNb,Ta,W
ではなく、Alを含有することによって、280〜35
0℃という高温加工時の熱による変色を防止できること
を見出し、本発明に到達した。
【0013】含有されるAlの量は、不純物として存在
する金属Nb,Ta,Wと置換し得る当量のAlを含有
する量であればよく、0.02〜1.0重量%であり、
好ましくは0.3重量%以下である。0.02重量%よ
りも少ないと、耐熱変色性、耐光変色性、耐候変色性に
おいて効果が得られない。また、1.0重量%を上回る
と結晶内に入らない。
【0014】本発明において用いられるAl含有酸化チ
タンは、平均粒径0.01〜1.0μmが好ましい。ル
チル型、アナターゼ型いずれであってもよいが、特に白
色度の点からはアナターゼ型が好ましい。
【0015】本発明においては、分散性・耐光変色性・
耐候変色性等を向上するために、結晶中にAlを含有す
る酸化チタンに種々の表面処理、例えば、無機又は有機
物質による表面処理を施すことが好ましい。無機表面処
理剤としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニ
ア等が挙げられ、アルミナが好ましい。また、有機表面
処理剤としては、ポリオール系、シロキサン系、シラン
カップリング剤等が挙げられ、シランカップリング剤が
好ましい。これら無機表面処理剤、有機表面処理剤はど
ちらか一方だけを使用しても良いし、両者を併用しても
よく、無機表面処理剤で処理し、さらに有機表面処理剤
で処理することが好ましい。
【0016】本発明において用いられるポリオレフィン
系樹脂(1)、ポリオレフィン系樹脂(2)としては、
ポリエチレン系樹脂、ポロプロピレン系樹脂等の一般的
なポリオレフィン系樹脂であれば良く、写真用樹脂コー
ティング紙用としては、ポリオレフィン系樹脂(1)、
ポリオレフィン系樹脂(2)共にポリエチレン系樹脂で
あることが好ましい。
【0017】本発明において用いられるマスターバッチ
は、前述の酸化チタンとポリオレフィン系樹脂(1)と
を2/8〜8/2の割合で配合すればよく、5/5〜7
/3が好ましく、さらに好ましくは6/4〜7/3であ
る。
【0018】本発明において用いられるポリオレフィン
系樹脂組成物は、前述のマスターバッチとポリオレフィ
ン系樹脂(2)とを、1/9〜9/1の割合で配合すれ
ばよい。
【0019】本発明において用いられる紙または合成紙
は、天然パルプ、合成パルプ、それらの混合物等いずれ
でも良いが、天然パルプが好ましい。紙厚は約20〜4
00μ程度であり、70〜250μが好ましく、表面が
平滑なものが好ましい。また、坪量としては15〜35
0g/m2 程度が好ましく、50〜250g/m2 がさ
らに好ましい。
【0020】本発明の写真用樹脂コーティング紙は、走
行する紙または合成紙上に、マスターバッチ、ポリオレ
フィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレフィン系樹脂
組成物の溶融物をスリットダイからフィルム状に押出ラ
ミネートして製造される。その際の溶融押出温度は25
0〜350℃、好ましくは280〜320℃である。
【0021】本発明の写真用樹脂コーティング紙のコー
ティング層の厚さは、5〜200μ程度であり、5〜5
0μが好ましく、さらに5〜20μが好ましい。
【0022】また、本発明の写真用樹脂コーティング紙
のためのポリオレフィン系樹脂組成物には、上記成分以
外に効果を阻害しない範囲で、他の任意の顔料、紫外線
吸収剤等公知の添加剤を必要に応じて添加することがで
きる。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳
しく説明する。 実施例1〜6、比較例1〜6 低密度ポリエチレン(比重0.917,MFR 7.0g/10min. )4
0重量%、表1に示す種々の酸化チタン60重量%を混
合し、混練機で加熱混合し、冷却粉砕を行った後、押出
機により押出成形し、ペレット状のマスターバッチを得
た。得られたマスターバッチを用いて種々の評価をし
た。評価方法等を以下に示し、その結果を表1に示す。
【0024】分散性評価法 ラボプラストミル単軸押出機20mm(東洋精機 製)
の出口の40/80/120/500と順次メッシュの
細かくなるスクリーンを装着し、50rpm,押出温度
300℃にて、低密度ポリエチレン(比重0.916,MFR 9.
