JP3140225B2 - 色調検査判定評価方法 - Google Patents

色調検査判定評価方法

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JP3140225B2 JP04313274A JP31327492A JP3140225B2 JP 3140225 B2 JP3140225 B2 JP 3140225B2 JP 04313274 A JP04313274 A JP 04313274A JP 31327492 A JP31327492 A JP 31327492A JP 3140225 B2 JP3140225 B2 JP 3140225B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,カラー印刷物の色合い
の違いの検査などにおける,色調判定を行なう検査員の
判定のばらつきを評価する色調検査判定評価方法に関す
る。特に,検査員の目視により行なわれている色調判定
を定量化することより,数値的に検査員の判定の違いを
評価するとともに,自動検査の色調判定と人間の検査判
定との違いを評価する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,印刷会社では,人間の目視検査
によって製品の良否判定が行なわれている。判定は,基
準となる正常な製品との比較によって行なわれる。色調
に関する検査の場合,基準との比較の結果,検査員の目
視により色の差が小さければ正常,差が大きければ欠陥
(不良)と判定される。
【0003】図2は,基準印刷物Sと検査対象印刷物T
の絵柄と検査着目点を示す図である。例えば,図2
(B)に示すような検査対象印刷物Tの検査を行なう場
合,印刷面の全ての領域について,図2(A)に示す基
準印刷物Sとの色調の比較を行い,局所的な色合いの違
いを総合的に評価して,1枚の印刷物としての良否判定
を行う。
【0004】その結果,M枚の印刷物に対して,検査員
毎に,多段階の判定が得られる。評価としては,例え
ば,AからDの評価に+,−の補正を加えたA,A-
+ ,B,B- ,C+ ,C,C- ,D+ ,Dの10段階
で判定を行うようにすればよい。通常,AからB- まで
は良品,C+ からDまでは不良品の判定を示す。
【0005】目視判定は人間の行う作業であるので,判
定にはばらつきが避けられない。また,印刷会社に固有
の検査判定基準に合致した判定を行うためには,かなり
の熟練を要する。この熟練能力としては,微妙な色差を
弁別することのできる色差感覚能力の他に,例えば,印
刷面上で,色調検査において重要視する箇所とその程度
が,印刷会社毎にそして絵柄毎に異なるのに応じて,検
査判定をコントロールすることのできるよう,検査基準
を十分に把握することが要求される。
【0006】検査員によって判定結果が異なるのは品質
管理上問題があるので,検査員の判定を一様にするため
に,検査員の判定を評価する方法が要求される。検査員
の評価は,熟練検査員であり検査管理工程の基準を把握
している検査員の判定に対する他の検査員の判定のずれ
で示すことができる。
【0007】例えば,熟練検査員を基準の検査員とし
て,他の各検査員の判定結果と,基準検査員の判定結果
との10段階評価における差を累積し,累積値により基
準検査員との差を評価することができる。差の算出で
は,例えば,AとA- の差は,1,AとB+ の差は2と
いうように算出すればよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
色調検査判定評価方法では,検査員毎の多段階評価のス
ケールが未知であり,異なる検査員の同じ多段階評価に
対する定量的評価値の違いが考慮に入れられていないた
め,検査員の判定の違いを定量的に評価できないという
問題がある。また,基準の検査員に対する判定の程度
を,相関値として簡便に示すことができないという問題
がある。
【0009】また,熟練によって得られる,印刷面内の
局所的領域に対する検査基準に応じた重要度設定の違い
を,各検査員毎に評価することができないという問題も
ある。
【0010】本発明はこれらの問題点の解消を図ろうと
するもので,各検査員の多段階評価に対する定量値を得
て,基準の検査員の判定との差異を定量的に示すことが
でき,また,検査時における着目点の重要度の違いを評
価することのできる手段を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため,請求項1記載
