JPH09203664A - 色合い検査装置 - Google Patents

色合い検査装置

Info

Publication number
JPH09203664A
JPH09203664A JP1088696A JP1088696A JPH09203664A JP H09203664 A JPH09203664 A JP H09203664A JP 1088696 A JP1088696 A JP 1088696A JP 1088696 A JP1088696 A JP 1088696A JP H09203664 A JPH09203664 A JP H09203664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
inspection
frequency distribution
hue
tint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1088696A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Seo
俊彦 瀬尾
Tetsuo Toyama
哲男 外山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
C G A Kk
Original Assignee
C G A Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by C G A Kk filed Critical C G A Kk
Priority to JP1088696A priority Critical patent/JPH09203664A/ja
Publication of JPH09203664A publication Critical patent/JPH09203664A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単色、複数色(混合色)に関わらず、すべて
の色を対象にし、色の混ざり具合、いわゆる色合いを割
り出すことで、材質や環境に関係なく、複数色(混合
色)の色検査を可能とした色合い検査装置を提供する。 【解決手段】 色合い検査装置1は、画像入力手段2に
より入力した検査対象物Wの入力画像に検査領域を定め
た後、この検査領域の複数画素について所定の表色系の
色要素により色測定を行うことで色測定値と画素数との
関係を示す度数分布を求め、次いで、あらかじめ設定し
た基準度数分布と前記度数分布とを比較することにより
前記検査対象物の色合いの良否判定を行うことを特徴と
する。前記度数分布を基準度数分布と比較する場合、例
えば度数分布から算出した散布度を、あらかじめ設定し
た良品グループと不良品グループの判別処理関数により
検査することで色合いの良否判定を行うことが望まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色合い検査装置に関す
るもので、例えば、工業製品、農作物等の色管理に用い
るのに適したものである。
【0002】
【従来の技術】従来の色検査の技術としては、検査品の
色を構成するRGBや色相、彩度、明度の表色系につい
て色測定を行い、検査領域全体の平均値をとって基準品
の色測定値と比較することが行われている。例えば、カ
ラーカメラによって得られた検査領域の色情報RGB
(複数画素情報)を、CIELAB表色系に変換し、検
査領域全体としてL*、a*、b*の平均値を求め、こ
の平均値が基準品の色測定値から定めた許容範囲内にあ
るか否かにより色の良否判定を行う。すなわち、検査領
域について画素全体の平均値を求めてLab色空間にお
いて一つの色を決定し、これを基準の色と比較して検査
品の色が同一か否かの良否判定を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、色に
は、単純に「赤」や「青」と言い切れない、「赤っぽい
青」や「青っぽい赤」などがある。また、複数色がまだ
らに混ざり合い、全体として色を表現しているものや凹
凸の具合で色合いを表現しているものもある。したがっ
て、このような従来の色検査の技術によると、検査品が
単色の場合は、人間の目に近い色検査をすることができ
るが、検査品自体に色分け模様が付されていたり、ぼか
しが入っている場合には、人間の目で見た色と、検査に
より判別した色との間の誤差が大きくなり、正確な色合
いの検査が困難になる。また、従来の色検査では、材質
や環境に影響されやすく、検査品が石材や木材等である
と、正確に色を識別することができず、信頼性のある判
別が行いにくい。事実、タイルやレンガ、布、紙の地色
の色検査では、十分な検査結果は得られていないのが現
状である。
【0004】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたもので、単色、複数色(混合色)に
関わらず、すべての色を対象にし、色の混ざり具合、い
わゆる色合いを割り出すことで、材質や環境に関係な
く、複数色(混合色)の色検査を可能とした色合い検査
