JP2003215380A - 光導波路、光導波路型回折格子および光導波路型回折格子製造方法 - Google Patents

光導波路、光導波路型回折格子および光導波路型回折格子製造方法

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JP2003215380A
JP2003215380A JP2002013190A JP2002013190A JP2003215380A JP 2003215380 A JP2003215380 A JP 2003215380A JP 2002013190 A JP2002013190 A JP 2002013190A JP 2002013190 A JP2002013190 A JP 2002013190A JP 2003215380 A JP2003215380 A JP 2003215380A
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optical waveguide
diffraction grating
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type diffraction
waveguide type
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Toshiki Taru
稔樹 樽
Shinji Ishikawa
真二 石川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性および生産性が優れ所望の光学的特性
を容易に実現することができる光導波路などを提供す
る。 【解決手段】 光ファイバ10は、光軸を含み屈折率n
1を有するコア領域11と、このコア領域11を取り囲
み屈折率n2を有する内側クラッド領域12と、この内
側クラッド領域12を取り囲み屈折率n3を有する外側
クラッド領域13とを備える石英系の光導波路である。
各領域の屈折率の大小関係が n1>n3≧n2 であり、
コア領域11および内側クラッド領域12それぞれに添
加濃度1.0wt%〜2.5wt%のTiO2が添加さ
れ、内側クラッド領域13にF元素が添加されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路の長手方
向に沿った一定範囲に亘って屈折率変調による回折格子
が形成された光導波路型回折格子、このような光導波路
型回折格子を製造する際に好適に用いられ得る光導波
路、および、このような光導波路型回折格子を製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光導波路型回折格子は、光導波路(光フ
ァイバ、または、基板上に形成された平面光導波路)の
長手方向に沿った一定範囲に亘って屈折率変調による回
折格子が形成されたものであり、屈折率変調周期が1μ
m以下と比較的短いブラッグ回折格子と、屈折率変調周
期が数百μm程度と比較的長い長周期回折格子とがあ
る。ブラッグ回折格子は、ブラッグ条件を満たす特定の
波長(ブラッグ波長)の光を選択的に反射させることが
できるので、例えば光通信システムにおいて波長選択フ
ィルタとして用いられる。一方、長周期回折格子は、位
相整合条件を満たす特定波長の光に対して選択的に損失
を与えることができるので、例えば光通信システムにお
いて損失フィルタとして用いられる。
【0003】このような光導波路型回折格子は一般に以
下のようにして製造される。まず、感光性材料としてG
eO2がコア領域に添加された石英系の光ファイバが作
成される。そして、この光ファイバの長手方向に沿った
一定範囲に亘って、空間的に強度変調された屈折率変化
誘起光が照射されて屈折率変調による回折格子が形成さ
れ、これにより光導波路型回折格子が製造される。な
お、屈折率変化誘起光とは、GeO2が添加された石英
ガラスの屈折率変化を誘起せしめる波長の光(一般には
紫外光)であって、例えば、KrFエキシマレーザ光源
から出力される波長248nmの紫外レーザ光が用いら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感光性材料
としてGeO2のみがコア領域に添加されている場合に
は、そのコア領域の感光性は低い。そこで、感光性を高
める為に、屈折率変化誘起光の照射前に光ファイバの水
素処理が行われる。しかし、光ファイバの水素処理に
は、数日〜数週間もの処理時間を要するだけでなく、処
理コストも要することから、光導波路型回折格子の生産
