JP2572901B2 - 釣 竿 - Google Patents

釣 竿

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JP2572901B2 JP16149091A JP16149091A JP2572901B2 JP 2572901 B2 JP2572901 B2 JP 2572901B2 JP 16149091 A JP16149091 A JP 16149091A JP 16149091 A JP16149091 A JP 16149091A JP 2572901 B2 JP2572901 B2 JP 2572901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、釣竿に係わり、特に、
高強度繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグを巻回する
ことにより、内層,中間層および外層を同心状に形成し
てなる釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高強度繊維に合成樹脂を含浸した
プリプレグを巻回することにより、複数の高強度繊維層
を同心状に形成した釣竿として、例えば、実公平2−1
6628号公報,実公平2−46286号公報等に開示
されるものが知られている。
【0003】図4は、実公平2−16628号公報に開
示される釣竿を示すもので、この釣竿では、最内層11
および最外層13が、周方向に高強度繊維15を引き揃
えたプリプレグを巻回することにより形成され、中間層
17が、軸長方向に高強度繊維19を引き揃えたプリプ
レグを巻回することにより形成されている。
【0004】このような釣竿では、最内層11および最
外層13において、中間層17と繊維方向を異ならせた
ので、釣竿の曲げ強度および潰れ強度を向上することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな釣竿では、最内層11と中間層17、および中間層
17と最外層13において、高強度繊維層の繊維方向を
異ならせているため、これ等の層の界面の密着性等が充
分でなく、成形時の内部応力、あるいは、外部からの負
荷により、界面に剥離が生じる虞れがあるという問題が
あった。
【0006】すなわち、最内層11と中間層17の界
面、および、中間層17と最外層13の界面において、
高強度繊維層15,19の繊維方向が直交しているた
め、成形時の温度変化による各層の膨張,収縮率の差が
大きくなり、成形後も界面部分に内部応力が残留し、外
部から釣竿に作用する負荷と相乗されて、界面に剥離現
象が生じ釣竿が破損する虞れがある。
【0007】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたもので、内層と中間層との間、または、中
間層と外層との間の界面剥離現象を従来より大幅に低減
することができる釣竿を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の釣竿は、高強度
繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグを巻回することに
より、内層,中間層および外層を同心状に形成し、前記
内層と外層とを、高強度繊維を周方向に配列して形成
し、前記中間層を、高強度繊維を軸長方向に配列して形
成してなる釣竿において、前記内層と中間層との界面、
または、中間層と外層との界面に、前記各層より肉厚の
小さい薄肉厚層を形成し、この薄肉厚層の線膨張係数
を、前記内層の線膨張係数と中間層の線膨張係数との間
の値、または、前記中間層の線膨張係数と外層の線膨張
係数との間の値としてなるものである。
【0009】
【作用】本発明の釣竿では、薄肉厚層の線膨張係数を、
内層の線膨張係数と中間層の線膨張係数との間の値、ま
たは、中間層の線膨張係数と外層の線膨張係数との間の
値としたので、成形時において、内層と中間層、また
は、中間層と外層との収縮の相違により、界面部に発生
する応力が、薄肉厚層により吸収される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の詳細を図面に示す実施例につ
いて説明する。図1および図2は、本発明の釣竿の一実
施例を示しており、この釣竿では、カーボン繊維からな
る高強度繊維に、エポキシ樹脂からなる合成樹脂を含浸
したプリプレグを巻回することにより、内層31,中間
層33,外層35の3層からなる高強度繊維層が同心状
に形成されている。
【0011】そして、内層31および外層35が、周方
向に高強度繊維を引き揃えたプリプレグを巻回すること
により形成され、中間層33が、軸長方向に高強度繊維
を引き揃えたプリプレグを巻回することにより形成され
ている。
【0012】また、隣接し繊維方向の異なる高強度繊維
層の間、すなわち、内層31と中間層33との界面、お
よび、中間層33と外層35との界面に、例えば、肉厚
が0.035mm程度以下の薄肉厚層37,39が形成さ
れている。
【0013】これ等の薄肉厚層37,39は、内層3
1、および、中間層33の外側に、カーボン繊維からな
る高強度繊維に、エポキシ樹脂からなる合成樹脂を含浸
したプリプレグを巻回することにより形成されている。
【0014】そして、薄肉厚層37の軸長方向の線膨張
係数は、内層31の軸長方向の線膨張係数と中間層33
の軸長方向の線膨張係数との間の値とされ、また、薄肉
厚層39の軸長方向の線膨張係数は、中間層33の軸長
方向の線膨張係数と外層35の軸長方向の線膨張係数と
の間の値とされている。
【0015】この実施例では、薄肉厚層37,39の軸
長方向の線膨張係数は、図3に示すように、釣竿41の
軸長方向に対して、角度θで高強度繊維を引き揃えたプ
リプレグを巻回することにより、上述した値に設定され
ている。
【0016】すなわち、カーボン繊維の線膨張係数は、
−1.0×10-6であり、エポキシ樹脂の線膨張係数
は、35×10-6であるが、角度θで高強度繊維を引き