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明の第1
発明による色合い検査装置は、検査対象物の色合いを画
像処理により検査する装置であって、画像入力手段によ
り入力した検査対象物の入力画像に検査領域を定めた
後、この検査領域の複数画素について所定の表色系の色
要素により色測定を行うことで色測定値と画素数との関
係を示す度数分布を求め、次いで、あらかじめ設定した
基準度数分布と前記度数分布とを比較することにより前
記検査対象物の色合いの良否判定を行うことを特徴とす
る。
【0006】また、本発明の第2発明による色合い検査
装置は、検査対象物の色合いを画像処理により検査する
装置であって、画像入力手段により入力した検査対象物
の入力画像に検査領域を定めた後、この検査領域の複数
画素について所定の表色系の色要素により色測定を行う
ことで色測定値と画素数との関係を示す度数分布を求
め、次いで、この度数分布から算出した散布度を、あら
かじめ設定した良品グループと不良品グループの判別処
理関数により検査することで前記検査対象物の色合いの
良否判定を行うことを特徴とする。
【0007】前記表色系の色要素は、例えば、CIEL
AB表色系のL*、a*、b*、HSI表色系のH、
S、I、ハンターLab表色系のL、a、b、またはR
GB表色系のR、G、Bのうち少なくとも1つの色要素
を用いることが望ましい。これらの色要素のうち1種で
あっても、最適なものを選定すれば、度数分布の比較に
より色検査を行うことができるからである。また、他の
色要素としては、色を特定するための表色系の色要素で
あれば何でもよく、これらの表色系要素のほか、CIE
XYZ表色系、CIELUV表色系、マンセル表色系、
Lch表色系等の各色要素を用いることも可能である。
【0008】前記色要素の選定方法については、検査対
象物の色に応じて個別に選定するのが望ましい。単独の
色要素を用いるほか、2以上の色要素を組み合わせても
よい。検査に用いる色要素の数が多いと、より精度の高
い色合い判別を行うことができるが、検査を正確かつ迅
速に行うため、1〜3要素に限定するのが望ましい。な
お、色要素の色測定は、例えば、RGBは各々512階
調、彩度および明度は512段階、色相は360段階で
行うとよい。
【0009】前記画像入力手段は、3板式CCDカラー
カメラを用いるのが望ましいが、白黒のみ対象の場合
は、モノクロカメラでもよい。入力方式は、エリヤカメ
ラよりもラインカメラが望ましい。ラインカメラによる
と、高分解能で画像を取り込むことができ、照明ムラの
影響を受けにくく、また、デジタル出力によるS/N比
を向上させることができる。
【0010】前記画像入力手段による検査対象物の画像
入力は、一定の照明の下、カメラと検査対象物とを一定
の距離に保って行う。カメラの入射光の軸線を検査対象
物の検査面に対してほぼ垂直にセットするとよい。ま
た、前記検査領域は、検査対象物の入力画像の所定の位
置に均一の画素数を有するように矩形領域を設定すると
よい。
【0011】本発明の第1発明において、前記度数分布
の比較方法については、後述する第2発明のように度数
分布の散布度をパラメータにするのが望ましい。散布度
を比較する場合、画像処理の計算式が比較的簡単になる
ため、検査の高速化を実現しやすくなる。その他の度数
分布の比較方法としては、検査対象物の度数分布と基準
度数分布とについてK−S値(Kolmogorov−Smirnov
統計量)を検査するようにしてもよい。具体的には、検
査対象物の度数分布と基準度数分布の各度数についての
差を累積して求めたK−S値の大きさにより良否判定が
可能になる。この場合、良品と認められるK−S値の許
容範囲をあらかじめ設定しておき、この範囲に検査対象
物のK−S値が含まれる場合は、良品と判定され、含ま
れない場合は、不良品と判定される。さらに、他の方法
としては、両者の度数分布からヒストグラム等の度数分
布グラフを作成し、これらのグラフの形状を画像処理に
より照合するようにしてもよい。照合は、例えば、あら
かじめ良品データから作成した一定の図形の範囲内に検
査対象物から得られたグラフ図形が重なるか否かを調べ
ることにより色合いの良否判定を行うことができる。
【0012】次に、本発明の第2発明において、前記散
布度は、度数分布の散らばりの度合いを表す量であれば
よく、例えば、分散、標準偏差、不偏分散、平均偏差等
の値を用いることができる。特に、分散を用いると、デ
ータが扱いやすく計算上有利である。
【0013】また、前記良品グループと不良品グループ
の判別処理関数を求める方法については、各グループの
サンプルについて算出した散布度を統計処理するとよ
い。例えば、まず、良品と認められるものと不良品と認
められるものの中から、無作為に10個以上のサンプル
を選んで、それぞれ良品グループと不良品グループを作
成し、これらのグループの各サンプルについて分散共分
散を算出する。次いで、分散共分散が等しい場合は、線
形判別関数を求めてこれを判別処理関数とし、分散共分
散が等しくない場合はマハラノビス距離関数を求めてこ
れを判別処理関数とする。すなわち、このような判別処
理関数により検査対象物の散布度を検査することで、良