性は低い。また、屈折率変調形成後に水素抜きの為のア
ニール処理も必要となるが、このアニール処理により光
導波路型回折格子の光学的特性が変化するので、所望の
光学的特性を有する光導波路型回折格子を歩留まりよく
製造することが困難である。
【0005】また、感光性を高める為に、GeO2に加
えてB23が共添加された光ファイバが用いられる。こ
の場合、光ファイバの水素処理を行わなくても感光性は
高いので、光ファイバの水素処理を行わなくてもよい。
しかし、B23による赤外光吸収は大きく、光導波路型
回折格子が用いられる光通信システム等における信号光
波長にまで及ぶことから、光導波路型回折格子における
光の伝送損失が大きい。また、光ファイバの主材料であ
る石英ガラス(SiO2)とB23とでは熱膨張係数の
差が大きいことから、製造途中に割れが生じ易く、製造
歩留まりが低いので、この点で光導波路型回折格子の生
産性は低い。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、感光性および生産性が優れ所望の光学
的特性を容易に実現することができる光導波路および光
導波路型回折格子、ならびに、このような光導波路型回
折格子を製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光導波路
は、光軸を含み屈折率n1を有するコア領域と、このコ
ア領域を取り囲み屈折率n2を有する内側クラッド領域
と、この内側クラッド領域を取り囲み屈折率n3を有す
る外側クラッド領域とを備える石英系の光導波路であっ
て、各領域の屈折率の大小関係が n1>n3≧n2 であ
り、コア領域および内側クラッド領域それぞれに添加濃
度1.0wt%〜2.5wt%のTiO2が添加され、
内側クラッド領域にF元素が添加されていることを特徴
とする。本発明に係る光導波路型回折格子は、上記の本
発明に係る光導波路の長手方向に沿った一定範囲に亘っ
てコア領域および内側クラッドの双方に屈折率変調によ
る回折格子が形成されていることを特徴とする。また、
本発明に係る光導波路型回折格子製造方法は、上記の本
発明に係る光導波路を作成し、次に、この光導波路の長
手方向に沿った一定範囲に亘って、空間的に強度変調さ
れた屈折率変化誘起光を照射して、屈折率変調による回
折格子を形成することを特徴とする。これにより、本発
明に係る光導波路または本発明に係る光導波路型回折格
子は、感光性および生産性が優れ、所望の光学的特性を
容易に実現することができる。また、本発明に係る光導
波路型回折格子製造方法は、製造歩留まりが高く、生産
性が高い。
【0008】また、本発明に係る光導波路または本発明
に係る光導波路型回折格子は、内側クラッド領域のF元
素添加濃度が0.8wt%〜2.7wt%であるのが好
適である。この場合には、1.0wt%〜2.5wt%
のTiO2が添加された内側クラッド領域に、内側クラ
ッド領域の屈折率n2がコア領域の屈折率n1より充分に
小さくなるよう、また、屈折率n2が外側クラッド領域
の屈折率n3以下となるように、0.8wt%〜2.7
wt%のF元素も添加されている。
【0009】また、本発明に係る光導波路または本発明
に係る光導波路型回折格子は、コア領域のTiO2添加
濃度N1と内側クラッド領域のTiO2添加濃度N2との
比(N 2/N1)が0.7〜1.3であり、コア領域の外
径2aと内側クラッド領域の外径2bとの比(b/a)
が2以上であるのが好適である。この場合には、この光
導波路型回折格子は、短波長ロスの発生が抑制され、光
学的特性が優れたものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0011】先ず、本発明に係る光ファイバの実施形態
について図1および図2を用いて説明する。図1は本実
施形態に係る光ファイバ10の構成図である。同図
(a)は光軸に垂直な面で切断したときの光ファイバ1
0の断面を示し、同図(b)は光軸を含む面で切断した
ときの光ファイバ10の断面を示す。また、図2は本実
施形態に係る光ファイバ10の説明図である。同図
(a)はTiO2添加濃度分布を示し、同図(b)はF
元素添加濃度分布を示し、同図(c)は屈折率分布を示
し、同図(d)は感光性分布を示す。これらの分布は光
ファイバ10の光軸と直交する方向におけるものであ
る。
【0012】本実施形態に係る光ファイバ10は、石英
ガラスを主材料とする光導波路であり、光軸を含み屈折
率n1を有する外径2aのコア領域11と、このコア領
域11を取り囲み屈折率n2を有する外径2bの内側ク
ラッド領域12と、この内側クラッド領域12を取り囲
