JP2530814Y2 - 竿体用管状体 - Google Patents

竿体用管状体

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JP2530814Y2 JP1990091716U JP9171690U JP2530814Y2 JP 2530814 Y2 JP2530814 Y2 JP 2530814Y2 JP 1990091716 U JP1990091716 U JP 1990091716U JP 9171690 U JP9171690 U JP 9171690U JP 2530814 Y2 JP2530814 Y2 JP 2530814Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、所定の筒状体に形成された状態で焼成され
て竿体となる竿体用管状体に関する。
〔従来の技術〕
従来この種の竿体用管状体としては、繊維方向を揃え
た強化繊維と熱硬化性樹脂とを一体形成した内層体と、
同じく繊維配列を揃えた強化繊維と熱硬化性樹脂とを一
体形成した外層体とを積層し焼成後一体化して竿体を形
成するものがあった。
〔考案が解決しようとする課題〕
この種の竿体用管状体としては、樹脂に強化繊維が張
設してあるので、曲げ荷重の作用によって、竿体断面の
扁平化により曲げ剛性が低下すること、つぶれ破壊する
ことを抑制できる利点を有するが、その強化繊維の張設
方向によっては次のような欠点があった。
つまり、強化繊維の熱膨張係数は樹脂に比べると無視
し得る程小さなものである。従って、前記各層において
は繊維の張設方向では殆ど熱膨張又は熱収縮はないが、
繊維の張設方向と直交する方向においては樹脂の熱膨張
係数で熱膨張又は熱収縮を行う。
従って、内層体と外層体とを積層後焼成して成形した
後に、常温に戻した場合に、120〜140℃の焼成温度から
略20℃前後の常温に降下する熱落差によって、内層体と
外層体とは夫々樹脂が収縮する異なる方向に各々収縮す
る。その為に、内層体と外層体との間に層間剥離現象が
生じたり、何れか一方の層体に縦割れが生じることがあ
ったりする欠点があった。又、強化繊維を含んでいるの
で剛性が高く、耐衝撃性の低下を招来していた。
本考案の目的は、層体間に中間層を配して、層間剥離
現象及び中間層での剥離現象等を効果的に抑制でき、か
つ、成形時のボイドの混入を回避できるものを提供する
点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案による特徴構成は、強化繊維と熱硬化性樹脂と
からなる内外二つの層体の間に、焼成後においても弾性
変形可能で、強化繊維を有していない樹脂製で、かつ、
焼成後に前記二の層体の樹脂が流入し連結されるのを許
容する連通孔を形成した中間層を介在させてある点にあ
り、その作用効果は次の通りである。
〔作用〕
つまり、焼成され温度上昇を生じた状態及び焼成後常
温近くに温度低下を生じた状態において、二つの層体が
強化繊維の張設方向とは直交するその樹脂の伸縮方向に
夫々伸縮しても、強化繊維を有していない前記中間層が
その二つの層体に対する接着面を、その二つの層体の伸
縮方向に自由に追従変形させて、二つの層体の異なる方
向への自由伸縮を許容する。
そして、次の点については推定の域を出ないのである
が、このようなことも考えられる。強化繊維を有してい
ない中間層を持っていない従来構成の竿について見る
と、魚が針掛かりした場合には、大きな撓みを生ずる竿
においても、その大きな撓みを生じた後には竿自体の剛
性が高まる傾向にあることが知られている。これに対し
て、本願考案においては、両層体の間に強化繊維を含ま
ない中間層を設けてあるので、竿の曲がりによって竿の
軸芯方向に作用する引張力に起因した内外層の間に作用
する剪断力が、両層の間で衝撃的には作用せず中間層に
よって干渉を受けて穏やかな状態で作用するので、その
剪断力自体も余り大きくはならず、両層体の間にクラッ
ク等が生じにくい。またこのことは、竿としては、魚が
針掛かりした撓みの大きな状態であっても、竿は剛性を
高くぜず、柔軟性の高い状態を維持しているので、糸切
れや竿をためての魚との遣り取りを容易に行えるように
なる。
しかも、強化繊維を有していない中間層の形成によっ
て、この中間層の部分においては、竿の撓み易さに影響
を与える軸方向繊維の存在がないので、魚が掛かる前の
静的状態においても、竿全体が撓みやすく、柔軟性が高
くなる。そして、このように柔軟性が高くなった管状体
を穂先に使用した場合には先端部が撓み易く、魚の当た
りや餌に対するついばみ状態を捉えやすくなる。
また、強化繊維を有さず柔軟性の高い樹脂製の中間層
を、繊維方向を揃えた強化繊維と熱硬化性樹脂とからな
る層体間に設けているので、層体だけで竿を構成する場
合に比べて剛性度合いを緩和でき、耐衝撃性を向上でき
る。
しかも、耐衝撃性の向上を狙って装入した樹脂製の中
間層に、前記連通孔を通して二つの層体の一部を連結し
ているので、この連結部分での樹脂の変形によって、二
つの層体による中間層に作用する剥離力を軽減できる。
〔考案の効果〕
その結果、層体間の層間剥離現象や縦割れ現象等を抑
制でき、耐衝撃性の向上を図った竿体として有用なもの
を提供できるに至った。しかも、前記連通孔部位での樹
脂の一体化部分のないものに比べて、中間層自体が層間
剥離現象を起こすことを抑制でき、静的曲げ強度の低下
を抑えることができるに至った。
また、前記連通孔を通して竿を形成する際に空気の混
入を排除でき、ボイドの発生を回避することができる。
〔実施例〕
実施例について説明する。製造工程に従って、竿体用
管状体の構造について説明する。この竿体は元竿或いは
中子として利用する。
第1図に示すように、マンドレル(1)表面に二つの
