JPH09203816A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法

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JPH09203816A
JPH09203816A JP8013244A JP1324496A JPH09203816A JP H09203816 A JPH09203816 A JP H09203816A JP 8013244 A JP8013244 A JP 8013244A JP 1324496 A JP1324496 A JP 1324496A JP H09203816 A JPH09203816 A JP H09203816A
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glass
core
clad
fine particles
optical fiber
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Masumi Ito
真澄 伊藤
Maki Ikechi
麻紀 池知
Tadashi Enomoto
正 榎本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外光照射により、反射率の十分大きなファ
イバ型回折格子を形成できる光ファイバの作製に好適な
光ファイバ母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 酸化ゲルマニウムが添加された石英ガラ
スからなり、屈折率n1を有する、コアとなるべきコア
ガラス部材100の外周上に、酸化ゲルマニウムが添加
された石英ガラス微粒子210を、コアガラス部材10
0の外径の6倍以上の外径となるまで堆積させる。次
に、石英ガラス微粒子210が堆積されたコアガラス部
材100を、加熱、焼結してガラス化し、屈折率n2
(<n1)を有する内層クラッドとなるべきクラッドガ
ラス部220を形成する。次いで、石英ガラス微粒子2
30をガラス複合体250の外周面上に堆積させ、引き
続き、石英ガラス微粒子230を、加熱、焼結してガラ
ス化し、外層クラッドとなるべきクラッドガラス部24
0を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定部位の屈折率
を周期的に変化させて回折格子を作り込む光ファイバの
作成に使用する光ファイバ母材の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光学部品の一種として回折格子が作り込
まれたものには種々の態様のものがあるが、光通信シス
テム等に利用する場合には、特に、他の光ファイバとの
接続が容易で、かつ挿入損失を低くするために回折格子
が作り込まれた光ファイバ型のものが好適である。
【0003】こうした回折格子を有する光ファイバの製
造方法としては、例えば特開昭62−500052号公
報に記載のものが知られている。これは、酸化ゲルマニ
ウムを添加して高屈折率のコアを形成した石英系光ファ
イバに強力な紫外光を照射することより、コアに周期的
な屈折率変化を生じさせ、回折格子を形成し、ファイバ
型回折格子を製造する方法である。
【0004】そして、石英系光ファイバは、(i)酸化
ゲルマニウムを添加して高屈折率のコアとなるべき部分
と、(ii)酸化ゲルマニウムを実質的に含まない低屈折
率のクラッドなる部分とを備える光ファイバ母材を加熱
線引して作製される。そして、こうした光ファイバ母材
は、CVD法、MCVD法、OVD法、あるいは、ロッ
ドインチューブ法などの周知の方法によって製造され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】回折格子が作り込まれ
た光ファイバは、理想的には、反射率Rとして、 R=tanh2(L・π・ΔnUV/λ) …(1) ここで、R:反射率 L:コア内に作り込まれた回折格子長 ΔnUV:紫外光に対する屈折率変化(光誘起屈折率変
化) λ:反射波長 のように、回折格子長(コア内において、屈折率が周期
的に変化している領域の長さ)と光誘起屈折率変化に依
存した反射率を備える。
【0006】しかし、紫外光の照射により生じたコアの