み屈折率n3を有する外径2cの外側クラッド領域13
とを備えている。コア領域11にはTiO2が添加され
ている。内側クラッド領域12にはTiO2およびF元
素が添加されている。また、各領域の屈折率の大小関係
は n1>n3≧n2 である。なお、TiO2は屈折率上昇
剤であり感光性材料でもある。また、F元素は屈折率低
下剤である。このようにTiO2およびF元素それぞれ
が添加されていることにより(図2(a),(b))、
各領域の屈折率の大小関係が上記のようになり(図2
(c))、コア領域11および内側クラッド領域12の
双方が感光性を有している(図2(d))。
【0013】コア領域11のTiO2添加濃度は1.0
wt%〜2.5wt%であるのが好適である。また、内
側クラッド領域12のTiO2添加濃度も1.0wt%
〜2.5wt%であるのが好適である。TiO2添加濃
度が少なすぎると、外側クラッド領域13に対するコア
領域11の比屈折率差が小さいことから、モードフィー
ルド径が小さいので、曲げ損失が大きい。一方、TiO
2添加濃度が多すぎると、TiO2による屈折率変化誘起
光の吸収により、屈折率変化誘起光がコア領域11まで
届かず、屈折率変調が光軸周りに不均一となって、この
光ファイバ10を基に製造される光導波路型回折格子の
光学的特性が劣ったものとなってしまう。特に、ブラッ
グ波長より短波長側で損失(以下では「短波長ロス」と
いう。)が生じてしまう。しかし、TiO2添加濃度が
上記の1.0wt%〜2.5wt%の範囲内であれば、
曲げ損失が小さく、光学的特性が優れた光導波路型回折
格子を実現することができ、また、他の光ファイバと同
程度のモードフィールド径を有することができるので、
当該他の光ファイバと誘着接続したときの接続損失が小
さい。
【0014】また、内側クラッド領域12のF元素添加
濃度は0.8wt%〜2.7wt%であるのが好適であ
る。1.0wt%〜2.5wt%のTiO2が添加され
た内側クラッド領域12に、TiO2添加量に応じて
0.8wt%〜2.7wt%のF元素が添加されている
ことにより、内側クラッド領域12の屈折率n2は、コ
ア領域11の屈折率n1より充分に小さくなり、また、
外側クラッド領域13の屈折率n3以下となる。
【0015】また、コア領域11のTiO2添加濃度N1
と内側クラッド領域12のTiO2添加濃度N2との比
(N2/N1)は0.7〜1.3であるのが好適である。
コア領域11の外径2aと内側クラッド領域12の外径
2bとの比(b/a)は2以上であるのが好適である。
このような範囲であれば、この光ファイバ10を基に製
造される光導波路型回折格子は、短波長ロスの発生が抑
制され、光学的特性が優れたものとなる。
【0016】このような光ファイバ10は例えば以下の
ようにして製造される。初めに光ファイバ母材が作成さ
れる。光ファイバ母材の作成に際しては、MCVD法、
VAD法、OVD法およびロッドインチューブ法等の任
意の方法が用いられ得る。例えば、MCVD法による光
ファイバ母材の作成では、外側クラッド領域となるべき
石英ガラスパイプを用意する。この石英ガラスパイプの
内側に原料ガス(SiCl4,TiCl4およびSiF4
を含む混合ガス)を流すとともに石英パイプの外側より
バーナで加熱することで、内側クラッド領域となるべき
ガラス層を石英パイプの内壁面に堆積させる。更に内側
に原料ガス(SiCl4およびTiCl4を含む混合ガ
ス)を流すとともに石英パイプの外側よりバーナで加熱
することで、コア領域となるべきガラス層を内壁面に堆
積させる。そして、コア領域および内側クラッド領域そ
れぞれとなるべきガラス層が内壁面に堆積した石英ガラ
スパイプを中実化することで、光ファイバ母材を作成す
る。その後、この光ファイバ母材を線引きして光ファイ
バ10を製造する。或いは、VAD法、OVD法および
ロッドインチューブ法等により、この光ファイバ母材の
外壁面に外側クラッド領域となるべきガラス層を堆積し
て、これを線引きして光ファイバ10を製造する。
【0017】次に、本発明に係る光導波路型回折格子の
実施形態について説明する。図3は、本実施形態に係る
光導波路型回折格子1の構成図である。この図は光軸を
含む面で切断したときの光導波路型回折格子1の断面を
示す。この光導波路型回折格子1は、上述した光ファイ
バ10の長手方向に沿った一定範囲Wに亘って屈折率変
調による回折格子14が形成されたものである。この図
で、黒く塗りつぶされた領域は、屈折率が上昇している
領域である。このような屈折率変調は、位相マスク法ま
たは二光束干渉法により形成される。光ファイバ10の
コア領域11および内側クラッド領域12の双方がTi