の発明では,基準となる印刷物との比較により印刷物の
色調の検査判定を行い,任意の検査員の検査判定結果
を,基準検査員または基準となる評価尺度に基づく判定
結果に対して定量的に評価するために,計算機を用いて
次の処理を行う。
【0012】まず,良から不良まで段階的に色調を変化
させた複数の印刷物試料のそれぞれに対して,評価対象
の検査員が色調を検査して判定した多段階の総合評価判
定結果を入力するとともに,その検査員が検査時に重要
視した局所的な領域に関する着目点の情報を入力する。
【0013】一方,その検査員の着目点を含む複数箇所
の色領域についての色調を,基準印刷物および印刷物試
料のそれぞれについて色調計測器等により計測し,基準
となる印刷物に対する印刷物試料の色差計測値を得る。
【0014】次に,前記多段階の総合評価判定結果と前
記色差計測値とを用いて,前記検査員の各色領域に対す
る着目度を未知量とした主成分分析により,前記検査員
の重要視する点の重み量を固有ベクトルとして算出す
る。
【0015】また,多段階の総合評価に対する定量値を
算出する。その定量値に基づき,前記印刷物試料に関す
る多段階の総合評価判定結果を定量値に変換して該色試
料に対する検査員の判定定量値を求め,同じ方法により
得られた基準検査員による色試料の判定定量値または基
準となる評価尺度に基づく判定定量値との相関を算出し
出力する。
【0016】請求項1記載の発明が,人間の検査員が検
査した結果を入力して,その検査結果を定量的に評価す
るのに対し,請求項2記載の発明では,自動色調検査装
置が検査した結果を入力して,それが熟練した検査員等
の行った判定結果に対してどのような相関があるかを定
量的に算出することにより,自動色調検査装置の検査能
力を評価する。
【0017】
【作用】基準となる印刷物との比較により印刷物の色調
の検査判定を行い,任意の検査員の検査判定結果を,基
準検査員あるいは基準となる評価尺度に基づく判定結果
に対して評価を行う方法において,印刷物試料に対する
検査員の多段階の総合評価判定および着目点リストのデ
ータを入力し,印刷面上の色領域における全試料の色差
計測値と,検査員の多段階の総合評価判定結果とを用い
て,検査員の各色領域に対する着目度を未知量とした主
成分分析による固有ベクトルとして各検査員の注視点の
重み量を算出する。そして,各検査員の多段階の総合評
価に対する定量値を求め,印刷物試料の多段階判定を定
量値に変換して該色試料に対する検査員の判定定量値を
得て,基準検査員の色試料の判定定量値との相関を算出
する。これにより,検査判定で得られる多段階評価を定
量的な評価値に対応させるとともに,目視検査の多段階
評価を,定量的に,基準の判定に対して評価することが
できるようになる。
【0018】また,評価対象を自動色調検査装置とし
て,印刷物をカメラ入力して得られたカラー画像の色領
域について,基準画像と検査画像の色差を算出すること
により得られた自動色調判定結果と,基準検査員の色試
料の判定定量値との相関を算出するという構成により,
画像処理による自動色調検査装置の判定を,人間の目視
判定結果に対応させて評価することができるようにな
る。
【0019】
【実施例】以下,図面に従って本発明の一実施例として
の色調検査判定評価方法について説明する。
【0020】検査対象印刷物の検査を行う場合,図2
(B)に示すような検査対象印刷物Tの印刷面の全ての
領域について,基準印刷物Sとの間の色調を比較し,局
所的な色合いの違いを総合的に評価して,1枚の印刷物
としての良否を判定する。
【0021】検査判定の段階的評価を得るために,ま
ず,印刷時にインク量を調整して,良から不良まで段階
的に色調が異なる試料を複数枚用意する。そして,全
数,印刷現場の検査員に目視判定を行ってもらう。例え
ば,AからDの評価に+,−の補正を加えたA,A-
+ ,B,B- ,C+ ,C,C- ,D+ ,Dの10段階
で判定を行うようにすればよい。
【0022】判定の際には,全試料について,印刷物と
しての総合判定結果を10段階評価で示し,判定のとき
特に着目した印刷面上の領域とその領域に対する10段
階評価を,例えば図3の(A)に示すような判定チェッ
ク用のシートに明示する。なお,着目箇所を示す方法と
しては,言葉による記載だけでなく,印刷面の絵柄を示
す図面上に,その位置と評価結果を示すようにしてもよ
い。また,ディスプレイ画面を用いて直接示すようにし
てもよい。