品グループ、不良品グループのいずれに属するかを判別
することができ、色合いの良否判定を行うことが可能と
なる。
【0014】従来の平均値のみの色検査に対する本発明
の優位性については、図1および図2に示すように、両
者のヒストグラムを比較することにより明らかになる。
例えば、図1に示したサンプル1およびサンプル2につ
いて色検査を行う場合、CIELAB表色系の色要素a
*について、従来の色データ平均値による色検査を行う
と、両者の平均a*の値は、どちらも0(ゼロ)にな
る。したがって、サンプル1とサンプル2とは、見た目
は明らかに違うのに、a*の平均値が等しいことから、
両者は同色と判断される。また、図2に示すサンプル3
およびサンプル4については、見た目は明らかに異なる
が、両者のa*とb*の平均値はどちらも0(ゼロ)に
なる。仮に、RGBの値から計算される明るさL*の平
均値も同じになると、両者のL*a*b*の平均値はす
べて同一となり、見た目は明らかに異なるのに同じ色合
いということになる。
【0015】これに対し、サンプル1〜サンプル4につ
いて、複数画素の色要素(a*またはb*)の色測定値
から画素数分布ヒストグラムを作成すると、ヒストグラ
ムの形が図1(A)および(B)、並びに図2(A)お
よび(B)とで明らかに異なるものとなる。すなわち、
本発明は、これらのヒストグラムの形の違いを比較する
ことで色判別を行うものであるため、より信頼性の高い
色合い検査を行うことが可能となる。
【0016】なお、本発明による色合い検査の適用例と
しては、パンやケーキの焼き色検査、タイルや布、紙の
地色検査、布地のしみ、色あせ検査、塗料や染料の過不
足の判断に用いることができる。例えば、染料の過不足
の検査を行う場合、布地の柄模様の色薄が続くと、染料
の不足を知ることができ、逆の場合は、染料の過剰供給
を検知することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。本発明の第1実施例による色合い検査
装置の概略構成を図3に示す。色合い検査装置1の構成
は、撮像カメラ2、光電スイッチ3、コンピュータ本体
4、ディスプレイ5、入力装置6およびシーケンサ7を
有している。搬送ラインLの搬送方向に沿って撮像カメ
ラ2、光電スイッチ3およびシーケンサ7が設置されて
いる。
【0018】検査品Wは、搬送ラインL上を一定方向に
搬送される。検査品Wの表面が検査面となっている。検
査品Wが所定の検査位置に達すると、光電スイッチ3が
検査品Wを検知し、この検知信号に基づいて撮像カメラ
2が検査面の画像を捉える。撮像カメラ2で捉えた画像
は、コンピュータ本体4で画像処理され、色合いの良否
結果がディスプレイ5に表示される。不良品を検知した
場合等の異常時には、シーケンサ7が働いて搬送ライン
Lが停止されるようになっている。
【0019】撮像カメラ2は、搬送ラインLの上方に所
定の距離を保って設置されており、レンズの入射光の軸
線が検査面に対しほぼ垂直になるように固定されてい
る。撮像カメラ2の焦点は、カメラ2の正面に検査品W
がきたときに、検査面の中心部に合うように調整され
る。また、検査面には、色ムラ等をより少なくするよう
にハロゲンランプ等の照明が当てられる。
【0020】光電スイッチ3は、撮像カメラ2よりも前
方で検査品Wを検知するようになっており、コンピュー
タ本体4に検知信号を出力する。コンピュータ本体4
は、この検知信号に基づいて撮像カメラ2の入力画像を
記憶し、この入力画像に対して所定の処理を行うことに
なる。すなわち、光電スイッチ3は、検査開始のタイミ
ングを取得するセンサである。
【0021】コンピュータ本体4には、PCメモリ基板
8が装着される。PCメモリ基板8は、撮像カメラ2に
よる入力画像を記憶するための基板である。また、コン
ピュータ本体4の所定のスロット9には、色合い検査用
のプログラムを格納したソフトウェアが装着される。
【0022】入力装置6は、マウス形式のもので、検査
領域の設定等の作業を画面上で行うものである。なお、
必要に応じて、マウスに代えてキーボードを用いて操作
することも可能である。ディスプレイ5は、画素数が8
00×600ドット以上で、フルカラー表示可能であ
る。撮像カメラ2からの映像や判定結果の表示を行う。
また、色合い検査の初期設定の画面表示も行うようにな
っている。
【0023】図4に示すように、色合い検査装置1の検
査に必要な各種プログラムおよびデータは、各々所定の
ファイル21〜26に格納される。初期設定ファイル2
1は、各検査毎に変更する必要のない、一度設定すると
しばらくはそのままのデータとなるもので、ホワイトバ
ランスデータ、ブラックバランスデータ、シェーディン
グ補正の有無、CCD有効画素数、読み飛ばし画素数、
取込み領域指定等の各種ファイルからなる。
【0024】また、検査ファイル22、画像データファ
イル23、検査条件ファイル24、検査結果ファイル2
3および基準データ管理ファイル26は、各検査毎に異
なったデータとなるもので、検査ファイル22には各フ
ァイル23〜26を総括する管理プログラムおよびシェ
ーディング補正用データ、画像データファイル23には
PCメモリ基板に取り込まれたフルカラーの画像デー
