JP3140226B2 - 自動色調判定方法 - Google Patents

自動色調判定方法

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JP3140226B2
JP3140226B2 JP04313275A JP31327592A JP3140226B2 JP 3140226 B2 JP3140226 B2 JP 3140226B2 JP 04313275 A JP04313275 A JP 04313275A JP 31327592 A JP31327592 A JP 31327592A JP 3140226 B2 JP3140226 B2 JP 3140226B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,カラー印刷物の色合い
の違いの検査などにおける,色調判定の定量化を行う技
術に関し,特に,検査員の目視により行われている色調
判定において,判定の自動化を図るために人間の色調判
定を定量化し,それに基づいて妥当な判定を可能とする
自動色調判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,印刷会社では,人間の目視検査
によって製品の良否判定が行われている。判定は,基準
となる正常な製品との比較によって行われる。色調に関
する検査の場合,基準との比較の結果,検査員の目視に
より色の差が小さければ正常,差が大きければ欠陥(不
良)と判定される。
【0003】自動検査の場合,カラーカメラにより印刷
物を画像として入力し,各画素についてカラー信号とし
てRGB値を得る。人間の感覚に近い判定を行うため
に,通常,RGB値を均等色空間としてCIE(国際照
明委員会)により推奨されているCIEL* * *
での色度値に変換して,CIEL* * * 色空間での
色差値を用いて,色の違いを評価するようにしている。
変換としては,例えば,RGB値を3×3の行列変換に
より,色の標準値であるXYZ表色系での色度値に変換
した後,CIE提示の変換式(例えば,日本色彩学会編
「色彩科学ハンドブック」東京大学出版会発行,pp.141
-142参照)を施すことにより,L* ,a*,b* 値に変
換する方法を用いる。
【0004】検査判定では,画像の局所領域毎に,CI
EL* * * 表色系での色差値ΔEab*を算出し,
予め設定しておいた正常と欠陥との境界を示すしきい値
よりも色差が小さければ正常,大きければ欠陥と判定す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
色調判定方法では,段階的な色差値と目視検査の評価結
果との関係を考慮に入れずに,正常と欠陥とのしきい値
決定がなされるので,色の段階的な違いを定量的に表現
し,その定量的に表現された値を考慮した基準に基づく
判定を行うことができないという問題点がある。
【0006】また,実際の色調検査では,印刷面の絵柄
に応じて,重要視する部分と重要視しない部分が存在す
る。従来の色調判定方法では,領域の違いによる重要視
の度合の違いが考慮されないので,印刷面全体の色調の
判定を行う際に,人間の色調検査における感覚に合った
判定を行うことができないという問題点もある。
【0007】本発明はこれらの問題点の解消を図ろうと
するもので,色調の段階的な違いを定量的に評価するこ
とができるとともに,印刷面の局所的な領域毎の検査に
おいて重要視される度合を設け,人間の検査員による目
視判定に近い判定を行うことのできる手段を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため,本発明では,
カラー画像入力により得られた印刷画像内の色領域につ
いて,基準画像と検査画像の色差をカラー信号値を変換
した信号値により算出し,所定のしきい値により良否判
定を行うシステムにおいて,図1に示すような処理を行
う。図1において,101は判定基準データを得るため
の試料とする印刷物,111は定量的な判定基準データ
を算出する定量判定基準算出部,112は印刷物の良否
を決定する自動色調検査装置における判定処理部,13
0は印刷物101の色調を各色領域について計測する色
調計測器,140は検査対象の印刷物,150は印刷物
140のカラー画像を得るためのカラーカメラを表す。
【0009】まず,定量的な判定基準データを得るため
に,処理201により,良から不良まで段階的に色調を
変化させた複数の印刷物101の試料のそれぞれに対し
て,目視検査員が色調を検査して判定した多段階の総合
評価判定結果を入力する。一方,処理202により,印
刷面上の複数の色領域について,複数の印刷物101の
試料の色調を色調計測器130等により計測し,基準と
なる印刷物に対する印刷物試料の色差計測値を得る。
【0010】次に,処理203により,前記色差計測値