【0023】この作業を全ての検査員について行う。例
えば,総合評価のみを全検査員について書き出すことに
より,図3の(B)に示すような結果が得られる。これ
らのデータを計算機に入力し,計算機により次のように
評価する。すなわち,計算機の処理によって,各検査員
が判定した結果を用いることにより,10段階の評価判
定に対応する各検査員の定量的な評価値を,以下に説明
するように算出する。
【0024】検査対象印刷物Tの基準印刷物Sに対する
色の違いは,絵柄の領域毎に局所的に異なる。例えば,
図2(B)に示す印刷面の絵柄の局所的な領域毎に,基
準との色調の差は異なる。色領域毎の色差は,市販の分
光測色計により精度良く計測できる。目視判定に対する
定量評価値算出のためには,検査員が目視判定の際に着
目した領域のうち,どの領域の色差がどの程度,判定に
影響を与えているかを未知の重み量とする必要がある。
例えば,印刷面内のj番目の局所的色領域に対する重み
をlj とおく。
【0025】計測した各局所領域の色差値にlj の重み
付けを行い,以下の主成分分析により各検査員の各多段
階評価に対する数値評価値を算出する。色差値として
は,例えば,CIEL* * * 表色系の色差値ΔEa
b*を用いればよい。
【0026】検査員の示した重要視領域内の局所色領域
を複数個(J個)選択し,ラグランジェの未定定数法に
より,(2)式による評価関数Eを極小とするli (i
=1,2,…,J)を求める。
【0027】ek (n)をn番目試料の計測点kにおけ
るΔEab*値,P(n)をn番目印刷物試料の得点と
し,
【0028】
【数1】
【0029】としたとき,評価関数は次の通りとなる。
【0030】
【数2】
【0031】ただし,Mは印刷物試料の枚数である。ま
た,μa*(m) はm番目の試料の評価と同一評価をもつ全
試料の評価値の平均であり,次の(3)式で算出され
る。
【0032】
【数3】
【0033】ここで,Na*(m) は,m番目サンプルの1
0段階評価a* (m)と同一の評価を持つサンプルの個
数である。
【0034】
【数4】
【0035】ただし,Sij は(6)式で得られる。
【0036】
【数5】
【0037】
【数6】
【0038】上記(4)式よりλを求めて,値が全ての
正の固有ベクトルをもって,各検査員の,着目点1,
2,…,Jに対する重み付け量とする。(3)式によ
り,図4に示すように,検査員の各多段階評価に対する
評価値が算出できる。
【0039】図3の(B)の通り得られた各検査員の1
0段階評価に対する定量値は(3)式による値である。
これを用いてM枚の印刷物に対する評価を数値で表し,
各検査員の定量的な評価結果と基準の検査員(例えば検
査員#1)の定量的な評価結果との相関値を算出する。
【0040】以上により,各検査員の判定の基準検査員
の判定に対する評価を行うことができる。また,印刷面
上の着目箇所に対する重みの違いは,主成分分析の固有
ベクトルそのものとして得られる。
【0041】上述の方法において,色差値として,CI
EL* * * 表色系での色差値を採用したが,これに
限らず,L* * * 値を明度L,彩度C,色相Hに置
き換え,LCHの各要素に重みを掛けて算出する色差を
用いてもよい。
【0042】画像処理により,目視検査判定に準じる色
調の自動判定処理を行う装置の判定の評価を行うため
に,本手法により,検査員の判定を定量的に捉えておく
ことができる。
【0043】図1により,本発明の実施例による色調検
査判定評価方法の流れを示す。以下の説明における処理
手順(a) 〜(f) は,図1に示す(a) 〜(f) に対応する。 (a) 色調を変化させた印刷物試料を複数用意し,それに
ついて各検査員が判定して作成した判定チェック表のデ
ータを入力する。
【0044】(b) 検査員の着目点を含む複数箇所の色領
域について,色調計測器等を用いて計測した色調のデー
タを入力し,全ての試料の色差値を求める。 (c) 色領域の着目度を検査員毎に未知量として,主成分
分析により,各検査員の注視点の重み量を算出する。
【0045】(d) 多段階評価に対する定量値を算出す
る。 (e) 印刷物試料の多段階判定を定量値に変換することに
より,色試料に対する検査員の判定定量値を得る。
【0046】(f) 各検査員の色試料に対する判定定量値
と,基準検査員の色試料に対する判定定量値との相関を
算出する。 この相関によって数値的に検査員の判定の違いを評価す
ることができる。同様な手法により,自動色調検査装置