屈折率変化により、光ファイバの導波構造が変化し、ク
ラッドへの漏れ光が発生する。この漏れ光は、クラッド
を伝搬するので、従来から得られていたファイバ型回折
格子のように、回折格子がコア部のみに形成されている
のでは、クラッドへの漏れ光は反射されず、ファイバ型
回折格子としての反射率が(1)式から低減することと
なり充分な反射率を得ることができない。
【0007】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、紫外光照射により回折格子を書き込んで、反射率の
十分大きなファイバ型回折格子を形成できる光ファイバ
の作製に好適な光ファイバ母材の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ファイバ型
回折格子の反射率の向上には、コアのみならずクラッド
のコア周辺部にも回折格子を形成することが有効である
ことを見出した。そして、石英系ガラスの所定部分に、
紫外光照射によって回折格子を形成するには、この所定
部分に酸化ゲルマニウムを添加することが有効であるの
で、クラッドのコア周辺部に酸化ゲルマニウムを添加し
た光ファイバに作製にあたって、コアとなるべきコアガ
ラスに酸化ゲルマニウムを添加するとともに、コアの周
辺部となるべきクラッド部にも酸化ゲルマニウムを添加
して光ファイバ母材を製造することとした。
【0009】すなわち、請求項1の光ファイバ母材の製
造方法は、(a)酸化ゲルマニウムが添加された石英ガ
ラスからなり、第1の屈折率率を有する、円柱状のコア
となるべきコアガラス部材を用意し、コアガラス部材を
中心軸または中心軸の近傍の中心軸と略平行な軸を回転
軸として回転させながら、酸化ゲルマニウムが添加され
た第1の石英ガラス微粒子を発生するバーナを回転軸と
略平行にコアガラス部材に対して相対的に移動させて、
コアガラス部材の外周面上に第1の石英ガラス微粒子を
吹きつけ、第1の石英ガラス微粒子を堆積させる第1の
工程と、(b)第1の石英ガラス微粒子を加熱して焼結
し、第1の屈折率よりも小さな第2の屈折率を有する内
層クラッドとなるべき、コアガラス部材の外径の6倍以
上の外径の第1のクラッドガラス部を形成する第2の工
程と、(c)第1のクラッドガラス部の周囲に、石英ガ
ラスを主成分とする第2の石英ガラス微粒子を堆積させ
る第3の工程と、(d)第2の石英ガラス微粒子を加熱
して焼結し、第3の屈折率を有する外層クラッドとなる
べき第2のクラッドガラス部を形成する第4の工程とを
備えることを特徴とする。
【0010】ここで、第3の工程は、コアガラス部材と
第1のクラッドガラス部とから成るガラス複合体を回転
軸を中心として回転させながら、ガラス複合体の外周部
に第2の石英ガラス微粒子を吹きつけ、第2の石英ガラ
ス微粒子を堆積する工程であることとすることが可能で
あり、更に、ガラス複合体を回転軸を中心として回転さ
せながら、第2の石英ガラス微粒子を発生するバーナを
回転軸と略平行にガラス複合体に対して相対的に移動さ
せて、ガラス複合体の外周面上に第2の石英ガラス微粒
子を吹きつけ、第2の石英ガラス微粒子を堆積させる工
程であることとすることが好適である。
【0011】請求項1の光ファイバ母材の製造方法で
は、まず、酸化ゲルマニウムが添加された石英ガラスか
らなり、第1の屈折率率を有する、円柱状のコアとなる
べきコアガラス部材を用意する。
【0012】引き続き、コアガラス部材を中心軸または
中心軸の近傍の中心軸と略平行な軸を回転軸として回転
させながら、酸化ゲルマニウムが添加された第1の石英
ガラス微粒子を発生するバーナを回転軸と略平行にコア
ガラス部材に対して相対的に移動させて、コアガラス部
材の外周面上に第1の石英ガラス微粒子を吹きつけ堆積
させる(以上、第1の工程)。こうして、コアガラス部
材の外周上に第1の石英ガラス微粒子を重ねていくの
で、外径の制御が容易にできる。
【0013】次に、第1の石英ガラス微粒子を加熱して
焼結してガラス化して、第1の屈折率よりも小さな第2
の屈折率を有する内層クラッドとなるべき、コアガラス
部材の外径の6倍以上の外径の第1のクラッドガラス部
を形成する(第2の工程)。
【0014】この結果、回折格子が形成されるべき、コ
アおよび内層クラッドとなるべきコアガラス部および第
1のクラッドガラス部のガラス複合体が形成される。