タ、検査条件ファイル24には検査領域の設定、検査用
色要素の設定、判別処理関数の設定データ、検査結果フ
ァイル25には検査品についての色合い検査の良否の結
果データ、基準データ管理ファイル26には、良品グル
ープおよび不良品グループの各サンプル毎の各種色要素
の色測定値の度数分布データ等がそれぞれ格納されてい
る。
【0025】次に、色合い検査装置1の処理フローを図
4に示すブロック図に従って説明する。色合い検査装置
1の処理は、基本的には、以下に示す[1]〜[10]ま
での手順により行われる。 [1]開始: 色合い検査用のアプリケーションをディ
スプレイ5に立ち上げる。ディスプレイ5の初期画面上
の所定のアイコンをマウスでダブルクリックすること
で、色合い検査用の操作画面がディスプレイ5に表示さ
れる。 [2]初期設定: 画像入力や結果表示などの条件を設
定する処理である。初期設定は、アプリケーションを終
了しても、最終的な設定を保存し、次回立ち上げ時に反
映させる。
【0026】[3]画像取込: 検査対象となる画像を
PCメモリ基板8に取り込む処理である。新規画像を入
力する場合、撮像カメラ2から新規デジタル画像データ
をPCメモリ基板8に取り込む。また、過去に撮像カメ
ラ2により入力されて保存されているデジタル画像デー
タに対し検査条件を変えて再検査する場合や、過去に得
られた検査結果を確認する場合には、既存の画像データ
を画像データファイル23からコンピュータ本体4の内
部メモリに取り込む。
【0027】[4]シェーディング補正: 撮像カメラ
2の入力画像に対し、シェーディング補正をかける処理
である。新規画像データを処理する場合は、現在のホワ
イト/ブラックバランスデータで実行され、既存画像デ
ータを処理する場合は、過去の取込み時のホワイト/ブ
ラックバランスデータで実行される。なお、初期設定に
おいてシェーディング補正設定が無しの場合に、この処
理はスキップされる。
【0028】[5]PC画面表示: 初期設定の表示倍
率や画面表示位置設定に応じて、PC画面上に画像デー
タを表示する処理である。また、一度表示してから、画
面上における表示倍率や画面表示位置を変更することも
可能である。なお、初期設定によっては、既存ファイル
の画像データ表示をパスすることも可能である。
【0029】[6]検査条件設定: 入力された画像デ
ータに対する検査条件を設定する処理である。検査領域
および検査用色要素の設定はこの処理により行われる。
検査領域は、入力画像のうち検査面を含む一定の矩形範
囲に設定される。一定の範囲条件で測定することを可能
にするため、既存の設定値データをファイルから読み込
んだり、後の検査のためにファイルに保存することが可
能となっている。また、検査用色要素の設定は、RGB
表色系、CIELAB表色系、HSI表色系またはハン
ターLab表色系の各表色系の色要素のうちから必要な
要素のみが指定される。
【0030】[7]色合い検査: 指定された検査領域
および色要素に基づいて検査対象品の色合いを検査する
処理である。必要に応じて、色データ(RGB)が指定
の表色系(HSI、L*a*b*またはハンターLa
b)へコンバートされる。色合い検査は、検査領域の各
画素について指定された色要素により色測定を行うこと
で色測定値と画素数との関係を示す度数分布を求め、次
いで、この度数分布から分散を算出し、この分散の値
を、あらかじめ設定した良品グループと不良品グループ
の判別処理関数により検査する。 [8]結果表示: 前記[7]色合い検査で求めた度数分
布からヒストグラムを作成してディスプレイ5に表示
し、かつ、色合いの良否判定結果を画面上に表示する処
理である。 [9]結果保存: 各検査品についての色合いの判定結
果をファイルに保存する処理である。 [10]終了: 色合い検査用のアプリケーションを終了
させる処理である。終了後、検査用の画面から初期画面
に戻る。
【0031】色合い検査を繰り返す場合は、分岐Iおよ
びIIと分岐IIIおよびIVにより所定の処理に戻る。分岐
Iは、検査結果を保存した後に検査を繰り返す処理であ
り、分岐IIは、検査結果を保存せず画面で確認した後に
再び検査を繰り返す処理である。また、分岐IIIは既に
取り込んだ画像に対し再検査する場合であり、分岐IV
は、新規に検査対象の画像を取り込んだり、既存データ
を呼び出して検査を繰り返す場合の処理である。
【0032】また、色合い検査の手順としては、複数の
画像を連続的に撮像カメラ2で入力し、とりあえずは、
複数の画像データファイルを入力して、解析や検査、検
査結果の表示などは後からまとめて行うこともできる。
このような連続検査の場合は、バイパスV〜VIIに示す
ように、画像データの保存を優先して行い、後から、解
析や検査等の処理を連続して行う。バイパスVは、PC
画面に入力画像を表示するのを省略し、バイパスVIは、
検査条件の設定を一切省略し、バイパスVIIは、検査自
体を省略して画像取り込みを優先するものである。バイ
パスV〜VIIは、それぞれ個別に設定可能であり、搬送
速度、検査品の種類等により任意に変更することができ
る。
【0033】次に、色合いの良否判定の手順について図