2を添加されて感光性を有しているので、屈折率変調
による回折格子14は、一定範囲Wに亘ってコア領域1
1および内側クラッド12の双方に形成されている。
【0018】位相マスク法では、光ファイバ10の側方
に位相格子マスクが配置され、この位相格子マスクを介
して光ファイバ10に屈折率変化誘起光が照射される
と、位相格子マスクにより生じた屈折率変化誘起光の+
1次回折光と−1次回折光との干渉縞が光ファイバ10
内に形成されて、その干渉縞における光エネルギの空間
的分布に応じて屈折率が上昇することで屈折率変調が形
成される。一方、二光束干渉法では、屈折率変化誘起光
がビームスプリッタにより2分岐され、この分岐により
生じた2つの光束が光ファイバ10に照射されると、こ
れら2つの光束が交差する範囲において干渉縞が光ファ
イバ10内に形成されて、その干渉縞における光エネル
ギの空間的分布に応じて屈折率が上昇することで屈折率
変調が形成される。なお、屈折率変化誘起光の照射とと
もに、製造途中の光導波路型回折格子1の光学的特性
(透過スペクトル、反射スペクトル、等)をモニタし
て、このモニタにより得られた光学的特性が所望値とな
った時点で屈折率変化誘起光の照射を終了するのが好適
である。
【0019】次に、光ファイバ10および光導波路型回
折格子1それぞれの実施例について説明する。実施例の
光ファイバ10のコア領域11は、1.50wt%のT
iO 2が添加されていて、F元素が無添加の石英ガラス
であった。内側クラッド領域12は、1.50wt%の
TiO2が添加され、1.34wt%のF元素が添加さ
れた石英ガラスであった。外側クラッド領域13は、T
iO2およびF元素の何れも無添加の純石英ガラスであ
った。コア領域11の外径2aは9μmであり、内側ク
ラッド領域12の外径2bは30μmであり、外側クラ
ッド領域13の外径2cは125μmであった。また、
純石英ガラスの屈折率を基準として、コア領域11の比
屈折率差は0.35%であり、内側クラッド領域12の
比屈折率差は0.00%であり、外側クラッド領域13
の比屈折率差は0.00%であった。実施例の光導波路
型回折格子1は、上記の実施例の光ファイバ10におい
てブラッグ型の回折格子14が形成されたものであっ
た。
【0020】この実施例の光導波路型回折格子1の諸特
性を比較例の光導波路型回折格子と比較した。ここで、
第1比較例の光導波路型回折格子は、上記実施例の光導
波路型回折格子1と同様の屈折率分布を有しており、コ
ア領域および内側クラッド領域の双方にGeO2が添加
され、内側クラッド領域にF元素が添加されたものであ
った。また、第2比較例の光導波路型回折格子は、上記
実施例の光導波路型回折格子1と同様の屈折率分布を有
しており、コア領域および内側クラッド領域の双方にG
eO2およびB23が添加されたものであった。これら
実施例、第1比較例および第2比較例それぞれの光導波
路型回折格子は、互いに同程度の屈折率変調(周期、振
幅、形成長)が形成されたものであった。これら3つの
光導波路型回折格子それぞれについて、感光性、生産
性、伝送損失および短波長ロスを評価した。
【0021】その結果、感光性については、第1比較例
の光導波路型回折格子の感光性を基準とすると、第2比
較例の光導波路型回折格子の感光性は4倍であり、実施
例の光導波路型回折格子1の感光性は8倍であった。こ
のように、実施例の光導波路型回折格子1は、水素処理
を行わなくても所望の屈折率変調が短時間に形成される
ので、生産性が高い。また、実施例の光導波路型回折格
子1は、アニール処理をも行わなくてもよいので、所望
の光学的特性を有するものが容易に製造され得る。
【0022】更に生産性については、第2比較例の光導
波路型回折格子を製造するための光ファイバ母材を作成
する際に、その光ファイバ母材の割れが確率50%程度
で生じた。一方、第1比較例および実施例それぞれの光
導波路型回折格子を製造するための光ファイバ母材を作
成する際には、その光ファイバ母材の割れは発生しなか
った。このように、実施例の光導波路型回折格子は、製
造歩留まりが高いので、この点でも生産性が高い。
【0023】伝送損失については、第1比較例の光導波
路型回折格子の伝送損失は1dB/kmであり、第2比
較例の光導波路型回折格子の伝送損失は50〜100d
B/kmであり、実施例の光導波路型回折格子1の伝送
損失は5〜10dB/kmであった。実施例の光導波路
型回折格子1の伝送損失は、第1比較例のものより大き
いものの、第2比較例のものより1桁小さく、実用上の
問題が無い程度に小さい。
【0024】短波長ロスについては、比較例2の光導波