【0015】第1のクラッドガラス部の外径をコアガラ
ス部材の外径の6倍以上とするのは、ファイバ型回折格
子とした場合に、回折格子のクラッド部を伝搬した微弱
光がコアを伝搬した光と再結合し漏れ光となるメカニズ
ムに対して、回折格子が形成されたクラッド部の外径が
コア径の6倍以上であれば、クラッドからコアへの結合
が無視できるほど小さくなるからである。
【0016】次いで、第1のクラッドガラス部の周囲
に、石英ガラスを主成分とする第2の石英ガラス微粒子
を堆積させ(第3の工程)、引き続き、第2の石英ガラ
ス微粒子を加熱して焼結し、第3の屈折率を有する外層
クラッドとなるべき第2のクラッドガラス部を形成する
(第4の工程)。
【0017】こうして、回折格子が形成されるべき、コ
アおよび内層クラッドとなるべきコアガラス部および第
1のクラッドガラス部と外層クラッドとなるべき第2の
クラッドガラス部とから成るの光ファイバ母材が製造さ
れる。
【0018】なお、第2の石英ガラス微粒子は、焼結後
の外層コアとなるべき第2のクラッドガラス部の耐候性
などのガラスの安定性の観点から、実質的に石英ガラス
のみから成ることが好ましい。
【0019】請求項2の光ファイバ母材の製造方法は、
請求項1の光ファイバ母材の製造方法において、第2の
工程を、フッ素を含む雰囲気中で加熱して、第1の石英
ガラス微粒子を焼結させる工程としたことを特徴とす
る。
【0020】請求項2の光ファイバ母材の製造方法によ
れば、フッ素を含む雰囲気下で、酸化ゲルマニウムが添
加された第1の石英ガラス微粒子を焼結するので、内層
クラッドとなるべき第1のクラッドガラス体には酸化ゲ
ルマニウムとともにフッ素が添加される。
【0021】石英系ガラスでは、紫外光照射による屈折
率の変化は、酸化ゲルマニウムの添加量が多いほど大き
い。しかし、大きな屈折率変化のため、内層クラッドに
高濃度のゲルマニウムを添加すると、コアの屈折率との
関係で所望の屈折率プロファイルを実現できない事態が
生じる。
【0022】一方、石英系ガラスではフッ素の添加によ
って屈折率が低減する。
【0023】したがって、内層クラッドに比較的高濃度
の酸化ゲルマニウムと添加しても、請求項2の光ファイ
バ母材の製造方法のようにフッ素を添加すれば、所望の
屈折率を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の光ファイバ母材の製造方法の実施の形態を説明する。
なお、図面の説明にあたって同一の要素には同一の符号
を付し、重複する説明を省略する。
【0025】図1は、本発明の光ファイバ母材の製造方
法の一実施形態の工程図である。図1に示すように、本
実施形態では、まず、酸化ゲルマニウムが添加された石
英ガラスからなり、屈折率n1を有する、円柱状のコア
となるべきコアガラス部材100を用意する。
【0026】引き続き、コアガラス部材100の略中心
軸を回転軸Lとして回転させながら、酸化ゲルマニウム
が添加された石英ガラス微粒子を発生するバーナ310
を回転軸Lと略平行にコアガラス部材100に対して相
対的に移動させて、コアガラス部材100の外周面上に
石英ガラス微粒子210を吹きつけ堆積させる(図1
(a)参照)。
【0027】次に、石英ガラス微粒子210が堆積され
たコアガラス部材100をフッ素を含む内部雰囲気の加
熱炉400内に設置して、加熱、焼結してガラス化し、
屈折率n2(<n1)を有する内層クラッドとなるべき
クラッドガラス部220を形成する(図1(b)参
照)。
【0028】この結果、共に酸化ゲルマニウムが添加さ
れた、コアおよび内層クラッドとなるべき、コアガラス
部材100の外径の6倍以上の外径のコアガラス部10
0およびクラッドガラス部220のガラス複合体250
が形成される。また、クラッドガラス部220は、酸化
ゲルマニムの添加による屈折率の増加が、フッ素の添加
により抑制されている。
【0029】次いで、ガラス複合体250を回転軸Lを
中心として回転させながら、実質的に石英ガラスのみか
ら成る石英ガラス微粒子230を発生するバーナ320
を、回転軸Lと略平行にガラス複合体250に対して相
対的に移動させて、ガラス複合体250の外周面上に石
英ガラス微粒子230を吹きつけ、石英ガラス微粒子2
30を堆積させる(図1(c)参照)。
【0030】引き続き、石英ガラス微粒子230が堆積
されたガラス複合体250を加熱炉400内に設置し