5および図6に示すフローチャートにしたがって説明す
る。良否判定の手順は、図5に示す色検査データ多変量
解析を行うプログラム(ステップ31〜ステップ45)
と、図6に示す判別検査のプログラム(ステップ47〜
51)とからなっている。色検査データ多変量解析プロ
グラムは、良品グループおよび不良品グループの入力画
像を統計処理し、両者を区別するための判別処理関数を
作成するプログラムである。色合い検査プログラムは、
得られた判別処理関数に基づいて、検査データの色合い
検査を行い、良品グループに属するか、不良品グループ
に属するかの判定を行うプログラムである。
【0034】図5に示すように、まず、多変量解析プロ
グラムにおいて、統計処理をスタートさせると、基準デ
ータ管理ファイル26から良品不良品サンプルの各種表
色系の色要素の測定値データべースを呼び出す(ステッ
プ31)。測定値データベースには、サンプル一個ごと
に、RGB表色系(R、G、B)、CIELAB表色系
(L*、a*、b*)、HSI表色系(H、S、I)ま
たはハンターLab表色系(L、a、b)のすべて要素
(合計12)についての色測定値と画素数との度数分布
データが蓄積されている。次いで、測定値データベース
から良品データと不良品データを読み込み、両者の基準
データファイルを作成する(ステップ32、33)。な
お、良品および不良品は、あらあかじめ管理者等が目視
により良品と思われるものと不良品と思われるものを無
作為にそれぞれ10個以上選び出して区分したものであ
る。
【0035】次に、ステップ34で色要素の選択を行
う。具体的には、RGB表色系(R、G、B)、CIE
LAB表色系(L*、a*、b*)、HSI表色系
(H、S、I)またはハンターLab表色系(L、a、
b)の各色要素(合計12)が所定の順序で一種ずつ選
択される。次いで、選定された色要素による度数分布か
ら良品データと不良品データの分散を計算し(ステップ
35)、これらの分散共分散が等しいか否かを判別する
(ステップ36)。分散共分散が等しい場合は、ステッ
プ37へ進み、等しくない場合はステップ40へ進む。
【0036】分散共分散が等しい場合、線形判別関数に
よる判別分析を実行し(ステップ37)、良品グループ
と不良品グループとを判別するための色合変数による判
別関数を算出する(ステップ38)。すなわち、この判
別関数により、良品グループと不良品グループとが1次
関数により区別されることとなる。次いで、この判別関
数を用いて良品不良品グループの各サンプルについて判
別得点を計算する(ステップ39)。その後、判別得点
の結果から変数の説明度合のΛ検定(Wilksのラムダ検
定)を行い(ステップ43)、さらに、説明変数Xiが
判別に寄与しているか否かの判断を行う(ステップ4
4)。説明変数Xiが判別に寄与している場合は、ステ
ップ37、38で求めた線形判別関数を判別処理関数と
して保存する(ステップ45)。また、寄与していなけ
れば、ステップ34へ戻り、新たな変数で同様な処理を
繰り返す。
【0037】一方、ステップ36で分散共分散が等しく
ないと判断された場合は、マハラノビス距離による判別
分析を実行し(ステップ40)、良品データと不良品デ
ータのマハラノビス距離関数を算出する(ステップ4
1)。すなわち、良品グループと不良品グループとが2
次関数により区別されることになる。次いで、サンプル
毎に得られたマハラノビス距離関数に基づいてマハラノ
ビス距離を計算する(ステップ42)。その後、各サン
プルのマハラノビス距離の結果から変数の説明度合のΛ
検定を行い(ステップ43)、さらに、説明変数Xiが
判別に寄与しているか否かの判断を行う(ステップ4
4)。寄与している場合は、ステップ40、41で求め
たマハラノビス距離関数を判別処理関数として保存する
(ステップ45)。また、寄与していなければ、ステッ
プ34へ戻り、新たな変数で同様な処理を繰り返す。
【0038】このような多変量解析プログラムにより良
品グループと不良品グループとを区別するための判別処
理関数が自動的に作成される。複数作成された場合は、
Λ検定の結果の最も良好なものが採用されることとな
る。
【0039】次に、図6に示すように、色合検査のプロ
グラムについては、判別検査をスタートさせると、ま
ず、検査品の入力画像から検査領域の画像データを読み
込んで(ステップ47)、判別処理関数に対応した色要
素を指定する(ステップ48)。次いで、指定された色
要素について、色測定値と画素数との関係を示す度数分
布を求め、この度数分布から分散を算出する(ステップ
49)。その後、算出した分散について判別処理関数に
より判別得点またはマハラノビス距離を計算することで
判別検査を行い(ステップ50)、判別得点が0より大
きいか若しくはマハラノビス距離が所定の基準値より大
きいか否かを判断する(ステップ51)。その結果、判
別得点が0より大きいかまたはマハラノビス距離が基準
値より大きければ、検査品は良品と判定され、小さけれ
ば不良品と判定される。
【0040】このように色合い検査装置1によれば、検
査品の画像データから所定の表色系の色要素のみに限定
して色測定値と画素数との度数分布を求め、その分散を
検査することで、即時に検査品の色合いの良否判定を行