の重み付き和として,目視検査員の各多段階評価に対す
る得点が算出されるものとしたときの各色領域に対する
重みを,主成分分析の固有ベクトルとして算出する。そ
して,処理204により,得られた色領域の重みと色差
計測値とを用いて,複数の色領域を総合した定量値を算
出し,色領域の重みの和で割ることなどにより,各多段
階評価に対する定量値を得る。これにより,例えば判定
Aの定量値は2.0,判定A- の定量値は2.8,…,
判定B- の定量値は7.0,…というように,定量的な
値が求まる。このデータを,自動色調検査装置が良否を
判定する際に用いるしきい値の基準として用いることに
より,人間の目視判定に近い判定を行うことができる。
【0011】実際の印刷物140の良否判定では,検査
対象の絵柄について予め目視検査員によって提示され
た,判定に当たって重要視する箇所と重要視の度合に関
する情報を用いて,処理211により,カラーカメラ1
50から入力した印刷物140としての色調の評価値を
定量的に算出する。そして,処理212により,前記各
多段階評価に対する定量値に基づいて定められたしきい
値と,検査対象印刷物に対して算出された評価値との比
較により検査対象となっている印刷物140の良否を判
定する。
【0012】請求項2記載の発明では,さらに,色差
を,明度,彩度,色相の各々の基準との差の2乗に,重
みを付けて足し合わせた値として算出される新たな色差
変換式を得て,色差算出を行い,印刷物の色調欠陥の定
量評価値を算出し,検査判定を行うようにする。
【0013】
【作用】カラー印刷物の自動色調検査で,カラー画像入
力により得られた印刷画像内の色領域について,カラー
信号値を変換した信号値により基準画像と検査画像の色
差を算出し,しきい値により良否判定を行う検査方法に
おいて,良品から不良品までの印刷物試料に対する,目
視検査員による色調判定結果を得て,印刷面上の複数の
色領域の検査における重要性の度合を主成分分析の固有
ベクトルとして算出しておき,得られた重みと色差計測
値とを用いて,各多段階評価に対する定量値を得るこ
と,また,検査対象絵柄について目視検査員によって提
示された,重要箇所とその度合を用いて,印刷物として
の色調の評価値を定量的に算出すること,さらに,色差
を,明度,彩度,色相の各々の基準との差の2乗に,重
みを付けて足し合わせた値として算出される新たな色差
変換式を得て,色差算出を行い,印刷物の色調欠陥の定
量評価値を算出し,検査判定を行うという簡素な構成に
より,カラー信号値を用いて,色調の違いによる欠陥判
定を人間の色差感覚に準ずる尺度で,多段階に示すこと
ができる。また,印刷面の多数の局所領域の色調の違い
を考慮に入れた色調判定を行うことができる。
【0014】
【実施例】図面に従って,本発明の一実施例としての自
動色調判定方法について説明する。
【0015】図2に示すように,基準印刷物Sと検査対
象印刷物Tがある。カラーカメラにより基準印刷物の画
像を入力し,メモリに格納する。検査対象の印刷物を同
様に画像入力し,メモリに格納する。色調検査の際に
は,画像メモリ上で対応する領域のRGB値の平均値を
算出し,基準画像と検査画像の各々について,RGB値
を均等表色系であるCIEL* * * 表色系の色度値
に変換し,CIEL* * * 空間での両者の距離を算
出することによって色差を得る。算出された色差値と,
目視検査の評価とを対応付けることにより,自動判定を
行う。以下に,色差値と目視評価とを対応付ける方法を
示す。
【0016】まず,印刷時にインク量を調整して,良か
ら不良まで段階的に色調が異なる試料を複数枚用意す
る。そして,全数,印刷現場の検査員に目視判定を行っ
てもらう。例えば,AからDの評価に+,−の補正を加
えたA,A- ,B+ ,B,B-,C+ ,C,C-
+ ,Dの10段階で判定を行うようにすればよい。判
定の際には,全試料について,印刷物としての判定結果
と,判定に影響を与えた印刷面上の領域を明示するよう
に指示しておく。これにより,図3に示すように,各印
刷物に対する判定と,判定における影響領域とを示す表
ができる。この結果を入力し,10段階の評価判定に対
応する定量的な評価値を算出する。
【0017】検査対象印刷物の基準となる印刷物に対す
る色の違いは,絵柄の領域毎に局所的に異なる。例え
ば,図2に示すように,絵柄の中には複数の色領域1,
2,…が存在する。色領域毎の色差は,RGB信号から
の変換によらずとも,市販の測色計により精度良く計測
できる。目視判定に対する定量評価算出のためには,検
査員が目視判定の際に重要視した領域のうち,どのポイ
ントの色差がどの程度,判定に影響を与えているかを未
知の重み量とする必要がある。例えば,印刷面内の各局
所的色領域xに対する重みをlx とおく。
【0018】計測した各局所領域の色差値にlx の重み
