JPH09203496A - 高圧タンクの製造方法 - Google Patents
高圧タンクの製造方法Info
- Publication number
- JPH09203496A JPH09203496A JP8012806A JP1280696A JPH09203496A JP H09203496 A JPH09203496 A JP H09203496A JP 8012806 A JP8012806 A JP 8012806A JP 1280696 A JP1280696 A JP 1280696A JP H09203496 A JPH09203496 A JP H09203496A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tank
- winding
- cfrp material
- spherical tank
- winding tension
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 球形タンクの外面に巻付けられるCFRP材
の最内層の巻付張力を高め、内圧に対するCFRP材に
よる補強効果を向上させる。 【解決手段】 球形タンク1の外面をCFRP材2で補
強する際にCFRP材2の巻付張力を巻付回数の増加と
ともに漸減させることによって、最内層2aのCFRP
材の巻付張力を最大にすることができ、内圧による球形
タンク1の変形に対する補強効果が、従来のタンクに較
べ大幅に高くなり、耐圧性が非常に高い球形タンクの製
造が可能となる。
の最内層の巻付張力を高め、内圧に対するCFRP材に
よる補強効果を向上させる。 【解決手段】 球形タンク1の外面をCFRP材2で補
強する際にCFRP材2の巻付張力を巻付回数の増加と
ともに漸減させることによって、最内層2aのCFRP
材の巻付張力を最大にすることができ、内圧による球形
タンク1の変形に対する補強効果が、従来のタンクに較
べ大幅に高くなり、耐圧性が非常に高い球形タンクの製
造が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星等の宇宙
機器に適用される高圧タンクの製造方法に関する。
機器に適用される高圧タンクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の宇宙機器用高圧タンクにおいて
は、図2に示すように重量を軽減するために薄肉のチタ
ン製球形タンク(t=1mm程度)1を用い、高い耐圧性
能を得るために、上記球形タンク1の外面に単位密度当
たりの強度が非常に高い炭素繊維強化プラスチック材
(以下CFRP材とする)102を巻付け、複数の層1
02a,102b,102c,102d,102eを形
成させ、耐圧性(最大破壊圧力=500Kgf/cm2 以上)
を確保していた。
は、図2に示すように重量を軽減するために薄肉のチタ
ン製球形タンク(t=1mm程度)1を用い、高い耐圧性
能を得るために、上記球形タンク1の外面に単位密度当
たりの強度が非常に高い炭素繊維強化プラスチック材
(以下CFRP材とする)102を巻付け、複数の層1
02a,102b,102c,102d,102eを形
成させ、耐圧性(最大破壊圧力=500Kgf/cm2 以上)
を確保していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の宇宙機器用高圧
タンクにおいては、チタン製球形タンクを一定速度で回
転しなから、エポキシ樹脂を浸したフィラメント状のC
FRP材をタンク外面に10数層巻付けて補強してい
た。
タンクにおいては、チタン製球形タンクを一定速度で回
転しなから、エポキシ樹脂を浸したフィラメント状のC
FRP材をタンク外面に10数層巻付けて補強してい
た。
【0004】この球形タンクにCFRP材を巻付けると
きの巻付張力は、巻始めから巻終わりまで一定であるた
め、図2に示すように最内層のCFRP材の巻付張力は
巻始めには高くても、巻付回数が増すに従って外側から
次々と圧縮されるため、結果的に巻付終了時には最内層
の巻付張力は大幅に低下していた。
きの巻付張力は、巻始めから巻終わりまで一定であるた
め、図2に示すように最内層のCFRP材の巻付張力は
巻始めには高くても、巻付回数が増すに従って外側から
次々と圧縮されるため、結果的に巻付終了時には最内層
の巻付張力は大幅に低下していた。
【0005】チタン製球形タンクが内圧を受けた時に生
ずるタンクの変形に対しては、最内層のCFRP材の補
強効果が最も大きいが、従来の高圧タンクの場合は最内
層の巻付張力が小さいため、CFRP材の補強効果が大
幅に低下する。
ずるタンクの変形に対しては、最内層のCFRP材の補
強効果が最も大きいが、従来の高圧タンクの場合は最内
層の巻付張力が小さいため、CFRP材の補強効果が大
幅に低下する。
【0006】このため、従来は、耐圧性が高い(最大破
壊圧力=500Kgf/cm2 以上)球形タンクを製造するこ
とが難しかった。本発明は上記の課題を解決しようとす
るものである。
壊圧力=500Kgf/cm2 以上)球形タンクを製造するこ
とが難しかった。本発明は上記の課題を解決しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る高圧タンクの製造方法は、球形タンクを製作した
後、巻始めは所定の巻付張力とし、巻付回数の増加に伴
い巻付張力を漸減させながらフィラメント状のCFRP
材を上記球形タンクの外面に複数回巻付けて高圧タンク
を製造することを特徴としている。
係る高圧タンクの製造方法は、球形タンクを製作した