うことができる。したがって、人手を要することなく、
信頼性の高い色検査を行えるものとなる。色合い検査装
置1の検査精度は、良品不良品データの数が多いほど良
好になり、判定誤差を小さくすることができる。また、
検査の信頼性をより向上させるため、曖昧な検査データ
については、いったん保留状態にして後で検査員が目視
により確認するようにしてもよい。
【0041】検査時間については、製品一個あたり数秒
程度で判定を終了することができる。したがって、搬送
ラインにおいて、色ムラ、傷等を生じている不良品を迅
速に効率よく回収することができる。さらに、色合い検
査装置1は、良否判定の基準となる判別処理関数を作成
する際に、良品を複数個、不良品を複数個選んで統計処
理により判断指標要素を導くやり方なので、良品が複数
個ある場合等にどれを基準品としたらいいかを迷うこと
がない。したがって、管理者の負担が軽減されるととも
に、判別の結果が管理者によってバラつくことが少なく
なる。
【0042】なお、前記実施例は、良品と不良品の色デ
ータの度数分布の比較を、分散の値の統計処理により間
接的に行うものあるが、本発明の他の実施例としては、
色合い検査の処理の際に、度数分布グラフを直接比較し
たり、K−S値を検査することで、良否判定を行うこと
も可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の色合い検
査装置によれば、検査対象物の入力画像に対し、所定の
色要素の色測定値と画素数との度数分布を基準度数分布
と比較することにより色合い検査を行うようにしたこと
から、次のような優れた効果を得ることができる。 (a)単なる色データの平均値の比較では得られない人間
の目の判断に近い混合色の良否判定が可能になる。 (b)色合いの検査の際に材質や環境に影響を受けにくく
なり、工業製品、農作物等の色管理の信頼性を高めるこ
とができる。 (c)検査対象に色分け模様やぼかしを含む場合でも、判
定誤差の少ない正確な色合い検査を行うことができる。 (d)色合いの自動検査が可能になるため、製造ラインの
自動化が図りやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】色データ平均値による色検査に対する本発明の
優位性を説明するための比較図である。
【図2】色データ平均値による色検査に対する本発明の
優位性を説明するための比較図である。
【図3】本発明の実施例による色合い検査装置を示す概
略構成図である。
【図4】本発明の実施例による色合い検査装置の処理手
順を示す工程図である。
【図5】本発明の実施例による色合い検査装置の多変量
解析プログラムの処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】本発明の実施例による色合い検査装置の判別検
査プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 色合い検査装置 2 撮像カメラ(画像入力手段) 3 光電スイッチ 4 コンピュータ本体 5 ディスプレイ 6 入力装置 7 シーケンサ L 搬送ライン W 検査品(検査対象物)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物の色合いを画像処理により検
    査する装置であって、画像入力手段により入力した検査
    対象物の入力画像に検査領域を定めた後、この検査領域
    の複数画素について所定の表色系の色要素により色測定
    を行うことで色測定値と画素数との関係を示す度数分布
    を求め、次いで、あらかじめ設定した基準度数分布と前
    記度数分布とを比較することにより前記検査対象物の色
    合いの良否判定を行うことを特徴とする色合い検査装
    置。
  2. 【請求項2】 検査対象物の色合いを画像処理により検
    査する装置であって、画像入力手段により入力した検査
    対象物の入力画像に検査領域を定めた後、この検査領域
    の複数画素について所定の表色系の色要素により色測定
    を行うことで色測定値と画素数との関係を示す度数分布
    を求め、次いで、この度数分布から算出した散布度を、
    あらかじめ設定した良品グループと不良品グループの判
    別処理関数により検査することで前記検査対象物の色合
    いの良否判定を行うことを特徴とする色合い検査装置。
  3. 【請求項3】 前記色要素は、CIELAB表色系の色
    要素L*、a*、b*のうち、少なくとも一種である請
    求項1または2に記載の色合い検査装置。
  4. 【請求項4】 前記色要素は、HSI表色系の色要素
    H、S、Iのうち少なくとも一種である請求項1または
    2に記載の色合い検査装置。
  5. 【請求項5】 前記色要素は、ハンターLab表色系の
    色要素L、a、bのうち少なくとも一種である請求項1
    または2に記載の色合い検査装置。
  6. 【請求項6】 前記色要素は、RGB表色系の色要素
    R、G、Bのうち少なくとも一種である請求項1または
    2に記載の色合い検査装置。