揃えて薄肉厚層37,39を形成すると、薄肉厚層3
7,39の軸長方向の線膨張係数は、θ=75°の時
に、約9.1×10-6、θ=60°の時に、約17.5
×10-6、θ=45°時に、約25.0×10-6、θ=
30°の時に、約30.0×10-6となる。
【0017】しかして、以上のように構成された釣竿で
は、内層31と中間層33との界面、および、中間層3
3と外層35との界面に、各層31,33,35より肉
厚の小さい薄肉厚層37,39を形成し、これ等の薄肉
厚層37,39の線膨張係数を、内層31の線膨張係数
と中間層33の線膨張係数との間の値、および、中間層
33の線膨張係数と外層35の線膨張係数との間の値と
したので、内層31と中間層33との間、および、中間
層33と外層35との間の界面剥離現象を従来より大幅
に低減することができる。
【0018】すなわち、上述した釣竿では、成形時の加
熱、冷却により、内層31と中間層33、および、中間
層33と外層35との膨張,収縮の相違により、界面部
に発生する内部応力が、薄肉厚層37,39により緩和
吸収されるため、界面剥離現象を従来より大幅に低減す
ることが可能となる。
【0019】なお、上述した実施例において、釣竿の内
径を20mmとし、外層35を、成形肉厚0.02mm、繊
維量20g/m2 のプリプレグシートを一回巻回して形
成し、薄肉厚層37,39を、成形肉厚0.01mm、繊
維量10g/m2 で、θが45°のプリプレグシート
を、それぞれ一回巻回して形成し、中間層33を、成形
肉厚0.15mm、繊維量140g/m2 のプリプレグシ
ートを2回巻回して形成した釣竿では、パイプ4点曲げ
試験結果は、サンプル数6において、曲げ強度が、6
0.99kg/mm2 であった。
【0020】一方、薄肉厚層37,39を形成しない従
来の釣竿において、釣竿の内径を20mmとし、外層を、
肉厚0.03mm、30g/m2 のプリプレグシートを一
回巻回して形成し、中間層を、肉厚0.15mm、140
g/m2 のプリプレグシートを2回巻回して形成した釣
竿では、パイプ4点曲げ試験結果は、サンプル数6にお
いて、曲げ強度が、58.62kg/mm2 であり、実施例
の釣竿では、曲げ強度が大幅に向上しているのがわか
る。
【0021】なお、以上述べた実施例では、薄肉厚層3
7,39の軸長方向の線膨張係数を、釣竿41の軸長方
向に対して、角度θで高強度繊維を引き揃えたプリプレ
グシートを巻回することにより設定した例について説明
したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
く、例えば、高強度繊維の不織布からなるプリプレグシ
ートを使用しても良く、例えば、カーボン繊維の不織布
からなるプリプレグシートでは、軸長方向の線膨張係数
は、約25×10-6である。
【0022】また、周方向の高強度繊維と軸長方向の高
強度繊維の織布からなるプリプレグシートを用いても良
い。さらに、薄肉厚層の高強度繊維に、線膨張係数が中
間の値となる、ガラス繊維,アラミド繊維等を使用して
も良く、例えば、ガラス繊維の線膨張係数は、10.0
×10-6である。
【0023】また、以上述べた実施例では、内層31,
中間層33,外層35および薄肉厚層37,39を形成
する高強度繊維に、カーボン繊維を使用した例について
説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はなく、例えば、ガラス繊維,アラミド繊維等を使用し
ても良いことは勿論である。
【0024】さらに、以上述べた実施例では、内層31
と中間層33、および、中間層33と外層35との間に
薄肉厚層37,39を形成した例について説明したが、
本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、例え
ば、いずれか一方にのみ薄肉厚層を形成しても良いこと
は勿論である。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の釣竿では、
内層と中間層との間、または、中間層と外層との間の界
面剥離現象を従来より大幅に低減することができるとい
う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣竿の一実施例を示す横断面図であ
る。
【図2】図1の釣竿のII−II線に沿う断面図であ
る。
【図3】図1の薄肉厚層の高強度繊維の軸長方向に対す
る角度を示す説明図である。
【図4】従来の釣竿の一例を段剥状態で示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
31 内層 33 中間層 35 外層 37,39 薄肉厚層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高強度繊維に合成樹脂を含浸したプリプ
    レグを巻回することにより、内層,中間層および外層を
    同心状に形成し、前記内層と外層とを、高強度繊維を周
    方向に配列して形成し、前記中間層を、高強度繊維を軸
    長方向に配列して形成してなる釣竿において、前記内層
    と中間層との界面、または、中間層と外層との界面に、
    前記各層より肉厚の小さい薄肉厚層を形成し、この薄肉
    厚層の線膨張係数を、前記内層の線膨張係数と中間層の
    線膨張係数との間の値、または、前記中間層の線膨張係
    数と外層の線膨張係数との間の値としてなることを特徴
    とする釣竿。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100947806B1 (ko) * 2002-03-05 2010-03-15 가부시키가이샤 시마노 낚싯대

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100947806B1 (ko) * 2002-03-05 2010-03-15 가부시키가이샤 시마노 낚싯대

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