て、加熱、焼結してガラス化し、外層クラッドとなるべ
きクラッドガラス部240を形成する(図1(d)参
照)。
【0031】こうして、回折格子が形成されるべき、コ
アおよび内層クラッドとなるべきコアガラス部100お
よびクラッドガラス部220と外層クラッドとなるべき
クラッドガラス部240とから成る光ファイバ母材50
0が製造される。
【0032】以上の本実施形態の方法で製造された光フ
ァイバ母材500が加熱線引されて、(a)酸化ゲルマ
ニムが添加された石英ガラスから成る、屈折率n1のコ
ア190と、(b)酸化ゲルマニウムとフッ素とが添加
された石英ガラスから成る、屈折率n2(<n1)の内
層クラッド291と、(c)実質的に石英ガラスのみか
ら成る外層クラッド292とから構成される光ファイバ
600が作製される(図2参照)。
【0033】引き続き、光ファイバ600の所定領域に
紫外光が照射されて、回折格子が形成され、ファイバ型
回折格子が得られる。
【0034】図3は、ホログラフィック法による回折格
子の形成の説明図である。図3に示すように、干渉機構
740を用いて干渉空間750を生成するように、光源
730から出射された紫外光を干渉させ、この干渉空間
750に光ファイバ600を設置する。光源730は、
SHG(高調波発生器)アルゴンレーザやKrFエキシ
マレーザ等であり、所定波長を有するコヒーレントな紫
外光を出射する。干渉機構740は、ビームスプリッタ
741及びミラー742,743で構成されている。ビ
ームスプリッタ741は、光源730からの紫外光を二
つの分岐光に二分岐させる。ミラー742及び743
は、ビームスプリッタ741からの分岐光をそれぞれ反
射し、光ファイバ600の軸方向に対して所定角度θ
1 ,θ2 でそれぞれ入射して共面ビームとして相互に干
渉させる。コア190および内層クラッド291は、上
述したように酸化ゲルマニウムがドープされており、紫
外光の照射により屈折率が変化する。なお、二つの分岐
光の入射角度θ1 及びθ2 は相互に補角であり、これら
の和(θ1 +θ2 )は180°になる。
【0035】図4は、位相格子法による回折格子の形成
の説明図である。図4に示すように、光ファイバ600
を位相格子760に隣接して設置し、光源730から出
射された紫外光を位相格子760表面の法線方向に対し
て所定角度θで入射させる。光源730は、SHGアル
ゴンレーザやKrFエキシマレーザ等であり、これらは
所定波長を有するコヒーレントな紫外光を出射する。位
相格子760は、所定周期で格子を配列して形成されて
いる。コア190および内層クラッド291は、上述し
たように酸化ゲルマニウムがドープされており、紫外光
の照射により屈折率が変化する。
【0036】以上のようにして製造されたファイバ型回
折格子は、入力した所定波長の光を回折格子部で反射す
るが、クラッドガラス部220の外径をコアガラス部材
100の外径の6倍以上としたので、回折格子のクラッ
ド部を伝搬した微弱光とコアを伝搬した光と再結合は無
視できるほど小さくなり、反射率が向上する。
【0037】
【実施例】本発明者は、上記の実施形態に基づいて、以
下のようにして、光ファイバ母材を製造し、この光ファ
イバ母材を使用してファイバ型回折格子の製造を実施
し、反射率を測定した。
【0038】まず、ゲルマニウムが6重量%添加された
石英ガラスからなる、円柱状のコアとなるべきコアガラ
ス部材を用意し、コアガラス部材の略中心軸を回転軸と
して回転させながら、バーナに四塩化ケイ素と四塩化ゲ
ルマニウムと燃焼用ガスを送り込み、酸化ゲルマニウム
が添加された石英ガラス微粒子を、バーナを平行に移動
させながらコアガラス部材に吹きつけ、略均一に堆積さ
せた。
【0039】次に、石英ガラス微粒子が堆積されたコア
ガラス部材を加熱炉内に設置して、加熱炉中に四フッ化
ケイ素を流しながら、加熱、焼結して石英ガラス微粒子
を透明ガラス化、コアガラス部材と内層クラッドとなる
べき、外径がコアガラス部材の略15倍のクラッドガラ
ス部とのガラス複合体を形成した。
【0040】酸化ゲルマニウムとフッ素の添加量は、得
られる内層クラッドとなるべきクラッドガラス部に、ゲ
ルマニウムが4重量%、フッ素が0.68%添加され、
屈折率が石英ガラスと略同一となるように設定した。
【0041】次いで、ガラス複合体を回転軸を中心とし