後、巻始めは所定の巻付張力とし、巻付回数の増加に伴
い巻付張力を漸減させながらフィラメント状のCFRP
材を上記球形タンクの外面に複数回巻付けて高圧タンク
を製造することを特徴としている。
【0008】上記において、球形タンクへのフィラメン
ト状のCFRP材の巻付けは、巻始め時の巻付張力は所
定の値とし、巻付終了時には略零に近い値となるよう漸
減させて、複数回の巻付けを行っている。
ト状のCFRP材の巻付けは、巻始め時の巻付張力は所
定の値とし、巻付終了時には略零に近い値となるよう漸
減させて、複数回の巻付けを行っている。
【0009】そのため、CFRP材の巻付終了時におけ
る最内層のCFRP材の張力は、若干の低下はあるもの
の、従来のタンクのように大幅な低下はなく、球形タン
クの使用時における内圧による変形を防止することが可
能となる。
る最内層のCFRP材の張力は、若干の低下はあるもの
の、従来のタンクのように大幅な低下はなく、球形タン
クの使用時における内圧による変形を防止することが可
能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態に係る宇宙
機器用高圧タンクについて、図1(a),(b)により
説明する。
機器用高圧タンクについて、図1(a),(b)により
説明する。
【0011】図1(a)に示す本実施形態に係る宇宙機
器用高圧タンクは、薄肉のチタンにより形成された球形
タンク1と、その最内層2a(n=1)が所定の巻付張
力を与えられながらエポキシ樹脂により上記球形タンク
1の外面に接着され巻付回数の増加に伴って巻付張力を
漸減させながら上記球形タンク1に巻付けられたフィラ
メント状のCFRP材2により形成されている。
器用高圧タンクは、薄肉のチタンにより形成された球形
タンク1と、その最内層2a(n=1)が所定の巻付張
力を与えられながらエポキシ樹脂により上記球形タンク
1の外面に接着され巻付回数の増加に伴って巻付張力を
漸減させながら上記球形タンク1に巻付けられたフィラ
メント状のCFRP材2により形成されている。
【0012】上記において、球形タンク1へのCFRP
材2の巻付けについては、図1(b)に実線で示すよう
に、巻始め時の巻付張力は従来のタンクの場合の1.5
倍とし、巻付終了時には略零に近い値となるように漸減
させている。
材2の巻付けについては、図1(b)に実線で示すよう
に、巻始め時の巻付張力は従来のタンクの場合の1.5
倍とし、巻付終了時には略零に近い値となるように漸減
させている。
【0013】そのため、巻付終了時の最内層2a(n=
1)の巻付張力は、図1(b)に破線で示すように若干
低下するものの、従来のタンクの場合のような大幅な低
下はない。
1)の巻付張力は、図1(b)に破線で示すように若干
低下するものの、従来のタンクの場合のような大幅な低
下はない。
【0014】また、巻付終了時の巻付張力の分布は、図
1中のA−A断面に示すように、内圧Pによる球形タン
クの変形に対して、補強効果が最も大きいと考えられる
内面側で最大となっている。
1中のA−A断面に示すように、内圧Pによる球形タン
クの変形に対して、補強効果が最も大きいと考えられる
内面側で最大となっている。
【0015】
【発明の効果】本発明の高圧タンクの製造方法は、球形
タンクの外面をCFRP材で補強する際に、CFRP材
の巻付張力を巻付回数の増加とともに漸減させることに
よって、最内層のCFRP材の巻付張力を最大にするこ
とができ、内圧による球形タンクの変形に対する補強効
果が従来のタンクに較べ大幅に高くなり、耐圧性が非常
に高い球形タンクの製造が可能となる。
タンクの外面をCFRP材で補強する際に、CFRP材
の巻付張力を巻付回数の増加とともに漸減させることに
よって、最内層のCFRP材の巻付張力を最大にするこ
とができ、内圧による球形タンクの変形に対する補強効
果が従来のタンクに較べ大幅に高くなり、耐圧性が非常
に高い球形タンクの製造が可能となる。
【図1】本発明の実施の一形態に係る高圧タンクの製造
方法の説明図で、(a)はタンクの断面図、(b)はC
FRP材の巻付回数と巻付張力の関係図である。
方法の説明図で、(a)はタンクの断面図、(b)はC
FRP材の巻付回数と巻付張力の関係図である。
【図2】従来の球形タンクの製造方法の説明図で、
(a)はタンクの断面図、(b)はCFRP材の巻付回
数と巻付張力の関係図である。
(a)はタンクの断面図、(b)はCFRP材の巻付回
数と巻付張力の関係図である。
1 チタン製球形タンク 2 CFRP材 3 エポキシ樹脂
Claims (1)
- 【請求項1】 球形タンクを製作した後、巻始めは所定
の巻付張力とし、巻付回数の増加に伴い巻付張力を漸減
させながらフィラメント状の炭素繊維強化プラスチック
材を上記球形タンクの外面に複数回巻付けて高圧タンク