付けを行い,以下の主成分分析により各検査員の各多段
階評価に対する数値評価値を算出する。検査員の示した
重要視領域内の局所色領域を複数個(J個)選択し,ラ
グランジェの未定定数法により,(2)式による評価関
数Eを極小とするli (i=1,2,…,J)を求め
る。
【0019】ek (n)をn番目試料の計測点kにおけ
るΔEab*値,P(n)をn番目印刷物試料の得点と
し,
【0020】
【数1】
【0021】としたとき,評価関数は次の通りとなる。
【0022】
【数2】
【0023】ただし,Mは印刷物試料の枚数である。ま
た,μa*(m) はm番目の試料の評価と同一評価をもつ全
試料の評価値の平均であり,(3)式で算出される。
【0024】
【数3】
【0025】ここで,Na*(m) は,m番目サンプルの1
0段階評価a* (m)と同一の評価を持つサンプルの個
数である。
【0026】
【数4】
【0027】ただし,Sijは(6)式で得られる。
【0028】
【数5】
【0029】
【数6】
【0030】(4)式よりλを求めて,値が全て正の固
有ベクトルをもって,各検査員の,計測点1,2,…,
Jに対する重み付け量とする。(3)式により検査員の
各多段階評価に対する評価値が算出できる。
【0031】例えば,図4に示すように,検査員#1に
ついて,AからDまでの10段階の評価に対する定量評
価値が算出される。この例では,判定A,A- ,B+
…の定量値は,各々2.0,2.5,3.2,…などと
算出されている。
【0032】次に,AからDまでの評価値が良判定から
不良判定になるに従い単調増加するように評価値を設定
する。各検査員の10段階評価点を最小二乗法を用い
(7)式により近似する。
【0033】
【数7】
【0034】ただし,xはAからDまでの10段階評価
に対応し,1.0から10.0の値であり,yは各評価
に対する評価点である。この2次式による近似により,
例えば,図4に点線で示す曲線のように,10段階評価
点を近似することができる。
【0035】以上のような(7)式に示す2次式に限ら
ず,(8)式に示すような対数関数を用いるようにして
もよい。
【0036】
【数8】
【0037】xが1.0から10.0の範囲で(7)式
あるいは(8)式が単調増加していれば,これは近似関
数として妥当である。さて,ここで得られた評価値は,
J個の計測点の重み付きの合計値であるので,1つずつ
の計測点に対する評価値は,J個の各計測点に対する重
みli (i=1,2,…,J)の和で割った値で得られ
る。
【0038】以上の通り,検査員の多段階評価に対する
定量値が算出される。10段階評価ではAおよびBが正
常,CおよびDが欠陥の判定である。また,BとCの境
界部は判定が不確定な範囲であるとも言える。得られた
10段階評価に対する評価値を用いて,良・不良あるい
は不確定の自動判定を行うようにすればよい。
【0039】以上,複数の色領域の色差値から,各々の
色領域の判定に対する重みを考慮した計算を施すことに
より,色差値ΔEab*と,目視判定との対応付けを行
うことができる。
【0040】実際の目視判定では,複数の領域を含めた
印刷面の全面の色の違いによってなされる。検査におい
て重要視するべき領域は,目視検査員によって,印刷物
の絵柄毎に予め決定しておくことができる。重要視すべ
き領域と,そうでない領域について,印刷物としての判
定評価値を算出するときの寄与率を,重み付けの違いと
して設定しておけばよい。
【0041】例えば,図2に示すように,検査員が色調
判定の際に重要視する色領域1,2,…を,検査員自身
に複数箇所指定してもらい,各々に対する重要度を提示
してもらう。提示されたi領域の重要度をli とする。
【0042】これによれば,(1)式に準じて,e
k (n)をn番目試料の計測点kにおける色差算出値,
P(n)をn番目印刷物試料の定量評価値として,次式
によりP(n)を算出する。
【0043】
【数9】
【0044】P(n)に対するしきい値をもって判定す
ることで,印刷面の局所的色調の違いを考慮した判定が
行うことができる。なお,(9)式におけるlk として
は,検査員の提示した重要度をそのまま用いるのではな
く,示された重要度にさらに重みを付与したものとして
もよい。
【0045】上述の方法では,色差値としてCIEL*
* * 表色系での色差値を採用したが,人間の色の違
いの感覚に必ずしも合致するものではない。そこで,計
測算出されたL* * * 値を明度L,彩度C,色相H
に置き換え,さらに,目視判定結果を用いて,LCHの
各要素の重みを算出する方法が有効である。即ち,
【0046】
【数10】
【0047】としたときの,ΔL,ΔC,ΔHを各々算
出する。明度についてはΔL=ΔL*である。基準のa
* ,b* 値を,a* ,b* とする。a* * 平面におい
て基準色と検査色の色相が成す角をθとする。また,基