て回転させながら、バーナに四塩化ケイ素と燃焼用ガス
を送り込み、実質的に石英ガラスのみから成る石英ガラ
ス微粒子を、バーナを平行に移動させながらガラス複合
体に吹きつけ、略均一に堆積させた。
【0042】引き続き、石英ガラス微粒子が堆積された
ガラス複合体を加熱炉内に設置して、加熱、焼結して石
英ガラス微粒子を透明ガラス化し、光ファイバ母材を得
た。
【0043】こうして製造された光ファイバ母材を加熱
線引して光ファイバを作製後、図3に示したホログラフ
ィック法により紫外光の干渉縞を照射し、ファイバ型回
折格子を製造して、反射率を測定した。
【0044】この結果、ファイバ型回折格子の反射率
は、略100%であった。
【0045】本発明者は、上記の実施例と比較するた
め、以下のような比較例のファイバ型回折格子を製造
し、反射率を測定した。
【0046】(比較例)まず、ゲルマニウムが6重量%
添加された石英ガラスからなる、円柱状のコアとなるべ
きコアガラス部材を用意し、コアガラス部材の略中心軸
を回転軸として回転させながら、バーナに四塩化ケイ素
と燃焼用ガスを送り込み、実質的に石英ガラスのみから
成る石英ガラス微粒子を、バーナを平行に移動させなが
らコアガラス部材に吹きつけ、略均一に堆積させた。
【0047】次に、石英ガラス微粒子が堆積されたコア
ガラス部材を加熱炉内に設置して、加熱炉中にフッ素を
含まない雰囲気下で、加熱、焼結して石英ガラス微粒子
を透明ガラス化、コアガラス部材と内層クラッドとなる
べき、外径がコアガラス部材の略15倍のクラッドガラ
ス部とのガラス複合体を形成した。
【0048】次いで、ガラス複合体を回転軸を中心とし
て回転させながら、バーナに四塩化ケイ素と燃焼用ガス
を送り込み、実質的に石英ガラスのみから成る石英ガラ
ス微粒子を、バーナを平行に移動させながらガラス複合
体に吹きつけ、略均一に堆積させた。
【0049】引き続き、石英ガラス微粒子が堆積された
ガラス複合体を加熱炉内に設置して、加熱、焼結して石
英ガラス微粒子を透明ガラス化し、光ファイバ母材を得
た。
【0050】こうして製造された光ファイバ母材を加熱
線引して光ファイバを作製後、図3に示したホログラフ
ィック法により紫外光の干渉縞を照射し、ファイバ型回
折格子を製造して、反射率を測定した。
【0051】この結果、ファイバ型回折格子の反射率
は、略70%であった。実施例よりも反射率が低下した
のは、クラッド部に回折格子が形成されていないためで
あると推察される。
【0052】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく変形が可能である。例えば、上記の実施形態
では、加熱・焼結による内層クラッドとなるべきクラッ
ドガラス部の形成は、フッ素を含む雰囲気下で行った
が、石英ガラス微粒子に屈折率低下用添加物を添加する
ことも可能であるし、また、実現しようとする屈折プロ
ファイルによっては、フッ素を含まない雰囲気下で加熱
・焼結し、内層クラッドとなるべきクラッドガラス部を
形成してもよい。
【0053】また、外層クラッドとなるべきクラッドガ
ラス部の組成は、実質的に石英ガラスのみであることに
限定されず、所望の添加物を添加することが可能であ
る。
【0054】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、請求項1の
光ファイバ母材の製造方法は、酸化ゲルマニウムが添加
されたコアとなるべき石英ガラス部の周囲に、外径がコ
アとなるべき石英ガラス部の6倍以上の範囲で酸化ゲル
マニウムを添加して内層コアとなるべき石英ガラス部を
形成するので、紫外光の照射によりコアと内層クラッド
とに回折格子が形成される光ファイバの作製に好適な光
ファイバ母材を製造できる。
【0055】また、請求項2の光ファイバ母材の製造方
法によれば、内層コアとなるべきクラッドガラス部の形
成にあたって、酸化ゲルマニムが添加された石英ガラス
微粒子をフッ素を含む雰囲気下で加熱・焼結して透明ガ
ラス化するので、内層クラッドなるべきクラッドガラス
部にフッ素を添加することが可能となり、石英ガラス微
粒子に酸化ゲルマニウムが高濃度で添加されていても所
望の屈折率の内層クラッドなるべきクラッドガラス部を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の光ファイバ母材の製造方法