JP1088696A 1996-01-25 1996-01-25 色合い検査装置 Pending JPH09203664A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1088696A JPH09203664A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 色合い検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1088696A JPH09203664A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 色合い検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09203664A true JPH09203664A (ja) 1997-08-05

Family

ID=11762808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1088696A Pending JPH09203664A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 色合い検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09203664A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005292132A (ja) * 2004-03-23 2005-10-20 Microsoft Corp 単一のイメージからのラジオメトリック較正
JP2008185352A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Nec Corp 色識別装置および色識別方法
US7684041B2 (en) 2005-03-30 2010-03-23 Seiren Co., Ltd. Color inspection system
JP2010279993A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Tokyu Car Corp レーザ溶接部評価方法
US8928781B2 (en) 2011-11-30 2015-01-06 Microsoft Corporation Response function determination by rank minimization
WO2015107889A1 (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 有限会社パパラボ 着色検査装置および着色検査方法
JP2016006416A (ja) * 2014-05-26 2016-01-14 有限会社パパラボ 着色評価装置及び着色評価方法
WO2016030919A1 (ja) * 2014-08-26 2016-03-03 有限会社パパラボ 画像色分布検査装置および画像色分布検査方法
JP2016164559A (ja) * 2016-02-29 2016-09-08 有限会社パパラボ 画像色分布検査装置および画像色分布検査方法
JP2016217865A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社島津製作所 検査装置及び検査方法
JP2019086914A (ja) * 2017-11-02 2019-06-06 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング 検品装置、検品方法及び検品プログラム
JPWO2021059858A1 (ja) * 2019-09-27 2021-04-01

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7986830B2 (en) 2004-03-23 2011-07-26 Microsoft Corporation Radiometric calibration from a single image
JP2005292132A (ja) * 2004-03-23 2005-10-20 Microsoft Corp 単一のイメージからのラジオメトリック較正
US7684041B2 (en) 2005-03-30 2010-03-23 Seiren Co., Ltd. Color inspection system
JP2008185352A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Nec Corp 色識別装置および色識別方法
JP2010279993A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Tokyu Car Corp レーザ溶接部評価方法
US8928781B2 (en) 2011-11-30 2015-01-06 Microsoft Corporation Response function determination by rank minimization