を製造することを特徴とする高圧タンクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8012806A JPH09203496A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 高圧タンクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8012806A JPH09203496A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 高圧タンクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09203496A true JPH09203496A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11815644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8012806A Withdrawn JPH09203496A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 高圧タンクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09203496A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004070258A1 (ja) * | 2003-02-03 | 2006-05-25 | 株式会社産学連携機構九州 | 耐圧シェル及び同耐圧シェルを具備する高圧タンク及び同高圧タンクの製造方法並びに同高圧タンクの製造装置 |
WO2010116528A1 (ja) * | 2009-04-10 | 2010-10-14 | トヨタ自動車株式会社 | タンクおよびその製造方法 |
US9233489B2 (en) | 2011-10-18 | 2016-01-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Manufacturing method and manufacturing apparatus of high-pressure gas tank |
DE102017208540A1 (de) * | 2017-05-19 | 2018-11-22 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung eines Druckbehälters sowie Druckbehälter |
-
1996
- 1996-01-29 JP JP8012806A patent/JPH09203496A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004070258A1 (ja) * | 2003-02-03 | 2006-05-25 | 株式会社産学連携機構九州 | 耐圧シェル及び同耐圧シェルを具備する高圧タンク及び同高圧タンクの製造方法並びに同高圧タンクの製造装置 |
US7763137B2 (en) | 2003-02-03 | 2010-07-27 | Kyushu University, National University Corporation | Pressure shell, high-pressure tank provided with the pressure shell, manufacturing method of the high-pressure tank and manufacturing apparatus of the high-pressure tank |
JP4617411B2 (ja) * | 2003-02-03 | 2011-01-26 | 国立大学法人九州大学 | 高圧タンクの製造方法並びに同高圧タンクの製造装置 |
WO2010116528A1 (ja) * | 2009-04-10 | 2010-10-14 | トヨタ自動車株式会社 | タンクおよびその製造方法 |
CN102388257A (zh) * | 2009-04-10 | 2012-03-21 | 丰田自动车株式会社 | 罐及其制造方法 |
JP5182597B2 (ja) * | 2009-04-10 | 2013-04-17 | トヨタ自動車株式会社 | タンクおよびその製造方法 |
US8740009B2 (en) | 2009-04-10 | 2014-06-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Tank and manufacturing method thereof |
US9233489B2 (en) | 2011-10-18 | 2016-01-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Manufacturing method and manufacturing apparatus of high-pressure gas tank |
DE112011105750B4 (de) * | 2011-10-18 | 2018-05-30 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Herstellungsverfahren für einen Hochdruck-Gastank |
DE112011105750B9 (de) | 2011-10-18 | 2018-08-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Herstellungsverfahren für einen Hochdruck-Gastank |
DE102017208540A1 (de) * | 2017-05-19 | 2018-11-22 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung eines Druckbehälters sowie Druckbehälter |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030401 |