と基準検査員の判定の違いを,数値的に判定することも
できる。
【0047】カメラにより印刷物を画像入力し,画像処
理により判定処理を行う方法の流れを,図5により説明
する。印刷面をカラーカメラで撮像し,RGBのビデオ
信号Vを得る。基準印刷物の印刷面から得られた画像デ
ータが,基準画像メモリ11に格納され,検査対象印刷
物の印刷面から得られた画像データが,検査画像メモリ
12に格納される。目視検査員の指定した局所領域の位
置や局所領域に対する重みの違いは,局所領域データメ
モリ20に予め格納されている。
【0048】色調検査時は,各局所領域について,RG
B信号値を変換して色度値21,22を得て,色差算出
式に基づき色差30を計算する。色差30と局所領域に
対する重み量とを用いて,定量的な評価値31を算出す
る。算出された評価値31に対してしきい値処理を施す
ことにより,判定32が行われる。
【0049】自動色調検査装置の判定の能力は,装置で
得られる判定の定量値と標準の目視検査員の判定定量値
との相関を算出することによって評価することができ
る。すなわち,相関値が高いほど,自動色調検査装置の
判定が目視検査の色調判定に近いといえ,相関値が低け
れば,目視判定に準じた判定が行われていないといえ
る。なお,許容できる相関値の大きさについては,他の
検査員の標準検査員に対する相関値との比較により,決
定すればよい。
【0050】図1による処理の具体例を,図6を参照し
て説明する。図1(a) の「色試料に対する判定チェック
表のデータ入力」では,図3の(A)に示すような,各
印刷物に対する10段階評価(A,B,C,Dなどによ
る)の表データを入力する。
【0051】図1(b) の「印刷面内色領域の色差値計
測」では,色調計測器により,例えばCIE(国際照明
委員会)推奨のCIEL* * * 表色系での色差計測
値を得る。
【0052】図1(c) の「主成分分析による注視点の重
み量の算出」では,前述した方法により,重み値l
i (i=1,2,…,J)を算出する。図1(d) の「多
段階評価に対する定量値の算出」では,各検査員のAか
らDまでの10段階評価に対する定量的な値を算出す
る。例えば,図4に示すように,検査員#1の判定のう
ち,Aの判定は定量的に示すと約1.8,A- は約4.
0というように,定量的な値が算出される。
【0053】図1(e) の「色試料に対する検査員毎の判
定定量値の算出」では,上記で(図4のように)得られ
た多段階評価に対する定量的な値を用いて,全部の色試
料に対するAからDの10段階評価を,定量値に置き換
える操作を行う。例えば,図3の(B)の10段階評価
と,図4に示す多段階評価に対する定量値とを用いて,
図6の(A)に示すような判定定量値の表が作成され
る。
【0054】検査員#1の印刷物番号4を例にすると,
図3(B)において判定はCであり,図4から検査員#
1のC判定に対する定量値はほぼ8.2であるので,図
6(A)の対応する欄には,判定定量値として8.2が
記入される。このようにして,全検査員の全印刷物に対
する判定が,定量値として得られる。
【0055】図1(f) の「基準検査員との相関値の算
出」では,図6(A)の通り得られた判定定量値を用い
て,各検査員の相関係数を算出する。i番目の検査員の
m番目の印刷物に対する判定定量値を,yi (m)とす
ると,i番目検査員とj番目検査員との相関係数γij
次式で得られる。
【0056】
【数7】
【0057】但し,
【0058】
【数8】
【0059】この結果,検査員#1に対する相関係数
は,図6(B)に示すように算出される。検査員#1は
自分自身との相関であるので値は1となる。検査員#2
は0.88,検査員#3は0.91のように算出された
とすると,検査員#2に比べて,検査員#3の方が検査
員#1の判定に近い判定を行っていると判断することが
できる。
【0060】なお,通常,現場での検査は,熟練検査員
の指示によって判定基準が決定されることが多いので,
各検査員が正しい判定を行っているかどうかは,その熟
練検査員との判定結果といかに類似した判定を行えたか
によって評価することができる。従って,検査員の判定
基準を評価することができる。
【0061】検査員としての評価対象は人間に限らず,
カラーカメラを用いて印刷物を画像入力し,RGB信号
値をCIEL* * * 表色系での色差値に換算するこ
とにより,色調の検査判定を行う,画像処理応用による
自動色調検査装置でもよい。その判定結果に対して,上