JP6039109B2 (ja) * 2014-01-14 2016-12-07 有限会社パパラボ 着色検査装置および着色検査方法
WO2015107889A1 (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 有限会社パパラボ 着色検査装置および着色検査方法
JP2015155892A (ja) * 2014-01-14 2015-08-27 有限会社パパラボ 着色検査装置および着色検査方法
US9984307B2 (en) 2014-01-14 2018-05-29 Papalab Co, Ltd. Coloring inspection apparatus and coloring inspection method
JPWO2015107889A1 (ja) * 2014-01-14 2017-03-23 有限会社パパラボ 着色検査装置および着色検査方法
JP2016006416A (ja) * 2014-05-26 2016-01-14 有限会社パパラボ 着色評価装置及び着色評価方法
WO2016030919A1 (ja) * 2014-08-26 2016-03-03 有限会社パパラボ 画像色分布検査装置および画像色分布検査方法
JP2016217865A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社島津製作所 検査装置及び検査方法
JP2016164559A (ja) * 2016-02-29 2016-09-08 有限会社パパラボ 画像色分布検査装置および画像色分布検査方法
JP2019086914A (ja) * 2017-11-02 2019-06-06 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング 検品装置、検品方法及び検品プログラム
JPWO2021059858A1 (ja) * 2019-09-27 2021-04-01
US11846583B2 (en) 2019-09-27 2023-12-19 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Inspection method and inspection system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Leon et al. Color measurement in L∗ a∗ b∗ units from RGB digital images
US5206918A (en) Color analysis based upon transformation to spherical coordinates
US10393669B2 (en) Colour measurement of gemstones
KR101776355B1 (ko) 광학 검사 파라미터를 설정하는 장치 및 방법
JP3597439B2 (ja) 塗装された鋼材の塗装劣化の診断方法
JP3884834B2 (ja) 欠陥検査方法及びその装置
US6434267B1 (en) Interpretation of thermal paint
WO2003029811A1 (en) Assessing colour fastiness
JPH09203664A (ja) 色合い検査装置
US5150199A (en) Method for correlating color measuring scales
US7417719B2 (en) Method, device and software for the optical inspection of a semi-conductor substrate
JP4000632B2 (ja) 表示装置の検査方法および検査装置
WO2015198401A1 (ja) ファスナエレメントの検査条件設定方法とファスナエレメント検査方法
US20010048765A1 (en) Color characterization for inspection of a product having nonuniform color characteristics
JP7411155B2 (ja) 色ムラ検査装置および色ムラ検査方法
JP3140226B2 (ja) 自動色調判定方法
JP2002286549A (ja) 色調検査方法およびそのシステム
CN111798442B (zh) 一种白度测量方法及白度测量中的参数标定方法
JP2541749B2 (ja) 複製すべきカラ―原画における色ばみの分析方法および装置
Connolly et al. Industrial colour inspection by video camera
JP2017153054A (ja) 着色検査装置および着色検査方法
JPH06341902A (ja) 被覆線の色抜け判定方法
JPH09161066A (ja) 画像処理装置
JPH08101068A (ja) 色彩測定装置
JPH03259734A (ja) 表面性状の変化度の自動評価方法