路型回折格子は、GeO2だけでなくB23も感光性を
有するので、コア領域および内側クラッド領域それぞれ
の屈折率変調の振幅が互いに異なり、それ故、短波長ロ
スが無視し得ないほど大きかった。これに対して、実施
例の光導波路型回折格子1は、コア領域11および内側
クラッド領域12それぞれのTiO2添加濃度が1.5
0wt%であって、外径比(2b/2a)が2以上であ
り、TiO2の他には感光性材料が添加されていないの
で、短波長ロスが充分に抑制された。
【0025】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明に
係る光導波路は、上記実施形態で説明した光ファイバに
限られず、基板上に形成された平面光導波路であっても
よい。また、本発明に係る光導波路型回折格子は、平面
光導波路に形成されたものであってもよい。
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光導波路は、光軸を含み屈折率n 1を有するコア領
域と、このコア領域を取り囲み屈折率n2を有する内側
クラッド領域と、この内側クラッド領域を取り囲み屈折
率n3を有する外側クラッド領域とを備える石英系の光
導波路であって、各領域の屈折率の大小関係が n1>n
3≧n2 であり、コア領域および内側クラッド領域それ
ぞれに添加濃度1.0wt%〜2.5wt%のTiO2
が添加され、内側クラッド領域にF元素が添加されてい
る。また、本発明に係る光導波路型回折格子は、上記の
本発明に係る光導波路の長手方向に沿った一定範囲に亘
ってコア領域および内側クラッドの双方に屈折率変調に
よる回折格子が形成されている。したがって、本発明に
係る光導波路または本発明に係る光導波路型回折格子
は、感光性および生産性が優れ、所望の光学的特性を容
易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光ファイバ10の構成図であ
る。
【図2】本実施形態に係る光ファイバ10の説明図であ
る。
【図3】本実施形態に係る光導波路型回折格子1の構成
図である。
【符号の説明】
1…光導波路型回折格子、10…光ファイバ、11…コ
ア領域、12…内側クラッド領域、13…外側クラッド
領域、14…回折格子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA34 AA45 AA59 AA62 2H050 AB03Z AB06Z AB10Y AC09 AC14 AC84

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸を含み屈折率n1を有するコア領域
    と、このコア領域を取り囲み屈折率n2を有する内側ク
    ラッド領域と、この内側クラッド領域を取り囲み屈折率
    3を有する外側クラッド領域とを備える石英系の光導
    波路であって、 各領域の屈折率の大小関係が n1>n3≧n2 であり、
    前記コア領域および前記内側クラッド領域それぞれに添
    加濃度1.0wt%〜2.5wt%のTiO2が添加さ
    れ、前記内側クラッド領域にF元素が添加されている、 ことを特徴とする光導波路。
  2. 【請求項2】 前記内側クラッド領域のF元素添加濃度
    が0.8wt%〜2.7wt%であることを特徴とする
    請求項1記載の光導波路。
  3. 【請求項3】 前記コア領域のTiO2添加濃度N1と前
    記内側クラッド領域のTiO2添加濃度N2との比(N2
    /N1)が0.7〜1.3であり、 前記コア領域の外径2aと前記内側クラッド領域の外径
    2bとの比(b/a)が2以上である、 ことを特徴とする請求項1記載の光導波路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の光導
    波路の長手方向に沿った一定範囲に亘って前記コア領域
    および前記内側クラッドの双方に屈折率変調による回折
    格子が形成されていることを特徴とする光導波路型回折
    格子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載の光導
    波路を作成し、 前記光導波路の長手方向に沿った一定範囲に亘って、空
    間的に強度変調された屈折率変化誘起光を照射して、屈
    折率変調による回折格子を形成する、 ことを特徴とする光導波路型回折格子製造方法。
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