述の判定定量値を計算し,検査員#1に対する相関値を
算出することができる。現場における基準の検査判定条
件に対する相関値を,自動検査の判定に対して算出する
ことにより,自動色調検査装置の色調判定処理の性能を
評価することができる。
【0062】図7に本発明に関係する自動色調検査装置
のシステム構成例を示す。M枚の印刷物101について
検査員の判定チェック表102を作成する。判定は,例
えばA,B,Cなどの10段階評価により行われる。こ
の判定結果は,プロセッサ110における定量判定基準
算出部111にデータ入力される。また,M枚の印刷物
101の印刷面上の,あらかじめ指定された複数の箇所
について,カラーミクロアナライザー等の色調計測器1
30により,測色的な色度値を計測する。計測結果は,
CIEL* * * 表色系での色度値に変換処理され,
定量判定基準算出部111に入力される。
【0063】検査員の検査時における注視点を入力する
ために,例えば,印刷物140の内1枚をカラーカメラ
150により画像入力し,モニタ画面120に表示し
て,マウス123の操作によるカーソル122の位置指
定により,画面内で注視箇所を矩形領域として示す。得
られた注視点は,画像の3次元アドレスとして,定量判
定基準算出部111に入力される。
【0064】以上の通り,検査員の判定チェックデー
タ,色調計測データおよび注視点アドレスを,定量判定
基準算出部111に入力した後,前述した主成分分析に
よる定量値の算出方法により,A,B,Cなどの多段階
評価に対する定量値を算出する。この値が自動評価に用
いられる。
【0065】自動検査の場合には,先ず,検査の基準と
なる印刷物を画像入力する。この際,印刷物141をロ
ーラ160によって駆動されるベルトコンベア161に
より搬送し,CCDラインセンサー等によるカラーカメ
ラ150を用いて画像入力する。なお,ラインセンサー
を用いて2次元画像を得る場合,ベルトコンベア161
の搬送による印刷物の移動を,画像取り込みの副走査と
すればよい。
【0066】RGB信号として得られた基準画像は,プ
ロセッサ110の判定処理部112に入力される。判定
処理部112において,前述の通りアドレス入力された
印刷面上の注視点について,マトリクス演算などの信号
変換処理により,RGB値をCIEL* * * 表色系
の色度値に変換し,得られた色度値を基準値としてメモ
リに格納する。
【0067】検査を行う場合には,印刷物140を順
次,ベルトコンベア161で搬送し,上述と同様に2次
元画像を得て,判定処理部112へ検査画像を入力す
る。基準画像の場合と同様に,CIEL* * * 表色
系での色度値に変換した上で,印刷面上の注視点につい
て,基準画像の色度値との差(表色空間名でのユークリ
ッド距離)を算出する。さらに,定量判定基準算出部1
11で算出された,各注視点の重みを用いて,印刷画像
としての評価定量値を算出する。そして,定量判定基準
算出部111で算出された判定基準データを用いて,良
否判定を行い,判定結果に基づき,ベルトコンベア16
1上に設けられた仕分け機構162を作動して,良品ス
トッカ164と不良品ストッカ163に印刷物を仕分け
する。
【0068】良否判定は,例えば,検査員#1の定量判
定基準を用いる場合,例えば,判定B- の定量値が約
7.0,判定C+ が9.0であることから,その中間の
値である8.0を境界として,検査画像に対して算出さ
れた評価定量値が8.0未満ならば良品,8.0以上な
らば不良と判定するように設定すればよい。
【0069】本発明によれば,このような自動色調検査
装置の色調判定処理の性能を,人間の目視判定結果に対
応して,評価することが可能になる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
目視検査員の色調判定のばらつきを基準の検査員との違
いとして評価すること,および,カラー画像処理による
印刷物の自動色調検査装置による判定結果の人間の判定
結果に対する差異を評価することに有用であり,極めて
簡素な構成により次の優れた効果が得られる。
【0071】・予め色差計測を行った複数の印刷物に対
して検査員の多段階評価を行うことにより,定量的に,
各検査員の判定の基準の判定に対する差異を評価するこ
とができる。
【0072】・検査判定で得られる多段階評価を定量的
な評価値に対応させることができる。 ・検査員毎の着目点の重要度の違いを,固有ベクトルと
して算出することができる。
【0073】・画像処理による自動色調検査装置の判定