準色と検査色の彩度を各々C1,C2 とすると,
【0048】
【数11】
【0049】
【数12】
【0050】
【数13】
【0051】
【数14】
【0052】によりLCHでの差に変換できる。実際の
人間の感覚は,明度差,彩度差,色相差が等価ではな
く,各々の重み付けが異なると考えられる。そこで,
【0053】
【数15】
【0054】となる重み係数l,c,hを算出する。J
個の計測点に対する重みおよび10段階評価の定量値
は,前述の通り算出された固有ベクトルの値とし,(1
5)式による(ΔE)2 と,色試料の10段階評価の定
量値の2乗との差の2乗和を最小とすることにより算出
される。
【0055】この結果により,新たな色差算出式が得ら
れる。なお,各重み係数をΔLの重みlで割った値,即
ち,lを1として正規化した式を用いてもよい。新たな
色差算出式による色差値を用いて,自動評価する場合の
評価点の算出は,前述と同様の方法で行われる。
【0056】カラーカメラで得られるRGB値から,色
の標準値であるXYZ色度値への変換は,予め,XYZ
値が既知の色試料を多数画像入力してRGB値を得て,
最小二乗法により,変換式を決定すればよい。この結
果,例えば,
【0057】
【数16】
【0058】のような変換式が得られる。XYZ値から
CIEL* * * 表色系への変換は,前に示す通りC
IE提示の所定の式によって行われる。カメラにより印
刷物を画像入力し,画像処理により判定処理を行う方法
の流れを,図5により説明する。印刷面をカラーカメラ
で撮像し,RGBのビデオ信号Vを得る。基準印刷物の
印刷面から得られた画像データが,基準画像メモリ11
に格納され,検査対象印刷物の印刷面から得られた画像
データが,検査画像メモリ12に格納される。目視検査
員の指定した局所領域の位置や局所領域に対する重みの
違いは,局所領域データメモリ20に予め格納されてい
る。
【0059】色調検査時は,各局所領域について,RG
B信号値を変換して色度値21,22を得て,色差算出
式に基づき色差30を計算する。色差30と局所領域に
対する重み量とを用いて,定量的な評価値31を算出す
る。算出された評価値31に対してしきい値処理を施す
ことにより,判定32が行われる。
【0060】図6に本発明を適用する自動色調検査装置
のシステム構成例を示す。M枚の印刷物101について
検査員の判定チェック表102を作成する。判定は,例
えばA,B,Cなどの10段階評価により行われる。こ
の判定結果は,プロセッサ110における定量判定基準
算出部111にデータ入力される。また,M枚の印刷物
101の印刷面上の,あらかじめ指定された複数の箇所
について,カラーミクロアナライザー等の色調計測器1
30により,測色的な色度値を計測する。計測結果は,
CIEL* * * 表色系での色度値に変換処理され,
定量判定基準算出部111に入力される。
【0061】検査員の検査時における注視点を入力する
ために,例えば,印刷物140の内1枚をカラーカメラ
150により画像入力し,モニタ画面120に表示し
て,マウス123の操作によるカーソル122を用いた
位置指定により,画面内で注視箇所を矩形領域として示
す。得られた注視点は,画像の3次元アドレスとして,
定量判定基準算出部111に入力される。
【0062】以上の通り,検査員の判定チェックデー
タ,色調計測データおよび注視点アドレスを,定量判定
基準算出部111に入力した後,前述した主成分分析に
よる定量値の算出方法により,A,B,Cなどの多段階
評価に対する定量値を算出する。この値が自動評価に用
いられる。
【0063】自動検査の場合には,まず,検査の基準と
なる印刷物を画像入力する。この際,印刷物141をロ
ーラ160によって駆動されるベルトコンベア161に
より搬送し,CCDラインセンサー等によるカラーカメ
ラ150を用いて画像入力する。なお,ラインセンサー
を用いて2次元画像を得る場合,ベルトコンベア161
の搬送による印刷物の移動を,画像取り込みの副走査と
すればよい。
【0064】RGB信号として得られた基準画像は,プ
ロセッサ110の判定処理部112に入力される。判定
処理部112において,前述の通りアドレス入力された
印刷面上の注視点について,マトリクス演算などの信号
変換処理により,RGB値をCIEL* * * 表色系
の色度値に変換し,得られた色度値を基準値としてメモ
リに格納する。
【0065】検査を行う場合には,印刷物140を順
次,ベルトコンベア161で搬送し,上述と同様に2次
元画像を得て,判定処理部112へ検査画像を入力す
る。基準画像の場合と同様に,CIEL* * * 表色
系での色度値に変換した上で,印刷面上の注視点につい
て,基準画像の色度値との差(表色空間名でのユークリ
ッド距離)を算出する。さらに,定量判定基準算出部1
11で算出された,各注視点の重みを用いて,印刷画像