の工程図である。
【図2】本発明の実施形態の光ファイバ母材の製造方法
で製造された光ファイバ母材を線引して得た光ファイバ
の構成図である。
【図3】ホログラフィック法による回折格子書き込みの
説明図である。
【図4】位相格子法による回折格子書き込みの説明図で
ある。
【符号の説明】
100…コアガラス部材、190…コア、210,23
0…石英ガラス微粒子、220,240…クラッドガラ
ス部、250…ガラス複合体、291…内層クラッド、
292…外層クラッド、310,320…バーナ、40
0…加熱炉、500…光ファイバ母材、600…光ファ
イバ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化ゲルマニウムが添加された石英ガラ
    スからなり、第1の屈折率率を有する、円柱状のコアと
    なるべきコアガラス部材を用意し、前記コアガラス部材
    を中心軸または前記中心軸の近傍の前記中心軸と略平行
    な軸を回転軸として回転させながら、酸化ゲルマニウム
    が添加された第1の石英ガラス微粒子を発生するバーナ
    を前記回転軸と略平行に前記コアガラス部材に対して相
    対的に移動させて、前記コアガラス部材の外周面上に前
    記第1の石英ガラス微粒子を吹きつけ、前記第1の石英
    ガラス微粒子を堆積させる第1の工程と、 前記第1の石英ガラス微粒子を加熱して焼結し、前記第
    1の屈折率よりも小さな第2の屈折率を有する内層クラ
    ッドとなるべき、前記コアガラス部材の外径の6倍以上
    の外径の第1のクラッドガラス部を形成する第2の工程
    と、 前記第1のクラッドガラス部の周囲に、石英ガラスを主
    成分とする第2の石英ガラス微粒子を堆積させる第3の
    工程と、 前記第2の石英ガラス微粒子を加熱して焼結し、第3の
    屈折率を有する外層クラッドとなるべき第2のクラッド
    ガラス部を形成する第4の工程と、 を備えることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程は、フッ素を含む雰囲気
    中で加熱して、前記第1の石英ガラス微粒子を焼結させ
    る工程である、ことを特徴とする請求項1記載の光ファ
    イバ母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程は、前記コアガラス部材
    と前記第1のクラッドガラス部とから成るガラス複合体
    を前記回転軸を中心として回転させながら、前記ガラス
    複合体の外周部に前記第2の石英ガラス微粒子を吹きつ
    け、前記第2の石英ガラス微粒子を堆積する工程であ
    る、ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ母材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第3の工程は、前記コアガラス部材
    と前記第1のクラッドガラス部とから成るガラス複合体
    を前記回転軸を中心として回転させながら、第2の石英
    ガラス微粒子を発生するバーナを前記回転軸と略平行に
    前記ガラス複合体に対して相対的に移動させて、前記ガ
    ラス複合体の外周面上に前記第2の石英ガラス微粒子を
    吹きつけ、前記第2の石英ガラス微粒子を堆積させる工
    程である、ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ
    母材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2774179A1 (fr) * 1998-01-28 1999-07-30 Showa Electric Wire & Cable Co Fibre photosensible
WO2002033460A1 (fr) * 2000-09-04 2002-04-25 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Dispositif de réseau à fibre optique

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