を,人間の目視判定結果に対応して評価することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による色調検査判定評価方法の
流れを示す図である。
【図2】基準印刷物と検査対象印刷物の絵柄と検査着目
点を示す図である。
【図3】M枚の印刷物に対する検査員の総合判定と検査
時の着目点に関するデータの例および印刷物試料に対す
る総合判定結果を検査員毎に表示したデータの例を示す
図である。
【図4】検査員の多段階評価に対する定量評価値の関係
を示す図である。
【図5】カラー画像を用いた色調自動判定までの流れを
示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例による判定定量値および基準検
査員に対する各検査員の相関係数を示す図である。
【図7】本発明に関係する自動色調検査装置のシステム
構成例を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,J 着目点 S 基準印刷物 T 検査対象印刷物

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の検査員が行った,基準となる印刷
    物との比較による印刷物の色調の検査判定結果を,基準
    検査員または基準となる評価尺度に基づく判定結果に対
    して計算機を用いて評価する方法であって,良から不良
    まで段階的に色調を変化させた複数の印刷物試料のそれ
    ぞれに対して,評価対象の検査員が色調を検査して判定
    した多段階の総合評価判定結果を入力するとともに,そ
    の検査員が検査時に重要視した局所的な領域に関する着
    目点の情報を入力する過程と,前記検査員の着目点を含
    む複数箇所の色領域について,基準となる印刷物に対す
    る前記印刷物試料の色差計測値を得る過程と,前記多段
    階の総合評価判定結果と前記色差計測値とを用いて,前
    記検査員の各色領域に対する着目度を未知量とした主成
    分分析により,前記検査員の重要視する点の重み量を固
    有ベクトルとして算出する過程と,前記多段階の総合評
    価に対する定量値を算出する過程と,その定量値に基づ
    き,前記印刷物試料に関する多段階の総合評価判定結果
    を定量値に変換して該色試料に対する検査員の判定定量
    値を求め,同じ方法により得られた基準検査員による色
    試料の判定定量値または基準となる評価尺度に基づく判
    定定量値との相関を算出し出力する過程とを備えたこと
    を特徴とする色調検査判定評価方法。
  2. 【請求項2】 基準印刷物と検査対象印刷物とをカメラ
    から入力し,そのカラー画像中の色領域について,カラ
    ー信号を変換した信号値により基準印刷物の画像と検査
    対象印刷物の画像との色差を算出することによって,印
    刷物の色調を検査する自動色調検査装置による印刷物の
    自動色調良否判定結果を,基準検査員による判定結果に
    対して計算機を用いて評価する方法であって,良から不
    良まで段階的に色調を変化させた複数の印刷物試料のそ
    れぞれに対して,前記基準検査員が色調を検査して判定
    した多段階の総合評価判定結果を入力するとともに,そ
    の検査員が検査時に重要視した局所的な領域に関する着
    目点の情報を入力する過程と,前記検査員の着目点を含
    む複数箇所の色領域について,基準となる印刷物に対す
    る前記印刷物試料の色差計測値を得る過程と,前記多段
    階の総合評価判定結果と前記色差計測値とを用いて,前
    記検査員の各色領域に対する着目度を未知量とした主成
    分分析により,前記検査員の重要視する点の重み量を固
    有ベクトルとして算出する過程と,前記多段階の総合評
    価に対する定量値を算出する過程と,その定量値に基づ
    き,前記印刷物試料に関する多段階の総合評価判定結果
    を定量値に変換して該色試料に対する前記基準検査員の
    判定定量値を求め,前記自動色調検査装置による印刷物
    の自動色調良否判定結果と,前記基準検査員の色試料の
    判定定量値との相関を算出し出力する過程とを備えたこ
    とを特徴とする色調検査判定評価方法。
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