層体のうちの内側に位置するものを第1層体(2)とし
て巻付ける。この第1層体(2)を形成するには、炭素
強化繊維(2a)を一方向に引揃え、この引揃えられた強
化繊維(2a)を包むように熱硬化性樹脂(2b)を含浸さ
せて板状体を形成する。このような板状体を一般にプリ
プレグと称する。そして、強化繊維(2a)の方向をマン
ドレル(1)の円周方向に沿わせた状態で前記第1層体
(2)をマンドレル(1)に巻付ける。図面では示して
いないが、前記第1層体(2)の一端は先行してマンド
レル(1)に載置された他の一端に折り重ねられてい
る。その為にこの部分で段差ができているが、後記する
焼成後にその部分が軟化して段差が解消する。前記熱硬
化性樹脂(2b)としてはエポキシ、不飽和ポリエステ
ル、フェノール等を使用可能である。
次に、この第1層体(2)の外周面に、加熱焼成後に
おいても弾性変形可能な熱軟化性の樹脂フィルムを中間
層(3)として巻付ける。この樹脂フィルムの材質は熱
可塑性樹脂である。更に、この中間層(3)の外周面に
二つの層体のうちの外側に位置するものを第2層体
(4)として巻付ける。この第2層体(4)は、第1層
体(2)と同様に、一方向に引揃えられた炭素強化繊維
(4a)に熱硬化性樹脂(4b)を含浸させて形成されたプ
リプレグである。そして、この第2層体(4)を中間層
(3)に巻付けるには、炭素繊維(4a)の向きをマンド
レル(1)の軸心方向に沿った方向に張設して行う。従
って、第1層体(2)の炭素繊維(2a)の向きと第2層
体(4)の炭素繊維(4a)の向きとは互いに直交する方
向に張設してあることになる。第2層体(4)の更に外
周面に、前記中間層(3)と同様の構成を採る中間層
(5)を巻付けると共に、この中間層(5)の更に外周
面に第3層体(6)を巻付けてある。この第3層体
(6)の強化繊維の向きは第1層体(2)の強化繊維の
向きと同様である。
この第3層体(6)の外周面に熱収縮性テープ(7)
を巻付け竿体用管状体を形成し、この管状体を高温室中
で焼成した後、前記テープ(7)を剥し、裁断・塗装等
の加工を施して竿体を形成する。
以上のように、中間層(3),(5)を設けることに
よって、焼成の前後で強化繊維と直交する方向に夫々伸
縮する第1・第2・第3層体(2),(4),(6)の
伸縮作動を、中間層(3),(5)の弾性変形で許容す
ることができる。
しかも、中間層(3),(5)にその板厚方向に貫通
する複数の連通孔(3a),(5a)を設ける。すると、焼
成状態で各層体(2),(4),(6)の熱硬化性樹脂
(2b),(4b),(6b)が所定の粘度まで粘度低下した
時点で、その熱硬化性樹脂(2b),(4b),(6b)が連
通孔(3a)(5a)に侵入し各層体(2),(4)(6)
を連結する。
このような樹脂の連結構造によって、弾性率等が低い
熱可塑性樹脂の中間層(3),(5)における層間剥離
を防止できる。
従って、竿体用管状体として、層間に中間層(3),
(5)を介在させることによって耐衝撃性を向上させる
と共に、前記連通孔(3a),(5a)を介しての層体
(2),(4),(6)の一体化によって、静的曲げ強
度を高めることができる。又、中間層(3),(5)を
第1層体・第2層体(2),(4)に焼成のために巻付
ける際に連通孔(3a),(5a)より混入空気を逃がすこ
とができ、焼成後のボイド発生が少なく、強度のバラツ
キを抑えることができる。
[別実施例] 各層体(2),(4),(6)の繊維張設方向は互
いに異なる方向でなくてもよい。
強化繊維としてはガラス、又は、ステンレス・アル
ミニウム等の金属繊維を使用してもよい。
中間層(3)としては、焼成後においても弾性変形
可能なものであれば、接着剤そのものであってもよい。
竿体用管状体を形成する方法としては、第1層体
(2)、中間層(3)、第2層体(4)とをあらかじめ
積層して、マンドレル(1)に巻付ける方法を採っても
よい。
第1層体(2)、中間層(3)、第2層体(4)と
をあらかじめ積層して、これを新たな1層群として複数
群のものを積層する構成を採ってもよい。
第1層体(2)、中間層(3)、第2層体(4)を
あらかじめ積層してマンドレル(1)巻付け、さらにそ
の外周面に前記あらかじめ積層したものを第1層体
(2)が外側となるように巻付けてもよい。
中間層(3),(5)における連通孔(3a),(5
a)は、その個数・形状等は仕様に応じて任意に変更仕
様可能である。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る竿体用管状体の実施例を示し、第1
図は管状体における要部拡大図、第2図はマンドレルに
第1層体、中間層、第2層体、中間層、第3層体を巻付
け、最外層に成形テープを巻付けた状態を示す縦断正面
図である。 (2),(4),(6)……層体、(2a),(4a),
(6a)……強化繊維、(2b),(4b),(6b)……熱硬
化性樹脂、(3a),(5a)……連通孔。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化繊維と熱硬化性樹脂とからなる内外二
    つの層体の間に、焼成後においても弾性変形可能で、強
    化繊維を有していない樹脂製で、かつ、焼成後に前記二
    つの層体の樹脂が流入して連結されるのを許容する連通
    孔を形成した中間層を介在させてある竿体用管状体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS532287A (en) * 1976-06-29 1978-01-11 Fujii Toshitaka Angling rods made from synthetic resins

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