としての評価定量値を算出する。そして,定量判定基準
算出部111で算出された判定基準データを用いて,良
否判定を行い,判定結果に基づき,ベルトコンベア16
1上に設けられた仕分け機構162を作動して,良品ス
トッカ164と不良品ストッカ163に印刷物を仕分け
する。
【0066】良否判定は,例えば検査員#1の定量判定
基準を用いる場合,図4に示す例のように定量評価値が
得られていたとすると,判定B- の定量値が約7.0,
判定C+ が9.0であることから,その中間の値である
8.0を境界として,検査画像に対して算出された評価
定量値が8.0未満ならば良品,8.0以上ならば不良
と判定するように設定すればよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
カラーカメラを用いて印刷面の色調の違いを自動的に判
定することに有用であり,極めて簡素な構成により次の
ような優れた効果が得られる。
【0068】・カラー信号値を用いて算出される色差値
を,目視検査員の多段階評価尺度に対応付けることによ
り,色調の違いによる欠陥判定を,人間の色差感覚に準
ずる尺度で,多段階に示すことができる。
【0069】・印刷面の多数の局所領域の色調の違いを
考慮に入れた色調判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】基準印刷物と検査対象印刷物中の色領域を示す
図である。
【図3】複数の印刷物に対して行われる目視検査員の多
段階評価と判定において影響を与えた領域を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施例における多段階評価に対する定
量値を算出した結果を示す図である。
【図5】本発明の実施例によるカラー画像を用いた色調
自動判定までの流れを示す図である。
【図6】本発明を適用する自動色調検査装置のシステム
構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 印刷物(試料) 111 定量判定基準算出部 112 判定処理部 130 色調計測器 140 検査対象の印刷物 150 カラーカメラ 201〜204 定量判定基準算出部における処理 211〜212 判定処理部における処理

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー印刷物の色調を検査する方法であ
    って,カラー画像入力により得られた印刷画像内の色領
    域について,基準画像と検査画像の色差をカラー信号値
    を変換した信号値により算出し,所定のしきい値との比
    較によって良否判定を行う計算機を用いた自動色調判定
    方法において,良から不良まで段階的に色調を変化させ
    た複数の印刷物試料のそれぞれに対して,目視検査員が
    色調を検査して判定した多段階の総合評価判定結果を入
    力する過程と,印刷面上の複数の色領域について,基準
    印刷物に対する印刷物試料の色差計測値を得る過程と,
    前記色差計測値の重み付き和として,前記目視検査員の
    各多段階評価に対する得点が算出されるものとしたとき
    の各色領域に対する重みを,主成分分析の固有ベクトル
    として算出する過程と,得られた色領域の重みと色差計
    測値とを用いて,複数の色領域を総合した定量値を算出
    し,その定量値と色領域の重みとに基づいて各多段階評
    価に対する定量値を得る過程と,検査対象の絵柄につい
    て前記目視検査員によって提示された,判定に当たって
    重要視する箇所と重要視の度合に関する情報を用いて,
    検査対象印刷物としての色調の評価値を定量的に算出す
    る過程と,前記各多段階評価に対する定量値に基づいて
    定められたしきい値と,前記検査対象印刷物に対して算
    出された評価値との比較により検査対象印刷物の良否を
    判定する過程とを備えたことを特徴とする自動色調判定
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動色調判定方法におい
    て,色差算出に当たり,CIEL* * * 表色系での
    色度値を,明度,彩度,色相に相当する値に変換し,色
    差を,明度,彩度,色相の各々の基準との差の2乗に,
    重みを付けて足し合わせた値とし,算出された各多段階
    評価に対する定量値を,変換された明度,彩度,色相の
    差の2乗の線形和で最も近似する重み係数を,最小二乗
    法により算出することにより,新たな色差変換式を得
    て,得られた変換式によって色差算出を行うことを特徴
    とする自動色調判定方法。
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