0g/10min. )とマスターバッチを1:1に配合したペレ
ットを通し、通し始めたときの初期圧力(P1)を求
め、前記1:1に配合したペレットを所定量(該ペレッ
ト中に酸化チタンを360g含有する量)を通過させた
時の終了圧力(P2)を求める。この圧力差ΔP=P2
−P1が小さいほど酸化チタンの分散性が良好であると
いえる。
【0025】Tダイフィルム成膜方法 上記マスターバッチ67重量%、低密度ポリエチレン
(比重0.918,MFR 4.0g/10min. )33重量%を配合し、
Tダイフィルム成形機(東洋精機 製)を用いて、成形
温度200℃、280℃、300℃、350℃で、それ
ぞれ膜厚30μmのTダイフィルムを紙の上に押出しラ
ミネートし、色相を評価した。
【0026】測色方法(色相、白色度JIS Z−87
15) 上記方法により300℃で押出作成した膜厚30μmT
ダイフィルムの色相(白色度W、b値)とを測色機(ク
ラボウ 製)で測定した。白色度Wが大きいほど白く、
またb値が小さいほど青みを帯びている。
【0027】また、300℃で押出作成した溶融押出ラ
ミネートフィルムについて、写真性を評価したところ、
実施例1〜6は優れていた。
【0028】
【表1】
【0029】
【本発明の効果】結晶内にAlを導入した酸化チタンを
用いることにより、従来よりも白色度が高く、耐熱変色
性、耐候変色性に優れる写真用樹脂コーティング紙を提
供することが出来るようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 C08K 3/22 KEC

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化アルミニウム換算で0.02〜1.
    0重量%のAlを含有する酸化チタンとポリオレフィン
    系樹脂(1)とを含有するマスターバッチ、およびポリ
    オレフィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレフィン系
    樹脂組成物を紙または合成紙基体上に溶融押出ラミネー
    トしてなる写真用樹脂コーティング紙。
  2. 【請求項2】 0.02〜1.0重量%のAlを含有す
    る酸化チタンとポリオレフィン系樹脂(1)とを含有す
    るマスターバッチ、およびポリオレフィン系樹脂(2)
    を用いてなるポリオレフィン系樹脂組成物を紙または合
    成紙基体上に溶融押出ラミネートしてなる写真用樹脂コ
    ーティング紙。
  3. 【請求項3】 結晶内に酸化アルミニウム換算で0.0
    2〜1.0重量%のAlを含有する酸化チタンとポリオ
    レフィン系樹脂(1)とを含有するマスターバッチ、お
    よびポリオレフィン系樹脂(2)を用いてなるポリオレ
    フィン系樹脂組成物を紙または合成紙基体上に溶融押出
    ラミネートしてなる写真用樹脂コーティング紙。
  4. 【請求項4】 結晶内に0.02〜1.0重量%のAl
    を含有する酸化チタンとポリオレフィン系樹脂(1)と
    を含有するマスターバッチ、およびポリオレフィン系樹
    脂(2)を用いてなるポリオレフィン系樹脂組成物を紙
    または合成紙基体上に溶融押出ラミネートしてなる写真
    用樹脂コーティング紙。
  5. 【請求項5】 酸化チタンがアナターゼ型酸化チタンで
    あることを特徴とする請求項1ないし4記載の写真用樹
    脂コーティング紙。
JP8012482A 1996-01-29 1996-01-29 写真用樹脂コーティング紙 Pending JPH09203999A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013515635A (ja) * 2009-12-29 2013-05-09 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 騒音低減性の押出コーティング組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013515635A (ja) * 2009-12-29 2013-05-09 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 騒音低減性の押出コーティング組成物

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040629